M.K. 会員紹介 手術後のページ 乳癌関連情報 公開市民フォーラム 相談室HOME


相談室(No.7101〜7200)

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

ご相談メールの投稿はこちらからお願いします。

なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

★ 「公開第6回かながわ乳がん市民フォーラム」ご報告をUPしました。市民フォーラムのページをご覧下さい。

 

目 次

[前のページ] [次のページ]

No

日 付

名 前

件  名

担 当

7200 07/10/05 T  ホルモンもハーセプチンも無効の場合 矢吹
7199 07/10/04 T.T.  化学療法に関して 石山
7198 07/10/04 NN 今後の治療方針について 石山
7197 07/10/03 A.A. 術前化学療法について 石山
7196 07/10/03 k m 薬剤選択 石山
7195 07/10/03 MK 左胸の腫瘍について 石山
7194-1
7194-2
07/10/03
07/10/21
N  抗がん剤について
タキソールは不要でしょうか
石山
片山
7193 07/10/03 F.F 乳房の痛みが続きます 石山
7192 07/10/02 sk 右胸に堅いものがあります 吉田
7191 07/10/02 Y のう胞の硬さ 吉田
7190 07/10/02 A  浸潤性乳管癌 吉田
7189 07/10/02 M.O.  授乳中の乳癌 吉田
7188 07/10/02 Y.H.  葉状腫瘍(HPNo.6743-2) 吉田
7187 07/10/02 ST 放射線治療後について 吉田
7186 07/10/02 M.O.  リュープリン・ノルバデックスの副作用について 吉田
7185 07/09/30 YM 手術側の脇周辺から分泌物 吉田
7184 07/09/30 F 抗がん剤治療について 吉田
7183 07/09/30 K  抗がん剤治療をしたほうがよいのでしょうか? 吉田
7182 07/09/30 T.O.   ホルモン療法について(HPNo.6185-4) 吉田
7181 07/09/30 A.S. 乳癌術後の分泌液について 吉田
7180 07/09/30 M 乳癌検査について 吉田
7179 07/09/26 P  母の乳がんについて 吉田
7178 07/09/26 M.I. 放射線治療(HPNo.7152-3) 吉田
7177 07/09/26 O  脇下のしこりについて 吉田
7176 07/09/26 K 粘液がんについて教えてください(2) (HPNo.6892-3) 吉田
7175 07/09/26 H  転移?(HPNo.7065-2) 吉田
7174 07/09/26 K.O. 乳頭異常分泌について 吉田
7173 07/09/12 T.K 乳輪下濃瘍 浜口
7172 07/09/12 M.I.  今後の治療方針について(HPNo.7152-2) 浜口
7171 07/09/12 T.N  乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)(2)(HPNo.7103-2) 浜口
7170 07/09/12 Y  ホルモン療法について 浜口
7169 07/09/12 N.R.  アリミデックスの副作用について 浜口
7168 07/09/12 F 乳房全摘切除手術における今後の治療(HPNo.7129-2) 浜口
7167 07/09/12 R 細胞診の結果(HPNo.7027-2) 浜口
7166 07/09/12 H.M 骨転移の痛みについて(HPNo.5544-4) 浜口
7165 07/09/12 A 病理について 浜口
7164 07/09/12 M.H 経過観察中の検査について 浜口
7163 07/09/12 M.O.  ホルモン療法について(2)(HPNo.7135-2) 浜口
7162 07/09/12 Y・S リンパ浮腫が心配です 浜口
7161 07/09/12 T.O.  術後ホルモン療法について(HPNo.6185-3) 浜口
7160 07/09/12 SS  術前の抗癌剤治療について 浜口
7159 07/09/12 S  断片取り残しの可能性と再発率について 浜口
7158 07/09/09 M.S. 放射線の副作用について不安に思っています 浜口
7157 07/09/09 SR 胸のしこり 浜口
7156 07/09/09 A.N.  白い分泌物があります 浜口
7155 07/09/09 S 腋のしこりについて(HPNo.7057-2) 浜口
7154 07/09/09 EK 術前化学療法について 浜口
7153 07/09/09 T.A.  乳がんでしょうか? 浜口
7152-1
7152-2

7152-3
07/09/09
07/09/12
07/09/26
M.I. 再手術を含めた今後の治療方法について
今後の治療方針について
放射線治療
浜口
浜口
吉田
7151 07/09/09 N.I. 乳がん 外来での手術 浜口
7150 07/09/06 M   石灰化について 浜口
7149 07/09/06 Y.K. 今後の治療について 浜口
7148 07/09/06 ET 組織検査(HPNo.6998-2) 浜口
7147 07/09/06 T.G. 炎症性乳がんの治療法について 浜口
7146 07/09/06 H.I.  治療法について 浜口
7145 07/09/06 M.I.  アリミデックスとゾメタ点滴 浜口
7144 07/09/06 うさ 胸のしこり 浜口
7143 07/09/06 HN 卒乳後の乳汁について 浜口
7142 07/09/06 T.H.  今後の治療方法について 浜口
7141-1
7141-2
07/09/06
09/03/13
HM 再発率・生存率とホルモン治療について
ホルモン療法および漢方薬・プレマリン錠の使用について
浜口
石川
7140 07/09/06 K  ホルモン治療中の妊娠について 浜口
7139 07/09/06 K  乳房のしこり? 浜口
7138 07/09/06 M.S.   多発性のう胞症 浜口
7137 07/09/06 A   アリミデックス錠の副作用?(HPNo.6951-4) 浜口
7136 07/09/06 N.M 触診とエコーだけでも大丈夫なのでしょうか? 浜口
7135-1
7135-2
07/09/06
07/09/12
M.O.  ホルモン療法について
ホルモン療法について(2)
浜口
浜口
7134 07/09/06 OZ 細胞診について 浜口
7133 07/09/06 M.T. 術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検について(HPNo.7105-2) 浜口
7132 07/09/06 M.I. AC+T、ホルモンレセプター+に効果はある? 浜口
7131 07/09/06 R  カテゴリ 5 の石灰化について教えて下さい 浜口
7130 07/09/06 S 米粒大のしこり 浜口
7129-1
7129-2
07/09/06
07/09/12
乳房切除手術における取り残しについて
乳房全摘切除手術における今後の治療
浜口
浜口
7128 07/09/06 RT 術後補助療法の治療方針について(4)(HPNo.7050-4) 浜口
7127 07/09/04 JP マンモトーム生検でわかることについて 徳田
7126 07/09/04 DRY 再手術を受けるべきですか? 徳田
7125 07/09/04 N  切開生検(HPNo.6344-5) 徳田
7124 07/09/04 M.T. 精密検査について 徳田
7123 07/09/04 ノルバデックスは脂肪肝や中性脂肪を悪化させる? 徳田
7122 07/09/04 FA 病理結果の意味で理解できないもの 徳田
7121 07/09/04 N.I. 85歳母 2.5センチのしこり 徳田
7120 07/09/04 N.I,  術後のホルモン療法選択について 徳田
7119 07/09/04 Z  男性のしこり 徳田
7118-1
7118-2
07/09/04
07/11/15
M.W.  今後のホルモン治療について
乳癌と網膜症の因果関係
徳田
首藤
7117-1
7117-2
07/09/03
08/06/09
K.K.  放射線治療について
ハーセプチン投与について
徳田
鈴木
7116 07/09/03 S  腋下のしこり 徳田
7115 07/09/03 Hak  術後の検査について 徳田
7114 07/09/03 MRIについて 徳田
7113 07/09/03 C,K,  精密検査(2)(HPNo.7063-2) 徳田
7112 07/09/03 N子 リンパ節への転移(HPNo.7086-2) 徳田
7111 07/09/03 IT  手術後の治療について(HPNo.7095-2) 徳田
7110 07/09/03 T  断端陽性について 徳田
7109 07/09/03 DL 薬名ご質問(HPNo.7041-4) 徳田
7108 07/09/03 Y.S.  検診結果が不安です 徳田
7107 07/09/02 IS  今後の治療 徳田
7106 07/09/02 H.M. 8ミリのしこりがみつかりました 徳田
7105-1
7105-2
07/09/02
07/09/06
M.Y 術前化学療法について
術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検について
徳田
浜口
7104 07/09/02 K  腫瘍の大きさ 徳田
7103-1
7103-2
07/09/02
07/09/12
T.N 乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)
乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)(2)
徳田
浜口
7102 07/09/02 shour 炎症性乳がん術後について(HPNo.6711-3) 徳田
7101 07/09/02 HS ホルモン療法の有効性について 徳田

 

 

 

No.7200】  07年10月05日  T 
ホルモンもハーセプチンも無効の場合

7月3日に左温存で手術しました。化学療法は術前に、放射線も今月終了します。術後、先生より「ホルモン陰性、ハーセプチンも無効」と言われました。ホルモンもハーセプチンも無効の場合予後が悪いと聞きました。何か治療方法はないのでしょうか? 宜しくお願いします。

お返事が遅くなって申し訳ありません。通常、ホルモン療法が無効の患者さんに、術後抗がん剤治療を行うのが一般的に予後を改善するとされていますが、貴女のように術前に抗がん剤を行った後、リンパ節転移が残っていたりした場合、更に抗がん剤治療を施すのが有効かどうかに関しては、ハッキリと予後を改善するというデーターはありません。ただ、術前化学療法を行う前の組織は如何だったのでしょう。ホルモン療法、ハーセプチンとも無効だったのでしょうか? 化学療法を行うと、ホルモン療法無効のタイプの細胞だけが残る場合が少なくありません。化学療法前に針生検で採取した組織で判断してある方が正確かも知れませんね。
ただ、がっかりなさらないで頂きたいのは、”ハーセプチンが無効”というのは、あながち悪いと言う面ばかりではないかも知れません。通常”ハーセプチンが有効”という事は、貴女の癌細胞の表面にHer2蛋白が過剰に発現している場合に適応となりますが、これは癌細胞が活発に活動し易く、増殖も早いタイプであると考えられています。Her2蛋白は過剰に発現していない方が良いという言い方も出来ますね。
もしどうしても心配で、何かしたいという気持ちが強ければ、免疫療法等の代替療法がありますが、実験的なデーターはともかくとして、がん患者さんに応用しても、どの程度予後を改善するか、きちんとしたデーターはありません。また、保険適応はない為、自費で高額な事が少なくありませんので、良くお考えになってください。(矢吹)
 

No.7199】  07年10月04日  T.T. 
化学療法に関して

乳房温存方法で手術をしました。ステージ1、リンパ節転移なし〈術中センチネルリンパ節生検により)、腫瘍サイズ5mm大、ER陽性(最高の8です)、またPgR 陽性(こちらも最高の8です)、Her2 3+、NA2、MI 1で Nuclear Grade 1です。年齢52歳、閉経はしていません。 
今後の治療方針として、ゾラデックスで卵巣機能を止める2年)。タモキシフェン5年、その後、アロマテーゼ阻害剤。または、タモキシフェンをはじめ、1~2年後、閉経を確認し、アロマテーゼ阻害剤に移行する。これに、AC4サイクル、CMF 6サイクル、またはAC6サイクルを加えるかどうか検討することにしています。サイズから言えば、化学療法の必要はないようですが、Her2が3+のため、化学療法を追加することもチョイスといわれています。
1) Adujuvant Onlineによれば、私の10年再発リスクはどのくらいなのでしょうか。ホルモン療法、化学療法などにより、どのくらいリスクが軽減されるのでしょうか。また、化学療法の種類により、そのリスクの低下度は違うのでしょうか。 
2〉 ホルモン感受性が高い人は、化学療法が聞きにくいというののは本当でしょうか。化学療法の効果がどれほどおちるのでしょうか。
3) 上記3種類の化学療法のうちどれかを薦めるということはありますか。リスクの低い人は、少し軽めの化学療法でよいだろうといわれました。個人的には、副作用など軽いか、期間が短いほうが良いとは思うのですが、癌が転移していた場合を想定して抗がん剤を使うと考えると、軽めの化学療法を選択するという考え方は正しいのでしょうか。

よろしくお願いいたします。 

再発リスクは5%では。Adjuvant online で自分で検索してみてください。アンスラサイクリン系抗がん剤が最強と言われています。効きにくいのではなくて、ホルモン感受性陽性は再発が少ないので、抗がん剤を投与しても生存率に差が出にくいということが大きな原因と思います。抗がん剤は不要と思いますが、3種類ともほぼ同様の効果ですが副作用の違いがありますので主治医に聞いてみてください。(文責 石山)

 

No.7198】  07年10月04日  NN
今後の治療方針について

2月に人間ドックを受診し、異常が見つかり、精密検査の結果、左乳腺外側領域に1センチ大と2センチほどの二つの結節状集積が見られ、乳癌(硬癌)と診断されました。周囲6センチほどの範囲に淡い集積が広がっており、浸潤と認められ、リンパ節転移も見られ(鎖骨・両脇、上縦隔)生検の結果乳癌転移と認められました。「核異型スコア:1 核分裂スコア:1核グレード:1 ER(+) PgR(+) HER-2 Score 1+」でした。Petの結果遠隔転移を疑う所見は認められませんでした。ステージが進んでいたので術前化学療法を行い、FEC4回、タキソール12回を行いました(あと1回タキソールが残っています)。その後手術をということで、1か月ほどおいて白血球の増殖や体力の回復を待ってから乳房切除(全摘)、センチネルリンパ節生検をしながらリンパ節の郭清をし、その後ホルモン治療になるでしょうとのお話しをしていただきました。転移、増殖を防ぐため、また手術になった時温存できないかと化学療法を行い、半年後再度のPet、MRIで比較したところ左乳癌の集積、リンパ節転移の集積はほぼ消失し化学療法著効とのことでした。しかし患部が風船がしぼむように縮んで欲しかったが点在して小さくなっているので温存は難しいとのことでした。
手術をすべきかどうか、また手術するとしたら手術の方向性が妥当か(特にリンパ節郭清による後遺症が心配)、術後のケアについて、ホルモン療法は妥当か、放射線の必要はあるか、乳房再建を行うとしたらどの方法がよいか、等、お考えをお聞かせ願えればとおもいます(再建についてはできるだけ体の負担が少なく、入院の期間も少なくすむ方法を)。よろしくお願いいたします。
Drには信頼を寄せており、なんでもご相談できます(乳癌学会の専門医)。セカンドオピニオンについても「ご自身が納得できるような形で進めましょう」と肯定的におっしゃって下さっています。当方46歳、未婚、出産経験なし。教員です(小学校や養護学校勤務など)。手術の日程を決める関係で、できるだけ早くお返事をいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

妥当な選択と思いますので、今の主治医の提案で良いと思いますが、再建については形成外科医のいる病院であれば人工物、自家組織による再建など選択できると思いますが慣れた方法というのもあるので、その辺は病院によって、地域によってかなり格差があります。リンパ節転移が高度ですので、副作用よりも再発率を減らすことを第一に考えられた方が良いと思います。(文責 石山)

 

No.7197】  07年10月03日  A.A. 
術前化学療法について

私は先月VCの乳がんを告知されました。その後すぐホルモン療法(リュープリン注射とアロマシン服用)が始まり、更に抗がん剤治療をする予定です。こうしたホルモン療法と抗がん剤治療の併用は問題ないのでしょうか?

