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相談室(No.3601〜3700) |
このページは乳がんに関 する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。
なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。
当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。
目 次
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No
日 付
名 前
件 名
担 当
3700 05/04/03 S.S 検診結果について 清水 3699 05/04/01 H・S CA15 − 3 微増 清水 3698 05/04/01 Y.M. 脇の下のしこり(HPNo.3508-2) 清水 3697 05/04/01 りん ホルモン剤の副作用について 清水 3696 05/04/01 T.K. 今後の治療について(HPNo.3346-4) 清水 3695 05/04/01 ROKO 局所再発の場合の術前化学療法について 清水 3694 05/04/01 T.M 妊娠判明直後の胸の痛みについて 清水 3693 05/03/31 S S マンモグラフィー検査で左乳腺腫瘤の疑い 清水 3692 05/03/31 MINA 石灰化と甲状腺のう胞について 清水 3691 05/03/31 S 乳腺科を受診しましたが・・・ 清水 3690-1
3690-205/03/31
05/04/04N ステージについて
断端陽性について清水
清水3689-1
3689-205/03/31
05/07/12G 現在の治療について
鍼灸治療について清水
片山3688 05/03/31 mm 術後のしこり 清水 3687 05/03/31 M.K. 乳頭の痒みについて 清水 3686 05/03/30 K 第4頸椎に転移(HPNo.1991-3) 清水 3685 05/03/30 Y.I. 術後の化学療法について(HPNo.3267-3) 清水 3684-1
3684-205/03/30
05/04/04R 化学療法について
化学療法を受けた方が良いのでしょうか?清水
清水3683 05/03/30 N.N 再発後の治療について 清水 3682 05/03/30 J.S. 転移の可能性は? 清水 3681 05/03/30 まこ 分泌物について(HPNo.3275-3) 清水 3680 05/03/28 E 子宮体ガンの心配 加藤 3679 05/03/28 M.W. 初期がんの術後の治療について 加藤 3678 05/03/28 T センチネルリンパ節生検について 加藤 3677 05/03/28 eri 乳房の痛みについて 加藤 3676 05/03/28 UCHI 手術が確定しない 加藤 3675 05/03/28 T.A. 胸のしこりについて 加藤 3674 05/03/28 L 両側多発乳癌の予後 加藤 3673-1
3673-2
3673-305/03/28
05/06/14
05/06/17H.S. エコーによるリンパ節検診と両側乳がん
術後治療について
術後治療について(2)加藤
吉田
麻賀3672 05/03/28 T しこりがあります 加藤 3671-1
3671-205/03/27
05/05/22I・T 石灰化からしこりへ
術後治療について加藤
浜口3670 05/03/27 A,T, 非浸潤性乳管ガン切除のため、来月入院が決まりました 加藤 3669 05/03/27 S・J 乳頭分泌の細胞診結果classV 加藤 3668 05/03/27 K.S. 娘の線維腺腫のことで相談させてください 加藤 3667-1
3667-205/03/27
05/04/01S.K. 術後の痛みについて
術後の痛みについて(2)加藤
清水3666 05/03/27 I.B. 初期癌手術後、放射線治療の他に5年間のホルモン治療も必要なのでしょうか? 加藤 3665 05/03/27 K.T 術後の経過について 加藤 3664 05/03/26 K.A. 両乳房の痛みについて 片山 3663 05/03/26 k m 術後の検査について 片山 3662 05/03/26 K.K. タモキシフェンの服用について 片山 3661 05/03/18 H.K. 腫瘍マーカーと治療(HPNo.3565-2) 片山 3660 05/03/18 Y.K 石灰化について 片山 3659 05/03/18 M 生検について 片山 3658 05/03/17 H 病理検査の結果について 片山 3657 05/03/17 S.M 術後療法について 片山 3656 05/03/17 T 今後の治療について 片山 3655 05/03/17 M.S. 息子なのですが・・・ 片山 3654 05/03/17 T.T. 術後半年、今後の治療について(HPNo.3514-2) 片山 3653-1
3653-205/03/17
06/09/28Y 炎症性乳がんの治療法
母の炎症性乳がんの再発について片山
浜口3652 05/03/16 M.K 検査方法について 片山 3651 05/03/16 H.O 術後の化学療法について 片山 3650 05/03/16 Y.M. 薬剤の中央値とは? 片山 3649 05/03/16 OG 乳がんの検査について 片山 3648 05/03/16 M.Y. エストロゲン感受性弱の場合のアリミデックス服用について 片山 3647 05/03/15 M.S. 抗がん剤治療の有効性と副作用について 稲葉 3646 05/03/15 H セカンドオピニオン(HPNo.3534-3) 稲葉 3645-1
3645-205/03/15
05/03/26S 腋下のしこりについて
腋下のしこりについて(2)稲葉
片山3644 05/03/14 T.K リンパ節の切除の方法について(HPNo.3346-3) 稲葉 3643 05/03/14 H 白血球の検査について 稲葉 3642-1
3642-2
3642-3
3642-405/03/14
05/03/17
05/08/28
06/03/20M.A. 胸のしこり
経過観察で大丈夫でしょうか?
半年後
一年経って稲葉
片山
谷
清水3641 05/03/14 エミ 左胸のシコリが気になります 稲葉 3640 05/03/14 AY 乳がん手術後の再発予防を目的とした化学療法について 稲葉 3639 05/03/14 F.T. 抗ガン剤治療とホルモン療法の選択について(HPNo.2232-9) 稲葉 3638 05/03/13 O.A. 粘液癌と診断されて 稲葉 3637 05/03/13 N.O. 病院へ行った方がよいのでしょうか? 稲葉 3636 05/03/13 F.F 術後の化学療法 稲葉 3635 05/03/13 M.T. 腋の下から胸にかけての痛み 稲葉 3634-1
3634-205/03/13
05/07/03M.S. 術前化学療法後の手術について
ホルモン受容体陰性の場合の術後療法稲葉
石山3633 05/03/12 T.I. 腋下郭清後の再発はありえますか? 稲葉 3632 05/03/12 S.S. 左乳房の痛みについて 稲葉 3631 05/03/12 Y.T. 乳房痛があります 稲葉 3630 05/03/12 TK 放射線治療における副作用について(HPNo.2434-3) 稲葉 3629 05/03/12 M&H タキサン系抗がん剤の選択(HPNo.3429-2) 稲葉 3628 05/03/10 K 乳癌手術について 稲葉 3627 05/03/10 A.O. 乳汁らしきものがでます 稲葉 3626 05/03/10 T 全摘か温存の、いずれがよいのでしょうか? 稲葉 3625 05/03/10 M.H. しこりの大きさ(HPNo.3545-2) 稲葉 3624 05/03/10 ISHI 線維腺腫について 稲葉 3623 05/03/08 K.K. 乳首のかゆみについて 稲葉 3622 05/03/08 I・F ステージ1の補助療法について 稲葉 3621 05/03/07 KY 抗がん剤治療の開始について 石山 3620 05/03/07 m.n 乳頭直下の癌について 石山 3619 05/03/07 YY 抗ホルモン療法についての相談です 石山 3618 05/03/07 a a 乳がんについての質問です 石山 3617 05/03/06 E.A. 非浸潤性の骨転移について(HPNo.3253-4) 石山 3616 05/03/06 Y 左胸、鎖骨を結んだ真ん中(筋肉のあるあたり)の痛み 石山 3615 05/03/06 M 手術の時期等について(HPNo.3597-2) 石山 3614 05/03/05 R子 2cmのしこりについて 石山 3613 05/03/05 H 乳癌と妊娠について 石山 3612-1
3612-205/03/05
05/03/10A.H 術後の補助療法について
病理の結果について石山
稲葉3611 05/03/04 K.M. 摘出後の痛みについて 石山 3610 05/03/04 Y.T. 不妊治療と乳腺症の関係について 石山 3609 05/03/04 N.I 細胞診の仕方 石山 3608 05/03/04 m.n 乳がんと診断後について 石山 3607 05/03/04 T.I. えくぼ症状について 石山 3606 05/03/04 K マンモに写らずエコーに写った石灰化 石山 3605 05/03/03 T.F. 左乳房の痛みについて 石山 3604 05/03/03 T マンモト−ム生検 石山 3603 05/03/03 H.K. 乳頭分泌 石山 3602 05/03/03 あや 腋の下のしこりについて 石山 3601 05/03/03 K.F. HER2強陽性の癌について 石山
【No.3700】 05年04月03日 S.S
検診結果について今月初め、職場検診で乳がんの検診を受けました。41歳です。方法は触診とエコーでした。まず触診で「1箇所しこりがあるので、エコーでよく調べてもらいましょう」と言われ、エコーでかなり丁寧に見ていただいたと思います。その時は何も言われず、後日送られてきた結果は、要観察(検査)となっていて、「左胸4箇所のう胞、1箇所線維腺腫の疑い、右胸一箇所のう胞」と所見が書いてありました。改めて自分自身で触れてみたところ、ころころ動くもの、またそれとは違う動きの鈍いものがあるのに気づきました。動きの鈍いものが心配です。また、以前ワイヤー入りの下着により脇の下あたりが痛み、今はワイヤー無しですが、最近その辺りも痛みがあります。そして10年位前、モンドール病になり、また最近モンドールでは?と思う痛みがあったりします。この結果から、エコー検査の信頼性、そして、早いうちにマンモグラフィーを受けた方がいいか?どのように受け止めたらいいのでしょうか。それと、モンドール病について、はじめてかかった病院の先生は、症状からすぐソレと分かったのに、その後かかった病院の先生に病名を忘れてしまった為、症状を説明して何という病名か、「モンテール?」と聞いても首をかしげる先生って、珍しくないのですか? すみませんが、以上よろしくお願いします。
エコーの所見からは癌の所見が無いので心配ないと思いますが、検診先から要検査と言われたのであればMMG(マンモグラフィー)を受けることをお勧めします。MMGで触診やエコーでは発見できない癌が見つかることがありますから、機会があればMMGを受けた方が良いと思います。モンドール病は知っていれば簡単に診断できる病気ですが、命に関わる病気ではないので知らない医師もいると思います。(文責 清水)
【No.3699】 05年04月01日 H・S
CA15 − 3 微増いつも拝見しております。腫瘍マーカーCA15−3の微増についてお伺いしたく、メールいたしました。3ヶ月ごとに腫瘍マーカーの検査をしているのですが、先日の検査で、CA15−3の値が28となり、再検査となりました。術後3年で、それまでの動きも、19→22→23→20→23→25→28という感じに微増しております。CEAのマーカーは2.2ぐらいを平均しています。先生には、「あまり心配することはないけれど、検査をしましょう。」と言われておりますが、検査日まで不安でたまりません。CA15‐3の上昇=再発・転移ということなのでしょうか。腫瘍マーカーが上昇する原因は他にありますか。
メールの中の値の変化は正常範囲内での変動と考えます。主治医の先生があなたを診察して心配ないとおっしゃっているのですから、その言葉を信用しては如何でしょうか。あなたの不安感に対して検査してくださるのですから、これ以上のことはないと思います。CA15-3が上昇=再発、転移ではなく、CA15-3(CEAでもよいのですが)が上昇すれば再発、転移の可能性があるということです。従って、腫瘍マーカーの上昇が見られると画像検査で再発の有無を確認します。見つかる場合もありますし、見つからない場合もあります。また逆に再発していても腫瘍マーカーが上昇しないこともあります。CA15-3が上昇する原因として乳癌の再発転移以外には卵巣癌で上昇した方を診察した記憶があります。(文責 清水)
【No.3698】 05年04月01日 Y.M.
脇の下のしこり(HPNo.3508-2)先日は、相談にのって頂きありがとうございました。掲載3508です。先生のアドバイス通り、乳腺専門医を受診いたしました。2ヶ所受診したのですが、エコーとマンモで検査した結果、最初の病院は「妊娠に伴うリンパの腫れ」と診断され、次の病院では「脂肪か何かの塊です」と診断されました。両病院とも「悪性ではないと思うけれど、またしこりが大きくなるようなら、もう一度受診して下さい」と言われました。そして先日、無事に出産したのですが、授乳を始めておっぱいの張りと共にそのしこりが倍の大きさになり、押すと痛みがあるようになりました。一度、出産前にしこりが少し小さくなったりしました。しかしまた、そのしこりの隣に、2ミリ程度の痛みのあるしこりが新たにでき、もう一度乳腺専門医を受診しようと思っていますが、授乳中だとどのような検査になりますか? お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答宜しくお願い致します。
授乳中でも行なう検査は同じで、超音波が中心です。乳癌が疑われればマンモグラフィーも可能ですが、授乳中の診断精度はあまり高くありません。(文責 清水)
【No.3697】 05年04月01日 りん
ホルモン剤の副作用についてこんにちは。相談したいのは母(62歳)のこと。昨年5月に乳がんと診断され、左乳房全摘、抗がん剤治療、放射線治療を終え、現在ホルモン療法を行っています。ホルモン剤は「アリミデックス錠1mg」です。飲み始めてしばらくになりますが、よく書かれている倦怠感などはあったようですが、今回はよくわからなく病院に行きました。その症状というのは、左手首が少し腫れて、手のひらが痛み、指も曲がらないくらい痛いとのこと。激痛だったそうです。急いで担当医に相談に行ったところ、それはホルモン剤の副作用からくるものでしょうといわれました(頭のMRIは異常なし)。関節痛はあると何かの記事では読みましたが、腫れたり痛んだり熱をもったり(患部)というのと同じなのか、私にはわかりません。母が使用しているアリミデックスには、先述したような副作用があるのでしょうか? また、そのように腫れて痛んだ時、それをやわらげる方法はないのでしょうか? 担当医は、一時のことであれば我慢するか、苦痛が続くようなら薬をかえるしかないと言われました。ちなみに、シップを張ったところ、気休めかもしれませんが痛みはやわらいだそうです。そこで、お聞きしたいことをまとめますと、
1)アリミデックスの使用で、手首が腫れたり痛みを生じたりする事例はあるのでしょうか?
2)もしも事例がある場合、痛みをやわれげる対策(薬はなるべくかえないで)は何かないのでしょうか?
ということです。回答よろしくお願いします。1) アリミデックスの副作用として、朝の手指のこわばり、関節痛といった症状は、程度の差はありますがよく見られます。主に急激に女性ホルモンが減少することが原因と考えられているので、飲み続けていると徐々に軽快してくる方が多いようです。しかし、なかにはその痛みに耐えかねて、ノルバデックスへの変更を余儀なくされる方もいらっしゃいます。
2) 通常の消炎鎮痛剤が有効なことが多いです。(文責 清水)
【No.3696】 05年04月01日 T.K.
今後の治療について(HPNo.3346-4)HPNo.3346でご相談させていただいたものです。いつも丁寧なご回答、ありがとうございます。3月15日に右乳房四半切除、右腋窩リンパ節郭清を受けました。浸潤性乳頭腺管癌、T2、N検査中、M0(骨シンチ、肝CTは今週検査予定です)。組織の悪性度はおとなしめ、ER(+)、PgR(+)です。3月で主治医が退職されるので、4月6日から次の主治医の診察が始まります。今後の治療についてですが、術前の外科生検でほぼ腫瘍がとりきれているということで、四半切除で、放射線照射なし、ホルモン治療を前の主治医は考えておられました。月経についてですが、1月22日にUAEを受けたあと、少量の出血が3月初めまであり、それ以前は、1月まで、やや不順でしたが、毎月ありました。私の場合、どのような治療が標準であるか、アドバイスお願いいたします。検査結果がまだのものがあり、申し訳ないのですが、新しい主治医の診察を受ける際の参考にさせていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
第一に、たとえ腫瘤が取り切れていても、乳房温存療法の後に放射線治療を行なうことは標準治療とされています。閉経前でER(+)PR(+)で、T2ならば、ゾラデックスで2年間生理を止めてノルバデックスを5年内服するというホルモン療法か、化学療法を行なってからノルバデックスを5年内服等が推奨されています。どちらかと言うと、リンパ節転移がなければ前者、あれば後者が推奨されると思います。(文責 清水)
【No.3695】 05年04月01日 ROKO
局所再発の場合の術前化学療法についてご多忙の中、患者の質問にお答えいただきありがとうございます。下記の件について、ご意見をお願いします。
病歴
・99年2月右側温存(硬がん、充実線管がん、リンパはレベル2まで採り、転移が3個)、 放射線、CMF6クール、フェアストン(5年)にて治療 現在61歳(閉経後乳がん)
・05年2月に温存部分に石灰化が認められ、マンモトーム生検、骨シンチ 3DCTで検査した結果、局所再発と言われました。
・来月下旬に全摘手術、アリミデックス服用をスタートしました。
通常、局所再発の場合、術前化学療法は行わないのでしょうか?よろしくお願いします。乳房内再発の場合、通常は術前化学療法は行ないません。追加部分切除もしくは乳房切除です。(文責 清水)
【No.3694】 05年04月01日 T.M
妊娠判明直後の胸の痛みについてはじめまして。27歳、妊娠7週目の既婚女性です。妊娠判明直後から左の乳房に痛みを感じるようになりました。平常時は特に問題はありませんが、寝ていて起きる時や、じっとしていて急に動いた時に痛みが生じます。産婦人科でも症状を訴えましたが、様子を見ましょうと言われました。片側のみに痛みを感じるので心配なのですが、このまま様子をみていても大丈夫なのでしょうか。よろしくお願いします。
妊娠中の乳房の痛みは、女性ホルモンのバランスが崩れたために生じた症状で、通常は心配なものではありません。御心配であれば乳腺専門医を受診することをお勧めします。但し、妊娠中であればマンモグラフィーは撮りません。(文責 清水)
【No.3693】 05年03月31日 S S
マンモグラフィー検査で左乳腺腫瘤の疑い始めまして。ホームページを拝見し、相談させていただきます。34才、未婚、出産経験なしです。先日レディースドックにてマンモグラフィー検査を受けました。排卵期頃から生理前にかけて、胸が張り痛みを伴っています。検査当日は排卵期であったため、すでに痛みがあり、その旨先生にも伝えたところ、「両側乳腺症」の可能性ありと言われていました。触診では「しこり」の有無に関しては、特に先生から告げられませんでした。後日検査結果が届いたのですが、マンモグラフィー検査で「左乳腺腫瘤の疑い」、超音波検査による精密検査をすすめられました。「乳腺腫瘤」=「乳がん」と、どうしても頭から離れず、こちらのホームページにたどり着きました。私のような検査結果を受けた場合、どのような可能性があるのか日々不安で仕方ありません。数日中に「乳腺クリニック」を受診するつもりでおります。自己触診を試してみましたが、特にしこりは感じられませんが、滑らかでない触感はあります。マンモグラフィー検査の結果はどのようにとらえればよろしいのでしょうか?宜しくお願い致します。
マンモグラフィー検査で“乳腺腫瘤疑い”というのはカテゴリー3のことだと思います。カテゴリ−3は“多分良性だろうが癌の可能性が完全に否定できない”という状態です。ですから、あまり心配せずに、超音波検査を受けることをお勧めします。そこで異常なければOKですし、そこでも引っかかるようであれば、細胞診等が予定されると思います。(文責 清水)
【No.3692】 05年03月31日 MINA
石灰化と甲状腺のう胞についてはじめまして。32才の主婦です。3歳の子供が1人います。授乳は3ヶ月程しました。つい先日、胸に痛みを感じたので、乳腺外科で診てもらいました。マンモグラフィーと超音波の検査の結果、両側乳腺症と甲状腺のう胞と診断され、両側に石灰化が見られると説明されましたが、今回は乳癌ではありませんと言われました。細胞の検査などしなくても、本当にだいじょうぶなのでしょうか?又、甲状腺ののう胞も、水が溜まっているだけですと言われ、詳しく説明を受けませんでした。何か不安が残っています。このままほっといてもだいじょうぶですか?是非よろしくお願いします。
乳腺については、マンモグラフィーと超音波で乳腺症と診断されたのであれば心配ないと思います。マンモグラフィーでの石灰化は所謂“明らかな良性の石灰化”だったと思われます。もし、“良悪性の鑑別が必要な石灰化”であれば、何らかの次の検査が予定されると思います。甲状腺も超音波検査で嚢胞であれば、そのままのしておいてなんの心配もありません。(文責 清水)
【No.3691】 05年03月31日 S
乳腺科を受診しましたが・・・胸の痛みについてご相談致します(33歳・女性・子1人)。半年前くらいから両胸に痛みを覚えるようになりました。胸の付け根から乳首にかけてです。左の方が特に痛みます。今年1月のガン検診では、マンモでも異常がありませんでしたが、子宮頸部に異形性上皮クラスVbとの診断が・・・。2週間前に円錐切除手術をし、帰宅後も抗生剤を処方されていましたので1週間服用。その間、胸の痛みはピッタリとおさまり、最近また痛みが出てきました。実は、痛みが気になって頸部の手術前に違う乳腺クリニックを受診しましたが、しこりは3つあるがマンモ・エコーともに異常はないとのことでした。ですが、生理周期にかかわらず痛みはチクチクする時もあれば鈍くジンジンと痛む時もあります。抗生剤の効果で痛みがなくなっていたとすれば、どのような病気が疑われますでしょうか? どうぞ宜しくお願い申し上げます。
年齢を考えると、乳腺症による痛みが一番考えられると思います。抗生剤で痛みが消えたのは偶然だったのではないかと思います。マンモ、エコーで心配ないと言われたのであれば、乳癌の心配はないと思います。(文責 清水)
【No.3690-1】 05年03月31日 N
ステージについて初めてメールさせていただきます。昨年の12月27日に左胸全摘手術を受けた39歳の者です。手術をしてくださった先生がその後すぐに退職されてしまい、乳腺専門の先生が週に1回違う病院から交代で診察に来られるという状況になってしまいました。その病院に来た乳腺の先生は、「非浸潤癌でステージ1、グレード1、ホルモン+なのでホルモン剤を飲みましょう」と言われ、はじめは薬だけでしたが、その後外科の先生に「浸潤性の乳管癌で、皮下注射もした方がいい」と言われ、今は薬と注射をしています。行く度に先生が代わり、微妙に言われることも違うので、不安になり、セカンドオピニオンを受けました。ですが、色々な検査結果や手術結果を持っていった次の病院では、「グレードは1だけれど、範囲が広いので早期ではなく、ステージ1以上」と言われました。結局その病院には他の理由で行かなくなり、また別の病院に紹介状を持って昨日いきました。同じ内容の紹介状を見ているはずなのに、昨日の先生は、「早期の早期ですから、あまり心配しないで」と言われました。同じ経過報告を見てもこうも解釈が違うものでしょうか? 結局治療方法は変わりませんが、一体自分の癌がどういうものなのか不安になっています。わたしの癌は、しこりにはなっていなくて、乳首からの出血で発覚しました。1回目の手術(細胞を少し取る)で、断片にまで癌がきているということで、全摘手術になりました。こういう癌の場合、ステージを決めるのは難しいのでしょうか。ステージが1か2かあまり意味がないと思われるかもしれませんが、私にとっては大きな事で、精神的にかなりかわってきます。昨日行った病院への紹介状は前の先生の手書きの手紙だけでしたが、普通そうなんでしょうか? もっと検査結果などの資料を出さないと、詳しいことが伝わらないのではないでしょうか。こんな変な質問ばかりですみません。何か助言していただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
病理の正確なデータが無いので、何とも答えようがありません。非浸潤癌であるか浸潤癌であるかは天国と地獄程の差があります。非浸潤癌であれば、再発の心配はほとんどなく、ステージは1期の前の段階のステージTISになります。もし、一部でも癌が浸潤していれば、再発のリスクが生じてきますから、腫瘤の大きさからステージ1か2かに分かれます。(文責 清水)
【No.3690-2】 05年04月04日 N
断端陽性についてHPNo.3690で質問させていただいた者です。早々のご回答ありがとうございました。私の癌はしこりをつくらずに乳管の中を這うように広がっていたようで、1度目の手術で取った細胞を病理検査した結果、9個に切ったうち、乳頭から数えて3番目〜9番目にまで癌細胞があり、約20日後に全摘手術を行いました。あるサイトで、1回の手術で癌を取りきれずに断端陽性であった場合、癌をばらまいてしまい姑息的だ、という記述がありましたが、そうなんでしょうか? 「姑息的」というのは、「一度に癌を取りきれないで、もう一度手術したり、他の治療を追加で行うことが」という意味です。説明がへたですみません。とても気になります。先生はできれば温存したいという考えから、先に検査のための手術をされたはずですが、思った以上に癌が広がってたので、話し合った結果、全摘をしたのです。それでは最初から全摘したほうが良かったということですか?
