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相談室(No.7801〜7900)

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

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なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次

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名 前

件  名

担 当

7900 08/05/10 S.M 癌はどのくらいの期間で大きくなるのでしょうか? 石山
7899 08/05/10 タキソテールの副作用について(HPNo.7563-3) 石山
7898 08/05/08 S.N. 何回も細胞診をしてもかまわないのでしょうか? 石山
7897 08/05/08 マンモテック 石山
7896 08/05/08 K  娘の胸のしこり 石山
7895 08/05/08 T  骨転移? 石山
7894 08/05/08 カテゴリー2について 石山
7893-1
7893-2
08/05/08
08/05/12
O.Y.  センチネルリンパ節生検の必要性
センチネルリンパ節生検の必要性(2)
石山
石山
7892 08/05/08 S  乳輪、乳頭から黄色い分泌物 石山
7891 08/05/08 L  乳房再建について 石山
7890 08/05/08 M.N. 肺に5ミリの影(HPNo.7794-2) 石山
7889 08/05/08 K  抗がん剤(FEC)の成分と、インプラント治療について 石山
7888 08/05/08 K  PVC(期外収縮)がある場合の術後補助療法について 石山
7887 08/05/08 M.M 石灰化について 石山
7886 08/05/01 S.M. 骨転移の治療について 小池、川本
7885 08/05/01 K.K. ホルモン療法終了後について(HPNo.7009-2) 小池、川本
7884 08/05/01 G  転移肺がんのホルモン療法とこれからの治療について 小池、川本
7883 08/05/01 S  今後の治療方針について 淺川、川本
7882 08/05/01 M.O. 術後の定期検査 PETーCTについて 淺川、川本
7881 08/05/01 K  針生検 淺川、川本
7880 08/05/01 E.K 骨転移について 土屋、川本
7879 08/05/01 K H リュープリンとアリミデックス 土屋、川本
7878 08/05/01 C.O. 手術跡の気になるしこりについて 土屋、川本
7877 08/05/01 J SATB1 土屋、川本
7876 08/05/01 左乳房の湿疹 土屋、川本
7875 08/05/01 抗エストロゲン剤服用と子宮内膜への影響について(HPNo.7785-2) 緒方
7874 08/05/01 H  追加照射&FEC 緒方
7873 08/05/01 A・K 妻(40歳)が乳がんと告知されました 緒方
7872 08/05/01 K H リュープリンとアリミデックス 緒方
7871 08/05/01 KH 検査結果に不安です 緒方
7870 08/05/01 CEAについて 緒方
7869 08/05/01 K.T.  前化学療法と後化学療法について 吉田
7868 08/05/01 N  乳癌の再発率について 吉田
7867 08/05/01 N.K.  術中病理について 吉田
7866 08/05/01 U  CEAについて 吉田
7865 08/04/26 T.K. エステサロンでのエンダモロジー 吉田
7864 08/04/26 K.T 現在の状況について 吉田
7863 08/04/26 Y.M.  乳首の痛み 吉田
7862 08/04/26 転移 吉田
7861 08/04/24 M  一年後の検診までそのままで大丈夫でしょうか? 西川
7860 08/04/24 N.S 線維腺腫 西川
7859 08/04/24 A  左脇のしこりと左乳房 吉田
7858 08/04/24 W  乳管内乳頭腫(良性) 吉田
7857 08/04/24 N M 石灰化について 吉田
7856 08/04/24 M  右胸のしこり 吉田
7855 08/04/24 E K 乳癌術後、黄疸症状?について 吉田
7854 08/04/24 M  右胸に腫瘍があると検査結果で出ました 吉田
7853 08/04/24 S.A. 局部再発の可能性 吉田
7852 08/04/24 J  術後治療について 吉田
7851-1
7851-2
08/04/24
08/06/27
Y.H. 乳房のしこりと痛み
乳房のしこりと痛み(2)
吉田
高橋
7850 08/04/24 Y.K 乳房のしこりと分泌物 吉田
7849 08/04/24 E  石灰化の術後の更なる石灰化 吉田
7848 08/04/16 K.O 再発乳癌の治療法について(HPNo.7837-2) 浜口
7847 08/04/16 セカンドオピニオン 浜口
7846 08/04/16 m,I 胸部CTで右肺に白い影がありました 浜口
7845 08/04/16 T  抗ガン剤の使用について 浜口
7844 08/04/16 ハーセプチンの費用について(HPNo.7483-3) 浜口
7843 08/04/16 K.K 術後療法の開始時期 浜口
7842 08/04/14 K.K.  ホルモン治療について 浜口
7841 08/04/14 M  痛みの有るしこり 浜口
7840 08/04/14 Y子 術前化学療法について 浜口
7839 08/04/14 K  肝臓への転移 浜口
7838 08/04/14 N.Y. 両胸のしこり 浜口
7837-1
7837-2
08/04/12
08/04/16
K.O 再発乳癌の治療法について
再発乳癌の治療法について(2)
浜口
浜口
7836 08/04/12 N.T.  肝転移と乳房再建 浜口
7835 08/04/12 R.K. 乳がんの術後の治療方法について 浜口
7834 08/04/10 K.Y 治療後の妊娠について 浜口
7833 08/04/10 C.S アリミデックス服用時について 浜口
7832-1
7832-2

7832-3
08/04/10
08/05/15
08/08/22
再発・転移のリスクについて
タキソールについて
イオン治療器について
浜口
西川
石山
7831 08/04/10 T.U.  今後の治療法について(HPNo.7711-3) 浜口
7830 08/04/10 T.G 右腕のリンパ浮腫について 浜口
7829 08/04/10 IT  副作用と今後の治療について 浜口
7828 08/04/10 T   検診の結果について 浜口
7827 08/04/10 S・K 主治医とのコミュニケーションのとり方 浜口
7826 08/04/10 T.F.  病理結果 浜口
7825 08/04/10 yh 腫瘤が消えた? 浜口
7824 08/04/07 Y.K.  乳がんの遠隔転移、多発 徳田
7823 08/04/07 Y.K.   左乳輪の掻痒感と分泌物 徳田
7822 08/04/07 K.N.  主治医の説明の意味 徳田
7821 08/04/07 かもめ 術後療法と出産について 徳田
7820 08/04/07 kazu エコーでの3ミリの腫瘍について 徳田
7819 08/04/07 A  乳房切除後疼痛症候群の治療薬について(HPNo.7778-2) 徳田
7818 08/04/07 H・Y ノルバデックスの5年服用後について 徳田
7817 08/04/07 J子 今後の治療と無再発、転移の率について 徳田
7816 08/04/05 S.S.  アポクリン癌?について 徳田
7815 08/04/05 D  授乳開始時にしこり 徳田
7814 08/04/05 K   術後補助療法について 徳田
7813 08/04/05 S・T 手術後の注射について 徳田
7812-1
7812-2
08/04/05
08/06/28
R.K. CMFとFECではどのように違うのですか?
アントラサイクリン系はトリプルネガティブにちゃんと効果がありますか?
徳田
高橋
7811 08/04/05 M  授乳中の骨シンチについて 徳田
7810 08/04/05 Y.H. 点滴のもれについて(HPNo.6743-4)  徳田
7809 08/04/05 R.I タスオミンの効果について 徳田
7808 08/04/05 Y.K 抗癌剤の必要性&効果について 徳田
7807 08/04/04 T.T 今後の治療方法について 俵矢
7806 08/04/04 M  ハーセプチンや抗癌剤治療は必要ないでしょうか? 俵矢
7805 08/04/04 K 化学療法について(HPNo.7756-2) 俵矢
7804 08/04/04 S  集簇性石灰化 俵矢
7803 08/04/04 H  ホルモンリセプター陰性 俵矢
7802 08/04/04 S.A. 乳頭腫について 俵矢
7801 08/04/04 A.H 局所再発について 俵矢

 

 

No.7900】  08年05月10日  S.M
癌はどのくらいの期間で大きくなるのでしょうか?

平成19年2月に健康診断でマンモグラフィ検査を受けたところ、「右乳房精密検査要」ということで、乳腺専門のお医者さんに診てもらいました。結果、異常はなかったのですが、今年4月の上旬に右乳房のしこりに気がつき、同じ病院で検査をしました。針生検の結果は「浸潤性乳管癌・充実腺管癌・核グレード2」しこりは1個で2.2cmでした。CT・MRI・骨シンチの結果、転移はありませんでした。5月中旬にその病院で手術の予定ですが、前の検査時に見落としがあったのかと少し不安になり、知人からセカンド・オピニオンをすすめられました。前の検査から約1年2ヶ月位でそんなに大きくなるのでしょうか?よろしくお願いします。

どのような検査も検診も100%わかる訳でもありませんし、昨年の検診で指摘された所見と今回の癌が場所が同じか、昨年の精密検査はどういった検査をしたのかにもよります。(文責 石山)

 

No.7899】  08年05月10日  K 
タキソテールの副作用について(HPNo.7563-3)

HPNo.7563で相談した者です。FEC4クール終了後、タキソテール1クールを終了しました。その後手足の痺れ、麻痺、手の甲、指、足のかゆみが出てきました。頭皮の前頭部が赤くなっています。本やネットで調べると、タキソテールの副作用に手足の痺れ、麻痺はよく目にしますが、かゆみや赤みについての記載はあまり目にしません。かゆみや赤みは、タキソテールの副作用なのでしょうか?先生が診てきた患者さんの中にも同じような症状を訴えてた人がいるのでしょうか?副作用じゃないとしたら、他の理由も考えられますか?

タキソテール1回で麻痺がおこるのは少ないですが、FECの影響もあるのではないでしょうか。それ以外の症状は、アレルギーか溶解剤に含まれるアルコールの症状ではないでしょうか。投与から発症の時間的経過で想像がつくと思いますが、主治医に必ず伝えて下さい。(文責 石山)

 

No.7898】  08年05月08日  S.N. 
何回も細胞診をしてもかまわないのでしょうか?

申し訳ありませんよろしくお願いします。半年前乳がん検診で、右側に5ミリのしこりがエコーでみつかり、エコーで見る限り良性だから3ヶ月ごとに経過を見るように言われました。でも、なんだか心配で1週間後別の病院に受診しました。そこでは細胞診までしましたが,がん細胞はみつからないとの事でした。半年ごとに経過を見ればいいと言われました。なので,経過は通いやすい近くの最初の病院に行っていますが,違う病院に行ったことと細胞診をした話しはしていません。1回目は変化なしでしたが、今回2回目は形が楕円からまん丸になっていると言われ,「大きさはまん丸になったので,横が5.7ミリから5.2ミリになった。映像でみるかぎり悪い顔はしていないが,形が変わったので念の為細胞診ができる病院に紹介する。」と言われました。しかし、どうしても半年前に細胞診をした事をお話できませんでした。何回も細胞診をしてもかまわないのでしょうか? また以前細胞診をして、がん細胞がみつからなくても、形の変化でガンになっている可能性はあるのでしょうか? 経過を見ると言うことは、良性の場合でもガンに変化する事があるのでしょうか? 正直に今通っているお医者様にお話すべきだと思いますが、何回も細胞診をして構わないののであれば、紹介していただく病院で再度細胞診をしたいと思っています。お恥ずかしい相談だと思いますが、よろしくお願いします。

無駄な侵襲を防ぐ意味で正直に話した方がいいと思います。良性が癌化するのでなく、小さい腫瘤はエコーで良性、悪性が判断できないので、こういった方法で診断せざるをえないのです。(文責 石山)

 

No.7897】  08年05月08日  M
マンモテック

29歳女性です。右乳頭から比較的多量の血性分泌物があり精査中です。数年前、人工流産をしてから生理が重くなり、胸ががちがちに張るようになって、乳腺症といわれていましたが、分泌物は出始めてから数ヶ月くらいです。マンモ、MRI、乳管造影といった画像上では、明らかな病変はないのですが、分泌液のCEAが1,000rを超えていました。こういった場合はDCISなどの悪性の可能性が高いのでしょうか。スメアの結果はまだ聞いていないのに、腺葉区域切除を提案されたため少し心配です。逆に、マンモテックがこの結果でも、良性の乳頭腫ということもありますか?また、わたしの認識では、外科的生検というのは最終手段であり、もうすこし乳管造影なりマンモトーム生検なり、やってみる余地がある気もします。悪性の診断が確定してから、セカンドオピニオンをとって、納得してからオペ
を受けたいのですが、私のような状況だと難しいのでしょうか。一度開いてしまったら、悪性だった場合なし崩し的に最後まで今の病院で取ることになりそうで、主治医の先生は大好きなのですが、再建のことなども考えると候補にあがる医療機関は他にもあるので、のちのち後悔しないか不安です。

マンモテックは当院でも行っていましたが、あまりにも偽陽性が多く当てにならない検査で中止しています。その点以外はおっしゃるとおりで、細胞診の結果次第でセカンドオピニオンも必要だと思います。(文責 石山)

 

No.7896】  08年05月08日  K 
娘の胸のしこり

11ヶ月になる娘がいます。最近右乳輪周囲にあるしこりに気づきました。左はありません。いつ頃からあったのかはわかりません。2週間前に小児科で相談したところ 半年ぐらい様子をみましょう」といわれました。その間、身長の伸びや陰部の状態に注意をしてくださいといわれましたが、色々調べるうちに病気なのかと不安になっています。ほんとに半年ぐらい様子をみてもいいのでしょうか? 

病気といっても特に11か月で癌はないと思いますので安心して良いと思います。小児科医がどんな病気を想定してこのような注意を言われたか、外科医にはわかりません。もう一度聞かれたらいかがでしょうか。(文責 石山)

 

No.7895】  08年05月08日  T 
骨転移?

いつも、拝見させていただいております。2年前に右胸を非浸潤がんで全摘出し、術後に定期健診だけですごしているのですが、昨年11月ごろより生理前に、反対の左胸が張り痛むようになりました。そのことを主治医に伝えると「乳腺症だから心配はいりません」といわれたのですが、その後左腕の内側や脇が痛むようになってきました。ここ1ヶ月くらいなのですが、左肋骨(背中側)が痛むようになり、肋骨に転移したのか心配になってきました。痛むときと大丈夫なときとあります。
1.左胸にはしこりも腫れもありませんが、乳腺症でいいのでしょうか?
2.肋骨が痛むのは転移の症状なのでしょうか?

お忙しいところ、申し訳ありませんが、回答のほどよろしくお願いいたします。

診察しないで炯々には判断できないので、レントゲン写真(マンモ、ろっ骨)や腫瘍マーカーなどを調べるべきだと思います。主治医にもう一度話してみて下さい。(文責 石山)

 

No.7894】  08年05月08日  k
カテゴリー2について

3月に検診を受けた結果、左右共にカテゴリー2・石灰化とありました。経過観察でよいとのことですが、一度詳しい説明を受けに受診したほうがよいのでしょうか?これが乳がんになる可能性はどれくらいでしょうか?毎年マンモは受けるようにしているのですが、次回この石灰化が消えて異常なしとなることはあるのでしょうか。知識がないため不安です。よろしくお願いいたします。

石灰化は、形、大きさ、分布の仕方で良性悪性が判断できることになっていて、カテゴリー2なら経過観察で十分と思います。石灰化については消えないことが多いと思います。(文責 石山)

 

No.7893-1】  08年05月08日  O.Y. 
センチネルリンパ節生検の必要性

妻(54歳)が昨年の乳がん(マンモ)検診で石灰化が見つかり、経過観察の後に先日マンモトーム生検を受けて非浸潤性の乳がんと診断されました。乳房全体に広がっているので乳房を切除することになると説明を受けました。非浸潤かどうかは手術後に切り取った組織を調べて確定されるそうですが、その検査では確実ではないので、切除手術と同時にセンチネルリンパ節生検をしたほうが良いと説明を受けました。しかし、センチネルリンパ節生検をするとまれにリンパ浮腫になることもあるとも聞きました。自分としては出来れば生検はしないほうが良いのではないかと思うのですが、したほうが良いのでしょうか?マンモトーム生検で非浸潤性と判断され、切り取った組織を検査して浸潤性であったにもかかわらず非浸潤性と誤判定してしまう確立はどの位あるのでしょうか?また、浸潤性であったことを見逃した場合のその後はどのようなリスクがあるのでしょうか?回答をよろしくお願いします。

非浸潤癌でなかった場合は再発リスクが高くなり、リンパ節再発や遠隔転移のリスクが高まると言うことになります。診断率の違いは病理医の熱意など様々の要因があり一概には決められません。(文責 石山)

 

No.7893-2】  08年05月12日  O.Y. 
センチネルリンパ節生検の必要性(2)

回答ありがとうございました。一般的には、センチネルリンパ節生検を受けることのリスクより、念のために生検をするのが普通なのでしょうか。

各施設でそのリスクやセンチネルの方法も違います。また今の所、健康保険の適応がありません。(文責 石山)

 

No.7892】  08年05月08日  S 
乳輪、乳頭から黄色い分泌物

初めてメールさせていただきます。お忙しいところ失礼致します。
私は現在22歳なのですが、高校生ぐらいの頃から、乳輪、乳頭から黄色い分泌物や、透明の液体が出て、皮が剥け、爛れて痒くなったり、治まったり、を繰り返してきました。最近特に酷く、ブラジャーをつけると、分泌物で胸と下着の間が固まってしまったりと、とても困っています。どうにかしたいと調べていたところ、乳癌にも同じような症状が見られる、と知りました。胸にシコリのようなものはないと思うのですが、乳癌の可能性はあるのでしょうか?また、乳癌でなかった場合、これらを治す方法はあるのでしょうか? 病院に行くにも何科で見てもらえば良いのか困っていたので、メールさせていただきました。お忙しいと思いますが、宜しくお願いします。

まず乳腺外科に行き、Paget病という乳がんの一種でないか調べ、大丈夫なら皮膚科で治療するのが確実と思います。(文責 石山)

 

No.7891】  08年05月08日  L 
乳房再建について

乳房再建について教えて下さい。全摘と、乳頭と乳輪切除の乳房温存術ではどちらがきれいにできるのでしょうか。とても悩んでます。放射線治療をした場合はどうでしょうか。

慣れた形成外科の意見では、全摘して放射線を使わないまま再建した方がきれいにできると言います。(文責 石山)

 

No.7890】  08年05月08日  M.N.
肺に5ミリの影(HPNo.7794-2)

HPNo.7794で相談し、参考にさせていただき有難うございました。タモキシフェンを変更せずに服用する事にしました。術後二年過ぎの全体検査を4月の頭に半年ぶりにしましたら、去年の9月末には消えていた肺に5ミリの影がまた出ていて、リンパの腫れは術後からずっとあり、主治医からは、「それが数が増えたり増大したら、そのときまた薬の変更など考えましょう」と言われました。こうして、大きさに一年半くらいも変わりのないということは、あまり心配いらないと 思っていいですか。肺は、健全であれば、いっさい影は映らないものでしょうか。

肺の陰影は転移とは限らないので、この方針で良いと思います。(文責 石山)

 

No.7889】  08年05月08日  K 
抗がん剤(FEC)の成分と、インプラント治療について

抗がん剤(FEC)の成分と、インプラント治療についてお尋ね致します。
2007年2月、49歳で浸潤性乳管癌・乳頭腺管癌のため、左乳房を全摘+リンパ管0/22郭清をしました。浸潤5%・非浸潤95%・腫瘍9.0cm×6.6cmと、大きなものでした。3月末より抗がん剤FECを6クールのみ行い、ホルモン療法は効かないタイプのため、現在は6ヶ月ごとの検査のみしております(採血、レントゲン、エコー、骨シンチは年1回)。
乳がん手術前より歯の治療を続けており、2006年10月抜歯後、いずれはインプラントをと予定しておりました。ところが先日、歯科医より読売新聞2008年1月4日の記事を見せられ、抗がん剤(FEC)の中に「ビスフォスフォネート(BP)製剤」が含まれているかどうか、と尋ねられました。乳がんの直接的な治療と関連がなく失礼な問い合わせとは思いますが、よろしくお願いいたします。