同時併用かホルモン療法後に抗がん剤投与かによって違います。良く確認してください。一般的には術前化学療法は抗がん剤単独の事が多いと思いますが・・・。年齢、全身状態、検査データにより色々の可能性があるのでその点を確認してください。(文責 石山)

 

No.7196】  07年10月03日  k m
薬剤選択

術後2年で肺転移が見つかり、昨年の12月下旬よりハーセプチンの単独投与を毎週しています。今のところ転移による症状はなく、胸部レントゲンでは、増殖も減少もしていない状況です。脳、肝臓、骨転移もありません。しかし、腫瘍マーカーのCEAが徐々に上昇しており、現在27.0になっています。先日主治医から薬剤の変更を考える時期に来ているかもしれないと言われました。今後CTなどの検査をすることになる予定です。次の治療薬剤候補として、ハーセプチン+タキサン系又は、ハーセプチン+ゼロータと言われました。主治医から奏功率はハーセプチン+タキサン系の方が高い
と聞きました。しかし副作用や投薬方法を考えるとハーセプチン+ゼロータを先に行いたい気がします。

1) ハーセプチン+ゼロータを先に行い効果がなくなってきたところで、ハーセプチン+タキサン系を行う場合、タキサン系薬剤の奏功率は低下するでしょうか?
2) ハーセプチン+タキサン系+ゼロータが有望との記事を何かで見た記憶があります。この方法は、効果が高いでしょうか? 又、この治療は保険適用でしょうか?

3者併用は厳密には保険適応はないように思いますが、保険審査には都道府県ごとに運用の違いというか、色々状況が違いますので一概には言えないと思います。ハーセプチン+ゼローダが先の場合、そのような治療経験が日本でも海外でも少なく、どちらが良いか我々にもわかりません。ただしゼローダの投与基準は、アンスラサイクリン系、タキサン系治療に効果がなかった場合に使うということが言われているので、一般的にはタキサン先行がすぐれているようにも考えられますが。様々なデータがあり、主治医にメリットデメリットを聞いて検討してください。(文責 石山)

 

No.7195】  07年10月03日  MK
左胸の腫瘍について

母が健康診断のマンモグラフィ検査でカテゴリ3(良性の可能性が高い)という結果がでて、吹田市の総合病院で精密検査を改めて受診しました。触診では医師もまったくしこりが分からず、その後マンモグラフィ検査を実施。その結果、マンモグラフィで左胸の下部中央(乳首から垂直におろし延長線上くらいの位置)、乳腺の無さそうな位置に0.9ミリくらいの腫瘍が映し出されていました。その後、エコー検査したのですが、エコーではなかなかその腫瘍が映し出されず、さらに腫瘍自体が柔らかくプローブを当てるとプニプニ動いていました。その腫瘍ががん細胞なのかどうかをはっきりさせるため、注射針を使ってその腫瘍から 細胞を採取したにも関わらず、結果は、採取細胞が少なくて判明せずといわれました。とりあえず、3ヵ月後にマンモとCT(造影剤をいれて)の検査をフォローアップするということでしたが、これは、乳がんの疑いがあるのでしょうか?それとも、脂肪腫の可能性のほうが大きいのでしょうか?お忙しいところ、申し訳ございませんが、はっきりしないままの結果で不安です。ご回答くださいますようお願いいたします。

乳がんの可能性は低いと思いますが、ゼロでない以上3カ月後の検査で確認することが重要と思います。(文責 石山)

 

No.7194-1】  07年10月03日  N 
抗がん剤について

乳癌温存手術をしました。年齢は48歳、しこりの大きさは2p以下、浸潤性乳管癌、リンパ節転移2個、ホルモン感受性あり、HER2(−)、悪性度1です。FEC4回+タキソール12回の予定だそうですが、ホルモン療法だけでは再発、死亡リスクを減らすことはできませんか?

再発予防効果としては抗がん剤がお勧めですが、脱毛や吐き気など副作用があるので、よく主治医と相談してください(当院でも同様な治療をお勧めしますが)。(文責 石山)

 

No.7194-2】  07年10月21日  N 
タキソールは不要でしょうか

No7194で抗がん剤について質問させていただきました。年齢48歳、乳房温存手術、浸潤性乳管癌、しこりの大きさ2p以下、リンパ節転移2個、ホルモン感受性あり、HER2(−)、悪性度1です。FEC4回+タキソール12回の予定で、FEC1回目が終わりました。10月11日のNew England Journal of Medicine に、「HER2陰性かつホルモン感受性乳癌の術後補助療法ではパクリタキセル追加は不要」という記事があったと、がんナビに載っていましたが、このとおりならば、私の場合タキソールは不要ということになります。先生はどうお考えになりますか。よろしくお願いいたします。  

まず、St.Gallen のRisk Categoryによれば、中間リスクで腋下リンパ節転移1‐3個陽性、ホルモン感受性かつHER2(-)のグループということになり、内分泌療法、または化学療法→内分泌療法が推奨されることになります。また、2007年版の日本の乳癌診療ガイドラインー薬物療法ーによれば、HER-2の状態を化学療法やホルモン療法を選択する判断に用いることは、今のところ根拠は乏しいがアントラサイクリンの効果を予測できる可能性があるとされており、AC投与後にパクリタキセル(タキソール)を追加するLGB9344試験においては、HER2陽性乳癌でより無再発生存率が改善されることが示唆されています。今回のNew England Journal of Medicineの記事については、とりあえずは1つの研究報告の結果であり、3121人の患者さんを対象に行った研究のうち、1322人を対象としたサブ解析した結果で、「実際の診療に反映させるためには更なる検証が必要」で診療内容を変更すべきではないとされ、今後同様の研究が複数なされる中で結論が出てくる問題であると考えられます。(文責 片山)

 

No.7193】  07年10月03日  F.F
乳房の痛みが続きます

初めておせわになります。45才・婚姻歴23年・一度も妊娠経験なし・標準体重で生理は順調です。今年の4月頃から生理とは関係なく左乳房が痛むようになり、市の乳がん検診を受けましたが異常無しでした。その後も痛みは続いたので9月始めにもう一度マンモ、エコーの検査と、念のため小さな注射器で細胞を取る検査も受けました。結果は、先生は「何も悪いものは出ませんでした、3ヶ月後にもう1度見せてください」とおっしゃいました。その後もずっと痛みは続くのですが、そのままにしておいていいのでしょうか? それと細胞診の結果の用紙に 検査不能 と書いてあったのを見てしまいました。先生に聞くことはできなかったのですが、これはどういうことなのでしょうか? 検査不能だったけど、再度検査の必要もないとの判断だったのでしょうか? 痛みが気になってしかたないのです・・・何卒よろしくお願いします  

年齢的に乳房が痛くなる事もありますが、エコー、マンモグラフィーで異常なければ、このまま主治医に言うとおり経過観察で良いと思います。細胞診は乳腺腫瘍を対象にしますので、場合によっては診断不能と出る事もあります。特殊な乳がんを除けばこのような経過観察で手遅れにはならないと思います。(文責 石山) 

 

No.7192】  07年10月02日  sk
右胸に堅いものがあります

16歳なのですが、右胸に堅いものがあるのです。強く押すと痛みます。左とは感触が違うので、もしやと思って・・・。右手を伸ばすと、違和感が時々あります。親にもまだいえなくて、どうしようかと思って困っています。年齢的に考えると、有り得ない気もするのですが、どうしたらいいでしょう?

左右差があるのであれば線維腺腫やのう胞が出来ているのかも知れません。年齢的に乳癌ではないと思いますが、1-2ヶ月たっても軽快しない様であれば乳腺外来を受診して下さい。(文責 吉田)

 

No.7191】  07年10月02日  Y
のう胞の硬さ

ご相談したい事があります、よろしくお願いします。現在43歳で、出産経験が1回あります。2年ほど前に乳腺症、石灰化、のう胞が見つかり、全て良性との事で、今まで半年毎に検診を受けています。今回お尋ねしたいのは、のう胞の硬さの事です。のう胞は約3cmほどで自分でも触れて確認できるのですが、以前は柔らかく弾力性があり少し押すとしこりが変形するような柔らかさでした。ところが最近では、押してもコリッとした感じで硬弾力性がなくなって、かなり硬い感触がします。のう胞の硬さ、感触はこのように変化する事があるのでしょうか? それとも、のう胞と同じ部分にベツのしこり、腫瘍が出来た可能性があるのでしょうか? (ちなみに、大きさ、形、よく動くという部分は変化ないように思います)
次回の検診は1月ですが、それまで様子をみていてもいいのでしょうか? 

のう胞内部の液体が増加し緊満した場合は硬く触れるようになります。今度受診したときに穿刺吸引し、念のため細胞診をして貰うと良いでしょう。(文責 吉田)

 

No.7190】  07年10月02日  A 
浸潤性乳管癌

8月24日に右乳房の浸潤性乳管癌の温存手術を受けました。手術後、両方の乳房から母乳が出るようになったのですが、これは手術の影響でしょうか? 37歳、1年9ヶ月前に出産し、今年1月まで授乳していました。9月中頃〜ノルバデックスを朝晩服用、ゾラデックス1回注射しました。

手術の影響か否かははっきりしませんが、今年一月まで授乳していたのであれば。この様なことがあっても不思議ではありません。ソラテックス・ノルバテックスの治療を続ければ徐々におさまると思います。(文責 吉田)

 

No.7189】  07年10月02日  M.O. 
授乳中の乳癌

現在3歳6ヶ月と1歳6ヶ月の子を持つ39歳の母です。2人とも母乳で育て、下の子は未だ飲んでいます。左の方が出が良いので張ってしまう事が度々あります。去年乳がん検診(超音波)は受けました(授乳中でしたが)がm異常はありませんでした。でも、授乳中は乳がんが発見されにくいと聞きましたが、隠れていることもあるのでしょうか。最近左の脇の下が痛んだり、脇の少し下の乳腺にしこりのようなものがあるような感じがするのですが、授乳中で乳腺がいつも張っている感じで、その延長上にあるしこり、といった感じです。右は出が悪いため乳腺の張りはありません。また年末に乳がん検診を受ける予定ですが、授乳中でもわかるのでしょうか?宜しくお願いします。

授乳中は乳腺組織が腫大していて癌が発見しづらい状態にあります。でも明らかな乳癌であれば発見できるでしょう。予定通り乳癌検診を受けて下さい。(文責 吉田)

 

No.7188】  07年10月02日  Y.H. 
葉状腫瘍(HPNo.6743-2)

お世話になります。以前6743番で投稿した者です。9月5日にマンモ、エコー、触診により「葉状腫瘍」と診断されました。大きさは10×8センチです。腫瘍マーカー、穿刺吸引細胞診、MRIを行ないました。腫瘍マーカーは陰性でした。それでも良性、悪性との結果が出ず、コア針生検を行ないました。結果、悪性が見当たりませんということで、良性でした。一番大きなところの組織をとったということなのですが、担当医は「このまま良性と判断して手術をすることも可能ですが、外科生検を行い白黒はっきりさせた方が良いのでは」ということになり、外科生検を行ないます。
私自身、葉状腫瘍の良性、悪性の区別をつけにくいことは分かっていますが、針生検で良性と出ても、まだどこかに悪性があるかもと先生は考えているようです。しこりが大きいので左乳房の全摘出になります。マンモで右乳房にも小さなしこりが見つかりましたが、こちらはまだ柔らかいので大丈夫とのことです。私が触っても全然分かりません。
1) 針生検で良性と出ても、外科生検または手術で摘出したモノが悪性と出る場合もあるでしょうか。
2) 葉状腫瘍は1つの腫瘍で良性から悪性へと変化するのでしょうか。
3) 良性で全摘出しても再発する可能性はあるでしょうか。

よろしくお願い致します。

1) 針生検で良性と出た場合は勿論良性のことが多いですが、葉状腫瘍では手術で摘出したもので悪性であることが判明することもあります。これは組織が均一ではなく偏りがあるためです。
2) 葉状腫瘍が良性か悪性かは、主に組織の細胞成分の多寡によると考えられますので、一部で良性と判断しても他の場所で悪性である可能性はあります。
3) 良性であっても一部に葉状腫瘍が残った場合、再発することが多いと思います。従って葉状腫瘍の場合完全に切除することが重要とされています。(文責 吉田)

 

No.7187】  07年10月02日  ST
放射線治療後について

温存手術後3年目です。放射線治療後の副作用として免疫力低下はありますか?(現在アロマターゼ阻害薬を服用中です) ウィルスによるとみられる原因で三叉神経麻痺になりました。(現在ほとんど回復いたしました。) そのほかに風邪をひくと以前はすぐ治ったのに最近のは長引きました。免疫力を高めるためには何かできることはありますか?ご回答よろしくお願いいたします。

放射線治療中あるいは直後には免疫能が低下すると考えられますが、数ヶ月で回復することが多いと思います。免疫能はいろんなことで低下いたしますが、その原因を特定するのは難しいと考えます。平凡ですが、疲労を避け、睡眠を十分とり、規則正しい生活をすることが免疫能を高めることに繋がると思います。(文責 吉田)

 

No.7186】  07年10月02日  M.O. 
リュープリン・ノルバデックスの副作用について

38歳の主婦です。昨年、乳癌(0期・非浸潤癌)の片側全摘手術を受け、その後、ホルモン療法をしてから1年が経過します。先日、15回目のリュープリン3.75の注射を受けたあと3日後から全身に蕁麻疹がでて、皮膚科で点滴、投薬治療をうけて、4日目にしてようやく蕁麻疹がおちついてきました。一応、蕁麻疹がきれいになくなるまでノルバデックスの服用を中止しておりますが、このような副作用はよくあることなのでしょうか? それとも今回の蕁麻疹とリュープリン・ノルバデックスとの関係はないのでしょうか? 恐れいりますが、ご回答願います。

リュープリン・ノルバテックスのホルモン療法を行ってから一年経過しておりますので、その副作用であるとは考えにくいと思います。しかし完全には否定はできませんので、次回リュープリンを打つときには、主治医に話して慎重に経過を診るようにしてください。(文責 吉田)

 

No.7185】  07年09月30日  YM
手術側の脇周辺から分泌物

三年前、49歳で右側乳房全摘手術を受けました。リンパ節はセンチネルのみ、浸潤型でした。タスオミンを2年弱、その後は体調の変化によりアロマシンを服用しています。術後の経過は順調ですが、今年7月ごろから、右の脇周辺からリンパ節跡にかけて、衣類に”わきが”かと思えるような黄色いシミがつくようになりました。においはありません。主治医に相談しましたが、わからないと言われました。左側は異常ありません。放っておいても大丈夫でしょうか?検査は受けていません。また、再建の希望がありますが、手術の方式に納得がいかず、先延ばしになっています。どこの病院でどんな再建手術をしているかが、ひと目でわかるような資料はないでしょうか?

