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相談室 |
このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。ご相談内容は info@kbcts.gr.jp まで、メールでご連絡下さい。なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。
当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。
目 次
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No
日 付
名 前
件 名
担 当
2800 04/09/08 K 乳癌術後2年後の転移状況による治療方法と可能性について 福間 2799 04/09/08 K.I. 乳輪と乳頭の境のかゆみ 宮本・福田 2798 04/09/08 T・U HER2のこと 宮本・福田 2797 04/09/08 RK しこりについて 宮本・福田 2796-1
2796-204/09/08
04/11/24S 今後の治療について
術後の治療について宮本・福田
加藤2795 04/09/08 A.S 手術適応? 宮本・福田 2794 04/09/08 DQQ 放射線が終わりました(HPNo.2388-8) 宮本・福田 2793-1
2793-204/09/08
05/08/02T.T. リンパ節転移と放射線の胸壁照射ついて
ACが卵巣に与えるダメージ宮本・福田
鈴木2792 04/09/08 C.N. 術後ホルモン療法について 宮本・福田 2791 04/09/03 SD 分泌物について 矢吹・福田 2790 04/09/03 Y.H. 温存療法について 矢吹・福田 2789 04/09/03 K.K. 乳輪下膿瘍 矢吹・福田 2788-1
2788-204/09/03
04/09/25N マンモグラフィーについて
左胸のしこりについて矢吹・福田
須田2787-1
2787-2
2787-304/08/25
04/09/19
05/06/27R 母の乳がんについて
脳転移の初期症状、治療方法について
母の乳癌について川本・福田
福間
石川2786 04/08/25 t.k リンパ節の数について 川本・福田 2785 04/08/25 T.S. 乳瘤について 川本・福田 2784 04/08/25 K ホルモン療法について (HPNo.2650-4) 川本・福田 2783 04/08/25 maho シコリについて 川本・福田 2782 04/08/25 A.S. 高齢者の化学療法について(HPNo.2689-2) 川本・福田 2781 04/08/25 S.Y. 乳首に針を刺したような痛み 川本・福田 2780 04/08/25 T.Y. 乳房温存術後の状況 川本・福田 2779 04/08/25 K.K 人間ドックの健診結果について 川本・福田 2778 04/08/24 M.M. 乳腺線維腺腫 川本・福田 2777 04/08/24 AS 精密検査 川本・福田 2776 04/08/24 PT 適切な治療方法を教えて下さい 川本・福田 2775 04/08/21 F.T. 乳ガンの転移の治療、検査について(HPNo.2232-7) 緒方・福田 2774 04/08/21 Y 術後の妊娠と胎児への影響 緒方・福田 2773 04/08/21 Y.W. 乳頭からの分泌物について 緒方・福田 2772 04/08/21 シラタマ 腫瘍マーカーについて(HPNo.2448-5) 緒方・福田 2771 04/08/21 N 乳がん検査結果 緒方・福田 2770 04/08/19 K 病理の結果と今後の治療法について(HPNo.2650-3) 緒方・福田 2769 04/08/19 sao 検診結果(HPNo.2568-2) 緒方・福田 2768 04/08/19 K.H. 抗がん剤投与への準備について&乳がん検査で分かる他の部位のがん(HPNo.2685-2) 緒方・福田 2767 04/08/16 nene リンパ節への転移 浜口 2766 04/08/16 NN 白い分泌物 浜口 2765 04/08/16 疲労回復 乳がん検診の結果 浜口 2764-1
2764-204/08/16
04/08/24matu 両側乳腺石灰化
両側乳腺石灰化(2)浜口
川本2763 04/08/16 OD 腫瘍マーカー 浜口 2762 04/08/16 kuri 線維腺腫について 浜口 2761 04/08/16 M 経過観察で大丈夫でしょうか? 浜口 2760 04/08/16 RM スキルス癌について 浜口 2759 04/08/16 N 乳管内分泌物について 浜口 2758 04/08/16 tani 乳首の陥没と痛み 浜口 2757 04/08/14 M.S. 腋の下のしこりと左下腹部の痛み 浜口 2756 04/08/14 T 胸の病気 浜口 2755 04/08/14 S.O 手術時期について 浜口 2754 04/08/13 sato 筋状のしこり 浜口 2753 04/08/13 R 4cm位のしこり 浜口 2752 04/08/13 S 乳頭の痒みと変形 浜口 2751-1
2751-204/08/13
04/08/16W.J. 妊娠中のしこり
妊娠中のしこり(2)浜口
浜口2750 04/08/11 H 授乳としこり 浜口 2749 04/08/11 A.H 腋のしこり 浜口 2748 04/08/11 K.T ホルモン剤使用について(HPNo.2443-2) 浜口 2747 04/08/11 Rie 脇の下のしこり、首の張り 浜口 2746 04/08/11 R S 再検査について(HPNo.2614-2) 浜口 2745 04/08/10 taka 湿疹? 浜口 2744 04/08/10 N.K 手術後の腕のしこり 浜口 2743 04/08/10 M.T. 母が何年も放置しておいたしこりについて 浜口 2742-1
2742-204/08/10
05/02/21Y.T. ビスフォスフォネートの乳癌骨転移への有効性について
骨シンチで足の脛に集積が見られました浜口
麻賀2741 04/08/10 M.Y. タキソール後の腹部の痛み 浜口 2740 04/08/10 L.H. リンパ郭清した後の手のしびれについて 浜口 2739 04/08/09 m.k 化学療法の投与の間隔について(HPNo.2132-5) 浜口 2738 04/08/09 M.H. 術後の治療について 浜口 2737-1
2737-2
2737-304/08/09
04/08/16
04/09/30G.Y. 乳頭からの出血
乳頭からの出血(2)
乳頭からの出血(3)浜口
浜口
福間2736-1
2736-204/08/09
04/08/25UK 胸骨転移の治療
肝転移浜口
川本2735 04/08/08 M.T 再検査について 浜口 2734 04/08/08 T 母の乳がんについて 浜口 2733-1
2733-2
2733-304/08/08
04/08/16
04/09/19Y.K. 石灰化した塊に対する生体検査と腰痛について
石灰化した塊に対する生体検査(2)
DCISについて浜口
浜口
福間2732 04/08/08 つぐみ 左胸にしこり 浜口 2731-1
2731-204/08/08
04/11/03S 術後の化学療法について
術後化学療法について(2)浜口
石田2730 04/08/08 Y.O. 全摘出と温存について 浜口 2729 04/08/08 taka 術後補助療法について(HPNo.1514-4) 浜口 2728 04/08/08 hiro 術後の化学療法について(HPNo.2684-2) 浜口 2727-1
2727-204/08/05
04/08/08M 腋窩郭清の必要性
腋窩郭清の必要性(2)浜口
浜口2726 04/08/05 N.T. 肺転移(HPNo.1967-4) 浜口 2725 04/08/05 M.N 肝転移とその治療について 浜口 2724 04/08/05 N 放射線治療期間について(HPNo.1494-4) 浜口 2723 04/08/04 R.M. リンパ節転移の数 浜口 2722 04/08/04 MM 術後の治療について(HPNo.2601-2) 浜口 2721 04/08/04 Y ホルモンレセプターについて(HPNo.2623-2) 浜口 2720 04/08/04 K.M. 乳頭と乳輪 浜口 2719 04/08/04 miu シコリについて 浜口 2718 04/08/03 M.S. 乳頭からの分泌液 浜口 2717 04/08/03 A.H 脂肪注入後の胸ついて 浜口 2716 04/08/03 N 乳房温存手術と放射線(HPNo.1494-3) 浜口 2715 04/08/01 KOM 検査後の出血 徳田 2714 04/08/01 t.k 治験治療について教えて下さい 徳田 2713 04/07/31 T.S. 乳首の上の小さな豆について 徳田 2712 04/07/31 M.N. 脇の下にしこり 徳田 2711 04/07/31 A.O. 血性分泌液 徳田 2710-1
2710-204/07/31
04/08/03mihoko ボンゾール錠について
ボンゾール錠について(2)徳田
浜口2709-1
2709-2
2709-3
2709-404/07/31
04/08/01
04/08/14
05/03/01M 術後ホルモン療法について
術後ホルモン療法について(2)
腫瘍マーカーについて
術後検査について徳田
徳田
浜口
石川2708 04/07/31 Y 手術及び術後治療について 徳田 2707 04/07/31 Z.T. 再発防止の治療法について 徳田 2706 04/07/31 A.Z 再検査の結果がなかな出ません 徳田 2705 04/07/31 katu 乳がんからの転移でしょうか? 徳田 2704 04/07/31 KIKI 再発乳がん⇒多発性肺転移の治療法について相談 徳田 2703 04/07/31 H.S. 手術後の状態について(HPNo.2478-3) 徳田 2702 04/07/31 J.K 左乳頭の痛みとしこりについて 徳田 2701 04/07/31 S.K 術後1年後の骨シンチの結果について 徳田
【No.2800】 04年09月08日 K
乳癌術後2年後の転移状況による治療方法と可能性についてはじめまして。掲題に記載させて頂きました母(63歳)の現在の状況から相談をさせて下さい。2002年9月に自分の触診で本当に小さなしこりを発見し、乳癌(硬癌)と診断され、温存にて左乳房とリンパを切除しました。今年(2004年)の6月頃から左脚の付け根が痛く、腫れ(浮腫み)が見られ、杖なしでは歩けなくなり、当時は転移とか疑わず、神経痛的な安易な考えで整形外科に通っていた状況で、8月25日に詳しく検査したところ、骨盤の骨転移が認められました。肝臓にも転移、肺転移(これは、まだ疑いがある状況で、正確な結果が出ておりません。)の診断結果を受けました。ホルモン療法の細胞事前検査で、ホルモン療法はあわないとの事、まずは骨転移の癌について、放射線照射による治療で痛みを取り、歩けるようにする処理を第一に、それと並行して、ゼローダによる抗がん剤の治療を言われております。母は、抗がん剤に抵抗感を覚えており、この治療方針と方法に対する家族としての取り組みや、治癒の可能性がどのくらいあるのか、アドバイスを頂けると幸いに存じます。以上、宜しくお願い申し上げます。
まず骨転移の件ですが、骨盤は重みのかかる部位ですので、治療しないで放置していると骨がもろくなっているため骨折の危険があります。骨折後の治療はさらにむずかしくなります。痛くて歩けないなどの現状を考えると放射線治療が必要かと思います。またそれ以外にも肝転移があるとのこと、何らかの形で抗ガン剤が必要かと思います。お母様が抗ガン剤にいだくイメージよりはゼローダなどの抗ガン剤は比較的楽な場合もあります。治癒の可能性はほとんどありませんが、乳癌の場合は薬剤が奏功すると長期期間(人により5年以上も)普通の生活を送られる方もいらっしゃます。お母様には積極的に治療を進められるようお勧めします。(文責 福間)
【No.2799】 04年09月08日 K.I.
乳輪と乳頭の境のかゆみ31歳、出産経験なしの主婦です。4、5日前から右乳首の付け根あたりが痒くなり、なるべく触らないようにしていたのですが、皮膚が切れてしまい透明で薄黄色い分泌物が染み出してきました。馬油をぬっていたところ、かさぶたの状態にはなったのですが、痒みはおさまらず、今日になって小さな水泡のようなものができてきて、これがまた痒みを伴っています。こちらで度々出てくるパジェット病ではないかと心配です。この病気の痒みや湿疹のようなものは、どれくらいの期間続くのでしょうか? あと近所に乳腺外科がなさそうなのですが、その場合は産婦人科より皮膚科に行くほうがよいのでしょうか? お忙しいところ申し訳ありませんが、アドバイスの程、よろしくお願いいたします。
詳しい事は拝見していないので言えませんが、乳首の湿疹が最も考えられます。皮膚科をまず受診して、診断を受けて下さい。湿疹でなければ、乳腺の専門外来へ紹介して下さると思います。お大事にして下さい。(文責 宮本・福田)
【No.2798】 04年09月08日 T・U
HER2のこと乳房温存術後、放射線治療とホルモン療法を始めました。病理検査の結果、HER2が3+ということにとても不安を感じています。この数値は下がるということもあるのでしょうか。
ER2の値が下がることは有りません。これは、ガン細胞の性質(増殖しているとガン細胞が増えやすいタイプ)を調べているので、3+だからといって必ず再発すると言うことではありません。不安を感じてしまうとおもいますが、再発する要因はこれだけで全てが決まるわけでは有りません。まず、ホルモン療法をしっかり継続していって下さい。ホルモン感受性(+)のかたは、ホルモン治療が効きますので。お大事に。(文責 宮本・福田)
【No.2797】 04年09月08日 RK
しこりについて初めて相談させていただきます。私は27歳10ヶ月で、5歳と1歳2ヵ月の子供が2人います。左胸の乳輪(乳首に近いです)に1cm位いの丸いしこりが14歳位(覚えている範囲では)のころからあります。痛みは無く、コリコリしていて良く動きます。表面はツルツルしていて、先端は丸く反対側は細く、しずく?のような楕円形の物です。乳首を下に引っ張り、しこりを表面に浮きあげることもできます。ずっと気にせずに来ましたが、TVなどで特集を見て気になるようになりました。また、13日ごろ左脇の下を毛抜きで傷をつけてしまい、その後、米粒大のしこりがあるのを発見しまた。気にしすぎていじってしまい、いまだ治っておりません。今は赤みを少しおびています。右脇の下にも同じような物ができましたが、良く探さないと見つからない程度になりました。一度見ていただいたほうが良いでしょうか? その場合どのような検査を受ければいいでしょうか? 小さな子供を見てくれる方がいないのですが、子供を連れての検診は無理でしょうか? お忙しいとは思いますが、先生のご意見をいただけたらと思います。よろしくお願いします。
お子さんが小さいようですが、まず乳腺専門外来を受診してください。検診は自覚症状なし(しこりを触れない)の方を診るのが目的ですので、ご自身の場合は検診には当てはまりません。保険証を持って、専門外来できちんと検査を受けて下さい。お子さんが一緒でもだいじょうぶです。(文責 宮本・福田)
【No.2796-1】 04年09月08日 S
今後の治療についてはじめて相談させていただきます。 39歳、既婚、出産経験なしです。3月頃からしこりに気付き放置していました。かなり大きくなってきたので、
7/28 初診:触診・マンモトーム・細胞診
7/30 エコー・CT・骨シンチ
8/04 診断結果 乳癌・ステージV、しこりの大きさ5センチ強、リンパ節転移1個、遠隔転移なし、骨転移なし
8/17 入院して抗癌剤(ファルモルビシン100ミリグラム、エンドキサン1000ミリグラム)を8クールし、しこりを3センチまで小さくして温存手術する。入院中にマンモトーム検査。抗癌剤の副作用は当日嘔吐・頭痛はあったものの翌日には回復していました。
8/25 細胞検査結果、ホルモン感受性なし。細胞異型度については数字ではなく「バラツキが中ぐらい」と言われました。白血球4700と、あまり下がっていませんでした。
以上が私の初診からの経緯です。
おうかがいしたいのは、
1) 細胞異型度というのは通常1?3というふうに表現されると思うのですが、私の主治医はバラツキ度合いで表すものだと言われました。全く理解できなかったのですが、深く聞くことができませんでした。この「バラツキ中ぐらい」というのは、どのように受け止めたらいいのでしょうか。
2) 細胞からすると「再発しやすいほう」と言われました。それであれば温存よりも今すぐ全摘したほうがいいのではないかという気がしてきました。このまま抗癌剤を続けて温存でも再発・転移の可能性の度合いは変わらないでしょうか。
3) 私の主治医は乳癌の権威とのことで、遠くからも手術してもらいに来る人もいるそうです。私も信頼しているのですが、とにかく多くを語らない先生なので、ステージのこと、細胞の結果のことなどはこちらから聞かなければ何もおっしゃられません。もっともっといっぱい聞きたいことはあるのに、とても聞ける雰囲気ではないのです。それで、この文面だけで客観的にご判断いただいて、「どの程度の乳癌なのか」ということをお教えいただけますでしょうか。
4) 他の方の闘病日記などを拝見していると、私と同じような症状の方は5年以内位に再発・転移で肺に水がたまったりしている人を多くみかけます。もちろん必ず再発するともしないとも言い切れないとは思いますが、私の状況からすると可能性的にはどうなのでしょうか。2年位で治療を終了し、安心していたところに再発となっている方が多いようなのですが、もっとこまめに検査をしたり治療を続けていったりして防ぐことはできないものなのでしょうか。
5) 乳癌は特に痛みはないと聞きますが、私は腕を大きく上げると痛いですし、時々ズキンズキンと刺すような痛みもあります。重い物は持てない位です。また、乳頭は下着などが触れただけでもかなり痛いです。分泌物はないです。こういうふうに痛むというのはどうなのでしょうか。
長々と申し訳ございませんが、何とぞよろしくお願いいたします。細胞異型度は、文章では表現が難しいのですが、ガン細胞の核の“かおつき”と言ったように表現されたりします。核の“かおつき”が一緒であったり不揃いであったりするため、病理の先生が顕微鏡で調べて判断します。あまり不揃いが多いとバラツキが多いとなります。バラツキが多い場合は再発することが多いと言われています。きちんとした治療が必要です。
温存できるかどうかと、再発の問題は別になります。今受けていらっしゃる治療で効果があり、しこりが小さくなれば温存できることになります。頑張ってください。病期は3と思われます。閉経前でホルモン感受性ないとのことですので、全身治療は化学療法になります。病期3は進行乳がんとも言われていて、早い段階で転移再発してしまう場合もあります。そのため、強い抗がん剤を使って、再発を予防する必要もあると考えます。また、しこりが大きいため、乳房が張って痛みが出ることがあります。痛い時は無理せず、主治医の先生と相談して痛み止めを処方して頂いてください。再発の危険性、今後の治療、検査予定などにについては、主治医とご相談下さい。つらい治療が続くと考えますが、主治医の先生と良くコミュニケイションをとって頑張ってください。お大事に。(文責 宮本・福田)
【No.2796-2】 04年11月24日 S
術後の治療について04年09月08日 No.2796で質問させていただき、2回目です。その節はお世話になり、ありがとうございました。39歳、既婚、出産経験なし、ステージV、しこりの大きさ5センチ強、リンパ節転移1個、遠隔転移なし、骨転移なし、ホルモンレセプター陰性、HER2 +3。EC3クール、タキソテール2クール終了、タキソテール1クールを残し、1月に手術することになりました。EC3クール終了したところで検査した結果、しこりは半分ほどまで小さくなり、腋の下のしこりはなくなりました。浸潤部分は小さくなっているものの、非浸潤部分が広範囲にあるとのことで、手術は温存か全摘かまだ未定です。全摘の場合のみ放射線25回照射とのことです。それをもって一応の治療は終了とのことですが、悪性度の高い進行ガンなので、治療が終わり、何もしないで再発・転移を恐れじっと待つのがとても心配です。かと言ってホルモン療法もできません。何か軽いものでも引き続き治療を続けていくことはできないのでしょうか。例えば経口抗癌剤等はいかがなものでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
治療が終了すると、一つの新たな不安が訪れることがあると思います。おっしゃるように経口抗がん剤等を続けることも可能です。ただ、それが再発を抑える力があるかどうかはわかっていません(不利益の方が多い可能性もあります)。ハーセプチンも現在保険の上では術後投与が認められていません(海外では現在多くの臨床試験が行われており、近い将来認められるかもしれません)。薬から離れて、生活習慣等に目を向けたりすることも一つの立派な療法かもしれません(高価な療法を行うことが必ずしもよいとは限りませんので・・・)。(文責 加藤)
【No.2795】 04年09月08日 A.S
手術適応?半年ほど前から乳房から血液のようなものが出ます。心配になり乳腺外来にかかって細胞の検査をしました。その結果、「微良性」とのこと。とりあえず経過観察で良いとのことですが、「もし心配なら取りますが・・」と言われました。「微良性」とはどういうものなのでしょうか?経過観察で大丈夫なのでしょうか?
細胞の結果は通常クラス分類と言って1から5までの数字で表現します。微良性とは多分2?と考えますが・・・、先生がご相談の方に分かり易いように「微良性」と表現したと思います。診断は、細胞診だけでなく、触診所見や画像検査所見が参考になります。もう一度診て頂いた先生によくご説明して頂くか、納得ができなかったりご心配な時は資料をお借りして、セカンドオピニオンに行くのも1つの方法かと考えます。お大事に。(文責 宮本・福田)
【No.2794】 04年09月08日 DQQ
放射線が終わりました(HPNo.2388-8)いつもお世話になっています。7/21?8/24で25回の放射線が終わりました。現在はフルツロン一日3回・アドリアマイシン2週に1回静脈注射の治療中です。先月はちゃんと生理があったのですが、今月はまだです。本日外来にて相談した所、アドリアマイシンで40才代の何割かに閉経してしまう人が居るとか・・・。閉経は仕方がないですが、閉経後に乳癌患者が増える事、ホルモンレセプターがマイナスと言う現状から、今のままの治療を続けていいものか不安になって来ました。また副作用かどうかわからないのですが、朝、足裏が腫れているようで、関節も痛く階段を下りるのが辛いです。何か薬と関係あるのでしょか?生理があがってしまうと再発と何か関係ありますか?よろしくお願いします。
放射線お疲れさまでした。服用されていますアドリアマイシンとフルツロンで、卵巣の機能が低下し、月経が止まることや、不順になることがあります。そのため体の女性ホルモンが少なくなり、閉経後のような状態になり、更年期症状や、骨粗鬆症や関節痛などが出現することがあります。ホルモンレセプターがマイナスですので、ご年令も考えると化学療法が第一選択になります化学量療法の内容については主治医とよくお話しをして下さい。閉経すると再発のリスクがあがることはありません。いろいろと大変でしょうがお大事にして治療を続けて行ってください。(文責 宮本・福田)
【No.2793-1】 04年09月08日 T.T.
リンパ節転移と放射線の胸壁照射ついてリンパ節転移と放射線の胸壁照射ついて教えて下さい。現在31歳です。2002年 左全摘(リンパ節転移4個、stageVb)、術後AC(4クール)、放射線50Gy(胸壁と領域リンパ節)、現在ホルモン療法(ゾラ2年、タモ5年)。リンパ節をレベル3まで郭清して鎖骨下には転移はありませんでしたが、腋下と胸骨傍リンパ節に転移がありました。主治医から「変っている」と言われましたが、転移の流れは普通、腋下→鎖骨下→胸骨傍の順番なのでしょうか?転移が鎖骨下には無くても、胸骨傍に有る場合、stageはVbとなるのでしょうか? 胸壁に放射線をあてるのは、どのような症状の時でしょうか?宜しくお願いします。
リンパの流れですが、乳癌→腋窩→鎖骨下の腋窩ルートと、乳癌→胸骨膀があります。胸骨膀リンパ節に転移があると予後が良くないため、胸骨膀リンパ節と腋窩リンパ節に転移がある場合、N3と分類します。N3の場合はしこりの大きさに関わらず、病期はVBとなります。
胸壁全体に放射線を照射するのは、腫瘍径が大きく局所再発を防ぐ目的です。その他、胸骨膀リンパ節に転移がある場合や転移が疑われる場合、鎖骨上リンパ節とともに胸骨膀リンパ節に照射することがあります。おだいじに。(文責 宮本・福田)
【No.2793-2】 05年08月02日 T.T.