切除断端陽性が姑息的ということはありません。一昔前はがん組織にメスを入れることは癌細胞をばらまいてしまうのでやってはいけないことと言われていました。しかし、それはイメージの世界の話で何のエビデンスもありません。乳房温存療法が行なわれるようになったのは、癌細胞を全て取り切ることと予後は関係ないということが証明されたからです。もちろん取り切ることにこしたことはありません(その方が乳房内再発が減少しますから)が、断端陽性をそんなに深刻に考えることはありません。非浸潤癌の診断はとても難しくデリケートです。確実に診断することが大切で、診断がついて初めてその広がりに言及するのですから、初回の手術が部分切除で、断端陽性のため全摘したという経過は満点の経過だと思います。(文責 清水)
【No.3689-1】 05年03月31日 G
現在の治療について毎日HPを拝見させていただいております。昨年9月に右乳房全摘の手術をうけました。36歳(現在37歳)・充実腺管癌 ・しこり2.2×1.5 ・リンパ0/11 ・エストロゲン陽性 ・HER2 2+です。現在フルツロン800r/日・ノルバD20r/日を経口摂取・ゾラ1/4週です。予定では、フルツロン・ゾラは1年間 ノルバDは2年で行こうということです。そこで質問です。
1)ノルバDは2年で大丈夫なのでしょうか?
2)術後8日目に化学療法(5FU/600rメソトレモセート40r)を1回だけしていますが、どのような効果を狙ったものと思われますか?(HPを拝見していても化学療法を1回だけするというのは見ないので)
3)超音波下ではT1(1.8×1.3)だったが、後日T2(2.2×1.5)となり、どちらが本当なの? (先生は2ミリなので正確にはT2だけれど、T1だと思っていいです。と言われても・・・)
以上 ご多忙とは存じますがよろしくお願い申し上げます。1) 現在のガイドラインではゾラデックス2年、ノルバデックス5年が標準です。
2) 術後8日目の一回だけの抗がん剤治療は、エビデンスの無い治療だと思います。意図は理解できません。
3) 超音波やMMGでの腫瘤の大きさと実際の大きさが異なることは良くあることです。病理学的腫瘍径が優先するので、T2と考えます。(文責 清水)
【No.3689-2】 05年07月12日 G
鍼灸治療についてHPNo.3689でお世話になりました。その後担当医に話を聞いたところ、「フルツロンとゾラが2年、ノルバDが5年でいきます」ということでした。ホルモン剤の副作用もホットフラッシュと体重の増加くらいで安心をしておりましたが、先月中旬より術側の腕のむくみが発生しております。毎晩入浴中にマッサージはしておりましたが、娘にテンピュールみたいだ!といわれるほどひどくなってしまいました。そこで友人の鍼灸師に相談しましたところ、針治療でよくなる、と聞きましたが、治療をうけるにあたり注意すべき点をお教え戴ければ幸いです
あなたの原発巣がT2noであったことを考えると今の時期に再発ということは考えにくいですが、一応腕のむくみが関係ないかどうか検査も含めて主治医の先生に相談してみてはいかがでしょうか? 針を打つ場所にもよりますが、患肢に近い場合、感染には注意されたほうが良いと思います。(文責 片山)
【No.3688】 05年03月31日 mm
術後のしこりいつも拝見しております。1年3ヶ月前、温存手術を受け、リンパ転移無し、グレード2、ホルモンレセプター+、HER2+2、硬癌、当時35歳のステージ1でした。術後は、放射線、現在ホルモン治療中(リュープリン・ノルバティクス)です。先日、胸の傷の下に硬いしこり状の物に気がつき、主治医に相談しました。すぐにエコーを取っていただきましたが、ホルモンバランスで乳腺症が硬くなっているのでしょう、との事でした。次回3カ月後にマンモ、CTで検査します。安心して帰ってきましたが、やはり硬いので心配です。
1)エコーだけで乳腺症と判断できるのでしょうか? 細胞診など、しなくて良かったのでしょうか?
2)ホルモン治療中ですが、下腹部が重くなったり、生理前の感じがたまにありますが、ホルモンの分泌はあるのでしょか?(生理はありません)
3)HER2+2が大変気になっていますが、ステージ1でも再発しやすいのでしょうか? ホルモン治療だけで良いのでしょうか?
質問ばかりで申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。1)乳房温存術を行なった傷の直下にはよくしこりができて、再発なのか手術による影響なのか乳腺症なのか、悩むことが多くあります。その場合は、エコー、MMG等で検査し再発でないことを確認します。それでも心配なときは細胞診を行ないます。細胞診を行なうかどうか、ご本人及び主治医の心配の程度で決まります。
2)リュウプリンを使っていれば原則として閉経状態です。しかし、本当に閉経しているかどうか血液検査をしないとわかりません。稀に、リュウプリン投与しても女性ホルモンが少量分泌されている例もあります。
3)確かに、Her2(-)よりは少し再発率が高いかも知れませんが、リンパ節転移が無いこと、ホルモンレセプター陽性等を考えると、再発率は低い方だと思います。リュウプリン+ノルバデックスはガイドライン通りの治療法だと思います。(文責 清水)
【No.3687】 05年03月31日 M.K.
乳頭の痒みについて乳房について御相談させていただきたいことがあり、メールをさせていただきました。私は18歳・未婚なのですが、去年の夏頃に乳頭と乳輪全体に痒みを感じ、そのときは一ヶ月ほどで治ったので放っておいたのですが、最近また痒みだし、パジェット病なのではないかと不安に思っております。夏のときは左胸のみに痒みを感じ、そのときは我慢せず掻いてしまったせいか、かさぶたができ、掻くと傷口から透明な膿らしきものが出てきました。そのとき乳頭と乳輪は紫色に変色していました(現在は色は元に戻って います)。今回は両胸に痒みを感じ、掻くと前回同様、傷口から透明な膿らしきものがでてきました。常に痒いというわけではないのですが、一旦痒みだすと乳房全体が痒くなり、乳頭と周辺が掻くと腫れたようになり熱くなるので、とても心配です。なるべく病院にはかかりたくないので、なんとか自分で判断することはできないでしょうか? また、病院にかかったほうがよい場合はどの科にいったらよいでしょうか? 乱文申し訳ありません、ご返答よろしくお願いします。関係ないとは思いますが、私は杉花粉症でかなりの肥満です。
若い人に見られる乳頭のびらんは、一見Paget(パジェット病)に似ていますが、Pagetではなく、乳頭のただのびらんのことが多いです。メールにあるようにかゆみを伴い、良くなるとすっかりきれいになります。Pagetはじくじくした感じが一旦かさぶたになり、またじくじくしてかさぶたになりを繰り返しながら、少しずつ大きくなっていきます。10代後半に見られる乳頭のびらんは乳頭からの分泌物にかぶれてしまう現象で、女性ホルモンの分泌と関係があるようです。通常はステロイドを含む軟膏を使うとすぐ良くなります。ただし、使いすぎるとステロイドの副作用で色素沈着が強くなるので、症状の強いときだけ使うことをお勧めします。受診は皮膚科か乳腺専門医をお勧めします。(文責 清水)
【No.3686】 05年03月30日 K
第4頸椎に転移(HPNo.1991-1)2003年11月15日からHPNo.1991でお世話様になっております。前回2004年に放射線を照射してから何とか出血は止まりましたが、右乳房から右脇下のリンパが拡大し硬直化して鈍痛が慢性的にあり、手をじっと下げていられない状態です。鎖骨の転移も拡大しており、両側の肩甲骨周辺の痛みが激しかったためMRIを受けたところ、第4頸椎が薄黒くなり、骨が溶けているとのこと。明日から首に放射線を掛けることになりました。担当医から「放射線処置はあくまで痛み止めで、治療ではない」と言われましたが、
1) 放射線による骨転移への治療効果はないのでしょうか。
2) 右上腕の痛みは頸椎と関係あるのでしょうか。
3) 両側肩甲骨の痛みの原因は何が考えられるでしょうか。
4) 余命はどのくらいでしょうか。
5) サイバーナイフの効果についてはどうお考えでしょうか。
以上5点、お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。1) 放射線治療の目的は痛みを取ることです。癌の一部は死ぬかもしれませんが、死なないがん細胞の方が多いと思います。癌が死ぬくらいの量をかけることも可能ですが、その場合、脊髄がやられてしまい、下半身麻痺になってしまいます。
2) 右上腕の痛みは、第4頸椎の転移のためか、頚部リンパ節の転移かどちらかでしょう。
3) 肩甲骨のあたりの痛みの原因は、このメールの内容からは特定できません。いずれにしても、癌がどこかで悪さしているのでしょう。
4) 再発してから1年4ヶ月経っています。目標は一日も長くですが、これから先1年は厳しいかもしれません
5) サイバーナイフは限局した病変に有効ですから、お母様のように首から前後ろに広がっているような形の再発では使えないと思います。(文責 清水)
【No.3685】 05年03月30日 Y.I.
術後の化学療法について(HPNo.3267-3)いつも大変お世話になります。HPNo.3267で術後の補助療法についてご相談申し上げたY.I.です。先生方からのアドバイスに勇気付けられ、先月術後10ヶ月目にして、放射線治療を終えました。現在は化学療法を受けるため入院中です。ACを3週間ごとに4回投与し、その後タキソテールを投与する予定ですが、3月8日に第1回のAC投与後、白血球が1700、好中球40%まで低下し、3週間たっても改善しないため、2回目のAC投与ができない状況にあります。主治医からは、「術後の補助療法であるため、白血球を上げる注射等の治療はやりません」と言われました。また、私は、昨年3月の手術後にタキソールを1クールした時、骨髄抑制が激しくて化学療法を断念したことから、今度のACも投与量を75%にしたのですが、それでも白血球が下がり、なかなか回復しません。そこで今後の治療方針として、次のうちから選ぶように言われました。
1) 60%くらいまで投与量を減らす。
2) 1回目と同じように75%量の抗がん剤を投与するが、投与の期間を3週間ではなく、もっとあける。
HPNo.3267で、千島先生から「使用する抗癌剤がエビデンスと同じでも、一回投与量や投与間隔、投与回数が異なると、期待するだけの再発予防効果が得られないと考えられています。治療開始に当たっては、抗癌剤の種類と同時に詳しい投与スケジュールについても確認しておくことが重要です。」というアドバイスをいただきましたが、再発予防効果を考えると、私は、どちらを選んだらいいのでしょうか? また、白血球を上げる治療を行って、通常の投与量・間隔の化学療法を行うということは、やはり難しいことなのでしょうか? お忙しいところ誠に恐縮ですが、今週中に主治医に回答する必要があります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。難しい問題ですね。私の考えでは、投与量を減らす、投与期間を空ける、に加えて、白血球を増やす注射を使うという選択肢もあると思います。どれがよいかは決めかねますが、再発の確率を低くしたいというのが第一希望であれば、3番目の白血球を増やす注射を使うという選択肢が良いと思います。その根拠は、ACは量が減ると効果が下がること、ACを3週に一回投与するのと白血球を増やす注射を使いながら2週に一回投与するのでは後者の方が再発が減少したというデータがあること。この二つの事実を考えると3番目の選択肢が良いように思います。(文責 清水)
【No.3684-1】 05年03月30日 R
化学療法について私は初期乳がんで、4年前に乳房温存術を受けた32歳の者です。エストロゲンレセプターが陰性であったため、タスオミンの効果もなく3ヶ月で服用中止となりました。定期健診では再発・転移はないのですが、術前から腫瘍マーカーが高く、4年経った現在でも高値なため、テラルビシンーエンドキサンによる治療が開始となりました。仕事をもっているため、脱毛が一番の心配です。どのくらいの割合で脱毛の副作用が出るのか、脱毛するとは、どの程度抜け落ちてしまうのか、予想がつきません。出来れば具体的に教えていただけないでしょうか?また妊娠はもう無理なのでしょうか?よろしくお願いします。
術前から高値というのは、だんだん高くなっているのですか?それとも、高い値のまま横ばいなのでしょうか?だんだん高くなっているのならば心配ですが、高いまま推移しているのであれば心配ないと思います。テラルビシン+エンドキサンによる脱毛は80〜90%くらいで、脱毛は全脱毛です。化学療法を行なうと薬物性の閉経になってしまうことが必須なので、治療後の妊娠は難しいかもしれません。最近の話題では、ER(-)であってもLH-Rh analogue(Zoladex,リュウプリン)を予め投与して卵巣機能を保護しておいて化学療法を行なうと、化学療法終了後月経が再開し妊娠可能になったと報告されています。(文責 清水)
【No.3684-2】 05年04月04日 R
化学療法を受けた方が良いのでしょうか?教えていただいた卵巣機能を保つ方法を主治医に話してみようと思います。私は術後からCA15-3が30〜60代、NCC-ST-439が18〜25程で経過していました(画像診断上異常なし)。高値のままでは再発の可能性が高いとのことで、今回化学療法を受けることになりました。元々高値な人もいるということで、私としては出産の希望もあり、治療を受けたくなかったのですが・・・。やはり何も治療せずでは危険なのでしょうか? 化学療法を受けた方が、私の場合よいのでしょうか? 今さら迷っているわけではないのですが、他の先生の意見も聞きたいので、よろしくお願いします。
術後4年目に行なう化学療法というのは、あまり聞いたことがありません。腫瘍マーカーが高いだけでなく上昇したとか、どこかに再発が見つかったとかであれば理解できますが、腫瘍マーカーが高いというだけならば、手術直後に治療を行なうのが良かったのではないでしょうか。4年間、腫瘍マーカーが高値にも関わらず元気にされてきたのであれば、このままでもいいような気がします。何らかの理由で今回治療するのであれば、前回お話しした、ZoladexかReuplinで卵巣機能を保護することをお勧めします。(文責 清水)
【No.3683】 05年03月30日 N.N
再発後の治療について初めてメールいたします。再発後の治療について、お尋ねいたします。再発や転移した場合、一般的には外科的手術ではなく抗癌剤による治療だと、主治医から説明を受けました。ただ、治療しても無治療でも予後は変わらないという情報もあります。ならば、なぜ抗癌剤で治療するのか分かりません。それに定期的に転移の検査をして、早く転移を発見する必要性も分からなくなります。抗癌剤によってガンが縮小、もしくは消滅する可能性があるから使用しているのではないのでしょうか? 効果をがあるなら予後は違うと思うのですが・・・。初歩的な質問ですみません。ご指導をお願いいたします。
どのような抗がん剤治療のことかはわかりませんが、ひとつひとつの治療法には必ず、その治療をしたときに標準的な治療をしたときと比べてどのくらい生存期間が延びたかとか、どのくらい再発が減少したかとか、生存期間は変わらないがどのくらいQOLが改善したか等のデータがついています。ですから、ご自分の治療法がどのような特徴を持った治療であるかよく主治医の先生に聞いて理解する必要があると思います。術後の定期検査については、おっしゃるとおりで、定期的に検査をして転移再発を早期発見し、治療を開始するのと、定期検査をしないで転移再発の症状が出てから治療を始めるのとでは生存期間に差がないことがわかっています。ですから、米国のガイドラインでは定期的な検査は不要であるとなっています。しかし、自分の状態が今どうなっているのかを知るためには定期的な検査を行なう意味があると思います。(文責 清水)
【No.3682】 05年03月30日 J.S.
転移の可能性は?いつもHPを拝見させて頂いております。 本日は、下記の通り相談室にて御相談させて頂きたい症状があり、メールさせて頂きました。
<質問>しこりのような赤い発疹について
9年前に左乳房部分切除術(腋下リンパ節部分郭清)を受け、リンパ節転移なし、乳ガンのクラスは2―A、術後放射線療法、 化学療法、ホルモン療法を受け(細かな情報については当時の手帳を紛失してしまい定かではありません。)、 以後再発・転移なしで経過しておりますが、多忙にかまけ前回検査を受けたのが二年半前です。数ヶ月前、右乳房にニキビのような赤い発疹ができ、痒みも強く、自分では虫さされと思い気にしておりませんでした。そのうち、ニキビが炎症を起こすように赤く腫れたようになったため、爪で挟んでみたところ、発疹がプチッと破れ、真っ赤なドロっとした血液が出てきました。腫れはすぐに収まり、発疹も治ったかに見えたのですが、しばらくすると同じ箇所が赤く盛り上がってきました。見た目は炎症を起こした赤いニキビのような感じです。この時には爪でつまんでも破れることはなく、触ると指に触れるしこりのような触感になっていました。その後もあまり気にせず放っておいたのですが、最近になってそのしこりのような発疹の近くに同じような発疹が現れ始め、ふと気付くと三つのしこり(のような発疹)が皮膚にできていました。現在、その近くにもう一つできそうに見えます(皮膚が小さく赤くなりはじめている)。普段は痛みもなく、着替えをする時以外は忘れてしまっているのですが、時々チクチクッと痛むことがあります。発疹も基本的に手に触れるという状態は変らないものの、日によって赤みの面積が小さくなったり、また大きくなったりしています。もちろん主治医のところで検査を受けることが必須だとは思うのですが、予約を入れる前に、どのような可能性があるのか事前に知っておきたいと思いこちらで質問させて頂いた次第です。上記のような右乳房の症状は、乳ガンの右乳房への転移(もしくは右に新たに原発の乳ガンが出現)である可能性がございますでしょうか? 御教示の程。宜しくお願い致します。メールの内容からは乳癌の転移の可能性は低いように思います。実際に見ていないので、何であるかはわかりません。乳腺外科もしくは皮膚科を受診することをお勧めします。(文責 清水)
【No.3681】 05年03月30日 まこ
分泌物について(HPNo.3275-3)先日2度のご質問をさせて頂きました。マンモトーム検診は良性で乳腺症、一年後の検査ということで安心したのですが、3週間後の今も右乳房が痛みます。生検後の痛みだろうと思っておりましたが、先日下着に黄色いシミができており、つまんでみたところ右乳房のほぼ中央から黄色い半透明の分泌物がでてきました。それも乳腺症のせいかと思い、数日たってまたつまんでみると、やはり同じようにでてきます。中央の1ヶ所のみ、いつもきまったところです。乳腺症のせいでしょうか? もうひとつ御質問させて頂きたいのですが、生検でとった石灰化にはがん細胞がなくても残った石灰化にがんがあり、生検の刺激で増殖することもあるのでしょうか? よろしくお願い致します。
黄色い半透明の乳頭分泌物であれば、乳腺症に伴う分泌物と考えて良いと思います。血液が混じるようでしたら、一度分泌物の細胞診検査をお勧めします。マンモトームの検査は、石灰化の範囲が同じ組織であるという原則で、その一部を切除して検査するものです。ですから、生検部以外に癌がないという保証はありません。今後も石灰化の病巣を、定期的な検診で経過を見る必要があります。生検の刺激で増殖するということは原則としてありません。(文責 清水)
【No.3680】 05年03月28日 E
子宮体ガンの心配宜しくお願い致します。51歳、乳癌の手術を受けてこの4月で丸3年です。今すごく不安に思っているのが出血が一週間毎にあることです。間の日は薄茶色のようなおりものがあって、仕事が休みになると赤いものが出てきます。もう一ヶ月以上続いています。婦人科で2月、3月とガン検を受けましたが異常なしでした。術後ノルバデックスを飲み初めてから生理が止まってしまいました。。胸の方の主治医からノルバデックスを辞めるように言われましたが、飲まなくなるのが不安で残っている薬を飲んでいます。今日また仕事が休みで、夕方まで出血がなかったので安心していたら、本当の生理のように出てきました。ノルバデックスを辞めたら止まるんでしょうか? それとも子宮体ガンなんでしょうか? 婦人科に行けば、「ノルバデックスが効いているので脳から出るホルモンとのバランスが崩れているから、気にしなくても・・・」と言われましたが今、どうしていいのか分からなくなっています。
私なら子宮へ対する副作用が少ないアロマターゼ阻害剤(閉経後の方が適応)への薬剤変更をお勧めします。最近ノルバデックス5年投与よりも2-3年の段階で(または5年後に)アロマターゼ阻害剤に変更する方が再発が少ないとするデータも出始めていますので、Eさんのようにノルバデックスによると思われる副作用が続いている場合は、特にこの投与方法のほうがよいのではないかと考えます(ノルバデックスの影響が残り、すぐには改善しないかもしれませんが・・・)。主治医と相談なさってみてください。体がんは、婦人科でチェックなさっているのでしたら、大丈夫だと思います。(文責 加藤)
【No.3679】 05年03月28日 M.W.
