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相談室 |
このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 なお、個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。ご相談内容は info@kbcts.gr.jp まで、メールでご連絡下さい。
なお当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。
目 次
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No
日 付
名 前
件 名
担 当
2100 04/01/14 H.E. 抗ガン剤について 籾山 2099-1
2099-204/01/14
04/02/07MK 乳腺炎?ガン?
炎症性乳がん籾山
石田2098 04/01/12 M.T. 再発予防のための術後化学療法について 籾山 2097 04/01/11 R.C. 乳首の痒みについて 籾山 2096 04/01/11 Y.O 男性乳がん 籾山 2095 04/01/11 A.H. 手術の選択について 籾山 2094 04/01/11 みみ 乳房の痛み 籾山 2093 04/01/11 T.M. 乳房全摘手術 籾山 2092-1
2092-204/01/10
04/01/12H 乳首すぐ下のしこりについて
検査結果について籾山
籾山2091 04/01/09 S.S. 女性のような乳房です 籾山 2090-1
2090-204/01/09
04/01/15K.S. 妊娠と乳癌
妊娠中のマンモグラフィ籾山
籾山2089 04/01/09 T.N. 母の乳がんについて 籾山 2088-1
2088-204/01/07
04/01/25H.S. 再発について
放射線肺炎について籾山
石川2087 04/01/07 S.K. 乳腺のう胞症について 籾山 2086 04/01/06 M 筋状のしこりについて 籾山 2085 04/01/06 PK 6歳の子供の乳首のしこりについて 籾山 2084 04/01/06 M 左脇のしこり 籾山 2083 04/01/06 H.T 乳がん術後の治療について 籾山 2082-1
2082-204/01/06
04/02/09S 術後補助療法について(再発予防のために)
再発予防の為の術後補助療法(2)籾山
石田2081 04/01/06 K 男性の乳癌 籾山 2080 03/12/31 KH 術後補助療法について 吉田 2079 03/12/31 T.T. 線維腺腫 吉田 2078 03/12/31 N.M. 乳房に湿疹があります 吉田 2077 03/12/31 S.A. 右乳房のしこりについて 吉田 2076 03/12/31 ひろ 筋肉とリンパ節 吉田 2075-1
2075-203/12/31
04/02/09M.Y. 検査のための手術について
化学療法ランダム化比較試験について吉田
石田2074 03/12/28 T2 乳房マッサージで出血 吉田 2073-1
2073-203/12/28
04/05/11O.M. 経過観察で大丈夫でしょうか
米粒大位の長さの硬い筋のようなもの吉田
麻賀2072 03/12/27 KM 乳首のかゆみ 吉田 2071 03/12/27 A 放射線照射の影響について 吉田 2070 03/12/27 M.S 右胸にしこりがあります 吉田 2069 03/12/27 M 再検査の検討 吉田 2068 03/12/25 K 術後の治療方法について 吉田 2067 03/12/25 O.N. 乳がん後のリンパ浮腫について 吉田 2066 03/12/25 E.B. タキソテールについて 吉田 2065 03/12/25 M.M ドックで線維腺腫を指摘されました 吉田 2064 03/12/25 マリン スキルス細胞とは? 吉田 2063-1
2063-203/12/21
03/12/27M.S. 葉状腫瘍
愛知県春日井市の病院は?吉田
吉田2062-1
2062-203/12/21
03/12/28T.M. 検査時の質問事項について
小細胞乳癌?吉田
吉田2061 03/12/21 N.I. 再発乳癌の治療法(12) 吉田 2060 03/12/21 A.S. 胸の痛みについて 吉田 2059 03/12/21 Y.M. マンモグラフィーの結果について 吉田 2058 03/12/21 H.Y. 術後の治療について 吉田 2057 03/12/20 M.S. 乳頭血性分泌に関して 吉田 2056-1
2056-203/12/20
04/01/06Y.S. CMFとCEFについて
骨転移について吉田
籾山2055 03/12/18 M.I. 補助療法について 吉田 2054 03/12/18 F.K. ホルモン療法と放射線治療の副作用 吉田 2053 03/12/17 N.K. 緩和ケアの選択 吉田 2052 03/12/17 H.O. しこりの数とステージ分類について 吉田 2051 03/12/17 M.M. 病理結果について 吉田 2050 03/12/17 TN 術後治療について 吉田 2049 03/12/17 Y.S. 検査方法の選択 吉田 2048 03/12/17 momo 骨転移でしょうか? 福間 2047 03/12/17 OR 副乳とリンパの腫れについて 福間 2046 03/12/17 N.N. 生検について 福間 2045 03/12/17 C.K 70歳姑の病状について 福間 2044 03/12/17 M.I. 乳腺線維線腫の術後 福間 2043 03/12/17 M.I. 乳首の痒み 福間 2042 03/12/16 K カルテについて 福間 2041 03/12/16 AO 妊娠を継続したまま乳がん治療をできないのでしょうか? 福間 2040 03/12/16 K.A. 乳がんの可能性は? 福間 2039 03/12/16 T.S. 左胸のしこりについて 福間 2038 03/12/16 K.E. 左の腋の腫れについて 福間 2037 03/12/16 C.W リンパ浮腫でしょうか? 福間 2036 03/12/16 M.T. 抗がん剤について 福間 2035 03/12/16 Y.K. マンモト−ム生検について 福間 2034-1
2034-203/12/16
03/12/17K・M ゾラデックスについて
ゾラデックスについて(2)福間
福間2033 03/12/16 A.O. 韓国からです 福間 2032-1
2032-203/12/11
04/02/17C.S. 再発後の治療について
セカンドオピニオンに混乱しています福間
石山2031 03/12/11 TAKA 多発 福間 2030 03/12/11 H.K 転移後治療と骨痛について 福間 2029 03/12/11 AK 今後の治療 福間 2028 03/12/10 S 乳がんの検査結果について 福間 2027 03/12/10 T.M 複数の腫瘍 福間 2026 03/12/05 S.N. 腫瘍マーカーの上昇と転移の場所について 宮本、福田 2025-1
2025-203/12/05
04/01/18K.K. 乳がんの胸膜転移
乳がんの胸膜転移(2)宮本、福田
石川2024-1
2024-203/11/29
03/12/17T.I. 右胸の嚢胞?
マンモグラフィーの結果福田
福間2023-1
2023-203/11/29
03/12/04Izumi センチネル
リンパ浮腫福田
須田2022-1
2022-203/11/29
03/12/25I.M. EC療法中の生理
タキソール福田
吉田2021 03/11/29 MA 術後治療と白血球について 福田 2020-1
2020-2
2020-303/11/29
04/01/06
04/06/13K.T. 乳房全摘後の局所再発
乳房全摘後の局所再発(2)
今後の治療法について橋詰
籾山
須田2019-1
2019-203/11/29
03/12/04いっちゃん 人間ドックにて
経過観察橋詰
須田2018 03/11/29 R.M. ステージは? 福田 2017 03/11/29 N.O. 乳ガンからの転移、治療について 福田 2016 03/11/29 Y.Y. 石灰化 福田 2015 03/11/29 Y.Y. 乳房の痛み 川本 2014-1
2014-2
2014-303/11/23
03/12/16
04/03/10T 抗がん剤の効果について
温存手術後の放射線治療について
放射線照射後の治療について橋詰
福間
稲葉2013 03/11/23 TA 再発乳ガンに関する化学療法について 橋詰 2012 03/11/23 M.S 非浸潤癌の再発について 橋詰 2011 03/11/23 T. T 再発乳がんの治療法について 橋詰 2010 03/11/22 K 分泌物について 岡本 2009-1
2009-203/11/22
04/02/19お茶 入院までの期間について
ホルモン療法について岡本
石山2008 03/11/22 A.I. 放射線治療について 岡本 2007 03/11/22 YBB 外科手術以外の治療方法は? 岡本 2006 03/11/22 N.M. 乳房の痛みについてお伺いいたします 川本 2005 03/11/22 K 乳腺炎のしこり 川本 2004 03/11/22 NA 経過観察で大丈夫でしょうか 川本 2003 03/11/22 N 再発治療方法 川本 2002 03/11/22 T.M. 術後の治療について 川本 2001 03/11/15 N 病理検査結果前ですが・・・ 浜口
【No.2100】 04年01月14日 H.E.
抗ガン剤についてよろしくお願いします。乳頭腺管癌、3.6cmと、繋がって小さいのが2個、リンパ郭清転移なし、ホルモンレセプター陰性、Her2(1+)、46才。CEF6回か、CEF4回+タキソール4回か、どちらにするかと言われましたが、きちんと聞き忘れた部分が有り、お尋ねします。2者の%の違いと副作用の違いを教えて下さい。タキソールがこわいような気がしています。
米国で行われている大規模試験(NSABP B-28)では、リンパ節転移陽性乳癌に対する術後補助療法で、AC4回とAC4回+タキソール4回を比較したところ、5年無再発生存率は、前者が72%,後者が76%と、後者が良好でした。ただし、この試験では、ホルモン陽性症例が60%以上含まれており、ホルモン陰性症例に限ったデータは不明です。副作用に関しては、タキソールを追加することで、好中球減少と関節・筋肉痛が10−20%の症例に認められています。いずれも海外のデータであり、本邦では同様の比較試験はありません。(文責 籾山)
【No.2099-1】 04年01月14日 MK
乳腺炎?ガン?昨年の12月に第10胸椎圧迫骨折しました。自然につぶれたのでガンの疑いがあると言われMRI検査したところ、骨が黒いので大きな病院で検査した方がいいと言われました。今月6日に総合病院の整形外科で血液検査、尿検査したところ腫瘍マーカーの値が高いと言われ、外科に回されました。一昨年、出産する前から胸にしこりがあったのですが、授乳期はそのしこりも小さくなりましたが授乳をやめたあたりからどんどん大きくなり、今ではパンパンに腫れ、首のリンパ腺も腫れてきてしまいました。外科ではCTスキャン、マンモグラフィーをしました。結果は、「何とも言えない。乳腺炎なのか、ガンなのか半々だから、検査入院しましょう。」と言われました。乳腺炎の場合、リンパ腺も腫れるのでしょうか? もしガンだったら、転移しているから骨がつぶれたのでしょうか?
リンパ節は、乳腺炎でも乳癌でも腫れることがありますので、それだけでどちらの病気か診断することはできません。問題は、増大した乳房のしこりだと思います。細胞診で良悪性を診断します。もし悪性ならば、骨転移の可能性も否定できません。まず、圧迫骨折した胸椎の安静と鎮痛を図り、諸々の検査でしっかりと診断すべきです。もし乳癌ならば、抗癌剤治療を行う可能性が高いと思います。(文責 籾山)
【No.2099-2】 04年02月07日 MK
炎症性乳がん2回目の相談になります。(前回相談NO.2099)34歳。生検の結果、炎症性乳がんでした。骨も乳がんによる転移でした。今、痛み止めでモルヒネとボルダレンを内服してます。先日1クールが終わり、退院しました。炎症性乳がんの情報がほとんどないので教えて欲しいです。炎症性乳がんは「根治は難しく死亡率高い(NO.1133)」とありますが、手術しても無理でしょうか。4クール後、手術すると言われてます。
炎症性乳癌は診断時、ある程度全身病としてとらえられ、全身的な化学療法が治療の主体になります。よって化学療法が有効であれば、十分治癒する可能性はあります。手術自体は治療の中ではそれほど大きい要素でありません。しかしながら、局所をコントロールすることは局所の症状をおさえるのには重要な治療となります。化学療法は長期に渡ると思いますが頑張って下さい。 (文責 石田)
【No.2098】 04年01月12日 M.T.
再発予防のための術後化学療法について49歳。2003年9月2日、左乳房切除術。腫瘍の大きさ16ミリ、浸潤性。リンパ節転移5分の1、サンプリング。ホルモン療法可とのこと。10月10日より6ヶ月6クールの予定にて、メトトレキサート、5−FU点滴、同時にシクロホスファミド2P服用開始。12月3クール目に、白血球減少(2000)のため1回のみ実施、2回目は中止。1月16日より4クール目開始予定。普通ホルモン療法可の場合、化学療法とホルモン療法を同時に行うと聞きましたが、主治医の話では、化学療法後、ホルモン療法を始めるということでした。同時ではなくてもいいのでしょうか。また、点滴後の吐き気が強いのですが、今は吐き気等副作用が少ないと聞きますが、一般的にはどうなのでしょうか。さらに、3クール目と4クール目が1ヶ月以上空いてしまっているのですが、大丈夫なのでしょうか。
施行予定のホルモン治療は何でしょうか? 閉経前に使用するLH-RHアナログとうい注射剤は、通常化学療法後に開始しますが、抗エストロゲン剤あるいはアロマターゼ阻害剤などの内服剤は化学療法と同時に開始してもかまいません。CMF療法は脱毛・嘔気などの副作用が少ない治療法ですが、個人差があるので何とも言えません。嘔気予防として、制吐剤やステロイドの点滴、制吐剤の内服を併用することが多いのですが、相談者の場合はいかがでしょうか。また、施行クールは予定通りにいかないことも多く、白血球減少などの副作用をみながら決定します。間があいても心配することはありません。(文責 籾山)
【No.2097】 04年01月11日 R.C.
乳首の痒みについて始めて相談させていただきます。私は男なのですが、一年ほど前から両方の乳首、乳輪が痒くなってしまいました。乳首のほうは赤くなっていて、乳輪の方は所々に湿疹のようなものがあります。痒み止めを塗ってもなかなか治りません。もしかしたら乳癌なのではないかと心配です。どうしたら言いのでしょうか?
年齢はおいくつでしょうか? 若年者では、ホルモンバランスの不均衡によって、一時的に乳房の違和感を自覚することがあります(女性化乳房)。ただし、稀ではありますが、乳頭周囲の湿疹やびらんでみつかる乳癌もあるので、病院に受診(総合病院の外科あるいは乳腺外科)することをおすすめします。(文責 籾山)
【No.2096】 04年01月11日 Y.O
男性乳がんはじめまして。お忙しいところすみません。私の父(60歳)は今年乳癌が発見され、11月下旬に入院しました。父は家族には乳癌であることをずっとだまっていました。私の結婚式に出たかったというのと、定年を待ったと言っていましたが、くやしくて仕方ありません。どうにか助けたいのです。今は某病院にて脳の転移の治療を放射線で終了しましたが、胸の腫瘍が9cmになっているのと、あと骨転移をしており、肝臓も悪くなってるようで、手術は今の体力ではできないと言われました。残る選択は抗がん剤のみ。しかし、肝臓が悪いこともあって、副作用で白血球などが急激に減少するおそれがあり、肺炎になったり心臓に負担がくるとまで言われ、抗がん剤は父の希望にもより断念しました。難しいとは思いますが、他に進行を遅くしたり、何か手立てはないでしょうか・・・。よろしくお願いします。
脳、骨、肝への転移があり、脳に関しては既に放射線治療中とのことですので、残された治療は化学療法以外にありません。骨髄や肝臓の機能が既に悪化している場合でも、化学療法によって癌細胞が減少すれば、正常な臓器機能が回復します。厳しい宣告ですが、何もしなければ余命1〜3ヶ月程度と推察します。危険(化学療法中の死亡)は覚悟の上で、抗癌剤治療を行うべきだと考えます。(文責 籾山)
【No.2095】 04年01月11日 A.H.
手術の選択についてはじめまして。このHPに助けられています。ありがとうございます。今日は手術の選択で悩んでいるので、回答いただけたら、ありがたいです。
今までの経緯
11月初旬超音波(健康診断)
12月初旬「乳腺腫瘍の疑い、要検査」
12月初旬〜下旬 触診、超音波で「疑い」、マンモグラフィー「微細線状の石灰化」
MRIの報告
「右乳腺MMGにて指摘の集?する小石灰化の部に一致して区域性の強い造影硬化をみとめます。dynamic studyのtime-intensity curveもmalignancyを示唆されるREcurveを呈しています。IDCの所見でよいと考えます。」
細胞診、クラスVと出ました。先生の診断は、「2−3センチ(しこりにふれない)乳管内がんの疑い、リンパ転移なし、放射線もした方がいいと思うけど、ききが弱い。温存可能だと思うけど、全摘もありうる。リンパは残す。」
今日、念のためセカンドオピニオンに行ってきたら、「診断が確定していないのに、全摘もありうるとはおかしい」と言われ、細胞診、針生検を行いました。一応、手術は始めに見て頂いた病院にと思い、もう検査から2ヶ月以上過ぎてるので、1月末に考えております。ただ、ここでまた検査結果が『クラスV」になったらどうしよう、と思いました。確かに、確定がでてからの手術が理想だと思いますが、私は初めの診断はすべてにひっかかっているので、『ガンかな』と思ってしまい、手術は納得していたのですが、先生方のご意見をお聞かせください。先生方でしたら、どのようにされますか? お忙しいところ恐縮ですが、よろしくおねがいします。川崎市、36歳、既婚子供なし。癌の診断が確定していないので,いきなり全摘手術というのは疑問です.依頼者の場合は,マンモグラフィー石灰化で発見された非触知病変で,近年のマンモグラフィー導入検診で多く発見されるようになった疾患です.癌が疑われた場合は,まず石灰化部分の組織生検を行います(細胞診と違い,「クラスI〜V」という結果ではなく,「癌か良性か境界病変か」という具体的な診断が得られます).最近はマンモトームという装置を用いて行いますが,この設備をもつ施設は限られています.主治医に相談して,当該施設を紹介してもらうのはいかがでしょうか.(文責 籾山)
【No.2094】 04年01月11日 みみ
乳房の痛み(HPNo.1987-2)掲載NO.1987でお世話になりました者です。前回は親切なご回答、ありがとうございました。とても参考になりました。今回も是非お聞きしたくメールいたしました、よろしく御願いします。前回の内容は以下の通りです。
『私は31歳、独身で出産経験はありません。今年8月頃に右乳房の上部内側にしこり(米粒大)を発見し(つるつるとした感じで動きません)、10月上旬に集団検診(エコーのみ)をうけ、結果は「異常なし」でした。それでもしこりが気になり10月下旬に市民病院で検査(エコー、マンモグラフィー)をうけました。本日11月11日に検査結果を聞きにいったところ、マンモグラフイー、エコーともに異常なしでしたが、念のためという事でエコーをもう1度取り直しました。右乳房からのみ黄色い分泌液が一箇所からでてきた旨をつげたところ、それを調べるとの事でした。』
分泌液の検査結果はTとのことでした。今回お尋ねしたい事ですが、しこりのある右乳房が12月下旬頃から痛く、しこりも大きくなった気がするのです(米粒大から小豆粒くらいに)。乳房も乳首も右のほうが大きくなっています。生理は毎月13日前後にきます。分泌液は痛みの為にしぼる事ができないので、まだ続いているのか現在不明です。
ご回答頂きたいのは
1) お医者様は、「1年後またきてください」とおっしゃいましたが、1年を待たずに行ったほうが良いのでしょうか?
2) 「若い人は乳腺が邪魔をしてエコーやマンモグラフイーで癌がみつけにくい(写らないケースがある)」と聞いたのですが、現状はどうなのでしょうか?
3) 分泌液の検査をしましたが、この検査でどの程度癌である確率がわかるのでしょうか?
以上です。お忙しいとは思いますが、ご回答よろしく御願いいたします。1) 新たな症状があるならば、1年を待たずに受診すべきです。
2) 若年者のマンモグラフイーは確かに有用とはいえませんが、エコーやMRIは有用と思います。
3) 分泌液の細胞診検査は、正診率50〜70%程度(施設の報告により差があり)ですが、繰り返し行えば、それだけ確立は増えます。不安を残したまま受診しないのはよくないことです。他の施設に受診して、セカンドオピニオンを聞くのもひとつの方法です。(文責 籾山)
【No.2093】 04年01月11日 T.M.
乳房全摘手術初めてメールいたします。手術について迷っています。ご助言いただければと思います。T病院に通院しています。すべての検査が終わり、昨日説明をうけてきました。右胸に2つ癌があり(これらについては、針生検で癌と診断されました)、近くにあるのでこの2つをとるのであれば温存手術が可能(合計で2.7センチ)。しかしこれらから離れたところに、もうひとつ腫瘍がありますが、MRIには写っているのですが、超音波では見つからず生検もできず、正体が判らないとのこと。疑わしいものは取ってしまったほうが良いので、全摘出を勧められました。手術は、順番待ちで1月半ばに受けます。私としては癌とはっきりしていないのに取るということに決心がつきません。夫と一人娘は、心配事は少ないほうがよいので取ったらと勧めます。このような場合、先生はどうされるのでしょうか? また、リンパ節の切除も必要ですか、それともセンチネル生検が可能でしょうか? どうぞ宜しくお願いいたします。
日本乳癌学会のガイドラインによれば、乳房温存手術の適応は、「腫瘍径3cm以下、多発病変なし、術後放射線治療を受けること」が条件とされています。もちろん、最終的には患者さん本人が決定するべきですが、残存乳房内再発の危険性を考慮すれば、上記の条件は妥当と思われます。私が主治医ならば、やはり全摘手術をすすめます。また、センチネルリンパ節生検は行う価値があると思います。ただし、センチネルリンパ節が転移陰性で、腋窩郭清を省略した場合の長期予後(再発するかしないか)については、どの施設でもまだ結論がでていません。(文責 籾山)
【No.2092-1】 04年01月10日 H
乳首すぐ下のしこりについて初めまして。62才の私の母についてご相談させて下さい。 25年前に左右両側の乳首下ぎりぎりにあったしこりを見ていただいたところ、 「良性の乳腺腫?(母の記憶が曖昧なのですみません。乳腺症のことでしょうか)」と診断されました。 ところが、先月左側のしこりだけ石のような固いものがあたる感じがして外科を受診したところ、細胞診断でClassXが出て、乳がんを宣告されました。場所は左乳房の乳首のすぐ下で(少し外側です)、乳首と重なっているか、重なっていないかぐらいのところです。 マンモグラフィーでは分からず、幸いにして大きさは5mm、ステージは1とのことで した。 とても小さいのでしこりの周りだけを取れば済むだろうと、やっと手術の決心がついたのに、「場所が乳首のすぐ下なので、乳房ごと全摘することをお勧めします。しこりが乳首から2cm以上離れていないと乳房温存手術はできません。」と医師に言われ、母は錯乱しております。
先生にお伺いしたいことは、
1) マンモグラフィーでは分からず、超音波もやっていないにもかかわらず細胞診断のみで乳がんと確定できるものでしょうか? ちなみに針を刺して細胞を取る際にも超音波はあてていないそうです。
2) しこりが乳首のすぐそばだと全摘しなければいけないのでしょうか? そしてその理由は何でしょうか? しこりと乳首だけ取ったとしても再発すると医師に言われましたが、本当でしょうか?
3) 良性の乳腺症ががんになることはあるのでしょうか?
母も相当混乱しているようです。お忙しい中恐縮ですが、アドバイスを宜しくお願いいたします。1) 細胞診Class Vならば95%以上の確率で癌といえますが、稀に良性疾患でClass Vと診断される場合もあります。通常は、マンモグラフィーや超音波検査との整合性を確認して診断します。
2) 癌の広がりは肉眼で確認できる範囲よりも以外と大きいことが多く、通常はしこりから2cm離して円形切除を行います。つまり最低でも半径2cm(直径で4cm)の切除範囲になります。お母様の場合、乳頭直下とのことですので、乳頭を含めて切除する必要があります。すると、乳房の中心を円形に刳り貫く手術となり、美容的に優れているとはいえません。また、その他の部位にも癌の広がりを疑うような所見があれば、乳房全切除が選択されることもあります。部分切除か全切除かは、患者さんの希望や術後放射線治療の必要性など色々な要素を考慮して決定されるので、お母様の場合も簡単にどちらが良いとは言えません。主治医に部分切除ができない理由の説明を充分に受けて、納得した段階で手術を受けるべきだと思います。
3) 通常、乳腺症ががん化することはありません。(文責 籾山)
【No.2092-2】 04年01月12日 H
検査結果についてこの度はお忙しい中、大変丁寧なご回答をいただき、ありがとうございました。母共々感謝しております。昨日エコー、CTの検査結果が出ました。幸いな事にリンパや他の部位には転移は認められないそうです。ただ、マンモグラフィと同様に乳腺エコー・CT共に乳がんとみられる腫瘤は認められませんでした。医師は、「マンモ・エコー・CTでは乳がんは認められませんが、細胞診でClassXと出ているので癌です。所見にもあるように、6mm大の境界のはっきりしないエリアがあり、このエリアから目に見えないレベルの癌細胞が乳管に存在すると思われます。」と説明してくれました。そこで質問です。
1.マンモ・エコー・CTどれにも映らないほどのしこりを形成しない乳がんが存在するのでしょうか。あるとしたらどんな種類の乳がんなのでしょうか?