含まれません。(文責 石山)

 

No.7888】  08年05月08日  K 
PVC(期外収縮)がある場合の術後補助療法について

ホルター心電図の結果、私にはPCVがあり、一日12000回の症状が出ています。20年ほど前に雑音があるとの指摘も受けています。心毒の心配がある術後化学療法を受けるべきかどうか、アドバイスをお願いいたします。3月8日、腫瘍部分摘出手術を受け、3月19日右乳房全摘手術を受けました(放射線治療を避けるため)。局所切除からの病理結果、9×6mm solid 10mm前後のDCISを伴う。ER(-) PgR(-) Her2 3+ Grade 3 。
全摘術後の病理診断、Remnant of carcinoma(state after lumpectomy)、DCIS 1mm 切除断端(-) n(-)(P08-382)、センチネル(0/3)、センチネル周囲(0/2)。
主治医から術後補助療法として、タキサン + ハーセプチン 4クール、その後、ハーセプチン単独 合計1年の化学療法を勧められました。複数のセカンドオピニオンを受けましたが、
1) 循環器医と臨床医の密接な連携を条件に過剰診療を承知してもらえるなら、タキソテール4クールの後、ハーセプチン一年間。再発の危険性3〜40%。化学療法で再発転移の危険性を50%おさえられると。
2) タキサンは省き、ガンの性質から不安が残るので、ハーセプチンだけ一年間。
3) タキサンよりハーセプチンのほうが心臓に負担がかかる。再発、転移の危険性と心臓に対する危険性を天秤に掛けたら、何もしないほうを勧める。ドクター自身も、何もやらない(再発の危険性10〜20%、ハーセプチンをやっても抑えられるのは1/3程度だから)。心臓に何も心配のない人でもハーセプチン投与で期外収縮が出たので、もともと期外収縮がある人では心配。雑音も出ているしと。

長くなりましたが、以上の異なる意見で、無治療か化学療法か、二者択一をしなければならない状況です。アドバイスよろしくお願い致します。

妥当な提案で、その3つのうちどれでも構いませんが、もうひとつ心エコーをやって心拍出率を調べ、それを指標に心機能が悪化したら休薬変更するということも可能と思います。(文責 石山)

 

No.7887】  08年05月08日  M.M
石灰化について 

マンモグラフィ撮影で良性石灰化があると診断されました。どうしても理解できないことが・・・。ぽつぽつっと石灰化映像が集まっていない場合は良性のに、集まっていたら癌の兆候なのでしょうか。ぽつひとつ・・は、癌の組織ではないのでしょうか。教えて頂けたらと思います。

画像診断は、その所見(石灰化)のパターンと手術標本との比較から、癌の可能性の高いものは集簇するものは危ないと言うことです。がんの確率は5%と言われています。(文責 石山)

 

No.7886】  08年05月01日  S.M.
骨転移の治療について

15年前に左全摘手術、5年前に左脇のリンパに転移があり手術を受け、アルミデックスを3年、現在はフェマーラを1年前から服用しています。先日臀部に違和感があり、診察の時骨シンチを予約して受けました。先日、結果で仙骨に集積が見られるとの事で、来月CTを撮って見るそうです。痛みはないのですが、何かだるいような状態です。以前7年前に圧迫骨折をしたことがあるのでそれと関係してるのかと・・・。もし転移なら、放射線?又は抗がん剤治療でしょうか。色々考えてしまいます.。先生からは、結果がでてからにしましょうとの事です。66歳です

圧迫骨折、陳旧性骨折でも骨シンチで集積が認められることがあるため、今後の治療方針はCTなどの結果を踏まえて慎重に決めていくことになります。もし、骨転移という診断であれば、ホルモン療法の変更が第一選択になると思われます。まだ使用していないAI剤(エキセメスタン)やタモキシフェンが考えられます。また、圧迫骨折の既往があるため、AI剤使用の際には、DEXA法などで骨量を定期的にfollowする必要があり、骨量が減少している場合にはタモキシフェンの使用が勧められます。さらにホルモン剤と併用して、骨粗鬆症の予防にビスフォスフォネート剤も必要となります。骨転移があり、疼痛が著明な場合には、局所的な放射線治療の選択がありますが、仙骨照射となるため、骨盤内臓器障害の可能性も考え、慎重に検討したほうが良いと思われます。またハーセプテスト陽性であれば、トラスツズマブ単剤療法の方法もあります。まずCTの結果が出てから、担当の先生とよく相談していただくことをお勧めします。(文責 小池、川本)

 

No.7885】  08年05月01日  K.K.
ホルモン療法終了後について(HPNo.7009-2)

前回はご回答頂き有難うございました。この度はホルモン療法終了後について質問させていただきます。今年2月までで5年間服用したノルバデックスの治療を終えた後、手術した右も、していない左の乳頭も、手や物が当たると痛い敏感な状態です。分泌物など他に異常はありません。そのようなことが起こることがありますでしょうか。宜しくお願いいたします。

副作用には個人差がありますが、ホルモン療法では一般的に精神面で敏感になる可能性が指摘されています。そのため、乳房に関しても敏感に感じてしまうことがあります。また、特にタモキシフェンは抗エストロゲン作用により更年期障害が認められやすいので、それに伴う乳房痛が認められる場合もあります。いずれにしても、内服修了とともに症状は改善傾向にあると思われますが、今後は定期的な検診(自己検診を含む)が大切になります。また、症状が継続、増悪する場合には、専門的な検査をしておくと安心だと思われます。(文責 小池、川本)

 

No.7884】  08年05月01日  G 
転移肺がんのホルモン療法とこれからの治療について

2005年12月人間ドッグで乳がんと子宮頸がんと診断された。2006年1月に乳がんの治療を開始し、タキソテール9回で4.5×4→1.5×1.2になり、4月に温存手術をしたが、リンパに転移はなかった。7月から乳がん放射線治療30回、その後アリミデックス服用。2月中止。エストロゲン受容体+、ブロゲステロン受容体+、ハーツー+1。2006年5月末に子宮頸がん(1-B)広汎全摘手術。リンパ転移なし。現在左足リンパ浮腫。2度の手術の結果、どちらが原発かは分からなかった。自覚症状としては左乳房にしこりが8年前からあった。2007年4月CT検査により肝転移、生検はしなかった。6月粒子線(陽子線)で肝臓の治療。経過は順調。6月末からアンソロサクソリン5FUを6回抗がん剤治療。2008年3月肺に転移(数ミリから14ミリまで両肺に多数)。現在ナベルビン療法をしている。抗がん剤の効果がなくホルモン療法を開始したが、これでよいのか、他の治療の選択はないのかお聞きしたい。

ホルモン療法としてはAI剤を第一選択として、効果が無い場合には、タモキシフェンへの変更が考慮されます。以前行われていたアナストロゾールの投与中止原因がわかりませんが、アナストロゾール抵抗性でも他のAI剤(エキセメスタンやレトロゾール)が効果的な場合もあります。また、AI剤使用の際には、DEXA法などで定期的な骨量検査が必要になります。骨粗鬆症の可能性が高い場合には、ビスフォスフォネート併用やタモキシフェンの投与選択も考えられます。また、治療開始より約1年と早いうちに転移しているため、患者さんの全身状態を考慮し、ホルモン療法の効果が乏しい場合には、化学療法へのスイッチも考えられます。肺転移の原発がどちらなのか不明ですが、乳がん原発であった場合、今までアドリアマイシン系の抗がん剤が使用されていないので、使用する選択肢もあります。アドリアマイシン系とタキサン系を同時に投与する方法もあり、是非、乳腺、婦人科の担当の先生とよく相談してみて下さい。(文責 小池、川本)

 

No.7883】  08年05月01日  S 
今後の治療方針について

今後の治療方針で迷っております。アドバイスお願い致します。
先月末、非浸潤癌だか、範囲が広いと言う事で、全摘出をしました(53歳女)。病理の結果がでて、「リンパ節転移なし、大部分が非浸潤であったが、微少ながら浸潤癌が見つかる」との報告を受けました。ER+、Pgr-、HER2 3+、核グレード3(核異型スコア2 核分裂像スコア3)。
主治医から「抗がん剤を4回とハーセプチン、その後ホルモン療法5年を勧める」と言われました。微少であるが、顔つきが悪いとの事。しかし、勧めるだけで、私の場合は抗がん剤使用は自分で決めて欲しいと言われました。但し、抗がん剤をするかしないかは私が決めてもよいが、ホルモン療法はするとハッキリと言われ、私も納得しております。やはり、抗がん剤を投与したほうがよいのでしょうか?再発率、転移率は低くなるのでしょうか?最初に、初期の非浸潤と言われていただけに、ここまで考えていませんでした。乳房を失うだけで、済むと思っていました。
1) 私が先生の患者であった場合、先生も抗がん剤投与を薦めますか? 私の担当医は、私が自分の家族なら無理にでも抗がん剤を投与すると言っています。
2) ハーセプチンの投与期間を聞き忘れてしまったのですが、調べると1年という数字をよく目にするのですが、私に当てはめると、ハーセプチン投与1年が終わってから、5年間のホルモン療法に入ると言う事なのでしょうか? それとも、重なる期間があるのでしょうか?
3) 今の私の状況だと、癌細胞が減ったとか、小さくなったとか、抗がん剤をする事によって分かるのでしょうか? 予防的な意味での抗がん剤使用なのでしょうか?

長々と申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

1)  (3)にもお答えしましたが、術後抗癌剤をする意味は、再発を予防するためのものです。その意味から言えば、耐えられる体があれば、「やれるものは全てやった方がよい」と言うことになってしまいます。しかし全てをやっていては費用もかかりますし、副作用の問題もあります。そのリスク(副作用)、コスト、ベネフィット(再発予防効
果)をどう考えるかということになります。ベネフィットを最重視する考え方からは、化学療法を推奨されることもあるかと思われます。あくまで目安としてしか使えませんので、使用していない先生方も多いと思いますが、ホルモン療法、化学療法、ホルモン+化学療法のいずれかを行った場合にどれだけベネフィットに差があるかという事を判定できるツールもあります。おっしゃるような状況(大部分が非浸潤癌で微少な浸潤癌成分、リンパ節転移無し、グレード3、ER+)から、そのツールで推測しますと、ホルモン療法をするベネフィットはある程度ありそうですが、化学療法を加えるベネフィットは数字としてはそれ程高くないかもしれません。ハーセプチンの補助療法としての使用に関してはまだ歴史が浅いですが、(3)でお答えしたような「全身に存在するかもしれない微小な乳癌細胞」をピンポイントにターゲットできるお薬ですので、予防投与の効果はあると思われます。ただし、もともとの再発リスクが低ければ、ベネフィットは少ない可能性もあります。
2) ホルモン療法とハーセプチンは併用できますので、化学療法終了後、同時に投与するというのが一般的かと思われます。
3) 術前化学療法などの場合は測定する「乳癌のしこりそのもの」がありますので抗癌剤の効き目の指標になり得ますが、術後の補助療法では、測定できる「乳癌のしこりそのもの」がありませんので、癌細胞の増減を測定することはできません。一般的な血液検査でも測定することはできません。術後抗癌剤、ホルモン剤投与をする意味は、おっしゃるとおり、「再発の予防的投与」です。全身に存在しているかもしれない、画像でとらえられないような小さな乳癌細胞をたたく事がその意味です。

ご参考になれば幸いです。(文責 淺川、川本)

 

No.7882】  08年05月01日  M.O.
術後の定期検査 PETーCTについて

38歳の主婦です。2年前に非浸潤癌(ミクロ単位の乳癌が広がっていた)で、片側乳房を全部摘出しました。術後は、2年間のリュープリン注射・5年間ノルバデックスを投薬治療することになりました。術後1年たったところで、一度PET−CT検査をすすめられましたが、被爆が心配なので、お断りをし、マンモグラフィと超音波・血液検査だけをしました。血液検査は半年ごとにしています。術後2年目の今、再度、PET−CT検査をすすめられました。「被爆が心配なので、PET−CTはマンモグラフィや超音波や血液検査で異常が認められてからではダメでしょうか?」と質問しましたが、やったほうがいいと言われました。よく考えてからお返事することにしましたが・・・。私のように、非浸潤癌(ミクロ単位の大きさ)で、温存ではなく全摘した者でも、毎年PET−CT検査を受ける必要はあるのでしょうか? マンモグラフィ・超音波、半年ごとの血液検査だけでは足りないのでしょうか? PETだけだと被爆は少ないとネットで書いてありましたが、そこの病院はPET−CTなので、やはり今後毎年受けるとなると被爆が気になります。非浸潤癌、全摘手術後の定期検査で毎年PET−CTは標準検査ですか? お忙しいところ恐縮ですが、ご意見をお聞かせください。

非浸潤癌がメインで、その中には微少な浸潤癌が混ざっていた、という状況だとお察しします。現在、マンモグラフィ、超音波、血液検査を行っていて、フォローアップとして十分な検査はされているのではないでしょうか。PET-CTを受ける必要性については現在は一般的ではないかもしれません。ただ、施設により統一しているフォローアップの方法が少しずつ異なることもあります。マンモグラフィ、超音波、血液検査という様々な方法は少し手間がかかるのに対して、PET-CTは一つの検査だけで包括的な全身検索が出来ることから、有用なツールであるということもできます。従って、それを採用している施設もあると思われます。通常PET-CTで被曝する放射線の量は、CT検査や胸部単純X線検査よりも少し多いですが、大腸のバリウム検査よりは少ない程度で、甚だしく多いということはありません。現在の段階で積極的にPET-CTをお勧めする状況では無いと思いますが、主治医によくご相談なさってください。ご参考になれば幸いです。(文責 淺川、川本)

 

No.7881】  08年05月01日  K 
針生検

初めてご相談させていただきます。よろしくお願いします。現在、乳がんの精密検査中ですが、右側に2ヶ所のしこりがあり、細胞診では、2ヶ所とも5の診断で、乳がんだと言われました。その後針生検、MRI、CTなど行い、ひととおり検査が終わったと思ったら、2ヶ所のしこりのうち1箇所の針生検の結果が出なかったので、もう一度針生検をやると言われました。エコーで確認しながら針を刺していて、ちゃんとしこりの部分に針が刺さっている写真も見せられましたが、それでも結果が出なかったとのことでした。MRIその他では癌の所見なので・・・とのことでした。針生検で結果が出ないとは、どういうことなのでしょうか。また、これで結果が出ないと言うこともあるのでしょうか。その場合は、どういうことが考えられるのでしょうか。ちなみに,もう一箇所は、浸潤性乳管癌(充実腺管癌)グレード2、ステージUで、その他への転移はなしと言われています。よろしくお願いします。

針生検ではボールペンの芯ほどの太さの組織を長さ約1〜2cm摘出します。そのさい、超音波で確認しながら癌組織をねらってとります。一般的に、 1cm前後と目標になるシコリが小さいと組織を採取することが難しくなってきます。まわりの組織との境界が見えにくいこともありますので、さらに同定が難しくなることもあります。CT,MRIで映っていても、超音波で見えにくい、と言う腫瘍もあります。一番あやしいところを狙って取ったとしても、残念ながらそういった要因が重なり、針生検で運悪くとれないこともあるのです。さらに診断がつかなかった場合、CT, MRI, 細胞診で、その部位は乳癌である可能性が高いわけですから、局所麻酔で摘出生検をする場合もありますが、乳房切除(全摘)をするのであればその必要は無いと思います。あやしいところを全て取ることになるわけですから。細胞診だとクラス5とのことですが、「クラス 5」とは癌の顔つきをした細胞がとれていた、という意味ですが、それは、その部分に刺さっていた、ということになります。また、クラス5で乳癌の診断に十分とする施設もありますが、ごくまれに細胞診で「クラス5」でも診断が覆ることもありますし、化学療法やホルモン療法の計画をたてるための情報を得る手段として、さらに針生検で組織を採取をすることは今日では一般的になってきていると言えます。ご参考になれば幸いです。(文責 淺川、川本)

 

No.7880】  08年05月01日  E.K
骨転移について

骨転移について質問させて下さい。私は2000年ステージ1の乳がんで手術を致しました。腫瘍の大きさ1.5cm、リンパ節転移はなし、その後3年のゾラと5年のタモを終了し、今は無治療です。検査は1年に1回、CTと血液検査を行っております。実は今年3月会社の検診でALPが351ありました。この検査は骨転移があっても高くなるとのこと。病院の検査は昨年9月に行い、ALPは306、ICTPは3.6でした。骨転移は考えられるでしょうか? 宜しく御願いいたします。

ALPは骨転移以外でも上昇することがあります(肝疾患、妊娠など)。但し骨転移の可能性が全くないとは言えませんので、会社検診の検査結果を持って、主治医の先生に相談しましょう。 (文責 土屋、川本)

 

No.7879】  08年05月01日  K H
リュープリンとアリミデックス

2004年、42歳で左胸の手術(乳頭腺管がん)をいたしました。「リンパ節転移なし・腫瘍径1.7cm・ホルモンレセプターともに陽性・グレドー2・HER-2陰性」でした。術後放射線治療のあと、リュープリン2年とエマルック5年でホルモン療法がはじまりました。あと2年という昨年12月に子宮癌検診で子宮内膜に異常があり(クラスW)、精密検査となりました。結果、子宮内膜増殖症といわれましたが、悪性の細胞は見つかりませんでした。安心したものの、エマルックを服薬できなくなり、今年3月まで無治療となりました。そして生理もまた始まってしまい、今月主治医よりリ、「ュープリン+アリミデックスをあと2年」と言われました。間をあけてリュープリンを4年注射することになったわけですが、4年も注射して大丈夫なのかという不安と、先週リュープリンを注射しアリミデックスの服薬をはじめたのですが、関節痛や頭痛、からだがだるくなりました。元気だったのに体調が悪くなってしまい、気持ちが落ち込んでいます。最初にホルモン療法を始めたときには、このようなことはなかったのですが・・・。乳がんの再発リスクと副作用やその他の病気になることを比較したら、言われたとおり治療を続行するべきなのか迷っております。

関節痛などはアリミデックスの副作用と考えられます。日常生活の質を著しく低下させるような副作用は、今後の治療継続に影響を及ぼします。現在の症状や、治療について疑問に思っておられる点を主治医の先生にご相談なさってはいかがでしょうか。(文責 土屋、川本)

 

No.7878】  08年05月01日  C.O.
手術跡の気になるしこりについて

はじめてご相談させていただきます。現在40歳です。3年前、右胸内側にしこりを見つけ、乳癌であることが判明し、温存手術を受けました。皆様のように詳しいことは分からないのですが、腫瘍は1.5p、浸潤乳管癌、ホルモンレセプターはプラスでホルモン剤がよく効くタイプ、リンパ節転移なし、「悪性度が3以外は、予後の良いものだから心配ないよ」と言われました。手術は、温存手術でセンチネル、治療は、放射線治療30回、2年間のゾラデックスの注射と、5年間服用予定のノルバデックス(現在服用中)です。術後、病院での検査はマンモグラフィを加え、1年目骨シンチとMRI、2年目はMRIのみ、骨シンチは今後2年に一回でいいということで、来月3年目の検査を受ける予定です。体重が7キロくらい増えた以外は特に大きな副作用もなく、仕事にも差し支えなく順調にここまできました。ところが、最近手術した右側の傷痕の上の方にしこりがあるのを感じました。前からあったものなのか、最近になってできたものなのか、分からないのです。実はこういうことが怖くて、自己検診を今まであまりやったことがないのです。ただ手術してすぐ、この辺りにしこりらしきものがあり、痛みもあるので主治医の先生に聞いたところ、『これは、あばら骨ですよ』と言われたようにも思います。でも今回のしこりと同じものか分かりません。今は3か月に一度の通院で、2月には触診もしてもらって、「来月は3年目の検査のため、次回エコーします」と言っていました。先週までは何も気にしなかったのですが、先日なんとなく触ってみたらこのしこり…、傷口は奇麗になってきていますが、今でも手術跡周辺は押さえると痛いですし、ボコボコしています。このしこりが再発ではないかと思うと、愕然としてしまいます。しこりは 1.5〜2pくらいです。来月の診察まで、まだちょうど一ヶ月あるのですが、早く先生に診てもらったほうがいいのか、来月でいいのか迷っているところです。主治医の先生は患者数が多いので、お忙しいと思いますし…。悪性度が3だと再発率も若干高くなると聞きました。触るたび、再発だとしたら…と思うと落ち込んでばかりいます。こういうしこりを見つけたら、やはり一刻も早く先生に診てもらう方がいいのでしょうか?それとも一ヶ月先の検診の時でいいのでしょうか?お忙しい中、長い文章で、つまらない質問だとは思いますが、ご意見お聞かせ願いますでしょうか?