初期がんの術後の治療について術後の治療で悩んでいます。31歳、既婚、子ども1人います。先日、乳がんと診断され、左胸を全摘(乳頭は残しました)手術しました。病理検査の結果、Microinvasive carcinoma,T1mic with high grade DCIS リンパへの転移はなし ER2+ Pgr2+ HER-2:-,MIB-1:about 60%との結果がでました。主治医の先生は、「悪いところは取りきれたので術後の治療はしなくてもいいでしょう。でもご家族でご相談の上、積極的に治療をというのならホルモン治療をします」とのお話でした。自分なりに調べたところ、初期がんでもホルモン治療をやっている方が多いように思い、やはりホルモン治療をやるべきかと悩んでいます。やるやらないで再発率はどの程度の差があるのでしょうか? また、一般的に先生でしたらどのような治療を薦めますか? 参考意見としてお聞かせいただけると嬉しいです。
ホルモン治療により再発率は20-30%程度減少することが考えられますが、M.W.さんのように無治療でも再発率のとても低い方へはわずかな効果でしかありません。例えば、100人中無治療で4人再発すると仮定すれば、ホルモン治療をすることにより1人減り、3人になります。100人中1人がその恩恵を得られたことになります。効果、副作用などを考慮し(治療を始めてみないと判らないこともありますが)、治療を行うかどうか相談させて頂くことになると思います。治療を始めてから副作用が辛い場合には中止することももちろん可能です。(文責 加藤)
【No.3678】 05年03月28日 T
センチネルリンパ節生検について明日、1.5cmのしこり早期乳がんの手術を控えている者ですが、今頃になって主治医からは聞いていなかったセンチネルリンパ節生検を知ってしまい、担当代理(主治医は出張)先生に問い合わせた所、主治医の先生に相談しておきます・・との事で、手術当日しか会えないようです。当院ではセンチネルリンパ節生検は行われていない様で、否定的な気がいたしました。いろいろな事前検査もすみ、手術当日にセカンドオピニオンを求める事をすごく不安に思い、限られた時間の中、悩んでおります。切羽詰まった中、うまく説明できずすみませんが、先生のご意見お待ちしております。
手術はやり直しがききません。多少時間がかかっても納得のいく治療を受けることが大切です。センチネルリンパ節生検は患者さんの負担を少なくし得る、とてもよい方法であると私は考えています。手術当日(直前)でも遅くはありませんので、ゆっくり考える時間をお持ちになってください。医師もきっとわかってくれると思います。このメールが手術前に着くといいのですが・・・。(文責 加藤)
【No.3677】 05年03月28日 eri
乳房の痛みについてはじめまして。22歳未婚女性です。少し前から、特に左乳房に痛みを感じるようになりました。ブラジャーをつけている時は何ともないのですが、はずしたり、階段を下りたりすると痛いです。また、乳房を上から少し押さえてみても痛みが生じます。生理前によくこういう状態になっていたのですが、今月はもうすでに生理も終わっております。しこり等は、自分の判断ではないように思われます。よろしくお願い致します。
お話の内容からは自然な痛みで心配ないように思いますが、念のため診察を受けられた方がよいでしょう。外科あるいは乳腺外科が担当の科になります。(文責 加藤)
【No.3676】 05年03月28日 UCHI
手術が確定しない都立病院をセカンドオピ二オンとしたら、手術の説明がなく、いきなりセンチネル生検を薦められました。納得が行かないのでキャンセルしてしまいましたが、癌手術と生検を同時にやっている病院を探すにはどうしたら良いでしょうか?
がん手術(腫瘤摘出)とセンチネル生検は通常同時に行います。しこりを切除生検した後(取りきれている場合)や化学療法を行う前などにセンチネル生検のみを行う場合もありますが・・・。センチネル生検を行っている病院なら、通常は同時に手術可能であると思います(都内では多くの病院が行っています)。(文責 加藤)
【No.3675】 05年03月28日 T.A.
胸のしこりについて28歳の独身女性です。10年前に馬に乳房を咬まれ、宙吊りにされるという事故が起きました。そのとき、左乳房上部がかなり広範囲で内出血しました。外科で診療を受け、内出血はなくなるからと、湿布だけの処置で終わりました。しかし、10年経過した今も、胸に卵大のしこりがあります。今まで痛みはなかったのですが、最近痛みを伴い、また直接関係ないかもしれませんが、左腕が痺れます。このしこりは、一体何なのでしょうか? またこのまま放置しても良いのか、お忙しいとは思いますが、アドバイスをお願い致します。
外傷後にしこりができることはあります(乳がんになることはありません)。しかし、今のしこりが外傷と関係のない可能性もあり得ますので、安心のためにも一度病院(外科、乳腺外科)の受診をお勧めします。(文責 加藤)
【No.3674】 05年03月28日 L
両側多発乳癌の予後右乳房切除、多発5個、最大27mm、左部分切除11mm1個、左右リンパ切除、リンパ転移無し。49歳閉経前です。まだはっきり病理結果が出ていませんが。左に対して放射線、化学療法と先生は考えているらしい。どんな治療でも、担当の先生を信頼しているので、行うつもりです。相談室で私と同じ方はいない。ステージはまだ聞いてないが、Uaでしょうか。両側で多発の場合、予後は悪いのでしょうか。
ステージはUaで宜しいかと思います。両側の場合、予後は悪くなるとの報告が多いですが、大きな差ではないようです。(文責 加藤)
【No.3673-1】 05年03月28日 H.S.
エコーによるリンパ節検診と両側乳がん両側乳がんについてお尋ねします。05年6月に手術した左乳がんを治療中に、3月5日の細胞診でクラスIII、8日の組織生検で右乳がん(異時性原発性両側)と診断されました。ステージは2.5×2.5(T2)、t2(2.0-3.0)です。三つ質問があります。
1) わきの下のリンパ節検診について
超音波で検診した結果、一つ腫脹がみられるとの所見です。主治医によると、組織生検の手術後なので、その影響とも考えられると言われましたが、転移していないかとても心配です。エコーによる検診はどれくらい精度が高いのでしょうか?この所見はどれくらい重く考えるべきなのでしょうか?
2) 両側への放射線照射について
1期の左乳がんと診断され、温存手術と放射線2グレイ×25回を受けました。ホルモンレセプターはプラス、細胞異型度は中程度でした。経口抗がん剤5-FUとタモキシフェンを処方されましたが、前者は肝機能障害で、約一月でやめています。今回また温存、放射線治療を行うにあたり、片側よりリスクが高くなると聞きました。肺炎の発症率が若干ですが片側の人よりあがるというデータがあるそうです。主治医は再発率なども含め総合的に考えて温存で問題ないと薦めますが、乳房切除をしたら、放射線による副作用は考えなくてもよくなります。このリスクをどのようにお考えになりますでしょうか?
3) ホルモン療法
右側のホルモンレセプターは「ER+、PgRは陽性の所見が認められるが、腫瘍細胞全体の5-10%程度で境界領域と考えられる」そうです。タモキシフェンをずっと服用し続けているのに、がんができてしまうのはなぜなのでしょうか? ちなみに本人は44歳。閉経前でしたが、治療により生理がかなり長い間止まっています(1年に3-4回の周期)。また、タモキシフェンの服用は3年で打ち切る予定でしたが、右側のために飲み続けると子宮ガンの発症率が上がるのではないかと心配しています。レセプターがプラスなら乳房の切除とかかわり無く、やはりホルモン療法を続けることになるのでしょうが、どうお考えになりますでしょうか?
以上、どうぞよろしくご回答いただければ有難いです。両側になる確立は大変低いそうですので、非常に心配しています。1)エコーによるリンパ節腫大は、大きさ、形などにもよりますが、偽陽性(転移ではないのに転移のように見えてしまうこと)のことも時々あります。所見はそれほど重く考えなくてもよいように思います。最終診断は組織診によります。
2)現在は放射線照射の技術も向上しているため、あまりリスクのことは主治医のいうように考慮されなくてもよい気がします。
3)今回出来てしまったしこりはタモキシフェンに反応しない性格のものでしょう。レセプターがプラスの場合でも、タモキシフェンは投与しないことが考えられます。(文責 加藤)
【No.3673-2】 05年06月14日 H.S.
術後治療について以前HPNo.3673でご相談させていただいたものです。その節は丁寧なご回答をありがとうございました。その後3月31日に右乳房温存手術を受け、現在放射線治療2グレイ×25回+ブースト10グレイ=60グレイ)を受けています。内服薬としてフルツロン4カプセル、エンドキサン2錠、パンリープ2錠を処方されていましたが、前者は肝機能障害、後者は白血球の減少により放射線治療中は休薬することになりました。放射線終了後、改めて同じ薬に挑戦するか、他の方法を考えるかと言われていますが、左乳房の治療でも5FU 、フルツロンともに肝機能障害を起こしていることから、同様のことが起こる可能性が非常に高いと考えています。質問ですが、先生なら私のような場合、どのような治療を薦められるでしょうか。この相談室を読んでいても経口の抗がん剤と言う記述が少なく、標準治療かどうかも気になります。私の状態について以下に書いておきます。
1)左乳癌術後2年11ヶ月(t1n0, stageI)、再発兆候なし
2)右乳癌t2(<3.0cm)硬癌主体の浸潤がん、グレード2、瘢痕(?)+、リンパ管侵襲+
@massとしての癌?残− An1α(1/30)径2mm以下の微小転移 BER+、PgR+、Her2(1+) CstageII
微小転移であってもn1の分類に入ると言うことですが、硬癌はややたちが悪いと聞いており、それも心配しています。前回いただいたご回答ではタモキシフェンは投与しない可能性をあげられていますが、そのことについてもご意見をいただければありがたいです。放射線治療が16日に終了し、今後の治療方針を決める時期が迫ってきました。現在はタモキシフェンのみ服用しています。主治医に相談したところ、それぞれ障害を起こしたフルツロンとエンドキサンに再挑戦するのは現実的でないので、タモキシフェンに加えてゾラテックスを考えているということです。私は3年前に左乳がんの手術をして以来ずっとタモキシフェンを飲み続けており、45歳の現在、生理は昨年の8月以来ありません。もしかしたら薬でもう閉経したのかもしれないのですが、閉経していてもゾラテックスの効果はあるのでしょうか? 抗がん剤の点滴という方法もあるかと思いますが、先生でしたらどの方法をお勧めになりますか? お忙しいとは存じますが、判断の期日が迫っておりますので、どうぞ早めにお返事いただければ、心より感謝いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。右乳癌はn(+)であり、ホルモン感受性が陽性です。両側乳癌でありHer2の発現かみられることから、再発のリスクは低くないと思われます。標準治療というものははっきりしませんが、私であればアンスラサイクリンを含む点滴をまず4−6コース行い、それからタモキシフェンを続けるか、あるいは閉経していることを確認してアロマターゼ阻害剤を投与いたします。卵巣機能が回復しなければ(生理が止まったままであれば)、ゾラテックスの効果は十分ではないと思います。メールだと細かい点がよくわかりません。主治医とよく相談してください。(文責 吉田)
【No.3673-3】 05年06月17日 H.S.
術後治療について(2)ご多忙中、深夜にご返信ありがとうございます。再発リスクが低くないということですが、私の状態でどのくらいと考えればよいでしょうか?また、お奨めのアンスラサイクリンの投与でどのくらい再発率を抑える、あるいは生存率が上がると考えられるでしょうか?細かな質問で恐縮ですが、どうぞよろしくご返信いただければ幸いです。先生のご意見を参考にして、主治医とよく相談するつもりです。
再発リスクは20%位と思います。何も薬物療法を行わない場合と比べて10%程度の生存率の向上と思います。(文責 麻賀)
【No.3672】 05年03月28日 T
しこりがあります初めてメールします。現在は離婚して、出産経験のない35歳です。もう10年ほど前になると思います。お風呂に入って体を洗っている時に、左胸の外側(胸を4等分にすると左外の上の方)にしこりを発見しました。痛みもなく、分泌物もなく、痒みもなく、その時、鏡で見たときも、えくぼも出来ないし乳輪も別におかしい所はなく、そのまま放置して今に至っています。ただ、その時点でも小豆粒とかの大きさでなく、結構大きい(ビー球より大きい。卓球ボールより小さいくらい)しこりでした。それから約10年、いまだに病院にも行かずにいるのですが、生理も問題なくあり、至って健康であると思っています。が・・・ここ最近、そのしこりが大きくなっている気がするのです。たま〜にですが、びりっびりっと言うような痛みもあり、生理の前とかは、しこりが硬くなるような気がします。最初から結構な大きさだったので、現在は車の運転中にハンドルを回すときも、そのしこりの存在がわかるような時もあります。うつぶせになって寝たりすると、そんな時にもしこりの存在がわかります。しこりは例えそれが良性であっても、一旦出来てしまうと無くなる事はないのでしょうか? それから、こんな事参考になるか分からないけれど、10代の時まで痩せていましたが、10代の後半から太り初めて、20代の初めにはかなり無理なダイエットをして急激に痩せた事もあります。その後リバウンドして、現在はかなり太っているのですが・・・その急激に痩せた事が原因でしこりが出来たって事はあるのでしょうか? このまま放っておいても良いでしょうか? よろしくお願いします。
良性のしこりはなくなることもあります。急激な痩せとしこりの関係はないように思います。御不安を解消するためにも一度病院へいかれてみてはいかがでしょうか? 外科(乳腺外科)が担当の科になります。(文責 加藤)
【No.3671-1】 05年03月27日 I・T
石灰化からしこりへはじめまして。1月に生まれて初めて検診を受け、石灰化が見つかりました。外科の先生から「ここでは判断できない」と言われ、乳腺の専門医がいる病院を紹介されましたが、そこでも判断が難しい(良性か悪性か)ということで、マンモトーム生検を受けました。結果、乳ガンであるとのこと。しこりはなく、気になる分泌物もありません。しかし悪性である以上、手術するのがよいだろうということで、温存手術後、放射線治療をと考えています(抗ガン剤・ホルモン剤は今のところ考えていません)。その場合、一般的に再発・転移の可能性がどのくらいあるのでしょうか。また自分の仕事の都合から4月下旬の手術にしたのですが、検診の日から数えると3ヶ月もたっています。石灰化がしこりになるまではどのくらいの期間があるのでしょうか。この3ヶ月で転移の可能性を広げてしまうことになるのでしょうか。年齢35歳、出産経験なし。石灰化の場所は左乳房の右上くらいで、比較的集まっている状態だと思います。病院まで遠く、近くには専門医がいないため、頻繁に病院へ行くこともセカンドオピニオンを求めることもできません。田舎って辛いです。。。
乳がんは大きく分けて非浸潤がんと浸潤がんに分けられます。非浸潤がんであれば、適切な治療によりほぼ100%治癒します。浸潤がんであれば、しこりの大きさ、性格やリンパ節転移の有無などで転移、再発率は変わってきます。非浸潤がんはずっと姿を変えないこともありますし、いずれ浸潤がんになることもあります。その時間は様々ですが、比較的ゆっくりであることが多いでしょう。3ヶ月で転移の可能性を広げてしまうことにはならないように思います。お話の内容からは非浸潤がんである可能性が高く、慌てる必要はありませんので、ご納得のいく治療を受けられてください。手術、放射線治療が終われば頻繁な通院は必要なくなると思います。(文責 加藤)
【No.3671-2】 05年05月22日 I・T
術後治療についてHPNo.3671で前に質問させていただいたものです。ありがとうございました。石灰化病変があり、温存手術をしました。放射線治療はまだ始めていません。病理検査の結果、ホルモン療法が使えないということで、放射線治療の後に抗ガン剤治療をと勧められています。手術で取り切れていると思われるが、年齢(35歳)と、石灰化が2×5センチと広範囲であったことなどから考えて、もう片方もガンになる可能性があり、予防のためにということでした。リンパは主治医の考え(石灰化の場合必要ない)のもと取っていません。保険会社への診断書には invasive ductal carcinoma T1 と書かれています。浸潤があり、しこりが2センチ以下と言うことでしょうか。全くしこりは触れなかったし、主治医に聞いてもしこりがあったという答えは得られませんでした。
1.抗ガン剤を使った場合、今後妊娠は不可能なのでしょうか。すぐに予定があるわけではありませんが、可能性は残しておきたいのです。
2.抗ガン剤にもいろいろあるとのことですが、初めからかなり強いものを使った方がよいのでしょうか。比較的マイルドな副作用のものとはどういうものでしょうか。
3.勧めている治療は国際標準だと言うことなのですが、放射線のみの治療では再発転移を防ぐことはできませんか。
4.なぜ放射線治療と抗ガン剤治療は同時にできないのですか。少しでも重なった部分があるといけませんか。
5.ホルモン感受性がないガンの方が予後は悪いのでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。抗癌剤を使用した場合は、薬剤の種類によっても頻度は変わってきますが、卵巣機能抑制作用により、閉経状態となることがあり、妊娠ができなくなる可能性はあります。一般的にはホルモンレセプター陰性で腫瘍が2cm以上、年齢35歳未満、組織学的異型度2-3、リンパ節転移陽性の場合には、再発リスクが低くなく抗癌剤治療が薦められます。アンスラサイクリン系薬剤が標準的ですが、古くから用いられているCMFも生存率で3%程度低いと考えられていますが、脱毛などの副作用が出にくく、比較的リスクの低い患者さんには使用されています。放射線治療はあくまで局所の治療であり、局所再発を減らすことはできても遠隔転移を予防することはできません。放射線と抗癌剤による相乗的な副作用を回避するために、外来で安全に治療を進めるために、なるべく同時には施行しない方がよいと考えます。ホルモン感受性陰性はホルモン剤による治療も期待できず、陽性に比べるとリスクが高いと考えられます。(文責 浜口)
【No.3670】 05年03月27日 A,T,
非浸潤性乳管ガン切除のため、来月入院が決まりました非浸潤性乳管ガン切除のため、来月入院する予定です。セカンドオピニオンも受け、入院の日が決まりながらも、まだ混乱しているようです。一時は治療法にも納得しましたし、手術を受ける覚悟もできたように思えたのですが・・・。今さらこんな質問をして良いものかと悩みましたが、相談にのっていただきたくメールしました。今は、たとえしこりが大きくても術前の放射線治療などである程度小さくできて、温存切除ができると聞きました。ただ私の場合、放射線が効きにくいものらしいです。ステージ0という、どう考えても早期発見のしこりでありながら、(浸潤性のしこりのように、はっきりとしたしこりであれば温存できるのに)なぜ、温存できなくなるかも知れないの?と、納得いかない気分です。質問です。
1) 非浸潤性の場合は、全体的に放射療法が効かないのですか? それとも個人差があるのですか?
2) 非浸潤性は、非触知乳がんの場合が多いと聞きました。私の場合、数年前から自分で触れてわかるボコボコしたものがありました。3年前は乳腺症という診断でしたが、 非浸潤性と乳腺症は似ていて診断が難しいのですか?
3) たとえ転移性のない非浸潤性であっても、悪性は悪性ですから、早く治療を始めた方が良いとわかっていますが(健康診断で要精密検査になってから既に半年経っています)、 あまり慌てて手術しないで、もう少し納得してからの方が良いでのしょうか?
4) もし、術前の治療法があるのでしたら教えてください。
5) 人工乳房再建の場合、大胸筋が残っていないとできないと聞きました。たとえリンパ節に転移していても大胸筋は残せるのですか?
少々気持ちが混乱していて申し訳ありません。よろしくお願い致します。1) 全体的に効かないというわけではありませんが、おっしゃるように個人差があります。
2) 診断が難しい場合は時々あります。
3) 非浸潤性のものはそのままの場合もありますし、浸潤性になることもあります(かかる時間は様々ですが、ゆっくりの場合が多いようです)。手術を受けるにあたって、慌てる必要はありません。手術はやり直しがききませんから、充分納得の上、受けられた方が宜しいかと思います。
4) 非浸潤がんの場合、特に術前の治療法はありません。
5) 万が一リンパ節転移があっても大胸筋を取ることは通常ありません。非浸潤がんの場合、リンパ節をとる必要はありませんが、範囲が広い場合など条件によってはセンチネル生検を行う場合もあります。範囲が広い場合でも、皮下乳腺全摘、同時再建などの方法をとることも可能です。手術法もいくつか選択肢がありますので、それぞれのメリット、デメリットをよくご検討のうえ決定されてください。(文責 加藤)
【No.3669】 05年03月27日 S・J
乳頭分泌の細胞診結果classV本日、赤十字病院にて分泌物細胞診の結果classVとありました。本日までの受診の経緯を説明させていただきます。平成16年7月に下着(ブラジャー)に薄黄色の染みを認め、乳がんではと思い、即日、同病院の外科を受診しました。分泌物の細胞診・マンモグラフイー・超音波・触診をうけました。検査結果は異常なしでしたが、3ヶ月ごとの検査の指示がありました。平成16年9月に分泌物の細胞診のみ受け、異常なしでした。同年10月頃より、ほてり・発汗の更年期障害と思われる症状が出始め、12月に婦人科を受診、ホルモン療法(エステロゲン)貼付の治療を受けていました。平成17年3月11日に今まで透明であった分泌物が赤黒い色となりました。3/14に、昨年9月受診より6ヶ月ぶりに受診いたしました。再度、マンモグラフイー・超音波・細胞診の検査をうけました。マンモグラフィー・超音波では当日の説明で異常所見なしでした。細胞診の結果確認のため本日受診し、classVとありました。医師の説明では、今回の結果だけでは癌と判断できないので、継続的に細胞診の検査をとありました。以上が、受診の経緯です。今回お聞きしたいのは、3点あります。
1) 同病院では乳腺外来はなく通常の外科であり、乳腺専門医のセカンドを受けたほうが良いかどうか。
2) 上記の内容でご判断いただいて、先生のご所見をお願いいたします。
3) 平成16年12月に個人病院の婦人科で血液検査(女性ホルモン)の結果、明らかに更年期障害であると説明があり、エストロゲン貼付後にまもなく発汗・ほてりの症状がなくなりました。3/11以来、エストロゲン貼付は自己判断で中止していますが、今後この症状が出た場合どのように対処していけばよいかご指導お願いいたします。1) 通常の外科でも乳腺外科医が診ていればよいと思います。セカンドオピニオンはご希望であれば受けられてもよいでしょう。
2) 今後分泌物のフォローアップ、検査はされておいた方が宜しいでしょう(検査結果によっては生検を考慮することもあります)。
3) ホルモン補充療法は乳がんのリスクを上昇させることがあり、ご心配であれば行わない方が宜しいかもしれません。更年期症状が強い場合は、婦人科医に上記の旨を伝え、ご相談下さい。(文責 加藤)
【No.3668】 05年03月27日 K.S.
娘の線維腺腫のことで相談させてください今回11才の娘についての相談をさせていただきます。今年1月末に初潮を迎え、徐々に胸も膨らんできたな〜と思っていたのですが、2月頃から右胸が左より大きくなっていきました。女の子が思春期を迎えて胸も膨らんでくる頃は左右差があると言われていたので、あまり気にしていませんでした。娘は先天性胎児水頭症で、左半身が右に比べて麻痺が目立つので、右胸が大きくなってきたのも、そのせいもあるのかと思っていましたが、3月に入ってお風呂にはいったときに、右だけがパンパンにはって血管が見えるほどになっていることに気づいて、先日病院に行きました。かかりつけの小児科の先生などに相談してみましたがよく分からないみたいで、婦人科の先生にもみていただいたのですが、風邪の菌が入って乳腺炎を起こしたんだろうと言われ、抗生物質治療を1週間ほどしましたが、腫れは全く引かず、検査をしてもらったところ、線維腺腫と言われました。11才という年齢で1〜2ヶ月ほどしか経ってないのに、約10センチの腺腫というのはあり得るんでしょうか? 又、治療はどんな方法で、手術はどんな方法で、傷はどんな感じで残るのでしょうか?