ACが卵巣に与えるダメージこんにちは。前回HPNo.2793で質問させて頂きました。その節はありがとうございました。術後3年半で、現在32才です。ACを終えたのは29才の時でした。AC4クール終えた時点で生理は止まらず、その後ゾラデックス2回目で止まりました。ゾラデックスを2年間続け、現在はノルバデックスを服用しています。ゾラデックスが終了して一年経ちますが、生理がまだ戻りません。何人かの先生方に99%戻ると言われ、信じて待っていましたが、段々不安になってきてしまいました。ACが卵巣に与えるダメージについて教えてください。
1)ACは卵巣にどのような影響を与えるのでしょうか?
2)女性ホルモンの量と生理が戻らない事は、関係がありますか?
3)閉経と断言できる検査などはありますか?
4)このまま戻らない場合は、諦めるしかないのでしょうか?
お答え頂ければ幸いです。宜しくお願いいたします。術後補助療法と無月経に関する質問ですが、ACの後に月経が再来するのは、99%というのは、少し言いすぎのようで、9%の人でそのまま無月経になるという報告もあります。CMFでは40歳以下では治療中に半数の人が無月経になり、その3/4は回復しないという報告もあります。問題は、補助療法後に月経が発来した場合に、再発のリスクがどうかということです。はっきりとしたデータはありませんが、若年者で、月経が再来した場合は、zoladexを継続して月経を止めるほうが良いという考えもあるようです。月経が戻らないことが不安なのか、妊娠の希望が強いのか、判断が難しいですが、海外のガイドラインをみても、術後2年は妊娠をさけた方がよい、リンパ節転移がある場合は5年待ったほうがよいとされています。ただ、術後の妊娠が再発のリスクをあげるという確固たる証拠はありません。閉経か否かは、採血によりある程度判定できます。女性ホルモンの量と月経の再来とは関係ありません。抗癌剤による卵巣の線維化や、成熟卵胞の不足をきたすといった直接の作用によるものですので。(文責 鈴木)
【No.2792】 04年09月08日 C.N.
術後ホルモン療法についてはじめまして、術後補助療法についてご相談させて頂きたく、メールいたしました。私は37歳未婚、2004年4月7日に右乳ガンの全摘手術を受け、病理組織検査は次のような結果でした。stageUA 腫瘍の大きさ2.3cm リンパ節転移なし 核異型度3 ER(+++) PgR(++) C-erb B2(+++)。術後4月末からCEFを4クール、7月末に終了。今はリュープリン注射とノルバデックスを服用中です。手術後、主治医からの説明では、CEFの後、リュープリンとノルバデックスを併用と聞いていたのですが、ホルモン療法を始めるとき、保険の関係でリュープリンとノルバデックスの併用は出来ない様なことを言われました。その日は注射だけで帰ったのですが、次の診察の時、「ノルバデックスは飲まなくても良いのですか?」と聞きましたら、「出してみるか...」と言って、出してくださいました。私の場合、ノルバデックスは飲まなくても良かったのでしょうか?それともリュープリンが術後補助療法の保険適用外なので、経済的なことを考えてのことなのでしょうか?ノルバデックスは長期服用すると、子宮癌のリスクがあると聞きました。リュープリン・ノルバデックス併用が標準治療だと思っていたので、ご意見をお聞かせください。お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
術後補助療法の目的で、閉経前の方の化学療法後に用いるホルモン療法には、抗エストロゲン剤(ノルバデックスなど)単独あるいはLH?RHアゴニスト単独(リュープリンなど)あるいは抗エストロゲン剤・LH?RHアゴニスト併用があります。私たちは、抗エストロゲン剤単独を原則にしていますが、主治医の先生とよくご相談下さい。抗エストロゲン剤には、子宮がんのリスクもあがりますがこちらは定期的に産婦人科の先生に診て頂き、何か変化があれば主治医の先生によくご相談してください。LH?RHアゴニストは保険で使用できます。おだいじに。(文責 宮本・福田)
【No.2791】 04年09月03日 SD
分泌物についてこんばんは。初めてメール送ります。30代半ばの定期健康診断で、痛みは全くありませんが、左の乳頭から茶色っぽい透明な分泌物がたまに出るので、診てもらったところ、「特にしこりは無いのですが、一応精密検査を」とのことで、病院を紹介してもらいました。マンモグラフィ、エコーでは異常は特に見当たらず、細胞診をしてもらったところ、腫瘍の可能性があるとのこと、乳管造影を行うことになりました。ただ、乳管内がゴミか何かで詰まっていて、造影剤を送る為の管がうまく通らず、腫瘍があるのか、どんなものなのか良く分からない状態で、現在様子見の状態です。このような乳管内のゴミのようなものをとる方法はあるのでしょうか? 私は出産経験はありません。
大変難しいのですが、「ゴミのようなもの」が、果たして何であるかが問題かも知れませんね。本当に“ゴミ”なのか、それともそこに腫瘍があるのか。腫瘍であるとすればそれは良性なのか、悪性(がんなど)なのか。質的な診断は画像だけでは分からない場合も少なくありません。目下の所はマンモグラフィと超音波検査では異常が見当たらないのであれば、大きながん等を見落としている確率は低くなります。しかし、乳管の内側を這うようにして発生する、いわゆる乳管内がん(上皮内がん)等はこれらの検査では分かりにくいことが少なくありません。これは、いわゆる乳がんのごく初期の段階と考えられており、この段階で診断し、治療すれば転移や再発する確率はほぼ0であると言えるのです。一般には貴女の様な茶色の分泌物は、“血性乳頭分泌”と言って、この疾患である可能性は否定できません。乳管内がんの診断は非常に難しく、マンモグラフィや超音波検査に所見が現れなくても、ごく稀に乳頭からの出血などの徴候で発見される場合もあるのです。
乳管造影で病変を確かめる事が出来れば良いのですが、貴女の場合はこれが出来ない様です。もしも“ゴミの様なもの”が、乳管を生理食塩水などで洗浄すれば取り除けるのであれば、既にそうしているでしょう。他に検査をするとしたら、乳管内に非常に細いファイバーを通して内腔を観察する「乳管内視鏡」と言う検査がありますが、ごく限られた施設でしか施行されていません。この検査では主に内側を見て観察しますが、組織を取って診断する事は難しい場合もあります。また、最近当施設では高精細MRIと言う装置を用いて、乳管造影に勝る細かな映像で乳管の内側の病変を画像として得て、診断に役立てています。しかしこの検査もあくまで画像診断のみで、組織を診断する事は出来ません。
結局の所、最終的には組織診断を行わない限り、乳管内がんか否かの診断はつきません。組織診断の方法は、分泌物の細胞検査が簡便ですが、検出率は低くなります。血性の乳頭分泌の方では乳管内がんをきっぱりと否定する為には、「乳管区域切除」と言って、乳頭分泌のある乳管から色素を注入して染まった部分の乳腺を(約1/6程度)部分切除して顕微鏡検査で詳細に調べるという“診断的治療”を行う必要があります。その為には余り大慌てで行う必要はありませんが、乳管洗浄などを行って、もう一回乳管造影をチャレンジして貰うか、乳管内視鏡や高精細MRI等、別の検査方法を紹介して貰うのも一考だと思います。主治医の先生に良くご相談なさって下さい。(文責 矢吹 ・福田)
【No.2790】 04年09月03日 Y.H.
温存療法について昨日自宅近くの総合病院外科の乳腺担当医より検査の結果を聞き、しこり1.5cmの初期乳がんであることを告知された45歳のものです。検査の詳しい説明はあまりなく、浸潤か非浸潤なのかなど、細かいところを聞き逃してしまいました。今のところ他への転移は見られず、リンパはエコーで1箇所、9ミリ程度の腫れを確認しているが、これがリンパに転移しているとは言い切れないということでした。手術の方法としては全摘または初期癌であるので温存も可能ということで、リンパは多少なりとも摘出するということです。ただ場所が乳首の下2センチ離れているか離れていないくらいの微妙な位置のうえ、乳房自体がとても小さいので、温存をしても、あとからどうしても腫れがひいてくると変形がおきて、きれいな形に温存できる保証はないということでした。一応温存を希望ですが、最終的に乳首が下を向いてしまったりして後悔するならば、乳房内再発のリスクも減らすことができるので、思いきって乳房切除も考えています。が、具体的にそのような位置で温存した場合、やはり乳首の向きが変わったりすることはあるでしょうか? また温存したとして、術後の補助療法として放射線照射を受けなくてはいけないとのことですが、初めから乳房が小さい上、術後にもっと小さくなった乳房だけに放射線を的中させるのは難しいことではないのでしょうか? 放射線の照射量はだいたいの基準があるようですが、乳房の大きさなどにより、量を調節したりすることはあるのでしょうか?他の臓器などへの影響など考えると、放射線を照射することも恐くなり、あれこれ考えていると、また全摘出がいいのか温存がいいのか、自分の中で考えが振り出しに戻ってしまいます。どうぞ何かよい方法がありましたらお聞かせ願います。よろしくお願いします。
まず、しこりを触れる場合や、超音波検査などで腫瘤(しこり)がハッキリと映る場合は一般的に非浸潤がんである確率は少なく、早期がん(病期T)であっても浸潤がんである可能性が高いでしょう。しかし、これは切除したしこりを病理検査(顕微鏡で詳しく見る)を行ってみるまでは何とも言えません。一般に非浸潤がんであればリンパ節転移を起こす可能性は極めて低く、リンパ節を取って(生検、或いは隔清する事)検査する必要性は低いのですが、しこりがハッキリとしているのであれば、念のためリンパ節を取って調べて貰うのが妥当でしょう。ただし、センチネルリンパ節生検と言って、乳房から出て行った最初に歩哨(見張り)の役割を果たしていると考えられるリンパ節を術前に特定し、それを取り出して調べるのと、ターゲットを決めないで大雑把に4つ程度の肉眼的に腫れを持っているリンパ節を取り出して調べる生検とでは、若干検査の信頼度(精度)に差がある、と言わなければならないでしょう。要するにセンチネルリンパ節をきちんと特定しないで取り出す場合は、偽陰性になる可能性があります。この点については、主治医の先生にも良く伺ってください。
次にしこりの大きさが1.5cm程度であれば基本的には温存術は可能ですが、担当医の先生の言うように、乳頭に近ければ、それだけ切除した欠損部分のボリュームを自分の組織を移動して補い、形を整える事は難しくなります。従って、術後暫くの間は形が良くても、長い時間の経過や放射線を照射する事で、変形がより目立ったり、乳頭の向きが変わってしまう(下を向いてしまう)事などは充分可能性があります。
また、元が小さい乳房であっても、残存乳房全体に放射線を照射する事自体は、特に難しい事ではありません。CTスキャンを用いて、正確に貴女の乳房に対してだけ照射する様に厳密なシミュレーションが行われるでしょう。ただし、体型によっては、放射線の一部が肺の胸膜などをかすめる事があり、その場合は一時的なものですが、放射線肺炎を起こす場合があります。しかし、多くはごく軽微なもので、症状としては少し咳が出る程度で、レントゲン写真で照射後半年から1年間位の間は放射線が掛かった部位に肺炎の名残が観察されるでしょう。放射線を照射するのはごく局所に過ぎませんので、全身に対する大きな影響はほとんどないと考えて問題ないので、余り不安をお持ちにならない様にして頂きたいと思います。残存乳腺に放射線を照射しない場合は、乳房内再発のリスクが全く照射しない場合の約二倍程度に増すと考えられています。
私どもの施設でも、乳房温存術後、変形してしまった乳房に対し放射線照射する事を嫌って乳房全摘を希望する方がいらっしゃいますが、全摘してしまった乳房は二度と取り戻す事は出来ません。また、大変残念ではありますが、万が一の局所再発は、例え乳房全摘を行っても、ごくわずかではありますが、起こる時には起こります。これらの事を良くふまえた上で、主治医の先生と良く相談して術式を決めて下さい。(文責 矢吹 ・福田)
【No.2789】 04年09月03日 K.K.
乳輪下膿瘍はじめてご相談させていただきます。28歳、既婚者です。二年前から乳輪下膿瘍に悩まされています。二年前は半年間切開・排膿を繰り返した後、ろう孔切除術を受けました。その後二年間は何もなかったのですが、この度再燃してしまいました。先月結婚し、すぐにでも出産をしたいと考えていたもので、今回の再燃はかなりのショックでした。今回は乳輪直下ということもあって手術は見送り、抗生剤内服で今のところ症状は治まっております。この状態での妊娠・出産はできるのでしょうか。主治医の先生は妊娠を断念することはないとおっしゃって下さいましたが、今回は乳頭から自然排膿していた事もあり産後の授乳等も心配です。
乳輪下膿瘍はどちらかと言えば若い女性の方に多く見受けられる疾患で、同じように悩まれている患者さんが少なくありません。症状が出れば痛みも強く、入浴の制限などがあるため、非常にお困りになり、また、ご質問の様に出産、授乳について不安を覚えられる事ももっともだと思います。
この病気の原因はハッキリしない事も多いのですが、時には陥没乳頭が強いため、何度も繰り返している方がいらっしゃいます。その場合は切開排膿、ろう孔切除術のみでは再発再燃してしまいます。また、ろう孔のみでなく、拡張した異常乳管を伴って再発再燃を繰り返す場合が多いため、乳管造影を行って手術時に拡張異常乳管を合併切除する事が肝心です。もしも陥没乳頭を合併している場合、私達は乳頭の形成術に習熟した形成外科医師とチームを組み、ろう孔切除時に同時に陥没乳頭修正術を施行しています(それでも再発してしまう方は稀にいらっしゃいます)。また、一説によると、喫煙されている方の方が罹患率が高いと言う報告も見受けられますので、もしも喫煙されていらっしゃるのであれば、これを避ける事を一考されてみては如何でしょう。
今回抗生物質投与された理由は、乳輪の真下に膿瘍があり、「将来授乳に差し支える可能性が出ない様に」と言うつもりで、切開排膿せずに、いわゆる“保存的治療”を行っておられるのだと思います。しかし、どの道、乳輪の真下に膿瘍があるのでしたら、既に炎症によって乳管が塞がってしまっている可能性が考えられます。つまりこのまま保存的に治療しても結局は治癒せず、時間が掛かるかも知れません。いずれは乳頭形成を含めて根治的に観血的治療、すなわち手術治療が必要になる可能性がある事を申し上げておかなければなりません。“手術をする、しない”と、“妊娠、出産が出来る、出来ない”は、直接は関係がありませんが、ご出産後に授乳を望む場合、患側に関しては授乳がスムースに行えない可能性があります。しかしその様な場合でも、通常反対側で授乳させる事になりますが、あまり大きな問題にはならない事が多い様ですので、心配し過ぎないで下さい。抗生物質の投与中は妊娠は避けるべきと考えられていますが、“今内服している抗生物質のために妊娠しにくくなるのではないか?”と心配する必要はまずありません。内服を中止すれば全く問題になりません。ただ、妊娠早期に再燃してしまった場合、抗生物質を内服する事は余り望ましくありませんので、やはり妊娠する前に、いずれは根治的な治療(手術)をする必要が生じて来るのではないかと思います。主治医の先生と良くご相談なさって治療方針を決めて下さい。(文責 矢吹 ・福田)
【No.2788-1】 04年09月03日 N
マンモグラフィーについてはじめまして。37歳です。今年の2月に、右胸に痛みと痒みとしこりらしきものがあることに気がつきました。病院で、触診とマンモグラフィー、エコーをしていただき、異常なしという結果でした。半年後の今年の8月初旬、右胸の乳頭付近に痛みを感じたので、市の乳がん検診を気軽な気持ちで受けにいったのですが、触診の段階で、少しざらざらしているということで、もう一度、2月の時点と同じ検査をおこないました(同じ病院です)。結果は異常なしとのことでしたが、半年間隔でマンモグラフィーを受けても乳房には被爆などの問題はないのでしょうか?その後(検査をうけたあと)右胸の乳頭付近の痛みは気にならなくなったのですが、右胸の脇に近い部分から乳房にかけ、さわると痛いという状態で、かかり付けの産婦人科で見ていただいたところ、「しこりはないが、一度マンモグラフィでみたほうがよい」と言われ、半月前に外科で検査していただいたと言うことをなんとなく言いそびれてしましました。マンモグラフィーはどのくらいの間隔で受けるのが望ましいのでしょうか?今回も気になるせいか、痛い部分をさわっては不安になっています。お忙しい中お手数をお掛けいたしますが、ご回答、よろしくお願いいたします。
◎ マンモグラフィの被爆量について
マンモグラフィ1回の被爆量はごく少なく、約半年の間に2,3回撮影した程度の被爆量では全く問題になりません。病気の種類によって必要な場合は3ヶ月程度の間隔でマンモグラフィで追跡を行うこともあります。要するにマンモグラフィによって病変を早期発見出来るメリットが、被爆によるデメリットを上回っている場合は“大丈夫”と言えるでしょう。
◎ マンモグラフィの望ましい間隔について
米国では35歳の時点でその人個人のベースになるマンモグラフィを一回撮影しておき、40歳以上からは隔年、あるいは毎年の受診を勧めており、30歳以上であれば、年一回、80歳まで毎年検診マンモグラフィを受けたとしても、マンモグラフィによって乳癌を早期発見出来る利益が被爆によるリスクを上回る、と考えられています。つまり、1年に1度のマンモグラフィによる被爆ならば、ほぼ全く問題にならないと考えて良い訳です。
しかし、ご質問のバックグラウンドには、貴女自身の「痛みが心配」と言う不安があります。そのために色々な所で診察を受けてしまい、更にその都度別の診察医が診察して、「触診で“何となく気になる所”があり」「“念の為”にマンモグラフィーを撮影しましょう」と言われています。これらの事自体、余り頻回に検査を受けるメリットはないのではないでしょうか。例えば、マンモグラフィーと違った検査方法(超音波検査など)で、マンモグラフィーと別の角度からのアプローチをして貰うという方法もあります。何度マンモグラフィを受けても痛みによる不安に対する答えは得られないと思います。乳房の痛みの多くはホルモンの影響による生理的現象の一つと考えられていますので、必要以上に心配しない事も大切です。
マンモグラフィーは「触診では分からない微細ながんの早期発見」が可能と考えられて、昨今マスコミでも大きくクローズアップされていますが、決して万能な検査方法ではありません。それよりも、出来れば同一の医療機関を受診し、検査の結果に変化が現れているかどうかを、時間の経過に伴って追ってゆくのも一つの方法です。心配の余り、あちこちを受診していると、色々な情報に惑わされてしまい、逆に余計な検査が増えてしまう可能性があります。信頼出来る検診医や主治医師に出会って、何でも相談出来る関係を築く事も大切ではないでしょうか。(文責 矢吹 ・福田)
【No.2788-2】 04年09月25日 N
左胸のしこりについてHPNo.2788で質問したのもです。以前はとてもご親切な回答を有難うございました。あれから痛みもなくなりほっと一安心していたのですが、先日生理5日後に自己診断をしてみましたところ、左胸にしこり?のようなものを感じ、友達の通っている病院を受診しました。すると、「エコーで左胸でなく右胸に9ミリぐらいのしこりがあります。でも触診ではしこりはわからないので、だぶん大丈夫だと思いますが、ごく稀に悪性の場合もあるので、3ヶ月後にまたエコーを取りにきてください。」と言われました。心配なので、「すぐに良性か悪性か調べることはできないのですか?」と伺ったところ、針をさす方法がありますが、そこまでする必要はないとういことでした。それで3ヶ月も先になって、もし悪性だったら進行してしまうのではないかと先生にいったところ、「そんなに心配なら11月に来てください。」とのことで、なかなかはっきりしない診断で終わってしまい、また不安でいっぱいです。今までは乳腺の腫れなどの診断は受けた事がありますが、しこりというのは初めてで、良性だとしたらどのような病名がつくのでしょうか? 場所は乳輪の1センチくらい上だそうです。11月にエコーをして、良性か悪性かどのような判断でわかるのでしょうか? お忙しいところ申し訳ございませんが、ご回答よろしくお願いいたします。
一般に乳癌の診断は、@視触診 A超音波 Bマンモグラフィー C吸引細胞診 の4つを行ない、総合的に判断します。おそらく今回の腫瘤は、線維腺腫、のう胞等の良性の病変であろうと推測されます。原則的には上記4つの検査を行って、癌でない事を確認する必要があります。3ヶ月後の診察時にこれらの検査を行って、今回と変化がない事を確認してもよいと思います。しこりの大きさや固さに変化がないかどうか、今後も定期的なfollowを続ける事をお勧めいたします。(文責 須田)
【No.2787-1】 04年08月25日 R
母の乳がんについて母が7月に右乳房全摘し、病理結果、4.8×4.8pの浸潤性管癌+粘液癌、T2N1M0、ホルモンはどちらも陽性、レベル2〜3までとり、リンパ節転移6/12、と診断されました。また手術前の検査で、左胸にも石灰化の部分(極めて微小)があるといわれています。治療はタキソールを週一で6回、フルツロンカプセル、ノルバデックスの服用をしております。質問ですが
@ なぜレベル3まできったのに、リンパ節の分母が皆さんに比べて少ないのでしょうか?
A 粘液癌の情報がかなり少なく戸惑っています。詳しく教えていただけないでしょうか?
B 石灰化のほうは様子をみながらということでしたが、今の投薬状況は最良のものでしょうか?@ リンパ節の数には個人差があり、レベル3まで採っても分母が少ないこともありますし、レベル2、3に進むに従って、範囲が狭くなります。その領域の採れたリンパ節が少ないと母数自体も少なくなることもあります。
A 粘液癌は乳ガン全体の1-5%位の比率で存在します。乳ガン細胞が粘液を分泌し、粘液の中にガン細胞が浮かんでいるような顕微鏡所見が特徴的です。粘液癌には純型pure typeと混合型mixed typeに大別され、前者がガン全体に粘液成分が多く、ガン細胞が粘液の中に浮かんでいるようなもの、後者は部分的に粘液成分が観られますが他の部分では通常の浸潤癌の形をとっているものを言います。一般的には粘液癌は予後はよいと言われていますが、粘液部分の占める割合が高いものほど良い傾向があるようです。逆に通常の浸潤癌の部分が多ければ、通常の浸潤癌の予後と変わらないと考えることも出来ます。
B 現在の時点で石灰化の良悪性診断はついていないと思われます。今後定期的な検査で石灰化の数や形が変化するようであれば、さらに詳しい検査(組織検査等)が行われると考えられます。現在の治療に関して「乳癌診療ガイドライン」からみてもタキソールを使う術後療法は有用であると考えます。(文責 川本 ・福田)
【No.2787-2】 04年09月19日 R
脳転移の初期症状、治療方法についてご回答、有難うございます。母が偏頭痛持ちなのですが、頭がボーっとするといいだし、寝ても治らない状態が3日続いており、脳のCTをとることになりました。白血球も6000だったものが、1回のタキソール後2300で、3週も休み、フルツロンの服用も中止しております。脳転移の初期症状、治療方法など、具体的に教えていただけないでしょうか?
