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相談室

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 なお、個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。ご相談内容は  info@kbcts.gr.jp   まで、メールでご連絡下さい。
なお当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次
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No

日 付

名 前

件  名

担 当

800 02/02/17

T.H.

生検後について

麻賀
799 02/02/15

hase

乳癌の検査について

吉田
798-1
798-2
02/02/15
02/05/24

Nao

乳ガンと不妊治療との関係について
今後の治療について

吉田
加藤
797 02/02/15

M.O.

骨転移による放射線治療について

吉田
796 02/02/15

akeko

生検後の痛みについて

吉田
795-1
795-2
02/02/13
02/02/20

M.K.

術後のフォロー
腋窩の脱毛について

吉田
麻賀
794 02/02/13

H.S.

乳腺の張り

吉田
793 02/02/13

mikan

本当に癌でしょうか?

吉田
792 02/02/11

はむこ

ゾラデックスとノルバデックスについて

吉田
791 02/02/11

yumi

左乳房の痛みとしこり

吉田
790 02/02/11

Y.S.

抗がん剤治療について

吉田
789 02/02/08

KYOKO 

乳癌術後のダイエットについて

吉田
788 02/02/07

S.F.

線維腺腫の経過観察

吉田
787 02/02/07

M.T.

腋の下のしこりについて

吉田
786-1
786-2
02/02/07
02/02/11

chiibou  

細胞をとるということは癌なのでしょうか?
癌でした

吉田
吉田
785 02/02/06

A.K.

5年半で再発

吉田
784 02/02/06

kartun

乳房の鋭い痛み

吉田
783-1
783-2
02/02/06
02/02/11

foryou

術後の治療方法について
術後の治療方法について(2)

吉田
吉田
782 02/02/06

manami

右胸上部のしこり 

吉田
781 02/02/06

C.S.

妊娠中の乳癌について

吉田
780-1
780-2
02/02/05
02/02/07

M.S.

多発性乳管内乳頭腫について
多発性乳管内乳頭腫について(2)

吉田
吉田
779-1
779-2

779-3
02/02/05
02/02/08
02/02/27

K.S.

摘出手術後について
摘出手術後について(2)
摘出手術後について(3)

吉田
吉田
麻賀
778 02/02/05

K.I.

骨転移について

吉田
777 02/02/05

T.K.

背中の痛み

吉田
776 02/02/03

Y.O.

乳癌ではないかと不安です

吉田
775-1
775-2
02/02/03
02/02/05

R.S.

乳ガン検診について
マンモグラフィの時期

吉田
吉田
774 02/02/03

O.M.

HER2とホルモンレセプターについて

吉田
773 02/02/03

S.T.

モンドール病とは?

吉田
772 02/02/03

M.S.

細胞診のあとの内出血について

吉田
771 02/01/31

Y.M. 

乳腺症について教えて下さい

籾山
770 02/01/31

ゆかこ 

乳頭の分泌物、乳輪を囲むオレンジの皮のような皮膚

籾山
769-1
769-2
02/01/31
02/03/04

device

術後のリンパとの関連性
娘達の乳癌検診について

籾山
石山
768 02/01/31

N.N.

検査の時期について

籾山
767 02/01/30

O.Y.

浸潤ガン1期と診断されました

籾山
766 02/01/29

タンゴ

胸の違和感と乳癌

籾山
765 02/01/26

T.M.

非浸潤ガンの疑い

籾山
764 02/01/24

M.I.

ゾラデックス、ノルバデックスDについて

籾山
763 02/01/24

M.S.

乳腺の固い部分について

籾山
762 02/01/24

M.K.

術後半年後の放射線治療

籾山
761 02/01/24

Y.O.

乳ガンの手術と放射線治療について

籾山
760 02/01/24

taka

乳癌ではないと・・・

籾山
759-1
759-2
02/01/24
02/02/08

M.I.

乳がんについて
病院について

籾山
吉田
758 02/01/24

urara 

左胸のしこり

籾山
757-1
757-2
02/01/21
02/01/29

S.U.

乳ガン検診、細胞検査結果後の処置について
生検の手術方法

籾山
籾山
756 02/01/21

F.S.

線維腺腫で10日後手術です

籾山
755 02/01/21

N.F.

指の腫れ

籾山
754 02/01/21

MACHI

リンパ節転移の判定について

籾山
753 02/01/21

M.N.

腕を伸ばすと・・・

籾山
752 02/01/21

H.I.

痛みのある胸のしこりについて

籾山
751 02/01/21

yuka

超音波検査の精度について

籾山
750 02/01/18

S.K.

乳房と乳首の痛み

籾山
749 02/01/16

E.H.

右下腹部痛とノルバデックス

福間
748-1
748-2

748-3
748-4
748-5
02/01/16
02/01/21
02/01/26
02/03/18
02/07/10

S.Y.

乳癌でしょうか?
細胞診について
細胞診の結果
経過観察で大丈夫でしょうか?
乳輪下膿瘍

福間
籾山
籾山
石田
千島
747 02/01/16

S.N.

今後の治療について

福間
746 02/01/15

S・M

乳房のしこりについて

福間
745 02/01/15

T.O.

女性化乳房の手術について

福間
744 02/01/15

nami

胸のしこりと乳癌について

福間
743 02/01/15

M.S.

乳がんリンパへの転移について

福間
742 02/01/14

H.K.

乳首の小さないぼのようなものについて

福間
741 02/01/14

MOMO

再発・葉状腫瘍について

福間
740 02/01/14

M.O.

抗がん剤使用について

福間
739 02/01/14

ジャーニー

術後1ヶ月

福間
738 02/01/14

Y.K.

右乳頭(乳首)のへこみについて

福間
737-1
737-2
02/01/05
02/01/15

hiroko

乳癌の診断と手術時期について
乳がんと妊娠のリスクについて

福田
福間
736 02/01/05

N.H.

切らなくてはならないのでしょうか?

福田
735 01/12/31

T.F.

乳がん検診にて

福田
734 01/12/31

けいこ

ゾラテックスの副作用について

福田
733 01/12/29

ゆうこ

乳首の湿疹と痛み

川本
732 01/12/29

Y.M.

出産、流産と乳癌、子宮癌について

福田
731 01/12/29

M.Y.

ホルモン療法の副作用について

福田
730 01/12/29

J.S.

右脇のしこり

福田
729 01/12/27

C 

葉状腫瘍について

緒方
728 01/12/27

N.M.

クラス1と2の違いは?

川本
727 01/12/24

らっこ

授乳中ですが乳癌検査できますか?

福田
726 01/12/24

T.S.

乳癌術後について

福田
725 01/12/24

taka

石灰化について

福田
724 01/12/24

K.I.

肩の痛みについて

福田
723 01/12/21

Y.S.

ホルモン療法について

川本
722 01/12/20

kei

術後療法について

緒方
721 01/12/20

sara

叔母の乳癌について

緒方
720 01/12/20

N.O.

乳腺症について

緒方
719 01/12/15

yuko

UFTの効果

徳田
718 01/12/14

Pochi

温存手術後の放射線治療について

徳田
717 01/12/13

hata

左の腋の下が痛いんです

徳田
716 01/12/13

M.N.

手術後の抗癌剤について

徳田
715 01/12/12

S.M.

乳腺線維腺腫の治療について

徳田
714-1
714-2
01/12/12
01/12/13

Tomo

CEF療法後の治療方針について
エストロゲンとイソフラボンの関係について

徳田
徳田
713-1
713-2
01/12/10
01/12/13

M.H.

脇のしこりについて
リンパ腺切除について

徳田
徳田
712 01/12/10

fuji

術後の検査について

徳田
711 01/12/10

M.Y.

リュープリンに関して

徳田
710 01/12/08

okudaira

受診方法について

徳田
709-1
709-2
01/12/06
01/12/08

iwa

生検について(1)
生検について(2)

徳田
徳田
708 01/12/05

S.T.

授乳中の乳癌かどうかの判断は難しいのでしょうか?

徳田
707 01/12/05

mika 

胸のしこり

徳田
706 01/12/05

T.S.

乳房のしこりと授乳中の診断について

徳田
705 01/12/03

M.K.

線維腺腫について

徳田
704 01/12/03

hoshi

母の乳がんについての相談

徳田
703 01/12/03

Kiyomi

ノルバデックスについて

徳田
702 01/12/03

N.F.

腺様嚢胞癌について

徳田
701 01/12/01

yoshi

ホルモン療法と漢方薬の相性について教えて下さい

徳田
 

 

No.800】 02年02月17日 T.H.
生検後について

1月7日に細胞診でクラス3だったので、生検をしました。結果は良性のしこりで線維腺腫と乳腺症でした。最近、気になりだしたのですが、手術したところが硬く、しこりのようになっているので、もしかして癌ではないのかと心配しています。片方の胸と比べて手術した方はすこしたれています。生検で良性と判断されても乳癌であるという可能性はあるのでしょうか?

生検後、その部位が硬くなるのは普通のことです。半年位すると少しずつ柔らかくなってきます。生検で良性と判断されれば、通常は乳癌ということはありません。(文責 麻賀)
 

 

No.799】 02年02月15日 hase 
乳癌の検査について

私は現在35歳で、10年間乳腺症で通院しております。最初3年間は3ヶ月に1回、以後去年までは半年に1回の触診のみでした。大きな市民病院のため時折担当医も変わり、1年前若いお医者さんの診察時に、触診だけではわからないということで、エコー検査を勧められました。去年10月にエコーで影が見つかり、エコーを見ながら細胞摂取をしました。ところが細胞摂取時に、難しかったのか”大丈夫なのかしら?”という対応。しかも3週間後に訪れたにもかかわらず結果はまだで、最終的に1ヵ月後結果は良性でしたが、1月に再度エコー検査をするとのこと。ところが1月のエコー検査時に、前回は悪い部分が取れてなかったかもしれないという理由で、再度細胞検査。それも二人のお医者さんが「届いたか?」「たぶん届いた(影まで)と思う」と、聞いている方が不安になるような細胞摂取。3週間後の今日結果を聞きにいったのですが、また届いていませんでした。そこで質問ですが、良性であろうと悪性であろうと、その部分の細胞が摂取出来ていなければ何にもならないと思うのですが、乳癌の検査というのはそんなに曖昧なものなのでしょうか?それと検査にはそれほど日数がかかるのでしょうか?仮に悪性である場合、これほど日数がかかってしまっては・・・と今後にも不安が残ります。よろしくお願い致します。

乳腺症の経過観察中に癌を疑わせるしこりがエコーで見つかり、その検査および結果が判るまで時間かかりずぎるとのことですが、検査手技が難しかったり、細胞診の判断に時間のかかることは時にあります。また細胞診をしても細胞がとれてこない場合も少なくありません。これを曖昧といえばそれまですが、担当医は一生懸命に細胞を取ろうとしていたと思います。乳癌に限らず医療というものは曖昧なところが如何しても残ってしまいます。それにしても、細胞診の結果がでるまでの時間がかかりすぎるとは思われますが・・・・。(文責 吉田)

 

No.798-1】 02年02月15日 Nao
乳ガンと不妊治療との関係について

お忙しいところ恐れ入ります。相談室で、いろいろと勉強させていただいております。ありがとうございます。さて、私は38歳で9歳の子どもが一人いますnaoと申します。半年ほど前から、二人目不妊の治療を受け、HMGやHCG製剤などで排卵誘発をしてきました。一人目の子どもの授乳中に乳腺炎に罹り、その後ずっと左乳房上部の乳腺に違和感を感じていました。2年前に訪ねた病院では乳腺症で、組織は乱れているが、腫瘍は発見できないとの診断。今回、大学病院の乳腺外科のマンモグラフィで、同じ場所に7ミリほどの円形のしこりと、その周囲に微少な石灰化が見つかり、MRIにて再度検査を受けました。結果、心配のない腫瘍とのことで、石灰化も乳管のつまり(?)と言われました。3ヶ月後に再度マンモグラフィを撮って変化がなければ、不妊治療(体外受精)を再開してよいとのことでした。質問は、

1.細胞診をしないでMRIのみでの検査で大丈夫でしょうか。
2.乳ガンはエストロゲンの感受性が高いと聞きますが、体外受精のように、大量にホルモンを投与する治療によって、今回の腫瘍が悪性へと変化する可能性、もしくは新たに悪性の腫瘍が発生するリスクというのはあるのでしょうか。
3.私は、子宮内膜症・腺筋症・子宮筋腫を合併していますが、これらの疾患と乳ガンの発生とは、エストロゲンによって関連づけられることがあるのでしょうか。

以上、よろしくお願いします。

MRIなどの画像診断で癌らしくなければ一般的には、経過観察ということになります。より確実性を求めるであれば細胞診、生検ということになります。大量に使用されるホルモン剤のなかにエストロゲン作用のあるものがあれば、乳癌の発生のリスクも考えられます。しかし、一般に治療というものは利点とリスクの両面をもっているもので、利点>>リスクの場合のみ、治療法として認められます。子宮内膜症、腺筋症と乳癌との関係はないと思いますが、子宮筋腫の発生にはエストロゲンが関係し、子宮筋腫の人に乳癌の発生することが多少多いようです。(文責 吉田)

 

No.798-2】 02年05月24日 Nao
今後の治療について

いつもお世話になりありがとうございます。今年の2月に左胸上部内側部(A部)にマンモグラフィーおよびエコーにて7ミリのしこりが見つかり、石灰化も見られたのでMRIを撮りました。MRIの結果、FPのクラス3だということで、良性で石灰化も乳管のつまりだといわれ、経過観察中でした。その間に、かねてから患っていました子宮内膜症の治療のために、ゾラデックス1.8の腹部皮下注射を4週ごとに3回受け、頭痛、のぼせなどの副作用が出ましたので、アドバックとしてプレマリンとプロベラを一日一回、4月18日から4週間服用しました。頭痛、のぼせなどの副作用は治まりました。ところが、先日、3ヵ月後の再検診として再度マンモグラフィーとエコーを受けましたところ、しこりが7.9ミリに増大していること、そのしこりの上部の乳管に沿って石灰化が見られることから、乳がんの疑いが濃いといわれ、現在細胞診の結果待ちです。ご質問したいのは以下の件です。よろしくお願いします。

1.FPのクラス3とは何を意味するのでしょうか?
2.2月にゾラデックスのホルモン療法を始めるにあたり、婦人科の主治医からは、もし乳がんだったとしてもゾラデックスは乳がんを抑える方向に働くからと言われていました。にもかかわらず、しこりが増大してしまったと言うのはどういうことでしょうか。
3.子宮内膜症のホルモン療法が終わった時点で体外受精をしたいと考えていましたが、乳がんであった場合、体外受精による不妊治療はできないのでしょうか。年齢が38歳と限界に近づいていますので、もう子どもはあきらめなければならないのでしょうか。
4.気が早いとは思いますが、乳がんであった場合、温存手術は可能でしょうか? 水泳をしていますので、美容上、また腕の運動能力上、これ以降水泳を続けることができないのであれば大変なショックです。

以上、たくさんの質問をして申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

1. 申し訳ございませんが、存じ上げません。MRIの読影の分類だと思いますが・・・。
2. 乳がんであったとしても、ゾラデックスを使用していれば小さくなるとは限りません。
3. 乳がんであった場合でも、不妊治療は必ずしも禁忌とはなりません。
4. 温存術は可能だと思います。手術を受けられた後、水泳、テニス、ゴルフなどされている方はたくさんいらっしゃいますのでご安心ください。ただ、お話の内容からはがんではない可能性もあるように思いますが・・・。(文責 加藤)

 

No.797】 02年02月15日 M.O.
骨転移による放射線治療について

私の母は98年に乳がんと診断され、右乳房を手術しましたが00年に右鎖骨に再発し、01年12月に背中の痛みから検査をしたところ第4腰椎に転移がみつかり02年1月から12回の放射線治療を受けました。治療をすれば痛みがなくなるとの先生からの説明でしたが、治療終了後2週間経つ今も痛みは軽くならず、治療前よりひどくなっておりロキソニンを1日3回飲んでいます。現在は1日の80%を床に伏している状態です。できるだけ痛みで母を苦しめたくありません。先生からは安静にという事でしたが、安静にしていれば今後痛みは軽くなっていくのでしょうか。放射線での治療は有効だったのでしょうか。最近めまいもするようですが放射線の治療と関係がありますか?痛みがひかないという事はどのようなことが考えられますか?
アレディアを受けてみるつもりでいます。その他に有効な治療法はあるでしょうか?そして現在通っているがんセンターは遠く、治療に通うのも本人の負担になっているようです。近くの公立病院への転院も考えていますが治療法や投与される薬の選択肢が狭くなりますか?どちらが母にとってよい事なのか迷っています。お忙しい事と存じますがよろしくお願いいたします。

放射腺の効果は徐々に出現することが多いので、もう少し安静にして様子をみていてください。めまいと放射腺治療は直接は関係ないと思います。どうしても疼痛が軽快しなければ強力な鎮痛剤、MSコンチン(経口モルヒネ剤)などの使用を考えなければいけません。経口モルヒネ剤は以前は癌末期の患者さんに使用されておりましたが、この頃は疼痛のある患者さんの生活の質を高めるために積極的に使用するようになっています。近くの病院への転院すると治療の選択剤が少なくなることはないと思いますが、治療経過のすべてがある手術を受けた病院で診てもらうのが良いと考えます。アレディア等や乳癌そのものに対する治療も勿論続けてください。(文責 吉田)

 

No.796】 02年02月15日 akeko
生検後の痛みについて

35歳主婦、出産経験なし。右乳房に2cm弱のシコリがあり超音波・マンモグラフィーの結果、癌の疑いが強いと言われ、生検後、腫瘍は線維線腫でした。その生検直後から肋骨あたりに痛みがあり、横になる時・右腕を少し上げる様な時・体をそらす時など、ちょっとした角度でかなりの痛みがあります。生検後一週間の抜糸の時に、担当医に痛みについて相談をしたのですが、外科的には問題ないので整形外科へ行くようにとの指示。整形外科ではレントゲン検査をして異常がないので様子を見るように言われ、現在術後3週間が経過していますが、今だ変わりない痛みで気になっています。右腕を少し上げてみると、右胸のした(肋骨)あたりから二本の太いスジの様なものが浮き出ていて、牙の様な形でお臍の横あたりまで薄くなりながら15cmほど直線的に延びています。痛みはそのスジの上にあり、色には変化ありません。痛みの原因も、どの科に受診してよいのかもわからないので不安で相談させて頂きました。アドバイスの方、よろしくお願い致します。

症状がら、おそらく皮下の静脈血栓(モンドール病)だと思います。乳腺の手術後に起きることがたまにあります。3−4ヶ月で自然に良くなると思いますが、痛みが強い場合は抗炎鎮痛剤の服用をした方が良いでしょう。乳腺の担当医に相談して、薬をもらって下さい。(文責 吉田)

 

No.795-1】 02年02月13日 M.K.
術後のフォロー

はじめて相談させて頂きます。30代前半、術後1年9ヶ月となります。左胸全部とリンパ腺をとっています。ごく初期に手術した為、ステージは0と聞かされました。リンパへの転移もなしでした。術後はしばらくUFTという薬を5ヶ月ほど飲んだところ、肝臓の数値に異常があったのでそれきり止めており、転院した先の先生に診てもらっていますが、もう抗がん剤は必要ないと判断され、現在は何も治療をしていません。半年に一度の血液検査のみで今のところ腫瘍マーカーも全く正常です。術後、肩凝りや背中、首の凝りがひどくて悩んでいますが、骨に転移しているのではないかなど、不安があります。腫瘍マーカーで骨転移まで判断できるのでしょうか。術後のフォローはこの程度で良いのでしょうか。やはり骨シンチなど、きちんと受けるべきなのでしょうか。お忙しいところすみませんが お願いいたします。  

ステージ0であっても、再発することがない訳ではありません。肩こりや首のこりと骨転移は直接関係はないですが、やはり、腫瘍マーカーの測定だけではなく、1−2年に1回は骨シンチ、胸部XーPで転移のないことを確認すべきだと思います。骨転移があれば腫瘍マーカーも上昇することが多いですが、再発転移しても腫瘍マーカーが全く正常のこともあります。(文責 吉田)

 

No.795-2】 02年02月20日 M.K.
腋窩の脱毛について

先日は質問にお答えいただきありがとうございました。今回はもう一つ教えていただきたく思います。術後1年9ヶ月で左胸全部とリンパ腺を19本とっています(今のところ転移は無しといわれています)。
主治医からは左脇の脱毛はやめておくように、と言われましたがやはり女性にとって脇の手入れは気になるものです。除毛についてはどの程度なら良いものでしょうか。例えば剃刀をあてるのは不可でも、鋏で短く傷がつかないようにするのなら良いものか、リンパをとられた人たちはどうなさっているのか、他の人にはなかなか聞けなくて困っています。ご多忙中とは存じながら、もしご意見いただければ幸いです。

腋窩の脱毛は止めた方が良いというのは腋窩の皮膚や毛根を傷つけ、患側上肢の炎症を引き起こす危険性が出てくるからです。ハサミで毛のみを刈るなど皮膚や毛根を傷つけるのでなければ問題ないと考えます。(文責 麻賀)
 

 

No.794】 02年02月13日 H.S.
乳腺の張り

ご相談なんですが、何時もは生理の10日ほど前から胸、脇の下が張って痛くなるのですが、1月の生理の時は生理が始まっても終わっても張りがおさまらず、つれるように痛く胸も堅いんです。2〜3日前にお風呂で乳首をつまんだら母乳がでました。両方の胸からでました。クリーム色、白色です。異常ですか? 副乳があるため、いつも脇まで痛くなります。お願いいたします。

年齢がわかりませんので、はっきりとはお答えできません。20〜40歳代であれば、乳頭からの分泌物、胸、脇の下の張りや痛みは、あまり心配ないものと思われます。乳腺症の程度のひどいものかと思いますが、このようなことが続くようであれば、一度病院を受診して検査を受けて下さい。(文責 吉田)

 

No.793】 02年02月13日 mikan
本当に癌でしょうか?