11歳で線維腺腫ができることはあります。摘出術を行う場合、傷はしこりの真上あるいは目立たないように他の部分にすることもあります。ただ、まずしっかりと診断を行うことが大切です。乳腺外科医の受診がまだのようでしたら、お勧め致します。(文責 加藤)
【No.3667-1】 05年03月27日 S.K.
術後の痛みについて妻が2月1日に左乳がんで全摘手術をしました。癌は18mmで左リンパ腺も摘出しました。一応転移は認められないと言われていますが、現在ホルモン剤を服用し、左腕のリハビリに通院しています。次回の診察は4月18日です。胸の痛みが激しく、鎮痛剤を服用していますが、その量が増加傾向にあります。傷口そのものの痛みではなく、内部の痛みです。神経が戻ってきたためなのか、内部の傷口の痛みなのか、誰にも相談する事ができず、何処に相談すれば良いのかも判らずに、メールしました。是非とも相談に乗って下さい。
術後の創部の痛みはしばらく続くことがあります。痛みに対しては鎮痛剤の投与を行うことが多いですが、無効な場合には薬剤の種類を変えることもあります。月日が経てば今よりも落ち着いてくると思います。(文責 加藤)
【No.3667-2】 05年04月01日 S.K.
術後の痛みについて(2)回答有難う御座います。更に教えて頂ければ幸いに存じます。あまりの痛みに、術後2回目の診察予定日(6週間後=4月18日)の予定を早めて、3月26日に診察に行ったところ、肋間神経痛になっており、さらに帯状疱疹になる恐れがあると言われました。術後このような症状が出るのは普通でしょうか。また治療上注意すべき事項はありますでしょうか?
普通かと聞かれれば普通ではありませんが、起きても不思議はありません。診察した主治医の先生がそうおっしゃるのですから。治療上特に注意することはありません。(文責 清水)
【No.3666】 05年03月27日 I.B.
初期癌手術後、放射線治療の他に5年間のホルモン治療も必要なのでしょうか?お世話になります。ご相談いたします。54歳、未婚、出産経験なし。閉経後、10ミリの乳癌を摘出、乳房温存、リンパ節に転移なし、細胞診では悪性度は低い。甲状腺に幾つかの良性腫瘍があり、7年前から甲状腺低下症だが特に治療はいらないと言われている。すでに骨粗鬆症があって治療中。ヨーロッパ在住で、現地の大学病院で今月初め乳癌の手術を受けました。術後に6週間の放射線治療は受けるつもりですが、同時にFemara(レトロゾール)という薬で5年間のホルモン治療をすすめられています。新しい良い薬でノルバデックスよりも副作用が少なく、膣出血や骨粗鬆症が主なものだそうですが、治療の前に婦人科の内診を受けさせられ、副作用について心配になりました。この薬は日本では認可されていないようですが、どんな理由からなのか気になります。薬に添付の説明書を読むと、その他にさまざまな副作用が挙げてあり、甲状腺低下症の症状と共通するところがずいぶんあるため、Femaraを服用することで骨粗鬆症をはじめ今の症状がさらに悪化しないかということも心配です。初期のうちに癌の部分を完全に取り、リンパ節も異常なく、たちの良い癌だったのに、このホルモン治療はどうしても必要なのでしょうか? 受けないとしたら再発のリスクはどのくらい高いのでしょうか? 宜しくお願いいたします。
ホルモン治療はどうしても必要というわけではなく、無治療も選択肢の一つに入ってくると思います。ホルモン治療を行う場合は、ノルバデックスを選択すれば骨粗鬆症悪化のリスクは回避できます。レトロゾールは広く欧米で使用されており、日本でもいずれ認可されると思います。治療を受けなくとも再発のリスクは5%以下でしょう。受けることのメリットはわずかであると思われますので、主治医と相談なさってみてください。(文責 加藤)
【No.3665】 05年03月27日 K.T
術後の経過について初めてメ−ルをします。40歳ですが、昨年の7月に右乳ガンとの診察を受けました。診察の結果、しこりが3p、リンパ転移があったので、先に抗ガン剤治療を4ク−ル受けました。その後、10月に温存手術を受け、現在はホルモン療法を続けています。2月初旬頃から切除した部位に血液が溜まり、2度注射器で抜きましたが未だ止まらず、ゴルフボ−ルが入っているような感じになっています。そこで質問ですが、なぜ血液が溜まってしまうのですか? 又、同じ治療方法で宜しいのでしょうか?
切除部位から微量な出血があるためと思われます。現在の方法で宜しいでしょう。(文責 加藤)
【No.3664】 05年03月26日 K.A.
両乳房の痛みについて21歳の未婚女性です。一年ないしは半年ほど前から時々乳房の痛みが気になっていて、しかし事が事だけに公にも出来ず、この場を借りて相談させて頂きます。18の頃より煙草は一日5〜15本、その頃から食事に関しても見直すべき点はあったように思います。関連は無いかもしれませんが、性行為の経験は一度もありません。しかし、最近になって痛みが一日中続くようになり、気を紛らせられなくなってきました。両乳房で、乳房全体にかけて刺すような痛みがあります。身体発達時に見られる痛みに似ています。しこり等、見た感じでは、今のところ異常は感じません。
個人差はありますが、特に生理の周期に一致して、その前に乳房が張って痛むことはよく経験されることです。痛みを直接悪性の病気と結びつけて心配する必要はないと思いますが、一度乳腺外科を受診されることをお勧めします。(文責 片山)
【No.3663】 05年03月26日 k m .
術後の検査について妻の乳癌について教えてください。37歳、閉経前。1月下旬に温存手術(2期・センチネル生検実施・腋下リンパ節非郭清)をしました。術後の病理結果は下記の通りです。
1)悪性度:グレード3(充実腺管癌・原発巣2cm強・乳腺に沿った細かい癌細胞の拡散あり)
2)切除断端:陽性(肩に近い部分、乳腺の上限辺りが陽性)
3)リンパ節:転移なし(センチネル2個摘出で陰性)
4)HER2:遺伝子陽性・受容体3+
現在下記の治療中です。
1)放射線照射30回 2)ゾラデックス(月1回皮下注射・2年) 3)ノルバデックスD(毎朝1錠経口・5年)
今後の検査計画ですが、半年に1回検査実施ということになっており、次回検査が8月の予定です。いくつかの本では、術後しばらくの間の検査は、3ヶ月に1回行うとありました。妻の場合は悪性度が高いということなので、6ヶ月に1回というのは、転移再発の早期発見という観点からすると不安に思います。この点はいかがでしょうか? 又、術後の検査では、通常は何の検査を行うのでしょうか?もちろん診療医によって、あるいは患者さんの状態によって差はあると思いますが、私は月に一回の診療(奥様の場合はゾラデックスの皮下注射がありますから、その時にということになります)、3ヶ月に一回の採血というフォローを行い、何かあったら必要に応じてCTや骨シンチグラムの検査をするというふうにしています。奥様の場合は切除断端が陽性なので、現在行っている放射線照射が終了して、しばらくして創部の落ち着くのを待って、マンモグラフィーや超音波検査などにより局所のチェックをしてみる必要があると思います。(文責 片山)
【No.3662】 05年03月26日 K.K.
タモキシフェンの服用について以前に一度、ご相談させていただきました。その節は有難うございました。私は、アメリカ在住の40歳です。一年前に右胸にしこりを見つけ、Biopsy をしたところ、Fibrocystic Disease という病名をアメリカの先生から知らされました。乳癌にはなっていないが、将来的に乳癌になる可能性が高いということで、タモキシフェンの服用を薦められ、副作用のある薬ということで、かなり迷いましたが、アメリカでの専門の先生方の意見やアメリカ人の主人の薦めで服用を始めました。約一年の服用を経て、最近、体調の異変が著しいことに気がつきました。まず、右目が黄斑円孔になり、視点が黒くなり、ぼやけて見えなくなりました。来月手術をすることになりました。生理も昨年末を最後に今年になってまだ来ていません。また、常に残尿管が残るようになり、気になって眠れないときもあります。眼科の先生や乳腺専門の先生がおっしゃるには、黄斑円孔はタモキシフェンの副作用ではないとのことでしたが、インターネットで調べたところ、この病気は50歳以降の更年期の女性に多いと知り、40歳でなるのは早いようです。タモキシフェンの副作用で、更年期症状になってしまっていることに関係があるのではないかと考えております。また、ホットフラッシュを抑えるために、”EFFEXOR”という薬を最近飲むように薦めらましたが、毎日吐き気がするので、今のところ止めてしまいました。残尿管のために、今度はDETROL LAという薬を飲むようにいわれています。なんだか薬づけのアメリカの医療方針に疑問を感じます。私の担当の先生は、かなり経験のある、州では指折りの先生で、信頼はしているのですが、欧米人と東洋人の体の違いという点で気になります。今、タモキシフェンの服用を止めようかと考えております。日本の先生方の意見をお聞かせいただけないでしょうか?
日本でも昨年(2004年)乳癌の治療ガイドライン(薬物療法)が出ました。それによれば「乳癌再発のリスクが高い症例にはタモキシフェンの予防投与が有用であるが、重篤な副作用も認められるため、予防目的での使用は臨床試験に限定されるべきである」とあります。つまり日本では、すでに乳癌となった方でその再発の予防としての使用は認められるが、ホットフラッシュのような自覚される副作用のみならず、頻度は低いですが長期使用における子宮内膜癌の発生や血栓症のリスクもあり、乳がんの発生の予防という観点からの使用は勧められないということになります。(文責 片山)
【No.3661】 05年03月18日 H.K.
腫瘍マーカーと治療(HPNo.3565-2)以前HPNo.3565でお世話になりました。ホルモン療法ノルバデックスと月1リュープリン抗がん剤治療を、フルツロンカプセル・1日3回になって一ヶ月がたちました。(マーカーの採血を取った時、何となく数値が悪い予感がしました。) 腫瘍マーカーの結果が出ました。CEA 0.61→0.32、 CA15-3 14.7 →8.6、 NCC-ST-439 19.9 →34.2 NCC-ST-439の数値が上がっているので、フルツロンをやめてCAFにするか、もう一月だけ続けてみるか決断をしないといけません。
1) 一ヶ月で数値が上がると、やっぱり効果はないのでしょうか? もう一月位試す価値はないのでしょうか?
2) 骨シンチのことを伝えたのですが、「現在の病院では設備がない」のと、「骨に転移していたとしても治療が変わるわけではない」とのことで、検査はしていません。せめてもと、1CTPの検査をしてもらいましたが、4.2の正常値内でした。他の医院に行ってでも骨シンチの検査をしておいた方がいいのでしょうか?1) 前の回答にもありますが、フルツロンの効果発現は緩やかなので、個人的にはもう少し試してみたい気がします。(数値の変化が僅かであり、他のCEAやCA15-3は正常範囲の中でも下がっているので・・・)
2) 胸骨付近ということで骨転移と確定したわけではなさそうですし、今後の比較の意味もあるので、骨シンチは一度受けられておいたほうがよろしいと思います。(文責 片山)
【No.3660】 05年03月18日 Y.K
石灰化についてお世話になります。昨年夏に乳がん一期の診断を受け、乳房温存手術。センチネルリンパ節生検(転移なし)後、放射線治療、ホルモン療法(ゾラテックス注射)を継続中です。当初、2cm以下のしこりが数個と、その周辺に石灰化が確認され、A病院ではひとつの房のなかに全て収まっている状態のようなので、その一房(1/4より小さい範囲)を切除することで済むとの説明を受けました。セカンドオピニオンとして診ていただいたB病院では、大まかには同じ見立てでしたが、ただ、持参したレントゲンの所見が、 「もう少し広い範囲で微細石灰化が認められるので、1/4を超える範囲での切除が必要」とのコメントをいただきました。最終的には、いろいろ迷ったのですが、子供の世話もありますので、通院の便が良いこと、手術日程などの条件が合ったこと、乳房を少しでも大きく残したい思いなどから、最初の病院で手術を行ないました。ところが、最近になって、切除された部分からはみ出していた石灰化の部分について不安になってきました。放射線治療では石灰化までは退治しない話を聞いたことがあります。現在のホルモン治療には有効性はあるのでしょうか。微細石灰化の何%かはガン化するとの話もあるようですので、今後に対するアドバイスをお願いいたします。このあとマンモグラフィなどの検査は、いつごろ受けるようになっているのでしょうか。また、再び見つかった場合は、どのような処置がなされるのでしょうか。よろしくお願いいたします。
まず実際に「切除された部分からはみ出していた石灰化」があるのかどうかが問題となります。やはりマンモグラフィーを撮って検査してみるしかないでしょう。術後半年たっているので、もう検査可能と思います。もし石灰化像があった場合でも、その範囲や量にもよりますが、放射線治療でたたけている可能性もあると思います。必要に応じて細胞診や組織診も行って、癌の遺残があれば追加切除や乳房切除が考慮されることになると思います。(文責 片山)
【No.3659】 05年03月18日 M
生検について初めてご相談させていただきます。34歳、一児(5歳)の母です。一年前から右乳頭より透明に近い白い分泌物が1ヶ所から出るようになり、3〜4ヶ月に一度検診を受けてきました。別の病院で昨年12月にマンモテック、分泌液の細胞診をした所、細胞診は陰性ですがマンモテックが1000と言われ、MRI(造影使用)、マンモグラフィーを撮りましたが異常なしでした。しかし、超音波で6ミリ程度のものが発見されましたので、針を刺し注射器で細胞を採取しましたが、これも異常なし。今月に入り再びマンモテックと分泌液の細胞診をしましたが、結果は前回と同じで1000と陰性でした。その後乳管に造影剤を入れマンモで撮影した所、造影が途中で止まるので何か有ると言われ、これは局所麻酔で生検するしか方法が無いと言われました。乳頭直下を1.5センチ生検したら今後授乳は不可能と言われました。
1) やはりこの方法しか結果を出す事は出来ないのでしょうか?
2) 万が一良性だった場合、切断されたままの乳管で何か起こりうる病気は有りますでしょうか? 今から考えても仕方ないのですが、今後乳管内に悪性の物が出来て、乳管を飛び出し転移してしまうのではと考えると、切断しないで調べる方法があればと願います。今月29日に生検の予約を入れていますが、毎日が不安で眠れません。白色の分泌物で悪性のものはまず稀と思われますが、複数回の細胞診で陰性である以上、結論を出すとすれば、やはり組織診しかないでしょう。造影剤を注入したときと同じ乳管に色素を入れ、それを追いかけて乳管を切除する方法が考えられますが、ある特定の乳管の切除ですめば、今後全く授乳ができなくなるとは限らないと思います。切除したことで今後できる可能性のある悪性のものが転移してしまうと考えることはできないと思います。(文責 片山)
【No.3658】 05年03月17日 H
病理検査の結果についてはじめまして。3年ほど前から生理後3・4日間の乳房の痛み(月により左右あり)があり、子宮頚部手術も決まったこともあり、昨年8月、総合病院乳腺外来を受診。マンモとエコー、触診をし、エコーに1.2cm×1.0cm×0.7cmを発見。最初の触診では触れず(現在はしこりは触れます)、針で刺して組織診もどき?をしましたが、結果が出ず(担当医がしこりに針が刺さっているか分からないと言うので)、針で刺した翌日にMRIをしたところ、癌とおぼしき‘染まり方’で、また針+エコーをしても結果が出ず(上記のカッコと同じ理由)、大学病院へ紹介状を書いてもらい受診(12月)。コア生検を選択し、出血の多少を左右するらしい生理の兼ね合いもあり、1月にコア生検をしました。生検中、3箇所の細胞の採取を試みたようですが、最初の1箇所のみしか検査に耐え得る?細胞が採取できずに終りました。後日、病理検査では硝子化していると言われ、線維腺腫一種だと言われましたが、コア生検では万全ではないですよね? 病理検査をどこまで信じていいのか不安なのです。今は主人の出張でN市にいますが、5月には横浜へ戻ります。陥没は好みませんが、横浜へ戻ったら、どこかの病院にて切除を望みます。その方(しこり切除)がいいのか否かの質問です。いかがお考えでしょうか? アドバイス、お願い致します。
画像や組織を拝見していないのではっきりしたことは申し上げられませんが、今までの経過を考えると、やはりしこり全体を切除して病理組織検査をしていただいたほうがよろしいと思います。(文責 片山)
【No.3657】 05年03月17日 S.M
術後療法についていつもお世話になっております。昨年の7月に乳癌の手術をしました。42歳、閉経前、子供は3人です。病理の結果は、「ほとんどが非浸潤ガンで一部浸潤していると思われる」とのことで、しこりの大きさは2センチでしたが、ガンの広がりは8センチぐらいあったそうです。リンパへの転移はありませんでした。ホルモンレセプターがプラスだったので、現在はゾラテックスを月1回、フェアストンを毎日服用しています。こちらで色々な方のご相談を読んでおりますと、リンパへの転移がなくても化学療法をされている方が多いことを知り、ホルモン療法だけで大丈夫なのか不安になってきました。
質問ですが、@化学療法は必要ないのか、A私の状態の場合再発率はどれくらいになるのか、B現在の治療で大丈夫なのか。
以上よろしくお願いします。2005年のSt.Gallen の Recommendation によれば、組織学的悪性度・脈管侵襲の情報がありませんが、リンパ節転移陽性でホルモン感受性の浸潤癌で2cmを越えるIntermediate riskと考え、まず内分泌療法(タモキシフェン±卵巣機能抑制)、または化学療法→タモキシフェン(±卵巣機能抑制)が推奨されることになり、一次選択の治療を受けられていることになると思います。5年生存率は90%以上が期待できると考えます。(文責 片山)
【No.3656】 05年03月17日 T
今後の治療について突然ご相談申し上げます。
H10年7月 左胸筋温存乳房全摘出、 H12年7月 肝臓転移、 H12年8月 CE6クール点滴開始、 H13年1月 肝臓CR タキソール点滴開始、9月 肝機能悪化 点滴不定期治療、H13年12月 脳転移(7個)肝臓再々発、 H13年1月 ガンマナイフ治療 、ハーセプチン+タキソール点滴開始 、 H13年2月 脳腫瘍全腫瘍消失 CR、3月 肝臓腫瘍消失 CR、 8月 脳腫瘍再々発(小脳3個)、 9月 ガンマナイフ NC、 H14年10月 脳腫瘍 小脳、大脳頭頂(2個)、 H15年3月 脳腫瘍摘出手術(小脳)大学病院にて(他病院)大脳頭頂 ガンマナイフ CR、 10月 小脳手術部分に再発 ガンマナイフ CR NC 肝臓今なおCR、 H17年現在 ハーセプチン+タキソール点滴続行 脳神経外科での点滴中、 H17年2月 乳癌 見ていただいていた主治医に今後の事で相談。何かあったら相談においでと言う事と、「脳はわからん! 治療は今のまま続行か、ハーセプチンだけにする方法、どちらかを選んで治療を」と言う事で、今まだハーセプチン+タキソールを点滴続行中ですが、今後どうしていいのか悩んでいる状態です。教えて下さい。お願いします。治療が奏効している場合、いつまでそれを続けるかということは時に非常に悩ましいことです。あなたの場合は特に肝転移に対してよく効いており、約4年にわたってCRが得られているようです。しかし逆に脳に対してはあまり効果が得られず、時々顔を出しているという状況でしょうか?となると考え方として抗癌剤を続けるのは、再び肝臓や他の内臓器に再発してくるのを抑制する目的ということになります。
参考までにひとつの考え方として、抗癌剤においては、抗癌剤投与を一定期間行って効果が確認された症例において、そのまま治療を継続した群と増悪が認められるまで中断した群とを比較すると、最終的な生存期間には差がないという報告もあり、また安全性という点では治療を継続することで副作用発現のリスクは明らかに高くなります。そこで化学療法を一定期間行って効果が得られた場合にはいったん治療を終了し、病状の増悪が認められた時点で次の化学療法を開始すべきという考えもできます。
もうひとつホルモンレセプターの情報がないのですが、陽性の場合、ホルモン療法でメインテナンスするという方法もあると思います。(文責 片山)
【No.3655】 05年03月17日 M.S.
息子なのですが・・・11歳の息子なのですが 左胸の乳首に、痛みが4ヶ月程前にありました。近所の内科で心配ないと言われそのままにしておいたのですが、現在はしこりもあって、乳輪がもりあがってきています。痛みもありますが、男の子でも乳癌や葉状腫瘍の疑いはありますか? 又、何科を受診したらいいのでしょうか?ご助言お願いします。
この年齢の男子で乳癌や葉状腫瘍の疑いはまずありません。おそらく思春期の乳腺肥大と考えられ、一側性のことも両側性のこともあり、数ヶ月で自然に消退してしまうと思われます。ご心配でしたら一度外科を受診なさって下さい。(文責 片山)
【No.3654】 05年03月17日 T.T.