脳転移をお持ちの方の90%に頭痛、吐き気、嘔吐などの症状があります。また転移の部位に応じて運動失調やけいれんなどの症状がでます。治療は症状に応じて吐き気などの頭蓋内圧上昇の対症療法、転移部に対する放射線治療などです。(文責 福間)
【No.2787-3】 05年06月27日 R
母の乳癌についてHPNo.2787でお世話になったRです。一年健診を終えて、副作用で脂肪肝になっていること、子宮筋腫が大きくなっていることを告げられたそうです。それでも半年後の健診でよいと言われてきました。
1) 肝臓に詳しい先生にお聞きしたところ、「副作用で脂肪肝になるのは、食べ物でいうと冬に食品が腐りにくい状態で薬がゆっくり消化されるから、投薬が少なくなっても心配するほどではない」と説明されました。肝転移になりやすいわけではないのですよね?
2) ホルモン剤を服用しているのに筋腫は成長するものでしょうか?
3) 担当医から再発率は60〜70%だと告げられましたが、HPNo.2787で説明した癌の状態、治療方針からして妥当でしょうか? また最新の生存率(ネットではデータが古いため)などわかれば教えていただきたいです。1) 肝転移になりやすいわけではありません。
2) 女性ホルモン(エストロゲン)を抑えるホルモン剤のはずですから、ふつうは筋腫の発育はしにくいはずと考えられます。婦人科の医師と相談されてはいかがですか。
3) その再発率は妥当と考えます。また最新の生存率はいくらか改善しているものの、大きな差はないと思います。(文責 石川)
【No.2786】 04年08月25日 t.k
リンパ節の数について7月に温存手術を受け、リンパに1つ転移があり臨床試験の治療に参加している40歳です。毎日、相談室の過去の相談などを拝見して癌を勉強しておりますが、乳癌を知れば知るほど恐くなってきました。質問をよろしくお願い致します。私はリンパに1つの転移がありましたが、他の方の説明を見ると1/9とか10/19といったような表し方でリンパの転移について書いてありますが、それはいったいどういう意味なのでしょうか。自分が何分の1なのかは主治医の先生からは聞いていません。1/2と1/10とでは転移の程度に大きな差があると思い、転移1つでも少ないとは言えない場合もあるのではないかと思い、不安になってきました。どうして人それぞれにリンパ節を取った数が違うのですか? どうか教えて下さい。
リンパ節転移の1/9(10/19)は、9個採った(19個採った)リンパ節の中に転移しているリンパ節が1個(10個)あったということです。リンパ節郭清を行った場合には、何個も(何十個も)リンパ節が採れます。それらのリンパ節を全部病理医が顕微鏡で観察し、転移の有無を調べます。転移の数が1/2と1/10では転移している割合は違いますが、実際は転移しているリンパ節の個数で治療方針を立てたり、予後の目安にするので、1/2でも1/10でも治療方針や予後予測が変わることはありません。リンパ節の個数は個人差もあり、腫れていないリンパ節は外科医が検体処理中(リンパ節を1つ1つ掘り出す作業)に見つけられないこともあり、患者さんによって掘り出されるリンパ節の数はまちまちです。(文責 川本 ・福田)
【No.2785】 04年08月25日 T.S.
乳瘤についてはじめまして。ホ−ムペ−ジをみて相談にのっていただきたく、メ−ルいたしました。今年4月に第一子を出産しましたが、10日ほどで乳腺炎になり、医師より処方されたカバサ−ルという薬を飲んで母乳をとめてしまいました。その後は乳房を触らないように言われていたので、あまり気にしていなかったのですが、4ヵ月たった今でも左胸に二つの大きなしこりが残っています。近医で検査(超音波・CT・細胞診)したところ乳瘤と言われました。大きさから見ても手術したほうがよいとのことですが、手術以外の治療法はないのでしょうか。またこのまま二人目の出産は可能でしょうか。手術した場合、妊娠・出産は可能でしょうか。
左乳房の2つのしこりは乳瘤と診断されていて、しこりの大きさから手術した方がよいといわれ、手術を受けることが良い治療法なのかという質問ですが、手術も外来で局所麻酔を用いて行う小外科手術から、入院して全身麻酔で行う手術もあります。主治医からどのような手術を行うのかお聞きした方がよいと考えます。思っている手術とは違うこともありますから、十分説明を受けて下さい。手術を受けても、受けなくても、次の出産には影響ないと考えます。(文責 川本 ・福田)
【No.2784】 04年08月25日 K
ホルモン療法について (HPNo.2650-4)HPNo.2650で質問させていただいてます。ご回答いただいた通り、ホルモン療法を受けることになりました。ゾラデックス+アリミデックスによる治療です。通常はノルバデックスを使うのではないのでしょうか? アリミデックスという選択はノルバデックスよりも有効なのでしょうか? ご意見をよろしくお願いします。
ゾラデックスとノルバデックスを併用することで単剤よりも効果があるとの報告があります。しかし今の段階ではゾラデックスとアリミデックスを併用し効果があるという十分なデータは示されてないように思いますが、今後、データが蓄積され標準的な治療の組み合わせになる可能性は十分にあります。ゾラデックスにノルバデックスを併用した場合にノルバデックスにより子宮に副作用が出現したり、更年期様の症状が強く出現し、ノルバデックスの継続使用が危惧される場合に、ゾラデックスを残してアリミデックスに変更する治療法も考えられます。(文責 川本 ・福田)
【No.2783】 04年08月25日 maho
シコリについてこんにちは、私は、36歳の主婦です。シコリについてお聞きしたいのですが、毎月乳がんの自己検診をしてるのですが、触ってみてもシコリなのかよく分からないのです。乳がんのシコリとはどの様なものなのでしょうか、また自分で触ってもはっきりとシコリと分かるのでしょうか?お忙しいところ申し訳ございません。宜しくお願い致します。
しこりには様々の硬さや形があり、一概にはどのようなものと表現することは出来ません。乳腺外来を行っている病院で一度乳ガン検診を受けられることをお勧めします。そこで異常なしと診断されれば、自己触診ではっきりしないものも問題なしと安心できると思います。その後定期的な自己検診で何か今までと違う所見があれば、乳腺外来を受診してください。勝手な自己判断や思いこみで外来受診の機会を逸するのはさけるべきです。(文責 川本 ・福田)
【No.2782】 04年08月25日 A.S.
高齢者の化学療法について(HPNo.2689-2)HPNo.2689で質問した者です。前回アドバイスいただいたお陰で、7月29日にEC静脈治療を始めることができました。ありがとうございました。幸いにも見た目の体調は、あまり崩しておらず(脱毛はいたしましたが)、今日8月19日に2回目の予定です。そこで、治療を進める中で再度教えていただきたく、メール差し上げました。
1)1回目の静脈注射の1週間後に血液検査をしたところ、白血球が6100から2100に、好中球が70.1から59.1に減っていました。白血球等は、3週間の間にまた元に戻るのでしょうか?バナナや野菜が良いということで、ジュースにしたりして少しずつ飲んでいますが、他に良い方法があるのでしょうか? 2回目以降では、もっと白血球等が減りやすくなるのでしょうか?
2)抗がん剤で腫瘍が縮小は、見た目にも明らかなようで、入院手続きをしておくように言われました(入院は少し先になるようですが)。術前化学療法の場合、どういう目安で手術になることが多いのでしょうか(腫瘍の大きさ、体力など・・)? 化学療法は、術前にしても術後にまたするものなのでしょうか?ホルモン受容体は共に陰性です。
よろしくお願いします。1)次回の抗ガン剤治療までには白血球は上昇すると考えます。抗ガン剤投与後は1週間から10日で骨髄抑制がピークに達します。その後はまた上昇しますので、神経質にならずに普段どおりの生活を心がけてください。食生活もバランスのとれた食生活が良いです。2回目以降も白血球は低下することが予想されますが、程度に関しては個人差もありますのではっきりは判りません。
2)腫瘍の縮小する程度で手術を検討します。抗ガン剤が非常によく効いてしこりがなくなってしまう場合も、少数ではありますが報告されています。その場合は手術しなくてもよいコトもあります。抗ガン剤を投与しても、これ以上しこりが小さくならない場合は手術になります。まずは主治医に状態をお聞きになることが良いと考えます。術前化学療法後に手術を受け、その後に抗ガン剤を投与する場合もあります。たとえば腋窩リンパ節が陽性であった場合などです。どのような場合で術後も抗ガン剤投与が必要なのかも主治医にお聞きすることをお勧めします。(文責 川本 ・福田)
【No.2781】 04年08月25日 S.Y.
乳首に針を刺したような痛み9歳の子どもが一人いる37歳の女性です。昨夜から、右の乳房の、乳首の奥の方に針を刺したような痛みがあります。今までも時折、左胸にそんな痛みを感じていましたが、それほど痛くはなく、すぐに治まっていました。が、今回は昨夜から頻繁に痛みがあって、痛みもひどく、夜なかなか眠れませんでした。持続的に痛みがあるのではなく、瞬間的に顔がゆがむほどの痛みが襲うのですが・・・。昨日プールへ行ったので、何かの菌が入ってしまったのでしょうか。それとも何か病気の疑いがあるのでしょうか。腫れやしこり、ひきつりなどは、素人目には見当たりません。乳房となると乳がんを疑ってしまい不安なので、メールさせていただきました。お忙しいところ申し訳ございませんが、お返事よろしくお願いいたします。
乳頭にひどい痛みを感じて乳ガンを心配しての質問と受け取りましたが、やはり乳腺専門医の診察を受けてみてはいかがでしょうか?痛みは乳腺症や乳腺炎、乳ガンでも起こることがあります。心配であれば専門医の診察を受けることが心配解消の近道だと思います。(文責 川本 ・福田)
【No.2780】 04年08月25日 T.Y.
乳房温存術後の状況こんばんは。乳癌のステージ1で、5月14日に乳房温存術をしたものです。術後はオプサイトでした。その時点から、創の一部にセンチネルの色素なのか、黒くなっている部分がありました。結局その部分が痂皮のようになって最終的には離開して皮膚組織も壊死してしまって、漿液様のものが空洞に溜まるようになりました。主治医はユーパスタや3Mテープをしたりしましたが、全くよくならず、逆に乳房に痛みが出現しはじめました。放射線も5週間行いましたが、そのときプンクをされて、放科の医師が抗生剤を処方してくれ、感染をまぬがれたというアクシデントもありました。主治医は放射線療法中にプンクなど針をさしてはいけないことを知らなかったようです。結局、皮膚科紹介され、9月に再手術することになりました。今日、あまりの痛みに皮膚科受診しました。離開している部分の壊死組織を切り取り、穴があいた状態になりました。その穴から中を見ると、空洞の内面が白くなっていました。皮膚科の医師からは空洞があると皮膚は付かないので、中をソウハして胸壁に縫い合わせる手術を行うとICを受けていましたが、リンパ瘻になっているみたいだから困った・・と言われました。癌自体は1センチ以下で創も4センチ程度なのに、今の状態は納得できません。このような事が起こることがあるのでしょうか?3ヶ月が経つというのに全く良くならなくて、どうしたらよいかわかりません。今の状態で他院にかわるのも難しいように思います。しかし、臭いものにふたをするような対応でも3ヶ月間信じて治療してきましたが、精神的に限界です。職員である前に一患者として、自分の身体がどうなってるのか、どうなっていく可能性があるのか、真実がしりたいです。今は、病院をやめて別の病院に変わってもいい気持ちです。今日は皮膚科でリバタンポンを入れていますが、かなりの熱感と腫脹で手を上げるのも痛みを伴います。良きアドバイス・情報をいただけないでしょうか。助けてください。
術後に皮下の脂肪壊死が起こったものと推測されます。やはり術後に脂肪壊死を起こし、一部の創が離開する症例もあることは事実です。その場合には放射線治療を少し遅らせることもありますが、照射が遅くなると再発のリスクもあがるために、創感染のリスクを患者さんにお話しし、放射線照射を開始することもあります。3カ月以上経過していますが、保存的に治療しても治癒は望めると思います。しかし長期の消毒等の処置が必要です。現在の状況をはやく改善させたければ、創部の掻爬と再縫合が必要です。創の状況が文面だけでは把握できませんが、主治医の先生や他の外科医にも相談してみることが良いと考えます。同じ病院内で相談しにくい状況であれば、紹介状なしでセカンドオピニオンを受けても良いと考えます。今の状況が精神的にも辛いようなので、1人で悩まずに周りの人に相談してみてはいかがでしょうか。(文責 川本 ・福田)
【No.2779】 04年08月25日 K.K
人間ドックの健診結果について今年の2月に人間ドックを受け、エコーでは左C腫瘤の結果が出たのですが、同時に受けたマンモグラフィーでは異常なしの判定でした。このような場合はマンモグラフィーで異常がなければ心配のないものなのでしょうか。エコーで何か所見があった際は精密検査が必要なのでしょうか・・・。ちなみに過去3年間の乳がん健診では左乳腺のう胞の結果が必ず出ています。マンモグラフィーは2002年にも受診しており、その際も異常なしと言われました。よろしくお願いします。
エコーとマンモグラフィーの検査結果に違いがあり疑問を抱いての質問ですが、「エコーでしこりが発見されたが、マンモグラフィーでは異常がない」、このようなことはよくあることです。乳腺嚢胞はマンモグラフィーでは判らないこともあります。乳ガンでも同じようなことが起こることもあります。マンモグラフィーで異常がなくてもエコーでしこりが発見された場合は、そのしこりに対して詳しい検査をすることを勧めます。(文責 川本 ・福田)
【No.2778】 04年08月24日 M.M.
乳腺線維腺腫6年前に乳腺線維腺腫の診断で、2個しこりをとりました。その後またしこりが同じ場所で成長し、6年前と同じ程度(2cmくらい)の大きさになっています。半年前に触診と超音波をうけ、前と同じ乳腺線維腺腫との診断をうけ、今取る必要はないと言われています。人づてに、妊娠するとしこりが小さくなると聞きましたが、本当でしょうか。すぐにでも子どもをと考えていて、いっそのこと手術で取るべきか、小さくなる可能性を待つか悩んでいます。お手数ですが、お返事をいただけると助かります。よろしくお願いします。
妊娠すると線維腺腫が小さくなるとういことはないと思います。乳腺症の治療で偽妊娠療法がありますが、線維腺腫のしこり自体の大きさが妊娠で小さくなると言うことはないと思います。2cmくらいで前回手術を受けたとのことですが、どの位の大きさであれば手術するという明確な大きさはありません。同じ大きさのしこりでも乳房の大きさでしこりが大きくの小さくも感じますし、表面に近いしこりよりは深いところにあるしこりの方がわかりにくいものです。妊娠を希望していることなどを主治医の先生に相談してみてはいかがでしょうか?(文責 川本 ・福田)
【No.2777】 04年08月24日 AS
精密検査母のことで相談があります。ちょうど1ヵ月前に町の健康診断で乳癌の検査を受けました。3日前に結果が届き、来月の初めに精密検査を受けることになってしまいました。昨日触ったら左の乳房にしこりがあり、あご(甲状腺?)にもしこりのようなものがあったのです。もう転移してしまっているのでしょうか?精密検査を受けるまで、あと2週間ちょっと、放っておいて大丈夫なんでしょうか?その間にも転移してしまわないか心配です。
お母様の左乳房にしこりがあり、あごにもしこりがあり転移ではないかとのことですが、乳房のしこりがまず乳癌なのか?はっきりしません。ご心配であれば、乳腺専門医の診察を受けることをお勧めします。「来月の初めに精密検査を受けることになってしまいました。」とのことですが、健康診断後の診察をもう少しはやく乳腺専門医で受けることが心配を解消する手段だと考えます。あご(甲状腺?)のしこりも乳房のしこりがガンでなければ転移ではありませんし、その病変も詳しく診察する必要があると思います。(文責 川本 ・福田)
【No.2776】 04年08月24日 PT
適切な治療方法を教えて下さい初めまして。34歳の妻を持つ夫です。平成14年2月に乳癌の診断(6o・15o)を受け手術(左乳房温存療法)、術後に放射線療法も25回施しました。その後の治療は、主治医の指示の下、「何もしなくて良い」とのことでしたので、なにもしておりませんでした。しかし、平成16年6月左腋窩リンパ節に1p大のシコリが3つエコー検査で見つかり、CT検査で右肺に炎症?のようなものが見つかりました。腫瘍マーカーは0.4以下でした。骨シンチは異常なしです。そのため6月末日よりホルモン療法(ゾラデックス4週毎)と抗がん剤(タキソール1週毎×3週)の予定でしたが、抗がん剤を2クールし終わった後、エコー検査で腋窩リンパ節のシコリは発見されませんでしたが、CT検査で、肺部の炎症が腫瘍のような像(約1.5p)であるということになり、CMF療法に切り替えると言われています。この治療法で良いのでしょうか?これからの治療方法の進め方もアドバイス下さい。またハーセプチン抗体(HER 2)は1プラスです。大変急を要しますので、ご回答の程よろしくお願いいたします。
H14年2月に左乳房温存術を施行され、その後放射線治療を受けられたとのことですが、手術後の病理結果説明でリンパ節の転移はなかったのでしょうか?ホルモン受容体(エストロゲン、プロゲステロン)の結果はどうだったのでしょうか?以上の2点の項目は術後の治療を決める上で大切な点なので主治医の先生がお話されていないようであれば聞いてみてはいかがでしょうか。肺の炎症のような像が転移であるとするならば、全身療法(化学療法かホルモン療法)を行った方がよいと考えます。化学療法もホルモン療法も多くの種類がありますので、まずは主治医に現在の状態、今後の治療方針をお聞きするのが一番だと思います。(文責 川本 ・福田)
【No.2775】 04年08月21日 F.T.
乳ガンの転移の治療、検査について(HPNo.2232-7)HPNo.2232で相談させていただきました。再度、教えてください。ホルモン療法を進め、5ヶ月ほどです。検査について教えてください。治療の経過や病状をみるため、検査を行っています。6月に造影CTの検査を行う予定でしたが、いざ検査となると、放射線科では、以前の造影CT検査で副作用があったため、造影剤なしのCT検査をしました。結果、造影CTと比べはっきりしたものをみることができなかったようです。8月にまた造影CT検査予定でしたが、放射線科では、造影剤なしのCT検査を進めました。造影剤をしないと説明もないまま検査が行われ、いやな気持ちが残りました。これまでの検査での副作用は、頬に一カ所湿疹ができたことと、まぶたのかゆみです。特に具合が悪くなることはありませんでした。検査3回ほど、同様な副作用がありましたが、造影剤CT検査を進めていましたが、6月、8月の検査は造影剤なしの検査になりました。検査の一貫性がみられないなと感じます(外来の外科の看護士さんは、「造影剤の種類もあるから、副作用があった場合、薬を変えてくれると思う」と言っていましたが、放射線科では、薬の変更を検討せずに造影剤なしの検査を進めました。)。主治医は造影剤でと言っていますが、放射線科では、今後造影剤はしない、検査によって命を落とす場合もあるといっています。現在の治療が効果があるのだろうか、病状はどうなっているのだろうかと期待と不安を持ちながら定期的な検査にのぞんでいます。自分の体で感じている症状が一番かと思いますが、検査結果に頼るところが大きいです。造影剤あり、なしのCT検査の違い、これから造影剤なしの検査でよいのか、CT検査はそんなに怖い検査であるのか、教えてください。よろしくお願いします。現在月1回、血液検査、時々CT検査を行っています。
造影剤によるアレルギーは、場合によっては重く出ることもあり、一度でも造影剤によるアレルギーを疑うような症状が出た場合、基本的に放射線科の医師は造影CTを取りません。その場合、解決策としては、部位によってはMRI でも検査が可能であるので、MRIに変更することです。ただし、MRIも骨以外は造影剤(CTとは違う造影剤)を使用するので、主治医と放射線科医とよく相談して、無駄な検査を受けずにすむようにしてもらって下さい。(文責 緒方 ・福田)
【No.2774】 04年08月21日 Y
術後の妊娠と胎児への影響第1子を出産後8ヶ月の時に乳がんと診断され、抗がん剤投与、温存手術、術後の放射線治療を受けました。ホルモンレセプターが陰性ということで、放射線治療終了後はホルモン剤は一切服用しておりません。術後丸2年後、放射線治療終了からは1年8ヵ月後の今年の3月に妊娠したことがわかり、現在、第2子を妊娠中(30週)です。妊娠が判ったときに主治医に相談した所、「妊娠が再発に影響することはない。術後2年経過しているので産みたいのなら、産んでもいいですよ。」とのことでした。待望の第2子でしたので、主治医と主人とも万一妊娠中に再発した場合のことについてよく相談した結果、産む事を選択しました。私自身、再発よりも、抗がん剤、放射線治療を受けたので、胎児への影響を非常に心配しております。主治医をはじめ放射線の担当医も全く問題は無いとおっしゃっているのですが、母をはじめ、親戚中が、「放射線治療を受けて、赤ちゃんに影響はないのか?」と言われ続けていて、とても心配です。産婦人科のエコー検診では、「はっきりと確信がないこと以外は、妊婦さんを不安にさせるのであやふやなことは言いません。」と言われ、余計に心配になっております。術後出産されている方は、結構増えているとは聞くのですが、胎児への影響はどうなのでしょうか。
現在の妊娠に対して、以前の術後の化学療法、放射線療法が影響を及ぼすことはありません。通常、卵子は受精するまで細胞増殖をしないので、薬や放射線の影響(特に奇形や遺伝子のダメージ)を受けることがない訳です。「専門家の言っていることを信じなさい!親や親戚がおかあさんを心配させてどうするんだ!」と、ご家族に主治医の先生から言ってもらって下さい。(文責 緒方 ・福田)
【No.2773】 04年08月21日 Y.W.