2.細胞診の所見 『hyperchromaticで核大小不同、核形不整、polarityの乱れを呈するatypical cell clusterが認められます』、この内容でも稀に良性疾患ということがあるのでしょうか?
3.乳房全摘手術の前に100%癌であると診断できる検査は他にありますか? 結果が出るまで時間がかかる等のリスクはどうですか。素人考えですが、一度しこりを少し取って組織診断をして、100%癌だと診断されたら全摘をするなどということは、乳頭近くにしこりがある母の場合、出来るのでしょうか?
今回のお返事や医師の説明で、本当に癌ならば全摘もやむを得ないと受け入れるようになってきました。またその一方で、『他の病院でもう一度検査をし直したら、もしかしたら良性と診断されるかも』という希望もあるようです。お忙しい中、お時間を取らせてしまい恐縮です。アドバイスをよろしくお願いいたします。1.画像検査で全く映らない微小乳癌はめずらしくありません。むしろその大きさで発見されたことは、通院中の病院の診断技術が大変優れている証拠だと思います。もちろん癌と確定したわけではありませんが、「あやしい芽を摘み取る」という気持ちで手術に望むのもひとつの考えだと思います。
2.ありえます。ただし、全くの良性ではなく、あやしい病変(前癌状態あるいは境界病変)である可能性が高いと思います。
3.可能です。もし全摘術を行う予定ならば、組織診断で癌を確定すべきだと思います。これには、術中に行う迅速病理診断と、手術とは別に局所麻酔で行う外科的生検などの方法があります。(文責 籾山)
【No.2091】 04年01月09日 S.S.
女性のような乳房ですはじめまして。38歳男性です。かなり太っており、女性のような乳房です。少なくとも2年ほど前から右胸〜腋にかけてが膨らんでいました。特に気にしていなかったのですが、最近になってこの膨らみの下にしこりがあることに気がつき、右側も触ってみたところ、ほぼ同じ場所に同じようなしこりがありました。しこりの大きさは1cm×2cm程度の細長い卵型で、右には2個(この2個はくっついているようにも感じます)、左は1個ありました。触っても特に痛みはなく、表面はつるつるしているようで、押すと前後、上下にこりこりと動きます。両方のしこりから数センチ上の内側には米粒大のリンパ節と思われるクリクリがいくつかずつあり、これらとしこりは違う層にあるような感じです。また、あごの下やそけい部などのリンパ節も腫れていません。ここ数年で特に痩せたり体調を崩したことはなく(年に1〜2回風邪をひく程度)、快食快便です。
本来は受診することが一番だとわかってはいるのですが、なかなか心の準備ができず、二の足を踏んでおります。この状態からどんな病気を推測いただけますでしょうか。また、受診の緊急性についてアドバイスいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。「胸から腋窩にかけて1−2cmのしこりが複数個、両側に存在、痛みはなし。」とのことですが、痛みがないので炎症性疾患は可能性が低いと思われます。腫瘍性疾患としては、悪性リンパ腫、脂肪腫などが考えられます。しこり自体がリンパ節なのか不明ですが、外来で行う細胞診検査で診断がつきますので、早いうちに病院に受診してください。(文責 籾山)
【No.2090-1】 04年01月09日 K.S.
妊娠と乳癌相談室と言う事で初めてメールさせて頂きます。33才の女性です。現在妊娠15週に入りました。最近乳房の張りと共に、右乳房にしこりが急に出来てきました。痛みはありません。乳癌ではないかと、毎日眠れません。不妊治療の末、授かった第2子がお腹にいるので、もし乳癌の場合、妊娠は継続できるのでしょうか? 諦めないといけないのでしょうか? どうかご意見をお願い致します。また、受診するのは、現在受診中の病院で良いでしょうか? どうか良きアドバイスをお願い致します。
妊娠中はレントゲン検査などが簡単にできませんが、乳房腫瘤の場合は、超音波と針細胞診で診断可能です。妊娠中の乳房腫瘤の多くは良性ですので、あまり心配せずに、まず現在通院中の病院に相談して下さい。最終的には乳腺外科の専門医がいる病院で診察を受けるべきだと思います。診察を受けずに不安を続けることは、胎児への影響から考えてもよいことではありません。(文責 籾山)
【No.2090-2】 04年01月15日 K.S.
妊娠中のマンモグラフィ早速病院へ行き、マンモグラフィの検査を受けました。妊娠15週でのX線について、担当医は大丈夫との事でしたが、X線技師は、「ダメじゃないの?」と最初に一言。もう検査を受けてしまった後ですが、胎児への影響は本当にないのでしょうか? あるとすれば、どの様な影響が出ますか? 医師によって言う事が違うので不安になりました。どうか、良きアドバイスをお願いします。尚、超音波検査は予約中でまだ受けていません。
妊娠12週以降(器官形成期終了後)のマンモグラフィーは問題ありません。12週以前は、できれば避けたほうが良いとされています。(文責 籾山)
【No.2089】 04年01月09日 T.N.
母の乳がんについて先月母が乳がんと診断されました。母は49歳で、ガンは核が2〜3cmで、周りに8cmあるみたいです。リンパへの転移はないみたいです。母のガンの根治の可能性はありますか? 今は普通に元気に生活しています。姉から聞いた話なので曖昧かもしれませんが、よろしくお願いします。
腫瘍の大きさが8cmというのは、進行乳癌の部類に入ります。手術単独では根治が難しく、術前あるいは術後に抗癌剤治療が必要になります。現段階で転移がなくても、今後2−3年の間に再発する危険性は少なからずあります。最終的には、摘出標本の病理診断結果(組織型、リンパ節転移、ホルモンレセプター、HER2発現など)が重要な情報となりますので、主治医からの情報を確認してください。(文責 籾山)
【No.2088-1】 04年01月07日 H.S.
再発についてはじめまして。去年の2月に右乳癌で温存手術を受けました。幸いにもしこりの大きさが1.5センチで、リンパ節転移なしでしたが、年齢が31歳だったので、放射線を25回、今はホルモン療法(ゾラデックス)をしています。この一年は何もなかったのですが、年末から微熱が続き、頓服を飲むと一旦は熱が下がるのですが、もう10日近く微熱が続いているので、もしかして再発していて微熱がでているのかと不安になりご相談させていただきました。再発するとよく痛みがでると聞くのですが、微熱が続く事もあるのでしょうか?担当の先生の診察があと二週間もあるので心配です。宜しくお願いします。
発熱=再発ではありません。ただし、乳癌の薬物治療中であり、放射線治療歴があることなどから、現在の乳腺外来で、血液・尿検査や胸部レントゲン等を受けられるのが良いと思います。(文責 籾山)
【No.2088-2】 04年01月25日 H.S.
放射線肺炎について以前再発について質問をさせていただいたものです。
年末から微熱が続き、空咳が出て、再発かと思って質問をさせて頂いたのですが、先生の指示通り担当の先生にレントゲンを撮っていただいたところ、再発ではなく肺炎だと言われました。ただ肺炎でもただの肺炎か、放射線からの肺炎かわからないので、今日胸のCTを撮ったら、放射線肺炎だと言われました。主治医には3ヶ月〜半年すると完治すると言われたのですが・・・。
1) 放射線肺炎は非常に珍しく、主治医の担当の患者さんの中では私が始めてだそうです。なぜ私だけなってしまったのでしょうか?放射線の当て方が悪かったのでしょうか? それとも、たまたま私の肺が弱かったのでしょうか?
2) 放射線肺炎と間質性肺炎とは全然違うものなのでしょうか?
3) 放射線肺炎から肺がんになる確率は高いのでしょうか
4) 放射線肺炎は本当に完治する病気で、死亡する事はないのでしょうか?
5) 放射線肺炎になっているのに入院せず、薬も何もなしで自宅で療養していると自然と治るものなのでしょうか?
長々となりましたが、今日主治医の先生に聞けずに帰ってきてしまい、心配なのでご相談させていただきました。宜しくお願いします。1) 適切な放射線照射が難しかったのか、たまたま個人的に肺が弱かったのか、両方とも可能性があり得ます。
2) 放射線肺炎も間質性肺炎の範疇に入ります。
3) 放射線肺炎から肺がんになる確率はかなり低いと思います。
4) 放射線肺炎の程度にも因りますが、一般に死に到ることは極めて少ないと思われます。
5) 放射線肺炎の重症度によります。軽症なら入院せず薬も何もなしで自宅で療養しても治ります。(文責 石川)
【No.2087】 04年01月07日 S.K.
乳腺のう胞症について先日会社の健康診断で、乳腺のう胞症の疑いがある要精検と診断がでました。検査に行く前に何点かお尋ねしたいことがあります。
@ しこりのほとんどが良性と本などで読んだのですが、良性だった場合でも治療は必要でしょうか? 例えば、しこりを取ったり、薬などを飲んだり。
A また良性と診断されても、がんになる可能性もあるのでしょうか?
以上2点なのですが、よろしくお願い致します。@ 良性のう胞では、通常治療は必要ありません。治療といっても、薬物で消失は期待できず、悪性が疑われる場合などは切除します。
A 良性のう胞が癌化することは稀です。高齢者ののう胞で、大きさが3cm以上、血性内容を含むものなどは、はじめから癌の存在が疑われます。(文責 籾山)
【No.2086】 04年01月06日 M
筋状のしこりについてお忙しいところ恐れ入ります。32歳女性、子供2人(3歳、2歳)。授乳はしていませんが、まだ母乳は出ます。たまに、つまる感じがあるので、しぼったりしていました。先月終り頃、急に左胸内側が痛み出し、母乳が詰まってるのかと思って、入浴中絞ったのですが、痛みは消えず、そのまま続きました。1月2日に生理になり、痛みは消えましたが、4日入浴中に左胸上から右斜め下へ向けて、長さ5〜6cm、幅5〜6mmの筋状のしこりが現れました。一瞬骨かなとも思うのですが、骨ではないようです。痛みはありません。胸を下から持ち上げると、筋に沿ってくぼみのようなものができます。自分なりに調べたところ、モンドール病というのに症状が似ているように感じますが、どうでしょうか? よろしくお願い致します。
ご指摘のように、モンドール病に似た症状です。モンドール病の場合、疼痛などの症状は通常1〜2週間で消失します。しかし、乳房内にしこりがないかどうかは、一度チェックすべきだと考えます。30歳以上は乳癌検診の対象となりますので、検診あるいは病院(外科)に受診をお勧めいたします。(文責 籾山)
【No.2085】 04年01月06日 PK
6歳の子供の乳首のしこりについてはじめまして。6歳の娘のことで相談にのって頂きたい事があります。2〜3日前に娘が「おっぱいが腫れている」と言い出したので見てみると、右胸の乳輪の下の方がプクッと膨らんでいました。少し様子をみようと思っていたところ、今日は乳輪全体がしこりの様に硬くなっていました。痛みも痒みもないのですが、表面にできた湿疹などというより、中にしこりがあるという感じです。なんでもない方の左胸の乳首とは明らかに違います。小さい子供にも乳房の病気などは考えられるのでしょうか。とても心配です。ご返答を頂ければ幸いです。
6歳女児・乳房内のしこりということですが、多くは成長期のホルモンバランス異常によるものと考えます。しかし稀に小児の乳房腫瘍も有りえますので、先ずは病院に受診(外科)することをおすすめします。(文責 籾山)
【No.2084】 04年01月06日 M
左脇のしこり27歳男性です。今日、お風呂で脇を洗っている時に痛みを感じました。洗い方が乱暴だったからかな?と思っていたのですが、触ってみるとしこりのようなものがありました。1センチくらいのしこりなのですが、何かの病気なのでしょうか?
男性の乳房が腫れて、痛みを感じる疾患に、女性化乳房というものがあります。若年男性に多く、ホルモンバランスの不均衡が原因です。ただし稀に男性の乳房腫瘍もありますので、一度病院(外科)に受診することをおすすめします。(文責 籾山)
【No.2083】 04年01月06日 H.T
乳がん術後の治療についてお願いします。昨年10月に胸筋温存乳房切除術をしました。ステージはUa 、16mm 、リンパ節転移 1/12、ホルモン感受性陽性で、11月よりホルモン注射とホルモン薬を飲んでいます。転移がとても心配です。手術前の検査では他の臓器にはなかったんですが・・・。52才です。化学療法は必要ないのでしょうか。心配で夜も眠れません。よろしくお願いします。
ホルモンレセプター陽性乳癌の場合、ホルモン剤の注射+内服治療は、抗癌剤と同等の効果があるとされています。副作用を考えれば、ホルモン剤の方が身体への負担は少ないと思います。抗癌剤という選択肢もありますが、どちらが正しいかは現段階で結論することはできません。主治医とよく相談して、不安が解消される治療を行うことも重要だと思います。(文責 籾山)
【No.2082-1】 04年01月06日 S
術後補助療法について(再発予防のために)新年早々よろしくお願いいたします。42歳で右乳房全摘、リンパ節 2個微小転移(レベル1、2/14)(レベル2、0/7)、ステージUA、硬癌+充実腺管癌、しこり2.5センチ×2センチ。ハーセプテストはしていないと思います。術後CMF6コース、同時進行でノルバデックスをしていました。化療後、生理が復活してきた様なので、CMF終了後1年経ってゾラデックスを追加。現在45歳、術後2年3か月経過、ゾラ+ノルバ。術後1年目しか検査をしていないのですが、血液検査だけにおいては異常なし。「最近はCMFは効果が弱くてあまり使われない」と聞くにつけ、もっときつい化療も教えてくれて、選ばさせてくれればよかったのにと後悔しています。今からでも再発予防のために治療をしたいのですが、何がよろしいでしょうか。ご助言をよろしくお願いいたします。
CMF療法は効果の確立された治療法で、間違った選択ではなかったと思います。他にはCAFやタキソール、タキソテールが使用されます。現在術後2年3ヶ月で無再発、ゾラデックス+ノルバテックスを投与中とのことですが、ホルモンレセプター陽性乳癌であるならば、充分な治療法であると思います。再発が確認されていない状況で、別の抗癌剤治療を行うことは通常ありません。ノルバテックスの内服は5年間が推奨されています。(文責 籾山)
【No.2082-2】 04年02月09日 S
再発予防の為の術後補助療法(2)再度よろしくお願い致します。
今月の受診日に、主治医に思い切って、「CMFでは効果の薄い化療だったのでは?」とお聞きしました。すると、紹介状(転勤の為、術後に転院して化療を受け始めました。)に先の主治医が「CMF」を使用と書かれていたので、そうしたとの事でした。そして、当院では当時でも「CEF」を術後補助療法に使っていた(それならば選択させて欲しかった!)、「希望があるのならば、今からCEFを6クール追加してもよい。」との事でした。術後2年4ヶ月が経ち、今から「CEF」6コースは如何なものでしょうか。「タキソール」「タキソテール」「カぺシタビン」などの使用は如何なものでしょうか。お手数をお掛け致しますが、よろしくお願い致します。再発抑制効果としてはCMF<CEFですが、大きい差ではなく、CMFが無効という訳ではありません。両者は副作用に大きな違いがあり、開始時、主治医が患者さんと話し合って決めることが多いようです。化学療法の期間ですが、多くは6コースで評価されており、できれば6コースが良いと思われます。「タキソール」「タキソテール」「カぺシタビン」については、より有効との臨床研究が発表されていますが、まだ評価は一定しておりません。(文責 石田)
【No.2081】 04年01月06日 K
男性の乳癌初めまして。現在24歳になる社会人(男)です。10月の始めごろから左胸乳頭の裏側辺りにしこりの様な物ができ、心配しています。しこりの大きさは1円玉位なのですが、まれに僅かな痛みを感じることがあります。心配になりネットなどを利用して調べてみると、まれに男性でも乳癌を発症することがあるが、多くの場合、女性化乳房の場合が多いということ、まれにホルモンバランスの異常からも発症するとのことでした。自分は思春期にすでに女性化乳房のような症状は経験しています。女性化乳房は何度も起こる症状なのでしょうか? それともホルモンバランスの異常なのでしょうか? ホルモンバランスの異常であれば、その原因は何によるものなのでしょうか? やはり癌と疑って病院で見てもらった方が良いのでしょうか? 症状が症状だけに誰にも相談できずに困っているしだいです。以上の点に関して、お忙しいと思いますがアドバイス頂けたら幸いです。
年齢と症状からは女性化乳房が疑われます。ホルモンの異常は原因を特定できないことが多いようですが、思春期など発育に伴う変化や長期間内服している薬剤が原因になることがあります。ただし、確定診断の為には、病院で検査を受けることをおすすめします。同様の症状で受診する方は少なくありませんので、、躊躇せずに総合病院の外科(乳腺外科)に受診してください。(文責 籾山)
【No.2080】 03年12月31日 KH
術後補助療法について3歳女性。12/9右乳房全摘術。リンパ節郭清術、病理は組織型、乳頭腺管癌、腫瘍の大きさ(ひろがり)3.5cm、ホルモン感受性あり、リンパ節転移あり、HAR2蛋白過剰発現なし、核異形度2、腫瘍の大部分を非浸潤性乳管癌の成分が占める。リンパ節転移はセンチネルリンパ節に1個、しかも非常に微小である。よって術後の補助療法は不要とのことです。主治医の先生をとても信頼しているので、治療が要らないのならよかったと喜んだのですが、やはり心配になってきました。本当に何もしなくてよいですか? いろんな本を見ましても術後全身療法をしない場合については説明が見つかりません。主治医にもう一度お聞きしたいのですが、次の診察は3ヵ月後なので待っていられません。又、核異形度の説明の時に1〜5まであるとのことでしたが、本なんかでは1〜3ですが、病院によって違うのでしょうか?補助療法なしでは不安なので免疫力をつける自己努力をしたいのですが、アガリクスやフコダインといったものはどうでしょうか? 信頼できる商品を見つける手立てもないのでしょうか? 個人的には漢方薬の方が信頼できると思っていますが、ご意見をおねがいします。
微小なものでもリンパ節に転移していたわけですから、術後の補助療法は必要だと思います。ホルモン感受性が陽性ですので、最低でもホルモン療法は補助療法として受けた方が良いでしょう。核異型度は1−3に分類するのが一般的です。病院によって異なることはないと思います。アガリクス等を飲むのは自由ですが、有効である科学的な根拠はありませので、薬としては認められておりません。信頼できる商品は薬として認可されたのもだけで、他に積極的にお勧めできるものはありません。漢方には保険で認められているものもありますので、希望があれば主治医に相談してみてください。しかし癌に対する免疫力が本当に上がるかどうかは定かではありません。(文責 吉田)
【No.2079】 03年12月31日 T.T.
線維腺腫胸のしこりが線維腺腫と診断されました。摘出する場合の手術は、どの様な方法なのでしょうか? また摘出しなくてもよいものでしょうか? しこりの大きさは、1.8センチです。
線維腺腫を摘出する場合、通常は局所麻酔をしこりの周りにうち、しこりの上の皮膚を2.5cmぐらい切開して、しこりを摘出いたします。線維腺腫が確実に線維腺腫であれば摘出しなくても良いと思いますが、摘出するのは病理で線維腺腫であること確かめるためでしょう。(文責 吉田)
【No.2078】 03年12月31日 N.M.
乳房に湿疹がありますはじめまして。今年の頭くらいから、右乳房の乳輪から3センチくらいの所に直径3ミリ程の赤い湿疹ができています。一番最初は皮がめくれ、少し爛れていましたが、今はただ赤いだけで、爛れはありません。そして、また最近、右乳房の乳輪から2センチくらいの所に直径4ミリほどの赤い湿疹ができました。爛れはありません。乳癌の一種でパジェット病があるというのを、こちらの相談室で知りましたが、この病気は乳首にのみ発症するものなのですか? 乳房自体に発症することはありますか?教えてください。
パジェット病は乳頭下の乳腺に小さな癌が乳管に沿って浸潤し、乳頭・乳輪の湿疹様変化を示すものですから、乳頭・乳輪以外にできることはまずありません。治りにくい様であれば、一度皮膚科を受診してください。(文責 吉田)
【No.2077】 03年12月31日 S.A.
右乳房のしこりについて初めて相談させて頂きます。51才の私の母ですが、一昨日、右乳房右下部にしこりを見つけ、近くの病院(婦人科)に受診しました。触診の結果、大きさは3×4cm、表面は滑らかで、動くものとのことです。乳腺外科のある病院での検査を薦められています。急激に病状が進行・悪化することを心配しています。年末・年始で病院が休診になってしまいますが、年明けまで待っていても差し支えないものでしょうか?また、病院を選ぶ際のポイントがありましたら、アドバイスお願いします。
悪性と決まったわけではありませんので、あせる必要はありません。年明けまで待っても差し支えないかどうかわかりませんが、今の状態が急に進行することはまずないと思います。年明けに乳腺外科を受診して、きちんと診断してもらいましょう。乳腺外科を標榜しているところならば専門家がいるはずですので、どの病院でも良いと思います。(文責 吉田)
【No.2076】 03年12月31日 ひろ
筋肉とリンパ節私の親戚が、乳癌だと言われました。段階で言えば、5が一番悪いならその中の4の状態ですと言われました。筋肉とリンパ節に転移しているとのことなのですが、来年から抗がん剤をうつとか・・・。筋肉とリンパ節への転移って、どういう状態になるのでしょうか? 全く分からないので是非教えて下さい。
筋肉とリンパ節に転移のある乳癌は、一般的にいって進行癌です。メールの情報だけからでは判断がつきませんが、肺や骨、肝臓などにも転移(遠隔転移)があるかもしれません。来年から抗癌剤をうつということは乳腺のしこり小さくするのと、遠隔転移の治療、あるいは予防を行うということでしょう。リンパ節転移のある乳癌は遠隔転移を来たし易く、予後も不良のことが多いです。もう少し詳しい情報が欲しいところです。(文責 吉田)
【No.2075-1】 03年12月31日 M.Y.
検査のための手術について初めて相談させいただきます。よろしくお願いいたします。43歳、18歳の子供が一人いますが、現在独身です。生理は順調です。2年前に右乳房下ギリギリのところに1センチくらいのしこりを発見し、総合病院で受診していましたが、経過観察ということでした。今年9月には、乳腺外来のある別の病院に受診し、マンモ、エコー、麻酔をかけて大きめの(2mm)くらいの穴を開けて組織をとる検査、MRIを受けましたが、悪性のものは見つからず、3ヶ月後の今回の受診となりました。
今回の受診結果は、しこりは1.6×1.8センチで、完全に良性とも言えない「3」ですが、乳房のひきつれのような変化が見受けられるのと、前回よりも1mmほど大きくなっているようなので切除したほうが良いと言われ、手術を受けることになりました。
相談したいことは、手術の方法についてです。
1.しこりのみを取る。良性であればこれで終わるが、悪性の場合、再手術となり、傷跡も大きくなると言われました。
2.しこりのまわりの組織も同時に切除し、その場で悪性が認められればリンパもとる。検査と治療をかねた方法で、こちらを勧められました。でも、最終的な結果は1週間後の永久標本(字が合っているのかどうかわかりません)でないとわからないとのことでした。
私としては、悪性でないかもしれないのに周りの組織まで取って、乳房の形が変わるのでは?と心配なのですが、悪性の場合、またすぐに手術を受けるというのも負担が大きい気がして、迷っています。こういったケースで悪性な割合はどの程度なのでしょう? 主治医が勧める2の方法が良いと思われますか?どうぞアドバイスをよろしくお願いします。手術は1月20日の予定です。様々な状況により1の方法を行ったり、2の方法にしたりしていますが、一般的には悪性の可能性がより高い場合、2の方法がとられることが多いと思います。メールの様子では悪性か否かは5分5分だと思います。おっしゃるように悪性でなかったら周囲の組織をとる必要はありません。2の方法をとるにしても、まずしこりだけをとって悪性か否かを術中に調べてもらい、悪性であれば周囲組織を追加切除してもらうのがよいと思います。出来るはずです。(文責 吉田)
【No.2075-2】 04年02月09日 M.Y.