術後半年、今後の治療について(HPNo.3514-2)先日HPNo.3514では、丁寧なご回答ありがとうございました。昨年9月に左全摘手術、リンパ節への転移が多かったので、その後CEF、現在5クール終わりました。当初は、2月には6クール終わっている予定でしたが、白血球減少などの副作用で度々間隔があき、今に至っています。主治医が転勤されるため、新しい病院で今後の治療を決めなければなりません。先日のご回答の中で「個人的にはCEFの後にタキサン系の薬剤を追加した方がbetterだと思います」とあったので、そのことを主治医に申し出て検討してもらいました。結果
@ 今までの主治医・・・このあとweeklyタキソール4クール、その後ホルモン療法
A 新しい主治医・・・・手術後すでに半年が経過しているので、@の方法と「経口抗ガン剤(ゼローダなど)を使用し、時期をずらしてホルモン剤を併用」の方法では、再発に対する効果という点では差がない。@の方が副作用もきついので、その兼ね合いでどちらかを選ぶ。となりました。
経口の抗ガン剤は点滴に比べると力不足の様に思っていたので、正直迷っています。気持ちとしては、前回の解答で「根治させるのは今しかないと思って頑張ってください。」というアドバイスをいただいたこともあり、タキソールを頑張ろうと思っているのですが、術後半年たっている今からでは、そんなに効果が落ちるものなのでしょうか。先生でしたらどちらを勧められますか。個人的なご意見でも結構ですので教えて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。ゼローダの保険適応は今のところ手術不能または再発乳癌ということになっており、術後補助療法としては個人的にはタキソールを考えます。これはアメリカで行われたCALGB試験、NSABP試験などが根拠となっていますが、タキソールの量としては175-225mg/m2を3週間ごとに4クールとしてあり、Weekly の場合は、70-80mg/m2 を12回ほど行うことになると思います。(文責 片山)
【No.3653-1】 05年03月17日 Y
炎症性乳がんの治療法母が04年6月、乳がんであることが分かり、術前抗がん剤を6ヶ月投与し、1月に乳房温存の手術を受けました。しかし、手術後、手術した右胸に赤い斑点ができ、乳房全体に広がってきたため、皮膚を取って検査したところ、炎症性乳がんであることが分かりました。手術した乳がんはホルモン療法が効くタイプで、手術後に見つかった炎症性乳がんはホルモン療法が効かず、ハーツー2+でしたがハーセプチンの使用ができないとのことでした。現在放射線治療とアリミデックスを服用しています。まだ、転移は見つかっていませんが、手術の病理結果は、リンパ節転移16個中10個でした。しこりは2cmくらいです。今後転移が起こるのは時間の問題でしょうか? また、放射線が効かなかった場合、保険適用外の薬があると聞きましたが、どんな薬が使用できるのか教えてください。
乳房温存術後に稀に見られる再発形式で、予後は厳しいと考えられます。今までに使われた抗がん剤が何であるのか不明ですが、保険適応のある薬として、アントラサイクリン系(アドリアマイシン、エピルビシン など)、タキサン系(タキソール、タキソテールなど)、ゼローダなどがあります。また、ハーセプテスト(IHC法)で(2+)でもFISH法で陽性の場合、ハーセプチンが奏効することもあります。日本では保険適応外の薬で欧米では用いられているものに、ビノレルビン、シスプラチンなどがあります。(文責 片山)
【No.3653-2】 06年09月28日 Y
母の炎症性乳がんの再発について再びメールをさせて頂きます。再度、質問をさせていただきたく宜しくお願い致します。
炎症性乳がん(56歳)の母を持つ娘です。その後、2005年3月から放射線をあて、5月からゼローダとアリミデックスを併用していました。2006年9月にまた皮膚の赤みが広がり始め、皮膚生検をしたところ、やはりハーツー2+の癌でした。また、胸部に水が溜まっているようです。他の臓器への転移がまだみつかっていません。これからの治療として、TS−1と、再度FISH方法にかけハーセプチンが使用できるか、判断して頂くことになりました。TS−1単剤での奏効結果と、併用での奏効結果の数字があれば教えてください。胸部に水が溜まるという症状は、炎症性乳がんでリンパが詰まって起こっている症状だと聞きましたが、この症状が進行するとどのようになりますか?この症状は、乳がんの進行の一部と捉えられると思いますが、他の臓器への転移は時間の問題でしょうか? ご回答いただきたく、宜しくお願い致します。進行再発乳癌に対するTS-1単剤での奏効率は42%と報告されています。TS-1とハーセプチンの併用によるデータは私の知る限りはまとまったデータはないと思います。胸水貯留が増加してくると肺がしぼんでしまい呼吸苦が出現してきます。胸水が多くなれば針を刺して胸水を抜いたり、胸膜を癒着させる薬を注入して胸水が貯まりにくくしたりします。(文責 浜口)
【No.3652】 05年03月16日 M.K
検査方法についてこんばんは。40歳既婚子供なしの女性です。検査方法について教えてください。
2月に乳がん検診(触診)で2cm位のしこりがあると指摘され、同じ病院で精密検査を受けました。マンモグラフィーでは何も出ず、エコー検査で、検診で見つかったもの(楕円形)の他に、もう一つしこり(大きさは不明)が見つかりました。その後、細胞診を受け、結果を聞きに行ったところ、細胞がちゃんと取れていなかったそうで、もう一度細胞診をやり直しました。先生に『多分良性の線維腺腫だと思う。しこりが硬いので、また細胞が取れていないかもしれない。今度結果が出なければ、しこりを摘出して調べる。』 と言われました。
1)全摘出して調べるということは、この病院では針生検ができないということでしょうか。それとも、しこりの大きさからして取ったほうが良いと言うことでしょうか。
2)線維腺腫の場合、そのままにしておいて、しこりが消える可能性はありますか。
3)近隣で、乳腺外科のある病院を探す方法はありませんか。
以上、よろしくお願いいたします。しこりの大きさや硬さ、その存在する深さ、乳房の個人差などがあって一概にはいえませんが、針生検でも組織診断がつけられることがほとんどだとは思います。小さい傷でできる比較的侵襲の少ない検査だと思いますが、あくまでしこりの一部の検査であること、細胞診と同じように100%正確に組織が取れるとはかぎらないということがあります。片や全摘出をすれば多少傷は大きくなりますが、全体を見ることができ、良性であればそれで治療が完結するというメリットもあると思います。
少数例の経験しかありませんが、20歳代で線維腺腫があったと思われるかたが、40歳くらいでほぼ消失したことがあります。(文責 片山)
【No.3651】 05年03月16日 H.O
術後の化学療法についてはじめまして。39歳の既婚者です。H16年6月、検診にて左乳房の腫瘤に気づき、穿刺吸引細胞診にて癌と診断され、H16年7月、左胸筋温存乳房全摘術にて手術しました。病理結果は、浸潤性ガン、腋窩リンパ節転移なし、ホルモン受容体 ER(+)pgR(+)、腫瘍の大きさ 縦1p、横1.3p、組織学的グレード2。H16年9月より術後化学療法としてCMF療法を6クール受けました。主治医より、癌は取りきれたものの、腫瘤の大きさのわりに周囲に広く広がっていたことと、グレードが2であったことを考慮すると、CMF療法後、更に今後1年半、タキソールを週1回点滴することを勧められています。タキソールを追加で投与することは本当に必要なのでしょうか。また、タキソールで脱毛すると言われましたが、ひどく脱毛するのでしょうか。CMF療法で地肌が透けるほど脱毛してしまい、とても悩みました。更にひどい状態が1年半も続くと思うだけで、気分が落ち込み、ふさぎこむ毎日です。追加をするならホルモン療法をと、お願いしましたが、閉経前なので効果はあまり期待できないとのことでした。追加をするのがホルモン療法だと効果はひどく劣るものでしょうか。
リンパ節転移陽性例ではECやACにタキソールを追加投与することが予後を改善することが分かっていますが、リンパ節転移陰性例に対してCMF後のタキソール追加の効果に関してはエビデンスを存じません。昨年出版された乳癌診療ガイドライン(薬物療法)では「リンパ節転移陽性早期乳癌に対する術後療法としてタキサンを使用することは有用である」ものの、「リンパ節転移陰性早期乳癌患者については日常臨床での使用を推奨するだけの根拠はまだない」とされています。
使用が終了すればまた発毛してきますが、使用中はやはり脱毛は高頻度に見られます。
EBCTCGのメタアナリシスによれば、5年間のタモキシフェンの術後投与により、閉経後女性および年齢、閉経状況、リンパ節転移、化学療法の併用にかかわらず、ER陽性の患者において、再発および死亡が減少することが示されており、閉経前であってもホルモン療法は有効であると考えられます。(文責 片山)
【No.3650】 05年03月16日 Y.M.
薬剤の中央値とは?母の件で初めてメール致します。私の母は昨年左胸の乳がんに気づき、今年2月に摘出手術を受けました。手術前の検査では、リンパへの転移は無く、HER−2(−)であり、閉経している為、エストロゲン感受性も(−)でした。また、手術前のMRIで両肺への転移も見つかりました。肺へ転移したがんは現在の所5mm程度の大きさで、肉眼で確認できたのは(MRIの画像上)5〜6個だそうです。先生に手術後話を聞いた所、HER−2(−)、ER(−)である為、今の所、母の状況で使用できる抗がん剤は4剤で、その薬剤の平均的な中央値が7ヶ月なので、全ての抗がん剤が有効であったとして28ヶ月という事を聞きました。私は先生が言われた「薬剤の中央値7ヶ月」を大体7ヶ月程度で抗がん剤が効かなくなると考えていたのですが、実際にはどのような意味なのでしょうか? また、使用できる薬剤4剤の名前も聞いたのですが、忘れてしまいました。薬剤の名前が分かれば知りたいので、教えて下さい。宜しくお願い致します。
中央値は通常連続した観察期間や生存期間の数値の真ん中の値をいい、分布の両端に極端に大きな数値や小さい数値があっても影響を受けにくくなっており、薬剤の中央値というのはあまりなじみませんが、当初より遠隔転移のあるStage W乳癌では5年生存率は30%弱といわれています。使用される抗癌剤としては2−3剤の多剤併用療法が一般的で、C(サイクロフォスファマイド:エンドキサン)、A(アドリアマイシン)、E(エピルビシン)、T(タキサン:タキソール、タキソテール)、M(メソトレキセート)などを同時あるいは順番に使い、EC、AC、CEF、CAF、CMF、EC→T、AC→Tなどと表現します。(文責 片山)
【No.3649】 05年03月16日 OG
乳がんの検査についてはじめまして。29歳、結婚1年半、子供はいません。現在不妊治療を受けています。排卵を誘発する薬を飲んでいます。先日、何気なく左脇の下を触っていたら、約直径5oほどのこりこりした丸いようなしこりを発見しました。見た目にも少し膨らんでいてわかる程度です。乳がんかもしれないと思い、怖いのですが、不妊治療を受けている状態で検査を受けても大丈夫なのでしょうか? また、検査を受けてから妊娠した場合、胎児への影響などは大丈夫ですか? お忙しいところ申し訳ございませんが、教えてください。よろしくお願いいたします。
視触診や超音波検査などの検査を受けることはかまわないと思いますが、X線検査(マンモグラフィー)を受けるときは、かなり微弱な放射線量とはいえ、一応妊娠していないことを確認してからのほうが良いと思います。(文責 片山)
【No.3648】 05年03月16日 M.Y.
エストロゲン感受性弱の場合のアリミデックス服用についていつも拝見し、勉強させていただいています。私は1年前右胸にしこりが見つかり、浸潤性乳管癌ということで2004年4月半ばに全摘しました。しこりの大きさは5x4.5cm、その半分はDCISでした。リンパはセンチネルとレベル1まで郭清し、合計12本に転移なし。ステージIIA、核異度2、Her2マイナスでした。手術後5月末から9月初めにかけて、2週間おきにACを4回、タキソールを4回の化学治療を受けました。生理は、それまでは定期的にありましたが、6月の終わりにあったきり、ストップしました。放射線治療は受けず、タモキシフェン1日20mgを10月から服用し始めましたが、12月初めからひどい睡眠障害が起き、止めました。今年3月9日の血液検査で、Estradiol値22、FSH値34、Leutinizing Hormone値14で、ほぼ閉経と判断され、アリミデックスを服用するようにと言われました。質問は以下のとおりです。
* ホルモン受容体は、エストロゲン10〜15パーセント、プロゲステロン90パーセントなのですが、アリミデックスを服用するメリット(再発を防ぐパーセンテージ)はどれくらいでしょうか。よろしくご回答いただければ幸いです。あなたの年齢が分かりませんが、一応閉経後のstage UA、ER(+)、PgR(+)の乳癌と考えられます。ERの陽性度とアリミデックスの効果との相関に関しては分かりませんが、EBCTCGの1998年の報告ではER陽性例と不明例を併せると、リンパ節転移陰性例ではタモキシフェンの5年投与で10年間無再発生存率が15%、全生存率で6%ほどの改善があったとされ、ATAC trialでアリミデックスの方がタモキシフェンより若干成績が勝っていた(観察期間中央値47ヶ月、治療期間中央値47ヶ月で再発リスクを14%減少させる)ことを考えると、それ以上の効果が期待できることになります。(文責 片山)
【No.3647】 05年03月15日 M.S.
抗がん剤治療の有効性と副作用について初めまして、40歳の会社員です。44歳の夫と4歳の息子、2歳の娘がいます。2004.11.17に生検術(乳房部分切除術)を受け右乳がんの告知をうけました。検査の結果、断端にがん細胞はありませんでした。2004.12.10右腋窩リンパ節郭清の結果、1個の転移がありました。2005.1.5〜2.17まで放射線治療を25回と追加で5回 計60Gyの照射を受けました。今後の治療としては、化学療法-FEC療法(5-Fu、ファルモルビシン、エンドキサン)を1回/3週で6サイクル、その後、2年間のホルモン療法(4週間に1回の腹部に皮下注射)と言われました。今後、化学療法やホルモン療法の治療を受けた場合と受けなかった場合の再発のリスク及び10年後の生存率、治癒の可能性、副作用について教えてください。よろしくお願いします。
リンパ節転移1個であれば、再発のリスクは術後に何の治療も受けなければ、20〜25%前後と考えられます。FECなどのアンスラサイクリンを含んだ組み合わせで術後に治療をした場合、再発のリスクは15%程度に下がると思われます。これにその後ホルモン治療を加えた場合、さらに2,3%程度再発のリスクは下がると思われます。全ての治療を行った場合の再発のリスクは12〜15%ぐらいと考えられます。10年生存率でいえば85〜88%前後でしょうか。治癒するかどうかは残念ながら確実な保証はありません。あなたが術後の治療で恩恵を被り再発を免れるのか、それとも残念ながら治療をしても再発してしまうのか、現時点ではわかりません。ただあなたのようなステージの方に術後抗がん剤やホルモン剤などの補助療法を行った場合再発率が下がるのは大規模な臨床試験で証明されています。ですから化学療法やホルモン療法は行った方がいいと思います。副作用は抗がん剤は吐き気・嘔吐、便秘、白血球減少、脱毛、色素沈着などで、ホルモン剤はほてり、熱感、帯下、性器出血、関節痛・筋肉痛などです。(文責 稲葉)
【No.3646】 05年03月15日 H
セカンドオピニオン(HPNo.3534-3)HPNo.3534です。先日、セカンドオピニオンを受けて来ました。ほぼ、担当の先生と同じ見解でしたが、微妙に違う意見もあるので、また相談させていただきます。今通っているA病院では、温存が可能であるが、100%ではないとおっしゃっていました。セカンドオピニオンとして受けたB病院では、私の場合、乳管内の広がりがかなり大きく温存摘出は難しいのではないかとおっしゃっていました。ホルモン療法については、A病院では、全摘出であっても治療は必要と言うことでした。B病院では、全摘出であれば必要ないとの事でした。私の希望としましては、41歳という年齢ですし、今からどうしても子供を産みたいという願望は少ないのですが、ひとりも子供がいませんし、ホルモン療法によりチャンスが全くなくなってしまうという事は正直辛いです。(私はホルモン・リセプターは陽性との事)
1) 全摘出しても、ホルモン治療はどうしても必要なのでしょうか?
2) 全摘出は今でも希望していませんが、やむを得ずそうなった場合、乳房再建したいと思います。なるべく早くしたいのですが、術後どのくらいのタイミングでやれるのでしょうか? また、どのくらいの入院が必要ですが?
3) 万が一、浸潤性の部分があった場合、術後の治療法はどのように変わりますか?1) 非浸潤癌であれば、理論上はリンパ節転移や他臓器への転移は起こさないので、術後にホルモン剤などの補助療法は必要ないことになるのですが、しこりの大きさが4cmということは顕微鏡で見るともう少し広い範囲に非浸潤癌が拡がっている可能性もあります。顕微鏡の検索はしこりの一部分(通常は5mmおきに切ってその割面を顕微鏡で調べる)しかみません。顕微鏡で見ていない部分に浸潤癌の部位がある可能性は否定できません。ですから非浸潤癌であっても病変が4cmぐらいと大きいときは、術後にホルモンレセプターが陽性なら、ホルモン剤を使う(たとえ手術が全摘であっても)という意見が多いと思います。私自身もホルモン剤を使うと思います。
2) 乳房再建の時期は特に決まっておりません。同時再建するという意見もありますし、術後ある程度たってから再建するという意見もあります。非浸潤癌で再発のリスクが高くない様なので、同時再建でも可能だと思います。但し時期については実際に再建手術を行う形成外科の面からの判断も必要と思います。形成外科の先生の意見も聞かれると良いでしょう。入院期間は手術の種類によって異なると思います。この点も形成外科の先生に直接聞かれた方が良いと思います。
3) 万が一浸潤癌があったとき、組織所見をみて抗がん剤を行い、その後ホルモン剤か、又はホルモン剤単独でいくかのどちらかかと思います。何らかの補助療法が必要になると思います。
(文責 稲葉)
【No.3645-1】 05年03月15日 S
腋下のしこりについてはじめまして。今月36歳になる主婦です。現在、不妊治療中(AIH,タイミング)です。去年12月の終わりに左の腋下、窪みの辺りをせっけんをつけ、手で洗ったところ、しこりみたいなものが指にはっきりと感じられました。コロンと当るという感じで、大きさは米粒ほどもなく小さいものですが、石鹸で洗うと明らかにコロンと当ります。ただ、乳房には自分で触る限りでは何もないように思います。せっけんをつけないで触るとわかりません。石鹸で触ると当り、何もつけないとあまりわからないのは、どうなのでしょうか。腋下のリンパのしこりは癌の可能性があると聞いて不安です。去年、卵巣脳腫の手術をしたのですが、そのときの術前検査では健康の領域だったと思います。さすがにお風呂に入るたびに明らかにあたりますので、このままではいけないなと思い始め、今月病院に行こうと思っていますが、この症状はどう考えたらよいのでしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんが、お答えいただけたら助かります。よろしくお願いします。
脇の下のしこりは乳腺のしこりとリンパ節のしこりと両方考えられます。専門医の診察を受けて下さい。(文責 稲葉)
【No.3645-2】 05年03月26日 S
腋下のしこりについて(2)HPNo.3645でお世話になりました夫です。先日、病院へ行き、受診してきました。行ったのは視・触診とエコーです。懸念していた腋の下のしこりは何かの炎症で膨らんでいるのでしょうという解答でした。ただ、左腋下のリンパの所を何度も持ち上げるように触診したところ、いくつかのしこりがあると指摘され、医師の話では、「脂肪だろうとは思うが、正確には分からない」と言われました。「悪いものですか」と聞いたところ、「70%は大丈夫だと思うが」という解答でした。生理2、3日前ということもあり、両胸にもしこりがありましたが、エコーで診てもらったところ乳腺症だろうという診断でした。お聞きしたいのは
1) 外科医が触診したした時に、脂肪か腫瘍かの判断基準はあるのでしょうか。
2) 年齢が35歳ということもあり、「定期検診のつもりでマンモグラフィーを受けて下さい」と言われ、混んでいたため、1ヶ月半後の予約を入れてきました。もし悪性腫瘍だったらと思うと、こんなに期間が空いていても大丈夫なのかと思ってしまいます。このように、1ヶ月半も先に検査予約を入れるのは、あまり心配する必要もないので、このように期間が空くのでしょうか。また、セカンドオピニオンをとるのは、この時点では早いでしょうか?
3) 心室性期外収縮という持病があり、約1年近く、1日に一度程度ですが不整脈剤と精神安定剤を服用しています。その影響は乳腺にあるのでしょうか?
わかりにくい文章かもしれませんが、よろしくお願いいたします。1) 脂肪という言葉はよく使われるのですが、皮下脂肪組織をさすのか、粉瘤のような皮下の腫瘤を意味するのか、文章からだけでは実際に拝見したわけでもなく分かりません。脂肪腫という良性の腫瘍もあります。
2) ご心配でしたら検査を早めていただいたほうがよろしいかと思います。患者さんの不安を取り除いたり、検査・治療方針の選択などのオプションを広げることがセカンドオピニオンの目的であるので時期は無く、いつでもかまわないと思います。
3) 薬の種類が分かりませんが、ある種の抗不整脈剤で女性化乳房症、またある種の精神安定剤で乳汁分泌の副作用があることは知られ、全く無関係ではないかもしれません。(文責 片山)
【No.3644】 05年03月14日 T.K
リンパ節の切除の方法について(HPNo.3346-3)HPNo.3346でお世話になりました。度々質問して申し訳ありません。リンパ節の切除について教えて頂きたくメールしました。リンパ節をレベルTまで取って、術中、病理診断をし、陰性であれば、そこまで、陽性であればレベルUまで切除するという方法と、腋下リンパ節を脂肪ごと切除する方法とは、どのように違うのでしょうか。手術の方法について、詳しく教えていただければありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。
脇の下のリンパ節を切除する事により、脇の下から上腕、脇腹の辺りにかけて軽いしびれが術後残ることがあります。また腕にむくみがくることがあります。これらは手術により脇の下から脇腹の知覚を司る神経の一部が切れたり、リンパ管が切れることにより生じてきます。これらの症状を少なくするには、なるべく切除するリンパ節の数が少なければいいわけですが、少なければ転移に関する情報があまり得られないし、局所の治療効果が落ちることも考えられます。そのため一部のリンパ節のみをとって(脂肪ごとではなく)手術中に調べて、そこに転移があれば残りのリンパ節をとり、なければそれ以上リンパ節をとらないというのがセンチネルリンパ節生検という方法です。この方法では通常の脂肪ごと一塊にしてレベル2までリンパ節をとる通常の方法と比べて、腕のしびれやむくみは少ないとされています。メールにあるようなレベル1をとってその結果でレベル2をとるかどうか決めるという方法でも、レベル1をとる際に脂肪ごと一塊にしてとれば、通常のやり方と腕のしびれやむくみは変わらないと思います。(文責 稲葉)
【No.3643】 05年03月14日 H
白血球の検査について初めて相談いたします。36歳、昨年11月に左胸部分切除手術を終え、先週6回目のACを終えました。病理の結果は、大きさ1.5センチ、周囲脂肪への広がり +、リンパ管 2+、リンパ節 3/16、血管 +。病理のコピーをいただくことが出来ないと言われ、主治医の説明をメモしたものしかありません。今回相談したいことは、血液検査のことです。というのは、ACを投与後、毎週血液検査に通っていますが、順天堂で手術して下さった主治医が市民病院にも月曜だけ勤務しているため、血液検査だけは市民病院でしていました。市民病院では白血球の数値が1200などと異常に低く、毎週3日連続でノイトロジンを注射してきました。ところが前の日に2400だったはずが、翌日順天堂では18000も白血球がありました。主治医も今度からは市民病院では血液検査はしなくていいと言われましたが、血液検査に誤りがある場合があるのでしょうか? 今まで主治医の先生の言われるままに20回以上ノイトロジンを注射してしまってよかったのか不安です。この際、病理のコピーもいただきたいのですが、出せない病院があるのでしょうか?よろしくお願いいたします。
恐らくノイトロジンの注射のせいで白血球が急に上昇したのだと思います。病理のコピーは病理の医師の許可を得てから公表する決まりになっている病院もあるようです。(文責 稲葉)
【No.3642-1】 05年03月14日 M.A.