可能性としては、術後の瘢痕(手術した部位が硬くなる)と局所再発が考えられます。早めに主治医の先生に相談されることをお勧めします。また、今回問題なかったとしても、必ず自己触診は行いましょう。(文責 土屋、川本)

 

No.7877】  08年05月01日  J
SATB1

乳癌でカギを握るたんぱく質SATB1が発見されたと新聞に掲載されていましたが、浸潤性乳癌の私たちにとっては、明るい希望です。
1) 食事が欧米化になり、高脂肪を摂取するようになって、日本でも乳癌が増えているそうですが、肉、卵、乳製品に含まれるたんぱく質とSATB1は関係があるのでしょうか?
2) 新薬のハーセプチンやリュープリンは、研究、開発からどのくらいの期間を経て、治療薬となったのでしょうか? 早く、再発、転移を抑えられる乳癌の治療薬ができるといいのですが・・・。
 
唐突な相談で申し訳ないのですが、よろしくお願いいたします。

1)  SATB1は腫瘍の発生や転移促進に関わるたんぱくと言われています。肉や卵、乳製品に含まれるたんぱく質(いわゆる栄養素としての意味合いで用いられるたんぱく質)とは異なります。 但し、高脂肪食は乳癌のリスクを高めますので摂り過ぎには気をつけましょう。
2)  ハーセプチンは、1992年よりアメリカで臨床試験が開始され、1998年にFDAで認可されました。日本では、1996年に第I相試験が始まり、その後、国内第I相試験及び海外試験成績をもとに2000年1月にハーセプチンの輸入承認を申請し、2001年4月にHER2過剰発現が確認された転移性乳癌に対する治療薬として承認されました。臨床試験開始から、実際に患者さんに使用できるようになるまでの期間は、薬剤によって様々です。(文責 土屋、川本)

 

No.7876】  08年05月01日  S
左乳房の湿疹

8年前に乳腺線維腺腫がありましたが、これは自然になくなりました。昨年10月の乳癌健診では異常なしでした。昨年の暮れに、左乳房の乳首から3センチ上部分に蚊に刺されたような5ミリ程度の赤い湿疹(表面)ができました。高脂血症治療のため毎月内科にかかっており、この医師に毎月診てもらっていましたが、湿疹は少しかたくなった程度です。一度検査をしてもらうことになり、5月、近くの総合病院の外科に予約をとってもらいましたが、遠くても乳腺外来にお願いしたほうが良かったでしょうか、心配になってきました。

ご相談の病変が湿疹であれば皮膚科、乳腺疾患であれば乳腺科で診察してもらうのがよいでしょう。 その判断は難しいですので、まずは乳腺科を受診してはいかがでしょうか。(文責 土屋、川本)

 

No.7875】  08年05月01日  S
抗エストロゲン剤服用と子宮内膜への影響について(HPNo.7785-2)

HPNo.7785でお世話になったものですが、新たな事態に直面したため、今後の投薬治療確定のご相談です。
49歳、2月中旬に乳癌温存手術をいたしまして、術後病理も結果は断端マイナス転移なし、極めて非浸潤に近いもので、Her2は1プラス、エストロゲンレセブター8分の7、プロゲストロンレセプター8分の6ということで、放射線があと5回終わればノルバデックスを服用予定でした。しかし術後3月初旬に通い付けの他病院で、初めての子宮体癌検査にて(4年前から1pの子宮筋腫があるため頚癌検査は毎年経過観察で最近はクラス1で問題なしでした)、クラス2の要経過観察と出てしまいました。病理内容は以下のとおりです。
細胞診断:Columnar cell atypia 
細胞所見:萎縮傾向にある内膜細胞を認めます。加えて核腫大、核密度の高い集塊を少数認めます。頚管上皮由来と思われますが念のためフォローアップを希望します。
成分量:Sq(表層細胞)+_ Sq(中層細胞)+_ 頚管内膜細胞+_ 子宮内膜細胞1+
付記所見:経過観察が望まれる
ということです。

このデータをみた(乳癌手術をした)病院の婦人科医は、6月に(3月の検査から時間をあけて?)もう少し詳しい子宮体癌細胞検査をするらしく、(手術をした)同病院の乳腺外科医は、「その結果が出るまで(私の放射線照射終了4月18日以降から6月中旬まで)は、まだ子宮癌ときまったわけではないから、検査結果が出るまではノルバデックスを服用しようか?」とおっしゃっていますが、閉経前の不安定な子宮の状態で、この様な安易な(と言う表現は失礼かもしれませんが)薬の決め方で良いのか心配です。前回もこのコーナーにてアドバイスいただきましたが、私のように、ここ5ヶ月生理がない上、上記のように子宮内部に関して「要経過観察」の場合は、血液中のホルモンレベル(FSHやE2)を測定して閉経しているか否か確認してから、抗エストロゲン剤等の服用すべき薬をきめた方がよいと思われますが、如何でしょうか? 今後私のような症状で(長期に投薬せねばならない場合)、乳癌にも子宮体癌にもならないようにする為には、どの様な薬の選択肢があるのでしょうか?

追伸: 因みに手術(2月半ば)前1ヶ月間、医師の指示により、ノルバデックスを服用しておりましたところ、4週間目位からおびただしい「おりもの」などがあった為に、(医師の指示により)手術入院中から照射5週間の今日迄は服用をやめておりました。こういういきさつもあり、ノルバデックスに限らず今後の「薬の服用」ということに多少不安もあるのも事実です。

「血液中のホルモンレベル(FSHやE2)を測定して閉経しているか否か確認してから、抗エストロゲン剤等の服用すべき薬をきめた方がよいと思われますが如何でしょうか?」その通りです。その結果で、閉経前であればLH-RHアゴニスト+タモキシフェン(ただし、慎重な子宮内膜の経過観察下)が妥当ではないでしょうか。閉経後であれば、何の迷いもなくアロマターゼ阻害剤を使用することになります。ただし、閉経直後であると、アロマターゼ阻害剤が排卵を誘発することがあり生理が戻ることも考えられます。その際は、ホルモン治療はLH-RHアゴニスト+タモキシフェンに落ち着きます。閉経期の患者さんのホルモン療法の選択は、結構難しいことがあるので、よくリスクとベネフィットを主治医に聞いて選択してください。(文責 緒方)

 

No.7874】  08年05月01日  H
追加照射&FEC

乳癌に関してご相談できるとのこと、メールさせていただきました。私は49歳で、3月半ば、乳房温存手術を受けました。大きさは最初は1.6pでしたが、術前化学療法(FECを4クール)で、多少小さくなり、1.5×1.0×0.5となりました。術後の病理結果、リンパ節転移無し、切除断端に癌細胞なし、エストロゲンレセプター、プロゲスアロンレセプター、HER2遺伝子、いずれもー、癌のグレードは1、血管リンパ管への浸入像なしと診断されました。今後は術後化学療法はせず、放射線治療のみということです。ここで、ご相談なのですが、放射線治療内容で、2グレイ25回に追加照射2グレイ8回(計66グレイ)を受けるようすすめられました。追加照射を推奨する理由は、ホルモン受容体がーであることと、年齢が40代で若いことをあげられ、ぜひ受けることをすすめられました。私の認識では、追加照射は切除断端に癌細胞がみられた場合に必要であると思っていたのですが、私のような場合、追加照射を受けておいた方がいいのでしょうか。回数も5回ではなく、8回の方が、より再発を防げるのでしょうか。また回数が増えることによってどんな副作用が考えられるのでしょうか。もう1つ抗ガン剤のことで、FECは通常6クールだと思うのですが、術前4クールのみで大丈夫なのでしょうか。以上ご相談よろしくお願いします。

Hさんの認識が正しいと思います。断端に癌が近くなければ(一般的に5mm以内)、追加照射の必要はありません。さらに、「8回の方がより再発を防げる」というデータは私の記憶ではないと思います。術前化学療法のエビデンスでは、最もしこりが小さくなる効果が期待できるのはFEC100を4サイクルとタキサン系を4サイクルの組み合わせです。術後の再発予防としてのFEC4サイクルは、CMF6サイクルと同じ効果であるということです。したがって、標準的な術後補助療法からは大きくは外れていないが、術前化学療法としては少し少なかったかもしれないということです。(文責 緒方)

 

No.7873】  08年05月01日  A・K
妻(40歳)が乳がんと告知されました

妻40歳が乳がんと告知されました。今年2月、クリニックにおいて超音波で調べたところ「問題なし」と言われましたが、3月はじめにコロコロ動くしこりを見つけ、その後中旬頃から乳房に痛みを感じたため、今月4月初めに再度受診しました。超音波で診た医師からは「2センチ以上ある。触った感じから良性だと思われるが、ややギザギザなところが見えたので、がんの可能性も否定できない。細胞診を念のためしてみましょう。」とのことでした。細胞診の結果は「Ua期の明らかなガン細胞」とのことでした。再度検査でタイプや悪性度を調べ、その後、乳房での広がり具合や転移の有無を調べるためのCT・MRIを経た後に5月半ば頃に手術となりそうです。妻は、短期間でしこりが大きくなったこと、今も痛みがあることなどで、悪性度が高くて転移を起こしやすい進行性のものではないかと不安になっています。コロコロ動くので粘着性のがんではないかとも考えていますが、もっと手術を早めたらいいのかも含めてご意見を賜れれば幸いです。よろしくお願いします。

現実的には4月14日のご相談で5月中旬の手術は、施設によりますが早い方かもしれません。しこりと痛みは関係ない可能性も高いですし、がんの悪性度は、臨床の症状からでは推し量れません。一般的には、後に再発する可能性の高い低いが問題です。年齢、腫瘍の大きさ、脇の下のリンパ節転移の有無、異型度、ホルモン感受性、HER2蛋白の有無などを総合して、この再発リスクを決めます。手術の結果でこれらの要素を判断して、抗がん剤やホルモン治療などの全身の治療を選択します。まずは、手術の結果です。幸運を祈ります。(文責 緒方)

 

No.7872】  08年05月01日  K H
リュープリンとアリミデックス

2004年、42歳で左胸の手術をいたしました。「リンパ節転移なし・腫瘍径1.7cm・ホルモンレセプターともに陽性・グレドー2・HER-2陰性」でした。術後放射線治療のあとリュープリン2年とエマルック5年でホルモン療法が始まりました。あと2年という昨年12月、子宮癌検診で子宮内膜に異常がみつかり、子宮内膜試験掻爬の検査手術をいたしました。子宮内膜増殖症だったのですが、悪性の細胞は見つからず安心したものの、エマルックを服薬できなくなり、今月まで無治療となりました。生理もまた始まってしまいました。主治医は当初はこのまま無治療という選択もあるとの考えだったようなのですが、先日の診察で、リュープリン+アリミデックス2年といわれました。結局あいだをあけてリュープリンを4年注射することになったわけですが、4年も注射して大丈夫なのかという不安と、アリミデックスは閉経後の治療薬ですが、リュープリンを投与することで閉経前の患者でもいいということだと思うのですが、初めての薬なので調べましたら、スティーブンス・ジョンソン症候群などの副作用もまれにあるみたいですし、乳がんの再発リスクとその他の病気になることを比較したら、主治医に言われたとおり治療を続行するべきなのか迷っております。

閉経前の患者さんに、アロマターゼ阻害剤を投与することは、現在ではいまだ一般的ではありません。いわゆる、エビデンスに乏しいわけです。通常は、2ー3年間のリュープリンなどのLH-RHアゴニストと5年間のタモキシフェンです。子宮内膜症などでタモキシフェンが使えない場合、多くはリュープリンなどのLH-RHアゴニストのみを続けて使用します。K H さんの場合、2年間のリュープリンと3年間のタモキシフェンによる治療が行われたわけです。その時点でタモキシフェンが使用できなくなった場合、多くの医師は患者さんと相談して、そこでホルモン治療を終了すると思います。LH-RHアゴニストだけを再開することも、初めに書いたように閉経前の患者さんにアロマターゼ阻害剤を投与することも、エビデンスに乏しいからです。術前のホルモン療法という考え方があり、臨床試験としてLH-RHアゴニスト+アロマターゼ阻害剤の組み合わせが行われています。当然、エビデンスは確立されていません。結論としては、心配であれば「リュープリンだけをあと2年」か、こまめに子宮の検診を行って、さらに「リュープリン+タモキシフェン2年」の選択ではないでしょうか。子宮癌が発見されたわけではないので、LH-RHアゴニストの子宮内膜増殖抑制作用を期待するわけです。(文責 緒方)

 

No.7871】  08年05月01日  KH 
検査結果に不安です

右乳房にシコリをみつけ、最寄の病院でマンモ・エコー針での細胞検査をしました。結果は、「マンモとエコーに1センチ強のシコリがあるが、細胞は上手く取れなかったので、悪・良性は判らない」とのことでした。「四ヶ月後再受診して下さい」と言われましたが、はっきりしないまま四ヶ月もほっといて大丈夫なのでしょうか? アドバイス、よろしくお願いいたします。

情報が少ないので、慎重な回答です。はっきりとしこりがあるのなら、他の施設での診察を受けるべきです。嚢胞という袋状の変化が、マンモではしこりとして映ることがあります。その際は超音波で嚢胞とはっきりわかることが多く、嚢胞であれば、細胞診で「判定不能」という答えがよく返ってきます。嚢胞は、放っておいて構わないものなので、それでも問題ありません。しかし、超音波でしこりとして映っているのであれば、針生検などの細胞診以外の方法で診断をつけることが必要な場合があります。(文責 緒方)

 

No.7870】  08年05月01日  K
CEAについて

2年前に乳ガンが見つかったとき、手術前は1.1 一年後1.7 一年半後1.6 二年後の現在2.3です。主治医は、正常値の範囲内の変動なので気にすることはないと言います。 でも、ジワジワ上がってくるのではないかと不安です。他の検査はすべて正常です。CEAの上昇は再発の前触れでしょうか? それとも正常な範囲内の変動でしょうか?

確かに、上昇傾向にあるように見えますが、再発の前触れと決めつけることはできません。他の検査が正常であれば、正常な範囲内の変動の可能性が高いわけです。腫瘍マーカーの使い方は、再発した場合の治療効果の判定と考えた方がわかりやすいです。Kさんのがんが、腫瘍マーカーを産生しないがんであれば、いくら腫瘍マーカーを気にしても意味がありません。再発がわかって、その際にマーカーが上昇して正常より明らかに高くなっている場合、治療の効果がマーカーで判断できるわけです。値が下がれば効果があるし、上がり続ければ効果がないと判断できます。腫瘍マーカーは、正常範囲より高くなってからでしか意味がないものです。(文責 緒方)

 

No.7869】  08年05月01日  K.T. 
前化学療法と後化学療法について

49才、子供なしの既婚者です。この3月末に、以前からあった胸のしこりが気になり、外科の主治医にエコーで診てもらいましたところ、癌の疑いが強いとのこと。乳腺外科に行きましたところ、マンモの検査のみで癌と告げられました。エコーと細胞診で(クラスIVとクラスV)、その先生に、「2,2cm×2.0cmぐらいで、温存でいける。しかし、手術か前化学療法、どちらかに2日で選んで」とのことで、あまりの情報の少なさに、さすがに2日では決定できずに、資料を借りて他の乳腺外科の先生にお世話になりました。新しい先生は、「これから調べていって、どうするかを決定していきましょう」とのことで、それには、前化学療法も有効だとのこと。(手術した後も必ず化学療法が必要になるかは、まだ判断がつきかねることです。) CTも骨シンチも近日中に行います。そこで、気が早いとは思いつつも、お話をお聞きしたいのですが、前化学療法と後化学療法には、どちらにどのようなメリット、デメリットが考えられるのでしょうか? お忙しいところ、本当に初心者の質問で申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

2.2cm大のしこりの時は術前化学療法を行うか手術を先にするか迷うところです。生命予後的にはどちらを先にしても変わりませんが、術前化学療法で腫瘍がより小さくすることが出来れば、乳房の切除範囲はより小さくすることが可能でしょう。また術前化学療法では、抗がん剤の効果があなたの乳癌にどれ位効くのか直接知ることが出来ます。しかし効果が無かった場合は手術の時期を遅らせたことになります。また手術や術後に行われる放射腺治療の合併症も多少増える可能性があります。(文責 吉田)

 

No.7868】  08年05月01日  N 
乳癌の再発率について

初めて相談いたします。2月末に乳房温存手術した48歳の者です。組織診検査の結果「最大浸潤径:15×8mm 核異型スコア2 核分裂スコア3 トリプルネガティブ リンパ節転移なし」と、言われました。術後治療は、EC療法の4クール(現在2クール目)、パクリタキセル12クール、放射線治療33回と進めていく予定ですが、これで良いのでしょうか? 組織診検査の結果が最悪・・と、思ったのですが、私のような場合の再発率はどのくらいでしょうか? 再発したときの治療も難しいのでしょうか?  

トリプルネガティブの症例は、それ以外の症例に比べ予後が不良ですが、放射腺治療と術後の化学療法をしっかり行えば再発率は10%以下だと思います。しかし再発した場合は肺や肝といった重要臓器に再発(転移)することが多く、治療に使用出来る薬剤も限られますので、かなり厳しいでしょう。(文責 吉田)

 

No.7867】  08年05月01日  N.K. 
術中病理について

37歳女性です。エコー、MRI共に8mm大の腫瘍が見つかり、手術を終えたばかりです。細胞診をして良性と出ても、それを信じて実は悪性であった場合の方が怖いと言われ、細胞診はしておりません。術中病理診断をして悪性だった場合は癌の手術をすると言われたのですが、結局判定が付かず、大きめに切り取って詳しい検査に出す事になりました。悪性と出ればリンパの手術で再度入院になるそうです。そこで質問なのですが、術中の病理診断では判定が付かない事はよくあるのでしょうか? 「すぐ分からない様な物は悪性度は低いよ」と、知り合いに言われたのですが、本当でしょうか? どうぞよろしくお願いします。

術中の病理診断は、通常の病理診断よりも判断がつき難いのは確かです。頻度は正確にはわかりませんが、乳癌の場合5%以下でしょう。でも「わからないものは悪性度が低い」傾向にありますが、一概には言えません。(文責 吉田)

 

No.7866】  08年05月01日  U 
CEAについて

CEAについて。手術前は1.1 一年後1.7 一年半後1.6 二年後2.3 正常値の範囲ですが、少しずつ上がってきています。他の検査に異常はありませんが、とても気になります。この程度の変動は、気にすることではありませんか?