恐らく右腋窩生検創に小さな感染巣があるのだと思います。今度受診した時によく診てもらってください。乳房再建に関してご希望のような資料はないと思います。インターネットで検索してみてはいかかですか・・・。(文責 吉田)

 

No.7184】  07年09月30日  F 
抗がん剤治療について

母は11年前に乳がんの手術をし、7年後に肝臓に転移し、3年間ホルモン療法、経口抗がん剤を経て、今年からタキソールの治療に入ったのですが、2クール終わった頃から血液検査で血小板とヘモグロビンが減りだしました。2カ月中断していたのですが、一向に回復してこないので、全身の検査をしたのですが、出血しているところがわからず、7月より入院して輸血して抗がん剤の治療をはじめました。しかし、いまだヘモグロビンが輸血したときだけ増えて、抗がん剤をうっては減りの繰り返しで、先生より「治療方法をかえようか」と提案がありました。この原因は癌によるものなのか教えてください。

癌の転移だけとは言えませんが、肝臓をはじめ広範に転移があるのであればこの様なことが起こっても不思議ではありません。抗癌剤の種類をかえてみるのも一つの手でしょう。(文責 吉田)

 

No.7183】  07年09月30日  K  
抗がん剤治療をしたほうがよいのでしょうか?

9月12日に乳癌温存手術をしました。しこりの大きさ2.5センチ、粘液がん、リンパ転移なし、グレード1。病理検査異常なし。今後の治療としてホルモン療法と放射線治療はしていくと決定はしていますが、「抗がん剤治療(AC療法)を予防のためお勧めする」と先生はおっしゃいますが、私としては出来れば受けたくありません。先生も、「粘液がんという特殊型のがんであり、ホルモン治療もできるため絶対抗がん剤とは言わないが、大きさが2.5センチあるためよく考えて」と。再発、転移のことを考えれば抗がん剤をしたほうがよいかもしれませんが・・・。私の場合、やはり必ず抗がん剤治療をしたほうがよいのでしょうか。よろしくお願いいたします。

主治医のいわれる通りですが、個人的にはホルモン剤が使えるのであれば抗癌剤はいらないと考えます。(文責 吉田)

 

No.7182】  07年09月30日  T.O. 
ホルモン療法について(HPNo.6185-4)

何度も申し訳ありません。前回のアドヴァイスでホルモン療法を5年(タモキシフェン2年→アロマターゼ阻害剤3年)に決めましたが、気になる事があります。「1期、腫瘍径(1.7×1.4)、硬がん、リンパ節転移無し、脈管侵襲無し、グレード1、ホルモンレセプター(ER、強陽性 PgR、陽性)、Her2(−)、腫瘍内血管数3本」です。自分の希望で右全摘をして1年8ヶ月になりますが、手術前5年間左胸に石灰化がありました。時々細胞診をして様子を見ているうちに右胸にしこりが出来、手術に至ったしだいです。ここで気になるのですが、2つほど教えてください。                    
1) ホルモン療法は再発を先送りにするだけと表現する記事も目にしますが、もしそうなら早期、低リスクでも左に気になる物がある私は、左胸の為に10年服用した方がプラスでしょうか?               
2) やはり5年でも良いのでしたら、アロマターゼ阻害剤はアリミデックスとアロマシンとフェマーラのどれになるのでしょうか?

宜しくお願いします。

1)左の石灰化が何であるかはっきりいたしませんので、10年間服用するのがプラスになるかどうかは分かりません。
2)現在のアロマターセ阻害剤でどれが良いのかはっきりしたエビデンスはありませんので分かりません。(文責 吉田)

 

No.7181】  07年09月30日  A.S.
乳癌術後の分泌液について

スペイン在住、39歳の妻の事なのですが、2007年7月31日に右乳房温存手術(非浸潤癌と診断されました)を受けました。ステ-ジ1、リンパ転移はありません。ホルモンでは陽性反応がでました。ホルモン治療は始めているのですが、9月28日現在、放射線治療はまだ行っておりません(近日中に行うと説明はされましたが)。通常、放射線治療は術後4週間から遅くても6週間以内に行うとうががったものですから、こんなに日数がたってもよいものなのでしょうか? それと、今日(9月28日)手術した右乳房から少し黄色の分泌液が出ました。これは癌の再発なのでしょうか。術後こんなに早く再発するものなのでしょうか? それともただの乳腺症という可能性もあるのでしょうか? 妻と共に心配しております。お忙しい中申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。

術後の放射線治療は何時までに行わなくてはならないという決まりはありません。化学療法が必要な場合は化学療法を先行させることもあります。しかしあまり遅れるようであれば理由を主治医に聞いてみて下さい。乳頭よりの分泌物は癌の再発ではなく、術後の変化など、他の原因によるものと思いますが、分泌物の量が多くなる様でしたら主治医の診察を受けるようにしてください。(文責 吉田)

 

No.7180】  07年09月30日  M
乳癌検査について

再度ご相談させていただきます。今回のご相談は、その3ヶ月後が来たのでエコー・MRIで経過をみていただきました。その結果は「右乳腺に術後瘢痕巣があます。前回の所見と比較したが、明らかな変化は指摘されません。右腋窩には5.8cmの印パ節が描出されていますが、大きさに変化はありません。また、左乳腺には小さい嚢胞性病変がありますが、前回の所見と比較して変化は指摘されません。」という内容でした。ひとまず安心しておりましたが、先生は術後瘢痕巣のところがこれらの検査だけでは癌組織が無いと言い切れず、気になるとおっしゃいました。本当はPET検診を勧めたいのだが、費用が10万円位かかるので強制はできないということで、また半年後にエコーで経過を診ることになりました。本当に術後瘢痕巣があれば癌組織が見えにくいのでしょうか? 今後エコーで経過を診て、もしも発見されたとしたも、まだ初期の段階なので根治できると思うので経過観察でも良いのでしょうか?費用が高額なので受けるべきか迷っています。

右腋腋窩に5.8cmのリンパ節とありますが、本当でしょうか? もし本当ならその原因を調べなければなりません。確かに手術瘢痕がある場合、癌病巣があっても分かりにくいと思います。でもエコーで経過を診ていて変化がないのでしたら大丈夫でしょう。PET検査も万能ではなく、小さい癌は判らないこともあります。エコーでの経過観察を行い、変化が診られたときにPET等の検査を受けるようにしたら如何でしょう。(文責 吉田)

 

No.7179】  07年09月26日  P 
母の乳がんについて

私の母、64歳ですが、乳腺クリニックで癌だと言われ、「大きさは3センチ位で、乳腺の周りにも癌がいっている」と、言われました。リンパ転移もエコーで見たら2個あると言われ、「手術するまでホルモン療法をしましょう」とのことでした。今日行ったばかりなので、あまり分からないのですが、しこりの周りにも広がっているということは、かなり大きい癌っていうことなのですか? それと、手術まで1ヶ月の間、ホルモン療法でいいのですか? 心配でたまりませんので、よろしくお願いします。

触診上3cm大であり周囲にも広がっているようでかつリンパ節転移の存在する様であれば、かなり進行した乳癌です。この場合、手術の前に化学療法あるいはホルモン療法をすることは良いことと思います。しかしまず乳癌の組織の一部を取りホルモン感受性や増殖因子レセプターの有無を調べることが必要です。ホルモン感受性が低い場合ホルモン療法をしても意味がありません。(文責 吉田)

 

No.7178】  07年09月26日  M.I. 
放射線治療(HPNo.7152-3)

HPNo.7152で相談させていただいたものです。断面陽性と言われた件で再度伺います。乳管のひとつに非浸潤癌がみられるが、放射線治療でよいと言われていますが、放射線治療を受けたくない気持ちが強いので、再手術を受け、放射線治療をパスできればと思っています。
1) 再手術をせず、放射線治療を受けないとした場合の再発リスクはどれほどふえるのでしょうか。
2) 最手術をした場合、その取り残し箇所を確定し、切除することは可能なのでしょうか。
3) その場合は、今回のがんはとりきれたと考えられるので、後は、他に散らばっていた場合の再発リスクがあると考えられられるのですが、その考え方で理論的にはよいのでしょうか。
4) 放射線治療をした場合、その後、CTとかレントゲン、またPETなどの検診を受けていく場合、どのような問題が出てくるのでしょうか。
5) 趣味で海に行くことが多く、紫外線も浴びるのですが、放射線治療を行った場合、紫外線に当たってはいけないと聞きました。どれほどの意味で言っているのでしょうか。また、どのような弊害が出てくるのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

1) 乳房温存後、放射線治療をしないとした場合に比べ、再発のリスクは2~3倍高くなると言われています。癌を取り残したことが分かっていて何もしなければ、局所再発は必ず起こると考えていいでしょう。
2) 理論的には可能ですが、実際はがんの取り残した部分を特定することは難しく、かなり広範囲に切除しなければならないでしょう。
3) その通りでしょう。
4) 放射線の被爆のことを言っているのだと思いますが、特に問題はないでしょう。
5) 過度に紫外線を受けることは避けた方がよいと思いますが、詳しく分かりません。放射線科の医師に聞いてみて下さい。(文責 吉田)

 

No.7177】  07年09月26日  O 
脇下のしこりについて

32歳、男です。1週間くらい前から右脇の背部寄りに、縦に筋状のコリコリしたしこりが出来、上腕の伸展の際に引っ張られる感じがあり、痛みもあります。2〜3日前には無意識に腕を伸ばした際に『ブチッ・・・』と筋が切れたような感覚があり、それ以来筋状にあったしこりが更に伸びています。伸びた筋状のしこりの周辺も若干傷みを伴います。胸の方にかけては何もありません。男でも乳がんがあると聞きましたが、アテロームでしょうか?

右脇のしこりが何であるかはわかりませんが、男性乳癌ではないでしょう。男性でも乳癌は乳腺の存在する乳頭付近に出来てきます。(文責 吉田)

 

No.7176】  07年09月26日  K
粘液がんについて教えてください(2) (HPNo.6892-3)

前回回答をいただいて、結局8/10に手術をしました。2007年9月5日、退院から3週間目、手術から4週間目の診察で出たがん細胞の病理結果ですが、「浸透がん ⇒ 特殊型(粘液がん)、 リンパ節転移 術中のセンチネルリンパ節 1個のみ 1/13個、 ホルモン治療の有効性 ER(−) PgR(−)、  HER2 3+、 がんの浸潤径(大きさ) 1.8mm、  脈管浸襲 軽度、 がんの顔つきは特殊がんのため判断できず」 以上でした。
それから腫瘍の断片ガンは全部きれいにとりきれたのか? 残念ながら微量ではありますが、乳頭下に取り切れなかったガンがあります。これはおそらく温存治療になったためのものと思われます。これらを踏まえて今後の治療プランが決まりました。再手術まではいかないけれど、放射線治療の必要性が出ました。ただしHER2が最高値の+3のため、先に抗がん剤でたたかなくてはいけないということで、今週金曜日に化学療法の担当医診察を受けることになりました。今回、先生方に何点か質問したいことがありメールさせていただきました。お返事いただけると助かります。
1) 一時期柔らかくなりつつあった右胸が、ここ2.3日また硬くなってきました。それとともに赤みを帯びるようになってきました。休みの日でもあったのでアルコールを摂取したのですが、翌朝になっても赤みが取れません。もちろん手術をした右胸だけです。炎症癌に術後すぐになるなんて可能性はありますか? 
2)  invasive micropapillary carcinomaであることが術前に判明したときには乳房温存療法の適応の判断は慎重に行うべきです。高度のリンパ管侵襲を伴うことが多い invasive micropapillary carcinomaでは、温存乳房にリンパ管侵襲の癌細胞を遺残させる可能性が高く、炎症性乳癌型の再発を来す危険が大きい。だからがんの断片が陽性と聞いて一番気になったのは、micropapillary carcinomaのことでしたので、担当医にがんの種類について、今回の病理結果について質問したのですが、 micropapillary carcinomaが出なかったというのです。細胞針生検の際には出たものが術後の病理検査ではないということはあるのでしょうか?
3) 抗がん剤治療についてですが、ACとパクリタキセルで行う予定というお話でした。また、ACは3週間毎の方が、パクリタキセルは1週間毎の方が効果的であるとエビデンス(臨床結果)が出たので、ほとんどこれ以外でやることはないとのこと。自宅に帰り、もう一度癌研の最新レジデンスを読み直したら、再発転移治療の項目に1Wパクリタキセル単独で記載されているのと同時に3Wドタキセルが記載されています。治療成績についても1Wパクリタキセル 転移性乳がんの奏効率30〜50%  3Wドタキセル 48%となっていて、ここではまだそんなに数字の違いは見られないようです。できれば仕事のこともあるので3Wドタキセルでやっていければと思うのですが、この選択は何か決まりがあるのでしょうか?  それとも新しいエビデンス(臨床結果)が出たのでしょうか?