化学療法ランダム化比較試験について以前、相談させていただいた43歳の者です。この相談室は本当に参考になり、ありがたく思っております。
1月20日、温存術を受けました。しこりは13mm、リンパ節転移も1/10あり、ステージはUa、乳頭線管癌とのことで、今後化学療法を行うことになっています。標準的な治療法は他の方の相談内容等を参考にさせてもらっていますが、今日の診察で、医師より臨床試験について同意するかどうか聞かれて迷っています。試験名は、「ホルモン療法低感受性、脇窩リンパ節転移陽性乳がんを対象とした術後化学療法ランダム化比較試験」で、AC/EC療法とタキサン系の薬を組み合わせた方法2種類と、タキサン系のみの方法2種類の、4種類のうちどれが一番効果的かどうかを調べるそうです。その4種類のどの方法をとるかは、ランダムに決めるので患者や医師は選べないとのことでした。私としては、より効果のある方法を選びたいのは当然ですが、副作用が違うのに自分でその方法を選べないというのに不満がありますので、迷っています。試験に同意しない場合はAC/EC療法のみか+パクリタキセルになるとのことですし、途中で変更も可能と聞きました。
@ 副作用が心配なので、タキサン系のみ(吐き気の副作用が少ない?)を選択し、3週に1回でなく、1/3量を毎週という方法を選びたいと思うのですが、こういう臨床試験では、そういう選択肢はないのでしょうか? また、医師としての立場でなく、患者の家族であった場合、試験に参加することを勧めますか?
A ホルモン感受性についての病理結果は未だ出ておらず、閉経前であることから化学療法後にホルモン療法を行うとのことですが、化学療法にホルモン感受性は関係ないのでしょうか?
B 癌は手術で取りきれたので放射線治療の必要はないとのことですが、こちらの情報を見ていると放射線治療も標準的なようですが、本当に必要ないのでしょうか?
他の相談者のように、細かい病理結果を教えてもらっていません。わかる範囲でのご回答をどうぞよろしくお願いします。どちらがより効果があるのかを調べる試験ですから、投与前には予測は不可能です。貴方の場合、臨床試験を同意しなかったわけですね、であれば治療法について主治医と相談して副作用の少ないものを選択することは可能です。臨床試験は最終的には本人が決めることです。その試験の内容を十分理解し、効果に大きな差がなく、それが乳癌治療の発展に役立つものであればという気持ちがあるのであれば参加すべきです。あくまでも自発的なものです。末節的なことでは治療費や通院費が軽減されるメリットはあります。ER+かーかは直接化学療法には関連はありませんが、ER−の方が、化学療法をより強化する場合もあります。温存療法後の照射については、多くの施設では行っているようです(私どもの施設では全例)。照射には一長一短もあるので、よく相談し、理解した上で治療をうけられるのが良いと思います。(文責 石田)
【No.2074】 03年12月28日 T2
乳房マッサージで出血(HPNo.1700-2)掲載1700で以前にもメールさせていただきました。半年前、妊娠3ヶ月の時に左胸にしこりがあるような気がして・・・ということで。その時、2件の病院で超音波の検査をしました。
「疑いがあるようなら細胞針をします。」ということでしたが、結果は、2件とも「大丈夫です。(癌ではない)」とのことでした。結局そのしこりが何であるのかは、どちらの先生からもはっきりした説明はいただけませんでした。あれから「切迫流産、切迫早産」と言われながらも半年が経ち、現在妊娠9ヶ月に入ったところです。ようやく産婦人科の先生から「順調」と言う言葉を聞くことができ、1週間ほど前に初めて乳房のマッサージをしようとしたところ、気になっていた左の乳房から少しうっすらと血がにじみ出て来ました。その後はそういうことはないのですが、心配がよみがえってきました。昨日の定期健診で産婦人科の先生は「乳がんだと血が出るということはあるけれど、妊娠中にもそういうことはよく聞きくよ。続くようだったら、精密検査も考えて見ましょう。」ということでした。たまに少しの血がうっすらとにじみ出るような事は乳がんでなくてもあることなのでしょうか? 原因はどんなことが考えられますか? 深刻度はどのくらいなのでしょうか? 先生方の見解はいかがでしょうか? よろしくお願いいたします。乳房は妊娠中から授乳期にかけて腫脹しており、マッサージなどで出血することもあるようです。あまり心配は要らないと思います。乳房のしこりや出血が出産後も残るようでしたら、念のためもう一度検査しておくこと勧めます。(文責 吉田)
【No.2073-1】 03年12月28日 O.M.
経過観察で大丈夫でしょうか20年ほど前から左胸にしこりがあり、検診は定期的に行っております。細胞診も過去に三度程して(クラスT、クラスU)おり、大きさも変わりありませんでした。昨年4月、開業医の先生から、「摘出した方がすっきるするよ。」と言われ、大学病院を紹介して頂きました。そこで、触診、エコー、マンモをして頂きました。エコーの最中にいきなり乳がんだと言われ頭が真っ白になりました。その後でエコーを見ながら細胞診をしました。結果はクラスU。次にもう一回細胞診と麻酔をして太い針での組織診をしました。結果および所見は以下の通りです。
細胞診診断文: 判定U、compatible with fibroadenoma、二相性を示す乳管上皮と多数の双極裸核を認める。
組織診診断文: no evidence of malignancy in the breast。 2層の上皮に覆われるductと粘液状の間質よりなる領域がみられます。近傍に小葉がみられ、周囲に繊維化を伴っています。fibroadenomaかfibrocystic diseaseの一部をみているのかはこの切片では判定できませんが、少なくともここでは明らかな悪性所見を認めません。
先生の診断は、摘出しなくていいとのこと。3センチあるのであれば、摘出をお勧めしますが、このままで大丈夫とのことでした。「あとは定期的な検診をしましょう。ということでした。その後も検診にいきましたが、変わりなしということでした。私の場合、通常の線維腺腫のように丸くなく形がギザギザしていること、年齢的なこと、乳腺が若いということで乳がんを疑ったということをおっしゃっていました。可動性はありますが、表面の形状は凸凹しています。本当にこのまま、ほおって置いていいのかどうか、心配な日々を送っています。私は、現在47歳、43歳の時に高齢出産を経験しています。腫瘍の大きさは2センチ足らず、出産を機に少し大きくなったように思います。どうぞ、ご回答の程よろしくお願いします。太い針で組織診まで行ってhibroadenomaあるいはfibrocystic diseaseであったのですから、このまま様子を観察していて大丈夫ででしょう。しかし開業の先生が「摘出した方がすっきるするよ」と言うのも一理あり、良性であっても2cm弱のしこりをもっているのも気持ちいいものではありません。しこりがいつまでも縮小しないようで心配しているようならば、摘出してもらうのも良いでしょう。(文責 吉田)
【No.2073-2】 04年05月11日 O.M.
米粒大位の長さの硬い筋のようなもの以前に線維腺腫のことで質問させて頂いた者です。その反対側の腋のくぼみあたりに一箇所だけ米粒大位の長さの硬い筋のようなものに触れました。つまみあげても、しこりのような感覚はありません。腕を下げても上げても感覚は同じです。これは何に触れているのか心配で質問させて頂きました。よろしくお願い致します。
この文面では何を触れているのか良くわかりません。腋窩皮膚の皮下にある腫留なのでしょうか。不安を取り除く意味からも一度専門医に診てもらって下さい。(文責 麻賀)
【No.2072】 03年12月27日 KM
乳首のかゆみ今年の7月に出産してから乳首が痒くてしかたがありません。掻きすぎて乳首が切れたり薄皮が捲れてしまったりします。ブラジャーをつけているときは治まっているのですが・・・痒み止めの薬を塗ってもその時だけでまた痒くなってしまいます。乳輪のところに湿疹のようなものもあります。どうしてでしょうか? 乳癌の可能性もあると聞いてとても心配です。
接触性皮膚炎などではないかと思いますが、ページェット癌の可能性も否定できません。一度、皮膚科なり外科なりを受診してみてください。(文責 吉田)
【No.2071】 03年12月27日 A
放射線照射の影響について(HPNo.1726-3)いつもありがとうございます。2週間ほど前に人間ドックで心電図をとりましが、同室性収縮異常と言われました。内科医は心電図データを診て首を傾げていましたが、症状がない限り大丈夫との事。乳がんの放射線照射の影響で乳房とか脇の下の感覚がまだおかしいのですが、それが関係しているのでしょうか?
同室性は上室性のことでしょう。乳癌術後の放射線は出来るだけ心臓とか肺にはかからない様にいたしますので、関係はないと思います。(文責 吉田)
【No.2070】 03年12月27日 M.S
右胸にしこりがあります私は生後2ヶ月の息子を持つ29歳です。妊娠5ヶ月ごろ右胸にしこりがあり、触診では妊娠中の為のものだろうとのことでしたが、エコーにてやや形にゆがみがあり、悪いものの可能性も否定できず、検査も妊娠中にてできないので、とってしまった方が安全とのことで、しこりのみをとる手術をしました。生検にて、良性だろうが妊娠中で乳房全体が異常な状態のため、出産後落ち着いてから検査してみたほうがよいかもと言われました。まだまだ授乳期のため、いつごろ検査にいったらよいでしょうか。妊娠中良性であれば大丈夫と思ってはだめでしょうか? おっぱいのはりが左右違ったり、若干乳首の高さが違う気がするのですが・・・。早めに見てもらった方がいいでしょうか?教えて下さい。
どの程度乳房全体が異常であるのかがわかりません、年明けにでも受診してみたらどうでしょう。そこで判断してもらうのが一番です。多分大丈夫と思いますが、実際に診察してみないと何ともいえませんので、このような返事になってしまいます。すみません。(文責 吉田)
【No.2069】 03年12月27日 M
再検査の検討こんにちは。はじめてご相談させて頂きます。56才の母について大変不安に思うことがあって、このホームページを見つけました。何年か前から脇の下にグリグリしたしこりがあったそうなのですが、先日、ある病院で念のためにしっかり検査をしてもらったそうです。マンモグラフィー、超音波、エコーなど一通りの検査をした結果、担当医師のお言葉では「多分乳癌ではないと思います」とのこと。加えて、「ただ、そのしこりが気になるようでしたらとりますが、どうしますか?」と聞いてきたようです。母は大事に至らなければ身体にキズつけることは嫌だと思ったようで、その旨を伝えたところ、「では二、三ヶ月様子をみましょう」というやりとりがあったそうです。
この話しを聞いて、娘の私としては大きな不安が残りました。患者としたら、「大丈夫ですよ!癌ではありません」という言葉が聞きたいんですよね…。乳癌か否かを断定・断言するのはとても難しいものなのでしょうか。別の新たな病院にて再度検査した方がよいのか迷っています。でもまた同じような結果を伝えられるだけなのだろうか?という思い、そしてその先生が言う通り、二・三ヶ月今の状態で放っておいてもいいのだろうかと、怖い思いです。母の脇の下のしこりは、疲れたり体調が悪かったりするとその大きさにも変化があるようで、痛みは全くないものだと聞いています。
これからこのホームページの過去の相談内容を隈無く読もうと思っています。ただ今とても不安で、すぐにこのメールを出してしまったので、過去の内容で重複しているものがあったら大変申し訳ございません。お忙しいところ大変恐縮ですが、今後どうしたら良いか、良きアドバイスを教えて頂けると大変有り難いです。どうか宜しくお願いいたします。乳癌か否かを断定・断言するのはとても難しいものです。お母様の場合、悪性の可能性は低いと思いますが、万が一のことを考え様子をみると言ったのだと思います。実際診察した訳ではありませんので何とも言えませんが、不安で心配であれば切除してしまった方がいいでしょう。(文責 吉田)
【No.2068】 03年12月25日 K
術後の治療方法について術後の治療方法について、セカンドオピニオンをお願いします。53才、閉経前(子宮筋腫のため、3年前切除していますが、卵巣があり、血液検査で閉経前と判断される)。11月12日、右乳房温存手術をうけました。病理結果は大きさは1.6x1.7、リンパ節はレベル2まで郭清で、0/1、0/12でした。ホルモンはER+、PGR+、断端は陰性、浸潤せい小葉ガン、HER2-、核異形度2で、ステージ1でした。主治医から、2年間のリュープリンの注射と5年間のノルバッテクスの経口、28回の放射線の照射を指示されました。小葉がんは予後が悪く、転移しやすいと聞きました。化学療法をくわえなくても大丈夫か、とても心配です。よろしくお願いします。
T1n0、ER;+、pgR+乳癌ですので主治医の言う治療で一般的には十分と思います。リュ-プリン+ノルバテックスは化療(CMF)と同様な効果があるとされております。どんな化学療法をおこなっても再発転移を起こす人はいますので、この抗癌剤を使えば絶対大丈夫とは言えないのが現状です。どうしても心配ならば主治医に相談してみてはどうでしょう。(文責 吉田)
【No.2067】 03年12月25日 O.N.
乳がん後のリンパ浮腫について知り合いの70才を過ぎた女性が困っておられるので、教えていただきたいと思います。その方は、30年近く前に乳がん手術をし、全摘出しています。1年位前から片腕が少し痺れ始め、そのうち腕がだんだんむくみ、かなりの太さになっているようです。それだけでなく、腕の付け根から筋力が無く、腕がブラブラになり、指先も力が入らないので、箸も包丁も持てなく、日常生活に不自由しています。病院に行き、リンパ浮腫の治療で、弾性スリーブや家庭用腕マッサージ装置を購入して試しています。手術後かなりの年数が経って、このような症状が出るものでしょうか? 浮腫だけでなく、腕の機能も失うことがあるでしょうか? 何とか治らないでしょうか? 何ヶ所か病院で診察を受けてもはっきりしたことが分からないようです。何かアドバイスしていただけたら幸いです。よろしくお願いします。
乳癌の術後7〜8年たってリンパ浮腫が進行する患者さんは稀におりますが、30年近くたってがらというのは経験がありません。まず上肢の血行やリンパの流れを妨げるような再発や腫瘤がないかよく調べることが大切です。そのようなことがなければ、今やっているマッサージや弾性スリーブを根気よく行うしかありません。ひどくなれば当然腕の機能障害も重症になってきます。最近ではリンパ浮腫の専門医院もあるようですので、一度相談に行かれるとよいと思います。(文責 吉田)
【No.2066】 03年12月25日 E.B.
タキソテールについていつも拝見させていただいております
昨年温存手術を致しました 1年後肺転移が見つかり、抗ガン剤治療に入りました。タキソテール35ミリをブドウ糖液で250ミリにし点滴を受けています(週1回を3週連続、4週目は休み)。タキソテールの仕様を読みますと70ミリを3〜4週で1回と理解したのですが、色々あるのでしょうか。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。タキソテールの使用法には少量を毎週うつ方法と、大量を3−4週に1回うつ方法があります。毎週うつ方法は副作用の出現が軽度であり、状態の良くない患者さんにも投与が可能です。効果は同様だと思います。(文責 吉田)
【No.2065】 03年12月25日 M.M
ドックで線維腺腫を指摘されました45歳、子供一人(38歳で出産)の主婦です。先日、人間ドック(乳房ドック)で、触診、超音波、マンモグラフィの検査を受け、超音波にて右側に腫瘤2つを指摘され(ました(9.6ミリ、6ミリ)。マンモグラフィは異常なし、触診でも何も触れないようです(自分で触れてもわかりません)。「エコー上、 腫瘤は線維腺腫であり精査の必要なし」との結果で、今後のチェックも年一度でよいとのことでした。が、他の本で、「40歳代の線維腺腫はよく調べたほうがよい。」とあるのを読んだり、親戚筋の叔母が乳がんを患ったことなどが思い出され、一年後のチェックで大丈夫なのか心配になりました。また、そういえば半年ほど前から、生理前に胸が張るのが気になることが多くなり(以前はほとんど自覚していなかったのですが)、こうした症状は乳がんのリスクと関係があるのでしょうか。乳腺のきちんとしたドックをはじめて受け、自覚を新たにしたところですので、今後の正しいチェックの仕方をアドバイス戴ければと思います。 よろしくお願いいたします。
生理前に乳房が張るのは当たり前で、特に乳癌のリスクとは関係ないでしょう。人間ドックで線維腺腫と診断され年一回のチェックでよいと判断されたのでしたら、それに従うのが良いと思います。しかしその線維腺腫は線維腺腫のままであっても、他の部位に乳癌が出来ないとも限りません。検診は検診を受けた時点では乳癌はないと判断するだけで、その後に乳癌が発生しないことを保証するものではありません。正しいチェックの方法かどうかはわかりませんが、お勧めするのは自己検診です。月に1回、生理1週間後(乳房の張りが少なくなる時期)ぐらいに乳房にしこり触れないかよくチェックしてください。(文責 吉田)
【No.2064】 03年12月25日 マリン
スキルス細胞とは?乳癌検診で2センチ程のしこりが見つかり、細胞検査で、「悪性のがん細胞あり、一部にスキルスあり」の結果がでました。スキルスと聞くと胃がんなどで、進行性で危険な癌という事しか知識がありませんが、乳癌のスキルス細胞とはどういうふうに受け取ったらよいものでしょうか? 担当医は、「全身の転移検査が終えてから説明します。」とだけで、何も説明してくれません。今後の検査は1月に入ってからとなっております。
乳癌のスキルス癌は、癌細胞がバラバラと成り、間質に浸潤し、間質結合組織の増殖を伴う癌で、低分化乳癌に相当するもので、他の乳癌に比べやや予後が悪い傾向があります。乳癌の予後を規定する因子はリンパ節への転移の有無ですので、スキルスな部分があったからと言ってそれほど気にすることはないでしょう。(文責 吉田)
【No.2063-1】 03年12月21日 M.S.
葉状腫瘍こんにちは。34歳の主婦で、現在妊娠5ヶ月です。今年の4月にしこりに気付き診察したところ、しこりは2センチ弱で、乳腺線維腺腫と診断されました。7月にも定期検診に行き、大きさも変らず異常はありませんでした。ところが、妊娠して、特有の胸の張りと同時にしこりが大きくなっている気がしたので、外科に行ったところ、5センチほどに大きくなっており、葉状腫瘍で、このままだとどんどん大きくなるので手術をしたほうがいいと診断されました。妊娠している状態で手術は可能なのでしょうか?また、出産して母乳をあげることができますか?
葉状腫瘍は急速に増大することもあり、10-20%は悪性(葉状肉腫)ですので、手術をした方か良いでしょう。妊娠中であっても手術は可能でしょう。授乳は術後の状態にもよりますので何ともいえません。勿論可能なこともあります。(文責 吉田)
【No.2063-2】 03年12月27日 M.S.
愛知県春日井市の病院は?先日はご回答有難うございました。手術を受けるようにしたいと思いますが、今回診断を受けた所はたまたま帰っていた実家(九州)だった為、そこではできません。今、愛知県の春日井市在住ですが、引越ししてきたばかりなので何処がいいのかわかりません。妊娠中でもありますので、専門の先生にお願いしたいと思っています。どなたかご紹介頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。手術が出来ても麻酔の後遺症がおなかの子供に影響するのでは?と素人の考えなのですが・・・。それと、母胎の体力的な面も心配です。
愛知県春日井市がどのあたりかはわかりませんが、乳腺疾患を多く扱っているところは愛知県立癌センター乳腺外科、国立名古屋病院外科、愛知医大乳腺内分泌外科、藤田保健衛生大学内分泌乳腺外科、飯田市立病院外科などです。ここには専門家がおります。細かいことは分かりませんので、診察日などを電話で確かめてから受診してください。(文責 吉田)
【No.2062-1】 03年12月21日 T.M.
検査時の質問事項について37歳(2歳の娘1人あり)の妹について伺います。一昨日、年に一度の検診で発見されたしこりが、注射針の検査で癌との診断を頂きました。 場所は左の乳房の上、脇と乳首の交差点のやや外側です。そこでお伺いしたいのは
1) エコーやレントゲンに映らないこと、コロコロと動くことで、稀な例と言われたようですが、やはり癌なのでしょうか?
2) 週明けに転移を始めとする検査をしていただくことになっています。どのような点、内容を確認することが今後の役に立つでしょうか?
漠然とした質問で申し訳ありませんが、「乳癌の第一歩」をご教授くださいますようお願い申し上げます。このような機会を頂き、心より感謝申し上げます。1) エコーやレントゲンに移らない癌は稀ですがあります。細胞診で癌と診断されたのであれば、まず間違いはないと思いますが、このような非典型例ではしこりだけを切り取り、組織を確認してから手術をすることも多いです。
2) 乳癌の手術時(前後)には、CTや骨シンチで遠隔転移の有無を確認しておくことが必要です。転移として多いのは骨と肺、ついで肝臓です。小さなものでも稀にこのような部位にすでに転移していることがあります。脇の下のリンパ節への転移は手術の時にとって調べるわけですが、ここに転移があれば将来遠隔転移を来たす可能性が高くなります。(文責 吉田)
【No.2062-2】 03年12月28日 T.M.
小細胞乳癌?2062号の追加質問になります。お手間を取らせます。申し訳ありません。その後の転移検査(CT,MRIなど)を行った結果、、癌の病巣は見えないとの診断をいただきましたが、「がんの種類は小細胞癌(先の注射による検査から)、あるいは悪性リンパ腫(胸のしこりの様子、その後見つかった脇のしこりから)ではないか?」とカンファレンス(専門の先生方の協議?)でなったとのことです。 お正月明けに切り取って検査することになっています。また、非常に珍しい症状で、全国で200例くらいで治療の前例が少ないので治療の方向性が難しいとのことでした。そこで伺いたいことは、
1 小細胞癌は肺が一般的のようですが、乳の場合は珍しいのでしょうか?
2 またこの治療はどのようなものでしょうか
3 胸のしこりがこの1週間で1センチほど大きくなったような気がすると申します。2063の回答も拝見しましたが、小細胞癌、リンパ腫との関係はいかがなものでしょうか?
4 次回検査は2週間後とのことで、この間に更に大きくなり、問題が大きくなる可能性はありますか。
5 活性化自己リンパ球療法の効果について先生はいかがお考えですか。
長々と申し訳ありません。よろしくお願い申し上げます。1.非常に珍しいでしょう。わたしは経験がありません。
2.放射線と化学療法が主体でしょう。化学療法は肺の小細胞癌に使用されているものを使うことになると思います。
3.全然別の腫瘍ですが、小細胞癌とリンパ腫は細胞診などでは鑑別が難しいことが多いようです。特殊染色をしなければ分からないことも少なくないようです。甲状腺では小細胞癌といわれたものは実はほとんどが悪性リンパ腫であったという報告もなされております。
4.可能性はありますが、あせっても仕方ありません。正確に診断してもらい対処することが肝心です。
5.この療法が非常に有効である例もありますが、多くは効果がはっきりいたしません。副作用はほとんどありませんが、保険で認められていませんので、他に手立てがない場合に限って試みるものと考えております。(文責 吉田)
【No.2061】 03年12月21日 N.I.
再発乳癌の治療法(12)(HPNo.1260-12)たびたびNO.1260で相談させて頂いております。お忙しいところ恐縮ですが、ご回答よろしくお願いいたします。
母は現在再発乳がんの治療として、10月にパクリタキセル8クールを終了しました。パクリタキセルで治療中、腫瘍マーカーは正常値内、CT上でも腫瘍の影はほぼなくなっているということで、安心していました。先日、10月に血液検査およびCTを行った結果を聞いたのですが、「マーカーはガタガタしてきて、肝臓の影が大きくなってきている」と言われました。抗がん剤治療中には効果が出ていたのに、なぜ終了時に悪くなってしまったのでしょうか?先生の考えを教えてください。
今後、主治医は12月現在の血液検査をみて、今後の治療法を考えようと言っています。主治医の考えている今後の治療法には、「赤い薬(アンスラサイクリン系の薬でしょうか?」もしくは「ナベ○○○・・・(よく聞き取れませんでした・・・ナベシギールだったような?)」があるようです。「「ナベ○○○・・・」という薬は、アメリカでは使われているけれど、現在日本ではまだ保険適用にはなっていないようで、使うのであれば、2週間の入院で試験的に行うようです。その薬は副作用がないようですが、まだあまり使用されていないようで、不安です。もしわかれば、その薬について教えてください。よろしくお願いいたします。一般的に癌は均一ではなく、様々な癌(すべて乳癌ですが)から成り立っています。抗がん剤治療中には効果が出ていたのに、終了時に悪くなってしまったのは、パクリタキセルの効く癌が抑えられて、効かない部分の癌が増殖したものと考えます。ナベ・・・はナベルビンのことでしょう。これはビンカアルカロイド系の新しい薬で、肺癌で使用が開始されている薬です。乳癌にどの程度有効なのか分かりませんが、肺癌では他の薬と併用した場合、50〜60%の患者さんに効果(一時的に腫瘍を小さくする意味)があるとされています。副作用は白血球減少などで、ビンカアルカロイド系の薬でよく見られる手足のしびれなどはこの薬ではあまり発現が見られないのが特徴です。(文責 吉田)
【No.2060】 03年12月21日 A.S.