術前に比べやや高くなっていますが、何れも正常値内であり気にする必要はありません。正常値(5以上)を超えて次第に上昇する時は要注意で、画像検査が必要でしょう。(文責 吉田)

 

No.7865】  08年04月26日  T.K.
エステサロンでのエンダモロジー

40歳の独身女性です。昨年12月、乳房温存法にて手術、レベルは「IIb・しこりは3cm、リンパ転移なし」でした。(また、癌はカプセル状になったしこりの中にのみ認められたとのことでした。) 現在、ホルモン剤(タモキシフェン)、放射線治療をしております。ホルモン剤による影響か、更年期症状(不眠、食欲不振、欝、めまい)に加え、むくみ・体重増加が顕著に現れてきました。知人に、エステサロンでのエンダモロジー(機械を使って、セルライト・脂肪を燃焼・縮小するマッサージ)を勧められましたが、このような施術を受けても問題ないものでしょうか? お忙しいところ恐縮ですが、アドバイスいただけますと幸いです。

タモキシフェンは、弱い女性ホルモンようの作用をもっていますので、あまり更年期様の症状は起こさないと思います。お尋ねのマッサージについては、これを受けたからといって乳癌が再発しやすくなることは無いと考えますので、問題はないと思います。(文責 吉田)

 

No.7864】  08年04月26日  K.T
現在の状況について

55歳、ステージ2B、HER2(-) pgr(+) er(+)です。現在術前化学療法中で、前半アドリアシンとシクロフォスファミド、後半タキソテールを投与しています。今AC4回終わってタキソテールの2回目を投与したところです。タキソテールを始める前に行った検査結果を見せてもらったところ、『low echoic lesion の内部に豊富な血流(RI=0.87)を有し、前方境界線の断裂を認めることからCaを考えます。』『両側乳腺は乱れた管状構造を有しており、様々なlow echoic area の混在する不均一な乳腺像を呈しており、低値ながら血流(RI=0.58)を有していることから、厳重なfollow upをお願い致します』 ということが書いてありました。どういうことなのかよくわかりませんでしたが、主治医は忙しそうで聞けませんでした。しこりの内部に豊富な血流があるというのは、どういう状態でしょうか? Caというのはどういうことですか? 厳重なフォローアップが必要というのは、注意すべき状態(あまりよくない状態)ということでしょうか? 化学療法の前半ではあまり効果がなかったようで不安になっています。教えてください。

豊富な血流かあるというのは、恐らく癌がまだ活性を保っていてることを示していると考えてください。Caとは癌(carcinoma)を略したものです。厳重な・・・とは、癌を疑がわせる状態のことです。以上のことより、術前化学療法は、あなたの場合非常に効果的であったとは言えないと思いますが、癌がどんどん増殖していることも無さそうです。規定どおりの化学療法を受けてから、きちんと手術してもらいましょう。(文責 吉田)

 

No.7863】  08年04月26日  Y.M. 
乳首の痛み

左側の乳首が一週間前から突然痛みだし、服が触るのも痛いくらいでしたので、生理前のこともあり2日ほど様子をみていたのですが、治らず病院に行きました。触診とエコーをしましたが、特に内部に変化も見当たらず、痛み止めと抗生物質の薬をいただきました。今も飲んでいて、痛みは薬が効いているのか大分ひいてきました。でも、乳首の腫れのほうは全然変わらず、下の方が腫れています。明日で薬もなくなるのですが、また、病院に行った方がいいでしょうか。ちなみに生理は昨日なりました。今まで、こんなことがなかったので、心配です。分泌物などはありません。考えられることを教えてください。

乳首より細菌が入り炎症を起こしたものと思われます。慢性化すると膿瘍化して治りにくくなります。抗生物質や消炎剤で完全に治すことが肝心ですので、また病院にいって下さい。(文責 吉田)

 

No.7862】  08年04月26日  A
転移

初めてご相談させていただきます。8年前に母が乳がんになり、そのときは温存療法で左胸のがんのまわりだけを取り除きました。リンパ節への転移も見られず、術後は放射線治療に通院していました。毎年検診には欠かさずに行っていたそうなのですが、今年の検診でCT検査をして肺に影が確認され、その後のPET検査で肺に何箇所か転移が見られ、その上、大たい骨、骨盤、脊椎にも転移がみられるとのことでした。本人一人で結果を聞きに行ったため詳しいことはまだわからないのですが、化学療法しか手はないということでした。抗がん剤で、どこまでよくなる見込みがあるのでしょうか。段階的にはかなり進行してしまっているのでしょうか。状況が把握できません。お返事お待ちしております。

乳癌が手術後肺や骨に転移して再発した場合、基本的には完全に治すことはできません。全身に乳癌の細胞が飛び散っているわけですから、治療は抗癌剤あるいはホルモン剤となります。どこまで良くなるかは個人差が大きくわかりませんが、乳癌は薬に反応し易い癌であり、薬の種類も沢山ありますので2−3年以上は持つことが多く、中には10年以上転移がありながら生存している人もおります。治療にあたっては8年前の乳癌の性格(ホルモンやハーツーのレセプターの有無)を調べて、その性格にあった治療法を順番に試みることです。一般にホルモンレセプターが陽性の人は進行がゆっくりです。またハーツーレセプターが陽性であれば、ハーセプチンを使用することでかなりの長期生存が望めます。中には再発巣が消えて治ってしまったのではないかと思える人もおります。しかし乳癌は最初の治療(手術+補助療法)で完治させることが出来なければ再発・転移を起こしますので、肺や骨に転移した乳癌は段階的には進行癌ということになります。(文責 吉田)

 

No.7861】  08年04月24日  M 
一年後の検診までそのままで大丈夫でしょうか?

いつも参考にさせて頂いております。よろしくお願いします。二年前に、しこり2.1cm、リンパ節転移なしで温存手術をしました。二年目の骨シンチ検診で、「片方の股関節のあたりに少し影があるが、いきなりそこに転移という事はまずないので転移ではないと思う。他の検査に異常はないので、一年後の検診でいいですよ」と言われたのですが、確実に違うと言われたわけではないので少し不安です。いきなり股関節のあたりに転移という事もないわけではないのでしょうか? 一年後の検診までそのままで大丈夫でしょうか?

骨シンチ検査で影が出る原因には転移以外、関節の炎症や外傷など、ほかの原因によることが意外と多いです。文章だけでの判断は難しいのですが、担当医の判断では転移以外の可能性を考えられたのだと思われます。ただしその後のフォローを1年にするか半年にするかは担当医の判断によりますので、もう一度よく説明を受けていただくとよいと思います。どうしても心配のようでしたら、一度レントゲン検査をお願いしてみてはいかがでしょうか。(文責 西川)

 

No.7860】  08年04月24日  N.S
線維腺腫

アドバイスいただきたく、よろしくお願いします。34歳主婦です。8年前から線維腺腫の良性と分かり、定期的に検査をしています。シコリは両胸に幾つかあります。3センチ以上になったら切除した方がいいと言われていまして、31歳の時に右胸を2箇所手術しました。このときの手術により刺激を受けたそうで、切除した周りのあちこちには更に新しい線維腺腫が出来てしまいました。左胸にある幾つかのシコリも大きくなってきたので、今度は左胸の手術も昨日してきたばかりです。まだ両胸には幾つかのシコリがありますが、大きくなったらまた手術をした方がいいと言われています。稀な体質だと言われ、取っても取っても出来やすいのだろうとの事です。今回、二回目の手術をし、さすがに気落ちしました。また大きくなったら手術をしなくてはならないのかと思うと憂鬱です。何とか手術をしなくて済むような方法はないのでしょうか? 3センチ以上になっても手術をせずに放置した場合、小さくなってきたりすることもありますか? やはり3センチ以上になったら、手術しかないのでしょうか? シコリが大きくならないように、効果の期待できるサプリや漢方などはありますか? 食事はどのように気をつけたらいいのでしょうか? たくさん質問してすみません。

何度も手術を受けられて大変だと思います。線維腺腫は良性腫瘍でありますが、あなたのように何度も再発や新たな腫瘍の出現を認める方、多発する方がいらっしゃいます。残念ながら確実な予防策はなく特効薬もありません。しかし必ず大きくなる訳ではありません。今後は変化がない場合も考えられますので、引き続き定期的に担当医にみていただいてください。(文責 西川)

 

No.7859】  08年04月24日  A 
左脇のしこりと左乳房

私は20歳の独身女性です。結婚経験も妊娠経験もありません。高校時代に左乳房(乳リン)が痒くなり、掻いていると黄色い汁のようなものが出てきて下着が汚れていました。一ヶ月ほど経つと痒みも収まり、薄いカサブタのようなものができました。今も痒みはないのですが、左乳房の(乳リン)だけ皮が少し剥けているような、かさかさと少し乾燥しているみたいになっています。そういった症状はアトピー持ちの方やアレルギー持ちの方もなると聞いたことがあり、自分はアトピー持ちなのでそのせいかと思っていました。
左脇のしこりは、脇のちょうど脇の毛が生えている部分で、汗腺がバイキンのせいで腫れているのだと思っていました。何度か腫れたことがあり、膿が出ることがあって出たあとは痛みもひいていたので・・・。触らなければ痛むことはありません。しばらくすれば小さくなって痛みも収まります。 一度だけ両方の乳頭から白いちょと粘りのあるものが出てきたのですが、そのあとは出なくなりました。
これらの症状は乳がんに関係しているのでしょうか?叔母さんが乳がんで片方の胸を全摘出しています。長文になりましたが、何かご意見とアドバイスをお願いいたします。

現在までの症状、アトピー性皮膚炎によるものと思われます。乳癌とは関係ありません。しかし将来乳癌ができないとも限りませんので、検診などを積極的に受けるようにして下さい。(文責 吉田)

 

No.7858】  08年04月24日  W 
乳管内乳頭腫(良性)

昨年乳管内乳頭腫(良性)で手術をしましたが、今年に再発して、また手術を勧められています。傷痕が残っている場所の上に再発して、しこりが三センチでもりあがっていて、うつ伏せになると圧迫されて苦しいです。この病気は切るしか方法はないのですか? 完全にしこりを無くすには胸を全部取るしか無いけど、やりすぎなので、しこりがでたら手術しか方法はないと主治医が言ってましたが、乳がんの様に薬物療法は出来ないですか? またこの病気は乳がんにかかりやすいのですか? 食事に注意しなければいけないですか? 

乳管内乳頭腫に有効とされる薬物はなく、切除するしか方法はありません。乳頭腫(症)が組織学的に異型を示す場合、後に乳癌になることがあるとされております。その意味でも切除して病理検査をする必要があると思います。(文責 吉田)

 

No.7857】  08年04月24日  N M
石灰化について

先日、乳がん検診を受けたところ、右胸に石灰化しているものが1つあるとの結果がでました。カテゴリー2ということでしたが、説明していただいた医師がマンモグラフィーの画像を見て、「たぶん、これのことだと思う」と、1つの白いものを指しておっしゃったのですが、たぶんとはどういうことなのでしょうか? 普段から自分でも気をつけて、1年後の検診でよいとのことでした。電子カルテにカテゴリー2と書かれてはいましたが、「たぶん」と説明された医師の事を信用していいものか悩んでいます。乳腺専門の医師に再度、診察していただいた方がいいのでしょうか? よろしくお願いいたします。

石灰化といっても、悪性を疑うものから明らかに良性のものまであります。カテゴリー2の石灰化というのは、明らかに良性と診断できる石灰化です。なぜ「たぶん」といったのかは判りませんが、一年後の検診で十分だと思います。(文責 吉田)

 

No.7856】  08年04月24日  M
右胸のしこり

40歳。1歳の息子がおります。4月の始めに右胸にしこりを見つけ、乳腺外来を受診しました。触診、マンモグラフィー、エコーでの所見は「多分良性」とのことでしたが、念のため細胞診を受けました(しこりの大きさは25mmほど)。その結果、クラス4。悪性の可能性が高いという結果でした。しかし、この時点で(発見から2週間)しこりの大きさが半分程に小さくなっていました。Drも首を傾げていました。細胞診の結果を受け、MRI、マンモトーム生検を受けましたが、しこりが小さくなったことが気になります。悪性であった場合、しこりが小さくなるという事はあるのでしょうか?

乳癌でも癌の部分が出血などを起こして腫大していた場合、出血が吸収されることにより、しこりが小さくなることがあります。また癌自体ではなく、周囲の乳腺が生理などの関係で腫大していた場合も小さくなったと感じるでしょう。いずれにしてもclass4であれば、癌である可能性は高いと思います。(文責 吉田)

 

No.7855】  08年04月24日  E K
乳癌術後、黄疸症状?について

再びお世話になります。宜しくお願いいたします。お陰様で、今年の8月で術後2年たとうとしております。最近の母は外見的にはいたって健康そうで、つい先日受けた検査でも特に異常はみられず、本人は安心して帰ってきました。数値が「悪玉」も多いが「善玉」も多いので体調面は問題ないでしょうと言われておりました。ただ、目が両目が黄色く見えたので「疲れてる?」と聞きましたところ、「特にしんどくはない」との事でした。乳癌手術時「Ub・リンパ転移は無し・しかし血流に乗って癌細胞が散らばっている可能性あり・ホルモン療法で」ということでしたが、当初の説明では術後2〜3年で再発が多いと聞きました。「沈黙の臓器」として知られる肝臓に遠隔転移があったとしても検査で発見されるまでにはかなり時間有すると思うのですが・・・。検査では異常無しでも、黄疸が見られることはあるのですか? また、少し気になっておりますのが、診察時、主治医に「んんん・・・?」と顔色など見られたようですが、母が「そんなに太ってますか?」など先に言ったので「そうですね。ちょっと太られました・・・」と主治医は切り替えしていました。私的には「目の色が黄色い事に疑問を抱いたのでは?」と先に深読みしてしまいました。お忙しい中恐縮ですが、お返事頂ければ有難いです。

乳癌が肝臓に転移し大きくなりますと、最終的には黄疸が出現いたします。しかしこの様な肝臓の転移が存在すれば、検査で異常なしということはまずありません。また肝転移により黄疸が出現したとすれば、倦怠感が非常に強くなります。黄疸は乳癌の転移ばかりではなく、いろんな原因でおこります。黄疸が本当にあるかどうかは血液検査でわかりますし、肝転移の存在もエコーやCTで判ります。黄疸様の症状が軽快しないようであれば、もう一度検査を受けることをお勧めします。(文責 吉田)

 

No.7854】  08年04月24日  M  
右胸に腫瘍があると検査結果で出ました

健康診断で超音波検査を受けたところ、「精密検査要」ということで、乳腺専門のお医者さんに診てもらいました。結果、「超音波で見たところ腫瘍の形の厚みがある(生理直後で胸がまだ張っていた)のが気になるので、針で細胞を少し取って検査をする」と言われ、お願いしました。腫瘍から細胞があまり取れなかったということでした。一週間後、検査結果を聞きにいったところ、「細胞があまり取れていないので、絶対とはいえないが、針を刺した時の腫瘍の感じや年齢から考えても悪性の可能性は少ないでしょう。経過観察ということで 6ヶ月後超音波検査をしましょう」と言われました。とても気にしてしまう性格なので、こちらに質問させていただいたのですが、
1) 針を刺してとれにくい場合、良性の確率が高いのでしょうか?
2) 3ヶ月後に再検診に行こうと思っているのですが、悪性の場合3ヶ月たったら変形していたり大きくなったりして、超音波で見てわかるぐらい進行するものですか?

1) その様に考えてよいでしょう。但し硬癌などの場合は取れない場合もあります。
2) 癌が大きくなる速度はまちまちで、3ヶ月ではあまり変わらないこともありますが、一般的には何らかの変化があるものと思います。(文責 吉田)

 

No.7853】  08年04月24日  S.A.
局部再発の可能性

7年前に乳癌温存手術をしました。髄様癌で1期、放射線も抗がん剤も受けておりません。この度、市の健康診断で局部再発の可能性があると言われ、MRを受けました。結果は、「所見:右乳腺A領域に、径7x5mmの境界明瞭な卵円形の小結節が認められます。ダイナミックスタディでは、同結節は早期濃染プラトー型の増強が認められます。形態上は良性パターンです。経過観察をお願いします。右乳腺AB上縁に、境界不明瞭な不定形の増強が認められます。増強パターンは、早期濃染プラトー型です。非特異的な所見です。同様に経過観察をお願い致します。右腋かに、7mmのリンパ節が認められます。右胸骨傍にも4mmのリンパ節が2個描出されています。造影剤:オムニスキャン、 特殊撮影:Dynamic」でした。骨の検査はしておりません。半年先まで様子をみることとなりました。このままの状態でよろしいのでしょうか? ご相談致します。よろしくお願い致します。58歳、女性。

このMRの結果からは特に局所再発を疑わせるところはありませんので、様子を見てもよいでしょう。もし心配ならば乳腺外来を受診してマンモグラフィやエコーの検査をしてもらってください。(文責 吉田)

 

No.7852】  08年04月24日  J 
術後治療について

母(46歳)が乳癌になりました。ステージ2a、4cm大のしこりがありました。ハーツーはマイナス、他の2つ(ホルモン?)はプラスです。現在、術前化学療法で随分小さくなり、6月には温存手術です。術前化学療法をすると術後はどんな治療が待っているのでしょうか。告知時の説明だと、「抗癌剤は回数が決まってるから術前に全て終わらせる・放射線治療は行わない」ということでした。最近になって、「そしたら術後はどんな治療を?」と、不安になってきました。また、私なりに調べて、母はホルモン治療が有効な乳癌(pgt?みたいな名前のがプラスでした)だと思うのですが、今ホルモン治療をしてないのは適切なのでしょうか? PETという検査で、すっごく小さい光があったけど、「小さいので転移じゃなくて体を廻っていたのがたまたま写っただけかもしれないし、小さいから抗癌剤で大丈夫」と言われたらしいのですが、その前のCTでも同じ所に微小結石?とかいうのが写っていたらしくて、本当に大丈夫なのでしょうか? 最後に、母は70歳、80歳と長生きできますか? 出来るだけ分かりやすい言葉で教えて頂けると嬉しいです。宜しくお願いします

術前化学療法後の治療は、手術によってどの程度、癌が消えずに残っていたかによって違ってきますので一概にはいえません。お母上の場合、恐らくホルモンの感受性は陽性だと思われますので、ホルモン療法を行うことになるでしょう。抗癌剤とホルモン剤は同時に使用してもその効果は上がらないばかりか、かえって効きが悪くなると考えられており、順番に使用するのか良いとされています。PETとCTの所見については、この記載からではよくわかりません。母上が長く生きられるかどうかについては、術後の病理検査を見なければ何ともいえませんが、リンパ節転移がなく、癌のあまり残っていなければ期待が出来ます。(文責 吉田)

 

No.7851-1】  08年04月24日  Y.H.
乳房のしこりと痛み

私は今21歳で、小学生の頃から両胸にしこりのようなものがあったのですが、普通のことなのだろうと思い放ってきてしまいました。しこりはだんだん大きくなっていきましたが、一定のところで大きくならなくなったと思います。痛みは普段はしこりの一定の部分を押すと少しあり、生理前になると痛みが増す感じがします。乳頭が陥没している(状況によって出てきたりもします)のも乳がんのせいではないかと、すごく不安で、毎日眠ることができず、辛いです。ここでアドバイスいただいた上で、病院に行こうとは思っているのですが…。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくおねがいします。

痛みやしこりの様なものが、左右どちらかにあるのではなく、両方にあるのでしたら何の心配もいりません。生理前に乳房が張り多少痛みがあるのは、個人差はあると思いますが、ごく普通のことです。心配でしたら一度見てもらってください。(文責 吉田)

 

No.7851-2】  08年06月27日  Y.H.
乳房のしこりと痛み(2)