5年前と1年半前の2回、左胸から乳腺線維腺腫をとり、また1年前より右胸にしこりが出来始めました。半年前の穿刺の結果は「3」と言う事で、半年後に来院するように言われ、先日診察を受けた結果、しこりが2倍(5cm位)になっていて、エコーでは石灰化が見え、穿刺をした時にも出血が有り、間違いなく癌だと言われ、直ぐにでも手術をしないと生命にかかわる様な事を言われました。私としては、穿刺の結果も出ていないのにいきなり乳房の全摘出とリンパ線まで取ると言うのには納得がいかなかったので、結果が出てからにすると言うことで戻ってきたのですが、次回の来院(明日)では、どこで手術をするのかを告げなくてはいけません。医師は自分にやらせてくれと言っています。如何したらよいのか悩んでいます。

乳房のしこりが増大した場合は、乳癌が考えられますが、葉状腫瘍などのこともありますので、やはりきちんとした診断をすべきでしょう。癌であったとしても、よく説明を聞いて納得してから治療を受けるべきでしょう。5cmもあれば、乳房温存は無理と思われがちですが、手術の前に化学療法(抗癌剤)を点滴し、しこりが縮小してから温存術を行なうという方法もあります。どこで手術を受けるかは患者さんに選択権がありますが、基本的には診断をつけてもらったところで治療もお願いするのが一般的だと思います(時間と医療費の無駄を省くため)。納得がいかない様であれば、他の病院で意見や治療を受けることも勿論可能です。その場合、手前味噌になりますが、このホームぺージの会員のところであれば安心だと思います。(文責 吉田)

 

No.792】 02年02月11日 はむこ
ゾラデックスとノルバデックスについて

左1.5温存手術後7ヶ月になります。ホルモンレセプターER(-)、PgR(+)、でゾラデックスとノル バデックスのホルモン療法を受けています。46才です。脱毛というほどではありませんが、抜け毛が多い事、疲れやすい事は、副作用でしょうか。リンパ転移はありませんでした。化学療法もすすめられましたが、受けませんでした。レセプターが両方プラスでなかったことで、化学療法を受けなかったのを後悔しています。ホルモン療法1ヶ月で生理がとまりました。避妊の必要はありませんか。

 
ER(-) PgR(+)は、両者が(+)程ではありませんが、ホルモン療法に感受性があり、今受けている治療で良いと思います。この方法での副作用は更年期様症状(のぼせや膣乾燥感など)の出現であり、毛が抜け易いことと疲れ易いことは直接関係がないと思います。生理が止まることは、この方法の効果の現れと考えてください。生理ががなければ避妊の必要はありません。ゾラデックスは通常2年ぐらい続けますが、投与を終了すれば70%位の人で生理が戻ります。化療は今の方法終了後でも追加できますが、この方法より副作用がずっと強いでしょう。(文責 吉田)

 

No.791】 02年02月11日 yumi
左乳房の痛みとしこり

はじめてこのページを知りました。お聞きしたいのですが、最近左脇の部分から左の乳房にかけて少し痛みがあり、触ってみると左乳房にしこりのようなものがあるように思います。生理前(一週間)になると胸がはっていたので、今までそんなに気にはしなかったのですが、今回はまだ生理まで2週間近くあり自分でも少し心配になってきてます。やっぱり一度大きな病院でみてもらったほうがいいのでしょうか。

メールの記載からは乳腺症である可能性が高いと思います。乳腺症とは乳腺が部分的に肥大したり、のう胞化したりする良性の病変で、生理前に腫脹疼痛が増加し、生理後は軽快する状態をいっております。程度の軽いものを含めると大変多いものであり、正常との境界もはっきりしません。しかし中には乳癌と紛らわしいしこりとなることもあります。心配でしたら一度みてもらって下さい。(文責 吉田)

 

No.790】 02年02月11日 Y.S.
抗がん剤治療について

32歳、未婚です。昨年末に温存手術をしました。病理結果はinvasine ductal carcinoma popillo-tubular carcinoma sentinel lynph node 0/4 ホルモン受容体:ER(-)PgR(-)となっていました。病期T、切除断面は陰性だったと聞きました。抗がん剤の治療を勧められ、
1.点滴で3週間に1回を6回
2.点滴で週1回を連続2週、2週休むを6回(計12回)
3.飲み薬を2年間
から選ぶようにとのことで、現在1の点滴を行っています。1から順に効果が高いが副作用も強いと言われました。点滴と同時進行で25回の放射線治療も行っています。抗がん剤の副作用が強く、辛いので相談したところ、現在の点滴を4回にしてもいいとのことでした。それでも効果は2と変わらないとのことでしたが、問題はないのでしょうか。大きく変わるようでしたらやはり不安です。どちらにしても100%治るものではないので、これで大丈夫ということはないと思うのですが、ご意見をお聞かせいただけますでしょうか。あと、ホルモン剤は効果がないと言われたのですが、それは女性ホルモンとの関わりが少ないということなのでしょうか、それとも関係ないのでしょうか?妊娠すると乳がんとしては良くないと言われているので今後結婚することになった場合、出産に問題があるようでしたら覚悟しておかなければいけないと思いますので教えていただけますか。よろしくお願いいたします。

抗癌剤が効果的か否かは個人差があり、どれが個人にとって一番かは判りません。副作用の出現にしてもそうです。1、2の点滴が何か判りませんので質問に答え様がありませんが、担当医の言葉を信じるのが一番です。大きく変わることはないでしょう。ホルモン剤はER、PgRの両者が(−)のときは10%位しか効かないとされており、あなたのような場合は、基本的に女性ホルモンとは関わりが少ないと考え使用しません。結婚妊娠については意見の分かれるところですが、最近の報告では、治療が済んでいればあまり危険はないようです。(文責 吉田)

 

No.789】 02年02月08日 KYOKO
乳癌術後のダイエットについて

はじめまして。34歳、独身。1999年の12月(当時32歳)に2期の乳癌と診断され温存、リンパ節郭清の手術をしました。しこりは2.2cm、リンパに1つ転移していました。その後、放射線治療を2ヶ月とゾラデックスの注射を4週間おきに24回、ノルバデックスの服用をし、現在はノルバデックスの服用のみになっています。先日、テレビでおなじみのダイエットに役立つというEMS筋肉トレーニングの製品を購入しました。説明書を読んだところ、「がん患者は使用しないでください。」との記述があり、電話で問いあわせたところ、「微弱な電流パルスで細胞を活性化させるため、医者に問イ合せてください。」との回答でした。やはり、こういった製品は用いない方が安全なのでしょうか?下半身が太ってしまった為、使用したいと思ったのですが、危険でしょうか?馬鹿な質問でごめんなさい。よろしくお願いします。

乳癌の手術が終わり、現在はホルモン剤による補助治療行っており、明らかな再発がない状態ですから、その製品を使っても構わないと考えます。「がん患者」とは癌が現在存在し、これから手術を受けようとしているか再発が認められる人のことを指すものと思います。しかしその製品がほんとに効くがどうかはわかりません。(文責 吉田)
 

 

No.788】 02年02月07日 S.F.
線維腺腫の経過観察

早速ですが、ご質問があります。私は34歳で、出産歴3回の主婦です(うち生産2回)。近縁に乳癌患者はいませんが、父は肺癌、叔母は胃癌にかかったことがあります。
去年8月末に左の胸にやわらかくよく動くしこりを見つけ、帰省中であったため、実家近くの産婦人科で調べてもらいました。視診と触診。超音波で、その結果、5ミリ×10ミリのしこりがあり、「水のようなものがたまったのか、線維腺腫だろう。悪性の所見はないが、半年くらいして、もう一度見せてください」とのことでした。その後、9月末に今度は家の近くの外科で見てもらいました。そのときも視診、触診、超音波の検査で、「ほぼ、100パーセント癌ではありません。経過観察で3ヶ月後に見せてください」とのことでした。けれどどうしても心配だったため、総合病院の乳腺専門の外来を紹介していただき、そこでも見てもらいました。視診、触診、超音波、マンモグラフィの結果、「ガンの可能性は低いので、経過観察でいいでしょう」と、言われました。「細胞診は、疑わしいときはこの大きさでもしますが、今の段階では必要ないでしょう」とのことでした。病名をたずねたところ、「内容物を取ってみないとはっきりとは言えないが、線維腺腫か年齢による乳腺の変化によるものです」とのこと。今年の2月になって先日、2番目に行った外科で見てもらいました。しこりのサイズは変わっておらず、「線維腺腫だろう」といわれました。「今度は4ヵ月後に見せてください」とのこと。
そこで、質問です。
 @良性だとして、経過観察は何を目的に必要なのでしょうか。大きくなるとか、増えるとか、ガンに移行するとか、あるのでしょうか。
 A乳腺症と線維腺腫は区別がつきにくいのでしょうか。

長々と書いて申し訳ありませんが、どうしても気になるのでご質問させていただきました。読んでいただき、どうもありがとうございました。

質問1)について 経過観察は癌の可能性が低いときに、その後の変化をみるために行ないます。しこりが縮小したり消失すれば経過観察を打ち切りますが、増大するようであれば癌を疑い検査を進めます。実際に経過観察していて癌であることがわかった例は沢山あります。しかし、しこりを切除して良性であれば、経過観察の必要はないでしょう。(切除して病理検査をしなければ、100%良性とはいえないと思います。)
質問2)について 多くの場合は区別がつきますが、中には線維腺腫と思われたものが、乳腺症の一部であったり、両者が合併したものもあります。検査だけでは絶対ということはいえませんが、すべてを切って病理を調べるわけにもいきません。可能性に応じて経過観察が必要となってきます。(文責 吉田)

 

No.787】 02年02月07日 M.T.
腋の下のしこりについて

34歳独身。去年10月中旬に左乳房切除術、リンパ郭清を受けました。充実腺管癌、しこりは4センチ、リンパ節転移なし、ホルモンレセプター陽性、グレード2、Her2陽性(3)と言われました。ゾラデックス2年とタモキシフェン5年のホルモン療法です。先日、血液検査と胸部X線、エコーを受けました。エコーの結果、右腋の下に何か写っていたということで、主治医の触診でも何か触れるものがあると言われました。様子を見るということで、1ヶ月後もう一度エコーを受けます。そこでお伺いしたいのですが、
1)右腋下の触れるものとは、再発または転移の可能性があるのでしょうか?
2)術後約3ヶ月という短期間で再発、転移がありえるのですか?
3)起床時や寝返りをうつときなど腰が非常に痛むのですが、骨転移が考えられますか?

胸部X線は異常なしと言われましたが、エコーの結果が気になります。先生のご意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いします。

質問 1)2)3)はすべて可能性はあると思いますが、可能性としては低いと思います。乳癌術後3ヶ月頃に手術巣周辺にしこりをふれることもありますが、癌の転移であることは稀で、大抵は手術の影響でしこり様にふれるものが存在することの方が多いです。骨転移についても同様です。手術の所見を踏まえた、しっかりした補助療法を行なっている様ですので、あまり心配しないで、またエコーの検査を受けてください。(文責 吉田)

 

No.786-1】 02年02月07日 chiibou
細胞をとるということは癌なのでしょうか?

はじめて相談させてもらいます。しこりを見つけて病院に行きました。ドキドキしながら問診、舞い上がっちゃって何を言っているか自分でもわからなく・・・、そしてレントゲン。診察室に呼ばれ、しこりにはあまりふれず、「悪くはないと思うけど念のために超音波でもしときましょう」と。2週間先の日しかあいていないと言われたので、また2週間悩み続けると先生に訴えたら、その日にしてもらえました。2日後、検査結果。乳腺にできているもので、いろいろ集まったよう? どういうことなんでしょうか? ここでも悪くはないと思うけど念のために細胞をとりましょうということになりました。まだ、癌と決まったわけではないのだから落ち込まないようにと。帰り道に、初診の日に細胞も取ってくれれば良かったのに、そうすれば1日でも早く結果がでるのに・・・とか。やはり細胞を取るんだからきっと私にはいえなく、あやしいところがあるんだなぁーと思い、超音波を2週間先じゃなくて、無理に入れてもらってよかったと思っています。細胞を取ると言うことは、癌ということなんでしょうか?

乳腺の検査は触診、マンモグラフィ、超音波を行い、しこりがあれば細胞診を行うのが一般的です。メールの記載より、あなたは乳腺症(良性)の可能性が高いと思われます。細胞をとる検査(細胞診)は癌か否かを調べるために行うもので、実際にはしこりが癌でないことを確かめる意味で行なうことのほうが多いと思います。(文責 吉田)

 

No.786-2】 02年02月11日 chiibou
癌でした

先日のアドバイスありがとうございました。細胞診の結果が出ました。クラスX。 来週に手術。99%ガンだと思うけど、1%の良性という可能性もあるから全身麻酔でしこりを取って調べ、癌だったら全部取ってもらうことにしました。私は温存とかは考えていませんでしたので、「ばっさりお願いします」で決まりました。

@ しこりは2cmなんですが、端の方1cmが癌細胞だそうです。先生は残りは良性だからと言っていますが、顕微鏡で見なくてもマンモと超音波で分かるのですか? 顕微鏡でみて見ないと確かなことは分からないのでは?
A そのしこりの近くにもしこりがあるのですが、先生にたずねたら癌かどうか分からないと言われました。もし癌でしたら1cmくらいだと思うのですが、2個もあるので、進行癌でしょうか。
B マンモの写真を見た時に、胸の上にリンパが写っていたんですが、これは誰にでも写ると言っていましたが本当ですか?もしかしてりんぱに転移しているのではないでしょうか?
C リンパがどのくらい癌に侵されているかということは、手術後しかわからないのですか?
D しこりを何回も何回も気になって、もみほぐしたり触ったしてしまったけど、癌が散るって本当ですか?

乳癌はしこりの大きさよりも、リンパの数で決まると本に書いてあったので、恐ろしくて寝れません。また、癌検診センターで検査し、そのままその病院で見ていただくようになりましたが、はたしてこれで良いのか悩んでいます。どの病院が良いのか、その先生のキャリアも分からないので、とても不安です。とんとんとんと、決まっちゃったので・・・。先生は、乳癌は治る病気と思っていらっしゃいますか?支離滅裂ですみません。よろしくお願いします。

番号順に質問にお答えします。
1.顕微鏡で見ないと確実なことはわかりません。しかしマンモと超音波の所見が癌らしくないのでそのように言ったのだと思います。
2.乳癌は隣接部位に転移進展して結節(娘結節)を作ることがあります。たからといって進行癌というわけではありません。
3.マンモでリンパが写ることも多いですが、写ったから癌の転移という訳ではありません。
4.手術後の病理の結果でなければ正確には判りません。しかし明らかに硬いリンパ節が触れるときなどは転移していることが考えられます。
5.そのように言われていますが、科学的に証明されている訳ではありません。あまり気にしないでいいと思います。

乳癌の70〜80%は治ると思っています。早く診断がつき、手術が決まって良かったと思います。担当医を信じて手術後の検査や治療もキチンと行なって下さい。(文責 吉田)
 

 

No.785】 02年02月06日 A.K.
5年半で再発

お忙しい所失礼します。38歳2人の子供がいます。7年半前にしこりが見つかり、その時は何でもないということで2年ほっておきました。その後、気になるのでしこりの部分を取ってほしいと先生に申し出て、結果、癌と言われました。13mmの腫瘍で、リンパ転移はなしです。温存で2週間程度の入院で、その後は軽い抗がん剤と言われ、ユーエフティE顆粒を1年ほど飲んでいました。その後は薬も飲まず、普通に生活していました。最近では半年に1回の検診で1月がその検診月だったのですが、お風呂に入ったときに以前とほぼ同じ場所にしこりを見つけすぐ病院に行きましたところ、結果5ミリほどの癌、他は、以上なしでた。手術も日帰りでした。今は初めて、放射腺治療というものをしています。同時にノルバエックス10mgを1日に一回飲んでます。心配なのは、放射線を25日から30日ぐらいまで残った胸の部分にだけかけるそうなのですが、体にどの程度の害があるのか、何でもないところにかけた場合と、癌があった場所にかけた場合の違いはどうなのか?そして、今飲んでいる薬はホームページで調べたら、「子宮ガン、子宮内ポリープ、子宮内膜症の増加」と「無月経、不順」など不安な事ばかりかかれていて、おちこんでいます。月経はなくても体は平気なのですか?この薬を飲んだ為に、今度子宮ガンになってしまったら、とか、いろいろ考えてしまいます。今なんだか子宮が痛かったり、腰が痛かったりしていますが、この飲み薬の副作用でしょうか?不安です。よろしくお願い致します。

乳癌の温存手術後、残りの乳房に癌細胞が残っているかもしれないと考え放射線治療を行ないます。癌細胞は目ではみえません。放射線治療による副作用は乳房の腫脹、皮膚障害などいろいろですが、程度は軽いものが多く、放射線治療を行なわない場合に比べ乳癌の再発などを防ぐ効果が大きいので、一般に受け入れられております。ノルバテックスにしても、あなたの言う副作用は確かにありますが、非常に頻度は低いものです。現在のあなたの症状は薬とは直接関係はないと思います。ノルバテックスは乳癌の再発予防、乳癌の発生予防という点では優れた薬であり、乳癌の死亡率の減少に貢献していると考えられることから 副作用があっても広く使用されていると考えてください。(文責 吉田)

 

No.784】 02年02月06日 kartun
乳房の鋭い痛み

はじめまして、28才独身女性です。家族にガン経験者は今の所おりません。以前から気になっている事を御相談させてください。ここ5日間、右乳房の中心部、大胸筋付近のかなり乳房の奥の方に鋭い痛みがあります。痛みは不規則に現れ、動作や姿勢・刺激によって痛むのではなく、普通にしている状態でいきなり『チクッ』とした痛みが走ります。大きな『チクッ』の後、しばらくは心臓の脈拍に合わせて、ズキズキと続きます。痛みはかなり強く、体が小さく丸まるほどの急激で大きな痛みです。特に腫れや熱はありません。1時間に3回くらいで訪れ、痛みは10秒程です。怖くて少々ビクビクするほどになって来ました。検査はガン検診を受ければよろしいのでしょうか、何科のお医者様に伺えば良いのでしょうか?こうした事は全くの初めてなので、お教え下さい。宜しくお願い致します。

ほとんどの乳癌はあなたのような鋭い痛みを伴いません。症状からは帯状ほう疹など神経と関連する病態のようですが、これだけではよく判りません。内科か外科をまず受診してみて下さい。(文責 吉田)

 

No.783-1】 02年02月06日 foryou
術後の治療方法について

2回目の細胞診でレベル3から4になり、1月11日に手術。術中迅速検査で悪性と判断され、円状部分切除とリンパ節郭清を行いました。病理検査の結果は、大きさ2.5センチ、リンパ節転移1(1/14)、ホルモンレセプタ−は、エストロゲン陰性、プロゲストロン陽性。リンパ節へ転移していたので、かなり動揺してしまいました。点滴による月1回×6カ月の抗ガン剤と、5日×5週間の放射線治療をすすめられ、2月8日に返事をすることになっています。抗ガン剤治療にはいろいろな療法があるようですが、私の場合、どれが適しているでしょうか(どの療法でも、副作用での脱毛はありますか?)。また、私は46歳、閉経前ですが、ホルモン療法についてはどうでしょうか(+と−があるので)。それから、ガンの種類や悪性度について何も言われなかったのですが、聞いておくべきですか。以上、よろしくお願いします。

閉経前、リンパ節転移陽性乳癌、エストロゲンレセプター(ER)陰性、プロゲステロンレセプター(PR)陽性というこであり、基本的にはまず放射線の治療を受けてから化学療法(抗癌剤点滴)を受けるべきです。化学療法としてはCMF、CAF(CEF), AC、タキサン系と多数のものがありますが、どの抗癌剤が一番適しているかはわかりませんが、あなたのような状態であればCAF(CEF)が選択されることが多いような印象をもちます。一般的に効果の強いものほど副作用の出現も多いでが、CAF(CEF)はどちらとも中等度です。ホルモン療法はER-、PR+の場合は適応がありますが、ER+、PR+にくらべて反応は落ちます。放射線、化療がすんだあとに追加するのがよいと考えます。(文責 吉田)

 

No.783-2】 02年02月11日 foryou
術後の治療方法について(2)

先日は、術後の治療方法について回答をいただき、有難うございました。その後、主治医の先生と話をしましたが、化学療法としてCE療法を1カ月1クール6回とホルモン療法を勧められました。CEFではなくCEということでお聞きしたら、Fを加えると更に副作用が増すし、効果にそれほど大きな違いはないと言われました。リンパへの転移が1個だったことや悪性度が軽度から中程度ということもあっての判断ではないかと思いますが、CE療法を取り入れているところもあるのですか。(私としては、副作用が少ない方が有難いのですが・・・。)
ACはよく聞きますが、ACと比べてどうでしょうか。また、CMFに比べて、CEやACの方が効果があるのでしょうか。それから、ホルモン療法でかなり太ってしまった人の話をよく聞きますが、太らないタイプのものもあるのですか。

EもAもアントラサイクリン系の薬剤で、Aの副作用(主に心毒性)を軽減するためにEが作られました。CE療法というのもあり、私も時々使用します。Fを抜かすことについてはあなたの主治医と同意見です。ACとCEは副作用の出現などを含め総合的に考えると、ほぼ同等と思いますし、CMFよりは多少効果的でしょう。ホルモン剤で太るのはMPAですが、化学療法と併用して使用するか他のホルモン剤が無効のときのみに使用することが多く、一般的に使用されているTAMなどではあまり太りません。(文責 吉田)

 

No.782】 02年02月06日 manami
右胸上部のしこり

胸にしこりがみつかりとても不安で、インターネットで何かいい情報がないか探していたらこのHPを見つけてメールをしてみることにしました。先週、月経中に気がついたのですが、両肘を強く後ろに引くように胸を張ると、かすかに右胸の上部の付け根あたりに引き攣れのようなものが見えます。実際、触ってみても1.5センチ程のしこりを感じます。痛みは今のところ感じません。月経の際はいつも胸が張るので、月経が終わって再度確認してみました。わずかに小さくなったような気はしますが、やはりしこりと引き攣れは現在もあります。普段は全くと言っていいほど体を動かしていないんですが、ここ最近で腕の筋肉を使うことが以前より増えました。こういった事でしこりができる場合もあるんでしょうか?やはり早目に病院へ行った方がいいですか?癌体質は遺伝することもあると耳にしました。私の母親は癌で他界しているため、とても心配です。
前の文章に乳腺症という名前が多々出てきていますが乳腺症とはどのような病気ですか? 忙しい時間を割いて頂いてると思いますが、とても不安なので、このようなHPは本当に嬉しいです。ありがとうございます。

運動して筋肉をつかったとしても、乳房にしこりが出来ることはないでしょう。問題はあなたの感じているしこりが乳房内にあるのかどうかです。そのしこりが乳房と共に動くようであれば、早めに病院へ行って乳癌の検査をうけてください。そうでない場合は、乳腺のものでない可能性が高いですが、やはり一度は診察を受けるべきでしょう。乳腺症とは乳腺が部分的に肥大したり、のう胞化したりする良性の病変で、生理前に腫脹疼痛が増加し、生理後は軽快する状態をいっております。程度の軽いものを含めると大変多いものであり、正常との境界もはっきりいたしません。しかし中には乳癌と紛らわしいしこりとなることもあります。40〜50歳代に多くみられます。(文責 吉田)

 

No.781】 02年02月06日 C.S.
妊娠中の乳癌について

現在27歳で妊娠3ヵ月です。去年の10月の健康診断で乳腺症と診断されました。要検査ではなかったのですが、心配だったので12月いに乳腺外科で診てもらったところ、エコーの検査で右胸の真上に8ミリくらいのしこりがあると言われました。ほかに検査はせずに、とりあえず春くらいにもう一度来て下さいとのことでした。今年すぐに妊娠しているのが分り、前の病院はあまりに診察時間が短かったため、今度は別の乳腺外科に行きました。エコーをしたところ、しこりの大きさが17ミリになっていて、先生の診断は『多分乳癌じゃないと思うけど、100パーセントではない』でした。「妊娠中のためレントゲンや手術でしこりをとりだすのはやめておきたい、細胞診も乳癌ではないという結果がでるわけじゃないので、乳癌ではなさそうなしこりにそれをしてもあんまり意味がない」と言われました。経過をみましょうということで、3月にまた検査をしに行くことになっています。もしも乳癌だった場合、妊娠中だと進行がはやいというのでとても心配です。特にたったの2ヵ月でしこりが8ミリから17ミリに大きくなっているのも気になります。私としては早く結果を知りたいのですが、あと2ヵ月もこんな状態で待っていて大丈夫なのか本当に心配です。妊娠中に乳癌の判断をする方法はないのでしょうか?できれば手術をしてしこりをとってしまいたいのですが、妊娠していると危険なのでしょうか?長くなってしまってすみませんが、回答のほう、よろしくお願いします。

ご心配なのはよくわかります。妊娠中は乳房も大きくなりしこりか否か判りにくくなります。しかし17mm大のしこりがあり、乳癌らしければ妊娠中といえども細胞診を行なうと思われます。細胞診をすすめられなっかのは乳癌の可能性がほとんどないからだと考えます。乳房のしこりがはっきり自覚するか、どうしても気になるようでしたら早目にもう一度検査を受けるようにしてください。妊娠中であってもたいていの検査は行なえます。しかし判りにくいのも事実です。妊娠4、5ヶ月目ごろからは摘出生検をしても大丈夫でしょう。(文責 吉田)

 

No.780-1】 02年02月05日 M.S.
多発性乳管内乳頭腫について

お忙しいなか申し訳ございません。29歳既婚、子供なしです。2〜3ヶ月前より右内上方にしこりがあり、エコーをしたらのう胞+腫瘍があり、気にすることはないけれど、乳腺クリニックでの検査をと勧められました。先日、乳腺クリニックにて、エコー、細胞診、マンモグラフィを行い、本日乳管造影を行います。必要であれば乳管内視鏡をするということです。先日の検査で微細石灰化が見られ、黄色の乳汁分泌あり、潜血(+)でした。エコーの結果、のう胞内の細胞診はほぼ悪性のものはないと考えていると。ただ、奥のほうに乳管内癌のリスクもあるとのことです。今まで乳汁の分泌にも気がつきませんでした。癌のリスクは高いのでしょうか?

なんとも言えません。メールの書かれていることから判断すれば癌である可能性は10〜20%位ではないかと私は思います。しかしこのような検査で見つかる癌の多くは早期であり、治療によりほとんどは完治いたします。(文責 吉田)
 

No.780-2】 02年02月07日 M.S.
多発性乳管内乳頭腫について(2)

早々のお返事ありがとうございました。昨日乳管造影、乳管内視鏡を行い、癌とはっきりいえる所見がないとのことでした。しかし、乳汁からの潜血(+)が、どこからの出血かがわからないとのことで、MRIを来週行います。診察医師は乳管の奥の細いところに、顕微鏡でみてわかる程度の癌があるか、もしくは顕微鏡でみてもわからない癌があるのではとの見解でした。ただ、多発性の乳管内乳頭腫は癌になる可能性が高いとのこと。一人目の医師は手術適応との判断だったのですが、二人目の医師は癌にならないこともあるので経過観察との意見でした。もし、MRIで癌が見つからなかった場合は経過を見たほうがいいのでしょうか?それとも乳頭腫を切除したほうがいいのでしょうか?