胸の痛みについて32歳の女性です。今現在7ヶ月の双子に授乳中です。2週間ほど前から右胸の乳輪から乳首にかけて、かぶれたようになり、膿のようなものが出てきたので、お世話になっていた産婦人科に受診しましたところ、ただのかぶれだということで軟膏をいただきました。2、3日塗って、かゆみや膿のようなものは止まったのですが、授乳の際にとても痛く、吸われているとき痛みが背中のほうまでビーンと響くこともあります。左胸と比べると、乳首のすぐそばの乳輪が盛り上がっているようで、乳首も硬くなっています。胸の下のほうにしこりかもしれないし、乳腺かもしれないしというものが手で分かります。ひょっとしたら乳癌かもしれないと思ってしまったのですが、どうなのでしょうか。
乳輪下の乳腺が炎症を起こしているものと思います。しばらく様子をみて症状が変わらなければ乳癌の可能性は低いですが、もう一度産婦人科を受診するのが良いでしょう。(文責 吉田)
【No.2059】 03年12月21日 Y.M.
マンモグラフィーの結果についてはじめまして、私は29歳で、1歳10ヶ月の子供がいるものです。先日健康診断でマンモグラフィーの検査を受けて、左に5mmほどのしこりがあるらしく、超音波の検査をしてほしいと言われています。実は右の外側の下部にもやわらかい1cmほどのしこりがあり、触診では乳腺線維腺腫だろうと言われていました。でも今回のマンモグラフィーでは右のそのしこりが写らず(もしくは写っていたが、マンモグラフィーで見た結果、がんでないことがわかったのかもしれませんが・・・)、私自身も気づいていない左側にしこりらしいものがうつっているというのです。まだ超音波の検査をしていないので、どうともいえないかもしれませんが、マンモグラフィーで影がうつり、超音波検査をしてほしいというのは、やはり乳がんの疑いがあるからでしょうか? マンモグラフィーで大体のことは分かると思うので、再度検査といわれると、乳がんを疑ってしまいます。まだ29歳なので、もう一人出産したいと思っていますが、もし乳がんで手術をしたとしても、また妊娠出産はできるのでしょうか? 一人目は母乳で育てました。なお今アメリカに駐在しており、検査も今後の治療も(必要なら)アメリカですると思います。何かアドバイスをお願いします。
乳癌の診断は通常、触診、マンモグラフィ、超音波などを行い、疑わしいものがあれば細胞診や組織診で癌であることを確認いたします。マンモグラフィで疑わしい影があれば当然超音波検査を行います。しかし癌の見逃しを防ぐという点がら多少オーバーぎみに検査を行うのが常で、癌でないことの方が多いでしょう。乳癌で手術をした場合、妊娠出産は可能であることが多いですが、乳癌の進行度などにもよりますので一概には言えません。(文責 吉田)
【No.2058】 03年12月21日 H.Y.
術後の治療について相談宜しくお願い致します。6月に左乳房温存手術をうけました。リンパ節かくせいしました。リンパの転移なし。早期で1のクラスとだけ説明を受けました。ホルモンはプラスです。主治医の先生は、ノルバデックスを5年間服用だけということでした。放射線に関しては、放射線治療しても、しなくても、再発率は変わらないとのことで、それなら、しないでおきましょうとのことでした。相談室の他の患者さんのメールの回答を読んでいたら、再発したら治りにくいので、術後の治療をきっちりしましょうという先生の回答をみて、私の場合、ホルモン療法だけでよいのでしょうか。温存+放射線療法が標準なのに、私のようにホルモン療法だけでよいのか? 抗ガン剤なども不要なのか? セカンドオピニオンを受けたくてメールさせていただきました。宜しくお願い致します。
温存後は、現在では温存した乳房に放射線照射をするのが標準で、照射しないと局所の再発率が高くなります。しかし癌が限局しており、十分な切除が行われている場合は、照射をしなくても局所再発は変わらないのかも知れません。ホルモン療法だけで良いのか否かは通常、原発巣の大きさ、組織異型度、年齢などを参考にして決めますが、原発巣が小さ場合はホルモン療法だけで十分なこともあります。担当医に、この点をもう一度確認してください。(文責 吉田)
【No.2057】 03年12月20日 M.S.
乳頭血性分泌に関して《症状及び経過》
1年半前に片側乳房から単孔性の血性分泌有り、1週間持続。医療機関で癌検査し異常無し。のう胞は多数有り。血液検査も行ったが、ホルモン異常による高プロラクチン血症等ではない。分泌物が検査日に出なかった為、細胞診、分泌物中のCEA濃度は検査出来ず。乳管造影、内視鏡は見合わせている。経過観察中。今年9月頃から再々血性分泌有り、色調変化を伴う分泌物(血性&漿液性&茶褐色)は度々有り。分泌物は圧迫しなくても出る。何れも単孔性で同一箇所から。今年10月の定期検査、echo検査で悪性を否定できない物は有るが、悪性を疑うシコリ触知出来ず。現在の自覚症状は血性分泌のみで、今月迄の自己検診ではしこり、ひきつれ、陥没,リンパの腫れは見られない。実姉は乳癌罹患歴有り。現在39歳。
《質問事項》
@ 血性分泌の量及び回数増加、持続は病状の変化を表す物ですか?
A 病状変化が有った場合、血性分泌ではどの様な変化が有りますか?
B 今考えられる状態は?
お返事宜しくお願い致します。@ 血性の分泌の量がだんだん多くなり、持続したということは乳管内の病変が増殖していると考えるのが一般的でしょう。
A 質問の意味が良く分かりません。病変が進行し、そこから出血が起こっているとすれば、分泌液の血性の程度および量は当然増加すると思います。
B 乳管内の病変(癌や乳頭腫など)が増大し、そこからの分泌液が増えているものと考えます。癌を念頭に細胞診、乳管造影、分泌液CEA測定などを行い、必要であれば生検を行った方が良いと思います。(文責 吉田)
【No.2056-1】 03年12月20日 Y.S.
CMFとCEFについてこんにちは。教えて頂きたい事があります。私は今、放射線治療が終わり、来年から化学療法にはいります。CMFとCEFについてお尋ねします。私の行っている病院はCMFは一種を内服で投与していますが、今は点滴が標準と聞きますが、内服でも効果無しではないですか。問題は無いですか。CEFは3w毎ではなく、CMFのように4wのうちに2回投与していますが、そういうやりかたもあるのですか。すみません、よろしくお願いします。
CMFの場合、日本では、長い間サイクロフォスファマイド(エンドキサン)を経口にしておりました。欧米では点滴で使用されることが多く、最近ではこれに倣うようになって、多くの施設で点滴にしているところが多い様です。エンドキサンを経口にしたからといって効果がないということはありません。問題はありません。抗癌剤の投与方法は様々で、同じ薬をどの様に使うのが良いのかははっきりしませので、先例があり、効果が認められる方法に準じて行います。CEFについても4Wに2回の方が最近まで主流でした。(文責 吉田)
【No.2056-2】 04年01月06日 Y.S.
骨転移について骨転移についてお尋ねします。骨シンチで集積のあった場合、次はどんな検査が必要なのでしょうか。MRIをとり、所見がなければ、それだけで転移無しといえるのでしょうか? それとも、他にした方が良い検査がございますか? 集積の原因がわからないままで、説明を貰ってないのです。よろしくお願いします。
骨シンチは大変感度の高い検査で、転移以外の原因で集積をみることがよくあります。多くは骨折、外傷、打撲、関節炎などですが、いずれもあてはまらない場合には、MRIや骨関連腫瘍マーカーのチェックを行い、転移の可能性を調べます。シンチ以外に異常所見が全くない場合は、時間をおいて(3−12ヶ月)再度骨シンチ検査を行い、前回の結果と比較します。(文責 籾山)
【No.2055】 03年12月18日 M.I.
補助療法について(HPNo.1868-5)今後の治療方針についてお尋ねします。
11月13日に温存+リンパ郭清(U)を手術致しました。本日、病理検査結果が出て、今後の補助療法の説明が有りました。
病理検査 乳頭腺管ガン : しこり 3.5cm、 リンパ転移 (0/19)、ホルモン(陽性)、 断端(陰性)、ハーセプテスト(2+)
方針@ 抗がん剤 EC(3週毎4回or6回) + ホルモン療法 ゾクラテスorリュープリン(4週毎最低2年)・タモキシフェン5年間服用
方針A ホルモン療法のみ
どちらかの選択になりました。ちなみに、ECは再発抑制率36%との事です。出来れば抗がん剤は避けたいのですが、今の考えとしては、抗がん剤を一回やってみて、体力的に限界だったら、そこで止めようをいう思いはあるのです。一回だけの投与では何にもならないのでしょうか?ECはかなり副作用が強いと聞きましたが、一人一人症状があるとは思いますが、どのくらいの副作用が一般的にあるのでしょうか? やはり、方針@を選択すべきでしょうか? 専門的な御意見をお聞かせくだされば幸いです。ECに限らずアントラサイクリン系(アドリアマイシンやエピルビシンなど)の薬剤を使用した補助療法では、脱毛,悪心、嘔吐、白血球減少などの副作用が出現いたします。このうち悪心、嘔吐は吐き気止めやステロイド剤などの使用により軽減し、規定量の治療を続けられる人が多くなりました。白血球減少も重症となり、G-CSFの投与が必要となる様な人は稀です。しかし脱毛は避けられませんので覚悟が必要です。でも脱毛も一過性であり投与期間が終わればまた生えてきます。乳癌は再発すると完治させるのが難しいのが現状です。ですから補助療法をしっかりやっておく方がベターです。CEをまずやってみてあなたが耐えられそうであれば続けばよいと思います。一回だけやっても意味がないかどうかは分かりません。(文責 吉田)
【No.2054】 03年12月18日 F.K.
ホルモン療法と放射線治療の副作用(HPNo.1908-2)39才、7月右乳房温存、9月よりホルモン治療開始。現在ゾラディクス4回終了し、ノルバディクスを毎日服用しています。10月中旬より放射線治療25回開始、11回通院しましたが、ホルモン治療による不眠や白血球低下で、残り14回は入院して放射しました。その頃から食欲不振、嗅覚味覚障害、風邪等も重なり更年期障害が強くなりました。放射終了後、一時退院しましたが、体の抵抗力も落ちたせいか更に更年期障害が強くなり、今では、のぼせ、ほてり、鬱、頭痛、脱力感、無気力、不安感、手の痺れ等、自分でも自覚出来るようになりました。でも普段とは違う自分に戸惑いを感じ、おかしいと思っていても、それをコントロール出来ないんです。毎日いろいろな症状が現れ不安感で涙が出る日もあります。これがホルモン治療の副作用ですか。主治医は体重増加と言いましたが、私は4キロも体重が減ってしまいました。こんなに辛く、せつないのが再発予防の治療の意味をもつのでしょうか。自分を認めて上げられない状態では、かえって免疫低下で精神的にも良くないのではないでしょうか。主治医には漢方薬を勧められ、トウキシャクヤクサンを飲み3週間立ちました。ゾラデックスは止められないと言われました。私は、今の状態をどう受け止めれば良いのでしょうか。おかしな文章で申し訳ありません。宜しくお願いします。
ソラッテクス+タモキシフェンは広く行なわれている治療で、効果は抗癌剤(CMF)と同等で副作用が少ない治療法です。副作用かあなたの様に強く出る患者さんを経験したことがありません。再発予防のためにやっているのですから、副作用があまり強ければ継続することはないと思います。主治医に現状をよく話して補助療法を変えたほう良いと思います。放射線治療の影響も残っているのかも知れませんが、これは徐々に薄れていくでしょう。(文責 吉田)
【No.2053】 03年12月17日 N.K.
緩和ケアの選択63歳の母のことについて相談します。2001年4月に右乳がんを切除して2年8ヶ月ほどになります。この間に使用した抗がん剤はファルモルビシン、タキソール、タキソテール、ハーセプチン、フルツロン、ヒスロン、ゼローダです。今はヒスロンとゼローダを使用しているのですが、首のリンパ、胆管のそばのリンパに転移し、副作用も黄疸、肺に水がたまる、左足にむくみ、痛み、食欲減退・・・などが出ています。これらのことからこの度、主治医の先生から「緩和ケアも選択肢の一つに考えておくように」というお話がありました。私自身も緩和ケアも最終的には必要だと考えているし、母も緩和ケア担当の先生ともお話をしたことがあるのですが、家族としては他にも抗がん剤があるのではないか? 治療法があるのではない? という気持ちもあります。外科の主治医の先生とのお話では「緩和ケアに移ると抗がん剤の治療は終わり」というニュアンスを感じてちょっと不安に思いました。
1)やれるとしたら他にどんな抗がん剤や治療法がありますか?
2)一般的に緩和ケアでできることはどのようなものですか?治療は出来ないのでしょうか?(それぞれの病院でちがうとは思うのですが)
よろしくお願いいたします。1)再発乳癌に使用されるほとんどの抗癌剤が使用されております。あまり効果的な抗癌剤がなかったので次々と種類を変えたものと思われます。残っている抗癌剤としてはメトトレキセート(CMF)がありますが、あまり期待は出来ません。お母様の乳癌のホルモンレセプターは陽性なのでしょうか?ヒスロンはホルモン剤ですが、現在では抗がん剤の副作用軽減のために使用されることもありホルモンレセプターは陽性かどうかは分かりません。もし陽性であればアロマターゼ阻害剤などホルモン剤の使用も考えられます。
2)抗癌剤の多くは、正常組織にも多少なりともダメージを与え苦痛を伴うものです。あらゆる治療を試みて効果がなければ緩和ケアを考えるのは当然です。効かない抗癌剤を続けることは返って命を縮めることにもなります。緩和ケアでは原則として癌の治療は行わず、モルヒネなどの麻薬の使用して患者さんの苦痛を取り除くこと主眼となります。細かいことは施設によって異なりますが、私の所属する施設では患者さんの苦痛除去のために有効と考えられる経口ホルモン剤程度は使用しても良いようです。(文責 吉田)
【No.2052】 03年12月17日 H.O.
しこりの数とステージ分類についてはじめまして。家内は、右乳房に3つの癌がみつかり、全摘出手術を受け入院中です。手術前に執刀医から、3つのしこりは、それぞれ 1.7cm、1.6cm、4mm程度ということですが、それらの3つのしこりの部分で病巣が広がっていると考えられ、それらが5cm以上離れているため、ステージ2をやや通り越してステージ3になるだろうとのことでした。また、手術直後の医師の話では、癌は胸筋へは達していなかったという話で、個人的にはステージ3Aなのかなと思っておりましたところ、正式に病理検査の結果をまだ伺っていないのですが、最近、家内は主治医から、リンパ節転移は無かったと言われたとのことです。色々とインターネットのページを見ると、しこりが5cm以上でリンパ節転移が無いものはステージ2Bであるとか、複数しこりがある場合は、最大の大きさの腫瘍を基準とするとか書いてあったりするために、実際の家内のステージが良くわからなくなっております。複数のしこりが同一の乳房内に出来たときのしこりの大きさは、TMN分類のTでは、どのように扱うのが正しいのでしょうか?
乳癌取扱い規約では「乳腺内の多発腫瘤の場合は最も高度のTを用いる」ことになっております。従って奥様の乳癌はT1N0です。遠隔転移がなければステージは1となります。乳癌の場合T因子よりもn因子のほうがはるかに重要な予後因子となります。病理結果を正確に聞くことが大切です。(文責 吉田)
【No.2051】 03年12月17日 M.M.
病理結果について12/1 「乳癌の疑い」で手術をしました。術前の組織診・迅速病理診断共に判断しにくい症例でした。病理結果は、まだ出ていません。判断しにくい症例なので他の施設で検査中のようです。『良性の可能性もある。悪性でもたちの悪いものではない』と予測されましたが、複雑な心境の日々です。私なりの予測をしたくて勉強をしましたが、奥が深すぎて余計心配なりました。
1. 今は、病理の結果を待つしか私に出来る事はないのでしょうか?
2. 乳房全体が痛みます。和らげる方法はありますか?
備考:26歳右乳房 乳房温存扇状手術のタイプ、
切除部分 胸内側・脇下(転移無し)・食塩水使用
術後10日くらいから右乳房全体が張れた感じ。乳頭も熱を持った感じで張れて痛い。
よろしくおねがいします。病理の結果を待っているのは辛いものです。でも病理の結果によってこれからの治療方針が決まるわけですから待つしかないでしょう。手術した乳房が張れた感じで、痛むのは術後の炎症反応であると思われます。我慢出来ないぐらいであれば消炎鎮痛剤を服用するのもよいでしょう。熱感があるのであればアイスノンなどで冷やしてみるのも良いと思います。(文責 吉田)
【No.2050】 03年12月17日 TN
術後治療について閉経前、Stage2B、ホルモン受容体陽性、悪性度2、リンパ節1/15。左胸全摘手術後2ヶ月間、経口剤フルツロンとノルバデックスを服用していますが、術後治療に少し不安があり、セカンドオピニオンを求めた結果、CE6クール+タキソテール、その後ゾラとノルバデックスが良いのではないかと言われました。今の病院ではCAFを勧めますが、CEとCAFの違い(副作用と効果)を教えてください。また、タキソテールを加えた場合、CEのみと比べて効果と副作用に差はありますか。術後3ヶ月以上経ってからのCE等の投与は術後すぐに始めた場合に比べて効果に差はありますか。以上、お教えください。
CEとCAFではあまり大差はないようですが、ややCAFのほうが副作用が強いようです。その分効果もCAFのほうが良いような感じがします。しかし使用する量や個人によって効果や副作用の程度は異なります。同様にECのみよりもタキソテールを加えたほうが効果は大きく、副作用は強くなるでしょう。術後CEなどの化学療法を行う場合は2〜4週目ごろから始めることが多いです。術後3ヶ月以上たって始めても、効果が明らかに落ちるといったことはないでしょう。(文責 吉田)
【No.2049】 03年12月17日 Y.S.
検査方法の選択27歳・独身です。先月、初めて乳がん検診を受けました。触診で、右胸外部のしこりを指摘され(マンモグラフィーは正常)、某病院の乳腺外科を紹介してもらいました。そこでエコー検査をした所、しこりではなく、水が溜まっているとの事でした。今後の検査としては、針を刺す細胞診と、傷は残るが切りとって調べる方法を挙げられました。但し数ミリサイズのものなので、前者では正確な結果は出ない事も聞きました。気になるなら、数センチの傷が残るだけだし、将来のことも考えてこの際取ってしまっても良いのでは?と言われ、迷っています。あさっての再診で返事をする事になっています。良きアドバイスをよろしくお願いします。
エコー検査で水が溜まっているのはのう胞(cyst)のことだと思われます。このような場合、念のため細胞診を行い様子観察で十分なことがほとんどです。cyst内部が水だけでないことを疑わせる所見があれば、細胞診の後で生検(切り取ってしまうこと)することもあります。まずは細胞診でしょう。(文責 吉田)
【No.2048】 03年12月17日 momo
骨転移でしょうか?(HPNo.1295−3)No.1295でご相談したものです。以前ご相談した影は、検査の結果、良性でした。有難うございました。お蔭様で母も元気に過ごしておりましたが、昨日夕方から、切除した側の乳房下、鳩尾の上あたりが痛み、今日になっても痛みが引かない為、乳癌でお世話になっている医師を受診しました。レントゲンを撮ったところ、肋骨に本当に小さな白い影があったようです。医師は、「癌の方は問題ないよ。風邪気味でしょう。骨を圧迫でもしたかな。来月27日、血液と骨の検査をしましょう。」とおっしゃり、湿布を処方して下さったようです。母は大丈夫といいますが、離れて暮らしておりますので、大変心配です。もしかしたら骨転移ではと思ったり、もしそうなら検査が1月27日と1ヶ月半も先で大丈夫なものでしょうか? また骨転移の場合はどのような症状がでるのでしょう。心配でいてもたってもいられず、ご相談いたしました。お教え戴ければ幸いです。
1295も拝見いたしました。遠く離れてお母様に何か症状があれば心配なものです。手術した側のみぞおちが痛く、骨転移ではないかとのご心配です。乳房温存術後は傷口が肋骨など胸壁と癒着し、強く手を動かしたあと肋骨などに小さなひびが入り痛くなることがあります。多くはレントゲン写真で見えないぐらいのものなのです。見えるとしても黒い陰でみえることが殆どだと思います。文面だけでは白い陰というのは何かわかりません。骨転移の症状はその場所や周囲の痛みですが、ひびの場合も当然そういった痛みは生じます。骨転移の場合は痛みの程度は同じか、だんだんひどくなることが多いし、ひびの場合はだんだん楽になることが多いかと思います。ご心配ですのですぐに検査をしたいところですが、骨シンチなどは検査が混んでいることが多いのです。検査は1/27で仕方がないかと思います。主治医も転移などを強く疑えばもっと早く検査をするでしょう。もし症状が強くなれば一度主治医にご相談下さい。(文責 福間)
【No.2047】 03年12月17日 OR
副乳とリンパの腫れについて現在妊娠7ヶ月目(3人目)の29歳です。以前から左の脇に米粒大のしこりをみつけていました。最近左脇のしこりが小指の爪くらいになり、気にして触ったせいか、なっていたのかわかりませんが、其の部分がもりあがッて膨らんできました。産婦人科で見てもらった結果、「たぶん副乳だろう。様子を見てみましょう。」と言われました。そのときは腕を上げて先生がしこりをつまみ、つまんだまま腕を下ろすようにいわれ、脇を閉じたままでしこりをつまむだけの検査でした。教えていただきたいのは、外から触っただけではリンパの腫れの場所と副乳の腫れの場所は違いは解らないのでしょうか? 宜しくお願いします。先生からは以前の妊娠のときも同じようになっていたら副乳に間違いないと言われたのですが、気づきませんでした。母が子宮ガンで亡くなり、ガンに敏感になっています。
妊娠中に気になってきた左脇(腋窩)のしこりに関するご質問です。以前妊娠の時もおそらく今の主治医の先生にかかっておられたのでしょう。その先生が覚えておられて、腋窩がはれているのに気づいたが、授乳が終了したら自然に小さくなった経過から、今回も副乳と診断されたのだと思います。まさに副乳はそういう経過をたどるのですが、しかし以前から気づいていた米粒大のしこりがどうなったか気になるところです。おそらくはリンパ節ではないように思いますが、正確に検査するためには超音波検査をしなければならないと思います。できれば乳腺専門医を受診し検査を受けてみて下さい。(文責 福間)
【No.2046】 03年12月17日 N.N.
生検について小さなしこりを見つけ、乳腺外科に行きました。超音波、マンモとやって、超音波にうつった形があやしいので一度調べておいたほうがいいとのことでした。しこりが3ミリと小さく、それに針を刺すのは大変むずかしいから、手術をしてしこりをとって調べた方がいいかもしれないとのことで、そのときは私も承知して手術の日程も決めたのですが、あとでマンモトーム生検というのを知りました。医者が、細胞診をやるのだったら超音波の画像を見ながらやることになる、といっていたのですが、それがマンモトームというものになるのですか。大変な手術をして傷跡をつくるのが怖くなり、悩んでいます。もし、医者の言うのがマンモトームであれば、そちらに変えたいと思うのです。なお、母が乳がん、それ以外のガンも多いがん家系で、他のリスクもすごく高いです。また、マンモトームをやっている病院へ行くとしたら、普通はレントゲンの資料など貸し出してくれるのでしょうか。よろしくお願いします。
主治医の先生がいわれているのはマンモトームではなく超音波を見ながら施行する細胞診(細い針でしこりの組織から細胞を吸い取り判断する方法。採血用の針よりも細い針で行うことが多い)のことだと思います。それで診断がつけば、それでももちろん良いと思います。手術についての説明は開創生検のことで、多くの場合、しこり上の皮膚に数cmの切開をおき、しこりや周囲組織を切除する方法です。30分程度で終了すると思います。マンモトーム生検は3−4mmの傷から太い針(献血用の針より太い針)を挿入して、連続的に100mgずつ組織を採取していく方法で、超音波下とマンモグラフィ下の方法があります。やはり10分から1時間程度で終了します。レントゲン資料は主治医にいえば貸してもらえると思います。(文責 福間)
【No.2045】 03年12月17日 C.K.