HPNo.7851でお世話になった者です。回答ありがとうございます。実はあのあと、両胸や両脇付近のピリっといった痛みやズキっとする痛みに悩まされるようになり(生理周期にそって程度が変わるとはっきりとはいえない)、不安になったので病院で触診と超音波検査を受けたところ(まだ若いという理由でマンモは受けていません)、右の乳腺に多少水がたまっているが心配ない、とのことでした。痛みはホルモンバランスが崩れているためと言われましたが、これは何か薬等で改善、軽減できますか? 担当のお医者様からは直接胸の痛みを治すような薬はなく、避妊用ピルを飲むと治る場合もあると言われたのですが、これも100%ではないのと、更年期などに影響がでたりしそうで、まだ処方してもらっていません。
あと、前回の相談の続きのようなものなのですが、両胸にある、表面がデコボコしたしこり(下のほうを押すと痛く、胸全体を手でつかむと大きなしこりと思える)は、乳腺であると思っていいのでしょうか? 病院での検査の際に、緊張しすぎて聞き忘れてしまいました。胸がブラもいらないほど少ししかないので、人よりも乳腺に触れやすいのかなとは思うのですが・・・。回答、よろしくお願いします。

症状から推測すると乳腺症でよいかと思います。乳腺症の痛みは、Y.H.様がおっしゃるようにホルモンバランスが崩れているために起こると言われています。Y.H.様は21歳とお若いので、今後自然にホルモンバランスが整い、痛みが改善してくるのではないかと思います。どうしても痛みが我慢できない場合は、女性ホルモンを抑える薬などで対応することもありますが、ほとんどは自然軽快すると思います。なお、乳腺症の方の乳腺は触るとごつごつした印象を受けますので、Y.H.様の乳房は特に心配のない状態であると考えられます。どうしてもご心配な場合は、再度乳腺外科を受診されてよくお話を伺ってきてください。緊張しないように、質問をメモに書いていくと良いかもしれませんね。(文責 高橋)

 

No.7850】  08年04月24日  Y.K
乳房のしこりと分泌物

イギリスに留学している23歳です。去年11月に左外側の上方乳房にしこりを感じてエコーをしてもらい、そのときには線維腫があると言われました。その後もうずくような痛みがあったので、またエコーをしてもらったのですが、そのときは線維腫もないと言われました。そのあとも何度かエコーの検査はしています。でも痛みはあり、最近は強く乳房を押すと分泌物が出てきます。色は透明だと思うのですが、水のようではなく粘性があります。頻繁に出るわけではないのでわからないのですが、膿のようなものと、褐色のものは悪性があると聞きました。このような分泌物はどの分類になるのでしょうか? すべて左側だけです。5月にはいったらイギリスの病院の乳腺専門医の方に見てもらうのですが、英語ですし、うまく伝わるかどうかもわからないので、一度ここでお聞きしようと思いました。よろしくお願いします。

乳頭よりの分泌物が透明粘液様で、エコー検査で特にしこりが無いようでしたら、まず大丈夫です。乳頭分泌のきちんとした分類はないと思いますが、血性の分泌物でない限りは良性のことが圧倒的に多いと思います。念のためイギリスの乳腺専門医に見てもらってください。(文責 吉田)

 

No.7849】  08年04月24日  E 
石灰化の術後の更なる石灰化

よろしくお願いします。38歳になります。去年、検診で直径5mmほどの石灰化が見つかり、詳しい検査後、粘液ガンとのことで、温存手術後、放射線治療をしました。1年後ということで、先週マンモを撮り、主治医からは異常なしとの説明にほっとしましたが、写真を見ると、ちょうど手術をした場所にくっきりした白い点々や塊があったので、尋ねると、術後の跡の石灰化なので大丈夫ですとのことでした。そのときは動転していたのもあって、すぐに納得したのですが、落ち着いて考えてみると、せっかく石灰化を手術して取り除いたのに、以前よりたくさんの石灰化や大きな石灰化ができてて心配です。石灰化は詳しい検査をしないと大丈夫かどうかは分からないはずなのに、「術後の跡による石灰化なので大丈夫」と決め付けて大丈夫なのでしょうか。石灰化がたくさんになったせいか、そこの部分がひきつれて少しへこんでいます。お忙しいところを恐縮なのですが、とても不安で、お返事をよろしくお願いします。

実際にマンモグラフィを見ないと判りませんが、術後は瘢痕組織や乳管損傷によって石灰化が出来易く、この様なものは一目見ただけで術後の変化と断言出来ます。大体は粗大なものが多く悪性の石灰化とは異なっていますが、どうしても心配ならば、細胞診などの検査をして貰うのがよいでしょう。(文責 吉田)

 

No.7848】  08年04月16日  K.O
再発乳癌の治療法について(HPNo.7837-2)

先日はたいへんありがとうございました。
1) 再発腫瘍が小さくならなくても”薬が効いている”という状態があるのですか? 目に見える再発腫瘍に変化がないと、目に見えない微小転移腫瘍に”効果あり”とは思い難いのですが・・・。
2) 再発腫瘍は手術してもしなくても予後に差異なしと聞きますが、なぜでしょうか? 全身に腫瘍を発している再発腫瘍をとらないと、薬での全身治療をしてもどんどん増えるばかりのように思えます。

再発腫瘍は治療していなければ増大するはずですので、増大しないということは治療がある程度腫瘍の増殖を抑えている状態と考えてよいでしょう。遠隔転移の場合には体の中に他にも多数の癌細胞がいると考えられますので1ヶ所の腫瘍を切除しても予後の改善はあまり期待できません。(文責 浜口)

 

No.7847】  08年04月16日  A
セカンドオピニオン

ご教示いただきたく初めて投稿させていただきます。年齢は、38歳です。先日、某国立病院で乳癌検査を受け、下記の結果となりました。
病理組織診断:Intraductal carcinoma G2. left breast,biopsy、その他、X線では浸潤性乳管癌疑い、超音波では、リンパ節腫大をみとめる(Sif #25,55)、扁平、内部高エコーを認め、反応性と考える。ここ数年の職場検診で、乳腺症が認められていたため、定期的に近所のクリニックで診察は受けていましたが、ここ半年ほどに、しこりが倍の大きさなったこともあり、紹介状により、きちんとした検査を受けた結果です。自分が癌と診断されたことが信じられず、セカンドオピニオンを受けたいと思うのですが、病理組織診断の結果が変わることはありえるのでしょうか。素人のため、非常にわかりづらい質問内容で申し訳ありません。どうぞご教示のほど宜しくお願い申し上げます。

小さな組織標本から正確に病理診断を決定することは実際には非常に難しいことですので、稀ではありますが病理診断が病理医によって変わることもないわけではありません。納得して治療を受けるためにはセカンドオピニオンを受けてみて宜しいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7846】  08年04月16日  m,I
胸部CTで右肺に白い影がありました

宜しくお願いします。昨年3月に左乳房の温存手術をしました。閉経前48歳です。
非浸潤癌、センチネル(0/3)、悪性度(2)、ER(+)、PgR(+)、脈管(−)、HER2(検査せず) 断端陽性のため放射線30回、ノルバデックスを服用し現在に至っています。先日、一年検査で、マンモグラフィ、乳腺と腹部の超音波、血液検査、骨シンチ、胸部CTをしました。胸部CTで右肺に白い影(5mm位)がありました。主治医は、乳房からの転移は考えられないとの事で、炎症か腫瘍かも小さすぎて分からず、6ヵ月後に再度胸部CTをするので経過観察と言われました。
質問ですが、私としては乳癌の転移でないのなら、肺の影が小さいうちに肺の専門医にきちんと診てもらった方が良いのではと思います。それとも主治医の言う通り半年後の検査結果を待ってからでしょうか?検査の他の結果は異常ありませんでした。

肺の末梢にあるような小さな影の場合には手術以外には組織を採取するのが困難なケースも多く、実際には経過観察して変化がでてくれば手術も考慮するケースが多いのではないでしょうか。CTをみていないのでコメントは難しいですが、まずは主治医に相談してみたらいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7845】  08年04月16日  T 
抗ガン剤の使用について

12ミリ×11ミリの粘液癌と診断され、3月18日に乳房温存手術を受けました。病理検査の結果、隣に13ミリ径位の腫瘍がありふたつがつながっているとのことで、放射線治療の後、抗ガン剤治療をすすめられています。抗ガン剤はしたくないと思っているのですが、インタ−ネットでこのペ−ジを見つけたので相談してみようと思いました。リンパ節への転移はなかったということです。年令は58才です。よろしくお願いします。

腫瘍径が13mmでリンパ節転移がないとすると、おそらく病期Iの早期癌と考えられますが、ホルモン感受性がないケースなどでは抗癌剤治療によって再発率を下げる効果がある場合があります。抗癌剤治療は必ず受けなければいけないものではありませんが、治療しない場合とした場合の再発率、生存率と、副作用を考慮して決めればよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.7844】  08年04月16日  S 
ハーセプチンの費用について(HPNo.7483-3)

HPNo.7483で投稿したものです。乳房再建のためエキスパンダーを入れていましたが、細菌感染などによって皮膚が破れてしまい、残念ながら再手術でエキスパンダーを取り除きました。今は何もない平らな状況で、HER2が3+なため、近くハーセプチンを予定しています。保険適用になって、自己負担はだいたいおいくらなものでしょうか?計算すると一年間17回点滴しなければならないようですし、来年の乳房再建は広背筋のみで手術する予定でいます。何かと費用がかさむので教えていただければ幸いです。

ハーセプチンの医療費についてですが、術後は3週間毎体重にあわせて1kgあたり6mg(初回は8mg)の投与で薬価は150mgで68,386円です。3割負担であれば、その3割ということになります。また、月2回投与する月は高額医療の適用になるため実際は8万円+αくらいです。 (文責 浜口)

 

No.7843】  08年04月16日  K.K
術後療法の開始時期

母の全摘手術後の治療についてです。術後の病理検査が半分ぐらい出たところで、担当医から、「性質のよいものではなさそうである」と言われ、フルコースの治療になるだろうといわれました。初めに、放射線治療、抗がん剤、ホルモン剤、あと一つ名前(記憶しておりません・・。)といわれたようです。放射線治療の場合、術後2,3週間後から、遅くても6週間以内と書かれたURLを見ました。母の場合、正式な結果と治療についての説明の時に、すでに5週目に入っていて、放射線治療を急いではじめても、術後6週間は過ぎてしまいます。それで大丈夫なのでしょうか?目安としても目安。やはり心配です。何をするにしても、早くした方が、転移や再発のリスクも低くなるのでは?と思うと、期間が空くのは心配です。それに、フルコースといわれると、そんなに悪いものなのか?と思い、ショックです。そんな方は多いのでしょうか? それとも母はまれな例なのでしょうか?

放射線治療につきましては乳房内の再発予防の治療やリンパ節転移の多い場合に手術した周囲のリンパ節に照射することが一般的ですが、いずれも局所の治療であり生存率に及ぼす影響は低く、最近では抗癌剤などの全身療法を優先して6ヵ月後に乳房放射線治療するケースもあり、問題は無いと思います。フルコースのもう一つの治療とはハーセプチン治療のことでしょうか。稀であるとは思いませんが、詳しい病状は主治医に聞いて下さい。(文責 浜口)

 

No.7842】  08年04月12日  K.K. 
ホルモン治療について

ホルモン治療の効果についての質問です。私は36才で温存手術を受け、術前抗がん剤で生理はなくなってますが、現在ノルバデックスを服用し一年過ぎたところです。担当医より、ホルモン剤の服用で、再発を50%抑えると聞きましたが、この数字は リスクに関係なく 全ホルモンレセプター陽性患者でのデータでしょうか? もしそうなら、再発しない50%の人は 無治療でも再発しなかっただろう早期の人たちということになるのではないですか?リンパ節転移4個で ER(+) PGR(-)の私は効果が期待できないのではないですか?ちょっと悲観的ですが、効果が少ないなら飲みたくないと思ってます。よろしくお願いします。

再発を50%抑えるという意味は治療しなかったとしたら再発したであろう患者の半分が治療により再発しなかったということです。再発リスク50%の患者が治療を受ければ25%になり、20%の患者であれば10%になるということです。進行度やホルモン感受性によって違いはあるでしょうが、リスクの高い患者ほど治療のメリットが多いと考えてよいのではないでしょうか。是非治療を続行することをお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7841】  08年04月12日  M 
痛みの有るしこり

30歳、既婚(子供無し)。初めて投稿させて頂きます。ある日、胸が生理前の様に張ったような痛みがあり、生理前なら何も考えなかっただろうけど、生理が終って10日ほど経っていたので、疑問に思い自分で触診しました。一部に打身の様な痛みがあって、その部分を指を添えて押すと、痛みの有るしこりを発見しました。胸のしこりと言えば、「乳がん」しか浮かばなかった私は、とにかくインターネットで情報収集をしました。そして、いろんな乳腺の病気がある事を知りました。自分なりに調べた結果、乳腺の外科を選択して、さっそく病院へ行きました。そしてエコー検査をして、穿刺吸引細胞診をしました。「多分、繊維腺腫でしょう。」と言われました。私のしこりは5〜6ミリで、先生曰く 「しこりが小さいので、ちゃんとした結果は出ないかもしれません」と言われました(悲) 。そして検査結果の前夜、胃の横?あばら骨近辺にまた同じ様な痛みが・・・触ってみると、また小さなしこりが!!胸じゃない所にしこりが出来ていてビックリ!! そしたら、あちこち{ちくちく}するので触ると、小さなしこりがありました!!(お腹・横っ腹など)私は怖くなって、明日は検査結果聞きに行かなくてはならないのに、夜は神経ビンビンであまり眠れずに病院へ行きました。検査結果は、悪性が疑われる細胞は認められないとの事でしたが、まだ断定はできないとも言われ、2〜3ヵ月後に再検査しましょう。と言われました。そして、新たにあちこちに{しこり}が出来た事を告げると、「乳腺に出来るしこりは、あちこちに出ますよ」と言われました。???そうなの???というか、この病気って治るの?と、すごく不安になってます。薬もないし、すごく気分的には気持ちの悪い病気だな〜・・・とブルーになってしまいます。どうか、私の気持ちが少しでも安心できる(希望が持てる)ようなアドバイスがありましたら、ぜひ教えて頂きたいです。あと、あちこち{しこり}が出来ても、検査まで2〜3ヶ月放置はOKですか?

乳腺組織は乳房からわきの下の辺りに分布しており、乳がんは乳腺組織にできるものですから、それ以外の場所に原発することは考えにくいです。おそらく緊張していて主治医の言葉を聞き違えてしまったのではないでしょうか。5-6mmのしこりで細胞診で良性であれば2-3ヶ月経過をみてよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7840】  08年04月12日  Y子 
術前化学療法について

33歳女性。右胸内側の乳首すぐ近くに22×25×18.5cm、進行度Uaの硬がんがみつかりました。セカンドオピニオン先で術前化学療法(抗がん剤投与)によるしこりを小さくして切除範囲を小さくする方法を知りました。主治医にその件を相談したところ、
1) 術前化学療法は7%が10%になるなど、再発の危険が1.5倍になる。
2) 術前化学療法を進めている治療は、やりすぎている場合が多い
3) 術前に投与することで、正しいデータが取れないというデメリットがあり勧めていないが、本人が希望すればやりますとの事でした。
4) 2割程度はしこりが大きくなる人もいるとセカンドオピニオン先で聞きましたが、8割の良好な結果になった人については、再発や転移の可能性も下がるものなのでしょうか。
5) 私としては、美容面や精神面でのメリットと、事前に抗がん剤の効果を確かめられて良いのではと思いますが、総合的に見て、転移や再発のリスクを考えると主治医の方針を取る方が確実なのでしょうか。
6) 方針の異なる医者の下で術前化学療法をお願いしても問題はないでしょうか。

主治医については非常に保守的な印象をうけていますが、Bについては納得できる気がします。手術まで日がないので、サードオピニオンまで受けるべきか迷っています。いずれにしても後悔だけはしたくないので・・・。現在の診断状況について追加させていただきますと、浸潤がんであり、場合によっては乳頭を残せないとの話を主治医から受けています。一度にたくさんお伺いして申し訳ありません。
お手数ですが、ご意見を聞かせていただけないでしょうか。 

術前化学療法には2つの目的があり、ひとつは術前に腫瘍を縮小させ乳房温存手術ができる率を上げることと、もうひとつは術後に化学療法を行うのであれば、その化学療法を早期に行って予後の改善を期待するということです。前者に関して言えば、腫瘍が乳頭に近く乳頭の温存が困難な状況であれば、術前化学療法により乳頭を温存できる可能性が高くなるかも知れません。後者については術前化学療法と術後化学療法では生存率には差がありません。3)につきましては術前に針生検で組織を採取すればあまり問題にはなりませんし、4)については確かにしこりが増大する可能性もありますが、その時点で手術を考慮すればよいのではないでしょうか。少なくとも年齢が若いということと、腫瘍径が2cmを超えるということから化学療法のメリットはあると考えますので、術前化学療法も選択肢の一つと考えます。(文責 浜口)

 

No.7839】  08年04月12日  K  
肝臓への転移

肝臓への転移がわかるものとしては エコーしかありませんか?

肝転移の画像検査としてはエコーの他にCTやMRI検査や全身スクリーニングとしてのPETなどが有用です。(文責 浜口)

 

No.7838】  08年04月12日  N.Y. 
両胸のしこり

ずっと悩んでることがあり、今回投稿させていただきました。現在、25歳(女)独身です。小学生あたり(成長期)から、両胸にしこり?らしきものを発見しました。現在はそれがすごく大きくなっており、胸の全体?に硬い大きなしこり?というか、大きな塊のようなものが1つあります。とてもやわらかい胸とは言えず、胸の中に大きく見せるようなものが入ってる!と言った感じの感触です。生理前以外は、特に痛いわけでもないのですが、ただやはり触ると大きい塊なもので、どうしても気になってしまいます。正面から手のひらで触る分にはあまり気にならないのですか、胸をつまむと、やはり何か大きい塊がある!!というのが、すぐ分かります。小学生からずっとなので、乳癌ではないのだろうと思ってるのですが…。各々の投稿を拝見し、『乳腺腫』と言われるものなのかと思ったのですが、一度診てもらったほうがよろしいのでしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。

小学校から乳がんがあったとは考えにくいので乳腺そのものや良性の腫瘤を触れている可能性が高いと考えますが、心配でしたらやはり一度専門医を受診されることをお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7837-1】  08年04月12日  K.O
再発乳癌の治療法について

1) 再発乳癌(ER+.Prg+)閉経前です。ノルバデックスを飲み始めて効果(腫瘍縮小)が出始めるとすれば、何日後?何週間後くらいからでしょうか?
2) ノルバデックスで効果がない場合、ゾラデックスの追加でまた効果は期待できますか?
3) 早く効き始める=よく効くのでしょうか?