経過をみていて、検査でガンを疑わせる所見が出現した時に切除しても良いとは思います。しかしあなたが心配で早く決着をつけたいと考えるのであれば切除してもらって下さい。
確かに多発性乳管内乳頭腫は癌になる可能性がありますので、わたしは患者さんの状況(年齢,家族歴、希望など)により切除するか否かを決めています。(文責 吉田)
 

 

No.779-1】 02年02月05日 K.S.
摘出手術後について

右胸の乳輪付近に1cm弱のしこりがあり、細胞診の結果がVaとのことだったので、摘出を4日前に受けました。摘出したしこりは、多分問題ないでしょうとのことでしたが、その時、傷が目立たないように手術をしていただいたのですが、切ったところの周辺が、ひどい痣が治る時のように黄色っぽく、また触ると傷みがあります。また、乳首が左より多少大きくなっているようです。検査結果まではあと3日程なのですが、その前に見てもらった方がいいでしょうか?結果と共に心配になっています。アドバイスを頂きたくお願いいたします。

乳房生検後の創部は多少浮腫状となり、内出血などが見られます。術後4日めであれば痛みのあるのも当然です。そのまま結果の出る日を待っていてよいでしょう。(文責 吉田)

No.779-2】 02年02月08日 K.S.
摘出手術後について(2)

アドバイスありがとうございました。本日、検査結果が出て、摘出したものは良性のものでした。ただ、その周りについている細胞が、それ自体は癌細胞ではないが、異形なものが発見されたということでした。そのまま経過を見るか、再度切って周辺を取るかということでしたので、来週、前回切った所をもう一度開いて、取っていただくことにしました。切る必要性はやはりあるのでしょうか。また、連続して切っても問題はないでしょうか。心配なので、はっきりさせたいと思って切ることにしたのですが、やはり不安があります。

再手術が必要であるかどうかは標本をみないと分かりませんが、このようなことはよくあります。連続して切っても全く問題はないです。主治医を信頼してもう一度切ってもらいましょう。(文責 吉田)

 

No.779-3】 02年02月27日 K.S.
摘出手術後について(3)

何度もアドバイスありがとうございました。お陰で、安心して手術を受けることができました。先週、再度切ってもらい、本日結果が出ました。問題ないとのことで安心しております。傷口が小さい為、ボンドのようなものでつけてあるのですが、自然に剥がれるまで、そのままでいいでしょうか? 先生は自然にとおっしゃっていましたが、剥がしたくなってしまいます。このページのお陰で、不安な中でも勇気がでました。本当にありがとうございました。今後も、自分のチェックと検診を積極的に受けたいと思います。

担当医の指示通りで良いです。(文責 麻賀)

 

No.778】 02年02月05日 K.I.
骨転移について

さっそくなんですが、私の母は乳癌で右の乳房を手術しましたが、1年9ヶ月になって骨転移が見つかりました。痛みがひどくだんだん立つ事も困難になりつつあります。お聞きしたいのは治療の事なんですが、痛みを和らげる方法というのはいくつかあると思いますが、今病院で行われてるのはロキソニンの服用と座薬です。あと治検を薦められました。インターネットで見たのですが、放射線治療をして痛みが軽減すると書かれています。早くさせた方がいいのでしょうか? 主治医には伝えたのですが、まだ服用と座薬でなんとかなるような事を言います。ただ母を見てると、「その薬で本当にいいのだろうか?この病院でいいのだろうか?」と、毎日不安でたまらなくなります。少しでも痛みが軽減する一般的な方法でかまいません。なにか教えて下さい。あと放射線に関しても教えて頂けるとありがたいです。お忙しいとは思いますがどうぞ宜しくお願い致します。

骨転移の痛みに対し、放射線は有効なことが多いです。しかし骨転移は全身転移ですので放射線をかけた以外の部位に骨転移が出現することもあり、骨転移の状況により適応を決めなくてはなりません。骨転移の進行を止めるためには、抗癌剤やホルモン剤による治療を続けることは勿論必要ですが、高カルシュウム血症の治療薬であるビスホナール注、アレデイア注の点滴も骨転移の疼痛には大変効果があります。しかし、残念ながら現在の保険適応は現在高カルシュウム血症だけです。勧められた治験とはどのようなものでしょうか。もし骨転移による疼痛をやわらげるものであれば、受けてみるのも一つの方法だと思います。(文責 吉田)
 

 

No.777】 02年02月05日 T.K.
背中の痛み

36歳です。一週間ほど前に右の胸にしこりを感じ、病院で診察を受けました。触診とレントゲン(マンモ)の結果、10mmのしこり、リンパへの転移なしでステージTのaと告げられました。細胞診の結果とエコー検査は今度の火曜日(2/5)になりますが、今、背中に痛みがあり、手足のしびれも感じられます。手のしびれに関しては、1年ほどまえから、整形外科で‘頚腕症候群‘との診断を受け、しばらく通院していました。背中の痛みは以前にも時々あったかと思いますが、告知を受けたその日の夜から急に痛くなりました。レントゲンと触診だけで、転移なしと言われましたが、この痛みはもしかしたら骨の転移では?と不安で眠れません。

10mm大のしこりで、リンパ節が触れないような乳癌であれば、背中の痛みと手のしびれは、乳癌とは関係ないと思います。乳癌と診断されてから乳房や背中の痛みを訴え、あなたのように心配する患者さんは大変多いですが、大部分は術後よくなります。術後〔あるいは術前)に遠隔転移の検査をやるはずですから、その結果を待ってください。(文責 吉田)

 

No.776】 02年02月03日 Y.O.
乳癌ではないかと不安です

過去の質問を見ていて不安になりメールすることにしました。23歳です。乳頭に時々白いカスのようなもがついています。たいてい痒いなあと思ってみると、付いている場合が多いです。今までは垢みたいなものなんだろうなあと全く気にしていませんでしたが、癌とか悪い病気と関係が有るものなのでしょうか。いつからかは覚えていませんが7、8年年くらい前からあると思います。また乳輪の白いぷつぷつも悪いものですか?にきびのような感じでつぶすと白っぽいものが出てきます。さわらないほうがよいのでしょうか。あまり人に聞けるようなことでもなかったのでこれが正常なんだと思っていましたが、今になって心配になってきました。お返事のほどよろしくお願いいたします。

乳頭の痒みで気づく癌としては、ページェット癌があります。しかし、これは乳頭の皮膚にがん細胞が浸潤して、ただれた様になりますので、あなたの症状とは違うと思います。乳頭の白いカスの様なものは、乳腺からの分泌物が乾燥したもので、特に心配ないものと思います。乳輪のものも乳輪腺からの分泌物でしょう。いずれも生理的なものと思いますが、だんだんひどくなるようでしたら,一度診察を受けることをすすめます。(文責 吉田)

 

No.775-1】 02年02月03日 R.S.
乳ガン検診について

30代で、家族歴がある場合、区の無料の乳ガン検診のほかにマンモグラフィ−検査を受けた方がよいのか迷っています。アドバイス頂ければ幸いです。来月33歳になります。出産(一児)・授乳(二年半)経験があります。母が乳ガンで片方の乳房を全摘したことがあり、自分も気を付けようと思っています。昨年末の区の検診(触診)では問題ないと言われましたが、本人の希望があればマンモグラフィ−等受けられるとのこと。また、最近右胸に軽い痛みというか、張るような感じがすることがあり、気になっています。これから第二子も考えているので、今のうちの気になることは解決しておきたいのですが、無用な放射線を浴びることの是非もよく分かりません。30代でマンモグラフィ−までは必要ないのでしょうか。何歳頃から、どの位の頻度で受けるのがよいのでしょうか。レントゲンは他の健康診断等でも撮影することがあると思いますが、あまり頻繁にX線を浴びるのはよくないのでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。初めてですので何か不備がありましたら恐れ入りますが折り返しご連絡下さいませ。

家族歴からマンモグラフィを受けるべきか迷っているようですが、気になるようでしたら受けるべきでしょう。30代でもしこりを触れずマンモグラフィにより発見された乳癌は存在します。被爆のことも、年に1,2回のマンモグラフィなら問題ありません。右胸の張るような痛みは乳腺症だと思います。何歳からどの位の頻度で検診を受けたら良いかということですが、乳癌の家族歴のある場合は、30歳を過ぎたら年に1−2回の検診を受け、自己検診を月に1度、生理後10日目頃に行なうのが良いと思います。それから一度はマンモグラフィを撮っておいたほうが良いでしょう。(文責 吉田)

 

No.775-2】 02年02月05日 R.S.
マンモグラフィの時期

早速のご回答、ありがとうございました。
「一度はマンモグラフィを撮っておいたほうが良いでしょう。」とおっしゃっているのは、「30を過ぎたら一度は撮っておいた方が」ということでよろしいのでしょうか。「年に一度は」の意味ではなく‥‥。病院では頭を整理しながら聞きたいことを全部質問する、というのが意外と難しかったりするもので、こうやって相談に乗って頂ける場があるのは本当にありがたく、心強いです。ありがとうございました。

年に1度ではなく、「30を過ぎたら一度は撮っておいた方が良い」ということです。その後何でもなければ、2-3年後また撮ってもよいでしょう。細かく考えればきりがありませんが、自己触診は乳癌を早期に発見するのにとても重要です。是非実行してください。(文責 吉田)

 

No.774】 02年02月03日 O.M.
HER2とホルモンレセプターについて

乳癌の手術を受けて1年4ヶ月が過ぎました37歳です。リンパ節転移が4個あり、8ヶ月の抗がん剤点滴を受けました。今のところ再発はしておりませんが、ホルモンレセプターがマイナスの為、HER2を調べた方が良いのでしょうか?再発した時でも遅くはありませんか?
又、月1回の生理を止める注射とホルモン剤を飲んでいますが、ホルモンレセプターがマイナスの私が5年続けても意味がありますか?断った方が良いのでしょうか?

HER2が陽性の患者さんは、乳癌が再発した場合ハーセプチンを使用することが出来ます。この薬は、わが国では現在再発乳癌のみが保険適応となっておりますので、再発した時に調べるのが妥当だと思います。現在HER2を調べても、乳癌が再発し易いか否かの参考にしかなりません。生理を止める注射とはゴセレリン(ゾラテックス、リュプリン)のことで、ホルモン剤とはタモキシフェンのことだと思います。ホルモンレセプター陰性のものでもホルモン剤は10%程度の患者さんには効果があるとされておりますが、レセプタ−陰性の人には通常は投与しません。中止しても良いと思いますが、よく主治医とご相談ください。(文責 吉田)
 

 

No.773】 02年02月03日 S.T.
モンドール病とは?

はじめてまして。色々探してこのHPにたどり着きとってもうれしく思いました! さっそくなんですが、右乳房に細長いこりこりしたものが出来、外科に行ってみました。レントゲンとエコーの結果、乳房自体には問題なく、血管かリンパ腺がブラジャーによって圧迫されて、詰まった状態と言われ、消炎剤をもらってきました。「一年に一人くらいはかかりに来るよー」と言われたので、めずらしい病気なのでしょうか?HPの相談の所にも同じかと思われる質問が載っていたのですが、私の場合は,最初触った感じが3cmくらいだったのが、先生に診てもらった時は、「乳房のまんなかくらいからみぞおちまで、ずーとあるのがわかりますよー」といわれたのです。病院に行ったのが1月25日なので、1週間過ぎましたが、触ってみると自分でもはっきり触れるのが乳房の真中からウエストあたりまでとだんだん延びできて、さらに前よりもはっきりと太くなってきているのです。腕をあげるとつっぱったような激痛がおこるし、子供を抱き上げるのにも、強い激痛が起こるのです。先生は4ヶ月くらいかかるよと言っていましたが、それまでこの痛みとおつきあいしなくてはならないのでしょうか?あと、左乳首にもちょっとでも触れると激痛がはしるので、診て見ると乳輪にできものが出来ていて、おもわずつぶしてしまったら中から白っぽい膿みたいものと血が出てきました。これはそのまま放っておいてもいいでしょうか?今の所さわると痛いくらいです。ながながと書きましたが、よろしくお願いします。

モンドール病とは、乳房周辺の皮下の静脈が血栓により詰ってしまい炎症を起こしたもので、乳腺の手術や衣服の圧迫などが原因であるとされていますが、はっきりとした原因がわからないこともあります。程度の軽いものを含めれば決して稀な病気ではありません。通常は2、3ヶ月で軽快にすることが多いですが、痛みが強い場合は消炎剤や鎮痛剤を投与いたします。激痛が走るようでは鎮痛剤の服用が必要だと思います。乳輪のできものについは、毛嚢炎などの化膿性の疾患が考えられます。そのまま様子を見て良いと思いますが、再燃するようでしたら一度受診して下さい。(文責 吉田)

 

No.772】 02年02月03日 M.S.
細胞診のあとの内出血について

40歳、11歳と8歳の子供がいます。9日前に乳腺の半年毎の定期検診に行き、ちょっと固い部分があるとのことで左胸の細胞診を受けました。2箇所から細胞を取ったようです。結果は異常無しとのことで、又半年後に受診するよう言われたのですが、数日間患部にチクチクした痛みが残りました。ずっとばんそうこうを貼ったままでいたため気付きませんでしたが、今日細胞を採った部分を囲んで大きな内出血ができているのに気がつきました。痛みはもう殆どありませんが、このまま放っておいていいものなのでしょうか。

乳房の穿刺吸引細胞診は乳房に硬い部分が存在する場合よく行なう検査ですが、乳房内の細い血管を刺して、あなたのような内出血ができてしまうこともあります。内出血を防ぐために穿刺部位を2、3分圧迫することが良いのですが,抑え方が不十分であると血腫となることがあります。血腫は通常2〜4週ぐらいで軽快、消失いたします。そのまま様子を見てよいでしょう。(文責 吉田)

 

No.771】 02年01月31日 Y.M.
乳腺症について教えて下さい

お忙しいところすみませんが教えて下さい。乳腺症というのは大体何年ぐらいなるものなんでしょうか。もう、3年も痛い状態が続いていますが、これは他の人と比べて長いのでしょうか。あと何年ぐらいで治まるものなんでしょうか。どうか教えて下さい、お願いします。

乳腺症は、卵巣から分泌される女性ホルモンが原因で起こる病気です。若い女性のほとんどは、多かれ少なかれ、乳房の張りや痛みを感じています。何年という期間はなく、閉経(だいたい50歳前後)して、女性ホルモンの分泌が減少すれば症状も落ち着きます。ある意味では、子宮に感じる生理痛と同様ですので、その強弱は個人の体質としてとらえ、長い期間付き合う覚悟が必要かと思います。(文責 籾山)

 

No.770】 02年01月31日 ゆかこ
乳頭の分泌物、乳輪を囲むオレンジの皮のような皮膚

よろしくお願いします。 私は未婚の26歳の女性です。約2年前に豊胸手術をしています。半年頃前から乳首、乳輪から分泌物があります。手術した病院で、半年前「たまにこういう人とはいるから、様子を見ましょう。5%以下で乳腺癌のことがあります」といわれ、抗生物質をもらいました。その後は放置したまま、今に至ります。 乳癌について書かれてある他のHPを拝見しました。それを読み、私の左胸は乳輪の周囲を2〜2.5センチ幅でオレンジの皮が囲んでいて、癌かもしれないと怖くなりました。右胸は左に比べると僅かにできています。乳首、乳輪は半年前まで綺麗なピンク色でしたが、今は赤黒くなってしまいました。乳首や乳輪から分泌物がでて、皮膚はカスのようにめくれています。 
そのHPに乳汁の変化の周期性について書かれていました。私の胸から出る汁にも周期性が見られるように思います。生理後、今排卵期頃ですが、汁は黄色(褐色)で、量も多いです。たまに寝ていて、下着から染みパジャマが茶色くなることがまれにあります。生理の直前は(先月の場合)白っぽい汁で量も少ないです。 普段はスポーツ後や性交時に分泌が増えるように思います。癌だといけないと思い再度病院へ行きたいのですが、乳腺外科か手術した病院かどちらへいったらよいか悩みます。乳首が擦れるような感じでたまに乳首に血が滲むことがあります (液に血は混じってません。乳首が擦れて稀にでるようです。)
胸は半年前(乳首が黒くなり、分泌物がでだしたた頃)から、そのまえより自然で柔らかくなっています。前はもう少し肌がはり、胸に少し硬さが残っていました。時間が経ち、Aカップ以下だった胸が自然に柔らかくなったために、子どもができたと胸が勘違いしたんだねと、豊胸手術の先生はいっていました。 良きアドバイスをよろしくお願いいたします。癌かもしれないと不安でたまりません。

状況から判断すると、豊胸術の影響がかなり有るようです。豊胸術の内容(生食バック、脂肪注入、シリコン)によって、診断も左右されますので、まず、豊胸術を受けた病院でよく調べてもらうことが必要です。検査としては、マンモグラフィー、超音波、細胞診などが考えられます。ただし、その病院に乳癌の専門医がいない場合は、手術内容を記載した紹介状を書いてもらい、総合病院の乳腺外科に受診されることをお勧めします。(文責 籾山)

 

No.769-1】 02年01月31日 device
術後のリンパとの関連性

昨年8月に左乳房を1期と診断されて温存手術を受け、術後の治療は放射線のみで、3ヵ月ごとの定期検診を受けています。経過は良好なのですが、リンパ郭清をしている影響なのか、1週間ほど前から左奥歯が痛み診察を受けたところ、歯から来ているものではなく肩こり等から歯茎が浮いての痛みと診断されました。今朝になって左眼が倍ぐらいに腫れ上がり、これも肩こりの関係かと思いますが、やはりリンパをさわっているからでしょうか?素人考えですが、リンパ液の流れが悪くなっていろんな障害が出るのでしょうか?こんな時にマッサージを受けてもいいですか。リンパの仕組みとかが分かりません。教えてください。

リンパ節切除によって影響を受けるのは、同側の腕がほとんどです。腕の腫れやむくみといった症状が主で、肩こりや眼の腫れはリンパ節切除とは直接関係が無いように思います。むしろ、ホルモン剤などが影響している可能性が考えられますが、何か内服されているのでしょうか? もし内服薬がある場合は、現在の症状を主治医によく相談した方がよいと思います。(文責 籾山)
 

No.769-2】 02年03月04日 device
娘達の乳癌検診について

以前にも相談させて頂きその都度適切なアドバイス有難うございました。今回は私の娘たち(26歳・24歳)の事で相談致したくお願い致します。私は昨年の8月に左胸温存手術を受け、放射線治療のみで現在定期検査を3ヶ月ごとにしております。又昨年6月に祖父(私の実父)が肝臓ガンで亡くなり、祖母が(実母)3年前に直腸癌の手術を受けております。身近な親族が立て続けに癌になり私自身かなりナーバスになっているのかも知れませんが、娘達のリスクは高いと思い、今後どれ位の間隔でどのような検査を受ければいいのでしょうか。宜しくお願いいたします。

乳癌と卵巣がんは遺伝子による家族発生が認められますが、それ以外の癌ではいくら家族で発生していても今の日本では科学的には証明されていないので、心配はそれほどしなくて良いと思います。ただし日本女性では、癌の死亡率も発症率も乳癌がトップですので、やはり油断はできないと思います。地元の自治体や医療機関で受けられる乳癌検診は受けたほうが良いと思います。(文責 石山)
 

 

No.768】 02年01月31日 N.N.
検査の時期について

36歳、10歳、7歳の母です。昨年10月頃、胸の真中が痛くなり、食道がつかえてるような感じと、しめつけられるような症状が出て、レントゲン・心電図・内視鏡で異常なく、神経痛ではないか?ということで、痛み止めや、胃腸薬などを処方されて、12月に入った頃にはいつのまにか、症状が消えていました。が、年末から、左胸から脇の下のかけてツキンツキンと痛みが出始め、やはり、神経痛ではないかと思いながらも気になり胸を触っていたところ、筋のようなものにたくさん触れ、所々に小さいくりくりしたしこりに触れました。そのころ、ちょうど排卵が終わり、胸が張っていた頃だったのですが、脇の下まで痛かったのと、右胸には症状がまったくなかったので心配になり、生理が始まってすぐに、かかりつけの婦人科でみてもらいました。やはり、乳腺がたくさん触れるとおっしゃったのですが、たくさんあってわからないと言われ、大学病院でレントゲン(マンモグラフィ)を乳癌検診として受けました。結果は、3週間後に、最初にかかった婦人科に来るそうです。今、生理も終わり胸の張りがおさまっているので、診てもらった時と少し状態が変わっています。胸が張っている時とそうでない時に検査を受けるのとでは、結果はかわってくるのでしょうか?生理前の乳腺が張っているときには、癌のしこりは見つけにくいのでしょうか?また、結果が出るのに3週間もかかって、手遅れとかにはならないのでしょうか?よろしくお願いいたします。

症状から察すると、乳腺症が最も疑われます。一般的に、生理前の乳房が張っているときは、診察には適しません。同じしこりが存在しても、乳房が張っている時は触診で発見しにくいからです。また、万が一乳癌であったとしても、3週間で手遅になるようなことは有りません。ご心配が続くようでしたら、一度総合病院の外科(乳腺外科)に受診されたほうがよいと思います。(文責 籾山)

 

 

No.767】 02年01月30日 O.Y.
浸潤ガン1期と診断されました

39歳、既婚、子供はいません。先日、左乳房の腫瘍に対し乳房温存術を受けた結果、浸潤ガン1期と診断されました。腫瘍の大きさは9mmでした。今後放射線を25回受ける予定です。相談は
(1)リンパは触診・画像でみて異常がないので調べる予定はないと言われましたが それで大丈夫なものですか?
(2)今後妊娠・出産することは可能ですか?
(3)乳がんで治るというのはどういうことなのですか? 私はどのくらい深刻に受け止めるべきなのですか?