70歳姑の病状について初めてお便りいたします。姑の事でご相談いたします。昨日乳癌だと宣告され、何の教養もないのでネットで調べていた所、ここを拝見しました。よろしくお願します。3〜4年前に左胸の下部にシコリを発見し、かかりつけの個人病院に診てもらったところ脂肪のかたまりだとの診断。とりあえず大きな病院で診てもらったほうがいいと紹介状を書いてもらい、A病院でマンモグラフィーを受けましたが、同じ診断でした。姑は定期的に病院に通っていて、その度にかかりつけの主治医の先生が胸のシコリを気に掛けてくれ、シコリの大きさを測っていてくれたそうで、現在まで以前のままの大きさ(2cmくらい)だった様です。最近になって胸の変形に気付き、もう一度検査に行ってはと紹介状を書いてくれ、今度は乳腺外科のあるB病院に診てもらい、MRI・CT・マンモグラフィ・エコー・針生検の結果、乳癌だとの診断。リンパにも転移しているらしいのです。しかし、針生検をしてセンターに出した結果が、細胞数が少なく結果が出せないとの返事でした。先生からは、リンパに転移していることで悪性は間違いなく、治る確率は高いとのことので、早い内の手術・抗癌剤治療を勧められました。私自身は乳癌の症状を詳しくは解らないのですが、「乳首からの分泌物・痛み・つれ・手があがらない」などの違和感のある症状は、シコリ・胸の変形以外は全くないそうです。数年のシコリの変化がないのと、症状がない、針生検の結果が出ないことで、姑は不信を感じてる様です。1年前に整形の手術をしたばかりで、間が浅いので、なるべくなら手術は避けたい一心で、素直に受け止められない様です。乳がんの症状としては、シコリ・胸の変形だけで十分な症状なんですか? 数年シコリの変化がない、そんな事もあるのでしょうか?放っておいたせいで良性だったのが悪性になってしまったのでしょうか? 抗癌剤治療は70歳の身体に影響はない(耐えられる)でしょうか? 何も解らないので、単純な質問で恥ずかしいのですが、お忙しい中、申し訳ありませんが、教えてください。
義理の母上の乳癌のことでのご質問です。乳がんは他のがんに比べ一般的に増大速度が遅いといわれています。中には何年もかかってゆっくりと大きくなるようなものもあり、私自身も10年前からしこりはあり、大きさが変わらないが少し変形してきたので病院へ来たという方を経験しています(病理で確定診断がついています)。そのような方の症状はしこりや変形だけで、乳汁分泌などがない方が多いと思われます。主治医の先生は乳ガン専門であること、MRI・CT・マンモグラフィ・エコー・針生検まで施行され、リンパ節転移が疑われる病変があることから乳ガンの疑いがあるといわれたのだと思います。乳ガンである可能性は非常に大きいかと思います。しかし最終診断(顕微鏡検査による病理検査)がつかなくて踏み切れない母上の気持ちもわかります。針生検(実際には組織をとる検査ではなく細胞診)の再検やマンモトームや太径の針生検による組織診(多くの組織,標本がとれ多くの場合診断をつけることができる)を希望する旨、主治医の先生に伝えられてはいかがでしょうか? いずれにせよ早く診断をつけ、ガンであれば早く治療をすることをおすすめします。抗ガン剤治療の是非については70歳でも十分可能な方は多くいらっしゃいますが、それも主治医の先生へ体力が心配という旨お伝え下さい。(文責 福間)
【No.2044】 03年12月17日 M.I.
乳腺線維線腫の術後7月に左胸の乳腺線維線腫の手術を受け、良性のものだと診断されました。術後一ヶ月ぐらい後から左腋の下や肩のあたりに痛みとだるさ(肩こりのような)が出てきました。引越をしたので、9月に主治医ではない乳腺外来でエコーとレントゲンで診てもらいましたが、「神経痛のようなもので、そのうちよくなるから…」と言われました。心配だったので札幌の主治医にも診てもらいましたが、異常はないと同じようなことを言われました。その後、腕を強くもむと楽になり、前ほどの痛みはなくなってきたので様子をみていますが、腕をもむと筋が「こりこり」しているのが何箇所もあるのが気になります。右腕は注意深く触らないと感じられないのですが…。これは後遺症? それとも違う病気でしょうか?
9月頃までの痛みは手術に関連がある痛みだと思われます。左腕のこりこりする感じはおそらくマッサージのしすぎや手術による影響で生じた皮下のリンパ管炎ではないでしょうか? 単にもむなどの物理的刺激で生じます。もしそれであれば1−2月で自然に良くなります。しかし良くならない、今よりひどくなる、赤みがでてくるなどの症状があれば主治医に見せて下さい。(文責 福間)
【No.2043】 03年12月17日 M.I.
乳首の痒み最近になって左側の乳首に痒みを感じ始めました。今までにそういうようなことは無かったのですが、今年になって海外に住むようになり、症状がでてきました。もしかしたら、乳がん?っと思い、メールを書かせていただいています。海外で暮らすようになり、ブラジャーをあまり頻繁には洗わなくなりました。そういうことが原因で乳首に痒みを発するという事はあるのでしょうか? 私はアトピーもちなので、よく体が痒くなる事はあります。通っていた皮膚科からもらった塗り薬というのは使っても大丈夫なものなのでしょうか? 痒みがあるところに塗りなさいといわれたのですが、それが乳首となると少し不安です。
海外に住みだしてから生じた左乳首のかゆみが心配だとの御質問です。乳首のガンのことがまず心配なこととのことです。乳首のガンはパジェット病といいますが、乳首そのものの湿疹様変化が特徴です。かゆみのある場所に湿疹があるのでしょうか? あったとしても乳首ではなく乳輪部にあるのでしょうか? それによって判断が異なります。文面から考えますとアトピーがあるとのこと、それによるかゆみが一番考えられます。外国は日本と異なり乾燥していることも多く、また食生活も変わってきます。外国で購入したのであれば下着も材質が異なると思います。そのようなことで症状が生じているのではないのでしょうか? 1つは保湿につとめられてはいかがでしょうか? 日本では皮膚科受診を勧めますが、海外在住とのこと、日本でもらった塗り薬をまずは塗布してみてはいかがでしょうか? 1-2週間で良くならなければ、まずは皮膚科受診をしてみてください。(文責 福間)
【No.2042】 03年12月16日 K
カルテについて宜しくお願い致します。H14年4月に左を乳頭、筋肉を残す手術をしました。手術前は非浸潤癌と聞いていましたが、術後は一部外に出ている浸潤癌とのことでした。そして、乳頭の所から癌が見えていると説明を受けましたが、その他の説明、ホルモン受容体、抗がん剤などについてはありませんでした。また、そういうものだと思っていましたから、いろんな事を知っている方が多いのに驚いています。結局、手術を受けた病院に不安と疑問を持つようになり、今年3月に転院しました。病状など問い合わせをしてくれたのですが、ホルモン受容体など検査を忘れたとのことでした。自分のカルテのコピーなどは貰えないのでしょうか? 宜しくお願い致します。
自分の医療情報の情報開示に関する御質問です。ご自身の医療情報はご自分で知る権利があります。多くの病院ではカルテの開示などの体制を整えているかと思います。請求されて良いかと思います。なおホルモンレセプターは乳癌を切除して得られた標本(組織)を染色して調べることは可能と思います。(文責 福間)
【No.2041】 03年12月16日 AO
妊娠を継続したまま乳がん治療をできないのでしょうか?はじめまして。35歳の主婦です。今、妊娠7週ですが、乳がんを告知されました。右乳房の下側に約2cmくらいのしこりがあります。病院では手術をするなら中絶をしてから・・と言われましたが、初めての子供なので、できればあきらめたくないのです。妊娠を継続したまま手術したり、産後に手術することは不可能のなのでしょうか。アドバイスいただければと思います。よろしくお願いします。
乳癌という診断を受容することだけでも大変ですが、初めてのお子さんの妊娠をどうするかを考えることは非常につらいものがあると思います。乳癌と妊娠は乳癌治療でも最も難しい問題の一つだと思います。妊娠後期であれば妊娠を継続し出産の方針になるかと思います。しかし妊娠7週目であれば挙児をあきらめるようすすめることが一般的だと思います。乳癌は女性ホルモンの影響を受け大きくなります。これから卵巣、胎盤から大量の女性ホルモンが分泌され妊娠を維持します。癌も影響を受けると思われます。また乳癌は手術以外に薬物療法をしなければなりません。胎児の身体が形成される時期に薬が悪影響を及ぼす可能性があります。つらい選択ですが、主治医のいわれるようになされるのが良いかと存じます。
前回送付の御返事は患者様本人の安全を第一に考え、私が主治医であればとの内容です。しかし治療法を手術、化学療法に分けて考えると違う治療方針も可能かと思います。妊娠前期でも手術は可能です。術後の放射線治療の胎児への影響を考えると乳房の全摘術は必要かと思います。薬剤治療を妊娠前期に行った場合には胎児奇形17%との報告があります。従って手術は施行しても術後の補助療法は妊娠前期にはできないと考えた方がいいのではないでしょうか? 母体の安全と、胎児の安全を両立する方法は病気の程度など、産科の先生とチームを組むなりして考えていかなければなりません。少なくも妊娠継続は乳癌に対してはベストの治療ではないかと思われます。(文責 福間)
【No.2040】 03年12月16日 K.A.
乳がんの可能性は?22才の独身の女性ですが、自分から見て、右の乳首の右ななめ上にしこりのようなものが2つあります。大きさはさほどありません。1つめがやや大きく、もう1つはそれより2分の1くらいの大きさです。今、月経中ですが、月経がはじまってPMSの精神症状などがやわらいでくると、そのしこりは小さくなって、ひっこみます。今も痛みはなく、周りと比べてもさほど変化に富んだものはありません。また、乳頭からの分泌物もなく、腋の下のしこりもありません。ただ、月経前のPMS時期で精神的にもつらいと、そのしこりが表面にでてきたりしました。いつもではありません。表面にでなかったり、表面にでてきたりです。また、月経がないときにも、そのしこりはなくなりません。精神的に比較的つらいときに、気のせいかもしれませんが、にぶい痛みがするような気がします。近いうちに検診にいく予定で、その時に乳がんかどうかは分かりますが、やはり個人差により、乳腺症や良性のしこりというのは違うのですか? よろしくお願いします。
22歳の方の生理周期に関連する乳房のしこりについての御質問です。生理周期は2つのホルモン(卵胞ホルモン,黄体ホルモン)の増減、消長のバランスにて形作られます。バランスが崩れるようなときPMSの症状が強くなったりしますし、また精神的につらいときなどにはホルモンバランスがさらに崩れることもあります。乳腺も当然生理周期に影響を受けますので、特に生理前に乳腺の張りが強くなり、しこりようにふれることもあります。バランスが崩れれば、よりその張りが強くでます。文面だけでは生理周期による乳腺の腫れのようです。しかし例外もあります。可能性はゼロではありません。専門医での検査は受けていた方がいいでしょう。検査の目的の1つは手で触らない乳癌(自覚しないもの)を見つけることにあります。(文責 福間)
【No.2039】 03年12月16日 T.S.
左胸のしこりについてこんにちは。34歳の主婦です。3歳と生後2ヶ月の子供がおり、授乳中です。先日授乳中に左胸にしこりを感じ、乳腺外来を受診しました。触診とエコーでの診断だったのですが、エコーの結果、脂肪組織の中にあるしこりなので、脂肪のかたまりで心配ないと言われました。乳腺の方は、授乳中なのではっきりしたことは言えないが、エコーで見る限り心配いらないとのことでした。脂肪のかたまりは珍しくないのでしょうか。しこりについて細胞診の必要はないのでしょうか。いろいろ考えると不安です。よろしくお願いいたします。
授乳中のしこりが心配だとの御質問です。授乳中は乳房が張り、エコーで検査しても小さなしこりが見つけづらい場合があります。また細胞診をしても乳腺の活動(乳汁分泌など)が活発な時期ですから良悪の鑑別が困難なことがよくあります。T.S.さんの場合にははっきりしこりが触ることでエコーの観察は比較的容易であったのではと思われます。乳腺外の脂肪に癌が生じる可能性は乳腺内に比べかなり低いと思います。心配いらないと思いますが、もし気になるのなら、短い期間(2-3ヶ月)で再検査(大きさの変化などをみる)をされてはいかがでしょうか?(文責 福間)
【No.2038】 03年12月16日 K.E.
左の腋の腫れについて早速ですが、ご相談させて下さい。33歳、独身女性です。半年ほど前から、左の乳首にかゆみがあり、あまり触らないようにはしていたのですが、何だか乳首がかさかさした感じになっています(皮がむけている感じです)。特に乳首からの分泌物などはありませんが、昔からたまに乳首に白っぽい物がついている事がありました。そして、ここ4、5日なのですが、左腋の下(腋毛が生えている)部分というよりは、正面(乳房の上の方で、腕の付け根の鎖骨のすぐ下あたり)が腫れているような感じがします。何か違和感があったので、湿布をはってみたりしたのですが、余計にどくどくと脈打つ感じになっています。じっとしていても、違和感やズキズキとする感じがあります。乳ガンの可能性はあるのでしょうか? 親戚で乳ガンなどになった者はいないのですが、他のガンで亡くなっている者はおります。お忙しいとは存じますが、ご返信頂けると幸いです。宜しくお願い致します。
文面だけから判断しますと、乳首の方は乳房の中(乳腺)の病気ではなく皮膚の病気(たとえばアトピーなど)と思われます。左腋のしこりに関しては副乳やリンパ節の腫れ(炎症でも腫れます)などが考えられます。やはり心配されているのであれば、できれば乳腺専門医を受診されてはいかがでしょうか?(文責 福間)
【No.2037】 03年12月16日 C.W
リンパ浮腫でしょうか?初めて相談させていただきます。37歳です。いつも参考にさせていただいています。10/9に右乳癌で胸筋温存乳房切除術を受け、リンパ節郭清も行ないました(2/14個)。11/12よりCMFとリュ―プリンによる治療を始めております。3〜4日前より右腕の甲からひじの内側少し上まで筋状に腫れがあります(場所にもよりますが幅2〜3cm程)。腫れている部分はしこりのように硬くなっていて、触ると痛みがあります。皮膚はすこし赤くなっています。これはリンパ浮腫の一種なのでしょうか? それとも他に原因があるのでしょうか?(同時期に右手中指に少し怪我をしています。) 4日後に2クールめの治療で病院へ行くのですが、その前に病院に行ったほうがいいのでしょうか?よろしくお願い致します。
ご相談のご返事が遅れ申し訳ありません。もう受診されたことと思います。おそらくはけがにより右手の炎症(リンパ管炎)が生じたものと思います。もう治療中だと思いますが、その場合には抗生剤などの治療が必要になります。(文責 福間)
【No.2036】 03年12月16日 M.T.
抗癌剤について35歳、8月に温存手術、9月から抗がん剤+ゾラデックス併用で開始しました。現在、CEFを4クール終了し、後2クール残しているところです。しかし、4回目のダメージがかなり強く、点滴直後より吐き気が出始め、5日間毎日嘔吐し、まったく飲食できず、1週間で5kgも体重が落ちてしまいました。主治医と相談し、以下の提案がありました。
1)ここでやめる。
2)違う薬にしてあと4回する。
3)いままで外来で治療していたのを入院して行い、早く薬が流れるように抗がん剤のあと栄養剤の点滴を数日する。
他にも副作用はありましたが、徐々に増強しているため次の点滴が怖いのです。毎回約1週間寝込んでおり、4クール目は白血球は点滴前2600、1週間後3400でした。他のデータは問題なしです。私はこのまま抗がん剤を続けるべきなのでしょうか? ゾラデックスが副作用を増強させるということがあるのでしょうか? 再発のことを考えると途中でやめることも怖いです。少し相談内容が違う気もしますが、意見を聞かせていただけませんでしょうか。よろしくおねがいします。CEF療法による乳癌術後補助療法の副作用に関する御質問です。化学療法はつらいものです。特に今回のように一度長期につらいことがあると次回化学療法は恐怖になることがあります。M.T. さんの病気の程度がわかりませんが、35歳と若いことも考えると、私であれば(私見)違う薬で残り4−6回する選択をおすすめすると思います。種類をかえると吐き気などがかなり軽減する場合があります。副作用はゾラデックスとの併用で悪化している可能は少ないでしょう。その日の体調などが関わるかと思います。(文責 福間)
【No.2035】 03年12月16日 Y.K.
マンモト−ム生検について神奈川県F市在住、現在37才の女性です。10年前に左胸の線維腺腫の手術を受け、以後年一度定期検診を受けていましたが、この度、両胸に微細石灰化がみられ、右胸のみマンモト−ム生検を勧められました。現在神奈川県のO病院で診察を受けていますが、マンモト−ムは無いとの事で、Y病院で生検をすると医師に言われました。マンモト−ム生検も経験豊富な技師でないと失敗もあると聞きましたが、評判の良い経験豊富なマンモト−ムの医師がいる病院はありますか? また、3年前に初産をしましたが、出産以前は乳腺症がひどかったのですが、出産を期に殆ど痛みがなくなると同時に出産前よりもかなりバストが小さくなりました。これも乳癌と因果関係があるのでしょうか? さらに、初潮も早く、12歳頃から常時おりものが非常に多いのですが、これは乳癌の原因になるエストロゲン?との関係もあるのでしょうか? 以上お答えを宜しくお願い申し上げます。
マンモトーム生検に関する御質問です。おっしゃられているマンモトーム生検には超音波ガイド下と、マンモグラフィガイド下の2種類があります。両者とも手技がかなり異なります。Y.Kさんの場合はマンモグラフィ下のマンモトームになるかと思います。このQ&Aは個々の病院の善し悪しをお伝えする場ではありません。しかしY病院のD先生が担当になられるかと思いますが、乳腺の医師として非常に経験豊かな先生であることはいえるかと思います。次に乳腺症などとエストロゲンとの関係ですが、関係すると思います。妊娠・出産を期に乳房のごろごろした感じが消失することはよく経験することです。(文責 福間)
【No.2034-1】 03年12月16日 K・M
ゾラデックスについてCEFが終わり放射線を開始しましたが、手のムクミと膝痛が・・・。放射線科ではホルモン注射のせいかも知れないと言われました。主治医に尋ねた所、「ならば一度、注射を休むか?」と聞かれました。ホルモンレセプターは2つとも陽性、ゾラは既に5回受けています。ゾラを一度休む事での功罪はどうなのでしょうか? 立ち仕事なので膝痛は辛いですし、字が書きにくいのも困ります。痛み止めと利尿剤を貰い、次回まで様子をみる事にしましたが、一度位休んだ所で意味が有るのか?とも思えます。しかし、寒さも厳しくなりますし、このままも困ります。どうか、ご意見、お聞かせ下さい。宜しくお願いします。
お手紙の文面だけでは乳癌術後補助療法なのか再発治療なのか不明です。しかし治療中に生じた膝痛がつらいとの御質問です。ゾラを使用中に関節痛などが生じることがあります。しかしそれ以外の病気、たとえば再発治療中では転移の可能性などもゼロではありません(おそらくはよく調べられたと思いますが)。一応他の原因を否定する必要があります。ゾラが原因の膝痛であるとすると、確かに1回の中止で軽快するかどうかはわかりません。年齢にもよりますが、一度ゾラをやめても生理はおそらくは再開しません。膝痛がひどいようなら一度中止するのも一つの手段だと思います。(文責 福間)
【No.2034-2】 03年12月17日 K・M
ゾラデックスについて(2)現在は朝、両手がこわばって握りにくいです。リンパ節を取ったのは左ですが、右の掌の方が腫れています。前に抗癌剤で右手が静脈炎になったのとは無関係ですか? 何度も申し訳ないですが、お願いします。
右手の腫れは抗ガン剤による静脈炎などの影響が一番に考えられます。この点は実際に主治医が診て処置、注射部位の選択などを判断するべきこととと思います。(文責 福間)
【No.2033】 03年12月16日 A.O.
韓国からですこんにちは。私は韓国に留学しています。相談は私の母のことです。2,3日前、日本の母から電話がありました。「健康診断を受けたところ乳癌だった」ということでした。病院の先生は、空きがないので一ヶ月後の一月に手術をするということでした。一ヶ月も(薬剤治療は行うにしても)そのままにしていて大丈夫なのでしょうか? 母の癌の程度がどの程度かは、まだ精密な検査をしていないのでわからないのですが、他の器官への転移もとても怖いです。一ヶ月という期間が、癌にとってどれくらいのものなのかよくわかりません。教えてください。離れているので、とても心配です。
ご返事が遅れ申し訳ありませんでした。乳癌を専門にしている科や病院ではかなり患者さまが集中し、残念ながら手術まで1月待ちや2月待ちなどということがあり、多くの患者さまやご家族が心配されます。乳癌は一般的に胃ガンなどと違い腫瘍の成長速度が遅く、癌が2倍の大きさになるのに平均200日ともいわれています。1月の期間でみるみる癌が大きくなることはまれです。その期間で乳癌の転移検査や全身状態の検査を十分にすることができます。施設によっては手術までの待機期間に化学ホルモン療法(経口薬のみなど)をする場合もあります。今度の場合は年末年始を挟むこともあります。ご心配であれば経口薬など主治医とご相談されればいかがでしょうか?(文責 福間)
【No.2032-1】 03年12月11日 C.S.
再発後の治療についてはじめてご相談します。36歳、2児の母です。現在治療中ですが、セカンドオピニオンをお願いいたします。
2000年8月31日 左乳房全摘出手術。授乳中であり、腫瘍が大きいため、化学療法を先にし、部分切除の方法も選択できたが、全摘出手術を選択。しこりサイズ36mm、ステージU、浸潤型乳管がん、充実腺管がん、硬がん、リンパ節転移2/30、ホルモンレセプター陰性、悪性度3、ハーセプチン0
2000年10月 タキソテールweek(〜3月)、フルツロン
2001年 7月 胸骨に再発
2001年 9月 アレディア3〜4週に1度(〜現在)、UFT、エンドキサンに変更。
2003年 3月 検査で腫瘍の大きさ変わらず
2003年 6月 胸骨再発部拡大、右肺1箇所転移。ミフロール、エンドキサンに変更。副作用強(ふらつき、ろれつがまわらない、計算できない、ぼーとする等)
2003年 8月 ゼローダに変更。再発部が腫れてくる。ロキソニン追加。
2003年10月 タキソール3week毎。アルコールに弱い。
2003年11月 再発部拡大。腫瘍がこぶし大に膨らむ。リンパ液のようなものや、出血がみられる。
2003年12月 タキソール 1week。UFT予定。
主治医は、放射線治療に消極的。放射線で腫瘍がなくなることは無く、放射線は一度しか同じ場所に当てられないので、今当てるべきではないとのこと。また、放射線治療中は他の治療ができなくなるため、肺の再発が放置されることとなる。
ここで、質問なのですが、主治医の言うように放射線治療は1度しかできないのか、また、化学療法との併用は不可能なのか。教えていただきたいのです。私としては、胸部のこぶし大の腫瘍を何とかしたいのです。今の治療を続けてもあまり改善しないような気がします。また、化学療法で、他の薬をためすのなら、どんなものから試すといいのでしょうか?よろしく、ご返答のほうお願いいたします。再発で化学療法中とのことです。主治医のいわれるように現在の再発の状態は肺を含め全身にいくつかの病変があると考えて治療しなければいけません。ですから治療の理想は全身療法で肺を含め胸骨の腫瘤が小さくなってくれることです。しかし現在治療が奏効しなくて、特に胸骨の病変が出血などで日常生活にも支障を来しているのが現状ではないでしょうか? その場合には、その局所の治療(局所制御)が日常生活を少しでもよくするために大切になってきます。局所制御の方法としては放射線治療が第1選択になります。放射線治療は同じ部位(たとえば同じ皮膚など)には基本的には一度しかできません。しかしガンマナイフなど病変のみ放射線を集中することのできる方法があり、何回も放射線治療が可能な場合があります。今回のしこりのように身体の表面にある場合にそのような治療が可能かどうかは放射線治療の専門科ではないのでわかりません。また放射線治療中にも化学療法が可能ですが、白血球減少以外に放射線治療(特に胸骨や縦隔)と化学療法を併用すると放射性肺炎(呼吸困難などがでます)などの副作用があります。併用のためには胸骨腫瘤の状態、放射線治療の方法などを確認する必要があります。化学療法は主治医の先生は標準的な最新治療をされていると思います。よくご相談下さい。(文責 福間)
【No.2032-2】 04年02月17日 C.S.