ぜひ、客観的なコメントをいただければと思います。

1) 病理所見でリンパ管侵襲が著明な場合なら炎症性乳癌もありえますが、脈管侵襲が軽度であれば考えにくいと思います。術後の変化と思いますが、発赤などの症状が強くなるようであれば早めに受診してください。
2) 病理の検査でmicropapillary caが認められなかったならば心配ないと考えます。細胞診では組織の一部がちぎれて出てきますので、時にこのようなこともあるのではないかと思います。
3) 3wドセキセルと1wパクリを比較した試験はないと思います。ACと3wドセタキセルで十分だと思います。(文責 吉田)

 

No.7175】  07年09月26日  H
転移?(HPNo.7065-2)

HPNo.7065でのご回答ありがとうございました。その後乳房、腋の下痛は軽減され、ドグマチールは中止しました。9月14日に定期受診での血液検査は異常なしでしたが、9月初旬頃からの身体のだるさ(夏バテ?)を言いましたら、行きつけの内科医(メバチノンとアモバン服用)に相談に行くよう薦められましたが、まだ行っていません。20日頃から胃部不快感(胃もたれ、鈍痛)を覚え、3連休に入ったため市販の胃薬を服用していますが改善されません。4月に胃痛のため内視鏡検査を受けた時には異常ありませんでした。いろいろストレスも抱えており精神的に不安定な面もありますが、お尋ねしたいのは、前回の検査から半年も経たないのに胃への転移の症状として有り得るでしょうか? とりあえず内科医で薬を処方してもらって様子をみようと思っています。10月10日(術後1年)にCTと腹部エコーの検査は予約しています。

胃への転移は滅多にあるものではありません。まず違うでしょう。今までに経験した胃への転移は、すべて進行した浸潤性小葉癌の症例でした。(文責 吉田)

 

No.7174】  07年09月26日  K.O.
乳頭異常分泌について

18歳、出産経験はありません。三日程前から、乳房を強く搾ると透明ないし白い分泌物が出る事に気付きました。分泌物は両方の乳頭から出ます。左右とも一、二個の穴から出てきます。特に右側は色が濃く、一つの穴からしか出ない事がほとんどです。しこりは調べてみても、これといって感じられませんでした。痛みもありません。乳がんの可能性はあるのでしょうか。助言お願いします。

両側の乳頭よりの分泌物が透明ないし白色であれば、乳癌ではないと思います。量が多くなったり、血性の分泌物が見られ様でしたら、念のために乳腺外来を受診してください。(文責 吉田)

 

No.7173】  07年09月12日  T.K
乳輪下濃瘍

はじめて投稿いたします。よろしくお願いします。現在31歳、出産経験1回、流産なし。娘の授乳を2歳6ヶ月までしていました。その後10ヵ月後に胸が痛くなり、ただの乳腺炎だと思い産婦人科へ行き、おっぱいマッサージを定期的に受けてしまいました。一向によくならないので、乳腺外科に行き、「触診・エコー・マンモグラフィー・細胞診」をやり、結果は一週間待ちだったのですが、一週間しない間に胸が爆弾のように腫れてしまって、急遽違う病院で(実家に帰っていたので)切開しました。どうやら悪性ではなく「乳輪下濃瘍」だったみたいです。2回ほど管を入れて膿を出してよくはなっているものの、なかなか炎症は治まりません。赤くなっているところから切開してなくても皮膚を破って膿が出ます。MRI検査もしました。発症から3ヶ月がたとうとしてるのですが、再発どころか完治しません。これだけ検査もしてるので癌ではないと信じているのですが、癌の可能性もあるのでしょうか? 癌でなくても完治はするのでしょうか? ちなみに、「乳輪下濃瘍」は陥没乳首の方が多いみたいですが、私は陥没乳首ではありません。最初のマッサージとか、授乳期間が長かったのとかが関係あるのでしょうか?

乳輪下膿瘍は閉塞した乳管に細菌感染を併発して起こる良性の炎症性疾患です。症状からは癌の可能性は低いと考えます。乳輪下膿瘍は難治性の疾患で、初期治療としては切開排膿や抗生物質の投与により感染の沈静化を図りますが、遷延化したり繰り返す可能性が高く、病巣の切除が必要なことが多いです。マッサージや授乳期間はあまり関係ないでしょう。(文責 浜口)

 

No.7172】  07年09月12日  M.I. 
今後の治療方針について(HPNo.7152-2)

HPNo.7152でご相談させていただいたものです。アドバイス有難うございます。 
手術でとれた浸潤癌の大きさは2mmx3mmとなっており、また、断面ではかられたものなのでその奥行きは判りませんが、5mm前後と思われます。ところで、こん回の手術で取れた浸潤癌は小さいのですが、その前に針生検のときに、2mmx7mmを2本とっており、そのときの病理検査では、そのほとんどが硬癌(a3>a1)と診断されました。その部分を含めると、前回書いたときより、浸潤癌の部分はより大きくなります。また、乳頭腺管癌から硬癌のほうに変わってくる可能性があると思います。 

1〉 これにより(浸潤癌の大きさ、癌のタイプ)、Adjuvant online の結果が変わってくることはあるのでしょうか。大変申し訳ないのですが、その場合の再発リスクはどのようになるでしょうか。また、ホルモン治療での再発リスクは、5.5%減少してということは、9.3%になるということだと思うのですが、ホルモン療法+化学療法(アドリアマイシン)で6%ということで、よいのでしょうか。それとも、化学療法のみでは3.3%ということで、ホルモン治療+化学療法では再発リスクの減少率はより少なくなるのでしょうか。また、再発リスクというのは、転移リスクと局所再発リスクがあると思いますが、転移リスクはそのうちどの程度なのでしょうか。
2) HER2が2+であるとすれば、針生検でとった部分も加えて浸潤部分がもっと大きかったと仮定し〈たぶん5mm大)、どのような治療方法をお勧めになりますか。ホルモン療法のみが一般なのでしょうか。また、もし追加で化学療法をするとしたら、どのようなものをお勧めになりますか。
3) HER2が3+であった場合は、化学療法の内容は変わってくるのでしょうか。副作用が少ないハーセプチン投与を他の化学療法よりお勧めになりますか。他の化学療法と同じ程度の効果が得られと考えてよいでしょうか(経済的負担はまた、別の話ですが・・・)。よろしくお願いいたします。再手術の件、かんがえてみます。 

1) Adjuvant onlineでは1cm以下は同じカテゴリーに入り、また組織型は考慮されませんので変わりません。再発リスクについては前者の通りです。この場合の再発リスクというのは局所再発のことというよりも転移のリスクのことと理解してよいと思います。
2) 術後の補助療法はどれが正しいというわけではなく、メリット、デメリットを考慮した上でどの治療を選択するかを決めていくものです。ホルモン療法のみでも十分な効果がありますが、一方で化学療法により更に上乗せ効果がわずかながらあるのも事実です。しかし3.3%の上乗せ効果というと30人の患者さんが辛い抗がん剤治療を受けて、その恩恵を受けるのはたった1人ということでもあります。個人的にはホルモン療法でよいと考えます。
3) HERA trialでは通常の術前及び、術後化学療法に続いてハーセプチンを投与することにより、死亡リスクを34%、再発リスクを36%軽減する効果があると報告されています。しかし、NCCNのガイドラインでも腫瘍径1cm以上では通常の化学療法に加えハーセプチン投与を行うことを勧めていますが、1cm未満では再発リスクが低いことよりハーセプチン投与は勧めていません。HER2:3+であれば、化学療法の効果が若干よいことが期待できるかも知れませんが、治療方針はあまり大きくは変わりありません。(文責 浜口)

 

No.7171】  07年09月12日  T.N 
乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)(2)(HPNo.7103-2)

HPNo.7103で相談した者です。検査を受けてから10日以上経ちます。明らかに左胸のしこりは小さくなりつつあり、ほとんど気にならない程度になってきました。しかし、左胸は入浴の際に絞ると白い乳汁と黄色くて油っぽい汁がでます。こうなると、左胸のしこりについてはやはり「乳瘤」だったのかと感じていますが、気にかかるのは右胸の石灰化です。そこで今回の質問は
1)しこりが目に見えて小さくなっているということは、悪性の腫瘍である可能性は低いですか?
2)石灰化の箇所を細胞診する場合、どのような処置(麻酔など)になりますか? 検査結果は何日で出ますか? また、その後の妊娠に影響しますか?

1) しこり自体が悪性腫瘍である可能性は低いと考えてよいでしょう。
2) 細かい石灰化であれば、マンモグラフィでないとその位置を正確に把握することは困難であり、石灰化の場所の組織を採取するには、マンモグラフィガイド下に行うマンモトーム生検という方法が有用です。マンモグラフィで乳房をはさんだ状態で局所麻酔下に太めの針を穿刺して組織を採取します。検査結果が出るまでの時間は、当院では5日程度ですが、病院によって異なります。その後の妊娠への影響はありません。(文責 浜口)

 

No.7170】  07年09月12日  Y 
ホルモン療法について

いつも参考にさせて頂き、以前に4度ご相談させていただいています。(6479 6419 6052 5763)
昨年6月15日右側全摘手術を受け、抗ガン剤CFFを6クール後、現在タスオミン錠20mgを毎日1錠服用しています。生理は昨年7月の抗ガン剤投与時から一度もありません。不正出血等も全くありません。4月に受けた婦人科検診でも異常はありませんでした。このまま、閉経してしまうのでしょうか? 妊娠の可能性はありますか? それから、造影CTと骨シンチは1年に1度で充分なのでしょうか? 主治医は信頼して受診していますが、この相談室で転移や再発の相談などを見ていると不安になります。よろしくお願いいたします。

抗癌剤の卵巣機能抑制により閉経となる可能性は十分にあると考えます。しかし、生理が再開する可能性もないわけではないので、ホルモン治療中の妊娠は避けるように注意が必要です。造影CTや骨シンチは1年に1度やっているのであれば、特に症状がなければ、それ以上やる必要はないと考えます。(文責 浜口)

 

No.7169】  07年09月12日  N.R. 
アリミデックスの副作用について

60歳になる母のことで相談させていただきます。今年4月に乳癌の温存手術を行い、放射線治療+アリミデックスを毎朝1錠服用しています。アリミデックス服用前から、精神的ストレスのため若干動悸があったらしいのですが、アリミデックス服用後も動悸が続いているようです。アリミデックスの副作用として動悸は有り得ますか? また動悸が続くようであれば、薬を変えるなど主治医にお願いすべきでしょうか? 上記につき、ご回答いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

アリミデックスの副作用として更年期障害でも動悸などの症状が出ることもありますし、頻度は少ないですが、心血管系の障害でも可能性はないわけではありません。しかし、投与前からあったのであれば関係ないかも知れません。中止してみて改善すれば副作用だったということになりますが、主治医に相談してみて下さい。(文責 浜口)

 

No.7168】  07年09月12日  F
乳房全摘切除手術における今後の治療(HPNo.7129-2)

HPNo.7129でお尋ねした件です。早速のご回答ありがとうございました。今後の治療としては、ホルモン治療のみで可でしょうか。それとも放射線などの検討も必要でしょうか。全摘なので、追加切除はありえないという理解で正しいでしょうか。ご多忙中恐縮ですが、よろしくご教示ください。

追加切除や放射線の必要はないと考えます。もしも癌の遺残があれば局所再発のリスクが無い訳ではありませんが、follow upしていけばよいと考えます。(文責 浜口)

 

No.7167】  07年09月12日  R
細胞診の結果(HPNo.7027-2)

以前、相談させていただいたHPNo.7027です。8月に茶褐色の分泌物としこり(1a)があったため分泌物の細胞診をしましたが、「特に異常なし」と言われました。しこりも切除するほどではないとの事で安心したのですが、1ヶ月たった今でもたまにごく少量の分泌物が出ます。しこりも、気になって触るせいか、だんだんと大きくなっているように思います。「年内にもう一度検診しましょう」と言われたので、再度行くつもりはしていますが、しばらく様子を見ていてもいいのでしょうか?

出血するなどの大きな変化がなければ指示通りでよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7166】  07年09月12日  H.M
骨転移の痛みについて(HPNo.5544-4)

HPNo.5544で相談致しましたが、いつもご回答いただきありがとうございます。 検査の結果異常なしでしたが、「マンモグラフィは5年目迄検査しますが、それ以降は何か症状があった時にします」と、主治医(乳癌専門医)の先生に言われました。私としては不安がないわけではありませんでしたが、20年以上お世話になっている先生で、とても信頼していますので、それでいいかなと思ってます。ただ、骨転移の痛みについて、肩こりや腰痛などどはっきり区別がつきますか? 今、フェマーラを服用していますが、副作用の関節痛はまだ出ていません。どんな痛みなのでしょうか? お忙しい中、よろしくお願い致します。

骨転移の痛みは圧痛を伴うことが多く、また肩こりや腰痛と違い自然に軽快することはありません。アロマターゼ阻害剤の副作用による関節痛は個人差がありますが、手足のこわばるような痛みを訴える方が多いようです。(文責 浜口)

 

No.7165】  07年09月12日  A
病理について

61才の閉経後の女性です。左の乳房の下にしこりと索状のひきつれがあり、病院を受診、乳がんと診断されました。先日左乳房部分切除術後、放射線療法をし、アリミデックスを飲んでいます。病理の結果でわからないところがあるので教えてください。
病理:
a) 病巣は浸潤径14mmの硬癌です。篩状乳管内癌も散見されます。 癌胞巣は細い索状でときに腺管を形成しています。波及度はfs、核グレード1(1+1=2点)、組織学的異型度1、ly 0 , v 0 , EIC +です。切片12では真皮内へも浸潤がみます。切除断端は陰性です。リン パ節はレベル1:0/5です。
b) ER陽性(PS5+IS1=TS6)PR陽性  (PS3+IS2=TS5、陽性細胞は乳管内癌成分の一 部 ,Hercep Test陰性(スコア0)、AR陽性  (TS7相当)E-cadherin陽性、p-53陰性、 topoisomerasell α陽性率は0.2%、ki-67は3.4%です。

1) 病期は何期になるのでしょうか。大きさとリンパ節転移では1期 かなと思うのですが、皮膚浸潤陽性は、T4で3b期 となるのでしょうか。
2) 皮膚浸潤に対して主治医チームでも意見が分かれていたようなのですが(1期だと思うという先生と、大きく取って放射線も長くかけるという先生と)、一般的にはどのように評価して、どのような治療法が選択されるのでしょうか。索状にひきつれてはいましたが、癌は表面からはみえませんでした。
3) 病理結果全体で5年後、10年後の再発のリスクと生存率はどのぐらいでしょうか。
4) bの部分がよくわからないので、どのように評価するのか教えてください。特にPS,IS,TSの意味やその数字の評価、AR陽性(TS7相当)とはどのようなことですか。

よろしくお願いいたします。

1) 乳癌取り扱い規約では臨床所見に基く進行度分類を規定しており、それに基けば明らかな皮膚潰瘍などの所見がなければ病期Iと考えていいでしょう。病理所見に基いた進行度の規定はありません。
2) 意見がわかれるところだと思いますが、切除断端が陰性であれば、病期Iに準じて治療してよいのではないでしょうか。
3) Adjuvant onlineによれば無治療での10年再発率は17.6%、10年生存率は91.1%です。
4) PSは陽性細胞の頻度、ISは染色強度のスコアで、TSはそのtotal scoreを意味します。ARはアンドロジェンレセプターのことでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7164】  07年09月12日  M.H
経過観察中の検査について

お世話になります。ご相談申し上げます。
初めてのマンモグラフィ検診の結果が「要精密検査」となり、その後、超音波検査となりました。その結果は「石灰化」で、乳癌ではありませんでした。二年毎の検査を勧められたのですが、今年がその年になるので検診を受けるつもりです。しかし前回は石灰化の診断が出ていますので、マンモグラフィを受けても「要精密検査」になる事は間違いないと思っております。費用もかかりますので、マンモグラフィを飛ばして超音波検査だけを受けるのでは駄目でしょうか? ご回答、宜しくお願申し上げます。

良性か悪性かの鑑別をが要する石灰化がマンモグラフィで認められたのであれば、マンモグラフィの再検査は有用と考えます。ちょっと状況がわかりませんので、診察された医師に相談して下さい。(文責 浜口)

 

No.7163】  07年09月12日  M.O. 
ホルモン療法について(2)(HPNo.7135-2)

ご回答ありがとうございました。また質問ですが、
1) 非浸潤癌の場合、術後のホルモン療法は一般的に、ノルバデックスを何年間投与しているとろこが多いでしょうか?
2) また、リュープリン3,75は何年間注射しているところが多いですか?
3) 非浸潤癌の場合、術後のホルモン療法は必要あるのでしょうか?