乳頭からの分泌物についてはじめまして。私は36歳・女性・未婚・出産経験はありません。以前から胸が張って痛みがあり(主に生理前に痛んでいましたが、今はそれ以外でも張っていて痛みがあり、今もあります)、また叔母を乳がんで亡くしていることもあり、8月5日に乳がんの検診を受けました。内容は触診・マンモグラフィ・超音波でしたが、マンモの時にぎゅっと押されたことで左右の乳頭から分泌物が出ました。特に右側からは、やや黄色がかっていました。そして分泌物が出たのでその細胞診も行いました。それぞれの結果は、以下の通りでした。
マンモグラフィ : 両側の乳腺に微細石灰化像を認めたが、現在のところ乳がんの可能性は少なく、良性の分泌型。
超音波 : 両側に散在する腫瘍が認められるが、すべて良性で、腫瘍の内容はその特徴から液体でのう胞。
分泌物細胞診 : 両側に異常分泌を認めました。透明ですが、右はやや黄色がかっています。細胞診の結果は良性で、乳がんの心配はありません。
ということでしたが、それまで乳頭を押して分泌物が出たことがなく、まして下着に分泌物が付着することはなかったのですが、その検査以降、乳頭を押すと分泌物が出るようになり、まだとまっていません。分泌物がでるのは左右の乳首からですが、特に右は2箇所から出ますが、中央にあるひとつからのみ、黄色みかかった透明の分泌物が出ます。その他はほとんど透明のように見えます。説明が長くなりましたが、検診では異常なしでしたが、この頃、分泌物が下着にぽつぽつと付くのを見ると不安になってきました。何か悪いものが隠れているのではないかと不安になっています。もう一度受診したほうがよろしいのでしょうか? また、マンモでぎゅっと押されることによって分泌が促進されることはあるのでしょうか? 検査のときも胸が張っていたので、かなりの痛みを感じ、その影響で分泌物が出るようになったり、黄色い分泌物がでるようなったのではないか(強く押されたことで乳腺が傷ついたことが原因とか?)と考えたりしますが、そのようなことはあるのでしょうか? お手数をお掛けいたしますが、ご回答頂けると嬉しいです。よろしくお願いいたします。年令や出産の既往がないことなどから、諸検査の結果と総合すると、乳腺症に伴う乳頭の分泌と考えてよいと思います。つぎの受診は、半年後で充分です。また、分泌が続いているのは、マンモグラフィで押されたためでも、痛みの影響でも、傷ついたためでもありません。1つだけ、血液や黒い分泌物(古い出血)があるようになったら、半年後まで待たずに受診して下さい。(文責 緒方 ・福田)
【No.2772】 04年08月21日 シラタマ
腫瘍マーカーについて(HPNo.2448-5)以前HPNo.2448でお世話になったシラタマと申します。今日、術後一年の検査をすることになり、腫瘍マーカーだけ結果が出たのですが、ICTPが9.4と高く不安です。腰痛があり、5月末にMRIを撮った時は異常はなかったのですが、やはり再発の覚悟は必要でしょうか? また、再発でないかもしれないとしたら、どう言うことが考えられるでしょうか? よろしくお願いいたします。
ICTPだけが9.4と高いだけでは骨転移とすぐには判断できません。やはり、他の検査〜全身骨シンチや再度のMRIの結果を総合した方が良いと思います。主治医の先生とよくご相談下さい。(文責 緒方 ・福田)
【No.2771】 04年08月21日 N
乳がん検査結果こんばんは。先日初めて健康診断で乳がんの検査をしました。超音波検査の時間がすごく長く、何箇所も先生がマーカーされていたので不安になり、触診の先生に何かあるんでしょうかと尋ねましたが、「さわった感じだと何もないよ」とおっしゃっていました。ですが検査結果が郵送されてきて、『乳腺のう胞疑い』『乳腺腫瘤疑い(3ヶ月以内精密検査必要)』という診断でした。しこりみたいなものが2つあるという意味なのでしょうか。2つの病気について教えて頂きたくメールさせて頂きました。3ヶ月以内に検査するよう指示がありますが、すぐに行った方が良いのでしょうか。よろしくお願いいたします。
超音波検査上では、『乳腺のう胞疑い』『乳腺腫瘤疑い(3ヶ月以内精密検査必要)』で、触診では異常なさそうという状況です。順番に行きます。『乳腺のう胞』は、まず心配ありません。たまたま検査をしたら発見されたもの、袋に水がたまった状態です。一応、健診なので一度よく調べましょうという意味です。次に、『乳腺腫瘤疑い(3ヶ月以内精密検査必要)』ですが、腫瘤とはしこりと同じ意味ですが、この場合「超音波上しこりに見えるものがある」と解釈できそうです。それ以外は判断がつきかねます。超音波検査の時間やチェックする箇所が多いから悪いという物ではありません。案ずるより産むが易しです、指示に従って下さい。(文責 緒方 ・福田)
【No.2770】 04年08月19日 K
病理の結果と今後の治療法について(HPNo.2650-3)HPNo.2650で質問させていただいてます。いつも迅速な回答、ありがとうございます。7/20左乳房部分切除術とセンチネルリンパ節生検を行いました。術前では、放射線治療だけでもいいかなという話でしたが、病理の結果が出て、放射線治療を受けた後、補助療法も考えましょうということになりました。結果が悪いのでしょうか?(術前では1cm位のしこりといわれていたから?) 結果は以下の通りです。通常考えられる治療法を教えて下さい。
癌巣 25x8 mm
Invasive ductal carcinoma of the left breast
pab-tab > scirrhous ca. (←これは、どういうことでしょうか?)
f(+), ly1, v0, n0 [0/1].
Differentiation or tubular formation: 2
Pleomorphism: 2
Hyperchromatic and mitotic nuclei: 2
ER: 2+ PgR: 2+
HER: 3+
37才(子供2人)
「リンパ管侵襲が見られますが、明らかな脈管侵襲は認められません。」という部分がありました。私はセンチネル生検しかしておらず心配です。これは、どういうことでしょうか。よろしくお願いします。Kさんのがんは、全身補助療法の中で内分泌療法の効果が期待できる、ホルモン感受性があるタイプのがんです。病理の結果だけでは、抗ガン剤による全身補助療法は必要なさそうですが。
pab-tab > scirrhous ca.←これは、乳頭腺管がんの部分が硬がんの部分より多いということです。また、「リンパ管侵襲が見られますが、明らかな脈管侵襲はみとめられません。」というのは、がんと一緒に切除した乳腺の中で細かいリンパ管にがん細胞が入り込んでいるが、細かい血管にがん細胞は入り込んでいないということです。術後の治療を考える際には、リンパ節転移の有無の方がずっと重要です。リンパ管侵襲の有無では決定しませんので心配は無用です。(文責 緒方 ・福田)
【No.2769】 04年08月19日 sao
検診結果(HPNo.2568-2)6月に相談しましたHPNo.2568です。2ケ月後に受診した結果、前回エコーの画像に写った(嚢胞ではなかったようです)黒い物は今回はうすくなっており、乳管と同じような画像なので、「前回は乳管に脂肪が入り込んでいたのかもしれない、腫瘍らしきものはないので心配いらない」との事でした。今まで通り半年ごとの検診で大丈夫でしょうか? このように腫瘍や嚢胞ではなくエコーに写る場合はどんな所見があるのでしょうか? よろしくお願いします。
超音波検査は、「再現性が低い」といって、何度やっても誰がやっても同じ結果を出すことが難しい検査です。2カ月前に見えたものは、見えただけで実際にあったわけではないと言うことでしょう。ただ、乳管が広がっている(拡張)だけでは治療の対象にはなりません。半年から1年ごとの検診で大丈夫です。(文責 緒方 ・福田)
【No.2768】 04年08月19日 K.H.
抗がん剤投与への準備について&乳がん検査で分かる他の部位のがん(HPNo.2685-2)1) 先日もご相談させていただいた者です。8月の始めに第一回目の抗がん剤投与を行いました。EC(エピルビシンとエンドキサン)を投与したそうです。腕から点滴で投与したのですが、点滴の間中も流れが悪いと言われ、点滴の針の周りが赤く腫れました。すぐに見ていただいて液漏れでは無い事は確認してもらいました。血管が細くて入りにくいとの事です。血管周りがダメージを受けたそうで、今も赤くあざになっていて、軽く押すと痛い状態になっています。一週間後にも担当医の先生に診ていただいたら、次回は様子を見てもう一方の腕から点滴を行うけれど、それでも腫れるようだったら、二日程入院して点滴用の管を取り付ける必要があるかもと言われました。点滴を受けるまであと10日間くらいありますが、点滴が入りやすくする為に何かできることは無いでしょうか?運動とか、体重を減らすとか、何でも結構です。教えてください。手術はできるだけしたくない(怖い)ので、普段の生活で何かできればと思います。
2) 7月頭に、マンモグラフィ、血液検査、細針細胞診、CTスキャン、骨シンチ(全身)を行った結果、乳房と腋窩リンパ節にがんが見つかりました。骨シンチの結果として、骨への転移は無い事を教えていただきました。基本的な質問で申し訳ないのですが、上記検査で分かるガンはどこの部位のがんなのでしょうか?胃がん、肺がんなどへの転移は、上記検査では分からないのでしょうか? 「CTスキャンである程度がんの有無くらいは見えているのでは?今年の検診は不要かな?」と考えていたのですが、上記の乳がん検査では検査できていないとのことでした。乳がんは他の部位への転移が起こり易いと聞きます。他にも転移しているのかも?と考えると不安になりました。CTスキャンで見えているのは、どういうガンなのでしょうか? PETだと、全身のガンの有無が分かるのでしょうか? どうぞよろしくお願いします。1) 血管の太さは個人差があるので初めから大変な人は結構います。点滴が入りやすくする為には、たとえば蒸しタオルで直前に腕を暖めておくことや、むくまない事を前提にですが、水分をよく摂って脱水状態にならないようにする、などの工夫程度の事柄しか有りません。
2) 手術の前に抗ガン剤を使用する術前化学療法の情報を集めるための検査でしょう。腋窩のリンパ節に転移があるので、術前化学療法で腫瘍を小さくして温存術ができる可能性を増やします。他の臓器に転移している場合、手術よりも全身の治療を優先します。微妙に違いますが、肺、肝、骨に乳がんは転移し易いため、まずそれらに転移がなければ胃、腸、脳などに最初に転移することはありません。CTと骨シンチで肺と骨の転移を否定したのでしょう。CTで肺に転移がないのなら肺がんもありません。PETも万能でないので、今は乳がんの治療に専念しましょう。主治医の先生に検査の目的をよく聞きましょう。(文責 緒方 ・福田)
【No.2767】 04年08月16日 nene
リンパ節への転移60歳の母の事で相談したく、宜しくお願いします。6/29に乳がんと診断、7/12に乳房温存手術、センチネルリンパ節生検を受けました。8/10の病理検査の結果、進行度2・リンパ節に転移を認めるとの事でした。今後の治療ですが、局所処置として…@リンパ節の手術を受ける A手術を受けずに放射線を照射 B手術後放射線を照射 @〜Bのいずれかを選択。 全身療法として…@ホルモン剤の投与 A抗癌剤の投与 Bホルモン剤+抗癌剤の投与 C乳房の放射線照射 ‥ の治療をするか。年令・副作用を考えても手術などをすべきか、アドバイスいただけたらと思っております。
センチネルリンパ節生検でリンパ節転移を認めるのであれば、腋窩リンパ節郭清が標準的治療です。もっとも問題となるのは上腕の浮腫ですが、軽度も含めて5-10%程度です。手術を省略して腋窩照射のみ施行するという選択枝もありますが、長期的な経過は現時点でははっきりしませんので、主治医の先生からメリット、デメリットをよく説明してもらった上で判断して下さい。術後補助療法としては、リンパ節転移陽性であれば抗がん剤投与が勧められます。ホルモン受容体陽性であれば抗がん剤終了後にホルモン治療を行います。乳房温存手術施行後は残存乳房への放射線照射が標準です。(文責 浜口)
【No.2766】 04年08月16日 NN
白い分泌物初めてメールいたします。現在29歳、カナダに滞在しています。はっきりとは覚えていないのですが、恐らく3〜4年ほど前から左乳首に白いラード状のものが付着していましたが、あまり気にしていませんでした。しかし昨日ネットで「高プロラクチン血症」という病名を見つけ、自分の症状に一部当てはまると感じ、乳房を絞ってみると、乳首近くの乳輪から白いさらさらした液体が出てきました。それと、同じ左乳房上部にしこりのようなものがあるような気がします。腫れやひきつりはありません。高プロラクチン血症の方は妊娠できない、又はしづらいと書かれていましたが、生理は順調に毎月来ています。日本へは来月初めに帰国予定なのですが、とても不安な毎日を過ごしています。1日も早く日本で検査をしたいと考えているのですが、早急に検査をしたほうが良いのでしょうか?ご回答、よろしくお願いいたします。
乳頭分泌は乳腺症、乳腺炎、乳管内腫瘍などで起こりますが、高プロラクチン血症が原因となることは必ずしも高くはありません。まずは分泌物の原因精査として、乳房の精査(マンモグラフィ、超音波など)、分泌物の検査(細胞診、乳汁中CEA検査)を行い、心配であれば血中プロラクチン濃度の測定を行えばよいのではないでしょうか。3-4年前からの症状であれば、来月帰国してからの検査で問題ないと思います。(文責 浜口)
【No.2765】 04年08月16日 疲労回復
乳がん検診の結果初めまして、「このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していく事を目的として・・・」を読んで、安心して、些細な事かもしれませんが、mailさせていただきました。38才、158センチ、46キロ、2児の母です。先日乳がん検診で『5.8×9.6mmの辺緑不整内部不均一のmassを認めます』と言う事で、精密検査を勧められました。私が3才の時、母が乳がんの再発で亡くなったと聞いています。19歳の時に今回指摘された右胸から良性のしこりを摘出した事があります(詳しくは分かりません)。この検査の結果の『』の内容より、乳がんの可能性はあるでしょうか。
massとは腫瘤、しこりのことです。恐らく19歳の時に摘出された腫瘤というのは線維腺腫の可能性が高いのではないかと思いますが、今回超音波で発見された腫瘤は性状からすると線維腺腫とは異なりそうです。家族に乳癌の方がいらっしゃれば乳癌のriskは2-4倍高くなりますので、腫瘤は小さいですが、乳癌の可能性も考慮して精密検査を受けられることをお勧めします。(文責 浜口)
【No.2764-1】 04年08月16日 matu
両側乳腺石灰化初めまして。56歳です。人間ドックで乳ガン検診をしたところ、触診では異常なしでしたが、念のためマンモグラフィをやったところ、両側乳腺石灰化がみられるので、再検査でエコー検査をするようにと指示が出ました。エコー検査によって、石灰化が良性か悪性かが判るのでしょうか。また、万が一、悪性だった場合、どの程度の手術になるのでしょうか。よろしくお願いします。
両側に同時に乳癌ができることは稀ですので、両側に同様の石灰化があるのであれば良性の可能性が高いです。エコー検査では腫瘤の有無を調べることになり、それで悪性を疑ったり、否定できない場合には細胞もしくは組織をとる検査が必要になります。もしも乳癌だった場合には、乳腺の一部もしくは全部を切除して腋窩リンパ節も併せてとる手術ということになります。(文責 浜口)
【No.2764-2】 04年08月24日 matu
両側乳腺石灰化(2)早速のお返事ありがとうございました。再検査では、乳腺症による石灰化であるということでした。ご回答いただいたように良性であることがわかって、ほっとしているところです。これからも年に一回は人間ドックを受ける予定でいますが、乳ガン検診の場合、そのたびにマンモグラフィを受ける必要はあるのでしょうか。私の場合、乳腺症の石灰化ということがわかっている場合は、触診だけでもいいのでしょうか。よろしくお願いします。
触診だけでは新たに出来た微細石灰化は触知できませんし、マンモグラフィーは受けた方がよいと思います。(文責 川本・福田)
【No.2763】 04年08月16日 OD
腫瘍マーカー母が1年4ヶ月ほど前に乳癌で左胸全摘手術を受けました。定期的に血液検査をしていましたが、つい先日、腫瘍マーカーが上がっているので、念のため、骨シンチとCTをしましょうと言われました。まだ結果は出ていませんが、とても不安です。CEAというのが以前は3くらいでしたが、5.7まで上昇しています。この上昇値は高いのでしょうか?母は、早期で、ステージはTと言われ、リンパ節への転移もありませんでした。こういう早期の場合でも、転移は考えられるのでしょうか? リンパ節に転移がないのに、再発ということがあるならば、どういう原因でそういうことになるのでしょうか。教えてください。よろしくお願いします。
リンパ節転移のない早期の乳癌であっても再発の可能性は5-10%程度あります。がん細胞は早期よりリンパ管内や血管内に入り込み、それらが骨や肺をはじめ全身のどこかに潜んでいて、時間と共に徐々に増殖すれば転移が起こります。腫瘍マーカーの上昇は直ちに再発を意味するものではありませんが、それを契機に再発が確認されるケースもありますので、全身検査は受けておくべきでしょう。また、CEAは乳癌だけでなく腺癌という組織型の癌(肺癌、胃癌、大腸癌など)で高値となる腫瘍マーカーですが、喫煙などでも高くなることがあります。再発がないのであれば、腫瘍マーカーのフォローアップと共に、その他の癌の検診も併せて行うとよいのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2762】 04年08月16日 kuri
線維腺腫について24歳、未婚です。1ヶ月ほど前に、線維腺腫の摘出手術を行いました(左胸上部と右胸下部の腫瘍)。しかし、先日術後の検査をしたところ、左胸の方に手術前のエコー検査では認められなかった新たな腫瘍が発見されました。担当医師によると、腫瘍の表面も滑らかであり、悪性の可能性は低い事から、腫瘍の経過をみることになりました。このように、線維腺腫は繰り返し発生するものなのでしょうか?ご見解のほうを頂けたらあり難く思います。
乳腺線維腺腫は若年女性に多くみられる良性の乳腺腫瘤で、単発のことが多いですが、多発することもあり、経過中に新たに別の線維腺腫が発見されことも珍しくありません。悪性の可能性が低いのであれば経過をみてよいと考えます。(文責 浜口)
【No.2761】 04年08月16日 M
経過観察で大丈夫でしょうか?はじめまして。私は31歳になる女性です。1ヶ月前に右胸左上にしこりをみつけ、2週間ほど前に乳腺外科を受診し、マンモグラフィー、触診、エコー、細胞の検査(注射針でしこりの部分を吸引)をしました。しこりは1〜2cmの線維腺腫と思われ、自然と小さくなるものなので、とらなくても良いだろうとのことでした。1週間後、細胞検査の結果を聞きにいきました。結果は2通り考えられ、1つは「良性と判断」、もう1つは「細胞がうまくとれず、判断できない」ということでした。こういう検査結果もあるのでしょうか。先生は、このまま6ヶ月経過観察をしてもいいし、しこりを取ってしまっても良い、本人の判断で・・・と言われました。私はその場では判断しかねたのですが、良性かどうか判断できないものを6ヶ月そのままにしていてもいいのでしょうか。良性かどうかわからないまま6ヶ月過ごすのはとても不安です。年内中に結婚を考えており、6ヶ月(またはそれ以上)経過後にしこりを取らなくてはならない場合、妊娠・出産時期にぶつかったりしたら、何かしら影響があるのではと心配です。そうなる前に取ってしまったほうがいいのでしょうか。もう1度細胞の検査をしても結果は同じなのでしょうか。注射針より太い針で行う細胞検査があるとも聞きました。教えてください。よろしくお願いします。
細胞診では90-95%の正確性ですので診断を確定することはできず、乳腺腫瘍の診断を確定するには組織をとる検査が必要になります。太い針を使った組織診であればかなりの確率で診断はつきますが、腫瘍は残りますし、確実にするのであれば、手術による生検を行うことになります。手術となるとキズが残ることや手術に伴う合併症他の可能性もありますので、検査からも良性の可能性が高ければ経過観察で問題ないと思います。不安を解消するには生検を行い診断を確定するしかありません。(文責 浜口)
【No.2760】 04年08月16日 RM
スキルス癌について初めまして。ご相談したいことがあります。年齢は49歳。今年の6月29日、右全摘手術を受けました。右乳癌、ステージVB、スキルス癌(2cm大)、リンパ節転移 24/27 腋下 鎖骨上 胸骨前、ホルモン療法は反応なし。EC療法6クール、タキサン系 ウィークリーで6クール最大量の予定で7月16日より開始。スキルス癌が一番悪性だと伺いましたが、具体的にどのようなものであるか教えていただきたいのと、5年以内の再発率と5年、10年後の生存率がどの程度であるか教えてください。また、ますとみ温泉の冷泉療法(ラジウム鉱泉)は効果があるのでしょうか??? 知り合いが勧めてくるのですが、温泉療法は禁忌だと聞いております。大丈夫なんでしょうか?
スキルス癌(硬癌)は増殖した間質内に癌細胞がばらばらに増殖したタイプの癌で、乳頭腺管癌や充実腺管癌に比べて経過が悪いと言われていますが、それよりもリンパ節転移の有無やステージの方が経過には強く影響してきます。報告によって多少異なりますが、ステージIIIBの5年生存率は50-60%、10年生存率は30-40%程度です。温泉が癌の治療に効果があるかについては不明です。(文責 浜口)
【No.2759】 04年08月16日 N
乳管内分泌物について私は31歳、出産未経験の主婦です。先日、乳がん検診を受けた結果、左と右の乳房にしこりがあると言われ再検査しました。マンモグラフィと超音波を受診した結果、マンモではしこりが映ってなく異常ないのですが、超音波で乳房左右とも乳管に水が溜まっていると言われました。左は腕側(乳首から見て外側)に一箇所、右は体中心近く寄りに一箇所です。原因不明でできると聞いたのですが、「病名は何ですか?ガンではないですよね?」と、先生に聞いても、おそらくとしか言われず不安です。一ヶ月ごとに自己検診して、しこりが見つからなかったら半年後また検診して、様子を見ましょうと言われましたが、このままガンになってしまうのですか?私は乳房が小さいので、きちんとマンモグラフィで撮影できたのか、とても心配です。かなり挟まれて痛かったのですが、大丈夫でしょうか?また、触診時に発見されたしこりは何だったのでしょうか?教えてください。自分ではしこりがわからず、このままでは発見するのが手遅れになるんじゃないかと心配です。しこりとは脂肪のかたまりなんですか?
乳管拡張症でしょうか。拡張した乳管内に分泌物などが貯留した状態で周囲に乳腺炎を伴い、しばしば腫瘤を触知します。良性乳腺腫瘤の3-12%を占めると言われています。炎症所見などを伴わなければ治療は必要ありませんが、しばしば早期の乳癌や乳管内乳頭腫などの治療の必要な病気との区別が困難なこともあり、経過観察を要します。乳頭からの分泌物はありませんか? もしあるようなら、分泌物の検査をした方がよいです。心配なことがあれば、まずは担当医にもう一度説明してもらいましょう。(文責 浜口)
【No.2758】 04年08月16日 tani
乳首の陥没と痛み私はもうすぐ28歳になります。物心ついた頃からずっと右の乳首は上下二つにくっきり割れて陥没気味です。不便な事といえば、不透明な(白っぽい・黄色っぽい)分泌物が中心部分にたまりやすいので、たまに爪で取り除いたりする事くらいで、大人になれば治るかなと思い、放置してきました。でも昨晩から急にその右の乳首に鈍い激痛があり、触ると更に痛みがあるので心配です。特別何も触ったりはしていません。左の乳首と触って比べてみたのですが、右乳首の内側が腫れているのか、多少異物感があります。放っておいたらよいものでしょうか。初めての事で不安なので、ご相談にのって頂けたらと思います。
陥没乳頭の場合どうしても分泌物などがたまりやすく、そこに細菌が繁殖すると乳頭炎を起こします。多くの場合はシップや抗生剤投与などの治療で改善しますが、膿瘍などを形成すると切開が必要になることもあります。今回よくなっても今後も繰り返すようであれば、陥没を治す形成外科的な手術(乳頭形成術)も考慮したらいかがでしょうか。まずは乳腺外科の診察を受けたらよいでしょう。(文責 浜口)
【No.2757】 04年08月14日 M.S.