セカンドオピニオンに混乱していますその節はありがとうございました。結局、主治医の方から放射線治療を再提案していただき、抗がん剤治療を中断し、再発部位に放射線を照射しました。無事終了したので、2月より抗がん剤治療CEF(エンドキサン750mg+ファルモルビシン150mg+5-FU750mg)で治療をしています。
さて、最近受けた2箇所のセカンドオピニオンについてお聞きしたく、お願いいたします。
B医師、C医師は共に腫瘍内科医で、国内の複数の癌学会の役員を行っているような医師です。B医師は、主治医の治療を肯定し、CEF治療もよいとのことでした。C医師は、主治医の治療をほとんど否定しました。まず術後のタキソテールを否定し、CEFで強力に再発の防止をするべきだとのこと。その後も再発したにもかかわらず同系列の薬を使い続け無意味、その結果、じわじわと再発部位が拡大してしまったとのこと。ただ、順序が逆だが、やっていないなら今からCEFをすることは肯定。結果論かもしれませんが、私の状態にあてはまるので、かなり混乱しています。C医師は、主治医を乳腺の専門ではないのでは?と疑いましたが、私の主治医は乳腺の専門の外科医です。C医師は、私への説明の内容ではなく、当たり障りのない内容で主治医に返事を書いているため、主治医にはB医師の肯定的な内容しか伝わっていません。
私の場合、ホルモンレセプターが陰性なので、この先抗がん剤の治療専門の腫瘍内科医の意見が聞きたくてセカンドオピニオンを行ったのですが、C医師の、「私の下にいる医師がこのような治療を行っていたら呼び出して怒る」とまでいった治療内容が不安になってしまいました。以前の質問の時に、最新の標準治療をしているとの返事をいただきましたが、再度ご質問します。再発治療には標準がないともきいたことがあります。今の治療の先を考えておくために、お考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。再発乳がんの治療は難しいと言われていて、化学療法は腫瘍内科医が専門ですが日本にはまだ少なく、外科医がやっている場合がほとんどです。また腫瘍内科もバックグラウンドがあり、本来日本は乳がんのための腫瘍内科はいなかったので、白血病の血液内科から乳がんをやる人、肺がんの化学療法から乳がんをやるようになった医師の二通りがあります。また化学療法や放射線のやり方でも、アメリカとヨーロッパでは少し違います。その辺でセカンドオピニオンがそれぞれ異なることにもなり、タキソテールは今のところ術後の再発予防のエビデンスが低く、順番が逆というのは、テキソテールはCEFなどの治療後のセカンドラインという位置付けだからだと思います。(文責 石山)
【No.2031】 03年12月11日 TAKA
多発25歳独身です。両胸にしこりが多発しています。特に右側は形が疑わしいものもあり、いままで2、3個細胞診していて、今のところ良性です。でもこんなにしこりがあったり、あっても怪しい形が多いなら将来癌になるのは決定的なのでしょうか?? 先生方のいままでのご経験上でしこりが多発していたり、怪しい形だけど良性のしこりがある方で、ずっと癌になっていない方もたくさんいらっしゃいますか??癌になるのを待っているみたいで将来が怖いです。
20歳代の多発乳房腫瘤に関する御質問です。20歳代の多発腫瘤で一番多いのが線維腺腫です。もし線維腺腫であれば癌化する可能性は殆どありません。しかし右に疑わしい形のものがあるとのことです。多発腫瘤の中で1つだけ怪しい形のものがあるようであれば、細胞診だけではなくて、そのしこりの固まりをとる組織診(生検)をうけられたらどうでしょうか? 組織診でも4mmの傷で十分な検査ができる機械(マンモトーム)などがあります。(文責 福間)
【No.2030】 03年12月11日 H.K
転移後治療と骨痛についてお忙しい中、申し訳ありません。6年前、右乳房全摘。1.6センチ、リンパ節転移なしのため補助的治療なしでしたが、今年の5月より両肺に1センチの転移がみつかり、その後経過観察(メシマコブ飲用)していましたが、本日、右に3個増えているのがわかりました。ホルモンレセプターは+です。質問なのですが、医師は抗がん剤の注射(初回は点滴で入院)からが適切だと言っていましたが、ホルモン剤からではもう遅すぎますか? 子宮筋腫が大きいものが数個あるのでホルモン剤は少し心配だと伝えたところ、むしろ筋腫は小さくなると言われました。そうでしょうか? 転移の内1個は腋の下後ろ側の骨ですが、痛みが1ヶ月ぐらい前のピーク時に比べ軽くなったような気がします。その分現在は尾てい骨が痛いのですが、骨の中で移動するのでしょうか? 痛みが引いてきたのは良くなったのか、それとも骨痛とはそういうものなのでしょうか? 以上よろしくお願いいたします。
術後6年目の乳癌再発に関する御質問です。御質問でわからないことがあるのですが、転移部位は肺でしょうか? それとも肺と骨でしょうか?またご年令はおいくつでしょうか?それにより治療方針も変わる場合があります。原則として、ホルモン剤からの治療開始、化学療法からの治療開始どちらも選択可能です。私見ですが、ご高齢でなければ、また全身状態が悪くなければ化学療法をすると思います。またホルモン剤で子宮筋腫は小さくなると思います。主治医の先生と同意見になるかと思います。(文責 福間)
【No.2029】 03年12月11日 AK
今後の治療初めて相談させていただきます。36歳、既婚、子供なし。今年の4月右温存手術をし、ステージT、リンパ節転移なし、悪性度2、ホルモンレセプター陽性。CMF6クール終了し、放射線治療を始める予定です。主治医に今後ホルモン療法を勧められていますが、飲み薬か注射かどちらでもいいとのこと。色々調べてみると大方両方を行っているようですが、どちらかだけでもいいのでしょうか。CMF中、生理が毎月あり、女性ホルモンにさらされていたことを考えると、注射をして閉経状態にしたほうがいいのではと考えていますが、将来妊娠を希望していることを考えると悩んでしまいます。今後の治療法等、アドバイスお願いいたします。
リンパ節転移がない病期の乳癌で、化学療法終了後のホルモン療法に関するご相談です。40歳以上の方の場合であれば、CMF療法をされると一時的ないしはずーっと閉経状態になることが多いのですが、若い方であれば生理が続くことがあります。そこで注射のホルモン剤を併用することがあるのですが、いったん開始すると少なくも2年は続けることになると思います。中止後は生理が再び戻ることが多いのですが戻らないこともあります。妊娠を御希望されているとのこと、治療期間(妊娠可能期間)、生理の再開が絶対ではないことを考慮して考えなければいけないかと思います。個々の人の人生があり、化学療法などのプロトコール通りの治療は必ずしもできません。もし私が主治医であれば(私見)経口薬での治療を勧めると思います。(文責 福間)
【No.2028】 03年12月10日 S
乳がんの検査結果について31歳、4歳になる1児の母です。今日は乳がんの検査結果についての相談です。
2年半前におっぱいのしこりを発見し、病院で細胞診をしてもらったところ、「擬陽性」という診断が出たので、実際にしこりを手術で取り、再度検査したところ「乳腺症」という診断でした。その後は何ともなく過ごしていましたが、今年の乳がん検診で細胞診をしたところ、次のような結果が出ました。『きれいな背景に少数の乳管上皮組織が出現しています。筋上皮との明らかなニ相性は認められませんが、比較的重積性のないシート状の集塊で出現しています。細胞は小型で悪性とする所見は認められません。陰性としますが、念のため再検されて下さい。』とのことでした。お医者様は様子を見ても良いのでは・・・とおっしゃっておりましたが、乳腺症になった人は乳がんになりやすいという話も聞きますし、この曖昧な診断もとても心配です。この結果はどのような事を言っているのでしょうか?お医者様のいう通り、様子を見ていても大丈夫なのでしょうか?お忙しい所申し訳ないのですが、お返事、宜しくお願い致します。まず乳腺症は癌になりやすいとの御質問ですが、乳腺症でもある種類の乳腺症(異型乳管上皮過形成、強い乳管上皮過形成など)を持つ場合は将来(生検したところとは乳房の別の部位を含め)乳癌のリスクが高くなるといわれています。ですからその乳腺症が乳癌リスクが高いものかどうか確認するのが必要かと思います。もしリスクが高い種類の場合はこまめの経過観察が必要ですし、今回の場合もそれに対する態度も変わってくるかと思います。細胞診のレポートははっきりした悪性とする所見はないように思いますが、とれている細胞数が少ないこと、また細胞診で癌と診断がつかない場合でも、その”しこりが癌ではないといえない”ことを考えあわせると、100%大丈夫とはいえません。その場合、医師は画像などの所見をあわせて総合判断することになります。歯切れが悪くなるような印象を受けると思いますが、いくつかの条件を考えあわせた判断ではないだろうかと思います。(文責 福間)
【No.2027】 03年12月10日 T.M
複数の腫瘍41歳の主婦です。右乳房を切除しました。病理検査の結果、
@ 癌は1cmくらいのものが3個あったので、全部で約4cmになる。
A 取ったリンパ節への転移は無かったとのことです。
お医者さんは、Stage1と言われました。そして、治療の選択肢としてホルモン療法だけを挙げられました。でも、4cmの癌だったら Stage2で、化学療法という選択肢も出てくるんじゃないかと疑問がわいてきました。今後の治療法を決めるために、アドバイスをお願いします。片側の乳房に乳癌が多発した場合の乳癌の進行度(病期)に関する御質問です。規約では最大径の乳癌を基準に腫瘍径を決めます。ですから最大径のしこりが2cm以内でリンパ節転移が基準を満たせば1期の乳癌ということになります。ホルモンレセプター陽性で、HER2陰性であればホルモン療法単独という選択枝もあると思います。しかし若い方なので、ホルモン療法のみか化学療法を追加するかは主治医とご相談下さい。(文責 福間)
【No.2026】 03年12月05日 S.N.
腫瘍マーカーの上昇と転移の場所について非常にあやふやな質問で、すみません。とても心配なもので・・・。平成13年3月乳癌手術をしました。その後定期的に通院していますが、10月の血液検査で腫瘍マーカーがあがっていると言われました。マーカーの名前も数値もわからず申し訳ないのですが、医者の言葉をそのまま書くと、「2種類のマーカーのうち、一つが上がっていて、大腸のガンの時もあがる。今回もう一度採血して、その結果がやはり高かったら、胃と腸の検査とCTをしましょう。」と言われました。乳癌の再発転移は、肺や肝臓や骨に多いと聞いていましたが、胃や腸に転移することがあるのでしょうか。
乳がんの腫瘍マーカーにはCEA ・CA15-3・ BCA225・ NCC-ST-439などがあります。どの腫瘍マーカーも、乳がん以外のがんで上昇することがあります。このうち特に、CEAは消化器系のがん等(胃がん・大腸がん・肝がん)でも上昇することがあります。腫瘍マーカーが上昇しても、正常値の範囲内であれば、問題はありませんが、あきらかに正常値を超える時は再発転移を念頭に置き、精密検査を行うことになります。乳がん再発転移の部位では、肺・骨・肝臓に転移する事が多くありますが、脳や稀に胃・大腸に転移することもあります。再発部を検索することは必要ですので、主治医の先生とご相談して診て頂いてください。お大事に。(文責 宮本、福田)
【No.2025-1】 03年12月05日 K.K.
乳がんの胸膜転移最近、乳がんの再発を宣告され、ネット検索中に貴サイトを拝見しました(1957年生・現在46歳)。下記の通りお訊ねしたく存じます。よろしくお願いいたします。
●現在までの経過
1)初発治療
2001年11月初旬手術(右乳房温存)、腋窩郭清。
2)病理結果
・診断名:乳頭腺管がん(腫瘍径3.8センチ)
・ホルモン受容体:ER=31/PR=500
・リンパ節転移:9/27
・悪性度:2-1-2
・病期:Vb→皮膚(乳輪)に浸潤が見られたため。
・断端:陰性
3)補助療法
・放射線療法(23回→2001年12月末終了)
・化学療法(CMF6クール→2002年4月下旬終了)
・ホルモン療法(ゾラデックス皮下注射4週間に1回→2003年10月終了・ノルバデックス20mg服用1日1錠→継続中だったが、今回再発でフェアストン40mg1日3錠に切り替え)
●現在の問題点
・2003年11月に術後2年の検査(CT、骨シンチ、頭部MRI、マンモグラフィ)を行ったところ、CT画像で胸膜に病変が確認された。通常のレントゲンには映らないほどの小さなものながら、複数認められた。現在、この自覚症状はなし。
・腫瘍マーカー:CEA=3.2(これまでは0.7〜1.5で推移)、CA15-3=34.2(同11.0〜18.0)にそれぞれ上昇。
●主治医の意見
・胸膜への再発の可能性が高い
・治療法: 抗がん剤の前に、まずホルモン療法。ノルバデックスを中止し、フェアストンを1日3錠服用。
・保存標本を検査し、HER2強陽性ならハーセプチンも検討(検査結果は12月)。
・「レトロゾール」はどうかとの当方の質問に対し、「“閉経後”が適応、注射で無理に生理を止めている場合は“閉経後”ではない」とのこと。
・余命宣告はありませんでした。
●質問事項
1) 現在の治療方針は適切でしょうか。
2) 今後、どのような経過(症状など)をたどるのでしょうか。その緩和方法は? 余命は?
3) ホルモン療法のみを選択した場合、どの程度コントロールできるのでしょうか。
4) ホルモン受容体のうち、PRが強陽性なので、抗プロゲステロン剤(黄体ホルモン剤?)がより奏功することはないのでしょうか。
5) ホルモン療法としては、他にどのような選択肢があるでしょうか。
6) 抗がん剤としては、どのような選択肢があるでしょうか。
7) 帰宅後調べたところ、フェアストンも「閉経後乳がんのホルモン剤」とありましたが、私は適応でしょうか。
8) ハーセプチンを実施する場合、タキサン系抗がん剤を併用することが多いと聞いていますが、副作用を考えると(根治が望めない今)メリットはあるのでしょうか。ハーセプチン単独との治療効果の差は?
9) レトロゾールについてご意見をお聞かせください。
以上、よろしくお願いいたします。
最後になりましたが、このようなサイトを運営されている先生方に、心から感謝いたします。
1) 治療方法にはいくつかの選択があります。ご自身の治療法は適切な治療法の1つと考えます。ご年令や術後のホルモン療法を考慮すると、閉経したかどうかの判断が難しいと思いますが、主治医の先生とご相談の上、女性ホルモン値を調べて頂き、ある程度推測する事は可能ではないかと思います。
2) 再発時に無症状の方も多くいらっしゃいます。胸膜への転移時には胸水が溜まったり、咳や呼吸苦が出現することがありますが、治療により改善したり、無症状のまま経過することも多くあります。余命は治療を開始し、その効果を時間を追って観察しないと分かりません。
3) まずは、ある程度の期間ホルモン療法を使用してその効果を観察するのがよいと思います。
4) プロゲステロン剤は良く骨転移症例に使用されることが多くあります。今回、プロゲステロン剤を使用する選択もあると思いますが、効果は使用しないとわかりません。
5) 閉経してしまっていれば、アロマターゼ阻害薬も候補の1つです。他には、先ほどのプロゲステロン剤も選択肢となります。
6) 化学療法としては、タキサン系(タキソール・タキソテール)、とアドリアマイシン系(アドリアマイシン・エピルビシン)を含めたCAF(CA)・CEF(CE)(C;エンドキサンF;5-FU)が候補になります。ハーセプチンを使用する時は副作用の問題で、アドリアマイシン系(アドリアマイシン・エピルビシン)と一緒には使用せず、タキサン系(タキソール・タキソテール)と併用する事があります。
7) 1)の内容になります。
8) まだ、初回の再発でありタキサン系(タキソール・タキソテール)と併用すると有効率が高くなるメリットがあります。しかし、ハーセプチンが有効ならば、まずハーセプチン単独で開始するのも1つの選択です。
9) アロマターゼ阻害薬の1つで、レトロゾールはアナストロゾールと同等の効果を期待できるホルモン療法です。しかし、まだ臨床使用はできません。
治療薬も多種にわたるため、難しい面もいろいろありますが、良く主治医の先生とお話しして治療をお受けなってください。お大事に。(文責 宮本、福田)
【No.2025-2】 04年01月18日 K.K.
乳がんの胸膜転移(2)以前、胸膜転移についてご相談した者です。その節はありがとうございました。
2003年11月よりノルバデックスをフェアストン3錠に切り替えて、経過観察しています。ほとんど自覚症状なく、比較的元気に過ごしていましたが、年末頃から咳が少し出るようになり、徐々に症状が進んできました。とくにここ数日で、痛み(胸、わき腹、みぞおち、背中、脇の下、腰)、のどの圧迫感、息苦しさ、腹部の違和感(変なたとえですが、お腹の中でマナーモードの携帯電話がブルブル鳴っているような感じです)が急に強くなり、なぜかやや下痢気味にもなってきました。おならも出ます。腫瘍マーカーは、
2003年10月 CEA=3.2 CA15-3=34.2 12月 CEA=7.1 CA15-3=57.9
と上昇傾向です。主治医は、フェアストンをさらに1ヶ月続けて、腫瘍マーカーの改善がなければ薬を変えるとの方針です。
そこで質問ですが、
1) 腹部の痛みや違和感は、なぜ起こるのでしょうか。腹腔内に病変が広がっているのでしょうか。
2) 2003年11月の検査では骨シンチに異常はなかったのですが、骨転移の可能性はあるでしょうか。
3) フェアストンが効いていない感じがするのですが、判断は時期尚早でしょうか。
4) 次の選択にはどのようなものがあるでしょうか。
5) 次回の診察は2月なのですが、この調子で痛みが増すと、ちょっと耐えられないのではないかと思います。とりあえず痛みをとる方法はないでしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。1)いろいろな原因で起こるので、理由は特定できません。咳が頻回なようなので、関係あるかも知れません。腹腔内に病変が拡がっているば場合には、しこりが触れたり腹水がみられたりします。CT検査を行えばわかります。
2)限局性に骨の痛みがあれば疑わしいのですが、初期には症状がないことが多いので、否定はできません。
3)フェアストンを内服してまだ2ヶ月ぐらいなので、時期尚早と思います。主治医のもう1ヶ月続けるというのは妥当と考えます。
4)前回の回答と同じ意見です。もう一度、2025の4)〜8)をご参照下さい。
5)まず主治医と相談して、内服薬などで対処するのがよろしいかと思います。(文責 石川)
【No.2024-1】 03年11月29日 T.I.
右胸の嚢胞?初めて相談させていただきます。34歳、2児の母です。毎年触手の検診だけでしたが、今日初めて超音波検査をうけたところ、右胸に2ミリくらいの黒い丸いものが見えるといわれました。お医者さまからは、「水が溜まっているようだから、次回検査したらなくなっているかもしれない」との説明を受け、3ヶ月後に再超音波検査をするとのことでした。しかし、もしも悪性のものならば、早期に治療したほうが良いのでは?と不安に思い、先生にその旨伝えると、「2ミリ程度ではね・・紹介状書いても良いけど、また経過をみましょうと言われるだけですよ」と言われました。出来れば、専門の病院で詳しい検査がしたいのですが、2ミリ程度では検査も難しいのでしょうか?アドバイスをよろしくお願い致します。
「水が溜まっているようだから、・・」と言われことより、2mm程度の嚢胞があるのだと思います。2mm程度の嚢胞ならば、すぐに精密検査をする必要はありません。専門病院でも、同様の結果が出るだけだと思います。1年に1回の定期検査で十分です。ただ、一度もマンモグラフィをお受けになったことがないのならば、一度お受けになることをお勧めします。(文責 福田)
【No.2024-2】 03年12月17日 T.I.
マンモグラフィーの結果先日、右胸の嚢胞のことでご相談しましたものです。早速勧めていただいたマンモグラフィーを受けたところ、右胸の嚢胞は消えていたのですが、右胸だけに微小石灰化がみられました。先生のお話しによると、石灰化は同じ大きさのものが散っていて、どこにも集まっている様子がないので、がんの可能性は低いとのこと。「でも必ず違うとも言い切れないので、これから1年に一度、経過検診で様子を見ていきましょう。」とのことでした。家に帰って「石灰化」のことを調べたのですが、乳がんの他に乳腺症の可能性が考えられるとのこと。しかし、医師からは乳腺症とは一言も言われなかったし、痛みなどの症状も私には全くありません。嚢胞と石灰化とは何か関係があるのでしょうか? 私の場合、3月に子供を産んだばかりで、その時に母乳はほとんど出ませんでしたが、そのことも関連があるのでしょうか? お忙しいと思いますが、どうか解答をお願いいたします。
マンモグラフィ検査で認めた石灰化に関するご質問です。乳房に生じる石灰化にはいろいろな種類、原因があります。乳腺症や乳癌だけでなく、線維腺腫、血管など様々な腫瘍や組織に生じます。ご質問にあるように嚢胞の壁にも切石灰が沈着しコーヒーカップの受け皿のように見えることもあります。また授乳の乳汁の滞留と炎症が関連することもあります。医師もすべての石灰化をご本人に説明できなかったのではないでしょうか? しかしそのような多くの石灰化の中から悪性に関連の多いものを選んでいかなければマンモグラフィの診断は成り立ちません。主治医の先生がいわれたような、どこにも集まっていないとか、大きさが均一であるとかいう石灰化は良性石灰化の特徴です。おそらくは主治医のご判断通り間隔をおいての再検でいいかと思います。(文責 福間)
【No.2023-1】 03年11月29日 Izu
センチネル57才。乳頭を中心としたしこりがたくさんあり、温存は難しいと言われました(エコー、マンモグラフィーより)。今の段階ではセンチネルは標準的な治療法ではないと説明されました。強く希望すればできなくないと言われましたが、迷っています。全摘出の場合、リンパ節は大きく郭清するものですか。放射線療法はやはりセットで行うものですか?よろしくお願いします。
まだセンチネルは標準的な治療法ではない、とされています。しかし、私たちはセンチネルリンパ節生検を標準治療に準じる形で、多くの患者さんに行っています。乳房切除の場合や乳頭付近の乳がんにも行っています。一方、乳房切除の場合や乳頭付近の乳がんにセンチネルリンパ節生検を行わないとする施設があります。センチネルリンパ節生検を行わない場合は、通常の腋窩リンパ節郭清を行います。腋窩リンパ節郭清を行った場合、リンパ節転移程度がひどくなければ放射線治療は行っていません。(文責 福田)
【No.2023-2】 03年12月04日 Izu
リンパ浮腫素早いお返事ありがとうございます。12−3に手術です。リンパ節郭清を行った場合、ひどい浮腫が起こる確率、頻度はどのくらいですか? リンパ郭清の程度によるということはわかるのですが・・・。リンパ節への転移はわからないと外来で言われたのですが本当にわからないものですか?リンパ節の郭清は施設によってそんなに取る量が変わるものですか?今は縮小傾向にあると聞きますが、いかがでしょうか。お願いいたします。
リンパ浮腫は、@潜在性リンパ浮腫 A可逆性リンパ浮腫 B非可逆性リンパ浮腫 C象皮症の4つの時期に分けられます。リンパ節郭清と放射線による腋窩照射を併用すると高率に起こることが知られており、郭清を行った時は腋窩に放射線治療を行わないようにしておりますので、B以上のリンパ浮腫は数%だと思われます。
リンパ節の転移については、術後にリンパ節を取り出して病理医が顕微鏡にて判定します。従ってリンパ節への転移が判明するのは、術後ということになります。
腋窩郭清に伴う術後のデメリットには、上肢の浮腫、知覚異常、腋窩のリンパ液貯留等がありますが、もしリンパ節転移がなければ腋窩郭清を行う必要がなくなります。乳癌から、がん細胞がリンパ管に入り最初に到達するリンパ節(センチネルリンパ節)は、領域リンパ節の中で最も転移の可能性が高いリンパ節です。このリンパ節を取り出して転移が認められなければリンパ節郭清を省略しようという手法が、現在、臨床試験として行われていますが、まだ標準的と言えるだけのデータはありません。従って、この方法は、院内でのバックアップ郭清のデータが蓄積され、しかるべき良好な成績が示された施設において、腫瘍径の小さい症例で、かつ本人の希望を前提に行うべきであるということになっています。(文責 須田)
【No.2022-1】 03年11月29日 I.M.