以上3点についてご回答願います。

1,2) 標準的な乳癌術後補助療法ではノルバデックス5年間、リュープリン2年間です。
3) 非浸潤癌に対してはノルバデックス投与により浸潤癌での局所再発を減らす効果、対側乳房の乳癌発生を抑える効果があります。(文責 浜口)

 

No.7162】  07年09月12日  Y・S
リンパ浮腫が心配です

はじめて投稿させて頂きます。母が昨年11月に左胸に乳癌が見つかり、第一リンパに転移が見られ11月に手術しました。今年3月に、さらに第二リンパに転移が見られ再手術しました。乳癌の他に透析をこれからすることになっており、透析をするシャントを作っている腕も左側のため、リンパ浮腫が心配でなりません。リンパ浮腫は、注射や虫刺されでも注意が必要と聞いたことがありますが、毎回透析をする度に透析針を刺すことになります。主治医に聞いても前例がないため、消毒には注意して行うとのことでした。母のような方は稀なのでしょうか? ご回答、よろしくお願いします。

透析が直接リンパ浮腫のリスクをあげるかどうかはわかりません。可能であれば反対の腕で透析を行うことが望ましいと考えますが、まずは感染やむくみに気をつけていくしかないのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7161】  07年09月12日  T.O. 
術後ホルモン療法について(HPNo.6185-3)

右胸全摘の57歳です。腫瘍径(1.4×1.7)の硬ガン、センチネルでリンパ節転移無し(0/3)、ホルモンレセプター(ER)(Pgr)共に陽性(特にERは強陽性との事)、脈管浸襲(−)、Her2(−)、グレード(1)で、1期でした。術後1年7ヶ月で、現在ノルバデックス服用中。そこで質問です
1) 私の場合、3年目からアロマターゼ阻害剤を飲んで5年で終了か、ノルバデックス5年の後アロマターゼ阻害剤を5年飲むか、決めかねています。理由は、最近ホルモン剤はもっと長く服用をした方が良いと言われる意見が出だしたと聞きますので、10年飲むほうに気持ちが向いています。生存率に変化は無いが、再発率には向上が期待できそうなので・・・。私のように割とラッキーな初期の患者でも、少しでも良い結果が望めそうな方を選択するのは神経質すぎるでしょうか?
2) 私の様な病理結果でしたら、先生ならどの方法を薦めますでしょうか?
3) ノルバデックス5年服用のみを選択するのは、標準治療から外れ、あまり良くない選択でしょうか?

硬ガンで腫瘍内血管数が3本と多かったので、後々のリスク条件が万が一変化するかも?と考え、神経質過ぎる気もしますが、自分なりに出来るだけより良い方をと考え悩んでます。宜しくお願いします。 

1) 確かにノルバデクッス2年+アロマターゼ阻害剤3年で5年間の治療法と、ノルバデクッス5年+アロマターゼ阻害剤5年で10年間の両方の方法がありますが、両者を直接比較した臨床研究はありませんので、どちらがよいかの結論は出ていません。
2) 再発リスクは低いですので、5年間の治療でもよいのではないでしょうか。
3) 骨密度の低下などのアロマターゼ阻害剤による副作用を心配されるのであれば、ノルバデックス5年服用も選択しうる方法だと考えます。(文責 浜口)

 

No.7160】  07年09月12日  SS 
術前の抗癌剤治療について

私の60歳の母です。6月上旬から左腋下の違和感あり、病院受診したところ、左乳頭部に1cm大の癌が見つかり、皮膚浸潤もあります。クラスVで、リンパ節転移も認めました。その他の転移はありません。その後、病院を変え受診しています。今後について、 手術後抗がん剤をするか、手術前に抗がん剤をうけるかの選択で悩んでおります。母は手術を受けて、早くすっぱり悪いところを取ってもらいたいと思っていますが、その反面、医師の勧める抗がん剤をしてからの手術の方法も捨てきれず、どうしたらいいか悩んでいます。手術前の抗がん剤は6ヵ月くらいかかるため、不安があります。検査の詳しい結果を見ていないので、結論は難しいと思いますが、どの方法がベストか意見を聞かせてください。よろしくお願いします。

現在のところ、術前に化学療法を行っても、術後に化学療法を行っても予後は変わらないと考えられます。術前の腫瘍が大きい場合には術前化学療法を行うことによって乳房温存術が行える率が高くなったり、抗癌剤の治療効果が病理で確認できるなどのメリットがあります。どちらも選択可能と考えられますので、主治医とよく相談して決めて下さい。(文責 浜口)

 

No.7159】  07年09月12日  S 
断片取り残しの可能性と再発率について

私は、非浸潤がんで2年半前に温存手術をしましたが、断片が陽性だったので追加切除をしました。追加の断片は残っていない病理検査は出たのですが、「乳管がぐちゃぐちゃでよくわからない、取る物はとった」と告げられました。取った部分があいまいだったようです。その後、放射線30回、現在はタスオミンを飲んでいます。最近NCC-ST439単独のみ上がっております。数値は18.5。先日、主治医に『がんが残っている可能性が高い』と言われたため、悩んでいる事があります。
1)この場合の再発率は、どのくらいと考えられますか?
2)2度目の追加手術は、一般的に全摘が望ましかったのでしょうか?

お忙しい所恐れいりますが、ご返答の程よろしくお願いします。

1) NCC-ST-439は癌特異性の高い腫瘍マーカーであり、乳癌や肺癌、消化器の癌で上昇することが知られています。それだけで再発率を判断するのは困難であり、まずは画像検査や病理学的検査で再発の有無を確認することが必要です。また他の疾患でも上昇することがありますので注意が必要です。
2) 断端が陰性であっても乳房内に再発する可能性はありますので、乳房温存手術をすれば局所再発は一定の確率で起こりうることであり、それを理解した上で行うのが乳房温存手術であり、どちらが望ましいということではなく、それぞれのメリット、デメリットを理解した上でどちらを選択するかということだと考えます。(文責 浜口)

 

No.7158】  07年09月09日  M.S. 
放射線の副作用について不安に思っています

初めての投稿です。53歳のときに(2005年10月)右乳房の温存手術をしました。リンパへの転移は無しでした。05年11月より23回、放射線治療をしました。手術した病院では設備がないため、設備のある総合病院へ通っておこないました。照射の副作用が酷く、ステロイド剤を現在も塗布しています。2006年3月、放射線照射終了して3ヶ月くらいたった頃、右乳房の下あたりから右背中にかけての広い範囲で点状の内出血がでました。痛みとか症状はありません。びっくりしてまず放射線科にいったところ、「放射線とは関係ないから、すぐ外科へ行って診てもらいなさい」といわれ、手術した病院の外科に行きました。そこでも、外科ではわからないから同病院の皮膚科にまわってといわれました。外科の医師は放射線の副作用だろうとおっしゃいましたが、皮膚科ではわからないと言われました。内出血の部分は「ようすをみましょう」ということで何の治療もなく、3,4ヶ月かかって出血の跡もとれましたが、その後、右乳房の上から鎖骨までの部位にまた点状出血が出て、ずっと出たままの状態です。右腕の付け根の内側にも出ています(最初にでた右乳房下のあたりは、出血はしませんが、皮膚はまだ薄赤くなっています)。現在も外科、皮膚科、放射線科で経過観察を受けていますが、1年半近くもそんな状態が続いているので不安に思っています。ほっておいても大丈夫なのでしょうか。何か治療法等がありましたら、教えていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

放射線照射は癌のみならず、正常の組織にも影響を与えるのは事実であり、程度の差こそあるものの皮膚炎や色素沈着などはほぼ必発です。照射範囲に一致するのであれば出血も放射線の影響である可能性は否定できません。そうであったとしても放射線で受けた組織の障害を根本的に回復させることは困難であり、炎症ならばステロイドなどの抗炎症剤を、皮膚が乾燥しているのであれば保湿剤を、痛みがあれば消炎鎮痛剤を使用するなどの対症療法が中心になると考えます。(文責 浜口)

 

No.7157】  07年09月09日  SR 
胸のしこり

今年7/10に市の乳癌検診を受診、マンモグラフィも撮影してもらいました。結果、8月末に「異常なし」との事で、ほっと一安心しておりました。ところ、今月に入って3日の朝、着替えをしてふと右胸を見ると、何やら筋状に腺が。触って見ると少し硬く、指先を滑らせて見ると、米粒位の異物感が2個感じる気がします。痛みはありませんが、気になって触るとやはり違和感。検診を受けて「異常なし」で、まだ1ケ月やそこいらで癌が表面に出てくる様な事ってあるんですか? 病院に行くのが1番だとは思いますが、何となく・・しこりなのか?今ひとつ・・ただ不安でたまりません。

1ヶ月前に異常なしでも1ヶ月後に異常がないと保障するものではありません。心配であれば乳腺外来を受診して下さい。(文責 浜口)

 

No.7156】  07年09月09日  A.N. 
白い分泌物があります

2年半前に分泌液があり、乳腺外来でマンモグラフィーとエコーの検査をしたところ、両胸に細い糸のような石灰が発見されました。「1年後に検査をしましょう」と言われ検査していたのですが、昨日突然右胸から白いサラッとした分泌液が出てきてびっくりしています。断乳してから3年もたっているので、とても不安です。よろしくお願いします。

一般的には両方の乳房に同じ石灰化があるのであれば、両側に同時に同様の乳癌が発生する可能性は低く、良性の可能性が高いです。乳頭分泌物も血液が混じったり、茶色っぽい場合には腫瘍がみつかることもありますが、そうでなければもう少し様子をみてよさそうです。症状が続くようであれば再受診してみたらよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.7155】  07年09月09日  S
腋のしこりについて(HPNo.7057-2)

HPNo.7057で、妻の術後の療法について質問させて頂いた者です。その節はお忙しい中、丁寧にご回答頂き、本当に有難うございました。度々で恐縮ですが、今回また気がかりなことが出来いたしましたので、再度相談させて頂きます。8月21日にAC療法の後のウィークリータキソールの11回目の点滴を終えたのですが、翌日、手術した右側の腋の下(リンパ腺のある箇所ではなく、少し浅い腕側の部分です)に大豆粒ほどの大きさの固いしこりを見つけました。痛みは無かったようです。その翌日、8月23日に病院で主治医に見て頂きましたが、エコー診でもわからず、針生検で細胞診をしました。中の液を抜いたところ、その場でしこりは殆ど無くなり、翌週の半ばごろまでは小さな芯のようなものがあったようですが、その後全く無くなりました。8月25日に細胞診の結果が出て、「異型細胞は見られず、陰性」とのことでしたが、原因も何であったのかもよくわからないと言われました。その後予定通りに8月28日にタキソールの最終の12回目を終え、3週間後に血液検査をして次の放射線、ホルモン治療を受けることになっております。
1) このようなことはよくあることなのでしょうか?
2) 細胞診の結果が出る前は、主治医からも「悪性であれば抗癌剤が効いていないということだから、性質の悪い癌だ」とも言われました。現在は「心配ないと思われる」とのことですが、前癌状態ということも考えなければならないのでしょうか。もしそうであれば、標準治療から外れるかもしれませんが、前にお尋ねしたようなフルオロウラシル等のACやパクリタキセルとは違う系統の抗癌剤を今の間に使うということも選択肢として妥当と考えられるでしょうか?
3) 化学療法の終わった後は、やはり3週間ほど空けなければ放射線治療は出来ないのでしょうか? 少し空き過ぎて心配になっております。

この度も長くなってしまい、申し訳ありませんが、どうぞご教示頂きますよう、よろしくお願い致します。

1) 術後傷の近くにリンパ液が貯留したり、血腫ができたりすることは考えられるのではないでしょうか。異型細胞がみられず、しこりも消失したのであれば癌の再発の可能性は低いのではないでしょうか。
2) 必要ないと考えます。
3) 心配いりません。(文責 浜口)

 

No.7154】  07年09月09日  EK
術前化学療法について

35歳。7月に自分でしこりを発見し、先月乳がん告知をうけました。母・叔母・祖母他何名か親族に乳がん患者がいます。1歳・5歳・9歳の子供がいます。『10年前からしこりはできはじめていたはず』 『出産するたびに癌が大きくなってしまったんだよ』と検査機関の医師に言われました。腫瘍は大きいところで検査時2.7センチでした。今現在は癌専門医療機関で総合的な結果待ちです。
1) 癌腫瘍があるのに子供3人とも母乳で育てましたが、子供には影響はありますか?
2) 最初の検査機関で針生検を受けてから、今まで触らなかったところにまで腫瘍が大きく掴めるほどになった気がします。触った感じでは、とても2.7センチとは思えません。時折痛む気もします。針生検の影響で、急激に腫瘍が成長することは考えられますか? マンモグラフィーによる圧迫なども腫瘍には悪影響はないのでしょうか? 
3) 検査機関の医師は『腫瘍が大きいため、術前化学療法でしょう。そうでないと全部腫瘍を取りきれず残ってしまう』と言っていました。現在の癌専門医療機関の医師は、『結果が出ないとはっきり言えないが、腫瘍はさほど大きくないので術前化学療法をせずに先に手術でも問題ありません』と言っています。私個人的には、術前化学療法のほうが、抗がん剤の効果が目に見えて分かりますし、腫瘍が小さくなれば手術の傷も小さく済んで良いのでは・・・と素人の考えを持っております。(リンパ転移や他への転移があれば話は別ですが)
 
よろしくお願いいたします。 

1) 心配ありません。
2) 考えにくいです。
3) 術前化学療法と術後化学療法の生存率、再発率に対する効果はほぼ同等と考えられますがどちらも選択可能ですが、乳房温存術を希望するのであれば術前化学療法の方が温存術可能な割合が高くなります。おっしゃるとおり、手術のキズが小さくなる可能性はあるのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7153】  07年09月09日  T.A. 
乳がんでしょうか?