胸のしこり初めてご相談させて頂きます。33才、一児の母です。長くなりますが、これまでの経緯から申し上げます。2001年29歳で出産、以後母乳の分泌が大変多く、急性乳腺炎やしこるのを繰り返しました。翌年助産婦に断乳処置してもらい、母乳をとめました。2003年より一年半在米。この間、断乳後はっていなかった乳房の張りがよくなりました。2004年11月、右脇の下から張っているような感じがして乳房を触ると、右乳房外側にしこりがあることに気がつきました。2005年帰国後、1月、一度下着の乳首のあたりに微量の血液のような点がついているのに気がついたので、自分で乳首を絞ってみましたが何もでませんでした。その後は下着は汚れません。同じ1月生理終了後、乳腺外科のある病院で診察を受け、マンモグラフィーとエコーで検査をして頂きました。
結果は、「マンモグラフィーでは特に異常はみられないが、エコーでしこりが写っている」とのことでした。大きさや数は言われませんでしたが、検査のときの様子では、右乳房の上外側、横、そして乳首のそばで写真をとっていたような様子です。先生は「しこりの中が均一なのと、境目がはっきりしているので、おとなしそうに見える。これからどう変わるか見ていきましょう」とのことで、半年後にエコーの検査をすることになりました。
その後、やはり心配なのと、友人に強く薦められて、念のため、ひと月後に別の病院の診察を受けました。そちらでも同じ検査をし、「マンモグラフィーでは、乳線が硬くなっているけれど(私にはしこりのあるような辺りの乳腺がとくに白くみえました)、これだけでは検診とかだったら異常なしにします。エコーですが、しこりの大きさは7ミリ、もうひとつは6ミリ、境はそんなにはっきりしていないです。脂肪が入り込んできているんだなぁ・・・。」ということで、やはり半年後に再び検査ということになりました。ただし、急にしこりが大きくなってきたら、半年待たずに来るように、と言われました。しこりの形はエコーで楕円にみえました。自分で触ると、右乳房しこり付近はごつごつしていて、上を向いて寝てチェックしても、どれがしこりか、私にはわかりません。ただ、左を下にして寝ると、脇のしこりひとつは、肋骨の上にのると分かるような気がします。一方向には動きます。今は心配するのはやめよう、と思うのですが、小さい子がおりますので、時折たまらなく不安になります。質問は、どのくらい癌の可能性があるかどうか、今はどうしたらよいか、ということなのですが、
具体的には
1) 2つめの病院で乳腺の硬さと、しこりの境目、それから、脂肪の入り込んでいることが言われました。ひと月前から変化しているのでしょうか。だとしたら、それは悪化しているのでしょうか。癌のなかには、脂肪にくるまれている時もあると聞き、心配です。
2) 大きくなるということは、どういうことが考えられるのでしょうか。
3) 右乳房、しこりのある反対、左内側下にしわが多いような気がします。毛穴も目立つような感じです。授乳中、妊娠線が沢山できた時にできたものかどうかわからないのですが、これは先生に言うべきですか?(どちらの医院でも視診や触診は短時間だったので、言いそびれてしまいました)
4) 基礎体温が以前と違い、低温期から高温期に入るとき、その逆もだらだらと移るようになりました。ホルモンのバランスが崩れているのでしょうか。生理周期も5日ほど短くなりました。婦人科も受診したほうがよいでしょうか。
5) マンモグラフィーの検査は、どのくらい頻繁に受けてよいでしょうか。
6) どちらのドクターからも病名は言われなったのですが、そういうケースはどう考えていたらよいでしょうか。
以上、まとまりませんが、どうか宜しくお願い申し上げます。1) エコー検査は同じ部位を検査しても、使う機種や検査する人が異なれば、異なった画像を呈してきます。1ヶ月前とは性周期によるホルモン環境の違いから乳腺も変化している可能性もあります。別に変化しているからといって悪化しているわけではないと思います。
2) 診断に腫瘍なども考えた方がよいということだと思います。
3) 特に問題ないと思います。
4) 婦人科を受診されても良いと思います。
5) 6ヶ月に一度くらいでしょうか。
6) 嚢胞か乳腺症だと思います。ただ診察もしておりませんし、画像も診ていませんので断定はできません。診察医によく聞いて下さい。(文責 稲葉)
【No.3642-2】 05年03月17日 M.A.
経過観察で大丈夫でしょうか?No.3642で相談させていただいた者です。早々にお返事を頂戴しまして、本当に有難うございました。何度も申し訳ないのですが、続いて質問させてください。しこりが大きくなったら来院するようにといわれ、チェックしているのですが、よくわかりません。どうしたら宜しいですか。次の検査まで半年またずに、一度受診すべきでしょうか。マンモグラフィとエコーの診察では、一般的にどのくらいの割合で、癌であるかそうでないか分かるのでしょうか。私のしこりは6,7ミリのようです。細胞診をどちらの医院でもしなかったのですが、もう一つ病院を受診するべきでしょうか。それとも経過観察で、このまま半年待つべきでしょうか。どうぞ宜しくお願いいたします。
ご自分なりに自己検診チェックして、変化があったりどうしても気になる部位があるようなら、半年待たずに一度受診されてはどうでしょうか? マンモグラフィーとエコーでの正診率は高く、95%以上と思われますが、もちろん小さいしこりでは難しいこともあります。やはり今まで診ていただいた先生に、もう一度相談されるのがよろしいと思います。(文責 片山)
【No.3642-3】 05年08月28日 M.A.
半年後HPNo.3642で相談した者です。半年待てずに2件目に受診した病院で、3ヵ月後にエコーを受け、「大きさにほとんど変化なし」と言われました。なかなか映らないようでした。それから更に3ヵ月後(一軒目の最初の受診から半年後)、最初の病院を受診しました。こちらも検査はエコーのみで、ドクターに「分泌物がありますか」という質問をうけました。何もでないので、そう答えたところ、「母乳みたいなものが溜まっているのでしょう」と言われました。以前より少し大きくなったようです(数字は聞きませんでした。写真をちらと私が見たところ、形がいびつに見えました)。半年後に、また経過を見ていただきます。次回に来院する際は、先日のようにエコーの予約ではとらず、先生の診察という予約になりました。私のような症状の場合、半年後、どういう診察や検査があると考えたら宜しいでしょうか。エコーで、母乳みたいなものかどうか分かるのでしょうか? 癌の可能性はありますか? どういうことが起きたら半年待たずに相談すべきでしょうか。どちらのドクターからも、乳腺症があると言われています。まとまりませんが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
半年後に今度はエコーでなく診察という予約になったというのは、おそらくマンモグラフィを次回は施行しようと先生はお考えになったのだと考えられます。前回からの経緯より乳瘤を形成しているのかも知れません。いずれにせよ癌の可能性はそれほど高くないように思えますが、直接拝見しておりませんので、あくまで推測であることはご了承ください。自己検診で明らかに変化があった場合(腫瘤が大きくなった、痛みが強く発赤してきたなど)、早々に受診されるのがよいと思います。(文責 谷)
【No.3642-4】 06年03月20日 M.A.
一年経ってお世話になっております。HPNo.3642で相談した者です。二度目の相談より、自分で分かる範囲では頂戴しましたご回答にありましたような異変が幸いなかったので、予約通り半年待ち、先日一軒目の病院を受診しました。その際、前回(8月)に行ったエコーのレポートを貰いました。次の通りです。★検査結果(「右」乳管拡張:あり、リンパ節腫大:なし、乳腺あばた様エコーパターン、CD領域内に15mm大のlowechoic mass lesion 乳腺症の変化か? 前回同様明らかな腫瘍像はみられず)(「左」乳管拡張:あり、リンパ節腫大:なし、乳腺あばた様エコーパターン、明らかなmass lesionは認められず)★コメント 明らかな腫瘍性病変をみとめない。右乳腺腫瘤(乳瘤 のう胞疑い)経過観察中。今回、ドクターは問診と触診で、「乳腺症だと思います。切るのはやめましょう。乳腺が複雑に入り組んでいるというか・・・。大きくなっていないようです。半年か一年おきに経過観察しましょう。妊娠しても大丈夫。途中でみせてください。」と言われました。二件目の病院と診ている乳房の場所が違うかもしれませんが、どちらのドクターも経過観察とされたので、どちらも大丈夫なのかな、とほっとしました。が、その後、頂いたエコーレポートを読むうちに、色々考えるようになりました。どのように解釈したら宜しいでしょうか。もっと色々検査をお願いするべきでしょうか。最近気がついたのですが、排卵時や生理日近くに乳首に乳かすが少し溜まるのですが、左右で少し違うようです。左は入浴時にこするとよく取れるのですが、右はあまり溜まらず、ニキビのように小さく盛り上がっていることがあります。押すと脂肪のようなものがでます。どうぞ宜しくお願いします。
エコーのレポートを読む限り、現時点では安心してよいと思います。引き続き経過を見てもらってください。乳頭の表面のニキビのような盛り上がりはよく見られることで、心配ありません。(文責 清水)
【No.3641】 05年03月14日 エミ
左胸のシコリが気になります1年半前にシコリをみつけ、乳腺専門科にてエコーと触診をしてもらいました。乳腺炎と言われましたが、今でもシコリがあり、大きさは(2.3センチくらいでしょうか)かわらずで、生理が近づくと胸が張って痛みます。生理中は痛みが無くなるのですが、シコリがとても気になり、病院に行こうと思うのですが、『前回診てもらったのは誤診?』などと疑ってしまって、病院を変えようと思うのですが、同じ病院の方がよいのでしょうか? 病院の決め方は何を基準にしたら良いのでしょうか? あと、以前は下着を着けたまま夜も寝ていたのと(今は、はずして寝てます)、2,3年前にワキ脱毛をしました。電気を通すニードルだったのですが、シコリと関係しているのでしょうか?
病院については別の病院でも良いかも知れません。乳腺専門の医師がいる病院であれば良いと思います。下着、脱毛処理としこりについては診察していないので詳しくは解りませんが、関係はないように思われます。この点もよく診察を受けて聞いて下さい。(文責 稲葉)
【No.3640】 05年03月14日 AY
乳がん手術後の再発予防を目的とした化学療法について42歳、子供が4人います。すべて母乳で育てました。2004年9月に自己検診で右乳房に約2センチのしこりを見つけ、検査の結果、乳がんと診断されました。腋窩リンパ郭清・胸骨傍リンパ郭清・右乳房温存術を受けましたが、検査の結果断端陽性でダブルキャンサーとわかり、約7ミリのがんを取ることを目的に右乳房全摘術をうけました。組織検査の結果は、リンパ節はすべて陰性、最初に見つかったがんは髄様がんで、女性ホルモンレセプターはエストロゲンもプロゲステロンも陰性、後で見つかったがんは女性ホルモンレセプター両方とも70パーセント陽性でした。その結果、手術で右乳房を全摘したこともあり、ターゲットを髄様がんにおいて、抗がん剤を内服する方法を選びました。エンドキサンとフルツロンをひと月を一単位として2週間連続投与し、それ以外は休薬する・2年間投薬するという方法です。主治医からは5年生存率を5パーセント上げるといわれています。ただ、あまり意味のない抗がん剤治療は体に負担になるだけだとの別の医師の意見もあり、もし再発した場合は今の抗がん剤は効かないこともあるため、このまま、この内服による抗がん剤治療を続けるかどうか迷っています。ファルモルビシンやタキソテールを選ぶ選択肢もありましたが、エンドキサンとフルツロンを同時に使うという方法は内服では強いほうだと聞きましたし、私の場合は内服を第一に薦めるという主治医の話もあり、これを選んだ時は、なるべく生活の質を落とさないことを第一の目的として選択しました。再発予防を目的とした内服薬の効果がどのくらいなものか、詳しく教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
しこりが2cm、ホルモンレセプター陰性ですから、リンパ節転移陰性でも抗癌剤などの補助療法を行った方がよいとされるグループです。再発予防のための術後補助化学療法ではエンドキサン+フルツロンの治療は大規模な臨床試験が行われておらず、きちんとしたデータはありません。大規模な臨床試験でデータが出ているのは、点滴で行うアンスラサイクリン系薬剤を含んだ組み合わせです。ファルモルビシン+エンドキサン+5FU(CEF)、アドリアシン+エンドキサン+5FU (CAF)、ファルモルビシン+エンドキサン(EC)、アドリアシン+エンドキサン(AC)などがあげられます。ただこれらの治療は抗癌剤の内服に比べれば副作用が強いので、QOLを考えて主治医の先生は抗癌剤の内服をすすめたものと思われます。主治医の先生と相談して決めて下さい。(文責 稲葉)
【No.3639】 05年03月14日 F.T.
抗ガン剤治療とホルモン療法の選択について(HPNo.2232-9)HPNo.2232、HPNo.3486で相談させていただいた者です。再度よろしくお願いします。 HPNo.3486で相談させていただいた通り、現在の体の状態は特に以前より悪化しているとは感じられませんが、昨年末からNCCーST439の値が徐々に上がってきており、主治医から抗ガン剤治療を勧められています。先日、今後の治療についてセカンドオピニオンを受けたところ、緊急性がないようなので、次のホルモン療法(ゾラデックス+アリミデックス)でいったらどうだろうかと言われました。自分の中では、ホルモン療法でいけるようなら、体にあまり負担のないホルモン療法を選択していきたいのですが、ご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。
現在症状の増悪が認められず、腫瘍マーカーのみの上昇であれば、抗がん剤治療でなくホルモン療法の変更で対処するのでも良いと思います。ホルモン治療を変えて、症状が悪くなるようでしたら抗がん剤に移るということでもいいのではないかと考えます。(文責 稲葉)
【No.3638】 05年03月13日 O.A.
粘液癌と診断されて40歳の妻が粘液癌と診断されました。最初の超音波診断では腫瘍核の大きさが2.7cm、ステージUaでしたが、判断が難しく、細胞診で粘液癌の可能性があると言われ、外科生検の結果粘液癌と確定されました。主治医は、リンパ節転移もなく純型で病理の成績も良いので、根治は95%以上であると言っています。放射線治療は行うものの、抗ガン剤やホルモン療法は不要だということです。粘液癌に関する文献も少ないため、とても不安です。純型についても良くわかりません。この症状は安心できる病気なのでしょうか。
粘液癌は文献的には通常の組織型の乳癌より予後がいいとされていますが、私の経験では粘液癌で再発例を経験しております。
術後の補助療法を決定する際に、組織型は考慮せず、腫瘤の大きさやリンパ節転移の有無や悪性度などで判断します。まだ根治手術は行っていないようですが、生検で腫瘤径が2.7cmというのであれば、仮にリンパ節転移がなくても化学療法やホルモン療法などの補助療法を行った方がいいと思います。(文責 稲葉)
【No.3637】 05年03月13日 N.O.
病院へ行った方がよいのでしょうか?心配のためメールしました。右の胸に少し痛みを感じます。物があたったりするとすごく痛みを感じます。最初は、何かがあたって痛みが生じているものだと思っていました。乳首の先から白い液体のようなものと、周りにかゆみを覚えます。今カウンセリングに通っていて、薬を服用しているせいでしょうか。
薬の影響の可能性もあると思います。一度病院で診察を受けると良いと思います。(文責 稲葉)
【No.3636】 05年03月13日 F.F
術後の化学療法はじめまして。このページでいつも勉強させてもらっています。現在,主治医より抗ガン剤の治療を3つ提案されています。どの治療薬にするか迷っています。年齢は44歳(4月で45歳です)、閉経前です。2月中旬に右乳房の温存手術をしました。がんの種類は腺がんで、腫瘍の大きさは1.2cmでした。乳房内は、この1つだけでした。リンパ節はレベル1,2を切除し、転移は1/23(レベル1)でした。他の転移はありません。ホルモン+、ハーセプチン+、悪性度2でした。わたしの場合、リンパ節転移のほうが大きなしこりで、触診のとき計ったら1.7cmぐらいありました。提案されている抗ガン剤は次の通りです。@CMF、ACAF、BCA−T。AかBにしようと考えていますが、副作用のことも心配です。参考意見をお願いします。
閉経前で、腫瘤径1.2cm、リンパ節転移が1個、悪性度が2、HER2(1+)の方の術後の補助療法についての質問です。リンパ節転移陽性ですから、アンスラサイクリン系薬剤を含んだ組み合わせで行うのが良いとされています。ですからAかBになると思います。AとBの違いはタキサン系薬剤を追加するかしないかです。リンパ節転移1個でタキサン系薬剤を追加するか否かは医師によって判断が分かれると思います。米国ではBが多いと思いますが、ヨーロッパではAを選択する事も多いと思います。我が国でもA、Bのどちらかにするか意見が分かれると思います。副作用についてはA、Bとも吐き気、脱毛は必発です。タキサン系を加えた場合、関節痛、しびれ、浮腫などの副作用がみられます。副作用が一番軽いのは@です(脱毛などは少ない)。副作用を優先して選択すれば@ですが、再発予防効果はA、Bに比べ落ちますので、A、Bになると思います。個人的には今回の様な場合、Bを選択することが多いと思います。(文責 稲葉)
【No.3635】 05年03月13日 M.T.
腋の下から胸にかけての痛みはじめまして。25歳の女性です。自分の症状と乳がんについて質問があり、メールしました。最近、左腋下から胸にかけて鈍い痛みを感じます。他にも、いろいろな症状があります。あまり関係なさそうなものもありますが、乳がんを疑って病院にいったほうがよいのでしょうか。胸にしこりはあるような、ないような、自分ではあまり判断がつきません。
・左胸の腋に近いあたりに、冷たいものに触れている様な感覚(数週間前から時々)
・左背中に痺れのような感覚(ここ4、5日)
・左背中・腕などに冷たいものに触れているような感覚(ものが触れたときの感覚は正常です)(ここ4、5日時々)
(・のどのあたりの圧迫感(ここ1,2日)
(・めがねをしていないのに、眼鏡酔いのような気分(ここ1、2日で2回))
現在は、背中の痺れがおきた際にいった小さな医院の整形外科に通っています。まったく的外れな相談でしたら申し訳ありませんが、よろしくお願いします。お尋ねの症状は乳癌の症状としてはあまり典型的ではないと思います。しかし、乳癌が完全に否定されるわけではありませんから、一度乳腺専門医の診察を受けて下さい。(文責 稲葉)
【No.3634-1】 05年03月13日 M.S.
術前化学療法後の手術についてはじめまして。千葉県在住です。母の手術法について、ご意見をお伺いできればと思います。1月に、60歳の母の左胸上部に乳がんが見つかりました。乳腺外科を受診したところ、腫瘤の大きさ5cm、リンパ転移なしで、ステージ2〜3という診断を受け、術前化学療法を行うことになりました。2月上旬から投薬を始めて2ヶ月後の今、腫瘤は2cm程度まで縮小しているとのことです。4月上旬に手術予定ですが、今日担当医からは次のような説明を受けました。
1)術前化学療法前の腫瘤が大きかったため、温存ではなく全摘手術になる可能性が高い。
2)センチネルリンパ節生検を行うが、術前化学療法を行った場合、稀にセンチネルリンパ節に転移がなくても別のリンパ節に転移していることがあるため、レベル2までは郭清する。
特に術式については、腫瘤が縮小したため温存が可能と思っていたので、担当医の説明に驚いています。全摘ということになると、これまでに行った化学療法が無駄だったような気がしてならないのです。担当医は全摘を勧めている雰囲気なのですが、やはり全摘した方がよいのでしょうか。 また、術前化学療法を行うことによってセンチネルリンパ節生検の結果が変わるということはあるのでしょうか。ご意見を頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。術前化学療法が奏効し、温存療法の適応となる大きさにまで縮小していれば、温存手術も可能になると思います。ただ、術前化学療法で腫瘤が縮小したように思えても、顕微鏡で調べてみると癌の病巣がまだらに残っていたり、実際は縮小していない事もあり得ます。ですから乳房部分切除を施行した場合、断端が陽性になる可能性を了解しておく必要があると思います。なぜ担当医が全摘を勧めているか、担当医の先生とよく話し合って術式は決めて下さい。次に術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検ですが、これについてはまだあまり行われていないので、結果については不明な点が多いようです。化学療法後はリンパ流の経路が変わったり、元々リンパ節転移があってリンパ管が閉塞している可能性などから、結果が変わることが考えられます。(文責 稲葉)
【No.3634-2】 05年07月03日 M.S.
ホルモン受容体陰性の場合の術後療法HPNo.3634で、60歳の母の術前化学療法後の手術についてご相談させていただきました者です。その後、4月上旬に鏡視下乳腺全摘、およびリンパ節レベル1まで郭清の手術を行った結果、腫瘤径45×9mm、リンパ転移なし(0/8)で、ステージIIAということでした(術前にCAF2クールを行っていたのですが、実際にはほとんど効果がなかったようです)。病理検査の結果、アポクリン癌とのことです。病理報告書には Nuclear grade2(Nuclear atypia score 2+Mitotic counts score2=4) HER2 score 0、ER:-、PgR:- の記載があります。今回お伺いしたいことは2点あります。
1)アポクリン癌とはどんな癌でしょうか?
2)報告書を見る限り、ホルモン受容体はすべて陰性ということだと思うのですが、現在、ホルモン剤であるアリミデックス錠が処方されています。手術後、化学療法としてまたCAFを始めていますが、ホルモン受容体が陰性の場合 、アリミデックスを服用しているメリットはどれくらいあるのでしょうか? あまり効果が期待できないようであれば、主治医に相談してホルモン剤の処方をやめてもらえるようお願いしようかと思っています。乳癌特殊型に分類される乳癌で、一般的な乳癌に比べて予後が良い(治りやすい)癌と言われています。頻度は1%程度と珍しいものです。ただ病理所見では異型度が2でホルモン感受性が陰性は、少しリスクが高いことになるようです。アリミデックスは感受性陰性で投与するエビデンスはないと思います。また抗がん剤と併用するのは余り好ましくないのでやめた方が良いと思います。(文責 石山)
【No.3633】 05年03月12日 T.I.
腋下郭清後の再発はありえますか?8年前に右乳房を全摘出し、同時再建術を受けた患者です。その時は私の強い希望もあり、腋下郭清は行いませんでした。しかし、術後6年経った時点で腋下リンパ節にしこりを見つけ、腋下郭清手術を受けました。それから2年経たったのですが、先週末より急に術側の腋下が就寝時、体を仰向けにしても、横向きにしても引きつれるようにズキズキと痛み出しました(起きているときは腕も上がりますし、何の支障もありません)。自分で腋の下を触ってみると、堅いしこりのようなものが術創の下側1cmぐらいの場所にみられるのですが、果たして腋下郭清をした腋下に再発が起こるものなのでしょうか? 一般的な見解をお聞かせいただければ幸いです。
腋窩郭清をした後に腋窩リンパ節に再発することもあります。もちろん術後の瘢痕などで硬く触れる事の方が多いのですが。一度専門医の診察を受けて下さい。(文責 稲葉)
【No.3632】 05年03月12日 S.S.
左乳房の痛みについてはじめまして。34歳の主婦です。20代のころから左側の乳房に時々鈍痛があり、3回ほど乳腺外科で診察を受けました。半年ほど前にも診察を受け、触診とマンモグラフィーの結果、異常なしということで、先生からは「年に一度、健康診断を受けるようにして、しこりがあって痛みがある場合に来て下さい」と言われました。乳首から分泌物が出ているということもありませんが、痛みが気になります。母も伯母も乳ガンの手術をしているため、乳ガンに関しては本当に心配です。6月頃に市の健康診断があり、マンモグラフィーもしてもらえるので、その時まで待っていても大丈夫でしょうか?