心の相談で申し訳ありませんが、周りでは軽くてよかったとか、早期でよかったといいますが、本当にそうなのですか。不安でたまりません。

ご質問順にお答えします。
(1)以前は、すべての乳癌に対してリンパ節の切除を行っていましたが、最近は早期乳癌に対してリンパ節切除を施行しない手術が行われるようになってきました。ただし、リンパ節に転移が有るか無いかは、実際に切除して顕微鏡の検査を行わなければ分かりません。大きさ9mmの早期癌ですので、リンパ節転移の可能性は低いと思われますが、ゼロではありません。切除しない場合は、術後に腋の下の放射線治療を追加するなどの方法があります。
(2)可能です。ただし、術後に抗癌剤やホルモン剤などを投与される場合は、その期間妊娠は控えるべきです。薬剤を使用しない場合も、術後2年は経過をみた方が良いようです。
(3)がんである以上、「治った」といえるのは10年以上再発がない事を確認しなければいけません。I期の乳癌の10年生存率は90%程度ですので、予後は良好といえますが、それでも10人に1人は残念ながら亡くなります。最低10年は病気と付き合う覚悟が必要ですので、あまり思い悩むのも得なことではありません。術後の通院・検査をしっかりと受けることが重要だと思います。(文責 籾山)

 

No.766】 02年01月29日 タンゴ
胸の違和感と乳癌

29歳の主婦です。最近知人が乳癌が原因でなくなりました。それ以来、私も心配になってしまって・・・。胸にシコリは見当たらないですが、以前から胸に軽い痛み(違和感?)があるからです。乳癌の症状とは、あてはまらない気もしますが、こういったケースもあるのでしょうか?宜しくお願いします。

乳癌が胸の痛みでみつかることは、比較的珍しいといえます。むしろ、痛みのないしこりで発見される事が多いようです。30歳以上の方は、乳癌検診の対象となりますので、誕生日を迎えたら一度検診を受けられるか、心配が強いようでしたら、早いうちに病院(外科)受診をお勧めいたします。(文責 籾山)
 

 

No.765】 02年01月26日 T.M.
非浸潤ガンの疑い

37才の主婦、幼稚園児2人の母です。ご相談させていただきたく、お願いいたします。
昨年4月の市民検診でのマンモグラフィ−で両胸に微細石灰化がみつかりました(超音波、触診では何もなかったのですが・・・)。急ぎMRIの検査をうけましたが、いくつか腫瘍があったものの、グラフの示す線が悪性のものではなかったというとで、細胞診も何もなしで、引続き経過観察が必要だといわれました。8月のマンモグラフィーでは、前回と変わりないし、超音波でも特に問題なしで、次は、半年後と言われ、先日受診しました。今回1月の検診となったわけですが、マンモグラフィーはなく、触診と、超音波のみでした。結果、乳腺にところどころ空洞があり、これが悪いものに変化してないかどうかを、もう一度MRIで調べてみた方が安心だから、ということを言われました。検査は、3月末です。(MRIは予約が混んでいて、急ぐ場合は、院外の別の検査施設で受けるのがその病院の通例のようですが、今回は、そう急がないので、院内で予約の取れる3月に受けなさいとのことでした。) 結果次第では、針をさして調べてみようか、とのことでした。担当医は非浸潤ガンを想定しておられるようですが、私の場合は、しこりがないのと、場所の特定ができにくいことから、そのひろがりをMRIで確認するしかないのでしょぅか。非浸潤ガンの場合は、シコリができるまで確定しにくいものなのでしょうか。早期に見つけても全摘するケースが多いと知り、不安な毎日です。また、そのままほっておいても浸潤しないものが多数あるとか、それは本当なのでしょうか。MRIに頼る検査法に不安があるので、思い切って他院を受診しようかとも考えておりますが、年に何度もマンモをとってもいいものなのか、(昨年は、3度とりました)また、どこで受診してもシコリがなければ同じ措置となるのか、その点でもご意見をお聞かせください、よろしくお願いいたします。 

マンモグラフィ−の微細石灰化で、触診不明(非触知)の場合、その石灰化部分のみを摘出して病理検査を行う方法があります。局所麻酔・日帰りでできる簡単な手術ですが、石灰化部分にマーキングを行う特殊な装置が必要です。公立病院などでは置いてない所が多いようです。その検査・手術が可能かどうか、主治医に一度相談されてはいかがでしょうか。(文責 籾山)

 

No.764】 02年01月24日 M.I.
ゾラデックス、ノルバデックスDについて

はじめまして、37歳の既婚の女性です。8年前乳がんの手術をして、2年3ヶ月前に肺へ転移しました。それからゾラデックスとノルバデックスDをしてます。効果は出てますが(数値196⇒34)、これから何年間もこの方法で行ってもいいんですか? 他の方法も色々あるのですか? アドバイスお願いします。

現在の治療で、マーカー値が低下しているようですので、変更の必要はないと思います。ただし、再発乳癌の一般的な治療法は抗癌剤治療であり、点滴で行うことが多いです。使用薬剤は、CMF、CAF、タキソテール、タキソールなどです。(文責 籾山)
 

 

No.763】 02年01月24日 M.S.
乳腺の固い部分について

今日、乳腺の半年毎の定期検診に行ってきました。いつも大体、超音波で左乳房の上部脇よりに数ミリののう胞に似たしこりが発見され、経過観察してきているのですが、今日の超音波検査では、「虎の子模様になっているだけでしこりは映っていない」ものの、先生が触診するとやはり左上部に固い部分がありました。先生は、「気になる」とおっしゃって、その場で細胞診を受け、1時間弱で結果が出ました。先生は、「なんでも無い、大丈夫!」と断言し、また半年後に受診するようにとのことです。(今度はマンモグラフィーもやるそうです)
はっきり、「あなたは乳腺症です」といわれたことは無いのですが、片方の乳房だけに固い部分があり、超音波でも映らない・・ という場合、やはりこれは乳腺症ということになるのでしょうか。また、こういうタイプの乳腺症と癌とは関連がありますか。教えて下さい。よろしくお願い致します。

乳房に硬い部分があり、超音波で何も映らないということはしばしば有ります。ほとんどが乳腺症で、定期的な診察を受けられていれば、心配ないと思います。(文責 籾山)
 

 

No.762】 02年01月24日 M.K.
術後半年後の放射線治療

はじめてメールします。33歳既婚者です。ステージUbでした。昨年8月に温存手術をし、リンパ転移もなく全部とりきれたとのことで、放射線治療なし。ホルモンレセプター、1つはプラス、1つはマイナスで、月1度の皮下注射と朝晩のノルバテックスのみの治療となりました。ところが半年近くなってから気になるので調べてみたら乳管にも少し及んでいたとのこと。だから放射線治療をしたほうがいいと言われました。全部とりきれたからと、あれだけしなくていいものをする必要はないと言われてたので納得できず、どうしたらいいかと考えています。もちろんしたほうがいいのかもしれません、また基本的に温存療法をした場合は放射線と決められているということも聞きましたが、それでもしなくていいと言われたので、術後すぐ言われていれば素直にしたと思うのに何でいまさら?また今からだと広がっているかもしれないと不安になってきました。今からでも遅くはないのでしょうか? アドバイスお願いします。

術後半年で治療内容が変更になったとのことで、ご心配のことと思います。温存療法では放射線治療を行う事が一般的であり、今回主治医もすすめられたのならば、今からでも決して遅くはありませんので、照射を受けられることをおすすめします。(文責 籾山)

 

No.761】 02年01月24日 Y.O.
乳ガンの手術と放射線治療について

はじめまして。よろしくお願いします。45歳・既婚・子供なし。浸潤性乳管がん・2,3センチ・ホルモンレセポター陽性。Nがんセンターにて2月1日に手術の予定。「手術は温存手術。センチネルリンパ節生検をする。それであきらかにリンパに転移がみられる時は、リンパ節も切除する。」と説明されました。リンパに転移がみられる場合、リンパ節はどうしても切除しなければいけないのでしょうか? とらないで放射線治療ではだめなんでしょうか? また、手術後の放射線は、リンパに転移がみられなければ照射しない方針だといわれました。本をみたりすると、温存手術の場合だいたい放射線治療をするようなんですが、しなくても大丈夫なんでしょうか?

1)センチネルリンパ節で転移が確認された場合は、リンパ節を切除するのが一般的です。放射線でもコントロール可能で、生存率に差がないというデータも確かに存在しますが、実際に切除して病理検査で確認された方が、より安心だと思います。

2)温存療法では、(温存手術 + 残存乳房への放射線)がセットで行われるのが一般的です。ただし、病理検査を詳細に行って(全割標本)、癌が確実に取りきれていれば、照射を省略するという治療方針も全く間違いではないと思います。主治医によく相談して、納得いく治療法を選択して下さい。(文責 籾山)
 

 

No.760】 02年01月24日 taka
乳癌ではないと・・・

はじめまして。わたしは45歳の未婚者ですが、つい最近右の乳房に大きめな軟らかいしこりの様なものを見つけ市内の外科に行きました。その先生によると年齢的にみて「乳腺に繊維とか水の様なものが溜まっているのでは」と言われ、乳癌ではないので心配は要らないとの事で安心はしたのですが、なんとなく脇のあたりとか乳房あたりもほんの軽い痛みというかイズサみたいものを感じて、また不安が出て来ました。レントゲンにも何も写りませんでした。一月後また受診する事になっています。本当に癌とかではないのでしょうか?

癌でないと100%否定することはできませんが、病院でレントゲン検査も受けていられるようなので、あまり心配はないと思います。乳癌は、通常痛みがなく、かなり硬いしこりとして触れます。超音波や細胞診の検査を受けられていれば、より確実だと思います。(文責 籾山)

 

No.759-1】 02年01月24日 M.I. 
乳がんについて

HPを見て来ました。先日、買った雑誌にたまたま乳がんのことが載っていて、それから考え疑問に思ったことなんですが、乳がん検診はよく30歳以上となっていますが、若くてもなる場合もあるんでしょうか? 私は25歳既婚者で、まだ出産は経験していません。すごく初歩的な質問ですが、しこりがどのようなものかも全然分かりません。胸を触ってみても胸の中には脂肪があるので、いっぱいゴロゴロしたものがありますよね? それを考えるとしこりがどのようなものかが全然分かりません。乳房ではなく、その周りが時々痒いと思う時と、ここ2日ぐらい胸に痛みを感じる時がありますが、生理後まだ3日ぐらいだからでしょうか?現在は専業主婦で健康診断を受けることもないので少し気になりました。25でも検診に行ってみた方がいいんでしょうか?「胸を触ってゴロゴロする?とか痒いのも関係ある?」とか考えてたらどんどん気になってしまうのですが・・・。又検診を受ける場合はどこで受ければいいんでしょうか?保健所の検診とかは30歳以上となっているし、どこで受ければいいのかも分かりません。ご返答宜しくお願いいたします。

乳癌検診は30歳以上の方が適応ですので、それ以下の年齢の方で自覚症状や気になることが有る場合は、病院で通常の保健診療を受けることになります。総合病院の外科へ受診することをおすすめします。しこりの性状については、なかなか説明は難しいのですが、病院によっては自己検診用のモデル器具を備えているところが有りますので、担当医に相談されると良いでしょう。(文責 籾山)

No.759-2】 02年02月08日 M.I. 
病院について

こんにちは、2度目のメールです。759番で質問させていただいた25歳、既婚者です。私が雑誌を見て不安になっていた時の症状は776番と784番の方の痛みとほぼ同じです。ただ5日間ぐらいそのような痛みはありましたが、現在はなんともありません。私はけっこう気にする方なので、特に今はなんともないのですが病院に行ってみようと思ったら、母ニは普通は症状が出て病院に行くもの・・・と言われました。よく症状の1つに痒みとかシワとかありますが、痒みは時々乳輪辺りにあります。体も割と乾燥すると痒い方なので心配することはないでしょうか?あとシワというのは寒かったり乳首が立ってイたりすると乳輪もシワを帯びたりしますが、それは普通でしょうか?現在特に症状がなければ行く必要はないでしょうか?しこりも注意はしていますが、わりと胸がある方なので自分では触っても分かりません。私はまだ妊娠していないので婦人科も行ったことはありませんし、最近では勤めていた頃の健康診断くらいでほとんど聴診器を当てるような病気にはなっていないので、年齢柄なるべくなら女医さんがいるところの方がいいと思っています。先日痒みや痛みの症状があったときも触診とかされるのかな?と思うとなかなか気が進まず病院には行きませんでした。
ここの会員にのっているけいゆう病院、市大、南部病院などはわりと近いです。このように大きな病院だと女医さんもいて診察してくれたりしますでしょうか?けっこう若い女性だと気にする方も多いと思うのですが、HPで探してもなかなか女医さんの情報はありません。又、はっきりシコリがあるとかではなく、痒みや痛みでも婦人科ではなく外科で診察していただいた方がいいですか?質問が多くてお手数おかけしますが、ご返答宜しくお願いいたします。

メールを拝見した限りでは、あなたの症状(痛み、痒み、しわ)は乳癌とは関係ないように思います。どうしても心配でしたら病院を一度受診してみて下さい。女性の乳腺専門医がいる病院は、私の知るところでは国立横浜病院と聖マリアンナ西部病院です。他にもあるかも知れません。(文責 吉田)

 

No.758】 02年01月24日 urara 
左胸のしこり

こんにちは。28歳主婦、10ヶ月の娘に授乳中です。数ヶ月前に左乳房外側にしこりを感じたので、産婦人科に外来受診しました。触診は授乳中の為よく分からないと言われ、血液検査の結果は異常なしとのことでしたのでそのままにしておきました。すると先日突然左胸外側が痛くなり、触ってみたら、脇の下から乳輪にかけての大き目のしこり(固くなっているだけかもしれません)の中に豆粒くらいの小さなしこりもありました。痛みは我慢出来ない程ではないのですが、左乳房を下にして横になったり、押さえると痛いです。今まで乳腺のトラブルはありません。祖母が乳がんを煩ったので心配です。前回かかった産婦人科の先生には「しこりが気になるなら授乳を止めてから診察に来るように」と言われたので、止めてからもう一度診察に行くべきなのでしょうか? これがもし乳腺の炎症であるなら、ほうっておくと治るものでしょうか? 現在アメリカに住んでいるのですが、こちらでも日本と同じような検査をしてもらえるのでしょうか? 語学に不安があるのでこちらに投稿させていただきました。アドバイスを頂けたら幸いです。よろしくお願いいたします。

授乳10ヶ月目の方で、乳房に痛みを伴うしこりを自覚されたとのことですが、最も考えられるのは乳腺炎です。ただし、本当の腫瘍(乳癌を含めて)が隠れている場合もあります。前医は診察のみということでしたが、他の医療機関の外科を受診されてはいかがでしょうか?細胞診や超音波検査などを施行されると、より確実に診断できます。(文責 籾山)
 

 

No.757-1】 02年01月21日 S.U.
乳ガン検診、細胞検査結果後の処置について

はじめまして。関西在住の33歳独身です。先日乳ガン検診の際、触診でしこりがあることが分かり、エコー、X線検査、細胞検査を行いました。大きさは先生が物差しで測られ、1.5センチと言われました。触診、エコー、X線検査では、おそらく良性だろうとおっしゃっていたのですが、細胞検査の結果「Vプラス」とのことで、局部麻酔による手術を来週にでもと言われました。手術後の傷についてはやはり残ると言われ、手術で傷が残ることに抵抗があり、手術以外に方法がないのか訪ねたところ、「悪性の可能性がなければ、もうしばらく様子を見てもよかったのですが、たとえ良性だったとしても大きくなる可能性が高い上、定期検査も行わなければならないですから、とってしまった方がいいと思う」とのことでした。もし悪性であれば、2センチ位の傷が残るのが辛いなどと言っていられないことは頭では分かっているつもりです。それでも良性か悪性か判断でき、傷も小さくてすむような方法がないでしょうか。お手数ですがアドバイスをよろしくお願いいたします。

細胞診でクラスIIIという結果は、良性と悪性の境界病変ということで、摘出が基本です。針の検査では採取できる細胞の量が少なく、それ以上の情報が得られないためです。傷が残るのは確かですが、健康のため、手術を受ける事をおすすめします。(文責 籾山)

 

No.757-2】 02年01月29日 S.U.
生検の手術方法

先日は早々に質問に回答いただきありがとうございました。 大変参考になりました。
家族の薦めもあり、別の病院でもう一度診察を受けた結果、 細胞診はUでした。ただ、やはりとって生検した方がいいのだろうとは思っております。その手術方法ですが、乳輪の色の境目位にメスを入れ、しこりをそこまでたぐり寄せ、取り出して、縫合、抜糸する方法と陥没方式では、傷の残り方に違いがあるのでしょうか。

皮膚の傷跡自体は、乳輪線に沿った方が目立たないと思います。ただし、外見上の「へこみ」や変形は、乳頭との距離やしこりの大きさにもよりますので、執刀医によく相談して、美容面に留意した手術をお願いされると良いでしょう。(文責 籾山)
 

 

No.756】 02年01月21日 F.S.
線維腺腫で10日後手術です

36歳の未婚女性です。私は胸がほどんどないので、乳癌とは無縁だと思っていました。昨年の5月頃に右胸上部内側にしこりを発見し、月経困難症でかかっていた市民病院の婦人科の医師に聞いたところ「筋肉ですよと」言われました。やはり気になって9月初旬に再度尋ねると、約3cmのしこりを確認し、同病院外科の乳腺担当医師に紹介されました。マンモグラフィ、超音波、細胞診を行って、線維腺腫と診断、経過観察となりました。しかし、年末頃から大きくなった気がして痛みだしたので、昨日(1月18日)病院へいくと、しこりが約4cmになっており、碁石 が大きくなったようなつるんとしたものが乳頭の真下に広がっているのを超音波で確認。「4ヶ月で1cmも大きく なっているのは(スピードが)早くて今後が心配だし、痛みもあるから取った方がいいでしょう。どうしますか?」と言われました。このまま残したら、ますます大きくなる可能性もあるということでしたので、手術を決意しましたが、先生によれば「大きさから局所麻酔ではキレイに取れるかどうかわからないし、傷口も大きくしなければならないかもしれない。傷口を出来るだけ小さくする為に全身麻酔でやりましょう。また、手術中に切除した細胞も調べます。」との事。その場で手術日を10日後と決めましたが、家に帰ると、初めての手術、しかも全身麻酔で恐くなってきました。ネットで調べて初めてこのHPを見つけたので急ぎ質問致します。

1. 「線維腺腫は取らないのが基本、取るにしても局所麻酔が基本。」とあちこちで書いてありますが、私の場合、全身麻酔での切除が必要でしょうか?
2. 他の病院にもかかってみるべきだったでしょうか?
3. 何か他の病気の可能性があるでしょうか?
4. ただでさえ無い胸が陥没しないでしょうか?傷跡は目立つ程残るのでしょうか? (乳輪にそって切るそうです。)
5. 腕が上がるようになるには何日かかるでしょうか?術後8日目に出勤して運転などできますでしょうか?

不況で人員削減中の会社で正社員ではないので、長い休みが取れるか不安でもあります。どうぞ、よろしくお願いします!

ご質問順にお答えいたします。
1.大きさ2-3cm以下の線維腺腫は経過観察が基本ですが、増大傾向があれば切除します。ただし、大きいものでは局所麻酔の限界があり、全身麻酔が必要になることもあります。
2.迷った場合、不安がある場合は、他の病院で意見を聞くのも良いと思いますが、治療方針にそれほどの差はないと思われます。手術日が決定してる以上は、現在の医療機関で診てもらうのが最善と思われます。
3.線維腺腫と同類の病気で、葉状腫瘍というものがあります。この腫瘍は急速に増大することがあります。
4.大きさ4cmのしこりを摘出することから、ある程度の陥没は起こると思います。傷口は、乳輪に沿って縫えばそれほど目立ちません。
5.腋の下のリンパ節をいじるわけではないようですから、腕の運動は翌日から可能です。車の運転も問題ありません。(文責 籾山)

 

 

No.755】 02年01月21日 N.F. 
指の腫れ

毎年冬になるとあかぎれがよくできていたのですが、今年はゴム手袋の使用・ハンドクリーム・食洗機の利用など、気をつけていました。でも、いつもの年よりたびたび出来る上、治りも悪いのです。リンパをすべてとっているので、けがや火傷には気をつけていましたが・・・。今日手術した右側の親指が腫れているのに気づきました。一番あかぎれのひどい指です。はれて熱を持っているようです。原因や治療法を教えて下さい。ずっと「コロスキン」(水絆創膏)を使っていますがよいでしょうか。すぐに病院に行く必要がありますか。

手術した腕の腫れやむくみは、リンパのうっ滞が原因で、治療法はマッサージや患肢挙上などですが、なかなか改善しない方が多いようです。「あかぎれ」の治りが悪く、今回はかなり腫れているということですが、炎症を伴っていれば抗生剤などが必要です。主治医に相談されることをおすすめします。(文責 籾山)

 

No.754】 02年01月21日 MACHI
リンパ節転移の判定について

現在50才の主婦です、いつも「相談室」を自分と照らし合わせながら拝見しております。主治医が何度も代わり、ゆっくりと質問する機会がないまま、術後2年半を迎えました。発病時の腫瘍の大きさは3.1cm、ホルモンレセプターはマイナス、リンパ節転移1/9個で右乳房全摘でした。入院中、リンパの病理検査結果を主治医から受けた時は「リンパは大丈夫でした。」と言われ、ほっとしたのですが、その後の治療方針の説明時にリンパ節転移は1/9個で、「それは、たまたまそこに一個あっただけで、無いに等しい。」と説明されたのですが、本当にそのように考えて良いものかどうか、やはりたとえ一個でもあったことは事実なので、病期の判定や治療も変わってくると思うのですが・・・。諸先生方はどのようにお考えでしょうか。またリンパの病理検査はどのような方法でやるのでしょうか?お忙しい中恐縮ですがお答え頂ければ幸いです。治療はUFTE顆粒を二年間服用しただけでした。

おっしゃる通り、リンパ節の転移個数は、乳癌の術後治療方針を決定するうえで非常に重要な因子です。現在の世界基準からすれば、リンパ節転移が1つでも有る方は術後抗癌剤治療を受けるべきであると思われます。その場合の使用薬剤ですが、CMFやCAFといった点滴抗癌剤が一般的です。しかし日本では、リンパ節転移の個数を1-3個の人、4個以上の人に分けて、前者には内服抗癌剤(副作用が少ない)を、後者には点滴抗癌剤(より強力)を使用するといった考えがあり、現在もその方針を行っている施設があります。あなたの場合もその方針に従ったもので、決して間違いではないと思われます。ただし、ご自分で後悔しないためにも、一度主治医にその旨をお話してはいかがでしょうか? また病理検査の方法は、リンパ節を真中で切って、その割面(1面あるいは2面)を顕微鏡で観察するという方法が一般的に行われています。(文責 籾山)

 

No.753】 02年01月21日 M.N.
腕を伸ばすと・・・

29歳女性、既婚、子供一人(三歳)。先月頃から、腕を伸ばすと乳房の上外側(脇近く)にひきつれたような痛みが走ります。普通にしてるときは痛みません。しこりなどはないようですが、乳癌のような気がして心配です。先月末に極初期の流産をしています。これが関係してるのでしょうか???もし受診するなら、何科に行けばいいのでしょうか?

痛みを伴う違和感で、最も多い疾患は乳腺症です。若い女性に多く、生理周期と共に症状が変化します。ただし、本当にしこりが無いかどうか、一度医療機関を受診することをおすすめします。担当科は外科になります。(文責 籾山)

 

No.752】 02年01月21日 H.I.
痛みのある胸のしこりについて

先月の生理のあたりに、右胸の上部に細長いしこりがあるのに気がつきました。乳房が膨らみ始める辺りの場所に、肋骨に沿うように2、3センチぐらいのしこりです。少し痛んだので気がついたのですが、特に病院にも行かず放っておいてしまいました。今月はあと1週間ほどで生理の予定ですが、先月よりも痛みが強く、しこりにもはっきりと触れることが出来ます。3ヶ月前に流産の経験があり、その後はホルモンバランスが崩れたと言う事で服薬して生理を起こしました。先月服薬無しでの排卵・生理が戻り喜んでいただけに、この胸のしこりが怖くて仕方ありません。このしこりは何だと思われますか?また、流産、服薬に関係ありますか?現在妊娠の可能性もありますが、受診したほうが良いでしょうか?27歳、既婚です。

「27歳と、お若い方で、痛みを伴う乳房のしこり」から判断すれば、乳腺症という疾患が最も考えられます。ただし、その他の腫瘍性病変(乳癌も含めて)の可能性も否定できませんので、一度医療機関を受診することをおすすめします。(文責 籾山)
 

 

No.751】 02年01月21日 yuka
超音波検査の精度について

はじめまして。カナダ在住、30歳既婚、子供なしです。1ヶ月半ほど前、何気なく乳癌の自己診断のチェックをしてみて右胸とわきのちょうど中間点の所あたりにしこりをみつけました。しこりというよりは少しやわらかいような、どちらかというと筋が少し膨らんでこりこりしたような感じのものです。生理前にここ半年ほど胸が張ったり、少し痛むことはあったのですが、そのしこりを見つけた時も生理前だったので生理が終わるのを待って病院に行きました。クリニックの先生は年齢的なこと、家族に誰も乳癌になった人間がいないこと、それからしこりを触った感じからしても心配するようなものではないだろうけど、念のため超音波検査をしておきましょうということでした。検査の結果、以上なしといわれたのですが、その結果というのがしこりらしきものは何もうつっていなかったということなのです。でも触るととそこに結構大きなしこりがあるので、たとえばその結果が、しこりはあるけど良性のものだとかいうのならわかるのですが、何もうつっていないというのはなんだかちゃんとテストしてくれたんだろうか、超音波で大丈夫と言われた人でもマンモグラフィーでガンが見つかった人もいるしと、少し心配しすぎなのかもしれませんが気になっています。先生はしこりがあるのは先生も触ってわかるけど、超音波ではないとでてるし、あなたの年齢からしてもおそらく胸の組織の一部が少し変化したものでしょう。マンモグラフの検査の必要はないと思う。もし心配なら1年に1回定期検査をすればいい。とおっしゃるんです。検査の結果が白でほっとすればいいのかもしれませんが、しこりはまだたしかにあるのがわかりますし、触ると痛みも今はあります。病院を変えてちがう先生にみてもらったほうがいいのでしょうか。それとも心配し過ぎなのでしょうか。

乳房に硬く触れるものがあって、超音波検査で何も映らないということは、しばしばあります。その多くは乳腺症という疾患で、乳腺組織自体が硬く腫れている状態で、若い女性に多い傾向があります。ただし、どんな検査でもそうですが、本来有るはずの「しこり」をたまたま「描出できなかった」ということも有り得るのが事実です。心配が続くようでしたら、他の医療機関で再検査されることをおすすめします。(文責 籾山)

 

No.750】 02年01月18日 S.K.
乳房と乳首の痛み

はじめまして。どうか私の悩みを聞いて下さい。私は今乳房と乳首に痛みがあります。乳房は押すと痛いし、走ったりすると鈍い痛みが走ります。乳首の方は下着や服がこすれると鋭い痛みが走りますし、やはり走ったりすると痛みます。乳輪の回りに小さいぶつぶつのようなものがあります。ちなみに生理の一週間前頃から痛み出し、生理が終わりそうな時にきてもまだ痛みます。(今現在です。)私は今20歳です。先日、病院へ行って診てもらったのですが何ともないといわれましたが、とても不安です。乳房から腋の下にかけて痛みもあります。どうしたらいいのでしょうか。お願いします。

20歳とういうお若い年齢ですので、まだ乳房の発育期にあり、痛みを感じるのはむしろ生理的(自然)なことです。乳輪の周りの「ぶつぶつ」も決して異常ではありません。乳頭が「びらん」(皮膚が剥げて湿っぽくなる)を起こしたり、硬いしこりを自覚されるようなときには、再度病院を受診して下さい。(文責 籾山)
 

 

No.749】 02年01月16日 E.H.
右下腹部痛とノルバデックス

45才、閉経前、右温存手術後に放射線治療とノルバデックスの服用をしました(腫瘍の大きさ約1センチ、リンパ節転移なし)。ノルバデックスの服用開始後、3ヶ月目に排卵日の直前の数日間に右下腹部(卵巣?)に痛みが出てきました。(生理は毎月きっちりありました) 痛みが翌月も排卵日前にあったので、先生に話して薬をストップしてもらい様子をみたところ、それからは痛みはありません。薬を止めて2ヶ月になりますが、薬を止めてよかったのかなと思う反面、再発を抑える効果を考えると痛みを我慢してでもまた続けて飲むほうがいいのかな、と不安な気持になります。こういった排卵日前に痛みが出ることはよくあるのでしょうか?ひと月に数日間だけの痛みなので、あまり気にしないで薬の服用を続けたほうがいいのでしょうか?アドバイスをよろしくお願いします。

排卵日前の右下腹部痛の件ですが、ノルバデックスとの因果関係は不明だと思います。「しこりが1cm以下、リンパ節転移がない、しかし若い方で温存療法をしている」など、いくつかの条件を考えあわせて、ノルバデックスを処方したのだと思います。もし可能ならノルバデックスを再挑戦してみるのもいいかと思います。しかし腹痛への不安もあるかと思いますので、再度腹痛がある場合は中止し、他の薬へ変更するかなどを含めて、主治医に相談されてはいかがでしょうか?なお腹痛のこともあり、念のため婦人科に受診されることを別個にお勧めします。(文責 福間)

 

No.748-1】 02年01月16日 S.Y.
乳癌でしょうか?