今日、お風呂で分泌液の自己チェックを行ったら深緑に似た色の分泌液が出てきました。すごく怖くて不安です。お忙しいとは思いますが、どうぞご連絡をお願い致します。
また、1ヶ月ほど前から胸の張りを感じ、違和感を感じていました。生理前だからと思い、あまり気にしてなかったのですが、生理後も数週間たっても張りは続き、痛みがでてきました。触った感じ、しこりがあるようには感じませんが、病院にいったほうがいいでしょうか?

どの症状もすぐに乳癌を疑うというものではありませんが、そのような症状がきっかけで乳癌が発見されることもありますので、一度乳腺外来を受診されることをお勧めいたします。(文責 浜口)

 

No.7152-1】  07年09月09日  M.I.
再手術を含めた今後の治療方法について

相談室、読ませていただいています。本当に役立たせていただいています。
7月末に乳房温存方法で手術を受けました。手術の病理検査の結果、乳頭腺管癌 センチネルリンパ生検により、リンパ節転移なし(0/2)、脈管浸襲なし、断面(+)非浸潤部分、足の部分がとりきれなかった模様。癌のレベルはTです。全体の大きさは、0.7x0.7mmほど+足の部分が0.7mmから1cmなのですが、手術で切除した浸潤部分が0.2X0.3mmと小さいため、ホルモン検査、HER2検査、核異型度などはその前の針生検の結果を使うと言われました。ER(+) (PS5 IS3 inv. PS5 IS3, in situ PS5 IS3)、 PgR (+) (PS5 IS3 inv PS5 IS3 insitu PS5 IS3) NA;2 M1;1 、結果、核異型度(NG )1 との事でした。この検査の時は硬癌と言われました。年齢51歳、閉経前です。質問です。
1) 「断面は+だが、再手術の必要はない。放射線治療でよいとの事。残った非浸潤部分はわずかで、放射線治療で再発リスクは減る。また、今後のホルモン治療でも、再発リスクを減らすことができる。今後も注意をしてみていくので、もし再発してもそのときに対処できる。再手術をしても、切除した部分に癌を見つけることは難しいだろう」との事でした。ただ、私とすると、断面陽性というのは不安が残ります。再手術を受け、この部分をもう少し切除したいと思うのですが、その手術を受ける意味はないのでしょうか。
2) 「検査結果をもとに今後の治療方法を決めると、ホルモン治療のみでよい。化学療法は必要なし。」との事でした。「 化学療法は単純に副作用がきついというだけではない。デメリットもあるので、低リスクの場合は薦めない。」といわれました。私の場合、10年、5年の再発率はどのようになりますか。化学療法、アドリアマイシン、又はエピルビシン、または、それにくわえてタキサン系のなどを加えるとどの程度再発リスクを減らせるのでしょうか。私としては、転移リスクを減らせるのであれば化学療法にもチャレンジしようかと思うのですが、そのメリットの%が判りません。
3〉 最初の検査機関が検査してきたときは、HER2は3+でしたが、その検査機関に紹介され今回手術をした病院で再度その検査結果をやりなおしたら、同じパレットを使って検査をしなおし、HER2は2+と出てきました。今の病院のルールではHER2が3+であれば高リスクとなり、化学療法を薦めるといわれています。同じものを使って違う検査結果が出ることは良くあることなのでしょうか。これをより正確にするためには、今回とった小さい浸潤部分を再検査してもらうとよいのでしょうか。それともFISH検査をしてもらうのが良いのでしょうか。FISH検査では正確な結果がわかるのでしょうか。また、この結果HER2が3+であれば化学療法を受けたほうが良いのでしょうか。検査結果ひとつで大きく今後の治療方法がかわるので不安です。 

いろいろ細かなことを聞いてすみません。 今後の治療方法を最終的には自分で決めなくてはならず、アドバイスをいただければと思います。よろしくお願いいたします。

1)  断端陽性部分だけを正確に部分切除することはなかなか難しく、もし再切除するとしてもある程度大きく切除することになるのではないでしょうか。非浸潤癌が少量残っているだけであれば放射線照射でも再発リスクを減らすことは可能であり、再手術による再発リスク減少はごくわずかと考えられ放射線照射での経過観察でもよいのではないでしょうか。しかし、非浸潤癌でも局所再発した時には約半分が浸潤癌で再発しますので、もう一度主治医の先生とよく相談してみて下さい。
2) Adjuvant onlineによれば、無治療での10年再発リスクは14.8%、ホルモン療法での再発リスク減少は5.5%、更にアドリアマイシンによる化学療法で3.3%、タキサン系の追加で0.1%の上乗せが期待できます。
3) FISHでの確認をお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7152-2】  07年09月12日  M.I.
今後の治療方針について

HPNo.7152でご相談させていただいたものです。アドバイス有難うございます。 
手術でとれた浸潤癌の大きさは2mmx3mmとなっており、また、断面ではかられたものなのでその奥行きは判りませんが、5mm前後と思われます。ところで、こん回の手術で取れた浸潤癌は小さいのですが、その前に針生検のときに、2mmx7mmを2本とっており、そのときの病理検査では、そのほとんどが硬癌(a3>a1)と診断されました。その部分を含めると、前回書いたときより、浸潤癌の部分はより大きくなります。また、乳頭腺管癌から硬癌のほうに変わってくる可能性があると思います。 

1〉 これにより(浸潤癌の大きさ、癌のタイプ)、Adjuvant online の結果が変わってくることはあるのでしょうか。大変申し訳ないのですが、その場合の再発リスクはどのようになるでしょうか。また、ホルモン治療での再発リスクは、5.5%減少してということは、9.3%になるということだと思うのですが、ホルモン療法+化学療法(アドリアマイシン)で6%ということで、よいのでしょうか。それとも、化学療法のみでは3.3%ということで、ホルモン治療+化学療法では再発リスクの減少率はより少なくなるのでしょうか。また、再発リスクというのは、転移リスクと局所再発リスクがあると思いますが、転移リスクはそのうちどの程度なのでしょうか。
2) HER2が2+であるとすれば、針生検でとった部分も加えて浸潤部分がもっと大きかったと仮定し〈たぶん5mm大)、どのような治療方法をお勧めになりますか。ホルモン療法のみが一般なのでしょうか。また、もし追加で化学療法をするとしたら、どのようなものをお勧めになりますか。
3) HER2が3+であった場合は、化学療法の内容は変わってくるのでしょうか。副作用が少ないハーセプチン投与を他の化学療法よりお勧めになりますか。他の化学療法と同じ程度の効果が得られと考えてよいでしょうか(経済的負担はまた、別の話ですが・・・)。よろしくお願いいたします。再手術の件、かんがえてみます。 

1) Adjuvant onlineでは1cm以下は同じカテゴリーに入り、また組織型は考慮されませんので変わりません。再発リスクについては前者の通りです。この場合の再発リスクというのは局所再発のことというよりも転移のリスクのことと理解してよいと思います。
2) 術後の補助療法はどれが正しいというわけではなく、メリット、デメリットを考慮した上でどの治療を選択するかを決めていくものです。ホルモン療法のみでも十分な効果がありますが、一方で化学療法により更に上乗せ効果がわずかながらあるのも事実です。しかし3.3%の上乗せ効果というと30人の患者さんが辛い抗がん剤治療を受けて、その恩恵を受けるのはたった1人ということでもあります。個人的にはホルモン療法でよいと考えます。
3) HERA trialでは通常の術前及び、術後化学療法に続いてハーセプチンを投与することにより、死亡リスクを34%、再発リスクを36%軽減する効果があると報告されています。しかし、NCCNのガイドラインでも腫瘍径1cm以上では通常の化学療法に加えハーセプチン投与を行うことを勧めていますが、1cm未満では再発リスクが低いことよりハーセプチン投与は勧めていません。HER2:3+であれば、化学療法の効果が若干よいことが期待できるかも知れませんが、治療方針はあまり大きくは変わりありません。(文責 浜口)

 

No.7152-3】  07年09月26日  M.I.
放射線治療

HPNo.7152で相談させていただいたものです。断面陽性と言われた件で再度伺います。乳管のひとつに非浸潤癌がみられるが、放射線治療でよいと言われていますが、放射線治療を受けたくない気持ちが強いので、再手術を受け、放射線治療をパスできればと思っています。
1) 再手術をせず、放射線治療を受けないとした場合の再発リスクはどれほどふえるのでしょうか。
2) 最手術をした場合、その取り残し箇所を確定し、切除することは可能なのでしょうか。
3) その場合は、今回のがんはとりきれたと考えられるので、後は、他に散らばっていた場合の再発リスクがあると考えられられるのですが、その考え方で理論的にはよいのでしょうか。
4) 放射線治療をした場合、その後、CTとかレントゲン、またPETなどの検診を受けていく場合、どのような問題が出てくるのでしょうか。
5) 趣味で海に行くことが多く、紫外線も浴びるのですが、放射線治療を行った場合、紫外線に当たってはいけないと聞きました。どれほどの意味で言っているのでしょうか。また、どのような弊害が出てくるのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

1) 乳房温存後、放射線治療をしないとした場合に比べ、再発のリスクは2~3倍高くなると言われています。癌を取り残したことが分かっていて何もしなければ、局所再発は必ず起こると考えていいでしょう。
2) 理論的には可能ですが、実際はがんの取り残した部分を特定することは難しく、かなり広範囲に切除しなければならないでしょう。
3) その通りでしょう。
4) 放射線の被爆のことを言っているのだと思いますが、特に問題はないでしょう。
5) 過度に紫外線を受けることは避けた方がよいと思いますが、詳しく分かりません。放射線科の医師に聞いてみて下さい。(文責 吉田)

 

No.7151】  07年09月09日  N.I. 
乳がん 外来での手術

乳がんのしこりの大きさがどのくらいでしたら、外来で手術可能でしょうか。三センチ近いと無理でしょうか。よろしくお願いいたします。

当院でも全身状態の悪い場合や、全身麻酔のリスクが高い場合には局所麻酔下での外来手術を行うことがありますが、基本的には入院、全身麻酔科の手術が標準的と考えます。外来手術や日帰り手術を行っている病院もありますが、統一された明確な適応条件はなく、もし希望されるのであればそれぞれの病院で相談してみて下さい。(文責 浜口)

 

No.7150】  07年09月06日  M 
石灰化について

未婚26歳、出産経験なしの女性です。先日、生理中に胸がちくちくする痛みがあったので、乳腺専門の病院でマンモと超音波検査をしました。結果は石灰化ということですが、何も処置することなく1年毎に検査をするように言われました。先生は「石灰は自然になくならない」と言っていました。では、この胸の痛みは一生続くのでしょうか?大きくなることもありますよね?マッサージなどで予防できるのでしょうか?出産して授乳するときに痛みが出るのではないか、乳がんになりやすい体質ではないか等、気になります。あと、石灰が残ることで周りの乳腺が傷つき病気にならないかなども気になります。たくさん質問して申し訳ございません。ご解答よろしくお願いいたします。

乳腺はホルモンの影響を受け生理前には増殖して、個人差はありますがそれに伴い痛みがでることがあります。病的なことではなく、ほぼ生理的な反応であり、治療の対象となることはほとんどありません。良性の石灰化であれば全く心配いりませんし、乳癌になりやすいということもありません。(文責 浜口)

 

No.7149】  07年09月06日  Y.K. 
今後の治療について

いつもお世話になります。大変参考にしてます。妻34歳、術後1年半で肺・脳転移発覚。脳は全脳照射で消滅。その後いくつか骨転移ありますが、本人元気です。肺は増大傾向。HER2 3+でハーセプ+タキサン2種の後ここでも相談しましたが、ナベルビンに変更してSEA-24が2ヶ月で16まで下がりました。あれから約二ヶ月。CEAは7月以降は上昇に転じてしまいました。現在は下がる前の24くらいです。最近血中アミラーゼ上昇してきました。今行っているハーセプ+ナベルビンの副作用で膵炎かと思いましたが、腹痛などなく本人いたって元気です。CT・エコーの診断で膵臓頭部に腫瘤との事。膵臓転移???困りました!! CTで肺は若干増大傾向のため、ハーセプチンとの併用薬剤を検討中です。ジェムザールあたりを考えてますが、なにかご意見お願いします。また肺の転移には放射線も検討中です。月一ゾメタも継続してます。

HER2:3+の転移性乳癌ということであり、やはりハーセプチンを軸にした治療を続けていくということになります。タキサン、ナベルビンと使用しているのであれば、ゼローダ(カペシタビン)との併用も考慮してみたらいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7148】  07年09月06日  ET
組織検査(HPNo.6998-2)