よろしくお願いいたします。

1) 個人差があるので一概には言えませんが、効果判定には3ヶ月前後は必要ではないでしょうか。
2) いままでゾラデックスを使用していたのでしょうか? 再発乳癌については、ノルバデックスで効果がない場合にゾラデックスを追加する有用性を証明するデータはないと思います。もしもノルバデックスが無効であったら抗癌剤治療を考慮することになると思います。
3) 再発治療では腫瘍を縮小させたり消失させることよりも、現在よりも病状を進行させないことが大事です。早く効き始める(再発腫瘍が小さくなる)ことよりも長く効果があることがよく効くということだと思います。(文責 浜口)

 

No.7837-2】  08年04月16日  K.O
再発乳癌の治療法について(2)

先日はたいへんありがとうございました。
1) 再発腫瘍が小さくならなくても”薬が効いている”という状態があるのですか? 目に見える再発腫瘍に変化がないと、目に見えない微小転移腫瘍に”効果あり”とは思い難いのですが・・・。
2) 再発腫瘍は手術してもしなくても予後に差異なしと聞きますが、なぜでしょうか? 全身に腫瘍を発している再発腫瘍をとらないと、薬での全身治療をしてもどんどん増えるばかりのように思えます。

再発腫瘍は治療していなければ増大するはずですので、増大しないということは治療がある程度腫瘍の増殖を抑えている状態と考えてよいでしょう。遠隔転移の場合には体の中に他にも多数の癌細胞がいると考えられますので1ヶ所の腫瘍を切除しても予後の改善はあまり期待できません。(文責 浜口)

 

No.7836】  08年04月12日  N.T. 
肝転移と乳房再建

ご意見をいただきたく初めて投稿させていただきます。現在、乳房再建のためエキスパンダーを挿入していますが、肝転移の疑い有りとのことで、治療やタイミング、転院についてアドバイスをいただけると大変ありがたいです。
現在、37歳、平成18年2月に乳癌の為、左胸切除の手術を受けました。大きさ3.1センチ、リンパ節転移有り(3/24)、組織異型度T、ホルモンレセプター(+)エストロゲン90% プロゲステロン80%、HER2検査(−)。術後、抗がん剤FEC 6サイクル、抗がん剤終了後はゾラテックスの皮下注射、ノルバテックスを服用していました。
昨年末の血液検査で腫瘍マーカーCEAが上昇し、現在も右肩上がりに上昇を続けています。19-12-12(7.0) 20-01-09(8.5) 20-3-05(11.3) 20-04-02(13.5)CEA以外は基準値内です。胸部CT、骨シンチの検査を受けたところ、仙骨への集積亢進の所見。骨転移の可能性の疑いとのことで、PET検査を受けたところ、仙骨には集積がなく、肝臓に局所的な異常集積が認められました。(PET検査の報告書によると、肝S4に集積 SUV=早期5.0・後期5.9 CTでは10mm大のlow density areaを認め、Liver Metaと考えます。と記載されていました) 今週、胃カメラ(異常なし)、上部造影CTの検査を受け、検査結果を待っている状態です。先週からノルバテックス、ゾラテックスを中止し、ゼローダを飲み始めています。平成19年11月に乳房再建の為、現在エキスパンダー(拡張器)を挿入しています。 エキスパンダー挿入中はMRIなどの検査はできない為、全ての検査はできておりません。乳癌手術後は乳腺科のある近所のクリニックで抗がん剤やホルモン療法の治療を行ってきました。
1) 乳房再建については、シリコンへの入れ替え手術を早ければ来月に行う予定です(再建の医師は、エキスパンダは1年位は入れておいたままでも大丈夫。手術を早めるなら5月でも可能。もし抗がん剤をやるのであれば、術後1ヶ月位は間をあけたほうが良いとのお話でした)。シリコンの入れ替えを先にやるべきか、(エキスパンダが挿入されている為に出来ない検査もあるようなので)それとも先延ばしにするか悩んでいるところです。エキスパンダを挿入している場合、どのような治療でも影響ないものでしょうか? 肝転移だったら進行が早く、抗がん剤やその他の治療を先送りにするのは予後に影響するでしょうか?
2) 現在のクリニックでは、肝転移だったら全身に癌がまわってしまっているので、手術はしない、という内容をおっしゃっていましたが、少し調べたところ、症状によるのでしょうが、積極的に肝切除を行う治療もあると目にしました。転移性の肝がんも切除したりするのでしょうか。また他にはどのような有効な治療が考えられますか。正直、抗がん剤の治療は避けて通りたい道です。(血管炎症がひどかったこと、脱毛は避けたいです)
現在のクリニックでは設備が整っていない為、今後、他の大きな病院に行くことになると思いますが、通常の診察を受けたほうがよいのでしょうか? それともセカンドオピニオン外来を受けたほうがよいのでしょうか? 病院はいくつか受診してみたら治療方法の選択の幅が広がるものでしょうか。
3) 現在行っている検査、治療方法でよいでしょうか。不足していると考えられますか?

長々と申し訳ありません。勉強不足のため、内容に失礼なことがあれば申し訳ありません。現在、2歳になる子供がいます。あまり小回りがきかない状態で、検査や受診するのも少し大変です。どうか少しでも情報やお知恵を拝借できると助かります。どうぞよろしくお願い致します。

1) エキスパンダーが入っているとできない検査というのは、おそらくMRIのことではないかと思いますが、PET、CTで肝転移が疑われ、腫瘍マーカーの上昇も認められるのであれば、肝転移を強く疑って治療を優先すると考えてよいのではないでしょうか。治療がエキスパンダーに与える影響はありませんし、治療を先送りにするべきではないと思います。
2) 乳癌の肝転移に対しては、手術などの局所療法ではなく抗癌剤などの全身療法を行うのが一般的です。肝切除や肝の動脈に直接抗癌剤を注入する肝動注療法や免疫療法などの治療を施行している施設もありますが、大規模なデータはなく、やはり抗癌剤による治療を考慮したいところです。まずは紹介された病院で治療につき相談したらよいのではないでしょうか。
3) 脱毛を気にしないのであれば、タキサン系の抗癌剤を使用することも考えられます。(文責 浜口)

 

No.7835】  08年04月12日  R.K.
乳がんの術後の治療方法について

46歳の女性で生理はあり、家族に乳がんの人はいません。乳房温存で昨年12月に手術をし、放射線治療を25回行いました。腫瘍の大きさは2.4センチ、リンパ転移なし、ステージ2、ER、0が60%、1プラスが40%、PGRは0が10%、1プラスが30%、2プラスが50%、3プラスが10%ということでした。ERはオールレッド4+1=5で陽性です。PGRのオールレッドは4+2=6で陽性です。HER2スコアは1+です。Nuclear atypia Score2、核分裂数Score1、Nuclear Grade 1、浸潤f、断端ー、浸潤部最大径2(20.1〜50mm)。
もともと白血球の値が低く3400くらいということ、副作用が多いとのことで、抗がん剤治療を受けるかどうかを悩んでいます。抗がん剤の後、ホルモン治療を勧められました。アドバイスをお願いします。

Adjuvant onlineによれば無治療での10年間の再発リスクが25.8%、ホルモン療法によって再発リスクは9.5%減り、更に抗癌剤治療により9.1%減ります。少しでも再発率を減らしたいというのであれば抗癌剤治療を受けるメリットはありますが、副作用があるのも事実ですので主治医とよく相談して決めて下さい。白血球はもともと高くても低くてもしっかり治療すれば必ず下がりますので、もともと白血球が低いことはそれ程気にしないでよいと思います。(文責 浜口)

 

No.7834】  08年04月10日  K.Y
治療後の妊娠について

非浸潤癌で5年ということでノルバデックスを飲んでいます。既婚、現在34歳です。薬が終わった後妊娠をしていいのか、しないほうがいいのか迷っています。乳癌は10年再発しなくて完治と言われているようですが、5年後ではまだ安心はできないでしょうか。妊娠をすると女性ホルモンが大量に出るようですが、ホルモン陽性の乳癌の場合、再発するのではという恐れがあります。以前放射線医からも妊娠すると再発のリスクはやはり上がると聞いた覚えがあります。私はどうしても子供が欲しいとは思っていませんので、先生の率直なご意見をお聞かせください。まずは自分の身体が第一だと思いますし、健康でないならハードな子育ては無理だからです。私のような癌で、子供を産んで5年以上再発もなく暮らされている患者さんはいらっしゃいますでしょうか。また、放射線治療を受けましたが、治療側の乳房からは母乳が出ないという話も放射線医から聞きました。その場合、乳腺に母乳がつまったりするのでしょうか。よろしくお願いします。

ノルバデックス内服治療中は妊娠はしないようにしなくてはいけませんが、治療が終了すれば妊娠は可能です。また、妊娠が再発のリスクをあげるという明らかなデーターはありません。特に非浸潤癌であれば遠隔転移再発のリスクは非常に低いですから妊娠は可能ではないでしょうか。放射線治療により母乳が詰まって出ないのではなく、乳腺組織が破壊され母乳をつくる能力がなくなってしまうことが予測されます。(文責 浜口)

 

No.7833】  08年04月10日  C.S
アリミデックス服用時について

昨年は母のセカンドオピニオンや治療方針など適切なアドバイスを下さり有難うございました。心から感謝しております。
母は現在、CMF療法6クールを終え、昨年6月よりアリミデックスを服用しております。アリミデックス服用の副作用のせいか、疲れやすい、眩暈がする、頭が重いなどの症状が毎日の様にあり、心配しております。先日までは、眩暈がした時の対処法として、市販の高麗人参をお湯で溶かし服用しておりましたが、最近ある市販の雑誌にてアリミデックス服用時には人参は良いが高麗人参は悪影響を及ぼすと記載があり、今では服用できずただ苦しんでいるといった状況です。もし高麗人参の他に、アリミデックスを服用中でも服用出来る眩暈解消になる食品やサプリメントなどがあれば、是非教えていただければと思い、ご連絡させて頂きました。大変お忙しいところ、恐縮ですが、ご回答をお願い申し上げます。母ともども、先生に深く感謝しております。どうぞ宜しくお願いいたします。

申し訳ありませんが食品やサプリメントについての医学的な情報は存じません。アリミデックスによる副作用であれば女性ホルモンの低下に伴う症状と考えられますが、一般的には更年期障害同様に時間とともに症状が和らいでくることが多いようです。しかし、そうでない場合には他のアロマターゼ阻害剤やタモキシフェンなどに変更してみることも考えてみてはいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7832-1】  08年04月10日  C
再発・転移のリスクについて

今回初めて質問させていただきます。よろしくお願い致します。
3/13に乳房温存手術+リンパ節郭清。病理検査の結果が一部だけわかっている状態なのですが、リンパ節転移の数が5/18、脂肪転移が3/18という結果で、高リスクに入るため、全ての検査結果を待たずにタキソールを始めました。3週間行って1週間休みを3クール行うことになってます。
1) 術後補助療法を行っても再発・転移するということは、それらの治療の効果がなかったため、微小に残っていたがんが進行して再発・転移したという解釈でいいのでしょうか?
2) 抗癌剤の効果を確認する方法はないのでしょうか?
3) 4/8に1回目のタキソールをしたのですが、特に副作用は出ていません。これからなのかもしれませんが、副作用が少ないと抗癌剤は効いてないということになるのでしょうか?

1) 宜しいと思います。
2) 再発した腫瘍などの画像で評価する病変があれば、抗癌剤の効果があれば縮小するので評価できますが、術後補助療法では効果を確認することは困難です。
3) そういうことではありません。(文責 浜口)

 

No.7832-2】  08年05月15日  C
タキソールについて

No.7832で質問させていただいたCです。先日はありがとうございました。
1) 私の母もがんで闘病中です。卵巣がんでTJ療法(タキソールとカルボプラチン)を行ったところ、病巣が大きくなった上、腎機能低下をおこしました。今はタキソテールに変更して効いています。タキソールを使うにしても、私は乳がんなので効き方は違うのかもしれませんが、母の体質を受け継いでいるだろうことを考えると、タキソールで本当に大丈夫かどうか不安です。主治医は大丈夫とおっしゃるのですが・・・。母に効果のあったタキソテールの方がいいのでしょうか? どう思われますでしょうか?
2) 現在、術後補助療法の化学療法中で、タキソールを3週投与1週休×3→ECを3週毎投与×4行うことになっているのですが、順序としてはそれでいいのでしょうか? インターネット検索していると、大体ECを先に行うように書かれています。順序が違うと効果も変わるようなことも書いてあり、心配になっています。今からでも先にECを行う方がいいのでしょうか?
3) 以下の場合、再発・転移の確率はどれぐらいになるものなのでしょうか?何となく主治医には聞きにくくて・・・。よろしくお願いします。
充実腺管癌、年齢40歳、腫瘍径 約4cm、脇窩リンパ節転移T 8/18個(うち3個は脂肪に転移。手術時に切除済)、グレード1、ER(2+)PgR(1+)、f(3)ly(-)v(-)、HER-2(1+)、遠隔転移 肺、肝、骨(-)、ステージ UB。現在化学療法(タキソール)中で、その後EC→放射線療法→ホルモン療法(ゾラデックス+ノルバデックス)を行う予定。子供希望なので、ホルモン療法は2〜3年で止めるつもりです。

1) お母様とは病気の種類が異なることとタキソールの副作用については個人個人で異なることより、主治医のおっしゃるようにタキソールでの治療選択で問題ないと思います。
2) 一般的な術語補助療法ではEC療法を先行することが多いです。しかしアメリカのMDアンダーソンでのトライアルではタキサン先行での補助療法のデーターがあり、同じような結果が出ているようです。いま方法を変更するよりも現在の方法を継続されてはいかがでしょうか。
3) adjuvant onlineで計算をすると、何も治療を行わない場合には10年後までに再発する確率は約52%であり、ホルモン療法、化学療法のコンビネーションにより32.5%の再発抑制効果が得られる計算となります。これは海外のデーターを参考にしたものであり、HER2に関しては関与していないため参考値として考えてください。(文責 西川)

 

No.7832-3】  08年08月22日  C
イオン治療器について

7832-1、7832-2、8075で質問させていただいたCです。お世話になっております。乳がんになる前に購入したイオン治療器なのですが、スーパーイオン ドクターベル http://www.towa-bellclub.co.jp/drbell/index.html 禁忌事項に悪性腫瘍とあり、「次の方はご使用にあたって医師とご相談ください。」と書いてあります。今は抗がん治療中ということもあり、現在は使用していませんが、このまま使用しない方がいいのでしょうか? 主治医にも相談するつもりではいますが、こちらの相談室の意見をお伺いしたいと思い、メールさせていただきました。よろしくお願いいたします。

禁忌ですから、やめてください。(文責 石山)

 

No.7831】  08年04月10日  T.U. 
今後の治療法について(HPNo.7711-3)

7711で質問した者です。ご回答ありがとうございました。3・14に母は温存で手術をし、先日病理検査結果がでました。腫瘍は3センチで全部取りきれたそうですがリ、ンパ10本中1本にごく微少の転移があったそうです。ホルモン治療はできるそうなので、アロマターゼ阻害剤を内服するらしいです。来週から放射線治療が始まりますが、主治医の話では、母の年齢(75)から考えて抗がん剤はあまり効果がなく、持病もあるので体力的に難しいため、やはりやる必要はないとの事でした。ただし副作用の少ないハーセプチンという薬もあるが、高額だし単独(ホルモン剤との併用にはなりますが)だと高齢者への効果は今のところわかってないとのこと。その薬が効くかどうかの検査結果はまだ出てないのですが、使いますかどうしますか?という話でした。
調べてみると、ハーセプチンは心臓疾患が出る場合もあるとか。狭心症気味(ひどくはないです)の母に使っていいものでしょうか? 高齢者のハーセプチン+ホルモン剤治療は、高額な薬代に見合うかどうかわかりませんが、少しでも生存率が伸びるならと考えてます。この選択はどう思われますか? あと、リンパに転移があったので他にも転移してるかもしれないということで、主治医は抗がん剤のかわりに副作用の少ない薬を提示されたのでしょうか? 
まとまりませんが、よろしくおねがいします。大差のない確率の選択肢ばかりで迷うことばかりです・・・。

ハーセプチンはHER2過剰発現の乳癌に対しては有用な治療薬です。しかし心不全等の心障害が現れることがあるため、高齢者や狭心症などの併存症を持つ場合には慎重に投与する必要があります。詳しい病理結果がわからないのではっきりは言えませんが、ホルモン感受性があり、リンパ節転移も微小転移であるのであればホルモン療法単独でも宜しいかも知れません。もしもハーセプチンの投与を考慮するのであれば、心エコーなどで心機能を評価する必要があります。(文責 浜口)

 

No.7830】  08年04月10日  T.G
右腕のリンパ浮腫について

以前、炎症性乳がんの治療について質問させていただいた者です。その節はありがとうございました。その後、ハーセプチン、タキソールでの抗がん剤治療を続け、毎日元気に過ごしております。今回、右腕のリンパ浮腫のことで質問させていただきたいと思います。一昨年秋、右乳房の痛みと腫れ、そして右腕が左腕より太くなったことに気づき受診したところ、炎症性乳がんが発覚しました。それ以来、抗がん剤治療で右乳房の症状は随分よくなったのですが、右腕の浮腫だけはいっこうによくなる気配がありません(両腕の差は、約5〜6センチあります)。そして、肘から手首にかけての浮腫は、だんだん硬くなってきています。主治医に弾性スリーブの着用を提案してみましたが、術後のリンパ浮腫とは違うので、効果は期待できないとのこと。しかし、どうにかならないものかとあきらめきれません。そこで、私のようなリンパ浮腫の場合は治らないものなのか、また、治療法はないものかどうかお尋ねしたいと思います。お忙しいとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

リンパ浮腫はリンパの流れが滞ることが原因ですが、術後の場合には腋窩のリンパ節を切除することによりリンパの帰り道が少なくなることにより起こりますが、炎症性乳がんの場合にはリンパ管が乳がん細胞により閉塞することにより起こります。確かに治療に難渋するケースが多いのですが、中には複合的な理学療法により症状を和らげたりできるケースもあるようです。一度リンパ浮腫の専門治療施設を受診されたらいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7829】  08年04月10日  IT 
副作用と今後の治療について

はじめてご相談させていただきます。現在37歳、未婚です。昨年11月に左胸のしこりが乳がんであると診断を受け、左腋リンパにも転移があると言われました。胸のしこりの大きさは最大径2.8センチのものが1つ、リンパには2センチ程が1つあります。肺・骨・肝臓の転移はありませんでした。マンモトームで生検もしています。治療プランとして<術前化学療法:タキソール毎週1×12、FEC3週1×4、ゾラデックス>⇒<手術>⇒<ホルモン療法:ゾラデックス2年間、ノルバデックス1日1錠・5年間>が予定され、1月から進行中です(ゾラデックは12月半ばから投与開始)。現在タキソールが終了し、FECを始めようとしています。タキソールに関しては予想内の副作用(脱毛、指先のしびれ、若干の胃腸の弱り)でしたが、3月から下り物程度の量の不正出血が続いています。治療以前は生理サイクルは正常で不正出血の経験はありません。1月頭に生理があり、これは排卵と12月のゾラデックス投与のタイミングによるものでしたが、2月に生理はありませんでした。担当医も原因が判明しないからか、婦人科に行くよう言われました。その際「この病院の婦人科は医師がよく代わるので、自分でどこかよい病院を探して診てもらえ」と言われ、戸惑っています。不正出血といっても、化学療法を受けている身であることを説明し、その状況や薬について理解してもらえる医師に診てもらわないといけないと思うのですが、そのように簡単に投げ出されることに疑問を感じました。最終的には婦人科に診てもらわなくてはならないと思いますが、私自身ゾラデックスの機能や副作用を調べ、エストロゲンの分泌のバランスが悪くて不正出血しているのでは、と考えています。実際このように1か月以上不正出血が続くような副作用はあまり見られないものなのでしょうか?また私の治療プランは、おそらく現在考えられている治療では最善のものだと理解しているのですが、そう理解していて問題ないでしょうか?ちなみに触診では胸のしこりは無くなっています。ご返答くださいますよう、よろしくお願いいたします。

FEC及びタキソールによる治療は標準的な方法と考えます。ゾラデックスはおそらく抗癌剤投与により誘発される閉経を予防するために投与されていると思いますが、その効果や副作用についてはまだ十分にはわかっていないのが現状です。一般的にはゾラデックス投与中は無月経となることが多いですが、不正出血が続いているのであれば念のため婦人科受診をしておいた方がよいでしょう。確かに婦人科で説明するのは大変ですから主治医に診療情報提供書を作成してもらったらどうでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7828】  08年04月10日  T 
検診の結果について

市の検診で触診とマンモグラフィーを受けました。結果、視触診は異常なしでしたが、マンモグラフィーでは「左:がん疑う所見あり 腫瘤ありー要注意 石灰化なし 局所的非対称陰影あり」でした。自覚症状はないです。ただ、まれに左胸痛を感じますが、ストレスによる胸部痛ぐらいと思っていました。不安です。アドバイスお願いします。

マンモグラフィで腫瘤ありでも、良性の場合もあれば悪性の場合もありますし、また局所的非対称陰影とは腫瘤かも知れないし、正常の乳腺がたまたま腫瘤のように見えているのかも知れない「かげ」のことであり、すぐに乳がんを強く疑うというわけではありません。しかし、触診で異常が無くてもマンモグラフィで乳がんが発見されることはありますので、まずは精密検査を受診して下さい。(文責 浜口)

 

No.7827】  08年04月10日  S・K
主治医とのコミュニケーションのとり方

すごく初歩的な質問ですが、この間母が乳がんで手術を終え、今週から抗がん剤治療が始まります。いろいろHPを拝見していると、みなさん自分の症状がわかってらっしゃいます。例えば( 充実腺管がん、しこりの大きさ 1.4p、波及度 F 、リンパ管浸襲 − 〜悪性度 1、HER2)など・・・。
母の症状で現段階でわかっているのは、
・しこりの大きさ1.8CM
・リンパ転移なし
・しこりの検査の結果、ミクロのがん細胞がリンパに入り込んでいる可能性が高いということ
・抗がん剤は FECを4クール  タキソールを12クール
・放射線治療25回+ホルモン剤
と言うことです。「手術が終わって、治療方針の説明の時にDrが説明してくれるのかな? 」と思っていたのですが、「検査の結果、リンパに癌細胞が入りこんでる可能性が高いので、抗がん剤治療+放射線治療+ホルモン剤治療をします。」との事だけでした。今度、通院したときにもう一度Drに伺おうと思うのですが 、自分から聞く場合は何と聞けばいいのでしょうか? 「病理結果を教えてください」って言えばいいのでしょうか?