一般的には6月の健康診断で大丈夫と思われますが、心配であるならば専門医の診察を受けるのが良いと思われます。(文責 稲葉)
【No.3631】 05年03月12日 Y.T.
乳房痛があります不安を抱き、検索をかけたところ、相談室を発見し、メールしました。私は17歳の高校2年生なのですが、最近胸が痛くて仕方がないのです。最初は成長痛かと思っていたのですが、右胸の内側(下側)にしこりみたいな物があり、触っても痛くないのですが、圧迫するととても痛く、寝ている時に痛みで目が覚めるくらいです。最近小説で乳がん(リンパ節癌)の話を読んで全摘出と書いてあったので…。自分自身まだ若いので進行が早い等と書いてあったので、とても不安です。治す治療法にしても、抗がん剤等副作用が出る物を使うので…。最近おりものが多く、生理も一週間前後不順になりはじめました。それまで一度もずれた事がないので、関係があるのでしょうか…。下腹部が痛い事もあります。痛いのは右胸だけです。ちなみに聖マリアンナ大学病院近いです。お返事はメール返信等でいただけるとわかりやすくて助かります。失礼いたしました。
メールの内容から判断するには、恐らく悪性の可能性は低いと考えられます。ホルモン周期に伴った乳房痛等が考えられます。ただ実際に診察しておりませんので、必ず専門の医師の診察を受けて下さい。(文責 稲葉)
【No.3630】 05年03月12日 TK
放射線治療における副作用について(HPNo.2434-3)こんばんは。前回、前々回と、質問にお答え頂き有難うございました。母は術後1年目を迎え、先日各種検査を受けました。腫瘍マーカー、血液、骨シンチは異常なしでしたが、CT及びマンモグラフィー検査で、乳房に何かが見えた為、生検しました。中からは、シャーベットの様な寒天の様な、黄色い物が出てきました。主治医は「本来は吸収されるべき物が吸収されずに残ってしまっているのでは?」との見解でした。特に問題は無いでしょうと言われましたが、現在結果待ちの為、不安な気持ちです。そこでお聞きしたいのですが、放射線治療における副作用として、上記の様なことはあるのでしょうか? また、術後から手術の傷跡が硬いこと、体を下に向けると乳房にくぼみが出来ることも気になります。主治医の先生に、皮下組織の萎縮があることは聞いていましたが、気になってしまいます。もともと肌は弱い方です。お忙しいことと存じますが、どうぞよろしくお願い致します。母は53歳。昨年の2月に乳がんの温存手術を受けました。ステージはT期、リンパ節等転移はありません。
メールの内容からすると温存療法にみられる乳房の脂肪組織の変性によるオイル嚢胞と思われます。放射線照射後にみられます。恐らく心配はないと思われます。(文責 稲葉)
【No.3629】 05年03月12日 M&H
タキサン系抗がん剤の選択(HPNo.3429-2)2004年12月に左乳房温存手術を受けました。浜口先生、No.3429では、術後補助療法の選択について、丁寧なご回答をいただきありがとうございました。その後、CEF4サイクル→タキサン4サイクルを選択し、現在CEFの3サイクルが終了しました。今後タキサン系抗がん剤の投与、終了後に放射線治療を行う予定です。
質問
1) タキサン系抗がん剤には、タキソール、タキソテールがありますが、これはどんな基準で選択されるのでしょうか? 再発予防の効果が高いのは、どちらなのでしょうか?
2) タキソールの投与法に、2種類あると言われました。(・3週ごとの投与、これを4サイクル ・1週ごとの投与を3回、1週休み、これを1サイクルとして4サイクル)
この2種類の投与方法で、再発予防効果と副作用には、どんな差があるのでしょうか?
以上です。お忙しいところ申し訳ありませんが、お返事お待ちしております。よろしくお願いいたします。術後補助療法でのタキサン系薬剤の使い分けについては、決められたルールはありません。タキソール、タキソテールとも補助療法に効果があることは臨床試験で証明されております。術後の補助療法で両者を直接比較したデータもありません。タキソールの投与方法ですが、ご存知のように3週毎4サイクルと毎週1回を12サイクル(3回投与して1回休薬もあります)です。術後補助療法での欧米での大規模な臨床試験はタキソールを3週毎4サイクルで行っているものが多いようです。副作用に関しては経験からすると毎週1回12サイクルの方が少ないように思われます。日本での実地臨床では毎週1回12サイクルの投与が多いと思われます。(文責 稲葉)
【No.3628】 05年03月10日 K
乳癌手術についてはじめまして。私は現在43歳です。2002年の5月に子宮体癌ステージ1bで子宮と両方の卵巣を全摘しました。腺癌でした。リンパ節転移(−)で追加療法は必要ないと言われ、受けていません。その後2年半で局再発(1cm強)してしまい、今年1月から2月にかけて放射線治療を受けました。外部照射20回、内部照射3回施行。その入院治療中に前から気になっていた左乳房の上内側の硬いしこりのことを主治医に相談したところ、同じ大学病院の第1外科を紹介され受診しました。1月半ばにエコー、触診、針生検(クラスV)を受け、2月1日には取り合えずということでしこりを取るための手術を局麻で施行。結果はBreast carcinoma, Invasive ductal carcinoma, scirrhouw> papilotular carcinoma, pT1(19x12mm),f(+), lt breast, C, Nuclear grade 2(Nuclear atypia:2 mitotic counts:2) ホルモンレセプター陰性、パーセプチン3+というコピーを主治医の先生からもらっています。(それまでは別の病院で6ヶ月に1回のマンモグラフィーを受けており、最後にとったのは2004年8月で、結果は4mm程度の良性だろうと思われるしこりと言われていました。)
乳房温存手術と化学療法を予定しています。手術は来週3月15日の予定で、エコー、触診、MRI(造影剤使用)の結果からリンパ節はセンチネル生検だけでよさそうだと説明を受けています。現在は来週の手術に向けて術前検査を受けています。体力は比較的あって栄養状態なども問題ないのですが、気持ちの落ち込みのほうが強くて、いろいろ悩んでしまいます。あまりにもたて続けに癌に襲われて、毎日もう自分は生きられないのではないのかと真剣に考え込んでしまったりします。やはり気になるのは予後のこととか、また私の癌の種類は決しておとなしくない種類だとわかったので、来週の手術の刺激でさらに免疫力が下がって余計癌が広がってしまうのではないかとか、せっかくおとなしくなった子宮の局所再発の部分がまた悪さをしないか?放射線治療終了の直後でもあるので体に対するダメージとか心配です。
主治医に話したところ、「どうしてもいやなら手術はしないでもいいが、それだとリンパの転移がわからないので、予後的な事が予測できない」と言われました。どうすれば体に優しく、かつ根治治療を考えた場合どういう治療法がベストなのか、ご専門の方のアドバイスをいただけたらと思いメールさせていただきました。ちなみに婦人、外科とも同じ病院なのですが、DR同士気が合わないらしくお互いにまったく連絡を取ろうとはしません。いつも私からそれぞれの先生に、今何をしているとか話しています。婦人科の局所再発はほとんど目立たなくなったと診察では言われていますが、なぜかCA−125は治療前より上昇しています。治療前は27で今は43です。CTやMRIでは異常ないそうです。長くなってしまって申し訳ありませんが、アドバイスをいただければ助かります。どうかよろしくお願いいたします。乳癌に関しては根治手術(温存手術とセンチネルリンパ節生検)を受けるのがいいと思います。乳癌の手術は全身的にはそれほど大きな侵襲ではありません。日常生活を通常に送っている女性なら特に問題はありません。免疫力低下についても特に手術でそのようになることは殆どありません。(文責 稲葉)
【No.3627】 05年03月10日 A.O.
乳汁らしきものがでますこんにちは。25歳経妊未産のものです。昔から陥没乳頭でした。先週から、左の乳頭をつまむと白濁した乳汁のようなものが2、3滴出てくるようになりました。乳房全体を圧迫すると出ません。特に痛みなどは強くありません。こちらのサイトやいろいろな書物を読んだところ、乳管拡張症か乳腺炎じゃないかと思うようになりました。しかし、高プロラクチン血症によるものだったらどうしようと心配です。生理がどれくらい遅れたら通院したほうがいいでしょうか? また、乳汁と膿の見分け方はありますか?
乳汁と膿を見分けるのは難しいので、一度専門の先生の診察を受けて下さい。(文責 稲葉)
【No.3626】 05年03月10日 T
全摘か温存の、いずれがよいのでしょうか?私は35歳の既婚、子供なしです。1月下旬に胸を何気に触ったら、しこりを発見しました。2月初めに近所の病院に行き、検査をしたら1.2cmと言われました。そこでは4分の1をとるとの診断を受けましたが、セカンドオピニオンを利用し、ガンセンターに行きました。そこでの診断は3.5cmでした。今はまだ検査も引き続いてやっている最中です。1.2から3.5に急激に大きくなったわけではないですよね? 初めの病院よりもガンセンターの方がとても念入りに時間をかけて検査をやって下さったので、私はガンセンターの診断を信じ、信頼しています。全摘か温存のどちらを選んでよいか、凄く凄く悩んでいます。温存の場合は、まず初めに抗がん剤治療をやってから手術をするので、手術まで半年くらいはかかるそうです。担当医は私の意見を尊重してくれると言ってくれています。でも、私はどちらを選んで良いか本当に分かりません。主人は全摘を希望しています。別に私も全摘でも構わないとは思っていますが、担当医は、温存(先に抗がん剤治療をして)でもよいと言います。なぜ担当医は温存を薦めたのでしょうか? 私がまだ若いから、胸を少しでも残しておいてあげたいと言う気持ちからでしょうか? 温存の場合、何か利点があるのですか? 私としては、再発・転移が少なく、根治が望めるのであれば、どちらでも良いのです。胸を残す・残さないには全くこだわっておりません。これからも元気に生きたいのです。生きていきたいのです。どうか良きアドバイスをお願いします。
しこりの大きさが3.5cmという情報だけでは、温存がいいか切除がいいかきちんとした判断は難しいです。主治医の先生が温存を薦めた理由ははっきりとはわかりませんが、乳房を少しでも残してあげたいという理由からでしょうか。温存の利点は乳房が残るという整容性の点です。温存であっても切除であっても統計上は遠隔転移のリスクは変わりありません。どちらにしろ温存した場合(術前化学療法をした場合も含めて)と切除した場合のメリット・デメリットを主治医の先生とよく話し合って方針を決めて下さい。(文責 稲葉)
【No.3625】 05年03月10日 M.H.
しこりの大きさ(HPNo.3545-2)前回HPNo.3545で相談させて頂きました。その節は早速にご回答頂きましてありがとうございました。内容を主治医にもお話し、今後の治療の参考にさせて頂きました。、質問なのですが、しこりの大きさについて教えて下さい。セカンドオピニオンの先生によって測る基準が違うように思うのですが、ガイドラインの温存3cmというのは、どの場合によるのでしょうか? 変な質問ですが、宜しくお願い致します。
腫瘤径は触診で計った大きさと画像診断(マンモグラフィや超音波)で総合的に判断します。(文責 稲葉)
【No.3624】 05年03月10日 ISHI
線維腺腫についてこんにちは、はじめまして。線維腺腫についての質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。わたしは22歳の頃から右胸に腫瘍があります。病院でマンモグラフィーの結果、線維腺腫と診断されました。それ以降は触診しかしていないので、はっきり大きさの変化はわからないのですが、変化はないように思います。2〜2.5cmで、丸いというより丸く細長い感じです。もう6年このままなのですが、これからも摘出せずにこのままでいいのかと思いまして、ご相談させていただきました。やはり傷が残るのはいやなので、できればこのままで・・・と思っています。よろしくお願いいたします。
触診、画像所見(マンモグラフィやエコー)の所見が線維腺腫と考えられ、大きさも数年変わらなければ線維線種と考えて良いと思います。そうであれば、2〜2.5cm位であれば切除せずに経過観察で良いと思われます。大きくなるようであれば、また悪性が疑われるときは切除をした方が良いと思います。穿刺細胞診検査は行っていないようですが、一度行って悪性でないことを確認しておいても良いと思われます。(文責 稲葉)
【No.3623】 05年03月08日 K.K.
乳首のかゆみについてはじめまして。私は27歳の女性です。出産経験はありません。半年前から左の乳首がたまに痒くなります。痒くなると、しばらくそれが続きます。痒いというより、くすぐったいといか、むず痒いというか・・・。そして、乳首の皮が、たまに粉をふいたようになっている事があります。paget病というものをこちらのホームページで知り、その病例の写真をみたのですが、乳首のまわりがデコボコしていました。私にも似た様なものがずっとあります。私は少し太り気味で、脂肪だと思っていました。小さくなったりもしていたので、そう思っていました。これは病気なのでしょうか?
メールの内容から判断するには、悪性の病気である可能性は低いと思います。しかし、実際に診察しておりませんので、一度専門医の先生に診てもらって下さい。(文責 稲葉)
【No.3622】 05年03月08日 I・F
ステージ1の補助療法について57歳の母のことで質問があります。先月のはじめに右胸温存手術を受けました。先日、病理検査の結果が出たのですが、抗がん剤による補助療法を受けるかどうか迷っています。サイズ 20×10×20o、リンパ節転移なし、ホルモン感受性あり、エストロゲン 90% プロゲステロン 80%、組織学的悪性度 2、HER2 0。
以上のような結果で、補助療法を「ホルモン剤のみ」か「CEFを6クール+ホルモン剤」かを来週末までに返事をしなくてはなりません。ステージ1でリンパ節の転移もないのに抗がん剤は必要でしょうか? CEFの副作用が強そうなので、母もなるべくならホルモン剤だけの方が良いと言っています。家族だけでは判断できず、少しでも意見を伺えたらと思いメールさせていただきました。お忙しい中、お手数ですが宜しくお願いいたします。術後の補助療法に関する質問です。術後の補助療法に関するコンセンサスによると、リンパ節転移なしでも組織学的悪性度が2又は3であると化学療法を行った方がよいといわれています。厳密にこのコンセンサス通りに方針を決めるなら、CEF後にホルモン剤なのでしょうが、しこりも2cm以下ですし、ホルモン感受性が陽性ということですから、ホルモン剤単独(閉経後に使うアロマターゼ阻害剤かタモキシフェン)で経過をみていくのもよいと思います。(文責 稲葉)
【No.3621】 05年03月07日 KY
抗がん剤治療の開始について2月中旬に乳がんと診断され、検査を受けてきました。しこりの大きさは約5センチで、術前の抗がん剤治療ということになり、AC×4回、その後タキソールを週1回×12回と説明を受けました。主治医からは最近しこりが大きくなってきたこと、年齢が36歳ということなどで、早めに始めたほうがいいと言われましたが、それと同時に遠隔転移がわかったら手術ができないため、治療法が変わることがあるとも言われました。現在わかっているのは肝臓には転移なしということだけで、予定されている抗がん剤投与の日までには肺の結果、ホルモンレセプターの結果はわかると思うのですが、骨シンチの検査はこれからなので、結果がわからないまま抗がん剤をスタートすることになります。このまま予定通り始めた方がいいのか、骨シンチの結果を待ってから改めて治療を開始した方がいいのか迷っています。しこりがある方の肩に最近関節痛のような痛みがあるのも気になっています。ご意見をお聞かせいただけたら幸いです。
骨転移があっても抗がん剤は使う意義はあると思います。早めに始めた方が良いと思いますが。(文責 石山)
【No.3620】 05年03月07日 m.n
乳頭直下の癌について40代浸潤癌4cm(乳頭直下及び乳頭陥没あり)。現在までの検査はモンモグラフィー、エコー、細胞診です(リンパ節転移ありと思われます)。先生には、すぐの全摘手術を勧められております。自ら術前化学療法をお願いしてAC療法と言われたのですが、タキソン系抗がん剤が効くというのを読んでこれも試したくなりました。確かに癌が乳頭中心に広がる様にあるため、温存は乳頭が無くなるのであまり意味ないかとも考え出しました。ただこれから術前の抗がん剤について何がベストか、再度お願いして検査した方がいいのでしょうか。あるいは温存目的ではない場合、何をやってもあまり変らないのでしょうか。今の状態はどこも身体に支障が無い為、この健康体(?)のうちに強い薬を試したいとも思ってしまいます。宜しくお願いいたします。
術前化学療法のもう一つのメリットはその人にどんな抗がん剤が効くかが分かる事ですので、意義はありますしACで効果が不充分であればそのあとタキサンという事も可能です。ただ乳癌治療は一般的に10年生存率が分かって始めて評価されるので、術前化学療法はまだ臨床研究に近い治療と思いますが。(文責 石山)
【No.3619】 05年03月07日 YY
抗ホルモン療法についての相談です初めて投稿します。2年前に全摘手術をし、この2月でゾラデックスの注射が終わります。年令は44才です。ホルモンレセプターはER,PRともに+で、リンパはセンチネルのみ1ヶ転移ありでした。質問はゾラデックスの注射をこのままを終えてもいいのか(抗がん剤を使用していません)、3年くらいまで延ばした方がいいのかという事です。主治医の先生は、「標準治療は2年+タモ3年で、現在2年がいいのか3,5年がいいのか、そういうデータはないので希望者のみに延期で注射しています」という事です。閉経までにはしばらく時間がありそうなので、どうかアドバイスをお願いいたします。
今後3年タモキシフェンというのが一般的の様に思いますが、その主治医が言われるとおりだと思います。ゾラデックス注射終了後はそのまま閉経になる方もいます。止めてみないと分りません。(文責 石山)
【No.3618】 05年03月07日 a a
乳がんについての質問ですはじめまして。お忙しいところすみません。質問させていただきたいのですが、半年前から左胸のシコリに気付き、外科に行きました。その時には「このシコリは脂肪の塊だから、心配はいりません」と言われました。ですが、最近痛みを伴なうようになり(腋の下とシコリの部分と乳首)、前回とは違う病院へ行きました。そこの病院では、乳汁の細胞診とマンモとエコーをしましたが、マンモには写らないけどエコーには写る1センチ程度の良性の腫瘍があると言われました。医師に「ここ押して痛いかな?」と言われ、痛かったので「痛いです」と言ったところ、ちょっと困った顔をされ(不信そうな表情で)、針を刺す細胞診を勧められました。今週の半ばに予約をとっているのですが、針の細胞診は必要なのでしょうか? マンモで異常ナシ、エコーでは良性の腫瘍・痛みあり(3箇所に軽い鈍痛)です。あと、良性の腫瘍は悪性になる可能性があるのでしょうか?子供がまだ小さいので、とても不安です。お忙しいところ、本当に申し訳ないのですが、ご回答をいただけると幸いです。宜しくお願いいたします。
早期乳癌を見つけるためにはこのような事をせざるを得ませんが、実際に乳癌が見つかるのはかなり少ないので、余り心配しすぎないで検査を受けられた方が良いと思います。(文責 石山)
【No.3617】 05年03月06日 E.A.
非浸潤性の骨転移について(HPNo.3253-4)HPNo.3253で何度かお世話になりました。またよろしくお願いします。出産を終え、術後17週から放射線を始めました。その後、エストロゲンを邪魔する薬を飲む予定です。主治医には、「非浸潤で癌は取りきれた。放射線は予防的にやる。癌の悪性度は低い。」と言われました。外科的には断端陰性ですが、放射線医の見解だと断端陽性ということになっています。外科では5ミリ以下は陰性、放射線では1ミリでもあれば陽性となるようで、私の場合は2ミリとのことでした。放射線医に「非浸潤性でも骨に飛ぶことがあるので骨の検査をしましょう」と言われ、かなり動揺して不安で仕方がありません。
1) エストロゲンを邪魔する薬(なんちゃってエストロゲン)の副作用はありますか。また女性ホルモンを止める薬ではないんですよね?
2) 非浸潤でも骨に飛ぶことは本当にあるんですか?リンパ節には転移していないと言われています。骨に飛ぶなら、非浸潤ではないような気がするんですが・・。
ご回答お願いいたします。非浸潤癌と言うのは診断が難しく、病巣のすべての場所で乳管を破っていないということになるので、どんなに詳しく調べても100%浸潤巣がないとは言えず、そういう表現になります。再発の可能性は0でないとしか言えませんから、骨単転移の検査は一応した方が良いと思います。抗エストロゲン剤は多分クエン酸タモキシフェンで、月経が止まる事は少ないと思います。副作用は、更年期様症状のほてり、のぼせ、肝障害、子宮体癌の増加の可能性(非常に低い)、などですが、詳しいことは処方されてから薬局で説明を聞いても良いと思いますが、かなり安全な薬だと思います。5ミリo以内という表現は何が5oなのか確認した方が良いと思います。説明に矛盾があります。(文責 石山)
【No.3616】 05年03月06日 Y
左胸、鎖骨を結んだ真ん中(筋肉のあるあたり)の痛みこんにちは。左の鎖骨の下、左胸の上(筋肉のあるあたり)が痛くて病院で検査を受けました。整形では異常なし、外科では「お乳ではないとは思いますが、心配ならエコーを来週撮りましょう」と言われ、エコーした結果、全く別の右の胸下部にしこりがみつかりました。その日すぐに細胞診をし(はじめは外科の先生、細胞診は乳腺科の先生)、次の週に結果が聞けるとのことでした。結果の日までに顎の下にもしこりが出来、右の首筋にも2つしこりができました。不安になり結果を聞く前に耳鼻科で見てもらったら、「菌が入ってしこりが出来たのでしょう。」と言われました。後の細胞診の結果も良性で、数ヶ月に1度のエコーでみていくか、生検で取ってしまうかの判断を任されました。最初の外科の先生の触診でしこりがわからず、エコーで見つかったのが私自身ひっかかっていて(乳腺の先生にはなんでこれがわからないの?あなたも自分でわからなかったの?と言われました)、細胞診でも良性と言われたのは100パーセントではなく、95パーセントと本やネットで見たりして、生検で取りきってしまった方が確実に良悪がわかるのでは、と生検を受けようと決めました。外科の先生は良性だったと結果を告げる際にも触診をし、「全体的にゴツゴツしていてわからない」と言っていました。しこりは1センチちょっとらしいのですが、エコーでみつかっているにしても触診でわからなかったりするのでしょうか?乳腺の先生は触診でわかっていたようなのですが、今の外科の先生で大丈夫なのでしょうか?