EC療法中の生理50歳、乳癌Ua、ホルモン依存型で、術後3週間に1度のEC療法、4回予定の2回終了したところですが、生理がしっかりとあります。10月20日投与後には11月2日から4日間、11月10日投与後には、11月24日から今も続いています。子宮筋腫と卵巣に内膜症もある身です。今年の7月頃には生理も不順でホットフラッシュもたまにあり、そろそろ閉経かなと思っていたのですが、生理前の腹痛、腰痛もなくなり、ホットフラッシュもなくなり、いったいどうしたことかと、とまどっています。抗がん剤治療には生理を止める意図もあると聞いたことがありますが、これは抗がん剤が効いていないのでしょうか? EC終了後、タキソールを4ヶ月、その後ホルモン療法が予定されています。お返事をお待ちしています。
抗がん剤の目的は、生理を止めることではありませんので、生理が続いているから抗がん剤の効果がないとはいえません。ただ、ホルモン療法に感受性のある乳がんの場合、抗がん剤の副次的効果で生理が止まった方が、有効性が高いと考えられています。まだEC療法2回目ですので、今後生理が止まる可能性があります。このまま、予定の全身療法を行われるのがよいと思います。(文責 福田)
【No.2022-2】 03年12月25日 I.M.
タキソールお返事をありがとうございます。今回はタキソールウイークリー投与の件で、ご相談です。実は私の主治医は2人おり、お一人は定年間近かの経験豊かな先生、もうお一人はまだ30代の将来を期待される優秀な先生です。先日、年配の先生は私の病状ではタキソール投与は必要ないとおっしゃり、別な日には、若い先生はやりますとおっしゃいました。「次回外来までに2人で話し合っておきます。」と言われたのですが、どのように考えたらよいのでしょうか。いろいろな情報によりますと、リンパ節転移4個以上がタキソール投与の対象となると書いてあります。私の場合は1個です。転移1個でタキソールを受けるメリット、デメリットを教えてください。また手足のしびれという副作用があると聞きましたが、それは後遺症として残るものでしょうか。それとも治療が終わればなくなるものなのでしょうか。現在はEC療法を3回受け、昨日は白血球数が2200で、ノイトロジンという注射をして、26日に4回目を受ける予定です。現在は、心療内科にも受診してルボックスというお薬と、ソラナックス、それと睡眠薬も飲んでいます。また下記のV(ー)とn1の意味を教えてください。よろしくお願いします。
50歳。 10月初旬に右乳癌の手術をしました。ステージはUA 悪性度は2 硬癌 リンパ節転移は21中1、 HER2蛋白は1+、 術式Bt 腫瘤占拠部位Rt ace 腫瘤径2.0×1.8cm、 割面f 中間型、 組織型 Scirrhous、 構造異型 スコア2、核異型 スコア3、分裂像数 スコア1、 1y (+) V (-) n 1、 INF β、 ER 陽性 占拠率5−10% 強度弱、 PGR陽性 占拠率70% 強度強
リンパ節転移が一個だけの乳癌にタキソールをやるべきか否か迷ってしまいます。タキソールを追加すれば効果はそれたけ確実になると思います。しかしその分長い間副作用に耐えなければならず、経済的な負担も大きくなります。2人の主治医の意見が分かれるのも無理はないと思います。手足のしびれはタキソールを中止すれば軽快してくる場合がほとんどです。メールに書かれているような状況でしたらCEをやったあとホルモン療法を追加するのが一般的だと思います。V(-)は組織において血管浸潤が見られないことで、n1は腋下など一群リンパ節にのみ転移を認めるという意味です。(文責 吉田)
【No.2021】 03年11月29日 MA
術後治療と白血球について9月に温存手術を受けた40歳の主婦です。いくつか質問したいことがありますので、よろしくお願いします。
@ リンパ節転移3個、大きさ2.4センチ、悪性度2、ホルモンレセプター陽性、HER2陽性でした。ステージはどうなりますか。また、再発率、生存率はどれくらいですか。
A 術後療法として放射線25回、CAFの後、タモキシフェン5年服用と計画が立てられました。放射線が終わり、いよいよ抗ガン剤ですが、白血球が先週2800、今週2300と少なく、まだ1回も受けられません。好中球は56でした。主治医は放射線の影響かもと言われますが、放射線科の先生は血液にはほとんど関係ないと言われていました。実際のところどうでしょうか? また、術前にも白血球は3000ちょっとしかなく、もともと少ないようです。このような場合、抗ガン剤は難航する可能性が高いのでしょうか? これから抗ガン剤を無事受けられるか、続けられるのか不安です。抗ガン剤ではなく皮下注射のホルモン療法に変えた方がよいのでしょうか。
B 白血球が少ないということは、免疫力が少ないということになるのでしょうか。ステージIIBです。転移リンパ節の性状によってステージIIIAになることもあります。5年生存率が約75%、10年生存率が約60%です。5年無再発生存率が約85%、10年無再発生存率が約65%です。白血球数が少ないことに放射線の影響が全くないとはいえません。しかしあっても軽微です。抗がん剤を開始後、抗がん剤投与を中断したり、投与量を少なくしたりすることがあると思います。抗がん剤の選択や投与量について、主治医とご相談ください。白血球数が少なく、抗がん剤が開始できない場合、まずホルモン療法を開始するのは1つの選択ですので、主治医とご相談ください。白血球数が少ないことが、がんに対する免疫力が少ないことにはなりません。(文責 福田)
【No.2020-1】 03年11月29日 K.T.
乳房全摘後の局所再発初めてお便りさせていただきます。私の母は昨年8月に左乳房を全摘出しました。しこりは左下にあり3〜3.5cm大で、リンパ節転移は2/15個でした。乳房は筋皮弁術で再建しました。その後化学療法、放射線治療を終え、現在ホルモン療法を行っています。先月の後半ぐらいに、その部位とは少し離れている左乳房上部が腫れていることに気づきました。生検の結果、同種類のガン細胞の転移ということなのですが、
@ 全摘出したにもかかわらず同じ側の乳房にガンが出るのは転移でしょうか、再発でしょうか?その違いを教えてください。
A 多臓器への転移の危険性の違いはあるのでしょうか。
B その後の治療法に違いはありますか。一通りの治療を行ったものと考えていたのに効果がなかったのかと思うと、これからの治療がとても不安です。この二週間ほどでその腫れがこぶし大ほどに腫れ上がり、神経を圧迫して痛みも出ているようで、とても心配です。お忙しいとは思いますが、治療法等、ご意見をよろしくお願い致します。基本的に乳房全摘後の局所再発は、皮膚よりの再発の可能性が高いと思います。局所再発(再発腫瘍)の治療(外科切除および筋皮弁切除)とともに、今後の他臓器転移予防のために全身化学療法を行う必要があると思います。その際、術後に使用した抗ガン剤は効果がないので、効果的な抗ガン剤を選択する必要があります。早めに再発腫瘍を切除するか、先に抗癌剤を投与して腫瘍縮小効果を評価する必要があります。いずれにせよ生検で癌の診断がつき、腫瘍が増大しているのであれば、早めに治療を開始してください。担当医が乳腺専門医でなければ、乳腺専門外来へセカンドオピニオンをするようにしてください。(文責 橋詰)
【No.2020-2】 04年01月06日 K.T.
乳房全摘後の局所再発(2)以前にNo.2020で質問させていただいたものです。その際は丁寧なご回答をありがとうございました。検査の結果、既に肝臓と骨に数箇所影があり、肺に胸水も溜まっていて、転移があることがわかりました。その後タキソテールとアドリアマイシンでの全身治療が始まりました。3週間に一回のペースで行うことになり、一時は手の平ほどに腫れあがっていた乳癌も、見た目でわかるほど少し小さくなりました。同時に手のむくみも取れたので、抗がん剤が効いているのだと希望を持っていたのですが、3週間目となる日の2日前から再び局所が痛み出し、乳癌も大きくなっているようで、手もむくみ出しました。ちょうど3週目となる日が病院がお正月でお休みとなるため、一回目だけ4週目に二回目の抗がん剤をする予定なのですが、そこで抗がん剤を一週間延ばすことで、がん細胞が急に増大することはあるのでしょうか。また一度小さくなった癌が再び大きくなることはあるのでしょうか。別のがん細胞だとすると同じ抗がん剤は効くのでしょうか。転移したがん細胞も同時になくすことはできるのでしょうか。進行がとても早いため心配です。ご意見よろしくお願いします。
通常は、3週を4週に延ばしただけで癌が急速に増大するとは思えません。同じ薬剤を繰り返し使用した場合は、抗癌剤耐性の問題がでてきますが、まだ2回目投与とのことですので、4〜6回は投与を続けてよいと考えます。主治医の先生も、そのあたりで治療の評価(腫瘍マーカーやCT検査など)を行う予定だと思います。(文責 籾山)
【No.2020-3】 04年06月13日 K.T.
今後の治療法について以前HPNo.2020で質問させていただきました。その節はアドバイスを頂き、本当にありがとうございました。今回は今後の治療についてご意見をお聞かせ頂きたいと思います。よろしくお願いします。02.9〜03.10 術後補助療法として放射線治療、CEF6クール、フルツロン経口。 03.11〜 局所再発、肝転移、骨転移あり。治療法 タキソテール・アドリアマイシンを併用、アロマシン。 04.2〜現在 ハーセプチン・タキソールに変更。アロマシン継続、胸部に放射線治療。現在は局所部分、肝転移部は縮小しましたが、骨転移については脊椎、肋骨に転移が増大しています。幸い痛みはなく、高カルシウム血症はみられません。そこで、今後の治療法について悩んでいます。このまま現在の治療を継続していくべきか、骨転移の増大に伴っていわゆる高カルシウム血症に効くといわれる抗がん剤を追加すべきか、抗がん剤、ホルモン剤を再考し直すべきか・・・など。どのような治療法がありますでしょうか。ご指南いただければと思います。どうかよろしくお願い致します。
骨転移は、疼痛・病的骨折・脊髄圧迫症状・高カルシウム血症等の原因となり、お母様のQOLを損なうことになる可能性があります。現在、上記のような症状がなくても、現在の治療に、更にビスフォスフォネート(高カルシウム血症に効く薬)を追加すべきだと思います。生存には寄与しませんが、骨転移を伴う合併症の頻度を減らし、その発症を遅らせる効果があります。(文責 須田)
【No.2019-1】 03年11月29日 いっちゃん
人間ドックにてはじめまして。今日お昼のTV番組で、乳がんになって克服された方が出ていらっしゃいました。「最初、検診で米粒くらいの腫瘤との事で、経過観察する様に…といわれ、やっぱり心配なので色々検査を受けたが、心配ないとの事で、そのままにしておいたら、癌が進行・・・。」という様なお話でした。私は35歳の主婦で、子供が二人います。結婚後、妊娠期間中以外は毎年人間ドックを受けています。2002年12月の超音波検査(ゼリーをつけて機械を当てての検査なので、多分エコー検査だと思います)の診断結果で、右胸乳首の上5cm位の所に3mmφの腫瘤有りで、経過観察の後、2003年10月に同じ検査で右胸乳首の上5cm位の所に3mmφの腫瘤が5mmφになり、もう一箇所、右乳首外側5cm位の所にもう一つ腫瘤があるとの事。それで、今回も経過観察との事。
上記に書きましたお話のような事を聞くと、経過観察と言う事がかなり不安になっています。しこりを指で確認する事は、私自身触っても分かりません。傷み他、何の自覚症状も無いのですが…。このまま経過観察で本当にいいのか、又、他に精密検査みたいな事をして調べておく必要があるか、癌かどうか調べるにはどんな検査があるのか、実父・実祖父ともに癌で亡くしているので不安な毎日です。ちなみに膵臓に8cm大の膵のう胞もあり、これも経過観察で多少気になる症状もあり…、「こう言う風な事(人間ドックの他の検査)をして調べていれば、まず心配ないでしょう。」みたいな返事が無く、全く気掛かりな毎日なので、どうか何かいい方法があれば教えて頂きたく、お返事いただければ幸いです。長々とすいません。文章だけでは、十分に把握できませんが、超音波上、認められる腫瘤は乳腺のう胞や線維腺腫などの良性腫瘤から乳癌までいろいろあります。形、大きさの変化、腫瘍の超音波上の信号強度などにより判断します。また、一般的にはマンモグラフィーも併用して診断していきます。乳腺のう胞であれば経過観察で十分だと考えます。充実性の腫瘍で、大きさが変化し、触知できないのであれば超音波ガイド下の細胞診を行うか、3ヶ月-6ヶ月ごとの経過観察になります。(文責 橋詰)
【No.2019-2】 03年12月04日 いっちゃん
経過観察膵臓の"のう胞"で、やはり経過観察というのが、2〜3年続いているので、今回の人間ドックの結果を持って、以前お世話になった(MRIと診断)病院へもう一度、MRIをかけに行こうかと思っています。それで、乳房の腫瘤も一緒に検査と診断をしてもらおうと思っています。人間ドックでして頂いた検査以上の事をして経過を見たいのですが、まずはどういう風な順番で検査をすればいいか、または、この検査をすれば一目瞭然であると言う検査方法はあるのでしょうか?
ご回答頂いた、『細胞診をして頂きたいのですが…。』と、直接申し込む方がいいのでしょうか? または、『人間ドックで腫瘤があるとの事だったので、もう少し詳しく調べて診て頂きたいのですが…』という様な感じで、検査と診断を依頼した方がいいのでしょうか?
最近、TVで見たり、身近な人が同じ症状で、『来年の人間ドックの時でいいですよ。経過観察しましょう。』なんて言われて、そのまま放って置いたら…何だかおかしいな…と思って症状が出て来たと思ったら、みるみるうちに大きくなって…とかで、悪化された方がいますので、私は不安が一気に込み上げてしまって、HPにてご相談させて頂いた訳です。
この先、経過観察にしても、自分でどの様に前もって検査して行くにしても、どの様な事をしたら、『大丈夫ですよ。心配要りません。』と言う回答が出て来るようになるのか…とか、色々考えたり、不安になったりで困惑しています。何度も申し訳ありません。ご回答頂ければ幸いです。乳腺疾患、特に乳癌でのMRI検査は、乳癌を発見する為の検査ではなく、乳癌であった場合、多発性病巣があるかないか、乳管進展病巣があるかないか等、乳癌の広がりを診断することに用いられます。MRIを行って腫瘤が発見されても、癌かどうか診断が困難な場合もあり、乳癌を発見するための一目瞭然という検査ではありません。従って、乳腺外科を受診し、前回の回答の順番で検査することが原則です。主治医に充分説明をしていただき、それでも心配がある場合は、細胞診を行ってもらいたい旨、申し出るのも一つの方法です。(文責 須田)
【No.2018】 03年11月29日 R.M.
ステージは?はじめまして。年齢30歳、リンパ転移7個、しこりの大きさ2〜5cm、脂肪と血管浸潤ありで、ホルモンレセプターER(-)、PGR(+)です。ステージは何になるのでしょうか? またノルバテックスの副作用にむくみや頻尿などありますか? 教えて下さい!
ステージIIBです。転移リンパ節の性状によってステージIIIAになることもあります。ノルバテックスの副作用にむくみや頻尿がありますが、頻度は非常に少なく、問題になることはほとんどありません。気になるようならば、主治医とご相談ください。(文責 福田)
【No.2017】 03年11月29日 N.O.
乳ガンからの転移、治療についてはじめまして、わたくし大阪在住で、母68歳の病状のことでお聞きしたいのです。母は6年前に乳ガンが発見され、すぐに手術を行いました。その後5年間は転移は見られなかったのですが、昨年にダグラス小腸への転移が発見され、この1年、抗ガン剤治療を行ってきましたが、現在、横行結腸その他の腸の周りにも腫瘍がみられ、担当の医師は手術はしないでこのまま抗ガン剤治療を続けるとのことです。今までにタキソール、エンドキサン、アドリアと続け、今はゼローダ、ヒスロンHを服用し2週目になりますが、先週の血液検査で腫瘍マーカーが400台にあがっております。何かほかで効果の得られる抗ガン剤、治療方法などがあれば教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
ホルモン療法やハーセプチンが有効な乳がんかどうかを主治医に確かめてください。ホルモン療法が有効な乳がんならば、アロマターゼ阻害剤やタモキシフェンを使用することができます。ハーセプチンが有効な乳がんならば、ハーセプチンを使用することができます。すでに多くの化学療法剤がが使用されていますが、まだ使用されていない化学療法剤として、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、マトマイシンC、塩酸イリノテンカンなどがあります。また、タキソールは使われていますが、タキソテールを試みても良いかもしれません。アドリアマイシンが使用されていますが、塩酸ピラルビジンを試みても良いかもしれません。主治医とこれらの化学療法剤の使用の是非についてご相談してみてください。(文責 福田)
【No.2016】 03年11月29日 Y.Y.
石灰化始めてご相談させていただきます。よろしくお願いします。先日、健康診断で胸部レントゲンを撮影した際、右上に石灰化の小さな粒があると診断され、肺には異常なしとの事だったのですが、1年ほど前に乳癌検診で右胸が乳腺症と診断された事があり、今回の胸部レントゲンで発見された石灰化が乳癌ではないか?と心配しております。胸部レントゲンでも乳癌の石灰化は発見する事で出来るのでしょうか?
乳がんの時に見られる石灰化は、微細石灰化と言われ、0.5mm以下の小さな石灰化です。そのため、胸部レントゲンで乳がんの石灰化は発見することができません。(文責 福田)
【No.2015】 03年11月29日 Y.Y.
乳房の痛み一ヶ月程前、マンモグラフィー検査後、要精密検査と言われ、再度マンモグラフィー、エコー、細胞診、MRIと検査をしました。結果は、「しこりの正体はポリープ(乳腺がからみあったようなもの?)である」と診断されました。ガン細胞とは全く異なるものだと言われましたが、その後も乳房が時折チクッと痛んだり、疼くような感覚があります。医師には「乳がんは痛みを伴わない」と言われ、「(乳がんとは)別の何かでしょう」と言われましたが、気になります。再度検査をしなくても大丈夫でしょうか。
マンモグラフィーやエコー、MRI、細胞診をしてポリープと結果が出たが、まだ痛みもあり心配であるとのことですが、どうしても気にあるようなら他の医師にセカンドオピニオンを求めることもできます。乳房の痛みで乳癌が見つかるコトもよくありますので、決して「乳癌は痛みを伴わない」ということはありません。痛みが続くようなら再度病院を受診することをお勧めします。(文責 川本)
【No.2014-1】 03年11月23日 T
抗がん剤の効果について初めてご相談させていただきます。よろしくお願いします。今年の8月に左胸温存手術を行いました。現在45歳、しこりの大きさは2、5〜3cm、リンパ節転移は1/10、充実腺管ガンです。ホルモン受容体は陽性、HER2は陰性です。現在AC療法を行っています。「3週間を1サイクルとして行いましょう」というお話でしたが、最初の点滴の2週間後の白血球は1500(好中球200)、3週間後にも2600までにしか上がらず、2回目の抗がん剤は1週間後に延期し、量を3分の2に減らし、そして4クールの予定を6クールにすることになりました。数日後にはAC4回目を行う予定になっています。抗がん剤は、規定量の85%以上でないと効果が望めないだとか、半分の量に減らしたら効果は1/4に減ってしまうから苦しいだけで意味がない、などという話を聞きました。ただ、主治医からはこういった説明はなく、「量を減らします」と言われただけでした。私の場合、本当に抗がん剤の効果は望めないのでしょうか?セカンドオピニオンを求めるなどして、別の治療法を選択した方がよいのでしょうか?お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
まずあなたの病期(ステージII)から、CMF療法6クールもしくはCEF療法(またはAC療法)を4クール行うことは間違っていないと思います。閉経前であれば、内分泌療法により閉経状態にする必要がありますが、化学療法中は大抵の方が閉経状態となるため、月経があった時点もしくは化学療法終了時点で担当医にご相談ください。化学療法の副作用として、白血球減少は常に問題となります。基本的に2500以上あれば、化学療法を継続していきます。当然、化学療法の回数が増えれば白血球減少の度合いも増していきますので、顆粒球コロニー刺激因子の注射を併用しながら可能な限り決められた投与量(体表面積あたりで計算)と期間を完遂するようにします。重要なことは休薬期間を設けたり、顆粒球コロニー刺激因子の注射をしながらでも、化学療法を継続していくことです。ただ、あくまでも転移を予防するための治療なので、副作用に十分注意しながら安全に行うことは大前提です。したがって、あなたの様に白血球減少が目立つ場合の投与量は難しく、できるだけ減量はしたくないのですが、継続困難であれば2/3の減量は、やむおえないのかもしれません。ただ、担当医よりその場合のリスクやなぜ減量するのかといったインフォームドコンセントを十分に受ける必要があり、あなたには受ける権利があります。もし担当医に不満や不信があれば、早くにセカンドオピニオンを求めることをおすすめします。(文責 橋詰)
【No.2014-2】 03年12月16日 T
温存手術後の放射線治療について相談させていただきます。よろしくお願いします。前回NO.2014でアドバイスをいただいたものです。
左乳がんの温存手術を受け、3ヶ月半になります。A病院では温存手術はもちろん、乳がんの手術自体もあまり経験がなく、他の病院の先生のアドバイスを受けながらの手術でした。手術前の骨シンチもそうでしたが、術後の放射線も設備が無く、他の病院で行うということなので、後々のことも考え設備の整ったB病院に変わりました。B病院の方で、9/11に抗がん剤を開始しました。AC療法を行っています。抗がん剤終了後はホルモン療法を行う予定になっています。「A病院の紹介のカルテに、「ガンは取りきれた」と書いてあるので放射線治療は行わない」というのがB病院の先生のご意見です。ただ、「完全にとりきれたかどうかは心配ですが、あちらが取り切れたと書いてあるのに、あえて放射線をする必要はない」とB病院の先生はおっしゃいます。ただA病院の予定では放射線をあてることになっていましたし、乳房温存で放射線をあてないというのは少し心配です。こちらの相談室の方でも、乳房温存手術と放射線はセットだといったようなアドバイスもみかけました。抗がん剤後の放射線照射は、やはり主治医に頼んだ方がよいのでしょうか? また、リンパへの転移が陽性(1/10)でしたので、胸だけでなく脇のほうへもあたるように照射した方がよいのでしょうか? どうか、ご意見お聞かせください。2014の内容も拝見しました。乳房温存術で術後放射治療をするかどうかの御質問です。温存術で癌がとり切れている場合(とった検体:乳房組織の断端に癌を認めない状態)には放射線治療をしないといった選択枝は癌研病院を中心とした施設で良好な成績報告があります。しかし問題は癌が十分に切除されたかの確認です。癌研など放射線治療をしないという選択がある病院では(もちろん他の乳癌専門病院でも) 切除した検体を5-7mm毎に細かく分割し、何十-何百枚もの標本(スライド)を作成し顕微鏡検査をします。その上で癌が端にない(断端陰性)と判断し放射線治療をするかどうかの判断をします。Tさんの場合、放射線治療をするかどうかはそこまで検体を調べた上で判断すべきものだと思います。主治医にご相談下さい。(文責 福間)
【No.2014-3】 04年03月10日 T
放射線照射後の治療についてよろしくお願いします。
私の場合、検体を8分割しただけの、簡単な検査であったので、放射線照射(25回)をお願いして、明日で17回が終了します。放射線終了後の治療について、どのような選択肢が考えられますか? ちなみに、ホルモン感受性が高く(8+)、現在は放射線と共にタモキシフェンを服用しています。最初にAC療法を行いましたが、白血球・好中球の減少が激しく、規定量の2/3(60/600のところを40/400に減らし、4クールを6クールに増やした)の分量しかできず、延期もしています。全体量としては一緒ですが、この場合一応の効果があったものとして、あとはタモキシフェンのみで様子をみればいいでしょうか? それとも効果はあまりなかったものとして別の弱い抗がん剤でもやったほうがいいでしょうか? やるならどういった抗がん剤を使うのが適切なのでしょうか?しこりの大きさ、リンパ節転移の数(1個陽性)から考えるとAC療法(60/600 4サイクル、実際は40/400の6サイクルで全体量は同じ)で問題ないと思います。中にはリンパ節転移があれば、その個数に関わらずAC療法(60/600)4サイクルの後にタキサン系薬剤(タキソール週1回 12サイクル)を追加した方がよいと考える意見もあるかも知れません。ただ我が国ではリンパ節転移1個のケースでAC療法に必ずタキサン系薬剤を加えなくてはいけないというコンセンサスに完全には至っていないと思います。化学療法終了後はホルモン療法を行った方がいいと思います。45歳で化学療法開始前の時点で閉経前の場合、化学療法で月経が止まっているならタモキシフェン単独で、月経があるならゾラデックスとタモキシフェンの併用を、また化学療法開始前に既に閉経後となっていたならばアロマターゼ阻害剤などが適応となると思います。(文責 稲葉)
【No.2013】 03年11月23日 TA
再発乳ガンに関する化学療法について再発乳ガンの化学療法についてお伺いいたします。私の妻は、平成13年5月に乳ガンと診断されました。病気はU期で、がんの大きさは3p、手術は乳房温存手術で、リンパ節転移は1個でした。術後放射線療法を30回、補助化学療法としてCMFを6クール行いました。補助化学療法が終了したのは14年3月です。その後、15年6月に肺に転移していました。転移は両肺に3カ所あり、大きさは1p大のものが1個、5o大のものが2個です。なお、ガン細胞を調べた結果では、P53遺伝子に変異は認められないものの、ラベリングテストではガン細胞の分化度は著しいということでした。6月以降、タキソールの12周連続投与をしましたが、9月下旬に行ったCTの結果は、変化は認められませんでした。(CT上、多少大きくなったようにも見えるとのことでした。)
補助化学療法終了後1年3ヶ月で転移が見つかったこと、およびラベリングテストの結果ガン細胞の分化度が著しいということを考えた場合、タキソールの投与は効果があったとも思われますが、どうでしょうか。また、現在、AC療法を2回実施しましたが、まだ転移の自覚症状もない中でAC療法を続ける必要があるでしょうか。教えていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(神奈川県茅ヶ崎市)まずタキソールの効果ですが、肺転移がCT上不変であれば、それも一つの転移増殖抑制効果と考えてよいのではないでしょうか。CT上、もし転移が大きくなっているのであれば効果が無かったと考え、他の治療法(ACやCEF療法)を選択する必要があります。たとえ自覚症状が無くても転移があれば化学療法は継続するべきだと思います。(文責 橋詰)
【No.2012】 03年11月23日 M.S
非浸潤癌の再発についてお忙しいところ、申し訳ありません。質問させていただきます。31歳、既婚、子供なし。平成14年1月、右側乳房に、「多発性乳管内乳頭腫+のう胞内腫瘍」と診断を受けました。 MRI、マンモ、乳管造影などの検査を受けましたが、癌と確定診断できる所見がなく、経過観察となりました。同年4月に検査を受け、のう胞の増大が認められ、部分摘出にて病理に出し、その結果、乳管内癌(非浸潤癌)が多発的に認められ、右側乳房の皮下乳腺全切除を行いました。リンパ節転移0/10。術後療法なしにて、4ヶ月に一度の検査を行ってきました。平成15年10月中旬、手術側の乳頭附近にしこり(1cm以下)を発見。医師は手術によるものとの判断でしたが、念のため細胞診を行いました。その結果、再発と発覚。腫瘍マーカー異常なし。同月末に筋肉の一部、乳頭切除、胸のリンパをとりました。結果、浸潤癌とのことですが、リンパ節転移なし、筋肉への浸潤なし、ホルモンレセプター80%陽性、ハーセプチン陰性とのことで、ノルバデックスを5年間服用、2年間フルツロンを服用することになりました。そこで、質問ですが、
@ ノルバデックスは子宮がんの発生率を高めると聞きましたが、子宮筋腫があると、さらに癌になりやすいなどといったことはありますか?