HPNo.6998でご相談させて頂きました者です。ご丁寧なお返事有難う御座いました。
MRIの結果は 「MRIでも悪い顔をしていない。(悪性ではない)」 との、事でした。毎回 「胸を打った事はないか」 と聞かれていましたが、今回も、エコ−の先生&RMIの先生&主治医共々「胸を打った事で出来るない出血の固まり」 説、を重視しているようでまた聞かれてしまいました。
今までの色々な検査結果や先生の口ぶりから(触診、エコ−、マンモ、MRIなど・・)、9割方心配無いものと受け止めていますが、残りの1割は私にとって大きなもので、再度 「組織検査」 をしてくれるよう申し出ましたが、「組織検査して何でもない人もいる」 とかで 「ワザワザ組織検査しなくても・・」 との返事でした。
ここに有る物が 「悪性に変化しないか・・?」 とも、聞いてみましたが、「それを気にする位なら新たに出来るかもしれない乳がんを心配した方が良い」 と言っていました。このような、先生の受け応えから 「心配ない」 と思ってはいますが、これで安心して大丈夫なのかかと引っかかってる部分も有るので、この引っ掛かりを取る為には他にどのような方法が有るか・・? 教えて頂けたら幸いです。今回もまた指導宜しくお願いいたします。12月に 「エコ−&マンモ」 の予定あります。

十分な画像検査がなされており悪性を疑う所見に乏しいのであれば次の検査を待ってよいのではないでしょうか。更に検査するとしたら穿刺吸引細胞診や針生検で細胞、組織をみるということになるのでしょうが、うまく組織が取れない可能性もありますので、100%悪性を否定できるわけではなく、不安は解消しないと考えます。(文責 浜口)

 

No.7147】  07年09月06日  T.G. 
炎症性乳がんの治療法について

昨年秋、炎症性乳がんと診断され、抗がん剤治療を始めました。現在、ハーセプチンを毎週、タキソールを三週(四週目は休み)の投与を受け39週目が終わりました。腫瘍マーカーは、最高で7.2、後はほぼ5前後です(初めから正常範囲内なので、あてにできないそうです)。ホルモン療法はできないそうです。詳しい数値等はわかりません。
患部の痛みもすぐになくなり、触ると少し硬いかなくらいになりました。また、鎖骨上と腋の下にあったしこりも、触ってもわからなくなりました。ただ、腕のリンパ浮腫(?)は変化がなく、正常な方と比べるとかなり太いです。ネット等で調べると、炎症性乳がんのほとんどの方が手術をされている、又は、手術予定のようですが、私の主治医が一貫しておっしゃることは、「手術はしない」と言うことです。「手術をすることで、癌が体中に飛び散ってしまう」というようなことをおっしゃいました。「抗がん剤治療(症状等によって薬を変えながら)を続けていく事で、延命していきましょう」とのことです。今の体調はとても良いのですが、患部を持っていることに不安も感じます。そこで、
1) このまま、抗がん剤治療だけを続けていけばよいものなのでしょうか。
2) 手術をしないという選択は、よくあることなのでしょうか。

分かりにくい文章で申し訳ありませんが、お教えいただけませんでしょうか。どうかよろしくお願いいたします。

炎症性乳癌は全浸潤性乳癌の0.5-2.0%の稀な乳癌で、治癒が困難な乳癌です。化学療法がよく効いた場合にはその後に手術や放射線療法などいろいろな治療を組み合わせた治療(集学的治療といいます)を行うことが多いです。しかし手術、放射線療法はあくまでも局所療法であり、予後を左右するのは全身療法である抗癌剤治療の効果です。抗癌剤治療は続行した方がよいと考えます。手術が必要であるかどうかについては未だ結論は出ていませんが、局所のコントロールのためには有用であるとの報告もあり、考慮してみてもよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.7146】  07年09月06日  H.I.
治療法について

1998年に左乳がん発症し、全摘しました。1期の早期がんという診断で、温存も選択肢として示されたのですが、自分で全摘を選択しました。ホルモン受容器プラス、リンパ節転移なしで、5年間ノルバルデクスを服用しましが、2003年に多発性骨転移、及び肝転移(現在は消えている)が分かり、放射線治療とホルモン剤(アロマシン)、アレディア 経口抗がん剤(フルツロン)で治療し、社会復帰も果たし元気でいましたが、2007年4月の検査で大腿骨とちょう骨に新たな転移巣が見つかりました。これに対しては放射線治療、ホルモン剤をフェマーラへ、アレディアをゾメタに変更して様子を見ることになりました。しかし腫瘍マーカー(どの項目なのか主治医がはっきりと言われません)が580という数値になり、骨で癌が活動しているだろうと言う事で、次の段階の治療に進む事になりました。(肺・脳・肝臓には精密検査の結果転移なし)
点滴での抗がん剤治療です。どの抗がん剤なのか質問してもはっきりと分かる説明はなく、2週間か3週間間隔で行うという事だけです。私の不安は、質問に医師がきちんと答えてくれない事です。治療を受ける主体は私自身なので、どんな薬を使うのかも分からない治療を受けていいものなのかと不安です。質問してもいつも退けられるだけなので、このまま行くのが不安で仕方ありません。今の段階で抗がん剤治療しか選択肢はないのでしょうか?

ホルモン感受性の再発乳癌の治療でホルモン療法中に病状が進行した場合には抗癌剤治療を行うことは一般的であり、治療方針は問題ないと考えます。私も外来では忙しくて一人一人の患者様に十分な説明ができないと感じることがありますが、使用薬剤などについては可能な限り説明するようにしています。抗癌剤の治療は決して楽な治療ではありませんので、主治医とのコミュニケーションは非常に大事で、不安を抱えたままで治療していくのは不幸なことです。もう一度主治医に説明を求めてみたらどうでしょうか。それでも納得のいく説明がないのであれば、担当医や病院を変えてみてもよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7145】  07年09月06日  M.I.
アリミデックスとゾメタ点滴

乳がんからの骨転移発症から、7年を迎えます。腰椎胸椎に再発二回と今年のRI検査骨シンチで、光の増殖が見受けられたという事で、再発とは言い切れない微妙な状態にあります。治療は、ソラデックスとホルモン剤ノルバデックスでしたが、昨年8月よりホルモン剤がアリミデックスに切り替わりました。その切り替えの際、さまざまな副作用がでてかなり苦しみましたが、「功績のあがっている薬です」という主治医の言葉もあり、二ヶ月かかってなんとか乗り越えることが出来ました。でも、私が知らなかったのは、10ヶ月も経ってから出てきた副作用。私は、癌発症より理解されにくい症状で、自分の役割さえ持てない日々を送っています。神経因性疼痛といいますが・・・。乳がん骨転移からくる神経疾患だそうで、治る事はなく、限られた薬をだましだまし飲みながらの生活。一日に活動できるのは、2.3時間が限度で、座っていることも細かい作業をする事もままならない生活で、やっと探し当てたホスピス医の先生に、なんとか救ってい頂いている毎日です。でも、唯一、お洒落が大好きだった私は、美容師サンに髪を綺麗にしてもらい、通院だけなのですが、軽くお化粧してみたりと、それだけが楽しみだったのです。特に髪にはコンプレックスがあり、パーマをあてないとぺしゃんこで、とても嫌く、だらしないと思われるかも知れませんが、私の原動力となっていました。それが、まさか克服できたと喜んでいたアルミデックスで、髪がちりじりになり、やせこけて〜関節痛が起きて、以前にも増して辛い生活になってしまいました。体になじむ迄、二ヶ月もかかったアルミデックス、近くの女医さんや何人かの方が、「今時ここまで苦しい思いをしなくても、他に薬があるはず!飲む必要ない」といわれましたが、他の薬があると知ったのは、ネットで、つい最近で、主治医の功績の上がっている薬という言葉に、臆病な私は他になにも考えなかったのです。主治医と相談といいますが、次から次に患者様を診ていかれる先生にこんな話は出来ず、関節痛に関しては、どこまですすむのかなど、聞けません。そちらも、とても不安です。ひどくなっていく一方の様に感じます。
それと、ゾメタ点滴ですが、主治医は簡単な説明をされただけで、私に決断をせまります。いろいろ調べた結果、骨を強くする作用はとても心強く、6月から始めましたところ、又、症例のない副作用・・。3回の点滴で、決まった様に、10,12日目から二週間、足のしびれやむくみで、痛みもあり、靴が履けないので、スリッパで外の空気を吸いに出たところ、きつい倦怠感。元来の疼痛で、人との胸のしこりがながりも持てず、役割も持てなかった虚しい毎日にまたなにもできず、ほとんどをベッドで二週間過ごすと、精神的に参ってしまっています。このムクミ 更年期的副作用の視点で考えると、ゾメタではなくアリミデックスの副作用ではないかと思ってきています。
専門家の方にもいろいろ尋ねた結果、乳がんから骨転移の場合、進行がとてもゆっくりという事〜つまり、これから前述したことや再発で、もっと不自由な身体になり得る事もあると云うこと・・・。ゾメタは、たとえ自由をうばわれても続けたい。でも、アリミデックスは私を醜くしていくばかり。この考え方を変えなければ生きていけないけれど、憂鬱な日々を送っています。臆病ゆえ、功績の上がっているというアリミデックスをやめると医師に伝える勇気がもてないまま・・・。信頼出来るホスピス医は、専門外ではありますが、それなりに相談にはのって下さいます。今回の件に関して、ゾメタとゾラデックスで、しばらくやってみるのもひとつだとおっしゃってくださいましたが、「ゾメタは骨に作用する薬で、内臓の転移は防げないのでは」と聞いてみたところ、「そんな事はないはずだ」と言って下さいます。決めるのは私自身だと・・・。精神的に参っています。でも、普通の診療内科では、神経因性疼痛の事などわからないみたいで、ご相談出来るわけもなく、どうか私に決断できる勇気と情報を教えて下さい。年齢にそぐわない未熟な精神状態。お恥ずかしい限りですが、どうぞ宜しくお願い致します。

現在は閉経後で、骨転移に対して治療中ということで宜しいでしょうか。ホルモン感受性の再発乳癌の治療としては、ホルモン療法と抗癌剤による化学療法がありますが、骨転移はありますが病状は落ち着いているようですので、まずはホルモン療法を選択するということでよいでしょう。アリミデックスの副作用で悩んでいるのであれば、フェマーラやアロマシンといった他のアロマターゼ阻害剤に変更してみるのもよいのではないでしょうか。また、癌に伴う痛みには鎮痛剤も有効ですが抗不安薬などの鎮痛補助薬も非常に有効なことがありますので遠慮せずに一度主治医と相談してみたらいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7144】  07年09月06日  うさ
胸のしこり

胸のしこりが気になり、初めてご相談させて頂きます。現在35歳、12年前に一人子供を出産しております。2ヶ月ほど前に、右胸の外側辺りに1cm位のしこりを発見しました。しこりは触るとぐりぐりとした感じで痛みはなくよく動きます。乳頭からの分泌物、その他の部位にしこり等はありません。祖母が乳がんだった為心配になり、すぐに近所の外科で診察をしました。検査は触診をされただけで、触診の結果、「乳癌ではないと思います、今後大きくなる様だったら又来て下さい!」と言われただけで、具体的な病名等は言われなかった為、今も不安に思っております。胸のしこり=乳癌と言う先入観でかなり不安なのですが、このまま放置しておいても大丈夫なものなのでしょうか・・・。又、しこりは余り触らない方が良いと聞きました。本当ですか? お急がしい中お手数ですが、お返事頂けたら幸いです。

しこりを触る触らないはあまり関係ありません。しこりがあるのが明らかであれば一度乳腺外来を受診されることをお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7143】  07年09月06日  HN
卒乳後の乳汁について

私は35歳で、来月2歳になる子供がいます。ちょうど1年ほど前に卒乳したのですが、絞ってみたら白と透明の母乳出ました。母乳は卒乳後どのくらいで止まりますか? 卒乳後どのくらいまでなら母乳がでても大丈夫ですか? 最近、高プロラクチン血症という病気だと母乳が出ると知り、心配になって友人に聞くと、卒乳後1年半とか2年出てる人もいました。卒乳後も母乳が出ることはよくあることですか? そして、どのくらいまの期間までなら母乳が出ていても大丈夫なのかも教えてください。どうぞよろしくお願いします。

授乳終了後の乳汁分泌は個人差がありますので、あまり心配しないで宜しいと思います。ただ分泌物が茶色っぽくなったり、血が混じっていたりするような場合は、腫瘍がある可能性もあるので乳腺外来を受診して下さい。(文責 浜口)

 

No.7142】  07年09月06日  T.H. 
今後の治療方法について

母ですが、現在67歳です。二十年前に管内乳頭腫で、左胸を全摘出、今年右胸に癌がみつかり、多発であったので全摘出しました。癌は大きさ20×17ミリ 非浸潤部 130×70ミリ リンパ転移なし、細胞の悪性度 1 おとなしい ホルモン受容性9 陽性{ER 3+ P9R3+) HER2 陰性ハープセプチンは不可) ステージ1との結果となりました。術後の治療はホルモン剤治療を進められ、閉経している。現在、薬をフェマーラ錠2.5ミリグラムとアルファロールカプセル25ug一日にカプセルを服用していますが、薬局であまり効果はないといわれ、不安を感じています。このまま飲んだ方がよいのでしょうか?
今とても後悔しているのですが、再建を摘出手術と同時にできるからと、腹直筋皮弁を腹直筋を二つとり、両胸再建手術を受けました。術後、皮膚が壊死し再手術、腰の皮膚移植をして退院しました。退院して二ヶ月、急に発熱し胸が赤くなり、炎症によるものからで、むし刺されからのばい菌なのか、脂肪がとけ水がたまっているのか、最悪また手術といわれましたが、このようなケースは普通ありえるのでしょうか? 再手術になったときに、もういっそ全摘出状態にしたほうが良いのでしょうか? 手術するたびにやつれていく母をみて、再手術にしても同じ病院で大丈夫なのか等、どの方法がよいのかアドバイスお願いします。再建をすすめてしまったのは私です。

ホルモン感受性早期乳癌に対するホルモン療法の有用性は明らかで、タモキシフェンでは再発を47%、死亡を26%減少させ、現在内服中のアロマターゼ阻害剤では更に再発抑制効果が高いということがわかっています。継続治療をお勧め致します。また、乳房再建術後の再建に用いた皮膚、筋肉や脂肪の壊死や、感染は起こりうる合併症です。合併症はないに越したことはありませんが、残念ながら起こってしまった場合には、それに対し適切な処置を行っていくことが大切です。(文責 浜口)

 