最近また左胸の上が痛く、少し腫れています。押すと痛いです。普通にしているとそうでもないのですが、斜めがけの鞄をしたりすると痛みがあります。右と比べると腫れた部分は6〜7センチ程で、右は全く何もないのに、左は少し塊が動く感じがします。丸い塊ではなく、平べったく、筋肉のような感じもします。筋肉だとすると私は右利きなのに左の方が腫れているのもおかしく思い、凄く心配です。外科の先生は「右下にしこりがあるからといって左のそんなに離れたところにいくのは考えにくい」と言っていました。はじめのエコーでも左胸上の痛みを言ったのですが、痛いというところまで見てくれなかった気がします。私自身しこりがそのとき見つかり、そっちのほうにショックで、それ以上その時は考えられない状態でした。今また左胸の上が痛み出し、やはり良性のしこりがあった人は癌になりやすい性質だと聞いたので不安でいっぱいです。生理前はとくに痛いような気もしますが、生理でないときも痛んだりします。見つかったしこりとなにか関係があるのでしょうか?また、関係なく違う病気なのでしょうか?26歳、未婚です。一般的に乳癌で痛みが出ることは少なく、左胸の上の方は乳腺が存在しないところであれば触診しないかもしれません。エコーは細かい病変を見つけ出すのは良い検査ですが、疑陽性といって病変が見つかりすぎて、特に小さい影だと良悪性の区別がつきにくく、こう言う事が起こります。またエコーで見つかった場所をもう一度触って改めて腫瘤に気づく事は、若い人では良くあります。普通の事だと思います。(文責 石山)
【No.3615】 05年03月06日 M
手術の時期等について(HPNo.3597-2)先日は質問に早速お返事いただき、本当にありがとうございました。「これまでの経過から考えると、いったん明日のマンモトーム検査をやめて、紹介状を貰い、次の医療機関/医師をしっかり決めてから、改めて検査を受けなおす方がよさそうに思われます。」というお答えと同じ内容のお話を、放射線科のお医者さまからも伺って、MRIは受診、マンモトームは見合わせるということになりました。そして、そのMRIの結果を今日伺って、のう胞(9mm)内に充実腺管癌があり、乳管内進展を含めると、厚さ1.3cm、長さ3.3cmの浸潤癌だったことがわかり、主治医のお医者さまも、乳癌専門医での手術をすすめてくださったので、大学病院の乳腺科に紹介状を書いていただきました。マンモグラフィでは「異常所見なし」だったので、細胞診を受けてよかったです。そして、不要なマンモトームを受けずにすんでよかったと思います。
1) 手術は早ければ早くしてもらえる所の方がいいのでしょうか?(大学病院などは非常に込み合っていると思われるため) 穿刺吸引細胞診から既に17日以上経過しているのですが、癌細胞が飛び散ってしまうようなことはないのでしょうか。地元の大学病院に行きましたが、今のところ決まっているのはPET検査を15日に受けることだけです。穿刺吸引細胞診から既に17日以上経過して、手術は15日の結果より更にだいぶ先になるようです。穿刺後1ヶ月以上も何の治療もせず放置するのは危険なような気がするのです。できれば術前からホルモン剤を始めることを主治医に要求すべきでしょうか。
2) 「乳がんの進行度は主に腫瘤の大きさとリンパ節転移の有無で0〜4期に分けられる」そうですが、乳管内進展の部分も、その腫瘤の大きさに該当するのでしょうか?(私の場合3.3cmと考えるべきでしょうか?)
3) 脈管浸襲について気にする必要があるのでしょうか? 現在の病変部は血管から離れているという説明を受けたのですが、術中診断を受けない限りは脈管浸襲についてはわからないものなのでしょうか?
度重なる質問ですみませんが、よろしくお願いします。1) どこの病院でも手術は予定してから一月近くあるいはそれ以上待つ事が多いと思いますが、細胞診で再発率があがる事はないと思います。術前ホルモン治療は標準治療ではないので良いかどうか分りません。
2) 乳癌取り扱い規約上はその点について決まりがないので、はっきりしませんが、一般的には術後病理診まで出て腋窩リンパ節転移がなければ再発率は低く、予後と最も相関します。今の乳管内進展は画像上で認める事で、確実な事は術後病理診で確認すべきことです。
3) 脈管侵襲は顕微鏡レベルの話しで、血管と近いか遠いという問題は他の話ではないでしょうか。(文責 石山)
【No.3614】 05年03月05日 R子
2cmのしこりについて両方の胸に石灰化があります。左の胸は非浸潤癌と診断されました。右には2センチのしこりがあるのですが、しこりと石灰化は近くにあり、右は一度しこりに対し針をさして調べました。その結果は、癌ではないという判断でした。ただ完全ではないということでした。右もマーモトームをするのですが、このしこりは、ほぼ浸潤癌ということなのでしょうか?
可能性はありますが、可能性について議論しても意味はありませんので、とにかくマンモトームの検査の結果で決めるべき事です。両側同時性乳癌は一般に頻度は低いですが可能性はあります。非浸潤性乳管癌は両方に出来る事があると言われています。(文責 石山)
【No.3613】 05年03月05日 H
乳癌と妊娠についてはじめまして。海外在住の姉の事でご相談します。2年前、非浸潤性乳管癌で手術(温存)をしました。放射線療法後、ホルモン療法との事でしたがホルモン剤が合わず、術後は定期検診のみ行っておりました。昨年末エコーによる検査で、手術した同じ乳房に又影があるとの事で、今月骨シンチ等の検査後、手術が予定されています。しかし、昨日産婦人科にて妊娠(6週)している事が分りました。妊娠を継続させながらの乳癌検査、手術、治療を希望していますが、方法は色々あるのでしょうか? 又、病理検査結果が悪性の場合、どのような治療法が考えられるのでしょうか? よろしくお願いいたします。
悪性の場合は再温存か乳房切除という事になると思います。それよりも妊娠継続かどうかという大きな問題が生じ簡単に書ける事ではないので、まず診断がついてから十分考え、患者さんご本人が決める事です。(文責 石山)
【No.3612-1】 05年03月05日 A.H
術後の補助療法についてはじめまして。閉経前45歳です。昨年9月のマンモグラフィーで石灰化が見つかり、12月3日にマンモトーム生検でstage1の乳頭腺管癌とわかりました。写真で石灰化と石灰化の間の距離を測り、大きさは1.3cm位でしょうと言われました。ホルモン感受性あり、エストロジェン受容体陽性、核異型度3でした(ここの病理の先生は優秀だそうです)。悪性度が強いのに手術は混んでいて早くて3月半ば以降と言われ、不安だったので国立病院に転院し、2月1日に温存手術を受けました。3月2日に術後の結果が分かり、非浸潤癌、リンパ節(−)、ホルモンは両方(+)、Her2(+1)、核異型度(1,2,1)のグレード1でした。主治医の先生は、グレード3は中心を採ったもので、そこは浸潤癌だったのでしょうとのことでした。そして悪い方を基準に考えた方がよいと言われました。「術後療法としてはホルモンが(+)なので、ホルモン療法でいいと思いますよ。」と言われましたが、悪性度が3だったり、ホルモンが(+)だったりすると抗ガン剤は効きにくいとか、TAMはHer2が(+)だと刺激になってよくないとかの情報を目にしては迷うばかりです。とりあえず、昨日ゾラをうってもらい、今日からノルバデックスを飲み始めました。来週から放射線治療も始めます。先生はもし心配なら抗ガン剤に変えてくれるとおっしゃっています。ご意見をお聞かせいただけたら幸いです。
ここに書かれている伝聞による知識は、不確かな事が多く、例えばHER2(+1)についても検査法で意味が全然違うので、色々確認すべき事が多いと思います。我々の病院でも、多分同じ治療になると思います。(文責 石山)
【No.3612-2】 05年03月10日 A.H
病理の結果についてHPNo.3612でお世話になりました。転院前の病院でのマンモトーム生検では浸潤癌と診断され、悪性度3でしたが、Her-2は検査してもらっていません。転院後の術後病理では非浸潤癌で(浸潤部分はマンモトームでとった?)、悪性度1、Her-2は+1でした。この相談室のNo.3501およびNo.3513で、Her-2は浸潤部で調べるとあったのがとても気になります。ホルモン+でホルモン療法(ゾラ&タモ)を始めたものとして、もし数値が変わるなら、化学療法なり、卵巣摘出&アロマターゼ阻害剤など考えたいと思います。前の病院で調べてもらうことはできるでしょうか。またはプレパラートを借りて検査機関に依頼し、できればFISH検査をしてもらいたいのですが…。
マンモトームの結果が浸潤癌で、手術検体の結果が非浸潤癌であったということは、浸潤癌の部分は少ないと思われます。大きさや悪性度、ホルモンレセプターの結果から考えると私も補助療法はゾラデックス+タモキシフェンを選択すると思います。HER-2の検索は前の病院のマンモトーム検体でも可能と思われます。(但し保険は通りません。HER-2の検索は転移がある乳癌で保険上は認められています。)また補助療法ではハーセプチンは使えませんので、現時点ではすぐには役立つ情報は得られないと思います。HER-2が強陽性だとホルモン剤が効きにくいという報告がありますが、現時点ではHER-2の結果でホルモン剤の適応が変わるというコンセンサスはありません。卵巣摘出+アロマターゼ阻害剤は理論上はホルモンレベルを強く下げる手段と考えられますが、非浸潤癌が主体という病理からは、再発のリスクを考えたときこの様な治療はやりすぎとも考えられます。FISHはHER-2が2+の時に検査をすることがすすめられており、1+ではFISHの適応にはならないと思います。(文責 稲葉)
【No.3611】 05年03月04日 K.M.
摘出後の痛みについてはじめて質問させて頂きます。私は30歳の未婚です。1ヶ月ほど前に、左胸の下にできたしこりを局部麻酔で摘出し、乳腺症と診断されました。その後、傷の近くを触ったりすると、まだ痛みがあり、皮膚も堅くなっていますが、最近、傷の下の肋骨あたりも触ると少し痛いのです。また摘出したあたりから、左胸の上から左肩、左腕も痛く、肩こりと思っていたのですが、痛みが長引いているので、少し不安になっています。摘出後、このような症状が出たりするのでしょうか? また、左胸の乳頭?乳首が、右胸に比べて下向きになってしまっているのですが、これも摘出手術のせいでしょうか? 宜しくお願い致します。
痛みは一ヶ月たっても残る事はありますが、肩や腕については分りません。乳頭が下に向くのは、手術のせいかもしれませんが、みていないので何とも言えません。普通は手術創が乳頭近くでは可能性が高いと思いますが。(文責 石山)
【No.3610】 05年03月04日 Y.T.
不妊治療と乳腺症の関係についてはじめまして。35歳の主婦です。昨年、2人目不妊で不妊治療を始めましたが、どうせだからと乳癌検診を受けました。触診でしこりが触れる為、マンモグラフィとエコーを受けましたがはっきりせず、先生からは生検を勧められました。結局迷ったあげく生検を受けましたが、結果は乳腺症という事でした。今後も不妊治療を受けようと思っているのですが、不妊治療は薬物治療も含まれており、今まで通り治療を続けてよいか心配です。不妊治療と乳腺症や乳癌の関係について教えてください。クロミッド・テルロンを服用しました。また、持病である橋本病との関係についても教えていただければ幸いです。お忙しい中大変恐縮ですが、よろしくお願いします。
不妊治療は様々な方法があり、必要があってやるわけですので、乳癌発症の可能性を少し増やす可能性はありますが、一般的には乳癌検診を受けながらやれば問題ないと思います。橋本病とはおそらく無関係だと思いますが、甲状腺機能は一応チェックしておいた方が良いと思います。(文責 石山)
【No.3609】 05年03月04日 N.I
細胞診の仕方33歳独身です。3年前から定期的に検査を受けています。初めて受診した時、左胸にしこりがあり、触診・マンモ・エコーをし、問題ないとの事でした。一年後に受診した際は細胞診もしましたが、結果は問題なし。その半年後は、触診・エコーのみで問題なしでした。そして、今回は触診ではしこりに触れず・マンモでは問題なし、でもエコーで、右胸にしこりが見つかって細胞診をし、現在結果待ちです。一年前の細胞診も今回も、エコーを見ながらではなく、細胞を採取していましたが、しこりに針が刺さらないということはないのでしょうか? それと、「良性のしこりの場合は形が変わるけれど、私の場合形が変わらないので、細胞診をする」と言われたのですが、変わらないというのは、やはりガンの可能性が高いと言うことなのでしょうか? 結果が出るまでにまだ時間があるので、相談させて頂きました。よろしくお願いいたします。
形のことは腫瘤が固いとエコーの機械(プローブ)で押しても形が変わらないという事で、逆に柔らかいとつぶれて形が変わるという意味で、それだけの事です。それ以外に色々悪性かどうかの基準について診断しているので、癌らしさのごく一部の所見です。細胞診では分からない事はあるので、針生検や摘出なども必要な事もあります。(文責 石山)
【No.3608】 05年03月04日 m.n
乳がんと診断後についてはじめまして。エコー、マーモグラフィー、細胞診の結果より乳がん直径約3cm(硬癌)と言われ、手術を勧められました。全身転移はどうなのかお聞きしたところ、これは手術してみないとわからないと言われて、MRI検査、レントゲン検査、CT検査はしておりません。来週より術前の抗がん剤点滴が開始される予定ですが、あまりに早く進みすぎて不安です。上記3点の検査だけで進んでいいのでしょうか? 宜しくお願いいたします。
乳癌の診断についてはそれで問題はないと思いますが、遠隔転移は画像診断をしないと分りませんが、手術しても分りません。術前化学療法は未だに標準治療というわけではないので、同意書やその事に関する説明書も渡されていると思いますが・・・。納得の上での治療法と思いますが、不安があるなら確認してみてください。 (文責 石山)
【No.3607】 05年03月04日 T.I.
えくぼ症状についてはじめまして。34歳、出産暦が2回の主婦です。えくぼ症状とは癌特有の症状なのでしょうか? 3,4週間ほど前から左胸脇が痛み、生理が終わっても治らず、へこみもあったので外科にかかりましたが、検査と結果を聞くのにまだ2週間もあるので、不安でメールしました。症状は、左腕をあげると左胸上部にえくぼができ、へこんだ部分を触ると丸いしこりは感じませんが、ぐりぐりとした筋のようなものが走っています。胸全体を自分で触ってみたところ、目立つ丸いしこりには気が付きません。ネットなどで調べてみると、えくぼ症状は癌の症状としか書かれていませんでしたので不安になりました。宜しく御願いします。
リンパ管炎と言うのも皮膚に引きつれが出ることがありますので、すべて癌ではありません。(文責 石山)
【No.3606】 05年03月04日 K
マンモに写らずエコーに写った石灰化初めまして。35歳で、4歳の娘がいます。かなり肥満です。初潮は10歳、母や叔母に乳ガンはいません。去年の夏頃、肘や脇の下、腕や足に湿疹ができ、毎年出る日光湿疹だと思い放っておくと、乳房や乳首までひどい痒みと湿疹が広がりました。皮膚科へ行って塗り薬を塗ったところ治まりましたが、しばらくすると乳房、乳首、脇の下に集中してまた出てきます。右脇下に褐色に色素が沈着し、よくみると右脇の下がふくらんで腫れがありました。今年の2月に入って湿疹はほとんど治まったのですが、両乳房全体に授乳時のような痛みを感じ出しました。また、両脇の下はもっと強い痛みがあり、気になり始めました。2月の終わり頃、乳房全体の痛みは引いたものの、両脇の下の痛みはかなり強く、中で鋭利なナイフで傷つけられるようなズキンズキンとした痛みがありました。右は明らかにぼっこりとふくらんで腫れていました。右腕にしびれがあり、なぜか左足もしびれがあります。乳腺外来へ行きマンモグラフィー、エコー、触診をしてもらいました。しこりはありません。マンモグラフィーには写らないのに、エコーでは左胸に石灰化のようなものが広がっているとのこと。もう一人の先生と相談したいので、もう一度来てくださいと言われました。今日行ってきたのですが、「エコーではすごく細かい所まで写ってしまうので、マンモグラフィーに写らなかったから大丈夫でしょう。」と言われました。脇の下の腫れはリンパ節ではないようですが、よくわかりませんとのことでした。そこで質問なのですが
@ しこりがなくても、リンパ腺に転移があって発見される乳ガンもあると聞きました。左胸の石灰化がガンで右脇の下に転移しているということは考えられますか?
A マンモグラフィーに写らずエコーに写るものは悪性である可能性が高いと聞いたことがあるのですが、私の事例だと、そういう可能性があると思われますか?
B 腕や足のしびれの原因になることは何が考えられるでしょうか?
C 病院で見逃された乳ガンの事例がたくさんあり、不安に思います。違う病院で見てもらおうかとも思いますが、不安がある限り、何件行っても同じような気がして迷います。セカンド・オピニオンについてはどう思われますか?
長くなってしまってすみません。ご返答いただけたら、とてもありがたく思います。よろしくお願いいたします。潜在乳がんというのがありますが、これ以上の検査はMRIやPETなどかなり大掛かりな検査をすることになりますが、マンモグラフィで映らず、エコーで映る石灰化は聞いたことがありません。逆だと思います。エコーの方が疑陽性といって、病変が映りすぎ、多くは癌ではないことが多いようです。少なくとも乳腺疾患ではないように思います。セカンドオピニオンというのは乳癌の診断がついた人の話で、診断がつかないうちは更に詳しい検査をした方が良いと思います。今の病院がどこまで検査が出来るか分りませんが、MRやPETの事、相談してみてください。(文責 石山)
【No.3605】 05年03月03日 T.F.
左乳房の痛みについて心配な点があり、教えていただければと思いメールしました。今朝起きてから急に左乳房の痛みがあり、そのうち時間が経てば治まるかなと思ったのですが、1日仕事が終わるまで鈍い痛さが取れませんでした。息を吸うと左胸がズキズキと痛み、何が原因なのか心配です。しかしインターネットでホルモン等の影響で心配いらない等の掲示板を見たりで、様子をみることにしました。生理前に胸が張るとよく聞きますが、そういった経験がなく、急に痛みが発生する原因はどういった事が考えられるのでしょうか?今まで胸(乳房)の痛みは経験したことがありません。教えてください。
一般的に乳癌ではほとんどがしこりで発見され、痛みは少ない事と、乳腺症の症状が痛みといわれています。しかし年齢や様々な要素が考えられますので、やはり乳腺外科で診察を受けるのが良いと思います。(文責 石山)
【No.3604】 05年03月03日 T
マンモト−ム生検はじめまして。今回私の母73歳の事です。昨年3月に人間ドックで右乳首付近に5ミリの影が見つかり、昨年12月までに2回の検診でエコー、細胞診をしてシロクロがつかず、超音波ガイド下マンモト−ム生検を勧められました。診断名は右乳房腫瘤の疑い。主治医が母との会話でも「この5ミリの影は血液の塊かもしれない」「マンモト−ムでこれが流れてしまうかも」などと話していると、あまり急がなくてもよいものかと母は思っています。
また、昨日別の病院でマンモグラフィをとり受診しました。そちらではマンモト−ムは一つの手段として悪くはないが、経過をみてもよいかも。また、マンモと−ムをしてもシロクロつかないかもと言われ、マンモトームの予約日が迫っており、更にどうしようか悩んでおります。もう一箇所、病院を訪ねる事も考えております。その場合、再びマンモグラフィをしても身体に害はないでしょうか?出来れば、しないで経過をみてはいけませんでしょうか?また、超音波ガイド下マンモト−ム生検の事を教えて頂きたい。同意書には、「超音波で病変部分を確認しながら局所麻酔後に太い針を刺して病変部分の組織を一部吸引し病理へ提出。術後、出血、血腫、感染リスクがある。」などがありますが、これをする事でシロクロがでるのでしょうか? でない場合は次に何を勧められるのでしょうか? また、失敗によってなにが危険性としてあげられるのでしょうか?(5ミリのものが分裂したり、動いたりはあるのでしょうか?) 術後、麻酔でのリスク(母は血小板が少なめ)なども心配です。ご意見をお伺いしたく、宜しくお願いいたします。マンモトームのリスクはここに書かれている事で、最悪の事も書いてありますので、驚く内容かもしれませんが、慣れた施設でやれば、大きな合併症は少ないと思います。ただすべて取る訳でないので、検査の誤差というか、良悪性の診断が付かない可能性もあります。医学の世界に100%安全で、確定診断が出来るというものはありません。乳頭直下の腫瘍は特に顕微鏡検査も難しく、分からない事もあるかもしれないのは事実です。次は摘出術でしょうか。その辺はマンモトームの結果が出てから心配すれば良いと思いますが。(文責 石山)
【No.3603】 05年03月03日 H.K.
乳頭分泌32歳、2児の母です。5歳と3歳です。右乳首をつまむとミルクのような汁が出てきて、病院に行きました。マンモグラフィーと超音波では、しこりも見られませんでした。分泌物を顕微鏡で見る検査も陰性で、がんではないとのことでしたが、3ヵ月後に、また病院に来なさいと言われました。今は異常がなくても、がん化する可能性が高いということでしょうか?
悪性のものの場合は血性分泌のことが多く、授乳後2,3年は乳汁が出ることもあり、余り心配ないと思います。 (文責 石山)
【No.3602】 05年03月03日 あや
腋の下のしこりについてはじめてご質問させていただきます。よろしくお願いします。34歳で、4年前に出産を経験しています。出産後あたりから胸の谷間(ブラのワイヤーが重なるところ)あたりが痛くて外科を受診したところ、特に異常はないと言われ今に至ってるのですが、2ヶ月あたり前から腋下の3〜4センチ下に何となく痛いかな〜というくらいの違和感があり、触ってみたところ、ころころしたしこりのようなものがありました。どちらかというと肥満気味なので、無理やりしこりを見つけたようにも思います。また、左乳首の付け根の部分に米粒位のできもの4つ、右乳首の付け根には乳首を囲むようにできものがあります。そして、いつくらいだったのか忘れましたが、左の乳首にほくろができました。特にかゆみやただれなどはありません。できるだけ早く診察してもらおうとは思ってるのですが、近くの病院は3、4時間待ちは当たり前の所で、子供をつれてはなかなかいけません。来月入園してから行こうと思っていますが、急いで見てもらったほうがいいのでしょうか?また癌の疑いはあるのでしょうか?どの科で見てもらえばいいのでしょうか?
この内容では乳癌ではないように思いますが、子供連れでも病院は受診できますので、早めに診てもらって安心した方が良いと思います。かかるなら外科、乳腺外科、内分泌外科などと言う名前の科です。(文責 石山)
【No.3601】 05年03月03日 K.F.
HER2強陽性の癌についてHER2強陽性の癌についてお伺い致します。私(37才)の乳がんは、0.8×2.5cm、リンパ節転移なし、グレード2、ホルモン受容体2+、HER2強陽性(3+)で、現在ホルモン療法中です。HER2強陽性の癌は、ホルモン療法では死滅することはなく、ホルモン療法を中止するとすぐに増殖するとききました。ホルモン療法を中止すると、再発や転移を起こしてしまうのでしょうか?やはり抗ガン剤を使った方が万全なのでしょうか?毎日、とても不安な日々を送っています。よろしくお願いします。
乳がん再発の最も強力な因子は組織学的リンパ節転移といわれています。HER2は確かに予後不良因子の一つですが、あくまで多くの予後因子の一つですから、それだけにこだわる事はないと思います。主治医ともう一度相談し、抗がん剤のことは相談した方が良いと思います。(文責 石山)