43歳、子供は3人です。今まで大きな病気はありません。年1度の成人病検診と子宮ガン検診も異常無しです。実は陥没乳頭で、ずっと乳首を出すようにして入浴していました。約1カ月半前位になんとなく右乳首が硬く出にくい感じがしだしましたが、痛みやしこりを感じず放っていました。でも18日前位に突然凄い痛みを感じ(右乳首付近)、すぐに近くの乳腺外来を受診。エコーの結果、痛む所あたりに5ミリの影があるので1月後に再度診て大きくなっているようなら、少し細胞を取る検査をしましょうと言われました。が、痛くてたまらないのに薬も出なかったのでその足で大学病院へ行き、外科を受診。2時間足らずなのにエコーでは「何も写らない」という事でマンモグラフィーを撮り、痛み止めと抗生物質をもらい、2日後に受診。マンモグラフィーの結果は石灰化もなく腫瘍も無い(放射線科の医師とダブルチェック)乳頭炎との診断でした。まだ少し痛みがあったので7日分同じ薬を貰って飲み終え、2日経った頃また痛みだし、今度は硬いしこりをはっきり感じ、同じ薬をまたもらいました。(病院が休みの為、診察は無し)合計16日薬を飲み、今日病院が開いたので乳腺外来の先生にみてもらいました。もう触れただけでしこりがありますが(2.5センチ)エコーでも写りました。17日までMRIの検査が出来ない(空きがない)という事で今日は腫瘍マーカーを調べる為に血液検査と薬をボルタレン1日1錠に変えました。(今まではバナン1錠、ロキソニン1錠、マーズレン1錠を1日2回) 5日後に再度病院へ行き、大きくなっているようなら針でついてみましょうという事でした。エコーやマンモグラフィーで異常が無くても癌の場合がありますか?乳頭からの分泌物等も無いし、赤みもわきの下のリンパの腫れや異常もありません。このように急激に悪くなるものがありますか?不安でたまりません。

お話からはいくつかのことが考えられますが、一番可能性が高いのは陥没乳頭による慢性乳輪下膿瘍だと思います。しこりが大きくなったり小さくなったり、また強い痛みがあったりし、更には短期間の間に検査で見つからなかったものが見つかったりする等のことから、そのことが考えられます。乳癌ではそのような短期間で急に大きくなったり、また大きくなったり小さくなったりすることはほとんどありません。やはり化膿による炎症が最も考えやすいと思います。治療法は膿があれば切開して出すこと、そして後日に陥没乳頭の根治手術が必要になるだろうと思います。癌のこともご心配でしょうから、その他の検査を受けられることももちろんいいと思います。(文責 福間)
 

No.748-2】 02年01月21日 S.Y.
細胞診について

先日はお返事いただきありがとうございました。あれから腫瘍マーカーの結果は1.1と20と言う事でした。MRIの結果は炎症の中に一部腫瘍の可能性が否定できないというものでした。4日前に針で3本取り細胞診の結果待ちですが、そのうちの1本は膿と血が出てきたという事でした。私の診て頂いている先生は「膿もでてきたし急に大きくなったので炎症だとは思うが細胞診の結果によってはもう一度とりなおすかも・・・。」と言われました。それは再度針でとるという事なのでしょうか?その場合又結果まで日にちがかかりますが、もし悪いものであった時、異変を感じて2カ月もたつのですが大丈夫なのでしょうか? その場合早期でしょうか? 何もわからず不安です。しこりは若干小さくなりましたが、炎症の場合切らなくても治まる事もありますか? また時間はどれ位かかるのでしょうか?

 

症状が出てから2ヶ月ということですが、その間必要な検査はすべて施行されているようなので、ご心配は無いと思います。乳房のしこりが見つかった場合、良性か悪性かが一番問題となりますが、最終的な診断は、病理検査、つまり「しこり」を取って顕微鏡で観察するしかありません。当然手術が必要で、すべての方に施行するわけにはいきません。その為に、前段階として、針で細胞を採取して顕微鏡で観察する細胞診があり、これを繰り返すことで悪性の可能性はほとんど否定できます。炎症の場合は切らなくても治ることがありますが,時には難治性のものもあり、この場合切除を行います。(文責 籾山)

 

No.748-3】 02年01月26日 S.Y.
細胞診の結果

たびたびすみません。今日細胞診の結果が出て90パーセント心配無いという事で膿の方からは大腸菌が検出されたそうです。でも、細胞診も、とった所により10パーセントはわからないそうです。それで直接しこりとかと一緒に切って調べて欲しいと申しましたが、私の場合、乳頭付近ですので全部を切らなければならなくなり、今其処までする必要はないそうです。今日のところの診断は炎症による乳腺炎と言う事でした。しこりは若干小さくなって2センチ弱だそうですが、乳首周りはとても硬いです。長い人だと3カ月くらいかかってしこりがなくなる事もあると言っておられました。今日はまた抗生物質を3日分頂いてきましたが、私の一番気になることは、乳首周りにちょっと違和感(乳首が出にくい感じ)を感じてから痛みが出るまで1カ月もかかったので、炎症とは別に、何かないのかと言う事です。先生に聞いてもその時には診察をしていないのでわからないそうです。もし菌が入っていたのなら痛み出すのに1カ月もかかるのでしょうか?

違和感が出現してから、痛みを感じるまで1ヶ月かかったということですが、そのようなこともあると思います。細胞診で菌が検出されているようですので、乳腺炎の可能性が高いと考えます。乳癌の場合は、縮小するということはあまりありません。(文責 籾山)
 

No.748-4】 02年03月18日 S.Y.
経過観察で大丈夫でしょうか?

1月7日に細胞診とMRIを撮り、結果は前回の通りで、1月28日から薬を止め(この時点の10日間で2.98センチが1.78センチ)様子をみています。痛みも無く、1カ月後の2月28日、エコーでみて1.3センチになり、場所は乳首の裏側で自分では解り辛いです。先生はしこりが消えるのに半年くらいかかるかも知れないが、炎症なら必ず消えるとおっしゃいます。1カ月に1度通院して様子を見ると言う事だったので、前回MRIの結果も気になっていたので、3月7日にもう1度MRIを撮りなおしてもらいました。結果は前回炎症の中に一部腫瘍の可能性も否定出来ないと言われた部分も消えて、炎症という事でした。炎症によるしこりは必ず日を待てば消えるのか?どれ位かかるのか?半年も経過観察をして、もしもと言う事はないのか?MRIの結果は信頼できるのか? 以前ここで記載のあった日本乳癌学会のぺージを参照したら今通院している病院の医師が2名載ってみえるようです。信じて経過観察を続けていてもよろしいでしょうか? 自分で触って分らない場所だけになんだか安心できないのです。何度も申し訳ありません。

乳輪直下の無痛、多少縮小してきている腫瘤で、MRIでfollowされているCase。この患者さんの乳腺の基礎には慢性の乳腺症の変化があるものと思われます。これらは生理の前後などで、痛みや腫瘤の大きさに変化が生じています。消えることも消えないこともあります。現時点では乳腺症の一部あるいは乳輪下膿瘍などが疑われます。乳腺疾患におけMRIの評価は未だ確立されておりませんが、腫瘤の部位や広がりの診断には有用です。性状の診断にはやや弱いと思われます。経過観察は今のままで全く問題ないと思われます。(文責 石田) 
 

No.748-5】 02年07月10日 S.Y.
乳輪下膿瘍

大変お忙しのにすみません。4月にエコーで1.2センチで、大きさに変化は無かったのですが、影が薄くなって無理にコントラストをつけて映すとうつる程度になったと言われました。触診ではまだ右乳首のあたりが少し硬いと言われ、3カ月後の昨日、エコーで診て「もうはっきりした物は無く、強いて言えばこれ位」と5ミリ位の影?を指しておっしゃいました。乳首の硬さも無いそうです。一応昨日で完治で、次回予約もありません。検診の事を聞いたら検診は他所で受け、何かあったら来るようにとの事。質問ですが5ミリの影があっても完治なのでしょうか? 影が薄いとはどういった症状なのですか? 後はどれ位の間隔で検診を受ければ良いでしょうか? 場所が乳首の真下(胸は小さいのですが)で触っても変化がわかりません。それと違う病院へ行って何かの時、今の病院の資料をお借りする意味があるのは、やはり1年位でしょうか? ここ2、3日排卵期で両乳首が痛いのですが(排卵期にはよくそうなる)その影とは関係ないでしょうか? この数ヶ月間このホ−ムページで病気のみならず色々な事を学ばせていただきました。本当に有難うございました。

以前の質問&回答を拝見する限り、貴女の病気は陥没乳頭に伴う、慢性乳輪下膿瘍と考えられます。慢性の炎症があれば、超音波所見で「薄い影」のような画像が得られても不思議ではありません。膿のたまっていた部分は5mm以下まで縮小しているようなので、今回のエピソードに関しては、完治したと考えて良いと思います。ただし、乳輪下膿瘍は往々にして再発を繰り返します。再発頻度が高いときには根治手術を必要としますが、手術による弊害も少なくないので、手術のタイミング、方法については、乳腺専門医の中でも意見が分かれるところです。症状を頻回に繰り返すようならば、手術も考慮しながら、何人かの医師の意見を聞くのも一つの方法だと思います。逆に、特に症状を認めないようならば、通常どおりの乳癌検診(年1回程度)で良いと思います。一番大切なことは再発予防であり、貴女のような陥没乳頭の方では、指で陥没している乳頭を押し出して、綿棒などで汚れを取り除き、乳頭の先に垢や分泌物の塊が付着しないように心がけてください。排卵期に乳頭の先が痛むという症状は、以前から認めているようなので、今回の病気とは無関係のように思います。あまり神経質になりすぎて、乳頭周囲を触っていると、かえって雑菌が感染して再発しやすくなることもありますので、主治医が「大丈夫」と太鼓判を押してくださったのならば、その言葉を信じて安心していて良いと思います。(文責 千島)

 

No.747】 02年01月16日 S.N.
今後の治療について

教えて頂きたいことがあります。私の母(60歳)の事です。昨年7月乳がんを患い、初診時の診断はstage?(肝臓・肺等の臓器転移、腰椎転移あり)手術適応なしという事で、CAF療法、ホルモン療法等にて治療を実施。10月にはX線の所見では転移巣の消失、原発巣の縮小、また腰椎の転移の影響で疼痛のため歩行困難であったが、退院時は化学療法の効果によって鎮痛剤OFFまで回復しました。その後フォローアップとして、CPM(100ヌ/day)とタモキシフェンの継続投与をしています。しかし退院後約1年経過した今年の10月頃より左下肢痛のため、再び歩行困難(杖を利用)となり再発を考慮して整形外科を受診。X線検査の結果、股関節への転移が認められたとのコメントでした(整形外科Dr)。 また外科にて腫瘍マーカーの測定を実施しましたが、元々腫瘍マーカー(初発時)は高くなく今回の結果では参考にならないとのことでした(外科Dr)。ここで心配している事ですが、今回のX線撮影は膝関節部位と腰部のみの撮影で、その他の臓器の転移に関しては検索されていない点です。骨転移が起こっているということは他臓器への転移も考えられるのでしょうか? またDrへ他臓器の検査を提案すべきなのでしょうか?また今後のフォローはどのくらいのtermで実施したらよろしいでしょうか? もし他臓器への転移が確認された場合、再び多剤併用化学療法を施行することになるのでしょうか? お忙しいところ申し訳ございません。よろしくお願いします。 

4期乳癌で昨年化学療法を行い、いったんは軽快したものの、また再燃してきたとのご質問です。基本的には4期乳癌ではいったん癌が消失したように見えても、癌の芽が残り、いつかは再燃してくると考えた方がいいと思います。ですから主治医の先生も経口薬ですが継続治療を行っていたのだと思います。またいつ再燃してくるかわからないということで、担当医の考え方にもよりますが、数ヶ月毎の検査は必要だと思います。やはり他の臓器、肝臓や肺、その他の骨の検査などを提案してもいいのではないでしょうか?他臓器転移が発見された場合には転移臓器によっても治療法が異なる場合がありますが、内分泌療法単独で行う場合もありますし、再度多剤化学療法を行う場合もあります。(文責 福間)

 

No.746】 02年01月15日 S・M 
乳房のしこりについて

乳房内のしこりについてご相談します。29歳、既婚、1歳と2歳の子供がいます。先日、職場の婦人科健診で、乳腺科の先生から「しこりがあるので、精密検査をするように。たぶん良性だと思うけど。」と言われました。先生にしこりの場所を教えていただきましたが、けっこう大きく、2cmぐらいはあると思います。痛みはなく乳房内でよく動くので、自分で調べた感じではたぶん乳腺線維腺種だと思うのですが・・・。精密検査では、エコー、マンモグラフィ、細胞診をすると思いますが、もし今後も定期的に検査しなければいけないようなら、しこりを切除したいと思っています。フルタイムで働きながら2人の幼子を育てているので、とにかく忙しくて、定期的に検査するのは時間的にとても負担が大きいのです。そこでお聞きしたいのですが、
@切除手術はどの程度の傷が残りますか。また乳房の形・大きさは変化しますか。
A手術後、どの程度安静が必要ですか。通常の生活は朝から晩まで働きづめの大変ハードな生活なので、安静が必要な日数は仕事の都合をつけて休みたいと思います。
B切除手術のメリットとデメリットは何でしょうか。

お忙しいところ、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

おそらくはご自身が考えられている線維腺腫であると思います。線維腺腫であるとの前提でお話を進めさせていただきます。傷はしこりの大きさ分、すなわち2cmは必要です。生検後、乳房の変形は普通生じません。また乳輪に近ければ、乳輪と普通の皮膚の境目で傷を入れれば後がほとんど残りません。手術は日帰り手術ですが、当日の仕事は無理です。翌日からの休みの期間に関しては、仕事にもよりますが、1〜3日ほど休みを取れば十分だと思います。普通の生検以外に、マンモトームといって3〜4mmの傷でしこりの大部分を削り取れる機械があります。これは全国でも100台弱の導入台数ですので、どの施設でもできるというわけではありませんが、術後ははるかに楽です。この場合は、術後1日の休みで十分だと思われます。(文責 福間)

 

No.745】 02年01月15日 T.O.
女性化乳房の手術について

九州に住む38歳、男性です。思春期より胸のふくらみに悩んでおりましたが、治療を決心しネット検索の末、ようやく当サイトにたどり着きました。以前、地元のかかりつけの病院(内科)に相談し、調べてもらったのですが、大分県内には、大学病院を含めて外科的な治療をしているところが無く、また、有るとしても、保険適用でない形成外科・美容外科しかやらないようですとのことでした。あきらめていたのですが、このサイトでの先生方の回答を拝見して、希望が湧いてきたというところです。あまりに個人的な質問になってしまうので、本来のサイトの趣旨にそぐわないかとも思いましたが、他に頼るところが無いもので、お許しください。実は私は1月20日から10日間ほど東京に滞在する事となり、できればその時に女性化乳房の診察を受けたいので、この分野に明るい病院・先生についてアドバイスいただけないかと思い、このメールを書いております。先生方のいらっしゃる神奈川まで出むきます。たとえ、東京近郊、千葉、埼玉でもかまいません。保険適応で手術が受けられるのであれば、再度上京して受けようと考えております。(九州、せめて関西で手術が受けられれば本当は助かりますが、それは贅沢と考えております) 生死に関わらない病気で先生方の時間を割くことになり、心苦しいのですが、ご回答・アドバイスのほど、宜しくお願いいたします。

思春期からある乳房のふくらみを心配してのmailです。乳房がふくらみ、そのことが恥ずかしくて温泉にもいけないという方は決して少なくありません。十分な検査後にふくらみを切除するのは、おそらく保険が適応できると思います。施設もわざわざ関東までこられなくても、九州で乳腺専門病院は多くあります。宮崎であれば宮崎市のブレストピアなんば病院、また延岡にも分院があります。博多にも九州大学の第1、第2外科などが、それぞれ乳腺外科を開いています。その他熱心な病院が数多くありますし、また乳腺外科といっても男のかたも見えます。心配しないで病院をあたってください。(文責 福間)

 

No.744】 02年01月15日 nami
胸のしこりと乳癌について

以前から胸のしこりが気になっているのですが、なかなか病院に行く勇気がありません。やはり胸にしこりがあるのは乳癌なのでしょうか? 月経前になると痛くなり、触ると動くのです。HPでこのサイトをみつけました。相談をさせて下さい。

乳房のしこりが心配だが病院にいく勇気がないとのことです。しこりがあってもそれが乳がんとは限りませんし、しこりを心配して外来に見える患者さんで、それが乳がんである可能性は良性であることよりも低いです。心配しないで乳腺外科のある専門科を受診してください。(文責 福間)

 

No.743】 02年01月15日 M.S.
乳がんリンパへの転移について

私の母(62歳)の乳がんについての質問です。早期乳がんということで昨年の12月、手術を温存療法で行いました。しこりは2センチ以下だったのですが、リンパ節を切って調べた所、13個中11個が転移しているということでした。現在抗がん剤、放射線治療、ホルモン療法等の治療をやっていくということですが、再発の確率というのはどれくらいのものなのでしょうか?また5年、10年生存率というのはどれくらいのものなのでしょうか?また今後どのような点に留意して日常生活を送っていけばいいのか、またリンパの転移についても詳しく教えて頂けないでしょうか?現在アガリスクを飲ませていますが、何か他に有効な治療法があれば教えてください。よろしくお願い致します。

肉親のかたが早期乳癌だと思っていたのに、リンパ節転移があり思っていたより進行している乳癌とのこと、ご心配だと思います。基本的にはリンパ節転移が10個以上ある場合の再発率はかなり高く(50%以上)なり、またその場合には今回されている治療のように多くの治療を組み合わせ、かつ長い期間の治療が必要となります。ともかくがんばっていただく必要があります。日常生活の注意としては、治療の副作用による食欲低下や発熱、さらには疲れすぎないことなどに留意する必要があります。やはりご家族の協力が必要です。
リンパ節転移自体は手術のときにある程度しっかりとり、かつ放射線治療をしていることで、その部分の治療(局所の治療)はなされています。リンパ節転移があった場合、特に10個以上の転移があった場合には肺、肝臓、骨などの全身の他の部分に転移を起こしやすくなる可能性が高いと予測されます。すなわちリンパ節転移の有無、その数は、その患者さまの再発の予測:予後の判定に結びつく予後判定因子といえます。
アガリスクなどの代替医療に関しては、医師の側にしっかりしたデータがない場合が多く、現時点では何ともいえません。しかしご家族の気持ちもあります。そのようなものを服用する場合には一応主治医に声をかけておくのが無難でしょう。なお小葉癌というタイプの乳癌では10個以上リンパ節転移があっても5年以内の再発は他に比べ低いといわれています。(文責 福間)

 

No.742】 02年01月14日 H.K.
乳首の小さないぼのようなものについて

現在38歳の女性です。半年くらい前から気になっているのですが、左の乳首に直径1.5ミリくらいの小さいいぼのようなものができています。以前から乳輪の痒みはあったのですが、Paget病ではないかと不安になっています。痛みや大きくなるといったことはないのですが、痒みはあるような気がします。Paget病の疑いはあるのでしょうか?また、受診するとしたら、皮膚科でいいのでしょうか?