他の質問でも同様の答えを致しましたが、乳がん患者会のあけぼの会で作っている「私のカルテ」のようなものを利用して病理所見を教えてもらうとよいのではないでしょうか。ただ内容を理解するには医師の説明だけではなかなか難しいかも知れません。日本乳癌学会が刊行した「乳がん診療ガイドラインの解説」という本も参考になると思います。(文責 浜口)

 

No.7826】  08年04月10日  T.F. 
病理結果

51歳閉経前の主婦です。昨年12月21日に左乳房温存手術を受けました。病理検査の結果が1月30日に出て、その後1月31日〜3月10日に25回の放射線治療を受けました。こちらのサイトを読ませていただき、みなさんは自分の癌の種類や、組織型、スコア、顔つき、浸潤度などいろいろ詳しく知っているようですが、私は、「ホルモン剤が効かない癌」としか言われていません。主治医は忙しい様子で、聞きづらく、私もいろいろ知りたいのですが、聞けずにいます。短時間で簡潔に聞くには、どのように聞いたら良いのでしょうか? ホルモン剤が効かないということですが、まったくホルモン剤治療はしなくて良いものでしょうか?

確かに乳腺外来は全国どこでも忙しそうでなかなかゆっくりお話ができないというのが患者様の悩みであり、また医師の悩みでもあると思います。ひとつの方法としては乳がん患者会のあけぼの会で作っている「私のカルテ」のようなものを利用して病理所見のわからないところを記載してもらうのはどうでしょうか。そして、それについてわからないことがあれば、また質問してみてはいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7825】  08年04月10日  yh
腫瘤が消えた?

お世話になります。先月、集団検診センターで乳房検診(触診・エコー)を受けましたところ、「左ー乳房腫瘤ー疑い 右ー乳管拡張(多数)−疑い 要精密検査」の通知を受け取りました。早速、乳腺外科を受診し、触診、エコー、マンモの検査を受け、その結果、「左ー腫瘤は見当たらず 右ー拡張という程のものではないので心配ないと思いますよ」ということでした。そこで質問なのですが、
1) エコーで要精密検査となるほどの腫瘤が、たった3週間位で消えることがあるのでしょうか?
2) 乳管拡張など、画像を判定する人によって基準は様々なのでしょうか?

再度、別の病院で検査を受けるべきか迷っております。 お忙しいと思いますが、回答よろしくお願いいたします。(42歳 子供1人)

集団検診の場合には明らかな腫瘤だけではなく、正常乳腺や乳腺症の可能性が高くても腫瘤の存在が否定できない場合には腫瘤の疑いで精密検査にまわるケースも考えられますので、腫瘤が消えたというよりもそのよう可能性が高いのではないでしょうか。乳管拡張についてはエコーで内腔に液体貯留や腫瘍が占拠した乳管が認められれば拡張した乳管として認識されますが、腫瘍に随伴する所見であるかどうかが問題になります。腫瘍の存在を疑う所見がなければ経過観察で宜しいでしょうし、腫瘍の存在が否定できなければMRIや分泌物がある場合には乳管造影や乳汁中CEA、細胞診などの精査を施行したらよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.7824】  08年04月07日  Y.K.
乳がんの遠隔転移、多発

今年の8月で41歳になります。2005年8月に乳がん(左/浸潤性/リンパ節浸潤無/乳房温存)を経験しました。術後30回の放射線照射を受けました。ホルモン治療(ゾラデックス)は6回程で自己都合から中止。2008年2/25に、3ヶ月前から悩まされ続け、徐々に広がってきたでん部から足先までの痛み(強い坐骨神経痛)と、左ふくらはぎの麻痺(つま先立ちが出来ない)の精密検査の為に撮った腰のMRI画像で、仙骨に腫瘍を発見しました。2/26よりホルモン治療(ゾラデックス)開始。同日より現在に至るまで、フルツロンカプセル200を1日に4カプセル服用しています。左脚の強い疼痛には、現在オキシコンチン(20mg/1日)とトリプタノール(25mg/1日)、頓服にオプソ(5mg)を使用中。3/4、PET画像診断により、仙骨に巻き付き左腸骨にまで至る、表面がボコボコとした5cm程の悪性腫瘍(中心部は壊死/おそらく転移性)、肺がん(2つ/小さいので経過観察とのこと)、腰椎に骨転移(1つの腰椎に丸い影が2つ)を発見しました。仙骨の腫瘍を手術で取ることは下半身不随になる確立が高いと言われました。3/10より化学療法を開始。2週ごとのタキソールと4週ごとのゾメタ、ゾラデックスを続ける予定。初診2/26のCA15-3は88、CEAは1.1。3/24のCA15-3は122、CEAは2.2。HER2陰性
1) 仙骨〜腸骨にかかる悪性腫瘍の生検を行っていないのですが、しなくても良いのでしょうか。「針を刺した部分から他へ散らばるかもしれない」と何処かの書き込みを読んだのですが、事実ですか?
2) 仙骨〜腸骨にかかる悪性腫瘍の標準的な治療とはどのようなものでしょうか?現在私は効果的な治療を行っているのでしょうか?タキソールやゾメタ、フルツロンは有効ですか?
3) 仙骨に生じた腫瘍なので「脊索腫」ですか?他の病名も考えられますか?
4) 強い痛みを硬膜外ブロック注射などで抑えたいのですが、悪性腫瘍や骨転移があっても可能でしょうか?
5) タキソールかゾメタの副作用(高熱、腹部の強い痛み、7日間程続く非常に強い倦怠感)が大変辛く、治療継続が不安です。副作用軽減を期待して、丸山ワクチンを試してみたいのですが…他に有効だと思われる療法はありますか?
6) 情報量が少ないですが、一般的な所見で私の予後はどのくらいでしょうか?

お忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。

骨や肺の腫瘍が、乳癌の転移なのかどうかがはっきりしていないようです。まず、それを主治医から十分説明してもらいましょう。あなたの現在の治療は、乳癌の転移に対する治療です。骨や肺の転移は,原則として全身療法が主体です。特に骨転移による痛みが強い場合は、その部位に放射線を照射すると痛みが軽減されます。タキソールやゾメタの副作用については、主治医と相談して、薬剤の量や種類の変更を考えましょう。乳癌における丸山ワクチンの有用性は、あきらかではありません。(文責 徳田)

 

No.7823】  08年04月07日  Y.K. 
左乳輪の掻痒感と分泌物

42歳、独身です。一ヶ月程前より、左乳輪の掻痒感がありました。下着がすれるのか、少量ですが黄色い物が付着するようになりました。一週間程前より、右の乳輪の掻痒感も出てきました。右は今のところ下着の汚染もありません。1年〜2年前にも同様の症状があり、何もせず、半年くらいで治ったのですが、ほおっておいてもよいのでしょうか。何が考えられるのでしょうか。

下着の付着物は、乳頭からの分泌物と思います。それが乳頭に付着して乾燥すると、乳頭が痒くなることがあります。ご自分で乳頭をつまんで分泌物が一箇所からたくさん出たり、乳頭がただれているようなら、専門医を受診してください。(文責 徳田)

 

No.7822】  08年04月07日  K.N. 
主治医の説明の意味

大変基礎的で恐縮なのですが、よろしくお願いします。先日、左乳房全摘手術を受けました。術後の主治医の説明によると「リンパは8/10、首(鎖骨上)が2/3で、全部で10とりました」との事。このような数字はよく見ますが、分母の数字(10とか3)は人によって違うようですが、どのような根拠の数字なのでしょうか。素人な質問ですみません。それと、リンパは今の段階では一応とりきれたという意味なのでしょうか。どうぞよろしくお願いします。

10とか3は、切除したリンパ節の個数です。つまり、8+2/10+3=10/13 13個のリンパ節をとって、そのうち10個に転移があったということです。リンパ節の転移は取り切れていますが、10個のリンパ節に転移があったということは、血液に入って、全身に広がっている可能性が高いというように、再発リスクを予測する上で重要です。(文責 徳田)

 

No.7821】  08年04月07日  かもめ
術後療法と出産について

初めてご相談させて頂きます。よろしくお願いします。29歳、将来出産を考えています。先日、左乳房全摘出・リンパ節郭清を行いました(levelUまで)。今日病理結果が返ってきて、抗がん剤 → ホルモン治療を行うことになりました。今後の出産も考え、抗がん剤を12週(TC)にするか、24週(AC→タキサン系)にするかで悩んでいます。リスクはどの程度違うのでしょうか? 先生は、「今後出産したいという希望もふまえ、再発リスクは大きくは変わらないと思う。」とは言ってくださいましたが、やっぱり若年のデータは特に少ないとのことで、最終的な判断は委ねられました。
結果は下記の通りです。
しこりの大きさ 6.5×4.5、リンパ節転移の数 1個/30個、grade 1、 ER(+)、 Pgr(+)、HER2 (0)、 乳頭腺管癌、リンパへの転移は100umほどの微小癌胞巣らしいです。浸潤部分はほとんどなく、T1micに限りなく近いpT1a ということです。よろしくお願いします。

腋窩リンパ節転移陽性であり、TCよりAC->タキサンが標準的と考えます。TCにせよAC->タキサンにせよ、将来の妊娠ができるようにしておく必要があります。受精卵保存など、治療前に主治医、産科医と相談しましょう。(文責 徳田)

 

No.7820】  08年04月07日  kazu
エコーでの3ミリの腫瘍について

エコーで3ミリの腫瘍が見つかりました。たぶん線維腺腫とのことですが、「縦横比が高く扁平ではない、少し周囲との境界がハッキリしない」とのことで心配しております。「MRIの造影検査では正常、細胞診は血液しか取れなくて不明。カテゴリーでいうと2だね。」とのことですが・・・。経過観察で3ヵ月後に再診です。セカンドオピニオンで乳腺専門医にも画像を見ていただきましたが、同じく経過観察でよいのではないかとのことでした。この程度のことでは生検をしない、というのは普通のことなのでしょうか?いろんな掲示板などを見るにつけ、心配をしてしまいます。

3mmでは、腫瘍かどうかの判断もむずかしいと思います。私も経過観察でよいと考えます。(文責 徳田)

 

No.7819】  08年04月07日  A 
乳房切除後疼痛症候群の治療薬について(HPNo.7778-2)

先日乳房疼痛症候群のお薬について質問させて戴いた者です。先日血液検査で、TーCho 199→279に LDL−C95→160に上がってしまいました。3環系抗うつ剤のトリプタノールを処方していただき服用していますが、パソコンで調べた所、「薬の副作用でこれらの数値が上がる事もある、体重増加もあり。」とありました。まさにこの副作用が当てはまる気がします。アリミデックスもこの様な副作用が出る事があると記憶していますが、トリプタノールの服用は止めた方がよいでしょうか。急に服用を止めた方がよいでしょうか。ご回答宜しくお願いいたします。

高コレステロール血症のリスクは、アリミデックスの方が高いと思います。トリプタノールをやめるかどうかは、疼痛に対する効果とのバランスです。アリミデックスも含め、服用する必要があれば、コレステロールについては、食生活や、場合によってはコレステロールを下げる薬を考えます。なお、トリプタノールは、急にやめると離脱症状がおこりうるので、徐々に減らすべきです。(文責 徳田)

 

No.7818】  08年04月07日  H・Y
ノルバデックスの5年服用後について

5年前に左乳房の温存手術を受けました。現在49歳、閉経前です。しこり2cm以下、リンパの転移なしでした。術後療法として、ノルバデックス5年服用のみでした。今年6月で5年の服用が終わりますが、主治医の先生は、最近服用期間が5年ではなくて10年の方が再発率が低い発表もあるけど、製薬会社の広告かもしれないようなことを雑談の中で言われました。もし本当にそういうデータであれば、10年飲んだ方がいいのでしょうか? 特に服用が負担ではないのですが、ホルモン剤の長期服用の弊害等を考えるといかがでしょうか? またこのまま5年目を迎え、その後の治療薬の選択がありましたら教えてください。5年間飲んできたので、このまま何もしないでいると再発するのではと思い心配で相談しました。 よろしくお願いいたします。

今のところ、ノルバデックスの服用期間は5年が標準です。すなわち10年飲んでも効果は同じということです。(文責 徳田)

 

No.7817】  08年04月07日  J子
今後の治療と無再発、転移の率について

2年前の4月に左乳房全摘出、「硬ガン1.5cm ・腋リンパ節転移1個 ・脂肪侵潤あり ・リンパ管侵襲+1 ・HER2+1」でした。現在、タスオミン・リュープリンで術後療法を行っています。多少副作用が出ている状態です。この先、無治療の場合、ホルモン治療を続けた場合、それぞれ無再発、転移の率はどのようになりますでしょうか?(術後、ホルモン治療先行で、5ヶ月経過してからCEF4クール行っています。) お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。

年齢や組織学的悪性度など予後因子がわからず、また、治療途中であるので、今後の予測はむずかしいです。閉経前の45歳でホルモン感受性ありと仮定すると、術後無治療の10年の再発リスクは 約40%、ホルモン療法のみでは、約25%、抗癌剤との併用で18%程度と予想されます。(文責 徳田)

 

No.7816】  08年04月05日  S.S. 
アポクリン癌?について

初めてご相談させて頂きます。46歳です。乳がん検診を受けましたが、マンモグラフィー検査で5mmほどの白い影があり、水たまりだと言われました(昨年は別の病院でしたが、同じ検査で異常なしでした)。細胞検査(アポクリン検査だったようです)の結果、癌ではない、良性である、Tを何でもない状態とすればUの段階であるとの説明でした。急を要する状態ではないと思うものの不安が残っており、ご相談させて頂きます。ここから癌に進む可能性があるのか、あるとすれば今できる処置・治療等があるのかを教えて頂きたくお願い致します。

お話から、分泌物の貯留したのう胞で、内容物の細胞診は良性とのことですから、経過観察で十分です。(文責 徳田)

 

No.7815】  08年04月05日  D 
授乳開始時にしこり

妻のことについて御相談させてください。妻の年齢は41歳で、二人目を出産しました。現在出産後5日目です。なかなか母乳が出ず、昨日胸の張りが強くなり痛むので、看護師にマッサージをしてもらい搾り出してもらいました。そのときに看護師が一箇所しこりが取れず、いろいろしてもらいましたが、他の部分は落ち着いたのにそのしこりだけが取れません。大きさは500円玉よりまだ少し大きいとのこと。痛みはありません。これまで気づかなかったので、以前からあったのか、母乳が出にくいためなのかわかりません。痛みがないのがおかしいと心配しています。産科の先生も、「乳がんの可能性も否定できませんが、授乳が終わるまで検査してもわからないので、授乳が終わるまで様子を見て、大きくなったりするようならば検査してください。」といいます。待望の出産だったのですが、喜びよりも妻は不安で泣いています。乳がん以外で、このような痛みのないしこりが出来ることもあるのでしょうか? またもし乳がんとして、授乳が終わるまで放置していて大丈夫なのでしょうか? 今授乳が始まったところなので、まだこれから数ヶ月あります。何か早いうちにはっきりさせる検査方法、治療方法はないのでしょうか? よろしければ御回答・アドバイスをお願いいたします。

超音波検査は、授乳中でも可能です。乳腺専門医を受診して、母乳がたまっているのか、腫瘍なのか、はっきりさせましょう。(文責 徳田)

 

No.7814】  08年04月05日  K 
術後補助療法について

2008年3月19日に右乳房全摘手術を受けました。最初の病院で生検のため2月8日に腫瘍部分だけを切除してしまったので、術前化学療法はできませんでした。下記が生検による病理診断です。「右乳房充実腺管ガン、浸潤ガンの大きさ 9×6mm、グレード3、ホルモン受容−、HER-2 3+、断端+ 」
主治医は温存手術を勧めてくださったのですが、背中の筋肉を乳房に持ってくるということと、放射線治療に対する抵抗がありましたので、全摘手術を選択しました。術中迅速診断でリンパ節転移なし。確定病理結果はまだ出ていません。術後補助療法として、タキソール+ハーセプチン 4クール、その後ハーセプチンだけで8ヶ月を提示されたのですが、やってもOK、やらなくてもOKと言われました。私は心臓に期外収縮がありまして、昨年8月にホルター心電図と心臓エコーの検査を受けました。その結果、夜間に12000回の不整脈が出ていると言われました。「気になるようなら薬を出すけど」と言われたのですが、現在投薬はしておりません。ハーセプチンの副作用として心不全が心配されるのですが、主治医は不整脈と副作用の心不全は関係ないといわれ、取り付くしまがありません。私の場合、術後補助療法は必要ないのでしょうか。再発や遠隔転移の危険因子は考えなくとも良いのでしょうか。副作用を考慮しつつ、術後補助療法について先生のお考えをお聞かせいただけたらと思います。よろしくお願い致します。

生検や術中迅速診断で、病期や再発のリスクを議論するのは早計だと思います。最終的な病理診断がわかってから判断すべきです。ちなみに腋窩リンパ節転移陰性の場合、腫瘍浸潤径が1cmを超える場合が化学療法にハ-セプチンを追加する基準です。(文責 徳田)

 

No.7813】  08年04月05日  S・T
手術後の注射について

先日術後4年目のMMG、CT、血液検査(RIは昨年8月検査)は、異常ありませんでした。(温存手術、リンパ節9個切除、病期は1期です。放射線治療50グレイしました。) 昨年8月から手術した方の肩、腕の痛みがあります。昨年よりは前方に手が上がるようになりましたが、後ろ側に手がまわりません。整形外科で治療する際、電気、マッサージ、湿布、患部の注射などを行なっても心配ありませんか? 温存手術した側の腕なので迷っています。ご回答お願いいたします。

電気、マッサージ、湿布などは,問題ありません.注射についても病院で行うのであれば心配ないと思います.(文責 徳田)

 

No.7812-1】  08年04月05日  R.K.
CMFとFECではどのように違うのですか?