A 将来、子供を望んでいますが、5年間という期間薬を服用し、その後すぐ妊娠しても問題はないのでしょうか?また、3年間の服用にすると、その後の生存率が下がるのでしょうか?
B 今回の癌は病気(ステージ)はいくらになるのでしょうか? また、生存率として何%くらいになるのでしょうか?
C 再発という形なのですが、強い化学療法をするより、ホルモン療法とフルツロンだけで抑制できるのでしょうか? 他によい治療方法はありますか?
よろしくお願いいたします。1) ノルバデックス内服により、抗エストロゲン剤のため子宮筋腫があるからといって子宮癌になりやすいといったことはないと思います。ただあなたの場合、閉経前であり、経過から考えますと、ノルバデックスにさらにLH-RH アゴニスト(ゾラデックスやリュウープリン)を併用して閉経状態にした方が、子宮筋腫に対しても乳癌の再発、転移に対しても有効であると考えます。一度、担当医にご相談ください。
2) 基本的にノルバデックスは5年間継続します。3年間ですと、はっきりと統計学的数値は出ておりませんが、再発、転移のリスクは上がります。また、妊娠に関しては基本的に患者さんの希望を尊重します。当然、あなたの癌細胞は、女性ホルモンに依存して刺激を受けるため、妊娠により再発や転移のリスクは上がりますが、あくまでもリスクであり、予防的見地にたってのことですから、妊娠のほうが優先されます。
3) 病期(ステージ)は、癌の大きさ(拡がり)=T、リンパ節転移の有無=N、遠隔臓器への転移の有無=Mで決定されます(T N M分類)。ただ、あなたの場合、最初の手術の時に、”多発していたため、皮下全乳房切除をした”とのことですから、このときの癌の拡がりをもとに、Tを決定して病期を考えないといけないと思います。たとえば、拡がりが2.0cm以上5.0cm以下ですとT2 N0M0でステージIIAとなり、5年生存率は約85-90%です。担当医に病理報告をもとに説明をうけてください。
4) リンパ節転移がないことから、強い抗癌剤はする必要はないと思います。ただし、再発をしたといったことから、最初の手術時の癌は微少な浸潤癌であった可能性があり、もう一度最初の手術時の拡がりを検討し、やはり多発性で広範囲(5.0cm以上)であれば、閉経前といったリスクを考え、LH-RH アゴニストは併用した方がよいと考えます。また、最初の手術時の癌の拡がりが大きければ、軽いタイプの抗癌剤(CMF療法)を加えてもよいのではないでしょうか?担当医に相談してみてください。(文責 橋詰)
【No.2011】 03年11月23日 T. T
再発乳がんの治療法についてこのページをみつけてほっとしました。セカンドオピニオンをお願いいたします。6年半前、左乳房を全摘出いたしました。本年8月に、超音波により右乳房に8ミリのがんがみつかり、センチネル生検法で切除手術を行いました。リンパに転移なし。摘出部位内にがん細胞は納まっているとのことで、手術は成功いたしました。しかし今後の再々発を考慮すると、ホルモン療法か放射線をするかどうするかと言われています。両者の効果、副作用、生存率などはまだ聞いておりません。自分としては何も加療をしない方法を選択することはできないのだろうかと悩んでいます。良いアドバイスをお願いいたします。
基本的に乳房を温存して手術した場合は、癌が取り切れていても局所の再発を予防するために放射線治療は必要です。副作用は、皮膚の軽度の発赤と倦怠感が出る程度ですので、必ず受けるようにしてください。ホルモン療法ですが、切除したあなたの癌細胞に、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)に対する受容体があれば、これも後の転移、再発予防につながるので、リンパ節転移がなくても受けて下さい。閉経前と後では、治療薬が異なりますので、担当医によく説明してもらってください。副作用は、閉経前の方は、閉経状態となるため更年期障害類似の症状がありますが、比較的軽度です。副作用が少なく有効な治療法なので、是非受けるようにしてください。(文責 橋詰)
【No.2010】 03年11月22日 K
分泌物について乳首の下あたりにしこりを見つけ、エコー・マンモ・細胞診の結果、7mmのしこりでクラス1の良性の乳頭腫との診断でした。細胞診は10日前に行ったのですが、しばらくの間、乳輪に内出血が見られました。今日しこりのある方の乳首をつまんでみたところ、赤黒い出血がありました。これは細胞診をした際の出血と見ていいのでしょうか?それとも異常な分泌物なのでしょうか?下着には出血の後はありませんでした。心配でなりません。よろしくお願いします。
乳頭腫は正式には乳管内乳頭腫といいます。つまり、乳頭とつながっている乳管の中にできる疾患です。ですから、細胞診で起こった出血が、乳頭から出てくることも有り得ます。しばらく様子を見られて、いつまでも出るようでしたら、受診されることをお勧めいたします。(文責 岡本)
【No.2009-1】 03年11月22日 お茶
入院までの期間についてこんにちは、よろしくお願い致します。10/30に良性の線維腺腫だが大きくなっていると言われ、乳腺クリニックの外来で摘出手術をしました。11/8の抜糸時に乳がんと告知され、頭が真っ白になりました。今わかっていることは、クラス5、リンパ節の腫れはなし、しこりは1.5cm程度だと言う事です。言われるまま紹介先への紹介状・レントゲンなどを持って総合病院へ行きましたが、自分で調べた違う病院での手術・治療を希望し、入院予約も入れました。ただ、その病院は乳がんで有名な為か、大変混んでいて12/1の入院と言われました。
@ この待機時間と言うのはどうなのでしょうか? 心配です。早い方が安心なのですが・・・。
A 10/30に癌自体は摘出していますが、その周りへの転移(癌が散る)の可能性は高いのでしょうか?
B また、他の臓器への転移なども放置期間が長ければ危険度が高いのでは?と心配なことばかりです。
ご面倒をかけますが、どうぞよろしくお願い致します。1) 待機時間はもちろん、短いに越したことはありませんが、手術をこなせる数、スタッフ、お待ちいただいている患者さんの数などで異なると思います。私の所属する病院でも、大体、1ヶ月はお待ちいただくことが多いのが実情です。どこの病院へ行かれてもそんなに変わらないと思います。
2) 手術は、摘出した傷のまわりを追加で切除する必要があります。
3) ご心配は理解できますが、それほど危険度が高くなることはないと考えています。(文責 岡本)
【No.2009-2】 04年02月19日 お茶
ホルモン療法についてこんにちは。以前も相談に答えて頂き有難うございました。今回は術後のホルモン療法についてお聞きしたいのです。35歳、2児の母(2人とも母乳で育てました)、閉経前です。乳房温存手術後に放射線25回終わりました。*ホルモンレセプターER(+) PGR(+) リンパ節転移なし、核異型度V、しこりの大きさは 15.8o(線維腺腫と言われ、局所麻酔で摘出し、その結果病理で乳がんがわかりました。その為、この数字は私自身?の数字なのですが・・・) ステージTと言われています。今は、4週間に一度のゾラデックス注射のみの治療ですが、これだけで良いのか不安です(2回目の注射以降生理は止まりました)。治療計画ではゾラデックスを2−3年続けた後に、タモキシフェンを2年服用する事になっています。ホルモン療法の場合、ゾラデックスとタモキシフェンを同時に併用した方が効果は高いのでしょうか? タモキシフェンを同時に服用した方が再発を防ぎ安心できるのでは?と、素人考えで思っています。ご面倒をかけますが、よろしくご返答願います。
多分その答えはエビデンスのあるお答えはできませんが、ただ唯一エビデンスがあるといわれるデータではゾラデックスとタモキシフェンが、ヨーロッパの治験でCMFという副作用がある程度ある化学療法と同等の効果と言われ、併用をする方が良いかもという意見が多いので、やる価値はあると思います。最終的にはご本人に決めてもらうしかないので、データとしてはそのようなことは言えると思います。(文責 石山)
【No.2008】 03年11月22日 A.I.
放射線治療についてこんにちは。ご質問させて頂きたいと思います。
現在、乳癌治療中ですが、鎖骨リンパ、腋窩リンパを含めて、領域リンパ節に複数再発しています。それで放射線治療の選択があるので(主治医からの提示)、考えています。そこで放射線に関しての質問なのですが、以前に、「放射線には色々な種類があって(例えばγ波とかラジオ波とか←この辺りの名称はよく覚えていませんが)、放射線の機械によっても出せる波が決っている。病院ごとに置いてある放射線の機械が違っていて、照射できる放射線(波)の種類も違っている。癌ごとや部位ごとに、照射する放射線(波)の種類で効果も変わってくる。病院(ドクター)ごとに選択する放射線の種類も異なっている。」と聞いたことがあるのですが、これは本当なのでしょうか。放射線治療を受ける際には、病院間における方法の違いがあるのでしょうか。私のようなリンパ節に照射する場合に選択すべき放射線(波)があるのでしょうか。あるとしたらどのような種類の放射線なのでしょうか。私のデータなどをお見せしておりませんので、わかりにくいかと思いますが、あくまで放射線の一般的なお話の範囲でお答え頂ければと思います。よろしくお願い致します。通常、放射線治療医にお任せしております。放射線治療をお受けになる放射線治療医にお聞きになるのがもっとも良いと思います。教科書的には、一般に使用されている放射線は、電磁波でコバルト60ガンマ線、ライナック・ベータトロン・マイコロトロンなどのX線。また、粒子線として、ライナック・ベータートロン・マイクロトロンの電子線もよく使用されているようです。一部の施設に限られますが、陽子線、中性子線なども用いられているようです。電磁波と電子線には照射効果の点では大差はないとされているようです。詳しくは放射線治療医にお尋ねください。(文責 岡本)
【No.2007】 03年11月22日 YBB
外科手術以外の治療方法は?乳首から出血したので、近くの総合病院Aに行き検査を受けたのですが、先生が説明をあまりしてくれなかったので、別の総合病院Bでも検査をうけました。検査の結果は、総合病院Aは、分泌物に異常なものはみつからないとのことで詳しい説明は何もありませんでした。しかし、総合病院Bでは、分泌物に異型細胞(クラスV)がみつかり、乳腺の切除をして、その組織を検査することになりました。組織の検査で、ガンが見つかれば非浸潤がん、なければ乳管内乳頭症になるそうです。手術は目立つ傷も残り、5日ほど入院が必要とのことで、できれば受けたくありません。しかし、手術が最善の方法ならばうけるつもりでいます。私の場合、ガンだとしても初期と思うので、外科手術以外の治療方法があれば、教えてほしいのですが・・・。ご回答のほど、宜しくお願いいたします。
分泌物にクラス3の異型細胞があるとのことですので、きちんと診断をつけたほうがよいと思います。総合病院Bの先生のおっしゃるように、乳腺の切除(乳管区分切除といいます)をする必要があります。分泌物が出てくる乳管を切除する手術です。外科手術が最善の方法であると思います。主治医とよくご相談ください。(文責 岡本)
【No.2006】 03年11月22日 N.M.
乳房の痛みについてお伺いいたします49歳、既婚で3回の出産経験があります。ご相談いたします。
半年ほど前から右乳房に痛みを感じ、近所の総合病院を受診しました。20年ほど前に両性の腫瘍を摘出しており(線維腺腫)、また母が乳がんで亡くなっていることもあり、マンモグラフィーとレントゲン、CTで調べてもらいましたところ、「CT像に何かあるけど、小さすぎてわからない」ということでした。また半年後にくるように言われたのですが、心配で心配で仕方ありません。手に触れるようなしこりはありませんが、痛みは何かあるといわれたところとは、少しずれたところのような気がしますし、脇の下にも何となくひきつれるような感じがあります。痛みは乳首の右上のあたりです。筋肉のようなものを押すだけでも痛みがあり、何もしなくても、1日に数回鈍い痛みがあります。痛みの原因としてはどんなことが考えられるでしょうか。また半年もほうっておいてもいいものでしょうか?1年前に健康診断でマンモグラフィーをしたときは、「石灰化があるが心配ありません」と言われました。また3年程前に子宮筋腫と卵巣膿腫で、子宮全部と卵巣1つ半を摘出しています。お忙しいとは思いますが、お答えをよろしくお願いいたします。マンモグラフィーやレントゲンで何もなく、CTで小さくてわからない位のものがあるとのことですが、一番心配されているのは「乳癌ではないか?」ということだと思います。触診や画像診断でもわからない乳癌は、診療する我々にもわかりません。1年前にもマンモグラフィーを撮って「問題ない」と言われたのであれば、安心して半年後に再診されることをお勧めします。胸部の痛みは乳腺だけではなく色々な原因で起こりますから、文面だけでは明確なことはわかりません。どうしても心配なようなら、もう一度担当医へご相談されることをお勧めします。(文責 川本)
【No.2005】 03年11月22日 K
乳腺炎のしこり32歳の既婚者です。2ヶ月程前、疲労感と発熱と共に左胸に大きなしこり(5×6p)が出現、赤み・腫れ・激痛がありました。体温は1日で下がりましたが、左胸のしこりはそのままだったので、乳腺炎とは思いましたが、非授乳期だったこともあり乳腺外科へ診察に行きました。触診・レントゲン撮影の結果、案の定、乳腺炎でした。薬をもらい痛みはなくなりましたが、2ヶ月たった今でもしこりはそのままの大きさで残っています。気になったので同じ医師に診てもらうと、細胞診しましょうとの事、今週結果を聞きに行きますが、心配です。乳腺炎から乳癌に変わることはあるのですか?
乳腺炎から乳癌へ変わることはありません。(文責 川本)
【No.2004】 03年11月22日 NA
経過観察で大丈夫でしょうかいつもこちらのHPを参考にさせていただいています。先生方もお忙しい中、このようなHPの運営は大変だと思いますが、これからもぜひ続けてください。
さて、早速ですがご意見を伺いたくメールしました。乳腺症がもともとあり、他の病気の外来が3ヶ月おきにあるため、それと一緒に乳腺の方も外科で(乳がんの専門の認定医の先生に)チェックしていただいています。先日(10月末)の検診で、脇の少し下のあたりがごろごろしたため、お願いして触診をしていただきました。その結果、気になったところは問題なしだったのですが、少し下に2ミリくらいの小さなしこりが見つかりました。細胞診をしようということになったのですが、しこりが逃げてしまってうまく針が刺せませんでした。超音波検査では(小さいから写らないかもと言われたのですが)何も写っていず、「乳腺はきれいです」「多分、線維腺腫だと思うから、経過観察で次の検診日にまたチェックしましょう」「99%良性だと思うけれど、1%の悪性の可能性があれば、それは否定しておいた方がいいから細胞診を考えただけで、悪性だと思うからやろうと思ったわけではないですよ」と言われました。私としては主治医の先生を信頼していますし、悪性の所見があれば、きちんと経過観察でなく対応してくださると思っているのですが、周りは「何かあるのに経過観察というのはおかしいのでは?」という感じで、「小さくても何かあるのなら、他の病院もかかってみては?」と言われ、次の検診(1月初め)まで様子をみていいものかどうか悩んでいます。このような場合、2、3ヶ月程度様子を見てというのはよくあることなのでしょうか? 万が一、このしこりが悪いものだった場合、2ヶ月の違いが決定的なものになるようなことはあるのでしょうか?(もちろん、途中で急に大きくなるようだったりしたら、すぐに受診するつもりですが、つい毎日触っていますので、自分では変わっていないように思うのですが・・という感じです)
主治医の病院が非常に込むので仕事を一日まるまる休まないと受診できず、こちらで質問させていただきました。お忙しいところお手数ですが、よろしく回答、お願いいたします。完全に白黒はっきりしたい場合にはしこりを取って調べる生検しかないと思います。細胞診で判定不能(細胞量が少なくて)と出ることもありますし、細胞診をやって良性の結果が出ても経過観察が必要な事もありますし、2-3カ月様子を見る事はよく行う事です。何ヶ月か様子を見て再度細胞診を行うこともします。(文責 川本)
【No.2003】 03年11月22日 N
再発治療方法(HPNo.1922-2)1922で回答を頂きました。ありがとうございます。主治医からはノルバデックスは中止と言われていますが、再度確認してみたいと思います。
1)奏効率というのはどこまでをいうのでしょう? 少しでもしこりが小さくなる場合も含まれるのですよね?
2)完全にしこりが消えるということもありえるのでしょうか? ゾラデックスの効果が出るとすれば何回目ぐらいが目安となるのでしょうか? よろしくお願いします。1)奏効率はCR(complete response)+PR(partial response)の割合です。CR:全ての病変の消失が少なくとも4週間以上続くもの。PR:計測できる病変の総和の50%以上の減少をいいます。
2)確率的には高くありませんが、完全消失も可能性あると思います。ゾラデックスの効果は1、2回(1、2ヶ月)より長い期間診ていかないとわからないと思います。(文責 川本)
【No.2002】 03年11月22日 T.M.
術後の治療について10月17日、温存手術、昨日病理結果がでました。39歳です。
病期 T1N0 M0、乳頭腺管癌、腫瘍13o×9o×9o、リンパ節転移なし(0/18)、波及度 F ly−1 v −0 、核異形度 3、
組織学的悪性度 2、ER(−) PgR(+)、HER2 1+、断端 陰性。
主治医からは化学療法は不要、今後放射線25回、ホルモン療法でタモキシフェン5年、ソデラックス注射2年との説明を受けました。
1)再発率はどのくらいでしょうか。HER2 1+、気になります。
2)核異形度3がひっかかるのですが、化学療法はしなくても大丈夫なのでしょうか。
3)ホルモンレセプターがPgRのみ+の場合、効果はどのくらい期待できるのでしょうか。1) 病期Iの場合は10年生存率は90%前後です。HER2陽性の方が予後が悪いといった報告もありましたが、HER2の発現率と予後は明らかな差はないとの報告もあり、HER2:+1は気にしなくても良いと思います。
2)核異型度はリスク分類においてリスクを上げると考えています。しかし、そのほかのリスク(年齢、腫瘍径、ホルモンレセプター)は問題ないので、主治医の先生はホルモン治療と放射線を選択されたのだと考えます。
3)現在の流れでは、ERとPGR両方が+の症例と、ERとPGRのどちらかが+の症例にはホルモン療法の適応があります。PGRのみ+でも効果はある報告はあります。どのくらい効果があるかは発現強度によっても差があるため、具体的な数値はお答えできません。(文責 川本)
【No.2001】 03年11月15日 N
病理検査結果前ですが・・・はじめまして。私の母の事でご相談させて下さい。先月、右胸のしこりに気づき、病院に行ったところ、乳がんである事が分かりました。細胞診の結果、ステージUbだろうとのことでした。2センチと1センチのしこりがあり、右胸全摘手術を行いました。リンパにも腫れがみられるとの事で取りました。現在術後2週間経ちました。来週正式な病理検査の結果が出ます。それから、術後の補助療法がハッキリ決まります。数日前に、半分抜糸をしに病院へ行ったのですが、先生からリンパ転移が無かったと言われました。詳しくは来週との事でしたが・・・。今の段階で考えられる補助療法を教えて頂ければと思いメールしました。53歳、閉経後、リンパ転移なしです。まだホルモン感受性の有無が分からないのでなんとも言えないかもしれません。ただ、この場合当初のステージUbというのは、変わってきますよね?実際はどの辺になりますか?あと、なるべく早く仕事復帰をしたいようで、化学療法は避けたいと考えているようです。どうでしょうか?
リンパ節転移がなく、しこりが2cm以下であればstage I、しこりがそれより大きければstage IIAになります。St. Gallenコンセンサス会議で推奨される標準治療によれば、ホルモン反応性であればタモキシフェン、もしくはアロマターゼ阻害剤の投与、もしくは無治療、ホルモン非反応性であれば無治療、もしくは抗がん剤投与を考慮することになるでしょう。また、抗がん剤の投与については社会的状況を考慮して決めることになりますので、仕事を優先するか抗がん剤治療を優先するかの選択権は患者さんにあります。副作用も個人差があり、仕事をしながら外来で抗がん剤治療を行っている患者さんもいます。主治医の先生とよく相談して決めて下さい。(文責 浜口)