左乳首のしこり、表面から見えるのでおそらくは皮膚のできもの、いぼのようなものと思われます。Paget 病の可能性はかなり低いと思いますが、やはり実際に見てみないとわかりません。乳腺外来を受診してみてください。(文責 福間)

 

No.741】 02年01月14日 MOMO
再発・葉状腫瘍について

私は高校三年生のMOMOです。去年の6月に右の乳房に卵くらいの腫瘍があり、内視鏡で手術を受けました。摘出し、良性の葉状腫瘍であることがわかりました。その後は検査を定期的に・・・ということになり、先日術後二回目のエコーの検査をしたところ、前回とは逆の左乳房の乳頭近くに小指の先ぐらいのものが発見されました。その時はちょうど生理前ということで後日再検査になったのですが、こんなに早くできてしまうのですか? 来年からは大学生なので今後がとても不安です。10代で再発してしまっては今後もまたできてしまうのでしょうか?手術をまた受けなくてはいけないのでしょうか?手術方法はどうなるのでしょうか?小さいままではまだ摘出すらできないのですか??教えて下さい!!よろしくお願いします。

右乳房の葉状腫瘍手術後に左乳房に小さなしこりができて、再発ではないかとのことです。左乳房のしこりは右乳房のしこりとは関係なくできたもの、すなわち再発ではない思います。葉状腫瘍か、またそれ以外のしこりーたとえば線維腺腫かどうかはもちろんmailの文面からのみではわかりません。10代で出てきた場合は急に大きくなることもあるので注意しなければいけませんが、おそらくはそのしこりが大きくなるかどうか経過を見ていくことになるのでは思います。線維腺腫などは多発することもあり、5個以上ある方も多くいらっしゃいますが、急に大きくなるようなものでなければ経過観察ですむことが大半です(葉状腫瘍は例外です)。20歳代になれば身体の環境(ホルモンなど)が変わります。同じようなものがいくつも新たに出てくるといったことは余りないのではないでしょうか?(文責 福間)

 

 

No.740】 02年01月14日 M.O.
抗がん剤使用について

母のことについてお聞きしたいのですが、昨年8月中旬左乳房にしこりを発見し、下旬に受診、エコーとマンモグラフィーにて初期の乳がんと診断されました。同日採取した細胞からも小葉ガンという結果で、9月中旬に左乳房を切断しました。エコーでは1cmと8mmのものが2つあるようだと言われていましたが、術後の取ったものからは2cmのものが1つあり、リンパ節転移はないと言われました。そのときの説明ではホルモン療法を5年やって、10年生存率は80%という話で全く抗がん剤のことには触れてなく、むしろリンパ節転移がなければ抗がん剤はしなくていいといった感じでした。それが先日薬をもらいに行った受診で、生存率を85%にするために抗がん剤の治療をすすめられました。入院は2ヶ月半ということで母も副作用もあるしいやだと言っているのですが、やはり治療をすすめるべきでしょうか?ちなみに母は54才,母の姉も乳がんで亡くなっています。

大きさ2cmの乳がんは、大きさだけで乳がんの進行度を表せば、1・2期乳がんのちょうど境になります。どの程度の進行度から抗がん剤治療をするべきかの基準は、時代により、また国により変遷してきました。リンパ節転移の有無が1つの重要な基準ですが、大きさが1・2期乳がんの境目とのことで、化学療法を行うことになったのでしょうか? 最近、HER2という遺伝子の発現の有無が化学療法の適応を決める因子の1つと考えられるようになってきました。たとえリンパ節転移がなくてもHER2が陽性であれば化学療法をしたほうがよいと考える施設もあります。お母様は54歳とお若いので、主治医と相談され、必要であれば積極的に化学療法をする方向で考えられてもいいのではないでしょうか?(文責 福間)

 

No.739】 02年01月14日 ジャーニー
術後1ヶ月

私は去年の12月5日に右乳房を切除しました。多発性乳癌でしこりが2個、1つは硬癌、もう1つは粘液癌と言われました。どんな種類の癌なのか詳しく知りたいです。術後の治療法はタモキシフェンという錠剤を朝、夕飲んでます。

乳がんといっても多くの種類があります。硬癌は名前のとおり硬く繊維が多いがんで、乳がんの中では最も多いガンの1つです。粘液癌も名前の通り、粘液の中に癌細胞が浮かんでいることが特徴の癌です。しかしそういった典型的な形をとるものばかりではなく、色々なタイプの乳がんが混在していることのほうが多いのです。たとえば硬癌と粘液癌が混在していることもあります。心配になるのは再発ですが、粘液癌は予後がいいことが知られていま。しかし癌のタイプでも重要ですが、再発の危険性などに関してはリンパ節転移の有無やホルモンレセプターの有無、癌遺伝子の発現の有無なども大切な情報です。(文責 福間)

 

No.738】 02年01月14日 Y.K.
右乳頭(乳首)のへこみについて

今日そちらのホームページをみてメールで相談出来る様でしたので、早速メールを書いております。私は26才で、胸についての質問です。私の左の胸は正常の様ですが、右の胸の乳首が子供の頃からへこんでいて、そのままの陥没状態のままだと痛みを感じる事があります。痛みは全く無い時と、とても我慢出来ない程痛む時があります。子供の頃は痛みなど全く感じなかったのですが、ここ五年程前からそのような状態が続いている為、とても不安です。恥ずかしいのですが、たまに自分で触って外に出してあげないと痛くなってしまったりするのですが、外出時などの時にとても困っています。癌にかかっているのかと、とても心配していますが、大丈夫でしょうか?宜しくお願い致します。

右乳頭(乳首)がひっこんでいるとのことです。それは陥没乳頭といい、生まれつき(先天的)な場合と、後天的な場合がありますが、子供の頃からとのことですので先天的なものと思われます。陥没乳頭で痛みを感じているとのことですが、それは陥没乳頭のところに垢のようなものがたまりそこに感染を生じる場合や、乳頭部の皮膚そのものに炎症が起きて痛む場合などが考えられます。陥没乳頭の治療法は基本的に手術になります。陥没乳頭の程度により手術法が異なります。手で押すと乳頭が出てくるようですので比較的軽い陥没乳頭ではないかと思われます。いずれにせよ手術は専門の科:乳腺外科ないし形成外科で行うこととなります。専門科受診をお勧めします。(文責 福間)

 

No.737-1】 02年01月05日 hiroko
乳癌の診断と手術時期について

はじめまして、2点気になることがあるので、よろしくお願いいたします。
昨年11月1日に近所の個人病院でエコーによる乳がん検診を受け、右脇の近くに8ミリほどのしこりが写ったので大きい病院での再検査をすすめられ、11月7日に総合病院でエコーとマンモグラフィをとりました。その結果、しこりの形から癌が疑わしい(角ばっていて組織が下に長く根をはったような形)のでと、細胞診をすすめられ、同病院で11月10日と11月17日の2度にわたって細胞診をしました。結果は2回ともクラス2でした。担当医は一応癌の可能性は低くなったが、しこりの形からこのまま様子をみるより、より太い針のコアニードル法でもう一度、組織ごととって調べたら、今度こそ確実に結果が出ると言いました。しかし何度も胸に針を刺すことへの抵抗や、その医師に対して他にもいろいろと不信感を持っていた私は、セカンドオピニオンを求めて別の病院を紹介してもらい、12月10日に受診しました。その病院でも、エコーの画像から癌の可能性は半々ですといわれ、しかしコアニードル法はしこりが小さいのでうちではできない、組織を切り取って調べたほうが良いが、その組織診も混んでいて、来年の2月ごろまで予約がいっぱいだといわれました。不安な状態のままこの先2ヶ月以上も待つのは耐えられないというと、ここならもう少し早く診てくれるだろうと、3番目の病院を紹介してもらい、12月12日に受診しました。エコーとマンモグラフィの検査をし、12月26日の結果から、乳癌に間違いないと診断されました。しこりの大きさは約18ミリ、リンパ節転移は今のところないとのことでした。そこの病院は、針を刺したり、組織の一部を切り取る検査は、癌が散るのでしないという方針で、組織検査ではなく、あくまで最初から「乳癌ん」を切る手術をするというのです。手術は局部麻酔でも、全身麻酔でもできるといわれ、しこりの位置が乳房からはずれた右脇の近くなので、その時にリンパ節も同時にとったほうがよいとのことです。ただし、手術の予約は早くても来年の2月の終わりごろになるそうです。私が最初に診てもらった病院では、画像からだけでは癌と診断せずに細胞診までをしたのに、なぜ先生は画像のみから癌だと診断できるのか?と聞くと、「腕の違い」だといわれました。
それで以下の2点について、お聞きしたいのです。
@ 一人は癌の確率は低い、一人は半々の確率、一人は100%癌ですと、3人の医師の診断結果がこんなにも違うものでしょうか。
A11月1日にエコーで写ったときは8ミリと言われていたしこりが、約2ヵ月後の12月26日には18ミリに大きくなっており、とても不安です。最後に診断を下した医師は、角度によって大きさは違って見えるので、最初の8ミリの診断が正しいのかどうかわからないといいます。ただ、今現在、18ミリ前後の大きさなのにまたこれから2ヶ月以上も手術が先伸ばしになるのは、その間に癌がどんどん大きくなってしまうのではないかと怖くてたまりません。ましてや脇の近くにあるので、リンパ節に転移してしまうのではとそれも不安です。以上お手数ですが、よろしくお願いいたします

(1)3人の医師の診断結果がこんなにも違うものでしょうか:
一般的に、そんなに違うことはありません。どの医師が正しいかはわかりません。いずれにしろ、3人の医師とも乳癌を否定できないと考えているわけですので、組織検査をお受けになるのがよいと思います。コアニードル法よりは、局所麻酔で切除する方法が確実です。しかし、コアニードル法の経験の多い先生の場合、局所麻酔で切除する方法と同じくらい確実に診断してくれます。

(2)これから2ヶ月以上も手術が先伸し・・・:
11月7日の超音波検査でのしこりの大きさはやはり7mmでしたか? 超音波検査での測定の仕方や、超音波装置の性能でしこりの大きさが、やや違う場合があります。しかし、しこりの大きさの測定方向が同じ場合、大きさが1cm違うことはまずありません。また、たとえ乳癌でも、8mmのガンが、約2ヶ月で18mmになることはめったにありません。したがって、どちらかの検査が不正確であったか、測定方向が違った可能性があります。もし、本当にこのスピードでしこりが大きくなっているならば、なるべく早く手術されることをお勧めします。

なお、針を刺したり、組織の一部を切り取る検査で、がんが散ることはないとされています。(文責 福田)

 

No.737-2】 02年01月15日 hiroko
乳がんと妊娠のリスクについて

1/5に「乳がんの診断と手術時期について」を相談し、適切なアドバイスをいただき有難うございました。おかげさまで針生検をうける決心がつきました。今日、あらたに相談したいことがあります。というのも私は妊娠している可能性がでてきました。生理が4〜5日遅れたので、今日市販の妊娠検査薬で尿検査をしたところ、陽性でした。年齢的に妊娠する可能性はないと思っていたのですが、もし乳がんであり、また妊娠したのであれば、不安に思うことが2点あります。
@前回の生理は12/10からでしたので、28日周期の私は今回の生理の予定は1/7頃です。去年の11/7、12/12、12/26と3回もマンモグラフィの検査をしました。妊娠していれば、どれくらい放射線の影響がありますか?
A乳がんで妊娠中だったなら、ホルモンの関係で癌が進行するのが早いと聞いています。他にも乳がんは妊娠によりどんなリスクがありますか?中絶しなければならないこともあるのでしょうか。

実際に妊娠してから受けたマンモグラフィ検査は1回と思われます。乳房のXP線検査ですので子宮への放射線の影響は少なく、また1回の検査で受ける放射線の量は少ないと思います。妊娠中の乳がんにはいろいろな問題があります。1つは妊娠により卵巣・胎盤から分泌される女性ホルモンの量は飛躍的に増えます。乳がんは女性ホルモンの影響を受けて大きくなる性質を持っていますので、妊娠期間中は大きくなる可能性があります。中絶をするべきかに関してですが、妊娠時期により対応が異なります。妊娠前半では中絶になる可能性が高くなります。もう1つの問題は妊娠期間中乳房が急に大きくなり、また中身:乳腺も発達してくるため、小さいしこりを発見しづらくなることです。そのためしこりがあった場合には非妊娠時より頻回の検査が必要となります。(文責 福間)

 

No.736】 02年01月05日 N.H.
切らなくてはならないのでしょうか?

はじめまして。32歳、既婚、子供(1歳10ヶ月)一人です。15年以上前から、右乳房にしこりがありました。大きさの変化は、よくわかりません(胸の全体も変化しましたので)が、ここ5年ほどは変わっていないように感じます。直径5cm深さ2cm程度です。2年前、エコー検査を基に乳腺線維腺腫と診断されました。最近別の病院で、エコー、レントゲン、2度の細胞診の結果、乳がんの疑いが強いと診断され、全身痲酔の上で胸部切開・しこりの一部採取・組織検査をし、悪性であればそのまま乳がんの手術に切替え乳房切除をするよう勧められています。細胞診では2度とも悪性であることは確認されませんでしたが、担当の先生のレントゲン観察及び触診をもとに上記の診断を受けています。
しこりが悪性のものであれば、切除もやむをえないかとは思いますが、当然のことながら切開・切除を避けられたらと考えています。そのためにはしこりが悪性でないことが確認されなければならないと思うのですが、これを太い針による組織検査等の切開によらない方法で済ませることは出来ないのでしょうか? もしこれが無理であるならば、まず局部痲酔でしこりを摘出→組織検査→悪性であれば別の日に改めて全身痲酔で乳房切除、という手順で検査・手術を進めていただけないものかと考えていますが、これは私のようなしこりの大きさでは難しいのでしょうか?現在担当の先生に勧められているのは、全身痲酔→しこりの一部採取→組織検査→良性であればしこり全体を摘出、悪性であれば乳房切除という手順で、これを一気に進めるというものです。この場合、組織検査は15分で完了するとの説明を受けていますが、はじめに切り取った組織が悪性でなければ別の組織を採取・検査、それも悪性でなければまた別の組織を採取、といった具合に15分では完了しないことがあるのではないかと思われます。そうした場合に、手術の時間との関係から、良性とも悪性とも判断のつかないグレーの状態で、結局良性と断定できない以上切除すべき、という判断がなされてしまうのではないか、という不安を抱いています。
ご意見を頂くにあたりもっと詳しい情報が必要であればお知らせ下さい。宜しくお願い致します。

(1)しこりがガンである可能性が高い場合:
主治医ご説明の通り、入院して小さく取り、病理検査をして、悪性ならば更に大きく取るのがよいと思います。太い針で組織を取って調べる針生検で、確実に組織診断をつけておいて、治療法を考えるのも良い方法と思います。

(2)しこりが良性である可能性が高い場合:
直径5cmとしこりがやや大きいため、手術中の痛みのことを考え、全身麻酔での手術を勧めることがあります。もちろん、ご本人が少し痛みを我慢すれば、局所麻酔でも手術が可能です。したがって、局所麻酔で腫瘍だけを取る手術を受けることを希望されているならば、その旨を先生にお話しされるべきです。もちろん、入院する必要がありません。病理検査でもし悪性である場合、入院して追加の手術を受けることになります。良性と診断がでた場合は再度の手術は必要ありません。ご自身の乳房の大きさや、しこりの部位によって、しこりを取るためにかかる時間や、取った後の乳房の変形が違います。一般的には、しこりだけを取った場合、乳房の変形はほとんどありません。

(3)太い針での検査:
針生検は可能ですし、針生検でも診断がつくと思います。ただ、しこりが5cmと大きいことから、たとえ良性のしこりでも、更に大きくなる可能性があります。したがって、たとえ良性でも、しこりを取ってしまう方がよいことになります。そのため、痛い思いを一度ですましたいならば、針生検をしないで、上記のように局所麻酔でしこりを全部取るのがよいと思います。触診と超音波検査でのしこりの大きさが違う場合があります。良性で、超音波検査でのしこりの大きさが3-4cmの場合、しこりを取らないで経過を見てもよいと思います。また、将来大きくなる可能性があっても、良性ならばしこりを取りたくないと、ご自身が考えるならば、針生検をまず受けのがよいと思います。(文責 福田)

 

No.735】 01年12月31日 T.F.
乳がん検診にて

36歳の独身女性です。 先日、乳がんの定期検診の触診でしこりがあると診断され、レントゲン、エコー、細胞診を受けました。レントゲンにはしこりは写らず(?)、エコーによれば、8mmくらいのしこりがあるとのこと。 細胞診の結果、悪性なものではなく、線維腺腫では・・・との診断でした。ただ、細胞診でも、たまたま悪性の部分が取れなかったという可能性もあるが、今はあまり気にせずに定期的な検診を続けるように(3ヶ月おきくらいに)と言われました。 実は私の母も昨年乳がんで手術をしました。必ずしも遺伝するものではないのでしょうが、母の時の経験から少しでも悪性の可能性があるのであれば、早期に発見して早く治療することが大切だと考えています。 今の段階では医師の指示に従って、3ヶ月後に検診を受けるということだけで、よいのでしょうか。それともさらに確実な検査などが必要なのでしょうか?

乳房超音波検査で写る大部分のしこりは良性です。したがって、超音波検査で写るしこりを全部取って検査するようなことはしません。マンモグラフィと細胞診までされた結果、3ヶ月様子を見ようとなったわけですから、様子を見るので良いと思います。(文責 福田)
 

 

No.734】 01年12月31日 けいこ
ゾラテックスの副作用について

ご相談お願いします。43歳、閉経前。私は平成11年2月に多発性乳がんと診断、その時点で脇リンパ節、肺転移あり。その為、手術は出来ませんでした。AT治療を4クール受け、局部摘出し、病理検査だけしました。その後、通院治療でゾラテックス(ホルモン治療)、フルツロン1日3錠(抗癌剤)、セルベックス(胃薬)を服用しております。その後、フルツロンの副作用と思われる蕁麻疹や口内炎がありましたが、一時、薬を中断(2週間)する事により良くなり、飲み続けております。幸い、肺の腫瘍はレントゲン、CTではわからない位になり、リンパも今では触れていません。検査(血液・尿・レントゲン・エコー・CT)は3ヶ月おきにしています。
@ 肺の状態によっては、現在残っている胸の腫瘍は手術できないのでしょうか? それとも転移した状態では手術しても意味がないのでしょうか?
A ゾラテックスの副作用か、ホットフラッシュの起こる前に頭がボーッとなり、鼓動が一時早くなります。主治医の先生はそれは我慢してと言いますが、AT治療では血液毒性があり、心臓に障害があると聞きました。やはり心電図なり、検査した方がいいでしょうか?
B ここ1ヶ月位、時々頭痛とは違い、頭のてっぺんが‘ズキンズキン’と痛む事があるのですが、頭の骨とか脳に転移したのではと心配です。他の症状が出ずに、頭の骨や脳に転移する事はありますか?
C 今の状態を維持するのは可能でしょうか?
主治医の先生を信頼しておりますが、一人の先生だけに診ていただいているのでご意見をお聞かせいただければありがたいと思います。お忙しい中、宜しくお願い致します。

ご質問の順番にお答えいたします。
@ ご質問の方の場合、乳がんはすでに全身に存在しています。そのため、乳房のしこりを取っても、命に重要な他の部分にがん細胞が残っていますので、取る意味がありません。つまり、手術をすることができないのではなく、手術をしても意味がないわけです。もっとも、乳房のしこりが潰瘍になり、生活するために支障がある場合などは、手術や放射線治療をする事があります。
A ゾラデックスによる更年期症状と思います。ただ、AT療法で使うアドリアマイシンで心筋障害が起こることがありますので、気になるようならば主治医とご相談され、心エコー検査や心電図検査をお受けになるのが良いと思います。
B、C 他の部位に転移がなくて、頭の骨や脳に転移をすることはあります。主治医とお話し合いの上、納得されて治療をお受け下さい。(文責 福田)

 

No.733】 01年12月29日 ゆうこ
乳首の湿疹と痛み

30才独身の女性です。最近、乳首に痒みがあり皮が剥けてしまいました。心配になりメールをしました。また、脇の下の下着があたる辺りの骨の上を強く押すと神経痛のような痛みがあります。左右ともに痛みはありますが、右の方がより痛いです。胸自体にはしこり等はありませんが、痒くてかいているうちに周りの皮膚の一部に小さなぶつぶつした湿疹ができてきました。肩から腕にかけて筋肉痛のような痛みも少しあるように思えます。乳腺症や乳がんの疑いはありますか?まずは皮膚科に行くだけで良いのでしょうか?なかなか乳腺外科等のあるような病院まで行けず、メールで相談させていただきました。よろしくお願いいたします。

 1:乳首に痒みがあり皮が剥けてしまったことに対して、乳首の湿疹である可能性が高いと思われます。乳首の湿疹は皮膚科でいただく軟こうで改善します。乳首の湿疹と誤りやすい病気に、パジェット病という乳頭にできる乳ガンがあります。このガンは乳頭の表皮を中心にでき、あまり深部へ広がらない、性格はおとなしいガンです。しかし、パジェット病は非常に少ない乳ガンですので、すぐにパジェット病を心配される必要はないと思います。 一度、皮膚科でご相談ください。

2:脇の下の骨の上を強く押すと神経痛のような痛みに対して、この痛みは乳房とは関係が少ないと思います。乳首に痒みや皮剥けとも関係は無いと思います。症状が続くようならば、皮膚科受診の際にご相談されたり、整形外科を受診されると良いと思います。(文責 川本)

 

No.732】 01年12月29日 Y.M.
出産、流産と乳癌、子宮癌について

始めまして、よろしくお願いします。21歳の会社員で、去年の12月に流産の経験があります。今年の12月に右の乳輪のまわりがかゆくなり、ただれたようになったので、皮膚科に行き薬をもらいました。皮膚科では乾燥による炎症だといわれました。アトピー性皮膚炎だったので、その影響が大きいとも言われました。かゆみ・ただれは、薬をつけてしばらくすると治りました。そのころから胸のことが気になりだし、胸のしこりなどを探してみました。左右差があるわけじゃないのですが、胸にしこりがあるようです。しこりは、高校の頃ろからあったように記憶しています。また流産を経験しているからかもしれませんが、ちょっと胸を強く揉んだりすると白もしくは透明な汁がでてきます。また体を屈折していて伸ばしたときや、おなかに力を入れたときに、下腹部が痛くなります。場所はおへその左右で、握りこぶしぐらいの範囲です。出産・流産を経験すると、乳がん・子宮ガンになりやすいと聞いたのですが、本当でしょうか?お忙しいとは思いますが、対処法などをお教えください。よろしくお願いいたします。

流産を経験しても乳がんになりやすいことはありません。乳房にしこりを感じるようならば、是非専門医にみてもらって下さい。乳首から透明の汁が出ても乳がんでないことがほとんどです。専門医が判断してくれます。下腹部が痛くなる原因は分かりません。かかりつけ医にご相談下さい。(文責 福田)

 

No.731】 01年12月29日 M.Y.
ホルモン療法の副作用について

今年9月に全摘手術を受け、リュープリン&タモキシフェンによるホルモン療法を受けております。(ステージUA、ホルモン感受性陽性)  術後補助療法開始から3ヶ月が経過し、段々とひどくなる体調不良に悩んでおります。
1.朝は必ず身体が重たく、起床ができない。眠ると身体が泥のように重たくなる。(以前のように苦痛なく起床できるのは、睡眠が15時間ぐらい取れたときだけ)
2.会社(技術職)勤めをしているが、最近は夕方4時ごろには疲れて目の上が落ち窪み、生あくびが連発する。(以前は夜中12時すぎまで仕事をしても平気だった)

これらは副作用としてあたりまえのコトなのでしょうか?治療効果を落とすことなく症状をどうにか緩和させることは出来ないでしょうか?会社へも2日に1度ぐらいしか出社出来ず、まるで怠け病にかかったみたいで、周囲からは冷たい視線を浴びており、心苦しい毎日です。アドバイスをよろしくお願いいたします。

リュープリンとタモキシフェンによるホルモン療法を開始されてから3ヶ月目ですので、更年期の症状が出ている可能性があります。最初、更年期の症状が出ても、少しすると症状が軽くなる人が少なくありません。もう少し様子をごらんになってもよいと思います。しかし、あまり症状が強いようならば、主治医とご相談いただき、1剤にして頂くのがよいと思います。お使いになっている薬で、肝臓機能が悪くなり、そのため疲れることがあります。1度、血液検査で肝臓機能をみてもらうと安心です。(文責 福田)
 

 

No.730】 01年12月29日 J.S.
右脇のしこり

しこりに気がついたのは6ヶ月前、乳腺の専門の先生に診ていただき、超音波で見て何も映らず、その時、「脇よりも胸の方を気にしなさい・・・」と先生に云われました。生理の10日前位になると胸とわきの下まで痛くなります。まだしこりはありますが、又超音波で見ていただいたら何も映りませんでした。大きさは最初の時と変わらないと思います。このまま様子を見ていていいのですか?最近は生理もだんだんと早くなり20周期で来たりします。病名がはっきりせず毎日不安です。大きさは米粒位です。40歳です。

生理前に乳房が張ったり、痛くなったり、硬くなったりする女性が多くいます。このような感じは、40歳前後になると特に強くなります。触ると乳腺がぶつぶつしていたり、凸凹していたり、硬かったりします。ご相談の方は丁度その年齢です。主治医に超音波では問題がないといわれているのでしたら、乳房が張ったり、痛くなったり、硬くなったりするのが強くなる年齢になったと考えて下さい。病気と考えなくてよいと思います。ただ、念のためマンモグラフィの検査をお受けになるのがよいと思います。(文責 福田)

 

No.729】 01年12月27日 C
葉状腫瘍について

1年前に人間ドックで乳房にしこりを指摘され、地元のI病院でマンモグラフィー、MRI、エコー、細胞診を受け、クラスUという結果をうけました。そのときの主治医は良性でもしこりはとる。(2個しこりがあった私は)温存は難しいといわれました。その意見に納得がいかず、東京のT病院にてセカンドオピニオンを受け「線維腺腫」との診断が下りました。3ヶ月ごとのフォローアップを言われ、地元のI病院で3〜6ヶ月のフォローアップを受けていました。先日この地元I病院の受診で「しこりの形がよくない」「去年10mmのしこりが14mmになっている」ということで再度細胞診をしましょうと言われました。そこでサードオピニオンを地元Y病院で受けました。ここではマンモグラフィとエコーで診断されました。結果「葉状腫瘍」だと言われました。エコーやクラスUの過去の判断からも良性だと言われて安心したのですが、「葉状腫瘍」を調べて愕然としました。

「しこりを取って調べないと良性か悪性かわからない」、  「葉状腫瘍の場合、摘出したほうがよい」、  「良性の確立は70%、悪性は10%」、  「しこりは取っても再発(多発)する」、 「再発したら取らなければならない」 、 「悪性の場合、肺に転移し、致命傷となる」、  「初回で取りきれた場合の治癒率は95%だが悪性で取りきれなかった場合の転移は25%」、  「転移した場合有効な薬はなく、生存期間は平均2年6ヶ月」

私の場合、Y病院のエコーでサイズは18mmでした。(I病院からY病院まで1週間。大きくなったのか、誤差かわからないです) 他にも(他方の胸にも)しこりは細かくいくつかあり、先生の話だと、「ほかのも葉状ですね(はっぱのかたちをしてますね)」とのこと。「年齢(36歳)からいって大きくなっているのはよくない」とのことです。「3ヶ月後に通院して大きくなっているようなら(何らかの手段・生検も含め)考えましょう」といわれました。

1)葉状腫瘍は70%は良性といわれますが、良性のまま一生を終える方はいるのですか?
2)私の場合、一番大きいしこりを取って、調べて、それが悪性の場合やはり温存は難しいのでしょうか?
3)良性の場合でも細かい他のしこりが大きくなるごとに取っていかなくてはならないのでしょうか?
4)また良性だった場合も含めて、葉状腫瘍の場合は温存しても、その後再建や成形をすることは難しいのですか?
5)私が調べた「葉状腫瘍」の見解は正しいですか?