母のことで初めて相談させて頂きます。2月15日に温存手術、4月3日にFEC1回目が始まります。色々ネットで調べているうちに疑問がわきましたのでお願いします。
1) FECを6回と言われましたが、その内容が5−FU(ティーエスワン)、ファルモルビシン、エンドキサンと言われました。5−FUではフルオロウラシルと一般名がよくでてきますが、母が使われる予定になっているティーエスワンとの違いを教えてください。
2) 叔母がやはり乳癌で2年前にCMFをしたそうですが、副作用がほとんどなかったそうです。人によると思いますが、そういう事例を聞かされると母にもそっちがいいのではないかと素人としては考えてしまいます。CMFとFECではどのように違うのですか?
3) 母の病理結果です。充実腺管がん、しこりの大きさ 2.3p、波及度 F 、リンパ管浸襲 − 、血管侵襲 +v1、ER − 、PgR −、悪性度 3、HER2 −。いわゆるトリプルネガティブというものですか? トリプルネガティブは予後が悪いと言われるのは何故ですか?

長文で質問が多くなりましたが、よろしくお願いします。

1) 標準的なFECでは、5-FUは直接点滴で投与します。ティーエスワンは最近つくられた経口薬で、吸収、代謝されて5-FUに変わって効力を発揮します。5-FUをティーエスワンに変えて行うFECの有効性、安全性は、よくわかりません。
2) 標準的な投与量では、効果はFECの方がすぐれています。
3) 増殖のスピードが速い、悪性度が高いのでしょうが、その詳細なメカニズムは、現在研究中です。(文責 徳田)

 

No.7812-2】  08年06月28日  R.K.
アントラサイクリン系はトリプルネガティブにちゃんと効果がありますか?

以前HPNo.7812で相談させていただいた者です。前回は丁寧にご回答頂きありがとうございました。現在母は無事にFEC5回を終え、残すところ1回になりました。副作用は想像以上に軽く、自覚できる副作用といえば投与後の軽い吐き気と脱毛のみだそうです。そこでネットで気になる記事を見つけ、不安を覚えたので質問です。アントラサイクリン系抗がん剤は、HER2陰性患者には効かないのですか? 「もしかして母は今無駄な治療をしているのでは」と思い、非常に不安です。母がFECをしたことで10年生存率はどの位あがるとお考えでしょうか? すでに手術をしていますし、どのように今回の治療の効果を調べるのかも疑問です。そしてFECを6回終了したら、次はどのような治療に入るのでしょうか? 現在かかっている病院の先生にお聞きしたくても、母の前では聞けないので、不安、疑問ばかりが募ります。どうかよろしくお願いします。

ER(-),PgR(-),Her2(-)のいわゆるトリプルネガティブ乳癌に関しては、「分からないことが多い、有効な治療がまだ見つかっていない、予後が悪い。」など、悲しくなるような情報が皆様に伝わっていると思います。ただし、トリプルネガティブ乳癌の患者様に対する予防治療については、まだ検討中であり今後大量化学療法も含めて有効な治療を見つけるために研究が続けられています。ザンクトガレン2007において、ホルモン非反応性(ER(-),PgR(-))でHer2陽性の方に対して85%の先生方が、アンスロサイクリン系を選択すると答えていますが、ホルモン非反応性(ER(-),PgR(-))でHer2陰性、すなわちトリプルネガティブの方に対しては有効な化学療法はどれがよいかは、見解が分かれました。よってHer2陰性患者様にアンスロサイクリン系が効かないというよりも、トリプルネガティブ乳癌の患者様にはアンスロサイクリン系を含め有効な治療がみつかっていないということになります。ただし、お母様に関して行われている治療は決して無効な事が行われているのではありません。トリプルネガティブの方ではホルモン治療とハーセプチンによる有効性が期待できないので、標準的な化学療法をまずしっかり行おうという方針は正しいと考えます。なお、基本的にはアンスロサイクリン系の薬剤投与ののちタキサン系薬剤へ移行していくのが一般的です。
もし主治医の先生にご質問をされたい場合は、病院で御本人受診ということで窓口に申し込み、御家族だけで受診されれば落ち着いてお話が聞けると思います。生存率に関しても、実際に治療を担当されている先生のご意見をお聞きになってみてください。
トリプルネガティブ乳癌に関しては未知の事が多いのですが、細胞内でDNAを傷害する機所の薬剤である白金製剤、アルキル化剤、イリノテカン、ドキソルビシンなどが効くのではないか・・・と言われており、今年9月の日本乳癌学会でも検討される予定です。有効な治療のヒントが見つかると信じてお母様を支えてあげてくださいね。(文責 高橋)

 

No.7811】  08年04月05日  M 
授乳中の骨シンチについて

現在、完全母乳で子育てをしております(子供はミルクは受け付けない状態です)。骨シンチの検査を受けた場合の影響についてお伺いします。
1) 授乳による子供への影響は、どの程度ありますでしょうか?
2) 授乳を控えた方がいい場合は、どれくらいの期間を開ければよいでしょうか?
3) 子供を抱くことによっても、被ばくはありますか? この場合もどれくらいの時間をあければよいでしょうか?

よろしくお願いいたします。

検査する前に、主治医に相談すべきです。放射能の被爆は極めて少なく、すぐに減衰(2-3日で完全に消失)しますが、お子さんに与える影響が全くないわけではないので、検査の必要性と安全性のバランスを考えるべきです。(文責 徳田)

 

No.7810】  08年04月05日  Y.H. 
点滴のもれについて(HPNo.6743-4)  

いつもお世話になっております。現在、CMF療法、ゾラデックスをしています。本日も両方の治療を受けてきたのですが、5-Fuを初めて数分した後、手に痛みを感じ看護師さんに見ていただいたら点滴が漏れているということで、針を抜きました。その後、「今日はこれで終わりにします」と言われ、そのまま帰ってきました。「ただ流しているだけだし、中身もポカリスエットのようなものだから水分を沢山とれば大丈夫です」と言われたのですが、そんなものなのでしょうか。よろしくお願いいたします。

5-FUの血管外漏出です。皮膚の潰瘍が起こることはないと思いますが、局所の炎症は起こるかもしれません。局所の痛みや、発赤が進行性であれば、すぐに再診してください。(文責 徳田)

 

No.7809】  08年04月05日  R.I
タスオミンの効果について

51才です。1年半前、右乳房全摘手術後、ホルモン剤治療のみでタスオミンを服用しています。閉経前で、服用し始めから1年半程、生理が止まっておりましたが、先月から、又今月と生理が始まりました。タスオミンが、乳癌のエサとなるホルモンを抑える作用があると聞きましたが、生理が始まったということは、タスオミンが効いていないということになるのでしょうか。

タスオミンは、生理を止める薬剤ではありません。女性ホルモンを減らすのではなく、女性ホルモンが癌細胞に結合して増殖の刺激をする過程で、ホルモンが細胞に結合するのを抑えるのです。ただし、ホルモン療法が変更になることもあるので、生理が再開したことは、主治医に連絡してください。(文責 徳田)

 

No.7808】  08年04月05日  Y.K
抗癌剤の必要性&効果について

私は、先日3月7日に左乳房温存及びセンチネルリンパ節生検を行いました。42才です。結果は下記の通りです。大きさ 最大径22mm、リンパ節転移の数 0個/6個、ホルモン受容体 エストロゲン受容体(−)、プロゲステロン受容体(−)、HER2受容体 染色(3+)。最大径22mmの中に高度の異形細胞が主に乳管内に認められ、多くの部位で乳管内に限局しているが、僅かに壁の破壊を伴い、間質に浸潤している。脈管侵襲は明らかではない(22mmの殆どは非浸潤癌で、その中に僅かに2mm程度の浸潤癌が2箇所含まれているとの説明でした)。担当医からは、「放射線治療は必要であるが、転移の可能性が低い(数%)ので、抗ガン剤治療は無くても良いのではないか、あるいは、するとしたらCMFかUTF」と言われています。転移の可能性を更に少しでも下げれるのであれば、何らかの治療を行いたいと考えております。このようなケースでは、再発予防としてハーセプチンは有効でしょうか? そうであれば、他の抗ガン剤と併用した方が良いのでしょうか? また、CMFやUTFと比較した場合、効果と副作用の両面で如何でしょうか? 宜しくお願い致します。

腫瘍径は2mm程度、リンパ節転移のないHER2陽性乳癌ということになります。ハーセプチンの適応は、リンパ節転移のない場合、腫瘍径が1cmを超えるもので、ホルモン受容体(-)などの高リスク症例です。また、ハーセプチン単独使用の有用性は検証されていません。したがって、あなたの場合、ハーセプチンの適応ではないと思います。言い換えると、それだけ再発のリスクが少ないということです。(文責 徳田)

 

No.7807】  08年04月04日  T.T
今後の治療方法について

私の実妹(41歳)の治療についてご相談します。情報があまり詳細でなくわかりにくいと思いますが、申し訳ありません。
・ 2007年1月末乳がん左胸部発見(ステージVb)、あちらこちらに散らばるタイプ、左肩下に腫瘍が有
・ 術前治療として昨年3月より9月まで(3週間に1回)脱毛、吐き気の副作用がある抗がん剤投与
・ 昨年10月始めより今年2月まで1週間1回の抗がん剤(痺れ等の副作用があるもの)投与
・ 抗がん剤使用後、肩下の腫瘍消滅
・ 今年2月下旬左乳房切除
・ 手術後の病理検査の結果 invasive micro papillary carcinoma(浸潤性微小乳頭がん) グレード3 リンパ節転移(+)4/4 ER(−)PG12(−)HER2(3+)
・ 今年4月初めより3週間1回でハーセプチン投与1年間
・ その後、服用薬にて治療ということでした

様々な情報をインターネットで見ていると妹のようにHER2(3+)の場合、他の抗がん剤の併用がより効果があると書かれています。妹は最初の抗がん剤治療(昨年3月〜9月まで)の時、副作用にかなり苦しみました。担当の先生は妹の副作用がひどかったため、このハーセプテンの単独投与を考えられたのでしょうか。治療方法について、アドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願いします。

術後の再発予防治療としては、HER2 が陽性の乳がんの方には抗がん剤と、ハーセプチンの投与が効果があるといわれております。術前化学療法を行った方の術後治療をどうするのがよいかについては、いわゆるエビデンスがまだ確立されていませんが、この方の場合、標準的な抗がん剤投与が術前に既にすんでいるので、術後に単独でハーセプチンをということなのだろうと思います。高リスク群に入る方なので、妥当な考え方だと思います。(文責 俵矢)

 

No.7806】  08年04月04日  M 
ハーセプチンや抗癌剤治療は必要ないでしょうか?

今年の2月に手術を受けました。私が把握している病理結果は以下のとおりです。
・混合型粘液がんで、非浸潤性乳管がんが混ざっている。
・腫瘍の大きさ4.5センチ
・ER(8+) PgR(6+) Her2(2+) 
・切断断端(−)
・病巣は脂肪まで波及、リンパ管侵襲(−) 血管侵襲(−)
・センチネルリンパ生検でリンパ転移あり21個摘出。うち5つ転移。ただ、ITCのためn0とのこと

現在ゾラデックスとノルバデックスのホルモン治療のみを行っていますが、ハーセプチンや抗癌剤治療は必要ないでしょうか? よろしくお願いいたします。

リンパ節転移は、5個全てがITCだったのでしょうか?? すみませんが、ここにある情報のみでは必要あるか必要ないかの判断は困難です。ここではここまでしかお答えできません。主治医の先生に一度、ハーセプチンや抗がん剤は必要ないか質問してみられるのが一番よいでしょう。(文責 俵矢)

 

No.7805】  08年04月04日  K 
化学療法について(HPNo.7756-2)

HPNo.7756で術後の治療について相談させていただいた者です。お忙しい中ありがとうございました。その後の診察で、HER2はマイナスとのことでしたが、広がりが5,2p( 波及度とおっしゃいました)だったので、念のため抗がん剤もとの事でした。今後は放射線、化学療法(3週間おき4クール)、ホルモン療法と続きますが、化学療法を受けないというのは愚かな選択なのでしょうか?

腫瘍の浸潤径(浸潤癌の部分の長径)が5.2cmなのであれば、化学療法も考慮に入れるべきだろうと思います。がん全体の拡がりが5.2cmであっても「浸潤癌の部分」が非常に小さいタイプのものであれば、化学療法はしなくてもよいという判断になります。そのあたりが、今回の質問分と前回の分を読み合わせても、よくわかりません。主治医の先生が化学療法をお勧めになるのであれば、「なぜ化学療法が必要なのか、した場合のメリットはどのくらいなのか」についてお尋ねになってみてはいかがでしょう。(文責 俵矢)

 

No.7804】  08年04月04日  S 
集簇性石灰化

マンモグラフィで集簇性石灰化がみつかりました。石灰化は左の乳房に微細円形で4個あります。カテゴリー3といわれました。エコーではしこりはありませんでしたが、乳管の拡張が数箇所あるので乳腺症のあとの石灰化かもしれないし、石灰化の場所が胸壁のすぐそばなのでマンモトームは難しいといわれています。結局半年後の経過観察ということが決まりました。癌の可能性は20%か、もうちょっと少ないかという感じですといわれました。20%と聞いて少し安心して帰宅しましたが、しかし今になってとても心配なことがでてきました。その後ネットで検索してみますと、集簇性石灰化のある場所が乳がんの好発部位の一番確率の高い、「乳房の上部の脇より」なのです。こんな場所に出来た石灰化でも乳腺症のあとという場合もあるのでしょうか? ひょっとしたら癌ではないかと不安でたまりません。マンモトーム以外で、もっと精密な検査方法はないのでしょうか? もう病院へは半年後と決めてきたし・・・ 、とても心配です。よろしくアドバイスお願いいたします。(62歳女性未婚未出産)

好発部位ということについては、この場合あまり心配しなくてよいです。石灰化4個というのは少数ですし、マンモトームの針が刺さりにくい場所であれば経過観察してもよいように思いますが、フィルムを拝見して診察しないとなんともいえません。心配であれば、主治医の先生を再診されて、ご説明をうけるのがよいと思います。(文責 俵矢)

 

No.7803】  08年04月04日  H 
ホルモンリセプター陰性

2月22日に左乳房全摘をし組織拡張器を入れましたました 術前は非浸潤性癌と言われリンパ節転移なしでしたが、術後の病理検査で数ミリ浸潤しているとのことでした。術後治療は抗癌剤CEF3週間に一回を4クール。私の癌はホルモンリセプター陰性だから抗癌剤になったのでしょうか? ホルモンリセプター陰性だと予後が悪いと本で見たのですけど、最悪な状態なのでしょうか?不安でたまりません。49歳です。

数ミリの浸潤癌ということなので、リンパ節転移がなければステージI 早期がんの範疇にはいるので、悲観することはありません。(文責 俵矢)

 

No.7802】  08年04月04日  S.A. 
乳頭腫について

42歳、既婚です。乳頭腫を切除するか迷っています。3年前に左乳首真下に15ミリの乳頭腫が見つかり、マンモとエコーでは特に問題なく、細胞診の結果はクラス2の良性でした。半年毎の経過観察をしていましたが、最近腫瘍が20ミリに大きくなっていた為、再度細胞診をしたらクラス3でした。その後、組織検査を受けて現在結果待ちです。乳腺科の先生は、通常30ミリを超えたら切除を勧めると言っていました。良性の腫瘍にわざわざメスを入れる事はないと言いましたが、その後の組織検査で腫瘍が固く逃げてしまう為、やっぱり取った方がいいかもしれませんと言われました。最近、不妊治療を始めたところで、そちらの先生は「腫瘍があったまま妊娠すると乳房が大きくなるので腫瘍も大きくなるでしょう」と言われました。もしも妊娠できたとしても、いつ悪性に変わるかもしれないという気持ちで、ビクビクしながら妊娠生活を送るのもよくないと思います。不妊治療を一時中断して、先に乳頭腫を切除してしまった方がいいのかどうか迷っています。いろいろ調べるとわからなくなるばかりです。
お忙しいなか申し訳ありません。アドバイスよろしくお願い致します。

1) 組織検査で良性の場合、悪性に変わるという事があるのでしょうか?
2) 乳頭腫を持ったまま不妊治療をして妊娠した場合、妊娠中に腫瘍が大きくなって悪性に変わる可能性はあるのでしょうか?
3) 妊娠前に切除した場合、妊娠中と出産後に乳腺症や乳頭腫の再発の恐れはあるのでしょうか?
4) 甲状腺に良性の腫瘍がありますが、乳頭腫との関連性はあるのでしょうか?

良性のものが悪性に変わることは通常ないですが、良性と診断していた判断が間違っていて、悪性と判断されることはあります。確実に乳頭腫と診断できるのであれば、切除する必要はないですが、特に乳頭腫のような病変の場合は、針を刺す検査だけでは「乳頭腫」か「癌」なのか診断が難しいことがあります。妊娠中は、治療や検査などの制限があるので、癌の疑いがあるのであれば妊娠前に明らかにしたほうがよいでしょう。甲状腺腫瘍と乳腺腫瘍は通常関連はないでしょう。主治医の先生にお聞きになってみてください。(文責 俵矢)

 

No.7801】  08年04月04日  A.H
局所再発について

現在51歳です。術後8年目の再発で戸惑っています。2000年3月に左乳房全摘手術を受けました。乳頭状腺管ガン、4.3×4.3センチ。リンパ転移14/26、ホルモンレセプター エストロゲン+。術前に抗癌剤治療をし部分切除を勧められましたが、子どもが小さかったので、すぐに全摘で…とお願いしました。
術後の治療
抗癌剤 CMF 6クール。その後経口ユー・エフ・ティを6ヶ月。リュープリン 11ヶ月。家庭内での問題もあり 鬱がひどくなり中止。精神科は現在も通院。薬物治療継続中。ハイリスクグループだからと 3カ月おきに触診と血液検査で腫瘍マーカー・チェック。5年目までの周年検査は、X腺・マンモ・CT・骨シンチ・超音波を。6年目以降の周年検査は、CTと骨シンチが省かれました。この冬休みに左鎖骨から脇にかけて多少の違和感を自覚。それ以前も多少あった気もしますが、はっきりと意識した記憶なし。手術した左胸から脇にかけて神経が切れ、日常的な感覚異常があることと、ガンの痛みは始まると、どんどん強くなるもの…と主治医に言われていたため、気まぐれな痛みに鈍感でした。先週の術後満8年の検診で違和感について主治医に報告し、超音波で直径15ミリ程のものが2個、小さいものが数個左脇の大胸筋と小胸筋の間に見つかりました。CT・骨シンチ・組織生検査の結果待ちです。
遠隔再発があった場合は手術せず、抗癌剤とホルモン治療と聞きました。局所再発の場合、手術してガンを取れるだけ取り、その後強力にガン細胞を叩く治療をしてはどうかと提案がありました。まだ 検査結果が揃っておらず、恐縮ですが局所再発に限っての場合について
1) 標準的な治療方法・そのメリットとデメリット
2) その他の代表的な治療方法・そのメリットとデメリット
3) 大胸筋と小胸筋の間のしこりを切除した場合、術後の生活における影響

局所再発の治療では、切除しないで薬物療法を行うか、切除してから行うかはなかなか難しい判断になると思います。切除しない場合のメリットは、この場所のリンパ節ならばあっても直ちに不都合な症状を起こしてくることはなく、現在あるリンパ節の増大、縮小が薬物療法の効果の指標にもなることです。こういう場合、切除手術による術後の後遺症は通常大きなものではないので、切除もしばしば行われます。再発治療で これが「標準治療」というのは難しいです。主治医の先生によく相談なさってください。(文責 俵矢)

 

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