腋の下のしこりと左下腹部の痛みはじめまして。私は23歳の女性です。出産の経験はありません。2、3日前から腋の下にしこりがあることに気づきました。左に1cmくらいのしこりが2つ、右に同じ大きさくらいのしこりが1つできています。しこりを押すと少し痛いです。あと、しこりを発見した時と同じくらいの時に左下腹部に周期的な痛みが起こるようになりました。軽い痛みなので気にしていませんでしたが、痛みが2、3日続いているので心配になってきました。この2つの症状は同じ病気によるものなのでしょうか?それともそれぞれ違う病気なのでしょうか?よろしければアドバイスお願いいたします。
腋の下のしこりは腋窩リンパ節腫脹をみている可能性が高いと思います。左下腹部の痛みは消化器の病気や婦人科の病気など様々な病態で起こりますので、痛みだけで病気を推測することは困難です。両者が関係あるかについても断言はできませんが、可能性は低いと考えます。腋窩リンパ節腫脹は炎症や腫瘍などによって腫脹します。悪性リンパ腫や高度に進行した乳癌などを除いては腫瘍により両側の腋窩リンパ節が腫脹することは少ないでしょう。腹痛については続くようであれば、生理周期に関係するようであれば婦人科を、そうでなければ内科を受診されることをお勧めします。(文責 浜口)
【No.2756】 04年08月14日 T
胸の病気はじめまして。私は24歳・女性です。最近、病気の事が気になる年になってきました。特に気になるのが、乳癌や子宮ガンなど女性がなりやすい病気です。最近は、乳癌が気になってしまいます。母も祖母も父の母も親戚には乳癌の人が誰もいません。ただ、最近胸に2ミリくらいのしこりがあるかも・・・と思いました。病院に行ったのですが、先生には「あなたの年齢では乳癌は考えられないから」と言われました。あまりにも気にしすぎている私に、先生は「そんなに心配なら一度癌センターに行ってみなさい。でも、大丈夫だと思うけどね」と言われて安心した部分もあります。しこりは乳首の周りにあり、押すと痛いです。たまに押さなくても、はっている感じはあります。他にも右胸の下あたりにとても小さいしこりがあります。左胸にもある様な気もしますし、無い様な気もします。ただ、乳首のまわりにあるしこりと繋がっているんです。最近、体重も減り、これも癌かな?と心配になり、もっと体によくないと思いました。血液検査で調べてどこも異常なかったのですが、癌の検査はしていません。24歳ならそんなに心配しなくてもいいでしょうか?
日本の乳癌の死亡率のピークは50代以降で、環境の変化により若年者の罹患が増加する傾向にありますが、それでも24歳で乳癌になる人は稀です。質問のしこりも乳腺症もしくは正常の乳腺をみている可能性が高そうです。しかし、心配であれば超音波検査やマンモグラフィ検査を行えば安心できるのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2755】 04年08月14日 S.O
手術時期についてはじめまして。76歳になる祖母のことでご相談したいのです。祖母は最近、乳癌が発覚して、大学病院で検査中です。乳癌の方は、腫瘍はT3かT4で、腋窩リンパ節、鎖骨下リンパ節にも転移が疑われ、ギリギリ手術できるということです。乳癌の方の検査は終了していますが、血液所見にも問題があり、現在、血液内科で骨髄穿刺待ちといった状態です。また、病棟のベットが空いてないらしく、手術は9月1日になったそうです。そこで、お尋ねしたいのですが、ギリギリ手術できるかという状態なのにもかかわらず、手術するのが遅すぎはしないでしょうか?3週間近くあけても予後には関係しないのでしょうか?こうしている間にも転移が進む気がしてなりません。他の病院へ移ったほうがいいでしょうか?よろしくおねがいします。
乳癌は年単位の時間をかけて発育してくると考えられており、3週間で急速に病状が進行する可能性は低いです。また、血液所見に問題があるのであれば、手術前にちゃんと検査するべきでしょう。もし他の病院にいってもよほど空いていない限りは状況はそれほど変わりないと思います。疑問があるのであれば担当の医師にちゃんと質問して、納得したうえで治療を受けるようにして下さい。(文責 浜口)
【No.2754】 04年08月13日 sato
筋状のしこり初めまして。最近発見したしこりのような物に悩んでいます。左のおっぱいの付け根から下に2cm当たりの打ち身のような肋骨の痛みが最初の異変でした。それに気づいた夜に左側を下にしてひじ枕をして横になって胸あたりを触ってみたら、痛みのあった辺りから胸のふくらみにむかって筋状に固くなっているものを発見しました。痛みもありました。それが5日後の今は、筋状の固いものが下にむかって5センチほど長くなっているように思います。痛みが胸部にある骨の一番下の部分までになりました。受診するべきかどうかとても迷っています。お忙しい中申し訳ありませんが、ご助言お願いします。
恐らく一番考えられるのは、乳房の皮下の静脈に血栓ができる血栓性静脈炎(モンドール病といいます)ではないでしょうか。特に治療の必要なく自然に軽快することも多いので経過をみて宜しいのではないでしょうか。よくならないようなら病院に行って下さい。(文責 浜口)
【No.2753】 04年08月13日 R
4cm位のしこり4cm位のしこりを見つけ、病院へ行きました。レントゲンと超音波エコーをした結果、水が溜まっているだけでした。先生は心配ないとおっしゃいましたが、検査の結果、他に3個のしこりがあると言われました。一番大きいもので1.6cmあるそうです。悪性ではないとおっしゃいましたが、念のためMRIと針を刺して検査をすることになりました。良性と言われたのですが、検査で悪性にかわることはないでしょうか?良性でもしこりを切除するのでしょうか? 水のしこりはそのままなのでしょうか?教えてください。
水のしこりは内部に腫瘍があるような場合を除き心配いりません。検査が原因で悪性になることはありません。良性であることが確実であれば切除しないで経過をみることも可能です。しかし、悪性の可能性が否定できない場合には切除することもあります。(文責 浜口)
【No.2752】 04年08月13日 S
乳頭の痒みと変形はじめてメールをさせていただきます。私の気になっている症状と似た質問も掲載されておりましたが、やはり質問をさせていただきます。34歳・未婚です。乳頭のかゆみがあったのはそれ以前からだったかもしれませんが、4年前からひどくなり、その当時は海外に4年目でおりましたが、思い切ってクリニックでかゆみを訴えたところ、ビタミンEのクリームを下さいましたが、特に効果はなかったように記憶しております。その当時は主に右側のみかゆみがあったと思います。その後、日本に帰国、しかしかゆみは続き、日常のこととなっておりましたが、気がつくと乳頭の皮がひび割れ、一見まるで砂糖菓子のようになりました。右側のみだったのが、左側も痒みと皮がめくれるようになりました。かかりつけの漢方医院で、かゆみがあることを申したところ、実際に目になさることはなく、ステロイド軟膏をいただきましたが、抵抗があり、わずかしか付けなかったためか、あまり効果はありませんでした。乳頭だけでなく、身体のあちこちもが痒みがありますので、今年は漢方のお薬をいただき服用しております。飲んでいると全体に改善してきてはおりますが、乳頭の痒みはまだ続いております。この一、二年ほど常にかゆみが強く、夜気がつけば掻いていたり、朝も掻いて目覚めたりということもしばしばです。掻き続けているからか、特に右側が黒ずんできたように思えることに加え、数ヶ月前、乳頭がなんだか大きく平たくなったのでは?と思い、気にしないでおこうと思ったのですが、やはりどうみてもと思い、よく見てみると、乳頭に、細胞が分裂して増殖したような感じになっている部分がありました。あとからくっつけたか増えたような感じです。ステロイドをしばらくしっかり塗って様子をみてみたほうがよいでしょうか。やはり、病院で診察を受けるべきでしょうか。病気ならどのような病気の可能性が大きいでしょうか。大変恐れ入りますが、ご意見をいただけましたら幸いです。どうか宜しくお願い申し上げます。
乳頭部の病変としては皮膚病変としての湿疹、アトピー性皮膚炎、良性の腫瘍性病変として腺腫、乳頭腫、線維腫など、悪性腫瘍としては乳癌の特殊型のパジェト病などがあります。質問の内容から推測すると皮膚病変の可能性が高そうで、ステロイド軟膏で経過をみてよさそうですが、腫瘍状の部分があるのであれば、専門医を受診されることをお勧めします。(文責 浜口)
【No.2751-1】 04年08月13日 W.J.
妊娠中のしこり現在40歳、4年前に乳がんの早期発見で、手術と放射線療法を受けました。昨年から不妊治療を受け、現在体外受精で妊娠15週目です。先週の金曜日にしこり発見、乳腺専門 医のところでマンモグラフィーとエコーをしましたが、細胞検査は明日に出ます。もし乳がんと確定した場合は、中絶した方が良いでしょうか?そうすると一生子供が出来な くなりますか?このまま続けると温存法は出来なくなるでしょうか?
妊娠中であっても乳癌の手術は可能ですので妊娠の継続は可能です。問題は術後に化学療法が必要だった場合です。妊娠中の化学療法の安全性は確立されておらず、妊娠前期であれば先天性奇形のリスクが増加し、妊娠中後期では胎児発育不良や早産が増加すると言われています。妊娠22週までであれば、中絶の上化学療法を、22週以降であれば出産後に化学療法を行うことが推奨されます。(文責 浜口)
【No.2751-2】 04年08月16日 W.J.
妊娠中のしこり(2)ご返事有難うございました。本日病院で入院手続きしましたが、乳がん手術は8月19日に決定しました。外科先生の意見では、手術後は何にもしないで、出産後にホルモンや化学療法をしますとの事です。私が不安のは、現在は15週目なので、手術後なんにもしないで4ヶ月置いたら、危険じゃないでしょうか? 本日細胞検査の結果は、そんなに悪い性質のがんじゃないと先生が言いましたが、産婦人科の意見は、「このままがんの手術をして、結果が悪ければ、また中絶すれば良いです。」との事です。それを信じて良いですか? 教えて下さい。
信じてよいと思います。まずは乳癌の手術を受けることです。摘出した癌の病理検査で病気の進行度やホルモン感受性がわかりますので、その結果によって妊娠を継続するか、それとも一刻も早く術後の補助療法を開始しなければいけないのか相談したらよいと思います。(文責 浜口)
【No.2750】 04年08月11日 H
授乳としこり始めまして。3人目、9ヶ月のベビーに授乳中の30代前半のママです。乳腺炎で高熱を出したので、桶谷式でつまった母乳を抜いていただきました。マッサージは痛かったのですが、つまって黄色くなった母乳もぬけて、ほっとしたところ、右胸外側に1p弱のしこりが触れて気になるとのことでした。翌日、乳腺外来を探して、白黒エコー、乳房へのX線検査を受けました。乳腺炎とはちがうしこりだそうで、1pにみたない小さなしこりが一つ、エコーにはっきり写っていました。X線には、石灰化した物は写っていませんでした。授乳中で、乳管が開いているのも当たり前だし、授乳中は触りたくないので、断乳してから再受診するようにといわれました。が、そうすると再受診は半年ぐらい先になってしまいますし、エコーでの「腫瘍?の中にキノコみたいな物が見える」という言葉が非常に怖くて(難しい病名?は全く覚えていません)、再受診するべきか悩んでいます。祖母が乳ガンで片胸を全滴していますし、同じ年頃のママが乳ガンだったと聞いて、青くなっています。授乳中のため、乳房の大きさは時間によって違い、しこりが大きくなったかどうか、自分では判断しにくく、いっそのこと断乳を早めようか、でも折角よくでているのにもったいないし・・・と迷っています。乳ガンはマッサージすると転移が早くなると聞きますし、断乳時期、再診の目安等を教えて下さい。
乳腺腫瘤の病理診断をつける方法としては細い針で細胞を吸引する細胞診と、太い針や手術により組織をとる組織診があります。授乳期であれば乳管がつまって乳汁が貯留しただけでも腫瘤のようになりますので、質問からはそれ以上の検査を必要とする病変であるのか判断できませんが、もし乳癌が心配なのであれば簡便にできる細胞診はやってもよいかも知れません。授乳期乳腺は増殖しており良悪性の診断が難しいケースがあり、細胞診の精度は若干低くなりますが、明らかに良性であれば診断の助けにはなります。(文責 浜口)
【No.2749】 04年08月11日 A.H
腋のしこりこんにちは。24歳、未婚の女性です。一週間くらい前、腋がとても痛くて触ってみた所、大豆くらいのしこりのようなものがいくつかあるのに気が付きました。今、痛みはなくなっているのですが、これはリンパが腫れているのでしょうか。数カ月前には顎から耳の後ろにかけて小さめのしこりができていました(今は消えました)。また、私は甲状腺機能症と診断された事があるのですが、関係ありますか(ホルモンは、そのときは異常なしでした)。母も甲状腺に異常があり、また乳腺症のようなのですが、遺伝などあるのでしょうか。病院も何科に行けばいいかも分からず不安です。よろしくお願いいたします。
恐らくリンパ節の腫脹があるようです。原因としては炎症や腫瘍などが考えられますが、乳癌が原因で腋窩のリンパ節が腫れることはありますが、頚部から耳の後ろまで腫れることはまれです。また甲状腺機能亢進症もリンパ節腫脹の原因にはなりません。もし頚部の症状が強ければ耳鼻科を、腋窩の症状なら外科(乳腺科)を受診することをお勧めします。(文責 浜口)
【No.2748】 04年08月11日 K.T
ホルモン剤使用について(HPNo.2443-2)5月頃相談させて頂き、有難うございました。また相談させて頂きたく、メールをしました。よろしくお願いします。現在、ノルバデックスを服用して7ヶ月になります。ずっと生理がなかったので閉経したと思いましたが、突然7ヶ月ぶりに生理が来て、凄く多くて大変でした。手術を受けた病院へ電話してみたら、人によって月経不順になる事があるので心配しなくても大丈夫の事でした。しかし、本とか経験者によると、生理が止まった方が良いと言われたし、閉経していなければホルモン注射をしないと効果が半滅しますと書いてあったのですが、本当に止まった方が良いでしょうか?生理があっても心配ないですか?手術して7ヶ月、生理があったのでちょっと気になってしまいました。私は耳が不自由で情報を集めるのが大変ですが、頑張っていきたいと思っています。
ホルモンレセプター陽性、閉経前であれば、閉経後の場合に比べ女性ホルモンのレベルが高いですので、ノルバデックスだけでなく、LH-RHアゴニスト(ゾラデックス、リュープリン)を併用することにより、点滴による抗がん剤(CMF)をしのぐ効果が期待できます。主治医の先生に相談してみたらいかがでしょうか。(文責 浜口)
【No.2747】 04年08月11日 Rie
脇の下のしこり、首の張り28歳、独身です。3週間ほど前、左脇の下にしこりを見つけました。異常に乳頭が張り(下着がこすれるだけでも痛い位、分泌物はなし)、胸も少々張り、痒みもありましたが、現在は殆どありません。また、しこりが移動?し、少し小さくなったたように思います(中心にあったものが、背中側に)。元々肩こりなのですが、左側だけ更にひどくなったように感じます。ここ数日は、首の張りと、耳も膜が張ったような感じだったり、電話では相手の声がやけに大きく聞こえたり、と言った感じです。最初は乳がんを気にしてばかりいましたが、現在胸の症状は落ち着いています。乳腺科を受診したほうが良いでしょうか?それとも別の科の診察を受けたほうが良いのでしょうか?お忙しい中、申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
乳房の症状と首や耳の症状は必ずしも関連はないのではないでしょうか。耳ならば耳鼻科、首ならば整形外科を受診されればよいでしょう。腋窩のしこりについては恐らく腋窩リンパ節の腫脹をみている可能性が高いと思います。乳頭部の皮膚炎などでもリンパ節の腫脹が起こる可能性はありますが、乳癌でも腫れることはあります。しかし、乳癌が原因であればしこりが移動することは考えにくく、あまり心配しないで宜しいのではないでしょうか。また症状が悪くなるようであれば、乳腺科を受診されたらよいでしょう。(文責 浜口)
【No.2746】 04年08月11日 R S
再検査について(HPNo.2614-2)7月の初めにHPNo.2614で相談を申し上げたものです。エコーの予約日まで3週間ありましたので、やはり不安で、悩んだのですが、近所の病院に乳がん検診センターがあり、かなりベテランの先生がいらっしゃることを知り、マンモグラフィーの写真を持って行ってみました。すぐその場で写真を見て、触診、エコーもしていただけました。その先生は異常はないので1年に1度の検診は欠かさずにとおっしゃって、現在の様子を図に書いて丁寧に説明してくださいました。その後、予約してあったエコーも受け、そちらの先生は半年後にエコーだけしましょうとおっしゃったので、予約を入れました。カテゴリー3の場合、3ヶ月〜半年後に再検査を行うとお教えいただいたと思うのですが、半年後にエコーを受けに行くということでいいのでしょうか。お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
悪性を疑う所見がないのでしたら、半年後の超音波検査で宜しいのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2745】 04年08月10日 taka
湿疹?はじめまして、私は31歳の未婚です。5年程前になるのですが、両乳首・乳輪が乾燥して皮が剥け、その後すぐに乳頭から0.5ミリ位の白いブツブツしたものが乳輪に向けて広がりました。カサカサして痒みがあり、またキュッとなったときに乳輪全体が大きく盛り上がり、ごわごわした凹凸がでてきました。最初の頃、刺すような痛みと透明の分泌液が時々あったのですが、現在はその様な症状はないです。恥ずかしい気持ちからずっと放置していたのですが、2年前皮膚科で湿疹という診断を受け、時々ステロイド軟膏を塗っています。塗っている間は痒みはだいぶ治まるものの、ブツブツは消えず凹凸は年々ひどくなります。特に痒みのひどい右側の乳首が左側と比べてひと回り大きくなってきました。湿疹でこのような症状がでることがあるのでしょうか?何か悪い病気ではないかと心配です。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
ステロイド軟膏で改善するのであれば悪性の病気である可能性は低いでしょう。しかし、乳頭部にできる特殊な乳癌もありますので、やはり専門医を受診することをお勧めします。(文責 浜口)
【No.2744】 04年08月10日 N.K
手術後の腕のしこり初めてメールさせていただきます。7月23日に乳房切除とリンパ節郭清レベル1の切除をする手術をしました。手術後約2週間です。昨日手術した腕をさわったところ、腋の下に近い二の腕の部分が固くしこりのようになっており、さわると痛みもあります。手術前は、ありませんでした。これは新たに出来たがん細胞なのか、それとも手術の影響で腫れてるのか、気になりメールさせていただきました。まだ病理の結果も聞いておらず、主治医からは、手術前早期の乳がんと言われてます。よろしくお願いします。
上腕にまで乳癌の転移が起こることは考えにくく、可能性として高いのは術後のむくみ(リンパ浮腫)や静脈血栓ではないでしょうか。特別な基礎疾患がないのであれば、次回の外来まで様子をみていても差し支えないと思います。症状が強くなるようであれば、早めに受診されて下さい。(文責 浜口)
【No.2743】 04年08月10日 M.T.
母が何年も放置しておいたしこりについてはじめまして。昨日、母の乳房にとても大きなしこりがあるのに気がつきました。母は58歳で、しこりに気がついたのは3年前からで、急に大きくなりはじめ、右側だけですが、とても大きくてボールくらいあります。よく動くそうで、痛みも無くしこり以外に症状が無いようです。いろいろ調べましたが、葉状腫瘍の症状によく似ているので、もしかしたらそうかなと思っておりますが、良性と悪性があるようで、とても心配です。このボールのようなしこりは、手術して摘出しないと駄目なのでしょうか?祖母の世話がある為、入院するのを嫌がっています。また、このままほおっておいたらどうなりますか?家族に乳癌はいません。
葉状腫瘍の可能性もありますし、乳癌の可能性もあります。悪性であれば放置すれば命にかかわります。すぐに病院に行って、外科もしくは乳腺専門医の診察を受けるようにして下さい。(文責 浜口)
【No.2742-1】 04年08月10日 Y.T.
ビスフォスフォネートの乳癌骨転移への有効性について5年前に左乳房全摘(腫瘍2個 17mmと22mm)、腋下リンパ節転移14/45、ホルモン受容体陽性の38歳です。術後CEF(9回)、放射線療法(25回)、ゾラデックス(4年)、フルツロン+エンドキサン+プレドニゾロン服用(2年)です。そろそろ5年経過という今年に入り、第6胸椎に遠隔転移判明。ホルモン療法再開(タモキシフェン)、骨マーカーは2.0と正常値のまま。MRIによる転移診断後、すぐ放射線スタート(第5,6,7胸椎に放射線照射)3グレイX14回。その後、一時的に疼痛は緩和されたものの次第に疼痛が増してきました。放射線治療が完全ではないのでしょうか?暫くはホルモン療法のみで様子を見ることになりそうなのですが、次に転移病巣が画像などで明らかになるまで、ただ「待つ」しかないのでしょうか?MRIは何ヶ月ごとに撮影するのが理想的ですか?また、最近よく目にするのですが高Ca血症の治療薬「ビスフォスフォネート」が骨転移の治療としての効果はどれくらいあるのでしょうか?乳癌骨転移の治療としては標準治療となりつつあるのでしょうか?主治医には「高Ca血症でなければ使えない」と言われました。先生の見解をお聞かせいただければ幸いに存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
骨転移をはじめとした遠隔転移の診断がついた場合、ホルモン受容体陽性であればまずはホルモン療法を行うというのが一般的であり、ホルモン療法が効かなかったり、命の危険がある場合には抗がん剤治療を考慮します。骨転移局所の治療については、放射線治療が疼痛緩和に有効です。MRIの再検査の時期については病巣の状態によっても違うと思いますが、3-6ヶ月後くらいに行えばよいのではないでしょうか。ビスフォスフォネートについては骨転移の治療として使用した場合、生存期間の延長には寄与しませんが、骨折等の骨転移に伴う諸症状の発現頻度を減少したり、遅らせたりする効果があります。(文責 浜口)
【No.2742-2】 05年02月21日 Y.T.
骨シンチで足の脛に集積が見られました昨年胸椎への転移で相談いたしました。その節はありがとうございました。その後、タモキシフェン→アロマシンへの変更・ビスフォスフォネートによる治療の開始・放射線の効果などのお蔭か、胸椎の転移病巣がとてもきれいになってきました。ですが、その後の骨シンチの検査で新たに足の脛に一箇所集積が見られました。痛みも何もないので経過観察となりましたが、足の脛に転移することはまずないだろう、とのことでした。あまり心配はいらないものでしょうか? 転移以外に考えられる疾患はあるでしょうか? ご助言いただければ幸いです。
足の脛にも転移は起こりえます。MRIなどを行って転移かどうか判断したらどうでしょうか。(文責 麻賀)
【No.2741】 04年08月10日 M.Y.
タキソール後の腹部の痛み全摘後の化学療法中で、ACを4回、タキソールを2回終ったところです。タキソールの副作用として骨や関節の痛みは聞いていましたが、他に子宮か卵巣のあたりにも痛みを感じます。これはよくあることなのでしょうか。
腹痛は軽いものも含めまして約30%に認めます。(文責 浜口)
【No.2740】 04年08月10日 L.H.