「葉状腫瘍」と診断されて、良性と言われても「がん宣告」されたのと同じようなショックを受けてます。毎日泣いて暮らしてます。年末でお忙しいと思いますが、お返事いただければ幸いです。

毎日泣いて暮らす必要はまったくありません。 ポイントを絞ります。 Cさんは、3つの病院でそれぞれ多少異なった診断を受けています。結局、Cさんは2つ目の「東京のT病院」での「線維腺腫」の診断とその方針で経過を見ることにしました。再度、「地元のI病院」で納得のいかない方針が出たため3つ目の「地元Y病院」を受診して、「葉状腫瘍」と診断された。 さて、本当にCさんは「葉状腫瘍」でしょうか? 10数ミリの「線維腺腫」と「葉状腫瘍」は、画像診断ではなかなか区別はつけにくいものです。どちらかというと「線維腺腫」の方が多発傾向があります。ご質問からは、「線維腺腫」か「葉状腫瘍」のどちらかわかりません。基本的には治療方針は同じです。しこりが3センチ以上なく、短期の増大傾向がなければ、3〜6カ月の経過観察が適当ではないでしょうか。ただ、針生検で「葉状腫瘍」との病理診断がつけば、3センチ以下でも切除した方が良いと思います。手術は、局所麻酔でしこりだけとります。葉状腫瘍でも線維腺腫でもしこりをきちんと取れば、再発はしません。なお、葉状腫瘍の大部分は良性で一生を終わります。悪性葉状腫瘍は非常にまれです。一番大きいしこりを取って調べて、それが悪性などと悪い方を考える必要はないと思います。(文責 緒方)

 

No.728】 01年12月27日 N.M.
クラス1と2の違いは?

始めてお便りします。昨年5月、38歳のとき右胸にしこりを発見。細胞診、マンモ、エコー、MRIの結果、大きさが2cmほど乳首から離れているということで、6月に4分の1切除の予定。但し、切除断面に癌細胞があった場合、「@4分の1切除のままで放射線治療をする。 A全摘にする。」のどちらかを選ぶことになり、家族と相談の結果、Aの全摘をえらびました。手術の結果、断面に癌細胞が認められたため全摘、リンパへの転移はなしでした。術後療法はノルバデックス10mgを1日2回です。今は3ヶ月に1回の検診です。ノルバデックスの副作用として子宮体癌が若干増えるデータがあるので、半年に1回ほどの検診をするように言われ、検診の結果、2個の子宮筋腫発見。先日の子宮検診の結果がクラス2で異常なしだったのですが、クラス2というのがひっかかっています。私の中ではクラス3だとどちらともいえない、クラス5だと癌という思いがあり、1と2の違いは何なのか? 2だと1より癌になりやすいのか? 術後まだ1年半しかたっておらず不安を感じています。教えて頂きます様、宜しく御願い致します。

細胞診のクラス2に対する疑問についてですが、そもそも細胞診とは、1から5までの5段階に細胞の性格をクラス分けした診断法の1つです。「1と2は良性(陰性)、4と5は悪性(陽性)、3は良性とも悪性とも言い難い境界病変、または悪性の所見が一部に認められるが、明らかに悪性とは診断できない。」このようなクラス分けになっています。
N.M.さんが気にしているクラス2は良性(陰性)で、クラス1の正常細胞に比べて、軽度に異型が認められるモノ(例えば、軽度の炎症、びらん等の上皮の変化など)です。しかし、癌から見た場合、クラス1もクラス2もほとんど差がありません。ですからクラス2がクラス1に比べてガンになりやすいといったことは無いですから、どうぞご心配なさらないで下さい。(文責 川本)

 

No.727】 01年12月24日 らっこ
授乳中ですが乳癌検査できますか?

質問があります。2週間ほど前に、右乳房上部外側にしこりを見つけました。乳首から1cmほど離れたところに1cmほどの丸いしこりがあります。痛みはありません。年齢は30歳で、7月に出産し、ただいま授乳中です。病院に行くべきかどうか悩んでいます。授乳中は乳がんの検査はできないのでしょうか? お忙しいとは思いますが、回答よろしくお願いします。

授乳中に乳がんの検査をしても全く問題ありません。乳房に気になるしこりがありましたら是非検査をお受けください。(文責 福田)
 

 

No.726】 01年12月24日 T.S.
乳癌術後について

妻のことでご相談いたします。11月5日に医者に行き、葉状腫瘍、悪性と診断されまして4日間ほど検査を行い、14日に左乳房全摘出と太ももからの植皮の手術を6時間にわたり受けました。術後の経過は順調で12月4日に退院しました。がんと違うために治療法がないという事と、悪性のために転移する可能性が大であるという事を先生に言われています。今後転移するとすれば血液を通して転移する『血行転移」ということです。何か転移を阻止出来る方法、あるいは何かいい薬でもあればと思いましてご相談しました。退院後は傷の交換だけです。発病は1年ぐらい前にしこりを感じてはいたのですが放置しておいたものです。よろしくお願いします。年齢50歳です。

悪性葉状腫瘍は非常に予後の悪く、多くの場合抗がん剤は効果がありません。また、非常に症例数が少ないために、どの抗がん剤が有効であるかがわかっていません。悪性葉状腫瘍は癌よりは肉腫の性格を持っていますので、抗がん剤を選択する場合、肉腫に準じた選択が行われます。肉腫に対する抗がん剤は、アドリアマイシン、ダカルバジン、イホスファミド、ビンクリスチンなどを、組み合わせて使います。悪性葉状腫瘍に対して、肉腫の治療方法が有効であるかどうかはよくわかっていませんが、もし積極的な治療をご希望されるならば、主治医と肉腫に準じた治療についてご相談なさってください。(文責 福田)

 

No.725】 01年12月24日 taka
石灰化について

年齢33才、既婚者で子供なしです。乳腺外科でガン検診を行い、マンモグラフィで右の乳房に4個の石灰化が見られるということでした。先生は、「初期のガンに見られる症状ですが、大丈夫でしょう。また3ヶ月後に検診します。」とおっしゃいました。それ以上詳しい説明はなく、心配ないとおっしゃいましたが、不安で仕方がありません。「白黒はっきりしたいのなら、そこの場所を集中的に切り取って、検査することもできます。」ともおっしゃいましたが、気が動転してしまい詳しいことも聞けませんでした。7月にもほかの病院で、健康診断の時にも写真を撮ったのですが、その時は何もいわれませんでした。左の乳房が乳腺症といわれたので、甲状腺の検査も3ヶ月に1回しているので、その病院に乳腺外科もあるので、今回受診しました。石灰化というのは、どういう状態のことなのでしょうか? 写真だけで悪いものか判断できるのでしょうか。組織をとって検査したほうがいいのか迷っています。よろしくお願いします。子供もほしいと思っているのですが、3ヶ月待つべきでしょうか。

マンモグラフィで認められる石灰化は、組織一部が変化したあとで、乳がんだけでなく、乳腺症や乳腺線維腺腫、炎症や外傷後などでも認められます。そのため、石灰化の形や広がり方で乳がんの可能性があるかどうかを診断しています。乳がんの可能性がある場合、その場所を外来手術で小さく取ったり、マンモトームという機械を使って針を刺して組織を取り、顕微鏡検査をします。ご相談の石灰化が初期の乳がんに認められるような石灰化に類似している場合、このような検査を受ける必要があります。また、妊娠も待つ必要があります。一方、乳がんを考える必要がないものならば、検査は1年に1回で十分です。少し気になるような石灰化の場合は、3から4ヶ月後にもう一度検査をお受けになるのがよいと思います。良い写真のマンモグラフィを直接見ないとこれからの予定を判断できませんので、主治医の先生と十分にご相談ください。(文責 福田)
 

 

No.724】 01年12月24日 K.I.
肩の痛みについて

初めまして。突然のメールで失礼いたします。現在40歳、今から5年前ちょうど35歳の秋1997年10月に、右乳房(胸筋温存)全摘術を受けました。リンパ転移0/25、ER(+)で術後2年間ノルバテックスを服用、現在は定期的な検診のみで、5年間(患側のリンパ浮腫症状以外には)特に異常なく過ごして参りました。さてここからがご相談なのですが…。
ちょうど1週間ほど前になりますが、朝家族の朝食の準備をしていると、急に右肩に激痛が走りました。(思い起こすと以前から右肩の鈍痛や重怠い感じはあったのですが、年齢的にも『40肩』かな?と特に気にも掛けていませんでした。) 痛みはこれまでに体験したことのないような激烈な痛みで、身動きが出来ずその場にしゃがみ込んだような有様です。例えていうと『鉄のハンマーで思い切り殴られたような』とでも言いましょうか…。その痛みが小1時間続いたでしょうか。その後、首が痛くなり3日ほど首を動かすとビリビリ痛むと言う症状が続きました。近医の整形外科を受診してX線写真は撮っていただきましたが、「レントゲン上は特に異常は認められない」と仰いました。それから痛みは治まって、今は相変わらず右肩に鈍痛と重怠い感じが続いている程度です。今のところ、あのときのような発作的な激痛はないのですが、「またあの痛みが起きると」と言う恐怖と不安がつきまといます。また一番気になるのは、‘骨転移’と言うことなのですが…。このような症状から骨への転移が疑われると言うことはあるのでしょうか? 先生はどのように判断なさるかお伺いしたく、メールを差し上げた次第です。どうぞよろしくお願いいたします。

ご経験された右肩の激痛が、乳癌転移によるとはまず考えられません。一般的に、乳癌骨転移の初発症状が、貴方が経験されたような激痛であることがありません。また、激痛をきたすような骨転移の場合、骨レントゲンに異常な所見が出ると考えられます。しかし、症状が続くようならば念のため全身骨シンチグラフィの検査をお受けください。(文責 福田)
 

 

No.723】 01年12月21日 Y.S.
ホルモン療法について

38歳。今年の5月に左乳房1/4切除術・腋窩リンパ切除を受けました。その後CEF療法による抗がん剤投与6クールが先日終了致しました。昨日医師よりホルモン療法を勧められました。抗がん剤投与中に生理が止まらなかったことを挙げ、しこりが2cmだったこと、リンパへの転移が5/20だったことから、再発のリスクが高い方に入るので、ホルモン療法をやった方がいいとのことでした。年齢的に30代なので、経口より皮下注射を勧められました。生理が止まらなかったことだけでホルモン療法を勧めたりするのでしょうか?入院・病理カルテなども見られていたので、他にも勧める要因があるということなのでしょうか?最低でも2年間ということですが、ホルモン療法を受けた場合と受けなかった場合では、再発・転移の可能性はかなり違うのでしょうか?今週また病院に行くことになっておりますので、お答え頂ければ幸いです。

ご質問の皮下注射は、卵巣の機能を抑えるLH-RHアゴニスト(商品名 ゾラデックスあるいはリュープリン)だと思います。この注射で生理が止まります。閉経前の乳がん女性に行われるホルモン治療の1つです。この注射がない頃は、手術で卵巣を取っていました。抗ガン剤で生理が止まることがあります。この場合、LH-RHアゴニストの注射や卵巣を取ることなどはしなくてすみます。
ホルモン治療が効果を示す乳がんは、女性ホルモンに影響されるタイプの乳がんです。乳がんが女性ホルモンに影響されるかどうかは、乳がん組織のエストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプターを測定して調べますが、貴方の乳がんのエストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプターのデータがないため、この注射が効果的かどうかはわかりません。しかし、主治医が、カルテでエストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプターの検査結果を確認して、その上でホルモン治療をお勧めになったものと思います。今後のこともありますので、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプターについて主治医によくお聞き下さい。再発・転移がどれだけ抑えられるかは、それぞれの乳がんの程度にかかっていますので、主治医から説明を受けて下さい。(文責 川本)

 

No.722】 01年12月20日 kei
術後療法について

母の乳がんについて相談したいことがあります。母は49歳、閉経前、12月の初め右乳房の全摘手術を受けました。しこりの大きさは約2cm、リンパに3個の転移、ホルモンレセプター陽性です。抗がん剤はシクロフォスファミド・メソトレキセートを3週間に1回、4ヶ月間点滴し、その後はパクリタキセルを週に1回2ヶ月間(これについてははっきりした期間は分かりません)投与するということです。そして、その後ホルモン剤を服用する予定です。そこで質問なのですが、こちらの相談室や他のホームページを見たところCMF療法・CEF療法・CAF療法などが一般的な療法であるそうですが、母の療法との大きな違いはあるのでしょうか?パクリタキセルは比較的新しい薬であるようですので不安になってしまい、この療法を選んでよかったのか心配になってしまいました。効果、副作用等の違いがありましたら教えていただきたいです。また、ホルモン剤についてですが、母のような場合は一般的にどのような薬が使われているのでしょうか。参考にしたいのでよろしくお願いします。

閉経前の患者さんでリンパ節転移が3個あればCEF療法・CAF療法が妥当だと思いますが、お母様はホルモンレセプター陽性ですし、閉経前とはいえ49歳ですから化学療法を行うことで閉経してしまう可能性が高いので、CMF療法プラスホルモン療法でも不十分ではないと思います。通常6サイクルのCMF療法と、タモキシフェンを5年間内服が一般的です。
現在、閉経前のリンパ節転移陽性例でホルモン感受性のない患者さんなど転移再発の好危険群の患者さんに対して、ACもしくはEC(CE)〜シクロフォスファミド・アドリアマイシンまたはエピルビシンを3週間に1回を4サイクル行った後にパクリタキセルなどのタキサン系の薬剤を同様に4サイクル行うことがあります。これは、CEF療法・CAF療法などに比較して無病再発期間(手術が終わって再発するまでの期間)を延ばすことが出来るためです。お母様の予定されている方法は、それをアレンジしたような内容ですね。また、ホルモン療法は、生理が抗がん剤の副作用で止まってしまう可能性がたかいので、内服薬のノルバデックス(タモキシフェン)が適当だと思われますが、これは、術後ホルモンレセプターが陽性と分かればすぐに開始してもよいものです。化学療法と併用してもいいので、化学療法が終了するのを待つ必要はないと思います。ホルモン剤は、抗がん剤と一緒に使うと効果を損なう可能性があるから化学療法のあとに使用した方がよいとする医師もいますが、実際に効果に差が出たというエビデンス(科学的根拠)はありません。(文責 緒方)

 

No.721】 01年12月20日 sara
叔母の乳癌について

叔母が去年、胸のしこりに気づき、診断(マンモグラフィーとエコーと針生検)を受けた結果、問題はないとのことだったのですが、先日、再度の受診で乳癌と診断されました。しこりの大きさには変化はなかったようですが、去年2だったものが、3になっているとのことで、肺と骨の転移を検査してからの手術となるようです。予定として2週間くらいの入院となるとのことなのですが、母と従妹が心配しているので、どの程度の症状が考えられのか、また今後(術後は)どのように過ごすことになるのかを教えて下さい。叔母は48で、24と20の子供がいます。

出来る限りお答えしますが、細かくお答えするには情報が少なすぎます。まず、「去年2だった」のは細胞診の結果でしょう。「針生検」は、とれたものをホルマリンに固定して顕微鏡で診断する(病理診断)もので、結果は数値やクラス分けでは出てきません。細胞診でクラス2(良性)であったものが、今回はクラス3(良性か悪性か判断に迷うもの〜悪性の疑い)になったので乳癌を疑うということでしょう。更に、細胞診の結果は、癌の進み具合(病期)を表しているわけではありません。したがって、症状についてご質問の文からお答えできる点は、しこりの大きさには変化はないことからあまり病状に変化はなさそうだという点だけです。手術は、しこりの大きさによって、温存術か乳房切除術のどちらかです。それによって、手術後の治療計画が若干変わります。温存術なら放射線治療を残ったおっぱいにかけます。また、どちらも脇の下のリンパ腺(腋窩リンパ節)に転移がある場合、化学療法(抗がん剤)をおこなう可能性が高いです。お母様がご姉妹のことをご心配なさっておられるのであれば、一緒に主治医の先生にいろいろとわからないことをお聞きになることが一番です。誠実な先生であればきちんと答えてくれます。私の回答をお母さんにお伝えしても、また新たな心配点や疑問点が増えるだけです。(文責 緒方)

 

No.720】 01年12月20日 N.O.
乳腺症について

はじめまして。気になっていることが多々ありメール致しました。現在26才独身です。24の秋に胸にツキンと走る痛みとしこりがあり、外科でエコー検査をしました。脂肪の塊だろうとの事で、特に気にしなくて良いと言われました。約一年半後の今年の春にしこりが大きくなった気がした為、人間ドックに入りました。婦人科検診のエコー検査と触診で要経過観察の乳腺症と診断をされました。その後、乳腺専門の病院(クリニック)へ行き、マンモグラフィ及びエコー検査を受けました。マンモグラフィは特に異常なかったのですが、エコーに黒い影が写っていました。自分が気になるしこりとは別の場所にその影はあったのですが、確かにその影の場所にも小さなしこりはありました。その時は特に気にしなくて良いと言われ、半年後の予約だけして帰りました。そして本日その再診に行って来たのですが、今回はその影に細い針を刺し細胞をみて見ると言われました。クラスなどの説明も受けたのですが、一週間先の結果の不安だけが先に立ってしまい、どうもにも落ちつきせん。自分が神経質過ぎる(白黒はっきりしていないと気が済まない)気がするのですが、病院の先生の前ではどうも緊張して細かい所まで聞けません。気になるしこりは縦長に筋肉に沿って盛り上がる形で2p位、エコーに写った分は、触れた感じでは1pはないですがサイズを聞いておりません。家族は、祖母が肝癌で亡くなった以外、知る限りでは乳癌に罹った親族はおりません。お忙しい所お手数かけて申し訳ありません。下の件について教えて頂けないでしょうか?よろしくお願いします。

1)前回も今回もあったで影ですが、乳腺症が癌になることがあるのでしょうか? また、乳腺症・線維腺腫のしこりと癌はエコー上はっきりと違って見えるのでしょうか?
2)乳腺症で細胞を採取した場合、統計的にどのくらい異常があるのでしょうか?
3)乳腺症の場合、日常生活でカフェインと脂肪をとるのを控えた方が良いとのことですが、逆に摂取した方が良いもの等、良い習慣などはあるのでしょうか?
4)自己検診をと生理後に胸を触ると、当たり前ですが毎回しこりがあります。その度に、乳腺症と言われたけれど(人間ドックと現在のクリニック)悪化しているのではないかと非常に不安になります。この場合、その都度病院へ行ったら迷惑だと思うのですが、精神科か何かを受診した方が良いのでしょうか?

1)いわゆる乳腺のごろごろとした硬結(硬いけどしこりではない)だけの、乳腺症は癌にはなりません。ただ、生検をして過形成(病理学上の乳腺症の一部)と診断された人は、普通の人より癌が出来るリスクが若干高くなります。 乳腺症の一部が、小さい癌と紛らわしいことはありますが、どちらかというと乳腺症を疑う場合、我々は3カ月や6カ月後の経過観察にします。線維腺腫は大体わかりますが、診断というものは総合的に判断するものなので絶対はありません。
2)乳腺症の臨床診断で細胞診を行った場合、悪性のことはほとんどありません。もし細胞診の結果で、クラス3がでれば針生検や生検をすることが多いのですが、その場合でも約70%は良性の結果です。
3)気にすることありません。太らないようになさってっください。
4)自己検診は、生理開始後5日目から1週間を目安にして下さい。一番乳腺にはりがない時期です。その時さわってみて、1カ月前と変化がなければ、特に病院へ行く必要はありません。毎回しこりがあるのではなく、毎回乳腺がしこりのようにごろごろ触れるだけでしょう。実際超音波やマンモグラフィをとって異常がないのであれば心配いりません。それでも心配なら、1年に一回定期的に病院で検査をお受けになればよいと思います。(文責 緒方)

 

No.719】 01年12月15日 yuko
UFTの効果

よろしくお願いします。ステージVaと判断され左乳房を全摘出後、化学療法(CEF)を一通り実施しました。現在はホルモン療法と併用してUFTを2年間飲むことになりましたが、インターネット等で様々な情報を見ると、UFTの効果が論議されているようです。毒にも薬にもならないのであれば、安心料として飲みつづけることも良いかと思いますが、2年間飲んだことで逆にがん細胞に耐性がついてしまったり、正常な細胞が必要以上に傷ついたりすることはないでしょうか。また、途中で止めても問題はないでしょうか。

CEFやCMFのあとにUFTを内服して上乗せ効果が期待できるかどうかの結論はでていません。益ははっきりしませんが、毒性はあります。途中でやめることは何ら問題ありません。(文責 徳田)
 

 

No.718】 01年12月14日 Pochi
温存手術後の放射線治療について

40歳、7月に右乳癌温存手術を受けました。充実腺管癌+硬癌で大きさは1.5センチ、リンパ節転移は(0/17)、ホルモンレセプタ−はER,PGRともに強陽性、HER2陽性、切除断端陰性でした。術後、ゾラデックスの注射(2年予定)と1日2回タモキシフェン(5年予定)の服用及び化学療法としてCMFを3週に1度を6回行いました。放射線については腫瘍の大きさからは必ずしも適用ではないので、希望であれば行いましょうといわれています。温存手術を受けられた方は、多くは放射線治療をされているようですが、やはり行ったほうがよいのでしょうか? またこの先、予防として2年6ヶ月経口抗がん剤UFTE剤の服用を薦められていますが、長期のため副作用等が心配です。通常経口抗がん剤は長期服用するものなのでしょうか? よろしくお願いします。

温存療法後の残存乳腺への放射線療法は、腫瘍の大きさにかかわらず、残存乳腺の再発を減らすことが示されています。ただし、予後には影響はありません。術後のCMFなどの補助療法後にUFTを内服することのメリットは示されていません。副作用を考えると、必要ないと考えます。(文責 徳田)

 

No.717】 01年12月13日 hata
左の腋の下が痛いんです

はじめまして。36歳、既婚で8歳、6歳、4歳の子供があります。3人とも母乳で、母乳の出が良すぎて乳腺炎に毎回なりかけていました。授乳が終わって2年がたちますが、最近左の乳首から白い乳と共に黄色いドロッとした分泌物が時々出ます。元々胸が小さく、授乳の時はパンパンに張っていたのですが、授乳後、急激に元の大きさに戻り、おまけに乳首が陥没してしまいました。手でつまめば一時的に乳首が出ますが、またしばらくすると乳首がへこみます。乳首が出ているときは、乳輪がしわしわです。自分でさわる限りでは乳房にしこりはありません。しかし、最近左腋の下(腋の付け根)が痛みます。左腕(丁度、注射をする様な所)が筋肉痛のように痛みます。先回の生理の前は左乳房の腋側の筋がこりこりして痛みました。早めに医者へ行こうとは思うのですが、なかなか休みがとれず診てもらう前から心配しています。やっぱり外科へいくのがいいのでしょうか。何か心配な事はあるのでしょうか。よろしくお願いします。

お話の内容では、乳がんを考えなければならないような点はなさそうです。いろいろ不安があるようですから、一度乳腺専門医に診てもらえば安心できるのではないでしょうか。(文責 徳田)

 

No.716】 01年12月13日 M.N.
手術後の抗癌剤について

今年10月に乳がんの手術を受けました。温存療法で放射線治療終了後UFTを2年間ということで、飲み始めました。わたしの場合UFTで良いのでしょうか? CMFにかえてくださいと医師にお願いするべきでしょうか。ご助言をお願いいたします。腫瘍の大きさは3センチ、リンパ節は4個切除で転移は0、ホルモンレセプターは両方(ー)でした。癌の取りこぼしはなかったそうです。年齢は45です。よろしくお願いいたします。