リンパ郭清した後の手のしびれについてこんにちは。45歳の独身女性です。よろしくお願いします。私は、乳癌が5cmにもなっていたため、5月18日に左側全摘手術を受け、23本ものリンパ節を取りました。検査の結果、幸いのことに、リンパ節には1本も転移がなく、これには主治医の先生が大変驚かれていました。手術の結果は良好だったのですが、今とても不安に思っているのですが、手の平と手の指先がとてもしびれていて、毎晩しびれが痛みに変わり、毎日夜中に目を覚ましてしまいます。前はそうでもなかったのですが、7月に入ってから、だんだんひどくなり、今は毎日が寝不足です。先生に聞いたところ、「これは抗がん剤の副作用だから心配することはない、そのうちに治るから。」とおっしゃり、漢方薬を出してくださいました。けれども手のしびれが出だしたのは手術をしたあとですし、術後は抗がん剤治療は受けていないのです。これは、リンパ節をとったことによる後遺症ではないのでしょうか?先生は、右側はリンパ節をとっていないので、右側の手がしびれることはないと否定しました。私は術前に抗がん剤治療を受けており、4月の20日に治療が終わっています。髪の毛が生え始めている今、抗がん剤の副作用とも思えないのですが、本当のところの原因は一体なんなのでしょうか?生理が止まった更年期障害の症状だという方もいます。抗がん剤は、去年9月から12月までファルモルビシン80mgを3クール、今年1月から4月までタキソール500mgを12回受けました。どうかよろしくご指導お願いいたします。
手術の影響でしびれが出ることもありますが、手術したのと反対側にしびれが出ることは考えにくく、やはり抗がん剤の副作用が一番考えられると思います。タキソールは本当に500mg x 12回なのでしょうか。タキソールの副作用として手足のしびれがあることはよく知られており、重度の症状が出る確率は3%程度ですが、軽い症状も含めますと約半数の人に症状が出るといわれています。治療としては、ビタミンB6や鎮痛剤の投与を行いますが、時間とともに症状が緩和していきますので、よくなるには時間を要します。(文責 浜口)
【No.2739】 04年08月09日 m.k
化学療法の投与の間隔について(HPNo.2132-5)HPNo.2132で以前にも相談させていただきました。いつも適切なアドバイス、ありがとうございます。現在、術後5ヶ月からはじめたACの4クール目を受けようとしているところで、その後Tを4クール受ける予定でいます。ACは3週おきですが、2週おきのほうが再発予防の成績がいいとのことです。今後Tの4クールはどちらのほうが再発予防として効果が高いのでしょうか? よろしくお願いします。
ACàTの3週毎投与と2週毎投与の有用性を比較したランダム化比較試験の途中経過では4年無再発生存率で7%後者がよいとの結果がでています。しかし平均観察期間が36ヶ月と短く、実際に臨床の場で普及するようになるには今後の最終結果を待つ必要があると思います。現時点ではTだけを2週毎にする意義は不明であり、まずは治療を予定通り完遂することが大事なのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2738】 04年08月09日 M.H.
術後の治療について初めてメールいたします。7月中旬に乳房温存術で手術を行い、病理検査の結果、次の様な状況でした。切除部12cm、腫瘍部7cm、リンパ節への転移1個、迅速検査でマイナスだった部位が永久検査ではプラスになり、足側に取り残しがあります。乳管乳頭腫ということでした。肝臓のエコー検査および肺のレントゲンでは転移は認められませんでした。骨とCT検査は今後検査予定です。再手術で残りのがんを取り除くか、抗がん剤(CEF)治療の、どちらを先にやるべきか悩んでいます。再発率は30〜40%と言われています。ステージは教えてもらえませんでした。どうかアドバイスお願いいたします。
腫瘍部が7cmと言うのは腫瘍の大きさではなく、乳管内進展も含めた乳癌の広がりを指しているのでしょうか。また、乳管乳頭腫というのは乳頭腺管癌のことでしょうか。年齢、腫瘍径、ステージ、ホルモンレセプターなども治療の選択に必要な情報になりますの、で主治医の先生に確認しておくとよいのではないでしょうか。乳房温存手術の断端陽性については、再手術もしくは放射線照射の2つの方法があります。後者の場合には局所再発の可能性がありますが、局所再発した場合にはその時点で再手術を行えば生命予後(死亡率)は変わりませんので、主治医の先生に相談して決定したらよいでしょう。また、リンパ節転移があった場合は、やはり抗がん剤治療が推奨されます。(文責 浜口)
【No.2737-1】 04年08月09日 G.Y.
乳頭からの出血ずいぶん前ですが、衣服に2−3センチのしみが出来ていました。最近気がついたのですが、左側の乳頭部をつまんで押すと、一箇所から出血しているのを発見しました。見るからに血のような色をしています。気になったので乳腺外来に行きましたが、予約が必要ということで、「とりあえずマンモグラフィを取って帰って下さい」とのことだったので取りましたが、かなりの出血をしてしまいました。自己検診ですが、しこりのような物は感じません。33歳、未婚、身内に乳がんを有するものもなく、生理不順。片側一箇所からの出血は乳がんの確立が高いと聞きます。予約が2週間先ということもあって、大変不安な毎日を送ってます。
乳頭血性分泌の原因としましては、乳腺症、乳腺炎、乳管内腫瘍(乳頭腫、乳癌)などが考えられます。確かに片側性で血性の場合には乳管内腫瘍の可能性がありますので検査が必要です。まずはマンモグラフィ、超音波検査で腫瘍の有無を確認し、更に分泌物の検査(細胞診、乳汁中CEA測定)を行い、必要であれば乳管造影やMRIなどの検査を行うというのが一般的ではないでしょうか。万が一乳癌であっても早期のものが多いので、2週間先でもあまり心配はいらないと思います。(文責 浜口)
【No.2737-2】 04年08月16日 G.Y.
乳頭からの出血(2)以前No.2737でご相談したものです。迅速なご返答、有難うございました。また質問があります。片側性で血性の場合には「乳管内腫瘍」の可能性があり、早期のものが多いとのことですが、
1) 例えば浸潤がんだった場合、早期であっても短期間でひどくなったり転移したりしますか?
2) なぜ血性分泌物が出るのでしょうか?
3) 常に乳頭から流れ出ないのは何故ですか?他のところに流れ出てしまっているのですか?
4) どんな治療が考えられますか?
5) 乳房を全部取ってしまわないといけないのですか?1) 乳癌は一般的には年単位の時間をかけてできると考えられていますので、浸潤癌であっても短期間で進行することは考えにくいです。
2) 腫瘍や炎症により正常乳管上皮が障害されることにより乳管内に出血が起こり分泌されます。
3) 乳管内にある程度貯まると出てきます。
4) 良性の場合は分泌のある乳管とその領域の乳腺を区域的に切除します。
5) 乳癌の場合、その伸展範囲が広範であれば乳房を全部切除するケースもあります。(文責 浜口)
【No.2737-3】 04年09月30日 G.Y.
乳頭からの出血(3)以前HPNo.2737でご相談したものです。返答ありがとうございました。質問よろしくお願いします。検査の結果、触診、エコー、マンモグラフィでは異常は見当たらず、気になるしこりもなし。ただ細胞診の結果、「癌の疑いがある」と出ました。再検査として今月末に「乳管区域切除」を行うことになりましたが、最近乳頭の下あたりにしこりのようなものを感じるようになり、とても気になっています。
1) 先生に見てもらったほうが良いのでしょうか? まだ大きくなる可能性はありますか?
2) そのしこりが出血する乳管内にあったとして、手術をするのに妨げにはなりませんか?
3) 細胞診で「癌の疑いあり」と出ても良性の可能性があると言ってましたが、何故ですか? 確立は?
4) 大きな病院のため一回の検査or結果を知るのに時間がかかり、自分で出血を発見してからあっという間に3、4ヶ月たってしまいました。早期発見が早期でなくなるのではと心配です。
5) 生理不順で、5月を最後に4ヶ月ありません。1年前婦人科に通っていて、薬で(ルトラール・クラミット・ストレキュア)起動させてパラパラ来ましたが、3ヶ月以上なければ来て下さいと言われています。今のこの状況の時、どうすれば良いですか?乳頭下のしこりは、今回の出血に関係がある可能性はあります。もし出血している乳管と別方向の部位に出現したもので、手術までに時間があるようであれば、一度主治医に診てもらった方がいいと思います。時間がなく、また出血乳管に近いようであれば、それはとりきる範囲に含まれると思われますので、手術時に主治医に相談すれば良いでしょう。細胞診は不確実な部分がありますので、癌の疑いとういことしかいえないと思います。
大きな病院で検査に時間がかかるのは、患者さまにとり大きな問題です。検査でしこりがないと思われること、多くの乳癌は急には大きくならないことから、少しは安心されても良いかと思います。婦人科の検診は乳腺手術が終わって、診断が確定してから受診してください。(文責 福間)
【No.2736-1】 04年08月09日 UK
胸骨転移の治療初めて相談させていただきます。私の母(60歳)の乳癌についてお願いします。3年前、左側乳癌との診断で全摘出をしました。手術前の組織検査ではVと言われました。この結果がグレード、ステージ(悪性度?、進行度?)なのか聞いていません。病理の結果も詳しい情報を主治医からは聞いていません。分かっているのはリンパ節転移は0であったということだけです。術後、化学治療や放射線治療など何も行わず、退院後からノバルディクスを服用しています。退院後、主治医が変わりました。現在まで年4回採血、レントゲン検査を行い、今年の1月までは2ヶ月に1回診察(問診、触診)、1月からは3ヶ月に1回で診察を受けていました。今年の2月辺りから手術の傷、胸の辺りの痛みを感じ始め、診察の際に申告したところ、採血とレントゲンを行いました。結果は問題なしであったとの事。7月に入り、痛みと胸の腫れが酷くなったため、再度受診しMRIを行いました。結果は胸骨及びその周辺のリンパ節転移でした。骨の検査が9月10日までできないとのことで、他に転移が見られるかはっきりしていない状況です。主治医(専門医ではありません)、放射線科医は、まず今分かっている胸骨と周辺に放射線治療(電子線治療)を8月9日から6週間行うとの方針です。そこで、質問です。このように全体の転移の状態が分からないうちに放射線治療を始めることは一般的なのでしょうか? ホルモン療法や抗体療法は有効ではないのでしょうか? 全体の検査を至急行う必要はないのでしょうか? 他にはどのような治療法があるのでしょうか? 情報が乏しくて申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
先生方のホームページを見て、私の母の場合、検査結果や治療方針の説明が乏しく、また診察に時間がかかっているように思え、とても不安です。こちらの先生方にセカンドオピニオンをお願いしたいと考えているのですが、お願いできますでしょうか? 可能な場合、どのようにすれば良いのでしょうか?質問内容を拝見しますと、まずは主治医の先生ともう一度しっかりお話しをされることが先決ではないでしょうか。疑問があれば、まず主治医の先生に相談して、十分に納得ができない場合には紹介状を書いてもらいセカンドオピニオンを求めて他の病院を受診したら宜しいと思います。乳癌の再発、転移の治療方針としましては、一般的にはホルモン治療が有効であれば、ホルモン治療を、無効であれば化学療法を行います。また骨転移に対する放射線治療は局所のコントロール及び、症状(疼痛)の緩和を目的に行うものですので、全身検査を待たずに早くに開始して差し支えないでしょう。ハーセプチン抗体療法についてはHER2タンパクという癌の増殖に関与するタンパクが強く発現している場合にのみ有効で、全ての患者さんに有効なわけではありません。まずはそれを調べる必要があります。(文責 浜口)
【No.2736-2】 04年08月25日 UK
肝転移HPNo.2736で質問させていただきました。また、よろしくお願いします。8/9から6週間(60グレイ)の予定で胸骨への放射線(電子線)治療を現在行っています。放射線開始前に、どの部分に照射するか決める為に行ったCT検査(そのように説明を受けました)で、肝臓にも転移が見られることが分かりました。主治医からは、肝転移という結果を受け、放射線治療を今すぐ中止し、抗がん剤に切り替えるという治療法の提案でした。放射線を途中でやめてしまうことと、抗がん剤を今すぐ受けることに疑問があった為、セカンドオピニオンを受けることになりました。セカンドオピニオンの医師は、放射線はそのまま続け、術後3年間服用していたノルバデックスを、まずはアリミデックス、アロマシンに変えて様子を見るという治療法でした。だた、肝転移のCT画像がデータに添えられてなく、転移の状況にもよるとのお話でした。主治医に肝臓のCT画像が添えられていなかった旨を伝えると、放射線治療の為に撮ったもので、キチンとしたものではないので入れなかったとの事。こちらからCTをお願いし、撮ってもらう事になりました。放射線のために撮るCTでは状態がはっきり分からないのでしょうか?治療法についてはセカンドオピニオンの医師の意見を受け、アリミデックスで様子をみることになりました。
1) 現在アリミデックスを服用し始めたが、肝転移の状態がはっきりしていない。転移が分かってから1ヶ月ほど経ちますが、検査や治療を始めるのがとても遅く、その間に進行してしまうのではないかと、とても不安です。転移の状況により抗がん剤やその他の治療法がすぐに必要になるのでしょうか?
2) CTというのは部分的に撮るものなのでしょうか? 肺や脳の状態は分からないのでしょうか? 今の時点で他の臓器について調べる必要性はないのでしょうか?
セカンドオピニオンを初めて受けましたが、こんなにも治療方針に違いがあることに驚き、戸惑っています。セカンドオピニオンを受けた後で、またこちらに相談するのはおかしいかもしれませんが、よろしくおねがいいたします。1) アリミデックスなどのホルモン治療は効果が現れるまでに数ヶ月かかります。1カ月の服用で効果の有無がはっきりすることはあまりありません。ですから2カ月くらいは服用して、その後に画像検査で効果判定するのが一般的です。転移の状況にもよりますが、進行していて生命に危険が及ぶと考えられる転移には抗ガン剤を使うことが多いです。逆にそうでない場合の転移にはホルモン剤を使うこともあります。医師によっても転移の治療は意見の分かれるケースがあります。
2) CTは撮影する部分で分けて撮りますので、1回の撮影で全ての臓器を診断することは不可能です。今の時点での多臓器の転移検索は必要あると思いますが、胸骨への放射線治療を受けられているので、その部分の転移検索は行われていることになります。それ以外の臓器転移に関する検索の必要性は主治医の意見をお聞きした方が良いと考えます。(文責 川本)
【No.2735】 04年08月08日 M.T
再検査について41才、既婚、子供ひとりです。先日、婦人検診でマンモグラフィーを受けました。触診では特に問題ないとの事だったのですが、検査の結果、左乳房にしこりがあるとの事で再検査となってしまい、先日、検査を受けた別の病院の乳腺科を受診しました。マンモの結果を話して触診をしたのですが、「特に悪いのがあるとは思えない」と言われました。自分で触ってもよくわかりません。エコーで7mmのしこりがある事がわかりましたが、先生から「脂肪かなにか・・・、悪いのではないから気にしないで。まあレントゲンを撮りましょう。」と言われました。レントゲンはマンモの事だと思うのですが、「あわてる事はないから、あなたの都合のよい時に予約してください」と言われました。そのせいかわかりませんが、予約は一ヶ月後にしか取れなくて、乳ガンだったら進行してしまうのではないかと不安です。先生は、「悪いのではないから」とおっしゃっていますが、触診とエコーだけでは判断が出来ないので、マンモを撮るのだと思います。先生の「悪いのではないから」という言葉を自分に言い聞かせていますが、もし悪性だったらと思うと不安でたまりません。もし、悪性だとしたら、7mmという大きさはどのように判断したらいいのでしょうか?
7mmのしこりが万が一乳癌であった場合、リンパ節転移がなければ早期乳癌ということになります。一般的には乳癌は長い年月をかけて大きくなると考えられており、悪性の可能性が低いのであれば、再検査が1ヶ月先でもあまり心配しないでよいと思います。(文責 浜口)
【No.2734】 04年08月08日 T
母の乳がんについて母(64歳)が先日(8/2)乳がん(温存)の手術を受けました。腫瘍の大きさは2cm弱、リンパ節に転移が見られたとのことで、リンパ節の4/5程度を摘出しました。担当医からはU期との説明でした。術前のCTでは肝臓への転移は見当たらず、肺にくりっとした影がありましたが、良性のものと言われました。術後の説明では、これから骨シンチを三週間後に行い、抗がん剤を半年、その後放射線治療1ヶ月半程度、ホルモン治療は必要に応じてということでした。以前より本人が、腰の痛みや背中の痛みを時々口にしており、骨への転移を非常に気にしています。簡単に可能性の確率などは論じられないとは思いますが、骨への転移の可能性は乳がんでは高いのでしょうか?また本人が生存年数を気にしています。担当医からは一般的な再発率などの説明のみで不安を感じているようです。どのように話せば本人が安心するのでしょうか? よろしくお願いいたします。
骨転移の診断には骨シンチグラムが感度が高く有用です。まずは検査を受けて転移がないことを確認することがお母様の不安を解消する早道ではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2733-1】 04年08月08日 Y.K.
石灰化した塊に対する生体検査と腰痛についてウェブサイトを拝見し質問したいことがございまして、メールを差し上げております。
32歳独身女性で米国在住です。妊娠・出産経験はございません。ひどい腰痛と下腹部痛と共に左胸に激しい痛みがあり、触ったところ、こりこりとした小さな丸いシコリを見つけ、病院に行きました。早速超音波検査をしていただきましたが、検査技師の方が撮影中、放射線科の医師を呼び、石灰化した塊があるということで、即マンモグラフィー撮影となりました。結果、石灰化部分の悪性と良性の判断がつかないということで、生体検査(biopsy)をすぐにしてくれということになりました。患部はかなり小さいとのことですが、はっきりしたサイズは尋ね忘れてしまいました。拡大写真の再撮影をするほど小さかったです。
放射線科の医師は、一日も早く外科に診察してもらうようにとのことでした。しかし、こちらの保険制度の関係もあり、外科医に診察してもらえるまで2週間以上待たされることになりました。胸にかなり痛みがあり、腰痛、嘔吐感、下痢、眩暈、左手の痺れと腕を動かした際に引きつれを感じています。喋るのも微妙にろれつが廻らないときがあり、貧血ぎみかなとも思っています。胸の痛みは以前から生理前にありましたが、生理まではまだ10日ほどありますし、その他の身体症状は今まで殆ど経験したことがなく、不安に感じています。2、3週間程度検査までに期間があっても進行することはないと思うのですが、他の身体症状を伴っているため、無理をいって検査を早めて貰った方がよいでしょうか? このような身体症状は乳房の病気ではよくあることなのでしょうか? また、癌でない場合、痛みとしこり(可動性)を伴う乳房の病気としては腺腫などが考えられると思いますが、痛みがひどい場合は切除した方が症状の改善になるのでしょうか? 以上、大変長くなりまして申し訳ございませんが、ご回答頂ければ幸いです。乳房の腫瘤については2,3週間先の検査でも問題無さそうですが、その他の症状についてはなんとも言えません。転移性乳癌であれば腰痛などの全身症状も説明がつくのですが、腫瘤も小さいようですし、その可能性は低いのではないでしょうか。他の症状については乳房腫瘤とは関係無いかもしれませんので、それらの症状があることを医師に話した上で検査を早めるかどうか相談したらよいのではないでしょうか。もし、線維腺腫などの良性の腫瘤であれば全身症状がでることはありません。(文責 浜口)
【No.2733-2】 04年08月16日 Y.K.
石灰化した塊に対する生体検査(2)ご多忙のところをご回答頂きまして嬉しく存じております。外科医の診察があり、外科的な細胞診が必要と言われ、以下の理由から検査の誤差が生じやすくなるため、他の細胞診オプション(マンモトーム等)は勧められないとのことでした。
1)痛みを感じているしこり部分と石灰化した部分と細胞診をしなければならない部分が2つ左胸にあること。
2)石灰化した部分が2cm程度と長く細い線状であること。
私も納得し、外科的細胞診を受けることにしましたが、性急な判断だったでしょうか?また、マンモグラムの検査を受けた後から急に左の脇の下に腫れと突っ張った感じを伴うひどい痛みを感じるようになり、外科医にもその旨申し上げたのですが、しこりなどはないということです。検査時の無理な体勢や圧迫などでリンパ節が腫れるということはありますでしょうか?もしそんな単純なことで腫れるようなことがないというのであれば、医師に組織診のときに相談したいと思っています。腫瘤がはっきりと触知するのであれば外科的生検(biopsy)を受けて宜しいのではないでしょうか。腋の下の腫れは細胞診などの針を刺したりといった侵襲的な検査であればリンパ節が腫れることはありますが、マンモグラフィでは考えにくいと思います。(文責 浜口)
【No.2733-3】 04年09月19日 Y.K.
DCISについてHPNo.2733で質問させて頂いた者です。前回は私の質問に丁寧にご回答頂きまして、大変ありがたく存じております。その後外科処置による組織診を受け、DCISとの診断を受けました。リンパ腺切除と乳房全摘出についてお尋ねしたくメール致しました。
Tumor Type:Ductal calcinoma in situ, nuclear garde II, solid type with focal central necrosis. noncomedo type, growth patterns solid. Approximately 5-10%
central necrosis. Focul Exention into lobules.
MarginはPositive (superior to inferior margin)ということで、再手術が必要となりました。サイズはそのため正確には把握できていませんが、概ね2.4cmほどということです。担当の外科医は転移の可能性がないためリンパ腺切除の必要性はないということですが、組織診後も脇の下に痛みがありますし、DCISでもサイズがそれなりに大きいため、リンパ切除なしでいいのかどうか不安です。セカンドオピニオンを求めるべきでしょうか? また、今度の手術できれいに癌細胞の周辺部分の正常細胞(2mm程度)が確認できなかった場合、乳首の部分に近過ぎ、またそれ以上の切除は乳房の形が崩れるため全摘出の可能性を示唆され、多少驚いています。参考のために日本での手術方針を簡単にお知らせ頂ければ幸いです。ご連絡が遅れ申し訳ありません。生検でDCIS の診断がついたとのことですね。DCISと診断ついたついた場合に、施設によりリンパ節に対しては何もしない施設と、率は低いのですがDCISでもリンパ節転移があることがあるので、念のためリンパ節転移の可能性の高い1−数ヶのリンパ節のみを生検するセンチネルリンパ節生検のみを施行する施設とにわかれます。リンパ節郭清をする施設は一般的ではありません。
DCISでも広範囲に癌が広がっているような場合があり、明らかに癌が残存するような場合には乳房全摘になる場合があります。乳頭方向に癌が進展している可能性があるとのことですが、場合により乳頭の一部あるいは乳頭の中すべてをくりぬくことにより乳房温存ができる場合もあります。またDCISの多くは癌の根治に皮膚切除が必要でない場合がほとんどですので、乳房下縁の目立たない場所に切開を起き乳房全摘を行う皮下全乳切や、傷がほとんどめだたない内視鏡を用いた乳房全摘術があります。両法ともインプラントを用いた乳房再建術を前提としています。しかし現場であなたの状況をよく理解されているのは主治医です。よくご相談ください。(文責 福間)
【No.2732】 04年08月08日 つぐみ
左胸にしこり1週間前、乳首の下あたりを触ると硬く、直径3〜4cmの楕円形のしこりがあります。痛みはありません。気になるのですが、乳癌ではないでしょうか?
一般的には境界の明瞭な腫瘤であれば良性のことが多いですが、乳癌の可能性もないわけではありません。医師であっても触診だけで良性か悪性かを診断するのは困難です。病院を受診して検査を受けて下さい。(文責 浜口)
【No.2731-1】 04年08月08日 S
術後の化学療法について36歳、Sと申します。先月、右乳房温存手術を受けました。大きさは2cm、リンパ転移なし(0/11個)です。今後、放射線治療を行う予定です。ホルモン受容体が陰性ということで、化学療法を受けるかどうか悩んでいます。化学療法を受けた場合と受けない場合では、再発率に大きな差はあるのでしょうか? また、ホルモン受容体が陽性、陰性での再発率の違いはどうでしょうか?お忙しい中、申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
閉経前乳癌患者さんの10年生存率は術後化学療法によって7-11%改善します。リンパ節転移のない患者さんに限れば10年生存率は6%、10年無再発生存率は10%改善します。死亡や再発を30%前後減少させる効果がありますので、化学療法を受けることが推奨されます。ホルモン受容体陽性に比較し陰性は再発ハイリスクですので、やはり化学療法が標準
的治療になると考えます。(文責 浜口)
【No.2731-2】 04年11月03日 S
術後の化学療法について(2)HPNo.2731で相談させていただいたSと申します。先日はありがとうございました。9月末で放射線療法が終わり、現在化学療法(CMF)の1クール目の点滴2回目が終わったところです。はじめは6クールの予定でしたが、主治医から6クールと3クールではあまり変わらないデータがあるとのことで、3クールで終了してもいいと言われました。今のところ、ほとんど副作用もみられないので、私としては6クール受けたいと思っているのですが、どうでしょうか? また、クールごとに副作用も強くなってくるのでしょうか。副作用が全然ないと、薬が効いていないのではないかと不安になりますが、大丈夫でしょうか? 37歳、子供2人あり。充実腺かん癌、腫瘍の大きさ2cm×2cm、リンパ節転移なし、ホルモン受容体陰性、HER(-)、核異型3。リンパ節転移はなかったものの、グレード3が気になります。このような病理結果の場合、温存術後、放射線25回照射、CMF6クールの補助療法を受けた場合、再発率はどのぐらいでしょうか? お忙しい中、色々と質問させていただき申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
化学療法の期間については、6クールが標準的であり、有意差をもって差があるとするデータもあります。CMFは比較的副作用もないので3クール以降、新たな副作用が出現することは少ないと思います。副作用と効果についての相関は証明されておりません。Stage1〜2 でn0ですので、再発率は5〜10%くらいでしょうか。 (文責 石田)
【No.2730】 04年08月08日 Y.O.
全摘出と温存についてお忙しいところお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。右乳房に細胞診で1cm未満の悪性腫瘍が見つかりました。骨、肺などへの転移は無いとのことです。石灰化した腫瘍の離れた(2-3cm離れた?)周りに小さな石灰化が数点半円状に並んでいます。悪性か良性かは50%の確率だそうです。また、乳首の下にはしこりがありますが、良性でしょうといわれています。左乳房には、やはり乳首の下に濃疱(しこり)がありますが、これも良性だろうといわれています。他に石灰化はありません。CT、MRI、骨シンチでは特に問題が無いようです。手術は、@乳房全摘出、A温存手術で放射線治療、B温存手術で、手術切口にがん細胞がある場合は全摘出をする、の選択をサジェスチョンされました。小さな石灰化が気になります。温存手術をしたいのですが、放射線治療で、小さな石灰化に仮にがん細胞があっても、なくなる可能性があるのでしょうか。全摘出と温存との再発の可能性の相違はどれくらいでしょうか。
乳房温存手術と乳房切除術(全摘)では局所再発については前者で5-10%と高くなりますが、遠隔転移や生存率に差はありません。癌による広範囲の石灰化がなければ温存手術は可能と考えます。温存手術で断端に少量の癌細胞が残った場合でも放射線治療で治ることもあります。(文責 浜口)
【No.2729】 04年08月08日 taka
術後補助療法について(HPNo.1514-4)以前HPNo1514で相談させていただきました。親切なご回答に感謝しています。今回は術後補助療法について質問させていただきます。私は2003年の5月に右乳がんを温存療法で手術しました。年齢45歳、腫瘍径1.7×1.7cm、乳頭腺管癌、リンパ節転移なし(18分の0)、ホルモンレセプターER(−)、PgR(−)、HER-2(−)、悪性度2、断端陰性でした。放射線療法を受けた後、ノルバデックスとフルツロンを服用していましたが、フルツロンは8ヶ月間で止めました。現在ノルバデックスだけ服用しています。7月に婦人科の検診で、ノルバデックスの影響で卵巣が腫れている(3×5cm)ことと血液検査でエストロゲンの値が678(血中エストラジオール)と通常の20倍も出ていることがわかり、「ノルバデックスと併用してゾラデックスかリュ―プリンを投与したほうがいいのでは」と言われました。お尋ねしたいのは、
@ ホルモンレセプターが2つともマイナスで、ノルバデックスの奏効率も10パーセント程度と聞いているし、その上ゾラデックスまで使って、私の場合乳癌に対する効果がどれぐらい期待できるのか。
A 卵巣が腫れていることやエストロゲンが通常の20倍も出ていると体にどんな影響を与えるものなのか(何かの症状や病気の原因になるのか)。
ということです。できればノルバデックスだけで術後療法を続けていきたいとは思っているのですが、1週間後に主治医と相談する予定なので、是非セカンドオピニオンをお願いします。ER(-), PgR(-)であればホルモン療法による再発予防効果は低く、ゾラデックスの追加による効果は期待できず、あまりお勧めできません。もしもノルバデックスがエストロゲン高値の原因であるならば中止も考慮してみたらいかがでしょうか。エストロゲンの過剰はやはり女性特有の病気である乳癌、子宮癌、卵巣癌などと関連があると言われています。(文責 浜口)
【No.2728】 04年08月08日 hiro
術後の化学療法について(HPNo.2684-2)HPNo.2684で相談したものです。有難うございました。先日受診した際に、先生にお話しましたら、確かにそういう流れになって来ているとのことでした。そして、「今からでもやっておいた方が無難かなー。」というお答えを、データーを含めて話してくださいました。私のように1年半経過したものでも効果はあるのでしょうか。また、今行っているゾラデックスに薬をプラスする方法も、化学療法と同等の効果があるともお聞きしました。リンパ節に1個の場合、判断が難しいともおっしゃっていました。データー的には、再発の可能性が今よりも25パーセント抑えられるとのことでしたが、正直とても迷っています。できれば化学療法の他の選択はないでしょうか。経口薬で今より少しでも効果を上げられるものがあれば、ご紹介ください。とにかく今はとても元気で、心身ともに充実しています。また、自分で行ってきた仕事も拡張する予定でいました。すぐに化学療法となりましたら、早い方がよいのでしょうか。12月くらいなら仕事も落ち着いていいのですが・・・。わがままな質問、申し訳ありません。突然の治療法の違いでとてもとまどっています。ご意見よろしくお願いします。
術後に行う再発予防の化学療法は基本的には術後早期に行います。時間がたってから行っても効果があるかについては、そのような比較試験のデータはなく不明です。また約2年経過すると再発のリスクはほぼ半分になると考えると、現在行っているホルモン療法続行でよろしいのではないでしょうか。もしホルモン療法を選択するのであれば、ゾラデックスに経口剤でタモキシフェンを追加することにより、上乗せ効果が期待できますので、主治医の先生に相談してみたらよいのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2727-1】 04年08月05日 M
腋窩郭清の必要性はじめての相談です(44才既婚)。術前化学療法(AC+タキソール)を終え、1週間後に手術を控えているところです。腫瘍の大きさは、最初2.5cmだったのが1cmぐらいまで縮小しました。腋窩リンパ節転移も画像で見る限り消失したようです。乳房温存を予定していますが、リンパ節を郭清するかどうかで迷っています。主治医は郭清すると言っていますが、できれば郭清は避けたいと思っています。郭清せずに、リンパ節への放射線照射というのは可能なのでしょうか。また、その場合の副作用についてもお聞きしたいと思います。ちなみに、術後は放射線治療とホルモン療法を予定しています。
臨床的にリンパ節転移のない患者さんに対する腋窩郭清と照射の比較試験では再発率、死亡率に差がないことになっています。しかし術前リンパ節転移陽性の場合には、術前化療で画像上消失したとしても細胞レベルでは残っている可能性が高いですから、郭清が標準的ではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2727-2】 04年08月08日 M
腋窩郭清の必要性(2)早速回答いただき、有難うございました。腋窩リンパ節郭清が標準的だということですが、すぐには郭清しないで腫大したときに郭清するという方法は、選択肢としては考えられないのでしょうか。また郭清しないで放射線照射した場合、その後遺症は郭清した場合と比較してどうでしょうか。
腋窩のリンパ節が腫大してきてから郭清するという方法は標準的ではなく、お勧めはできません。腋窩郭清と腋窩照射を比較した場合、上腕のむくみ、しびれなどは前者で少し多いでしょうが、その他はあまりかわりないと考えます。(文責 浜口)
【No.2726】 04年08月05日 N.T.
肺転移(HPNo.1967-4)HPNo.1967です。両肺転移の為に胸が苦しく横になっても息が詰まるので飛び起きてしまいます。以前入院時に肺がんにより両肺が真っ黒だとおっしゃっていた方は日中よく寝ていらっしゃいました。先月よりナベルビンとハーセで治療中で自宅では24時間酸素を使用しています。ベットも工夫してみましたが効果はなく、今はゆっくり寝てみたいというのが願いです。抗ガン剤の効果を待つしかないのでしょうか。私の肺はまだ2分の1くらいはきれいなのですが…とても息苦しいのです。
入院中であれば点滴で眠れるようにお薬を使う方法もありますが、自宅ではなかなか困難です。抗がん剤の効果が出てくるにはやはり2-3ヶ月ほどはかかると思いますので、頑張って下さい。(文責 浜口)
【No.2725】 04年08月05日 M.N
肝転移とその治療についてはじめまして。私の母のことでご相談があります。まず病歴からお伝えします。14年前(1990年)に乳がん(第2期)と診断され、乳房及びリンパを切除し、抗がん剤の治療をしました。それから5年後(1995年)に肺に転移したため、ホルモン療法(タモキシフェン)を行いました。肺の癌は小さくなり、それから8年間は元気に過ごしてきました。昨年(2003年)に転移性の癌が脳と骨(背骨・骨盤)に見つかりました。放射線治療を全脳照射で行い、約三分の一の面積までに縮小しました。今年2004年7月の定期検査で肝臓の数値が上がりはじめた(AST/ALTとも200くらいの)ため、CTをしたところ、複数の癌が肝臓に転移しているのが見つかりました。現在は入院をしてタキソールを週一回、90分の点滴を3週間行う予定でいます。1週間ほど前から腹部の痛みを訴え始めたため痛み止めも飲んでいます。この痛みに関して主治医は肝臓から来るものか、または骨から来るものか(高カルシウム血症値9.8)は、まだ判断できないとのことです。腹水はないそうです。また腫瘍マーカーは1200と聞いています。そこで、お聞きしたいことがあります。
1) 母の現状からしまして、タキソールの効果はどれだけ望めるのでしょうか。
2) 肝臓の機能が低下しているようですが、タキソールを全身に投与することで危険性はありますか。
3) 肝臓の数値、腹部の痛み、腫瘍マーカーから母の癌の進行状況はどの程度進んでいるかお分かりになりますでしょうか。主治医は、何も治療しなければ半年持たないと母本人だけに言ったようです。
4) タキソールでの治療のほかに、効果的な療法はありますか。血管内療法というのを耳にしましたが効き目はありますか。
たくさんの質問をお聞きして申し訳ありませんが、どうぞよろしくご回答くださいますようお願い申し上げます。1) 転移性乳癌に対する1回目の化学療法としてのタキソールの奏効率は34%です。
2) タキソールに限らず抗がん剤には肝機能障害の副作用が起こりえますので危険性がないとは言い切れません。しかし、治療をしなければ症状は必ず悪化していきます。抗がん剤治療は副作用があるのは承知の上で行う治療ですので、不安があるのであれば、もう一度主治医の先生とよく相談することをお勧めします。
3) お母様の寿命はおそらく主治医の先生のおっしゃる通りと思います。
4) その他に転移性乳癌に対する1回目の化学療法として使用される薬剤としてはアンスラサイクリンがあり、タキソールとはほぼ同程度の効果が期待できます。また、肝臓に直接抗がん剤を注入する肝動注療法という治療もありますが、その有効性は未だ確率されてはいません。お母様の場合は肝臓以外にも癌があるので全身投与がよいと思います。(文責 浜口)
【No.2724】 04年08月05日 N
放射線治療期間について(HPNo.1494-4)放射線治療はどのくらいの期間やればいいのでしょうか?
乳癌の放射線治療の場合、大きく分けて乳房温存術後の乳房への放射線照射と再発治療としての再発部位への放射線照射があります。病院によって多少違いますが、前者であれば約50グレイの放射線を分割して5週間くらいで行います。後者はさまざまです。(文責 浜口)
【No.2723】 04年08月04日 R.M.
リンパ節転移の数術後2年になる30歳ですが、現在ノルバデックスを服用しています。感受性はER(-),PRG(+)でした。リンパ節転移の数は7/19で、若い担当医は多い数ではありませんよと言っていましたが、主治医は何も言いませんでした。独身ですが、将来は子供を産みたいなと思っています。命にはかえられませんが、生理がないのでノルバをやめることはいけないでしょうか。抗がん剤まではきちんと生理があっていました。2年間は毎日飲み続けています。ホルモン療法の効果は何パーセントくらいでしょうか。
ホルモンレセプター陽性患者さんに対するノルバデックスの2年、5年投与の再発減少率はそれぞれ29%、47%であり、死亡減少率は17%、26%です。リンパ節転移のある患者さんに限っていえば、ノルバデックスの5年投与により10年生存率は約10%改善します。妊娠、出産を考慮しなければ、やはり5年間飲み続けることを勧めます。(文責 浜口)
【No.2722】 04年08月04日 MM
術後の治療について(HPNo.2601-2)HPNo.2601で母についてご相談させていただいた者です。7月13日に予定どおり手術を行い、遠隔転移は幸い無かったのですが、リンパに3つ転移がありました、今後は8月10日より抗ガン剤を(5−FU、ファルモルビシン、エンドキサン)を3週ごとに4回、その後タキソールを同じく4回とのことです。腫瘍が4.5センチと大きかった事と、胸筋の一部に食い込んでいた事をあわせて考えると、抗ガン剤の投与は覚悟しているらしいのですが、私としては副作用が心配です、緩和する方法があれば教えていただけませんでしょうか。それから、抗ガン剤の投与が済んだ後はどの様な治療になるのでしょうか。
抗がん剤の副作用は、骨髄抑制、消化器症状、脱毛をはじめ多岐にわたりますが、その症状には個人差があるため、症状に応じて主治医の先生と相談し、症状を緩和する薬剤を使用していくのがよいでしょう。抗がん剤が終了したら再発がないかをチェックしながら、ホルモン療法が有効であればホルモン療法を、ホルモン療法が無効であれば抗がん剤治療もしくは経過観察ということになると考えます。(文責 浜口)
【No.2721】 04年08月04日 Y
ホルモンレセプターについて(HPNo.2623-2)HPNo.2623でお世話になり、ありがとうございました。治療方針が決まり、ゾラデックス2年とタモキシフェン5年、放射線と治療が始まっています。私のホルモンレセプターを聞いてみたところ、エストロゲン(−) プロゲステロン(+)ということでした。エストロゲン(−)ということは薬は効くのでしょうか?2つとも(+)の人に比べてどうなのでしょうか?断端陽性ということもあり、心配しています。よろしくお願いいたします。
エストロゲンレセプター(ER)もしくはプロゲステロンレセプター(PgR)のどちらかが(+)であれば、ホルモン療法の対象となります。ホルモン療法有効率は報告により多少異なりますが、ER(+), PgR(+)で約70%、ER(-), PgR(+)ではやや低くなり30-60%くらいです。(文責 浜口)
【No.2720】 04年08月04日 K.M.
乳頭と乳輪34才です。26才で繋留流産。1年前に初めての乳癌検査を受け、エコーを行いましたが、「乳腺症だが今のところは問題ない」と言われました。今年の5月〜ズキンと痛むので左乳頭と左乳輪が右側と色が違うのでよく確認したら黒くなっていました。乳癌検査を受けた総合病院へ再検査に7月に行きました。担当が替わっていて、「左乳頭と左乳輪の色が黒くなっているので」と診察、ただ見ただけで「そんなぐらいで大丈夫」って2分の診察で終了。今でも色が右側と左側と色が違うので、何と無く癌じゃないかなと気になります。何卒宜しくお願い致します。
乳癌は乳管上皮に発生する癌ですので、乳頭や乳輪の色の変化が乳癌によって起こることは考えにくく、乳頭部にできる特殊な乳癌としてパジェット病がありますが、その場合乳頭部がびらんでじくじくしてきます。色の変化だけであれば、あまり心配しないでよいのではないでしょうか。(文責 浜口)
【No.2719】 04年08月04日 miu
シコリについてはじめまして。28歳で既婚・出産経験はありません。先日右胸にシコリを発見して、乳がんについてまったく分からないのでご相談させて頂きたいと思います。シコリの場所は右胸の乳房の下の方で、大きさ的には2cmあるかないか位です。触ると痛みが無いようなあるような感じで、よく動き、少し固めです。胸の見た目の変化は無いのですが、仰向けに寝て触るとよくわかります。シコリがある胸と反対の左側の脇の下にもしこりがあります。この脇の下のシコリは以前にもできた事があって、その時は皮膚科に行き『菌が入って化膿しているだけ』と言われました。乳がんの場合、脇の下にもシコリができると聞きますが、胸のシコリの反対側の脇にシコリができる事はあるのですか?胸のシコリ自体も検査はしていなく、今週中には検査に行く予定なのですが、心配なのでご相談させて頂きました。説明不足かも知れませんが、よろしくお願い致します。
質問の内容から推測しますと、線維腺腫や囊胞などの良性疾患が考えられると思いますが、質問内容からだけでは乳癌の可能性も否定することはできません。乳癌の場合同側の腋窩リンパ節が腫れることはありますが、反対が腫れることは稀です。やはり専門医の診察を受けるようにするべきでしょう。(文責 浜口)
【No.2718】 04年08月03日 M.S.
乳頭からの分泌液気になる症状があるので、ご相談いたします。私は31歳女性です。3歳の子どもが一人います。数日前、シャツの胸の部分に濡れる感覚があり、乳首をしぼってみると、左右ともに黄色い膿のような分泌液が出てきました。4ヶ月ほど前に、右の乳房がとても痛く、熱をもった感じと透明な分泌物があり、乳腺外科を受診し、マンモグラフィー、エコーで検査しましたが、特に異常は認められませんでした。今回は、前に痛みを感じた右乳房からの分泌液が、特に黄色が濃く、膿のような感じが強いので心配になり、ご相談いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
乳癌の場合には、分泌物が片側性で血性のことが多く、両側性で黄色であれば可能性は低いでしょう。しかし、心配であれば乳汁細胞診、乳汁中CEA検査、乳管造影検査などが鑑別に有用でしょう。(文責 浜口)
【No.2717】 04年08月03日 A.H
脂肪注入後の胸ついて私は自分の胸がとても小さく、何年も悩んだ結果、5年位前に脂肪注入による豊胸手術を受けました。 その後、3〜4センチのしこりが残りました。手術を受けた病院へ相談に行ったのですが、しこりを取ると傷が残るからこのままの方がよいと言われ、今ではこのしこりが私の更なる悩みとなりました。 また、乳ガン検査は一般病院で普通に受ければよいと言われ、勇気を出して検査へ行きました。石灰化が見られるといわれました。その後、何ケ所か病院へ行きましたが、ある病院ではカーテン1枚で診察室が仕切られていて、先生の声が大きく、病院のスタッフや周りの患者に白い目で見られ、結果的に先生に言われたことは、形が崩れないかどうか、時々診察に来るようとのことでした。ある乳腺専門の先生には、脂肪注入した胸を見たことがないから、しこりが悪性なのかどうかわからないと言われました。今、一番恐いのは乳ガンなどの病気ですが、解答を得られず心配でたまりません。インターネットでは同じような悩みを持った方がたくさんいることもわかりました。しかし、このような手術をしたことにも後悔しており、知人には相談できません。このような胸に詳しい先生がいらっしゃる病院がありましたらぜひ教えて下さい。お忙しいところ申しわけございませんが、お返事を心からお待ちいたします。
豊胸手術のために注入した脂肪が壊死を起こし、しこりとして触れたり、石灰化が見られたりすることは、日常診療でもしばしば経験することです。多くのケースはマンモグラフィ、超音波、MRIなどの画像検査である程度鑑別可能と思いますが、乳癌が否定できない場合は細胞診や針生検を行うとよいでしょう。A.Hさんがどこにお住まいかわかりませんが、乳腺外来を標榜している病院に行けばよいと思います。(文責 浜口)
【No.2716】 04年08月03日 N
乳房温存手術と放射線(HPNo.1494-3)去年の4月にメールしました愛知のNです。骨に再発した癌はマーカーも10くらいになりました。でも7月に反対の胸にまた癌が見つかりました。温存法で8月18日に手術をする予定ですが、不安でたまりません。手術のあとは放射線治療をする予定ですが、放射線治療はほかの所にも影響があるんではないかと・・・、手が動かなくなるんではないかと心配です。放射線治療をしないとどうなりますか。
術後照射の副作用としては、心血管系、肺、食道、骨髄障害などがあげられますが、最近では照射の安全性も高くなっており、有害事象の発生も減少しています。乳房温存手術後の照射は生存率の向上には必ずしも寄与しませんが、乳房局所の再発率を1/3以下にする効果があり、乳房温存手術を選択するのであれば、術後の放射線治療をうけるのが標準的な治療と考えます。(文責 浜口)
【No.2715】 04年08月01日 KOM
検査後の出血両側乳首数箇所から黄色の分泌液があったためマンモグラフィをしたところ、片側に微細石灰化がみつかりました。分泌液の細胞診断は良性で、注射器での微細石灰化の検査も良性だったのですが、カテゴリー4とのことでマンモトームの検査をしました。マンモトームの検査が終了して2日目から乳首から出血するようになったのですが(量は下着に2箇所小さな点の血がつく程度です)、
@ 乳首から血がでてきたのは微細石灰化が悪性だったということになりますか? 結果がでるまでまだ日があり、良性と悪性との確立が5:5といわれている上、血がでてきたのをみて悪性の確立が高くなったのでは・・・と心配になってきました。
A マンモトームの検査後に良性でも乳首から血が出ることはありますか?
とても不安です。宜しくお願いいたします。@ やはり、マンモトームにより乳管が傷ついたための出血と考えるべきでしょう。
A マンモトームによる出血であれば良性でも起こりえます。(文責 徳田)
【No.2714】 04年08月01日 t.k
治験治療について教えて下さいこんにちは、よろしくお願い致します。今月初めに温存手術を受けました、腫瘍は2センチほどでしたが、リンパに1つ転移があり、早く転移するタイプの癌だと思われます。先日主治医の先生に治験の提案をして頂きました。白血球の値を上げる薬を投与しながら抗がん剤を2週間に1回4クールと毎週タキソールを12回投与し、その後放射線とホルモン治療を5年間やる予定とのお話でした。白血球の値を上げる薬は保険適用外という事で、治験に参加するかどうか迷っています。再発、転移の確率と治療費について教えて下さい。
@ 私の様な早く転移してしまうタイプの癌ですと、治験ではなく通常の治療(3週に1回の抗がん剤を投与する治療)をした場合と治験の治療をした場合は、どのくらい治療効果に違いがあるのでしょうか?
A 通常の治療の場合、5年間の治療費はどのくらいになるのでしょうか?
よろしくお願い致します。@ 海外の臨床試験のオリジナルの抗癌剤の組み合わせ、アドリアマイシンとエンドキサンを2週間ごとに4回、その後タキソールを2週ごとに4回では、3週ごとより明らかに再発率は低下します。お話の臨床試験は、薬剤の使い方が違っており効果についてはなんともいえません。また、オリジナルでは、白血球増多因子は、3-10日目まで8日間、日本での使用量より多く使いますので1サイクルに17万円程度かかる計算になります。しかし、お話の臨床試験では、白血球増多因子をどのくらいの量をどのように使うのかわかりませんのでお答えできません。保険適応外の薬剤の臨床試験をする場合、患者さんが費用を負担するのかどうかを含めて主治医によく聞いてください。
A 抗癌剤の量や、ホルモン療法の薬剤によって大きく違いますので、これも主治医に質問すべき事項と思います。(文責 徳田)
【No.2713】 04年07月31日 T.S.