術後のUFTとCMFでどちらが有効なのか、副作用はどうかという試験が今行われています。したがって、いままでのところ結論はでていません。主治医にそれぞれの副作用、費用や治療期間を聞いて、ご自分で決めなければなりません。(文責 徳田)

 

No.715】 01年12月12日 S.M.
乳腺線維腺腫の治療について

はじめまして、私は27歳既婚女性です。子供はおりません。1週間程前左胸真中あたりに、1センチ位のかたいしこりがあるのに気付き乳癌ではないかと思い病院へ行きました。先生の診断では「線維腺腫。この歳ですのでまず乳癌ということはないと思いますが、念のため細胞をとり検査をしましょう」ということで、今日検査しました。結果は1週間後とのことです。先生の言われることには「しこりがまだ1.5センチと小さいので、今のうちにしこりを切除してみては?」とのことでしたが、やはり手術となると抵抗があります。切除するかしないかは本人の問題と思いますが、乳腺線維腺腫でしこりを切除される方は多いのでしょうか?とても不安ですのでよろしくお願いします。

線維腺腫は良性の腫瘍ですので、切除する必要はありません。しかし、線維腺腫であるとの確定診断をつけることは、実際には不可能です。がんの疑いが少しでもある場合は、切除をすすめます。良性であることを確認するためでしたら、細胞診より太い針で固まりとして組織をとって調べる方法もあります。これではほとんど傷は残りません。主治医にご相談下さい。(文責 徳田)

 

No.714-1】 01年12月12日 Tomo 
CEF療法後の治療方針について

37歳で出産直後の授乳中の今年の春に左胸にしこりが触れたため、5月にエコー及び細胞診により直径2センチの乳がんと判断され、6月に全摘手術を受けました。同時にリンパ節転移(7/14)も見られたため切除しました。術後CEF療法を6クール受け、まもなく全クール終了します。そこでお伺いしたいのですが、主治医から今後は経口ホルモン剤のタモキシフェンを5年、経口制癌剤のUFTを2年、及び皮下注射で卵巣機能を抑えるゾラデックスデポを2年やりましょうと勧められました。また、肝臓のCTとか骨のシンチグラムは原則的には年一回、ただし腫瘍マーカーの数値が急に上がったりしたときはその都度、というようなことでした。私の場合、この治療方針は標準的な内容なのでしょうか。上記の治療内容を勧められたのが特別にここで再検査した結果でそうなったのではなく、単純にCEFに引き続きそうしましょうという感じでしたので、そのまま受け入れてよいものか少々迷っています。また、上記3種類の薬も「勧める」というだけで最終的には自分で判断してください、とのことでしたが、素人の私にはどうすべきか判断材料がありません。感覚的にはホルモン療法だけを受けて制癌剤はもうやめたいのですが、やはりあと2年も制癌剤を飲まなければいけないのでしょうか。よろしくお願いいたします。

UFTの2年間の追加投与については、CEFに引き続いて行う意味があるかどうかの根拠はありません。CEF+タモキシフェン+ゾラデックスがCEF+タモキシフェンよりすぐれているという根拠もありませんが、ゾラデックスの毒性はあまりないので、はじめてみて副作用がないのであれば、続けて良いかと思います。さらに追加するとすれば、最近では、閉経前の腋窩リンパ節転移が多い患者さんには、局所のリンパ節に放射線を照射した方が予後がよいとの報告があります。(文責 徳田)

 

No.714-2】 01年12月13日 Tomo 
エストロゲンとイソフラボンの関係について

先日、CEF療法後の治療方針についてということでお伺いさせていただいたものです。丁寧なご回答ありがとうございました。実は今、大豆製品に含まれるイソフラボンがエストロゲンの過剰な分泌を抑えるなどで乳がん予防に良いと聞き、毎日コップ一杯程度の豆乳を摂取しています。お伺いしたいのは、イソフラボンは植物エストロゲンと呼ばれ、女性ホルモンに似た働きをするとのことですが、これからホルモン療法でエストロゲンの分泌を抑制しようとする時に、同時に植物エストロゲンのイソフラボンを含む豆乳を積極的に摂取して問題ないでしょうか。素人考えでは引き続きイソフラボンがエストロゲンの過剰な分泌を抑えてホルモンバランスを整えてくれそうな気もする一方、イソフラボンが乳がん細胞の鍵穴に取り付いてむしろ活発化してしまう逆効果になりそうな気もしてしまい、悩んでいます。人工的に薬で更年期障害状態を作り出そうとするのに、女性ホルモンに似た働きをする物質を含む食品を摂取することで、ホルモン療法の意味が薄まってしまうのでしょうか。それとも療法の効果はそのままに、更年期障害のような副作用だけイソフラボンで緩和されるのでしょうか。よろしくご教示ください。

イソフラボンが乳がんの予防に有効であるという根拠は知りません。また、すでに乳がんにかっかった人で、再発防止効果、あるいは再発を促進するのかの検討もありません。乳がんの再発防止を第一に考えるのであれば、わからないこと、心配なことはしないことです。(文責 徳田)

 

No.713-1】 01年12月10日 M.H.
脇のしこりについて

35才、3人の子持ち主婦です。今年初めて乳ガン検診を受け、脇のリンパ腺付近に小さなしこりが見つかりました。様子を見ましょうと言われて、半年後に再検査を受けました。超音波と触診を受けましたが、また様子を見て半年後に検診するか、気になるのであれば切除したらどうですかと言われました。切除すれば良性か悪性か判断できるそうですが、いろいろ調べてみると細胞検査と言う方法があることを知りました。細胞検査については特に何も言われなかったのですが、適用できる場合とできない場合があるのでしょうか。手術自体は局所麻酔の日帰り手術で家事にも影響ないと聞きましたが、傷跡や後遺症が心配なので、できれば手術せずにと思っています。アドバイスをよろしくお願いします。

リンパ腺なのか乳腺のしこりなのかによって方針は大きく違います。腋のリンパ腺のしこりであれば、6カ月たってあまり変化ないのであれば悪性腫瘍の可能性はまずありません。細胞診で悪性の細胞がでなければさらに安心できます。
乳腺のしこりであるとすると、細胞診でも悪性の15%は良性と診断されてしまいます。超音波の所見にもよりますが、悪性の可能性も完全に否定できないのであれば、切除して白黒をはっきりつけた方が安心でしょう。手術に伴う後遺症はあまりなく、メリットのほうが大きいと思います。(文責 徳田)
 

No.713-2】 01年12月13日 M.H.
リンパ腺切除について

回答ありがとうございます。乳腺にはしこり等はなく、リンパ腺だと言われました。細胞診の話は出なかったので、一度相談してみようと思います。リンパ腺の場合には、細胞診の結果で切除による検査と同等と考えてよいのでしょうか? また、安心するために切除という選択肢もあると思いますが、リンパ腺部を切除することによるデメリット、リスクとかないのでしょうか? 医師の意見を聞く際の予備知識、セカンドオピニオンとして知っておきたいと思いますので、よろしくお願いします。

リンパ腺であるとすると、悪性の可能性はあまりありません。したがって、切除が診断をつける上では一番確実ですが、細胞診をして悪性の細胞がでなければ、しばらく様子を見てもいいと思います。すこしでも可能性があったら心配というのであれば切除ということになります。リンパ腺は、はれているのを一つとるだけですから、皮膚に傷はつきますが、後遺症はまずありません。(文責 徳田)

 

No.712】 01年12月10日 fuji   
術後の検査について

手術から3ヶ月経ちました。(右非定型 Uaリンパ転移0)現在フルツロンとノルバディックを内服しています。免疫が下がっているのかすぐに風邪をひきます。先日は「感染性胃腸炎」にかかってしまいました。以前の私には考えられないほど疲れやすく体力がおちているのがよくわかります。ところで退院後数回受診しましたが、顔を見せ薬を貰うだけ、血液検査は一度もしていないし、傷口を診られることもありません。私はもともと白血球が少なく(3,000から3,800)、こんなに風邪をひくのは白血球が減少しているからではと素人考えをしてしまいます。主治医に血液検査を希望してもいいものでしょうか。今後受ける検査としてはどんなものが考えられますか。

フルツロンは抗がん剤であり、重篤な副作用を起こしうる薬剤です。飲み薬だからといって、油断してはいけません。白血球や血小板、肝機能など定期的な検査が必要です。主治医に、血液検査を含めて心配な点を相談しましょう。下痢も頻度の多い副作用のひとつです。感染性胃腸炎と決めつけないで主治医に何でも相談すべきです。(文責 徳田)
 

 

No.711】 01年12月10日 M.Y.   
リュープリンに関して

今年9月に乳癌全摘手術を受け、術後の補助療法として4週1度のリュープリン注射とノルバデックスで加療しております(閉経前、ホルモン感受性陽性)。そこで伺いたいのですが、リュープリンに関して以下のような記述が医療用医薬品の添付文書情報にありました。
『「効能又は効果に関連する使用上の注意 」閉経前乳癌の場合、本剤による手術後の補助療法については有効性、安全性が確立していないので、治癒手術後の再発防止には投与しないこと。』
わたくしの場合の治療は標準的ではないのでしょうか?主治医からはホルモン療法に使用する薬品の詳細な説明を受けていないために急に心配になってきました。先生のご意見を伺いたくよろしくお願いいたします。

リュープリン(商品名)は、脳下垂体に働いて卵巣の機能をおとして閉経の状態にするホルモン療法剤(LH-RHアゴニストとよばれる)のひとつです。日本では、同じ機序の薬としてゾラデックス(商品名)があります。添付文書にあるようにリュープリンは、術後の再発防止の保険適応を得ていません。一方、ゾラデックスは保険適応になっています。つまり両者の効果、副作用は同等であろうと予測されますが、厳密には、リュープリンには術後の患者さんでの十分な臨床データはないのです。以上の点を主治医にお話しして、今後の方針をご相談下さい。(文責 徳田)

 

No.710】 01年12月08日 okudaira    
受診方法について

はじめまして。 ホームページをみてお問い合わせいたします。31才女性、既婚、未出産。 本年11月中旬に乳房にしこりを確認して乳腺専門医を受診いたしました。その結果、
1) マンモグラフィー、エコー、細胞診にて、内容物がゼリー状ののう胞を認めました。内容物はレベル3で、ガンである可能性を否定できないとのことでした。
2) 遺伝的に実母が今週5年間の闘病の結果、死去。その母である祖母は50代で子宮がんの手術をし、すでに79才にて他界。さらに実妹が10代で卵巣の片側をすでに摘出しましたが、現在は健康であります。
今週の実母死去のショックもあり、今回の症状ではすでに主治医より説明は受けましたが、遺伝的背景もあるのでセカンドオピニオンの必要性を痛感しております。まだセカンドオピニオンは実行しておりませんが、効果的な受診方法を教えていただけましたら幸いでございます。以上、 ご返答おまちしております。

細胞診の結果が3であることから、やはり、しこりだけ切除して白黒をつけるべきです。これは、局所麻酔で日帰り手術でできます。この点まではセカンドオピニオンはいらないと思います。良性であれば、それでよし。悪性であれば、そのあとどうすればよいのか、そこでいろいろな意見が出てくると思います。
お母様は乳がんだったのでしょうか?そうだとすれば、あなたの乳がんのリスクは少し高くなりますが、お祖母様の子宮がん、妹様の卵巣腫瘍(良性であれば)、今のところ乳がんのリスクにはなりません。また、現在のあなたの状況に対する前述の方針は、遺伝的背景はあまり考慮する必要はありません。(文責 徳田)

 

No.709-1】 01年12月06日 iwa  
生検について(1)

38歳です。一年前に左胸に1.1のしこりがみつかり乳頭腫だろうと言われていました。細胞診では良性か悪性か分からないと診断されました。今回1.4に大きくなってるので、外科的に調べることにしましたが お医者様から「調べる為だけに切るのと、少し大きめに胸の4分の1を切りその後切らなくて済むようにする方法とどちらにするか」と、聞かれました。10年間不妊治療を続けており40歳までは諦めたくありません。そのため早く完治したいので、自分的には大きく切ってしまおうと思いますが、家族からはもっと慎重に考えなさいといわれます。どう考えたら良いのかわからないのです。アドバイスおねがいできませんでしょうか。

良性か悪性かの組織学的な診断をつけるために切除するのですから、必要最小限の切除でよいと思います。はじめから大きく切ることはありません。もし悪性という確定診断がついたのであれば、その時点で切除断端にがん細胞が残っていないのかどうかをみて、さらに切除を追加するか決めればよいと思います。(文責 徳田)

 

No.709-2】 01年12月08日 iwa  
生検について(2)

お返事ありがとうございました。先生のおっしゃる「その時点で切除断端にがん細胞が残っていないのかどうかをみて、さらに切除を追加する」というのは、手術中ということですか?通っている乳腺クリニックで「ウチでは採ったものを薄く切ってそれを1週間くらいかけて調べる」といわれました。それに再手術だとまた一月待つことになります。たぶん悪性だとにらんでるから「大きく切ろう」としたらそれで本当に再手術はしなくてもいーのでしょうか?大きく切るということはどのくらい大変なことなのでしょうか? 
{乳腺クリニックです}ので病院的にはとても評判はいいです。でも主治医とよく相談するのは実情難しいのです。入院の予定は来年1月です。宜しくお願いします。

腫瘍だけとるのと、乳腺の1/4切除するのとを比べてみてください。腫瘍だけ切除するのは、局所麻酔で日帰り手術です。1/4切除するのはおそらく全身麻酔でしょう。局所麻酔で切除して、悪性なのかどうか、断端はどうか、十分に調べるのです。これは術中ではありません。(文責 徳田)

 

No.708】 01年12月05日 S.T.   
授乳中の乳癌かどうかの判断は難しいのでしょうか?

はじめまして。現在30才、子供が二人います。(4才と6ヶ月) 出産後2ヶ月近くから、左側の母乳の出が悪いので近くの助産院に通っていました。9月の下旬まで通いましたが、左胸にできたしこり(1つ)が取れないので一度しこりが何か調べてもらった方が良いということで、10月に入ってすぐにマンモグラフィーの撮影、超音波検査、細い針での針生検を行ったところ、クラスUだと言われ、経過を見たいので1ヶ月後超音波検査だけ受けるよう指示されました。そこで1ヶ月後に超音波検査を受けたところ、MRIも受けて欲しいと言われ、次週受けました。ただMRIの際に造影剤を使うと3日間授乳を中止しないといけないと撮影日当日説明をされ、先生からそのような事は聞いていないと造影剤なしを希望しました。その後の診察でやはり造影剤無しの写真では判断が難しいとのことで、今度は局部麻酔をしてから、太い針を刺しました。今週の6日に病理組織の結果が出ます。これでまだ悪性か良性か判断がつかないときはメスを入れて一部を切り取ると言われました。その場合、授乳は一週間はできないとも言われました。今もしこりの大きさは変わらず残っています。教えて頂きたいのですが、
@ 授乳を中止せずに検査をしてはもらえないのでしょうか? 現在母乳とミルクの混合ですが、ミルクは一日2回(1回100ml)のみで母乳を与える方が多く、できればこのまま与え続けたいのですが・・・。
A なぜ授乳中だと超音波や針生検だけでは判断がつきにくいのですか?
B もし乳がんでなければ、しこりは何だと考えられますか?
C 良性でも治療も兼ねて取っておいた方が良いと言われましたが、本当に取らなければいけないのでしょうか?
D 太い針を刺した部分にさらにしこりができています。

お忙しいとは思いますが、お返事の方、どうぞ宜しくお願い致します。

1)MRIの造影剤が乳汁に移行する可能性があるため、お子さんに対する影響を考慮したためと思います。
2)細い針による吸引細胞診と思いますが、授乳中でなくても診断がつかないことはあります。
3)画像所見などを見ていないので、お答えできません。腫瘍であるとすれば、良性の線維腺腫がもっとも多い疾患です。
4)良性であればとる必要はまずありません。良性であると確定診断をつけることが難しいのです。そのために太めの針で固まりとして組織をとったのではないかと思います。通常は、これで診断がつきます。
5)おそらく内出血のためだと思います。1-2週間で吸収されるはずです。(文責 徳田)

 

No.707】 01年12月05日 mika      
胸のしこり

2年半前から胸のしこりと痛みが治らなくてとても不安です。2年半前に産婦人科に行った時は乳腺症と言われましたが、注射を打っても痛みが和らがないので2、3回行ったきり自宅で様子をみていましたが、いっこうによくならないのですごく不安になってきました。産婦人科では触診だけだったので、外科に行って(最近知った)触診以外の検査を受けたほうがいいのか、またその時産婦人科で乳腺症といわれたことや注射が効かなかったことなどを正直に言ったほうがいいのでしょうか。言ったら、気を悪くして触診だけで検査をしてもらえないような気もするのですがどうなんでしょうか。かかり方が分からないし不安です。あと、この状態で妊娠とかもできるのでしょうか、また、妊娠してもいいのでしょうか。ホルモンの関係で妊娠したら治るものなんでしょうか。産婦人科の先生には「そんな状態じゃ無理だ」と言われ目の前が真っ暗です。まだ子供を産んだことが無いしもう生みたい年です。これが治らないと妊娠してはいけないんでしょうか。お願いします。悩んでいます。教えて下さい。28才主婦です。

まず乳腺専門医を受診しましょう。そこで、産婦人科でのことをお話し下さい。乳がんでなければ、妊娠しても何ら問題ありません。(文責 徳田)

 

No.706】 01年12月05日 T.S.       
乳房のしこりと授乳中の診断について

はじめまして。私は38歳で子供は四人、一番下が8ヶ月でまだ母乳をあげています。数カ月前から右胸の外側に大きなしこりがあります。直径2cmくらいの円盤状で、表面はボコボコした感じです。触ると軽い痛みがあります。授乳中のせいか、左右とも胸のいたるところにポコポコクリクリしたしこりのようなものがたくさんあり、あまり気にしていなかったのですが、この部分のしこりは大きめで平たい感じで、他のしこりとは違うようです。また先日お風呂上がりに鏡を見たとき、そのしこりのせいか、左右の胸の形があまりに非対称だったのに驚き、気になりはじめました。お乳で胸がはってくるときでも、そのしこりの部分はペタンとしたままです。お乳の出具合には左右で特に違いはないと思います。実は上の子供の授乳中にも似たようなことがあり、その時は診察を受けたのですが、「授乳中ではよくわからない、断乳してまだ気になるようだったらまた来て下さい」 と言われ、その時は数カ月後に断乳した後は気にならなくなったためそれっきりでした。今回もきっとそうだろうと思うのですが、やはり多少の心配があります。すぐに断乳して、しこりがなくなるかどうか確認した方がいいでしょうか。それとも、すぐに断乳しなくても悪性のものであれば授乳中に診断をうけてもわかるものでしょうか? よろしくお願いいたします。

授乳中であっても超音波であれば、腫瘍なのか、ミルクがたまった袋なのか診断可能ですので、断乳を考える前に専門医を受診してください。(文責 徳田)

 

No.705】 01年12月03日 M.K.        
線維腺腫について

はじめまして。29歳、独身です。先日胸にしこりがあるのを見つけ、専門の先生に診察してもらいました。触診、エコー、レントゲンを行い、ほぼ線維腺腫に間違いないとのこと。大きさ1.8cmくらいでしたが、「今後大きくなる可能性があり、機会を見て切除したほうが良いでしょう。このままでも大丈夫ですが、これから妊娠などした時、かなり大きくなりますよ。」とアドバイスをいただきました。「この際切除した方がいいよ。」との母の勧めもあり、手術を決心しました。「40分くらいで済む簡単なもの。外来手術だし。」と言われましたが、今までに経験がないだけに、不安ばかりがつのります。「無理して手術しなくても良かったのかなぁ?」との思いもあり、正直迷ってしまいます。将来のことも考え、やはり勇気を出して手術した方が良いのでしょうか?ご意見をよろしくお願いします。

確定診断がつけば、線維腺腫は良性腫瘍なので原則として切除する必要はありません。確かにホルモンに依存するところがあって、大きくなったり、小さくなったりすることがあります。大きくなるようだったらその時点で切除すればよいと考えます。線維腺腫の診断がはっきりしないのであれば、多少太めの針で組織を採取する方法で診断をつけます。線維腺腫自体ががん化することはありません。(文責 徳田)

 

No.704】 01年12月03日 hoshi        
母の乳がんについての相談

母は11月28日に乳がんと診断され、母の話ではしこりは2センチほどで、リンパへの転移はないだろうということです。ただ、しこりの部分が痛むそうです。そして、手術のことなどの話を主治医の先生と話してきたようなのですが、入院が年明けの1月10日頃というのです。母も12月は忙しいからと言って年明けでいいと言っていますが、手術までにそんなに時間があいていいものなのかとかなり心配です。12月中に検診が2回あるそうです。その時に進行がすすんでいれば手術も早くなるかもしれないということですが、そういうものなのでしょうか? 手術までに時間があることで、他への転移が一番心配ですし、ガン細胞の増殖、術後の再発、転移も心配です。この件で先生のご意見をお聞かせ頂けたら・・・と思います。よろしくお願いいたします。

乳がんの増殖のスピードから考えると1、2カ月の待機はあまり影響はないと思われますが、がんの診断がついた以上一日でも早く処置をした方がよいのはあたりまえです。忙しいからという理由だけで遅らせるのはいかがなものかと思います。(文責 徳田)
 

 

No.703】 01年12月03日 Kiyomi          
ノルバデックスについて

ノルバデックスを今まで服用していましたが放射線治療開始のため服用を中止しました。約2ヶ月服用していてその間、生理は以前と同じように定期的にきていましたが,服用中止後、生理が10日ほどたつのにきません。これはノルバデックスを中止したせいでしょうか?

ノルバデックスには女性ホルモンの作用がありますので、それが中止になってホルモンの状態が変化したために生理が不規則になったのかもしれません。年令がおいくつかわかりませんが、ノルバデックス内服中はまず妊娠はしないと考えられていますので、妊娠による生理の遅れではないと思われます。しばらく様子を見て良いと考えます。(文責 徳田)
 

 

No.702】 01年12月03日 N.F.            
腺様嚢胞癌について

手術の結果、腺様脳胞癌との病名でした。色々調べたのですが特殊型とかで事例もほとんどありません。主治医は「病名でなくステージで考えなさい」といいますがどんな癌なのでしょうか。予後はどうなのでしょうか。

腺様嚢胞癌は、乳がんの0.1%程度を占めるきわめてまれなタイプのがんです。従って、情報はそれほどありませんが、きわめて予後の良好ながんとされています。すなわち、リンパ節への転移や、遠隔臓器への転移もまれです。しかし、術後の追加の治療は、リンパ節の転移の有無など、通常のがんと同様の基準で行うべきであるとされています。(文責 徳田)
 

 

No.701】 01年12月01日 yoshi             
ホルモン療法と漢方薬の相性について教えて下さい

9月に右乳房全摘手術を受けました。38歳、閉経前です。病理検査の結果、ステージ2(1.5×1.5×2.5)、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移0/11、でした。現在はホルモン療法(リュープリン&ノルバデックス)で加療中です。主治医からは予後も良いと思われるという説明を受けていますが、生来虚弱体質であり喘息持ちのため、薬剤師の知人から免疫力向上のためと薦められた高麗紅参を服用しています。それも癌手術後ということで普通の人の3倍量です。そこで、アドバイスいただきたいのですが、高麗紅参には、血行を良くしてホルモンの分泌を増加させるので更年期症状を抑える作用があるとパンフレットに書かれていました。それはつまり、折角服用しているホルモン療養のお薬の効き目を抑えることになってしまうのでしょうか?以前この相談室に大豆イソフラボンの過剰摂取に注意と書かれていましたよね。免疫力をUPさせたいし、もちろんホルモン薬には効いてもらわないと困るし、と思い悩んでいます。乱文で申し訳ございませんが、どうかアドバイスをよろしくお願いいたします。

高麗紅参の女性ホルモン分泌に与える科学的なデータがなく、またホルモン療法との併用での影響のデータもないのでよくわかりませんが、ホルモンの分泌を増加させるので更年期症状を抑えるということがあるとすれば、現在のホルモン療法にマイナスなことも予測されます。乳がんの再発防止ということを中心にコスト、ベネフィットを考えるのであれば、高麗紅参の服用はしないほうが良いと思います。(文責 徳田)