乳首の上の小さな豆について始めまして。私は25歳の男性です。数年前から、乳首の上に一回り小さな乳首が出来ています(2段重ねのアイスクリームのようなイメージです)。これまでは何ともなかったのですが、最近では乳首を触る(物があたる、つまんでみる等)と鋭い痛みがあります。このような症状はよくあることなのでしょうか?また、放置しておいて問題ないのでしょうか?少し不安なので教えていただけると助かります。よろしくお願いします。
乳頭の皮膚の乳頭状に発育したものなのか、乳頭内の乳管になにかあるのか拝見してみないとわかりません。乳腺専門医を受診してください。(文責 徳田)
【No.2712】 04年07月31日 M.N.
脇の下にしこりお忙しいところ、大変恐れ入ります。現在妊娠5ヶ月半ですが、昨日脇の下にしこりがあるのを見つけました。大きさは1センチない位で、触ると痛みを伴います。乳がんではないかと、とても心配しております。もし乳がんだとしたら、このまま出産できるのでしょうか?ご回答お待ち申し上げております。どうぞよろしくお願いします。
まず乳腺専門医を受診しましょう。脇とするとリンパ腺の張れのほうが考えやすいです。(文責 徳田)
【No.2711】 04年07月31日 A.O.
血性分泌液私は今妊娠32週です。妊娠6ヶ月くらいから母乳マッサージをしていました。最初はマッサージが痛かったのですが、しばらくするとだんだん痛みはなくなり、乳頭から白っぽい分泌液が出るようになりました。10日前くらいに母乳マッサージをしていたら、乳首から血色の分泌液がでてきました。 次の日に様子を見たら、血色の分泌液は出てこなかったので気のせいかな?と思っていたのですが、昨日母乳マッサージをしていたらまた血性の分泌液がでてきました。かかりつけの産婦人科へ電話したら、とりあえず母乳マッサージはやめて2週間後の検診で診察しますとのことでした。母に相談したらすぐに外科へ行くように言われたのですが、血性の分泌液が出るのは乳がんの疑いがあるってことでしょうか?2週間も待たずに外科へ検査しに行ったほうがいいのでしょうか? 妊娠中でも検査は可能でしょうか? またどういった検査をするのですか? 年齢27歳です。
妊娠中の乳汁分泌の約20%の方が血性のものを経験されます。これは、乳腺の血行がよくなるためです。まず、産婦人科の診察をうけ、それから必要であれば乳腺専門医を受診しましょう。(文責 徳田)
【No.2710-1】 04年07月31日 MI
ボンゾール錠についてこんにちは。40歳、子供は二人おります。以前から乳腺症で悩まされてきました。そしてボンゾール錠の服用を勧められています。しかし友人の話ですと、うつ状態や、急激な体重増加など、副作用が辛いと聞き、ためらっております。痛みは我慢すればできないことはないですが、確かに仕事をしていて辛いのも事実です。伺いたいのはこれほどの副作用がどのくらいの率で発生しているのでしょうか?治ることとリスクを考えると飲んだ方がいいのか、一時的な副作用ならば、頑張ってトライしてみようか、悩んでおります。アドバイスをいただければ幸いです。
良性の疾患なのでプラスの面とマイナスの面をよく考えるべきです。乳腺症の症状がひどくてホルモン剤を処方した方は私の患者さんではおりません。皆さん薬をつかうほどではないと申されています。また、使ってみて効果と副作用の程度で、継続するかどうかを決めるのも一法です。継続する場合、閉経までの長い間使うことになります。(文責 徳田)
【No.2710-2】 04年08月03日 MI
ボンゾール錠について(2)早速回答を頂きまして有難うございました。ひとつ医師の説明と違うところがありますので、気になります。薬の使用はまずは二週間、一度診察して、副作用などが大丈夫ならば、二週間といわれています。薬は一ヶ月しか使用しないとのことです。これでは効果は期待できないということでしょうか?
ボンゾールはまず4週間服用しますが、効果があっても経過中に症状が再燃することが多く、長期間断続的に飲み続けるケースが多いようです。(文責 浜口)
【No.2709-1】 04年07月31日 M
術後ホルモン療法について術後1ヶ月、47歳です。温存療法(センチネルリンパ節のみ切除)で2箇所(0.9x0.9と0.4x0.4)切除いたしました。その2つは転移である可能性も全く否定はできないそうです。
T(下)T1b,invasive ductal carcinoma,papillotubular,mild intraductal spread,g, ly+、v−,ew−,nuclear score2, mitosis 1/10"22"HPV, score1,grade1
U(上)T1a,invasive ductal carcinoma,scirrhous, minimal intraductal spread,g,ly−、v−,ew−,nuclear score1, mitosis1/10"22"HPV, score1,grade1と診断され、LymphnodeはLevelT:0/1−です。ホルモンレセプターはどちらも陽性です。
来週から放射線科にかかることになっています。お伺いしたいのは,ガイドラインによると私の場合はホルモン療法をしなくても良いそうなのですが、私が心配性なのを考慮されて タモキシフェンと LH−RHanalog注射をすることになったのですが(もう,すでに注射は昨日打っています)、主人に完全に反対されてしまったのです。主人が申しますには,再発のリスクがホルモン療法をしてもあまり変わらないのなら、放射線のあとは予後検診だけの方がいいのではと・・・。主人は,子宮体がんや肝臓など,他の事が怖くなるので乳がん検診のみの方がいいといいます。せっかく主治医の先生が考えてくださったのですが、私自身,情けないのですが、わからなくなってしまいました。
1) どちらの道をとったほうが良いかアドバイスお願いいたします。
2) もしも止める場合、1回すでに注射をしてしまったのですが大丈夫でしょうか?1) Iの腫瘍が、nuclear grade 2であることを考えると術後補助療法をすべきと考えます。したがって、現在行っているホルモン療法はよい選択と思います。子宮体がんなどのマイナス面はありますが、それよりプラスの面が大きいということです。
2) LH-RH analogは中止すれば、卵巣機能は回復します。(文責 徳田)
【No.2709-2】 04年08月01日 M
術後ホルモン療法について(2)HPNo.2709でお返事を頂き、有難うございました。又わからないことがありますので、申し訳ありませんが質問させていただきたく思います。宜しくお願いいたします。
1) 《nuclear grade》と《nuclear score》とは同じ事ですか?
2) ガイドラインのgrade とは nuclear scoreなど何種類かのscoreを足し算して、その数値によって決まるものではないのですか?
3) 私の場合、nuclear scoreは2でしたが、grade1と組織所見で判断されていました。ガイドラインgrade1では、ホルモン療法の適用にならないと主治医の先生はおしゃったのですが、nuclear scoreが2の場合、grade1でも、やはりホルモン療法をしたほうがいいのでしょうか。本当に申し訳ありませんが迷っていますので、もう一度ご回答宜しくお願いいたします。
4) 《ly+》というのはどういう状態なのですか?
お忙しところ何度もすみませんが、本当に悩んでいますので宜しくお願いいたします。1)2) 施設によって、組織学的グレードの判定の仕方が異なっています。ご自分の腫瘍がガイドラインの組織学的グレードのどこにあてはまるのか、具体的に主治医にご質問いただいたほうが良いと思います。
3) 組織学的グレードが3段階中の1で、それ以外のリスク因子がなければ、ガイドラインではホルモン療法してもしなくても良いということになっています。効果に明らかな差がないということです。
4) リンパ管内にがん細胞の浸潤がみられたということです。予後因子のひとつであるという意見もありますが、まだ確立していません。(文責 徳田)
【No.2709-3】 04年08月14日 M
腫瘍マーカーについてご親切にご相談にのっていただき有難うございました。今度は,腫瘍マーカーの件で心配な事がありますのでお願いいたします。術前 CA15-3が30、BCA225が212と高かったのですが,術後1ヶ月でもあまり変わらず、CA15-3が27、BCA225が209です。「腫瘍が小さかった(9mmと4mm)ので、マーカーが高いのが不思議だけれど、殆ど変化していないので、あなたの正常値がこれかもしれません。」と、主治医の先生はおっしゃられました。
1)腫瘍をとったらマーカーは下がるものではないのですか?
2)ほっておいても大丈夫なのか心配なのですが、人によって値は違うものでしょうか?
3)乳癌以外の腫瘍から、マーカーがあがる事はありますか?
現在は放射線治療中です。次の外来は1ヶ月先なので心配でメールさせて頂きました。宜しくお願いいたします。腫瘍マーカーは一般的には特異度が高いのですが、感度が低いものが多く、転移や再発診断の補助的な役割と位置付けられます。手術後にマーカーが下がることもあれば、下がらないこともあります。また個人差もありますので腫瘍マーカーの絶対値よりは推移をみて、上昇するようであれば画像検査を行えばよいのではないでしょうか。CA15-3やBCA225は乳癌に特異性の高いマーカーですが、例えばCEAなどのように乳癌だけでなくいくつかの癌で上昇するものもあります。(文責 浜口)
【No.2709-4】 05年03月01日 M
術後検査についてHPNo.2709で以前ご相談させていただいた48歳主婦です。本当にご丁寧な回答を頂き感謝しております。センチネルリンパ節生検の温存術(9ミリと4ミリの二箇所)後は放射線治療のみで、先日術後8ヶ月、初めてのエコー検査と血液検査をして参りました。手術した右の乳房に異常はなく、左に2センチののう胞(7年前から存在)と、新たに8ミリののう胞がみつかりました。吸引の検査はしないとのことです。痛みがあればするとのことです。腫瘍マーカーの変化はありません。正常との判断です。
1)検査内容についての質問です。エコーと血液検査のみで大丈夫なのでしょうか? 触診、骨シンチ、マンモグラフィーもしていません。
2)のう胞は、エコーで悪性か良性か区別がつくのですか?
3)以前、定期検査をしていた病院では、のう胞の吸引検査を毎年していて、その度に良性との判断を頂いていました。新たに見つかったのう胞の精密検査は、経過観察でも大丈夫なのでしょうか?
次回は3ヶ月後に予約を取るのでおそらく5ヶ月後にエコーです。術後の検査が検診をしていた時よりも簡単なので、かえって不安になっています。病院に行かなくてもいいのは本当はうれしい事の筈なのに、早期に見つけられなかったらどうしよう・・と心配です。よろしくお願いいたします。1)術後8ヶ月なので、普通エコーと血液検査のみで大丈夫です。
2)嚢胞は、ふつうエコーで悪性か良性か区別がつく場合がほとんどです。
3)嚢胞大きい場合、穿刺吸引して細胞診の検査をします。しておいた方が安心とは思います。(文責 石川)
【No.2708】 04年07月31日 Y
手術及び術後治療についてある地方の33歳、2人の子持ちの主婦です。左胸の上にしこりを見つけ、病院で触診、エコーにより、「1cm未満の良性のしこりなので今すぐ手術する必要はないが、小さいうちに取っときますか」と言われ、手術し、「やっぱり良性でした」と言われました。それから1ヵ月後、急に私の職場に電話があり、「とったしこりを検査に出して再度調べてもらったら、病理でも意見は半々に割れたのだが、癌らしいところがあるので追加切除させてほしい」と言われました。主治医の話によると「完全な悪性とはいいきれないが、5年後10年後のことを考えて、追加で切除したほうがよい」と言うことでした。最初と全く違う検査結果に、不信感を感じ、他市の病院で、セカンドオピニオンを受けましたが、「近県の病院どこにいっても、病理は同じ判断しかできないだろうから、東京へでも行かないと結果は変わりませんよ。元の病院で手術するのが1番いいんじゃないですかね。」と一蹴されてしまいました。
質問1 この時点で主治医の言葉から手術の必要性をほとんど感じていなかったので、納得できるようにより高度な検査を受けるにはどのような方法があったのでしょうか。
結局、納得しないまま追加切除をしました。担当が30歳前後の若い医者に変わり、手術前の説明で、今度は「非浸潤性のがんです」と言われたました。再手術は胸の形は変わることなく、5mmほどの厚みの切除で済んだのですが、どういうわけか術後すぐに「全国的に珍しいケース」だと言われたのですが、追加切除の病理検査結果の説明では「やっぱり追加切除してよかったですよ、少し残っていました。でも完全に取りきれたのでもう大丈夫です。」ということでした。術後の治療は、ホルモン剤としてタモキシフェンを飲むように言われました。これを飲むとジンマシンがでたので、今度はフェアストンを処方され、これもあわない場合はホルモン剤も飲まなくてよいと言われました。
質問2 フェアストンについて閉経前の人に処方されることはあるのでしょうか。また、他に何の術後治療もしなくてもよいのでしょうか。ほんとに手術の必要があったのかいまだに納得できません。1) 悪性か良性か鑑別がつかないことはあります。良性に近い悪性や、悪性のように見える良性という場合です。要するに悪性でもおとなしいということですので、十分検討してからあとで後悔しないように処置をしておけばよいと思います。
2) フェアストンは閉経前でも処方されます。非浸潤がんであったとすると乳房温存術をされたので、残存乳腺に放射線を照射するのが標準です。本当に手術をする必要があったのかどうかは、組織が悪性かどうかにかかっています。不満がのこるのであれば、組織を他の病理医にみてもらうしかありません。しかし、意見が分かれた場合、どうでしょうか。最終結果はあとで再発するかどうかでわかるのですから。(文責 徳田)
【No.2707】 04年07月31日 Z.T.
再発防止の治療法についてこんにちは。6月、私の母が乳癌だと言われました。母は48歳で、7月の始めに手術を受けました。 乳房の一部とリンパを摘出し、癌の大きさは 16×13×23oで、リンパへの転移は見られませんでした。女性ホルモンの影響で成長してしまった癌だということでした。そして先日手術後初めて病院に伺ったところ、今後の再発防止の治療法について2つの方法を勧められました。一つ目は化学療法(確か、アドリアシンとエピルビシンだったと思います)を3ヶ月間実施し、そのあと5年間ホルモン内服薬を使用する方法。 二つ目は、5年間ホルモンを抑制する薬を2種類使っていく方法です(ゾラデックスと何か)。その病院の先生はどちらの方法でも効果は同じなので、どちらでやっていくか1週間考えてみてくださいと、おっしゃっていたのですが、どちらの方法がよいのでしょうか。 母は抗がん剤は副作用がひどいということにかなり抵抗があるので、2つ目の方法にしようと考えているのですが、抗がん剤を使用したほうが再発防止になるのであれば、抗がん剤を使うのはやむを得ないと思っています。 いろいろ調べてみたのですが、どちらの方法がいいのか全く分かりません。 ご意見を頂きたいです。よろしくお願いします。
抗がん剤は、おそらくアドリアシンとエンドキサンの組み合わせだと思います。3ヶ月間は、若干短いです。通常は、6ヶ月程度抗がん剤を使用します。抗がん剤+ホルモン療法とホルモン療法の比較の成績はまだありません。抗がん剤とホルモン療法は同程度という報告が多いです。リンパ節転移もないので再発リスクは低いので副作用をよく検討して決められてはいかがでしょうか。(文責 徳田)
【No.2706】 04年07月31日 A.Z
再検査の結果がなかな出ません36才女性です。集団検診のマンモグラフィで再検査となったので、近くの病院に行きました。写っている腫瘍が悪性か良性かわからないとの事で、エコー検査を受けました。結果は5日後に出ると言われました。指定日に行くと、エコーでも1.5cmくらいの腫瘍が確認できたが、良性がどうかは判断つかないと言われ、さらにマンモグラフィをスポットで撮影しました。結果は10日後に出るそうです。精密検査はこれくらい時間がかかるのが当然なのでしょうか?エコーの結果はその日には出せないものなのでしょうか?又、なぜエコーとスポット撮影を同じ日に行なわなかったのでしょう?毎日結果が気になり、とても不安で仕方ありません。専門医が多くいる病院に移った方がいいのでしょうか?
病院のシステムの問題です。エコーやマンモグラフィの結果がその日のうちにわかるところもあります。ご不満であれば、検査の結果をもらって、セカンドオピニオンを得るということで希望の病院に紹介してもらいましょう。(文責 徳田)
【No.2705】 04年07月31日 katu
乳がんからの転移でしょうか?妻が5年前に約3センチの乳がんを温存療法で手術いたしました。リンパ節への転移は一個、ホルモン療法は良く効くとのことで、無事過ごしてまいりました。昨年暮れの人間ドックで、胆管腺筋症の疑いありという事で経過を見ていますが、たまにわき腹が痛むようです。最悪胆のうガンの可能性もあるようですが、乳がんからの転移の可能性があるのでしょうか?お手数ですがお教えください。よろしくお願いいたします。
乳がんの転移の可能性はまずありません。胆嚢がある以上、一般の方と同じようにあらたに胆嚢がんになる可能性もあるでしょう。通常と同様の経過観察でよいと思います。(文責 徳田)
【No.2704】 04年07月31日 KIKI
再発乳がん⇒多発性肺転移の治療法について相談48歳、千葉県在住。乳房温存手術後7週間で、多発性肺転移が発覚しました。
2004/01/09 がん検診センター 乳癌の診断
2004/01/14 初診(左乳癌、T2N0M0, stageUAの診断)
CNB: invasive ductal carcinoma, solid-tubular, G3, NG3, HER2:(1+), ER:(+/−), PgR:(1+)
2004/01/24 術前化学療法CEF 3コース施行 ⇒ PD(増大あり、4コースを予定していたが3コースで終了) (PCM 500mg/m2, Epirubicin 100mg/m2, 5-FU 500mg/m2,q3wks)
2004/03/29 術前化学療法 weeklyPTX12コース施行(paclitaxel 80mg/m2, q1wk)
2004/05/11 効果⇒ NC~PD (増大、リンパ節転移疑い) ( 12コースを予定していたが6コースで終了)
☆最強の抗がん剤に対して抵抗性、かつ増殖も早く、stageVAへと進行
2004/05/24 手術(乳房温存術)*本人の強い希望により ⇒ 術後の病理検査の結果、リンパ節転移 3/22 PgR:(−)に変化
2004/06/15 タモキシフェン服用開始
2004/07/01 放射線治療開始 (7/28、14回で中止)
2004/07/14 胸部レントゲン写真⇒肺転移出現疑い(めまい、立ちくらみ、胃腸の痛みの為)
2004/07/22 胸部CT⇒ 多発性肺転移
再発乳がん:
主治医からは抗がん剤投与の再開を勧められています。
@ドセタキセル(タキソテール) Aナベルビン、フルツロン、カペシタビン、TS-1、 B新薬の治験 C免疫療法 遺伝子治療、緩和医療(Cついては、今の病院ではやらないので、希望があれば紹介状書いてくださるとの事)
腹部超音波検査(肝臓の病度の精査)、骨シンチ、MRI検査 (腰椎MR 仙椎MR)も来週から予定されています。
再発乳がんの場合、抗がん剤治療になるそうですが(ホルモンレセプター(−)なので)、私は、抗がん剤が効かなくて、現在の状況にあるわけで、化学療法に対して、懐疑的です。それも、最初は効果ありで、2回目はイコール、3回目で増大した経緯からして、がん細胞が抗がん剤に耐性を示すようになっていると思われます(CEFもTもです)。その旨を主治医に伝えたところ、”1週間良く考えてみて下さい。”ということで、1週間後に診察予約をとり帰ってきました。多分そう永くはない命、抗がん剤の副作用に苦しみながら、命を長らえても、私には、なんの意味があるのかわかりません。化学療法以外で、再発乳がんに効果のある治療ってないのですか? 他の病院では、このような場合、どんな治療をなさっているのでしょうか?やはり抗がん剤の治療です。CEFやタキソールが効かなかったからといって、それ以外のものも効かないということではありません。効果がない、あるいは副作用が強ければ、変更すればよいのです。副作用も日常生活を障害しないように対策をとりながら、通院で治療します。私個人としては、希望をもって皆さん治療をつづけておられると思っています。(文責 徳田)
【No.2703】 04年07月31日 H.S.
手術後の状態について(HPNo.2478-3)以前、HPNo.2478で相談させて頂きました。その節はお忙しい中、丁寧なご回答、ありがとうございました。たびたび申し訳ございませんが、母の手術後の経過が思わしくありませんので、再度、質問させてください。
@ 手術後より、傷の近く、しこりのあった辺りの皮膚に黒い「かさぶた(3センチくらい)」のようなものがある為、退院後、週に2,3回、外来で消毒に通っています。現在、手術してから3ヶ月経過しているにもかかわらず、一向によくなりません。外来では、患部を消毒して、布のテープでしっかりと締め付けている為、痛みもあり、血のような液も染み出してきます。手術後の医師の説明では、「数十人に一人くらいに見られるが、心配ない」と言われましたので、当時は詳しことも聞きませんでしたが、この「かさぶた」は何なのでしょうか。手術時の合併症でしょうか。
A 母は、手術の傷跡が気になるようです。見ると、手術時の縫い目の周辺に多数の「しわ」があって、凸凹があり、きれいでありません。高齢のこととはいえ、母にとっては見苦しいようです。これは、時間の経過とともに、きれいになるのでしょうか。
B 日常生活中に時々、手術した側の胸の内部が硬直してきて、痛みもあるそうです。それが、長く続くわけではありませんが、原因と対策について教えてください。
よろしくお願いいたします。@ 手術により皮膚の表面の一部が血行不全となりかさぶたになっているのではないかと推測されます。通常時間とともに皮膚が再生してきます。
A 1年位経過すると傷が落ち着きます。その時点で判断をしてください。乳房再建という方法もありますので、主治医にご相談ください。
B 皮膚の裏側は、剥離のために面の傷になっています。したがって、まだ3ヶ月ですから痛みもあるのが通常です。一般的には、時間とともに軽快します。(文責 徳田)
【No.2702】 04年07月31日 J.K
左乳頭の痛みとしこりについて小学5年生の娘の事ですが、1週間ほど前から左乳頭が痛いと言っています。色も右より濃くなっていて気にしているみたいです。触ってみると乳頭の真下に1.5センチほどのしこりがあり、痛いと言います。成長期のせいだからな?とも思うのですが、私自身に経験がなく心配しています。診察を受けた方がいいのでしょうか。
成長期の過程で見られるものと思います。ご心配であれば、内分泌専門の小児科医を受診してください。(文責 徳田)
【No.2701】 04年07月31日 S.K
術後1年後の骨シンチの結果についてお忙しいところすみません。いつも拝見させていただいてます。昨年7月、左胸温存術後、放射線、CEF4クールを済ませ、現在ノルバディクスを服用しています。リンパへ の転移は一個ありました。術後1年なので骨シンチの検査をしたところ、せん骨の集積があると言われました。自覚症状はありませんし、腫瘍マーカーも異常ないそうなのです 。5月に転んで、強くお尻を打ったことを話すと、そのせいもあるかもしれないとは言われたのですが、更にCTとかレントゲンで詳しく検査したほうが良いのでしょうか。ご 意見を頂けると有難いのですが、よろしくお願いいたします。
骨シンチの特異性は低いので,CTあるいはMRIを行うべきです。(文責 徳田)