No.7141-1】  07年09月06日  HM
再発率・生存率とホルモン治療について

昨年4月、左乳がん温存手術を受けました。現在50歳、手術時は48歳8ヶ月で閉経前でした。浸潤性乳管癌(微小浸潤癌)との診断。T1N0M0、病理組織診断結果 DCIS with microinvasion 、腫瘍の大きさ 1.1×0.6×0.6cm、ホルモンレセプターはER (+) PGR(+) 、HER2(−) 、リンパ節郭清9個中転移は0、切除断端(−)、異型度 グレード2 です。5月から7月にかけて放射線療法 50グレイ+電子線10グレイ(計30回・断端2ミリなので) と、同時にゾラデックス注とノルバデックスによるホルモン治療が始まり、継続中です。今年4月、1年後のフォローアップで、PET・マンモグラフィー・腫瘍マーカー等で転移再発はありませんでした。昨年11月に放射線肺炎になりましたが、ステロイドの副作用を考慮し無治療、それについても、かすかに線維化を残すのみとのことです。
現在、ホルモン治療による更年期症状がきつくなり悩んでおります。ホットフラッシュ、背部痛や腰痛、骨盤痛、左足の痺れ、突然の緊張感や動悸、物事が覚えられない、夜中目が覚めて眠れなくなったり、一日中疲労感があり、疲れやすくなったのが、仕事を持つ主婦としては辛いです。気の持ちようとして解決できないでいます。主体は非浸潤性だと聞きましたが、グレード2で中リスクである事と断端2ミリが心配でもあります。副作用を我慢して最後までホルモン治療を受ける事が、標準治療でありベストだということは承知していますが、副作用軽減のための漢方薬などもホルモンとの相互作用があるものもあり、あまり薦められないと言われ、この状況を何とかしたいという気持ちです。以前、子宮筋腫による貧血治療のためにリュープリンや点鼻液での偽閉経療法をしていたのに乳癌発症し(しこりが大きくなり)、あまりホルモン治療が効かないのではとの懸念もあります。
私の場合、手術後無治療での再発率はどれ位でしょうか。ゾラデックスとノルバデックスでのホルモン治療により再発率はどれ位になりますか。また、今、ゾラデックス注のみを中止した場合、さらに、ホルモン治療そのものを中止した場合の再発率はどれ位になりますか。生存率についてもお聞きしたいです。もうひとつ気にかかる事があります。手術後8日で職場復帰し、傷の痛みや腕のリハビリの痛み、放射線治療時の倦怠感など抱えたままさほどの休みもなく過ごしてきました。抜糸前から普通に動いていたことは、局所再発や遠隔転移などに何らかの影響はあるのでしょうか。長くなり大変申し訳ありません。簡単にでも回答いただければ幸いです。

浸潤癌と考えますと、Adjuvant onlineによれば無治療での10年間での再発率は24.8%、ホルモン療法により15.8%に下がります。また生存率は無治療で89.9%、ホルモン療法で92.2%に改善します。Microinvasionに関するはっきりとした予後予測は困難ですが、更に良好と考えてよいでしょう。ゾラデックスとノルバデックスの併用とノルバデックス単独を比較した場合、生存率に大きな違いはないと考えられ、副作用が辛いのであればノルバデックス単独に変更することも考慮してよいのではないでしょうか。術後早期の職場復帰は再発や転移には全く影響ありません。(文責 浜口)

 

No.7141-2】  09年03月13日  HM
ホルモン療法および漢方薬・プレマリン錠の使用について

2007年にHPNo.7141で相談いたしました。本当にありがとうございました。その後2008年4月に2年間のゾラデックスを終え、現在はノルバデックスを服用、もうすぐ丸3年になります。51歳ですが、完全に閉経しているかどうかわかりません。二か月前に10日間程、不正出血のような少量の生理(?)がありましたが、子宮がん検診は異常なしでした。このままあと2年ノルバデックスを続ける予定ですが、それが一番良い方法でしょうか。
また、ホルモン療法に対する副作用対策についてもお聞きしたいです。定期検診も受けているかかりつけの婦人科の先生に、乳がんのこと、副作用のことも相談したところ、処方されたのは加味逍遥散と黄連解毒湯で、2年位飲みましたが、最近になって加味逍遥散と白虎加人参湯に変わりました。さらに顔が真っ赤にになるのが困るので相談したら、プレマリン錠一か月分処方してくれました。エストロゲン作用がある薬を飲んでも悪影響はないのか確認したところ、大丈夫ですと言われました。本当にプレマリン単独では乳がんのホルモン療法に影響はないのでしょうか。心配なのでプレマリンはまだ飲んでいません。この漢方薬も、この先長期に飲み続けていてもよいのでしょうか。更年期症状をなるべく気にせず過ごしたいと思いながら、だされた薬にびくびくしているのもおかしいと思われるかも知れませんが、正直なところ心配は尽きません。どうぞご意見よろしくお願いいたします。

2年ノルバデックスを続けるのは、一番かどうかわかりませんが、良い(妥当な)方法と考えます。プレマリン単独で乳癌のホルモン療法に影響はないと思います。これら漢方薬の長期内服が悪影響を及ぼすという報告はないように思います。(文責 石川)

 

No.7140】  07年09月06日  K 
ホルモン治療中の妊娠について

初めてご相談します。現在ゾラとタスオミンでホルモン治療中です。生理は止まっていますが、このような治療中に妊娠する可能性はあるのですか? 主治医に聞くと「原理的には可能性ない」と言われましたが、タスオミン処方時に頂いた小冊子には「避妊してください」とありました。お手数ですが、よろしくお願いします。

ゾラデックスを使用していれば閉経状態になるので、通常は妊娠する可能性はないです。(文責 浜口)

 

No.7139】  07年09月06日  K 
乳房のしこり?

今年6月に出産し、現在授乳中の33歳です。昨夜、入浴前に右のおっぱいの上部に大豆位のしこりを見つけました。痛みは無いので、乳がんのしこりなのか気になります。3年前に同じ所にしこりができて、マンモグラフィー、エコー、細胞診の結果、乳腺症と診断されて、半年毎の定期健診をしてきましたが異常はありませんでした。その際、医師に「乳がんのしこりは、大豆のような硬さ」と言われたことが気になっています。授乳中に乳がんになるケースは少ないと聞いたのですが、受診すべきでしょうか?

授乳中でも乳癌になることはありますので、しこりがあるのであれば受診をお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7138】  07年09月06日  M.S. 
多発性のう胞症

47歳主婦です。4月上旬に左胸にしこりをみつけ、乳腺外科でレントゲンとマンモグラフィーと造影剤を注射してのCTを撮り、多発性のう胞症と言われました。直径1pぐらいのものがいくつかあり、自分で見つけたのう胞は3pで、中の水を取って検査したところ3のbと言われました。7月下旬にエコーの検査をしたところ、「映ったものは見た目が乳がんという感じではないので、11月にまたエコーの検査をするか、造影剤を注射してのMRI検査をするか、どちらにしますか」と言われました。MRIのあと、「太い針の検査も場合によってしましょう」と言われました。細胞診をもう一度する必要は無いのでしょうか。水を抜いてしまったので、もうできないのでしょうか。8月の健康診断で近くの病院に行ったとき、PETの検査を勧められましたが、3p以下の乳がんは見つけにくいと聞きました。その時のがんの血液検査では、なんでもないと言われました。マンモトーム生検をした人が、針を刺した傷跡がなかなか治らなくて大変だと言っていたので、あまりしたくありません。コア針生検というのもあると本で読みましたが、そちらはどうなのでしょうか。しばらくエコーの検査でもいいでしょうか。マンモトーム生検はしなければならないでしょうか。

のう胞の中に腫瘍ができていることがあり、細胞診でclassIIIbであれば腫瘍の存在も否定できません。液体がまた貯留してくれば細胞診の再検査は可能ですが、腫瘍を疑う部分があるのであれば、針生検やマンモトーム生検などで組織診断をつけることを考慮してよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.7137】  07年09月06日  A 
アリミデックス錠の副作用?(HPNo.6951-4)

HPNo.6951で相談させて頂いたものです。今ホルモン療法でアリミデックス錠を服用していますが、手足の甲がピリピリと痛くて靴下も履けない状態です。そして唇も、昨年の11月中位からピリピリしています。かかりつけのクリニックでアラエビン軟膏を頂いてつけていますが、一向に良くなりません。毎日の事ですので苦痛です。薬の副作用ではないでしょうか? ご回答の程宜しくお願いします。

内服開始してからであれば副作用の可能性も否定はできません。主治医に相談して下さい。(文責 浜口)

 

No.7136】  07年09月06日  N.M
触診とエコーだけでも大丈夫なのでしょうか?

初めてお便りいたします。40歳主婦です。以前から乳腺症といわれ、毎年検診をうけています。昨年の検診で先生から、「あなたは乳腺症なので次回からはマンモグラフィーはとらなくてもいいです。」と言われました。昨年は妹が乳がんになり、今年の春母が乳がんになったので不安です。マンモグラフィーをとらずに、触診とエコーだけでも大丈夫なのでしょうか? お忙しいなか、恐れ入りますがご回答よろしくお願いいたします。

乳腺の濃度が高いと、腫瘤があっても正常の乳腺に隠れてしまいマンモグラフィで発見することが困難な場合があります。そのような場合にはマンモグラフィよりも超音波検査が有用です。しかし、腫瘤ではなく、超音波ではわからないような微細な石灰化で見つかる乳癌もあるので、検診としては2年に1回のマンモグラフィが推奨されます。(文責 浜口)

 

No.7135-1】  07年09月06日  M.O. 
ホルモン療法について

38歳の主婦です。1年前に0期の非浸潤癌のため片側乳房を全摘しました。術後、ホルモン治療をしています。内容は、リュープリン3.75の注射を2年間とノルバデックス20の投薬を5年間です。今日、ホルモン療法をはじめて1年たつので、ちがう病院の産婦人科で子宮癌検査を行なったのですが、そのときに今おこなってる注射と薬の名前を言ったら、「そんなに強い薬をやってるの?」と驚かれました。「もっと量を減らしてもいいような気がするね」といわれ、不安になってしまいました。
1) リュープリン3.75は乳癌(非浸潤癌)のホルモン療法で一般的に行われてる強さですか? ノルバデックス20も一般的な強さなのでしょうか?
2) ノルバデックスは2年間と5年間の投薬ではあまり差がないというような記事を先日新聞でみつけたのですが、非浸潤癌(ミクロの単位の癌が乳管にひろがっていた)の場合、2年間でも効果はかわらないのでしょうか?

お忙しいところ申し訳ございませんが、ご回答をお願いします。

乳癌に対して一般的に使われている量です。しかし、非浸潤癌に限って言えば、もともと予後が非常によい癌ですので、ノルバデックスにより対側乳房の乳癌のリスクを下げる効果はありますが、予後改善効果は不明です。(文責 浜口)

 

No.7135-2】  07年09月12日  M.O. 
ホルモン療法について(2)

ご回答ありがとうございました。また質問ですが、
1) 非浸潤癌の場合、術後のホルモン療法は一般的に、ノルバデックスを何年間投与しているとろこが多いでしょうか?
2) また、リュープリン3,75は何年間注射しているところが多いですか?
3) 非浸潤癌の場合、術後のホルモン療法は必要あるのでしょうか?

以上3点についてご回答願います。

1,2)  標準的な乳癌術後補助療法ではノルバデックス5年間、リュープリン2年間です。
3)  非浸潤癌に対してはノルバデックス投与により浸潤癌での局所再発を減らす効果、対側乳房の乳癌発生を抑える効果があります。(文責 浜口)

 

No.7134】  07年09月06日  OZ 
細胞診について

細胞診を一ヶ月ごとに3回して、3回とも良性の結果だった場合、悪性の確率は何%ぐらいだと思われますか? こういう状態で妊娠しても大丈夫でしょうか?

状況が不明であり何%かという具体的な回答は困難ですが、もしも悪性を心配されるのであれば、針生検や摘出手術などで組織診断をつけることも考慮して宜しいのではないでしょうか。良性であれば妊娠は問題ありません。(文責 浜口)

 

No.7133】  07年09月06日  M.T. 
術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検について(HPNo.7105-2)

HPNo.7105の質問に関連して、教えてください。先日、術前化学療法を半年行った後、乳房温存手術をうけました。リンパ節についてはセンチネルリンパ節生検で転移なしということで、郭清しませんでした。化学療法前の診断では大きさ2.5cmほどの硬癌、ホルモンレセプター陽性、ハーセプテスト+1、リンパ節の転移ははっきりわからないとのことでした。化学療法後、腫瘍は肉眼上は消失していました。質問としては、もし実際はリンパ節転移があったのに化学療法で消えていただけの場合、予後の予測がかわるというのはどういうことですか? 具体的に教えていただけたらと思います。また、追加でリンパ節を郭清したほうがよいのでしょうか? 尚、私の病院では、術後も追加で1クールずつ化学療法をします。

術前リンパ節転移の有る症例は無い症例よりも再発のリスクが高く、リンパ節転移の有無は予後の予測因子として重要です。術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検については、まだ議論の残るところであり、現時点では一定の結論が出ていません。もし追加でリンパ節郭清をしたとしても、局所再発率は低くなる可能性はありますが、予後改善の可能性は低いと考えます。また、リンパ節転移陽性に準じた抗癌剤治療が既に行われているのであれば、追加切除で仮にリンパ節転移が見つかっても治療方針に変更はないと考えられ、追加切除の意義は低いと考えます。(文責 浜口)

 

No.7132】  07年09月06日  M.I.
AC+T、ホルモンレセプター+に効果はある?

米国在住、38歳、ランペクトミー+リンパ節廓清を8月6日に終え、間もなく化学治療に入るところですが、治療法について決めかねています。「病理結果は2B、腫瘍径2.1mm、リンパ節+1/12、リンパ管侵襲+、ホルモンレセプター+、HER2−」でした。内科腫瘍医に提案されたのは、AC2週毎4回+T2週毎4回です(G-CSF/Filgrastim併用)。AC またはAC+Tのドーズ・デンスは現在米国での標準治療らしく、どの患者にも紋切り型にこの治療法を与える傾向があるようなのですが、臨床中間報告によるとT(タキソール)の追加はHER2+に効果があるけれども、ホルモンレセプター+には特に効果がないそうです。医師にこれを言ったら、中間報告は紛らわしいので気にするなと却下され、他の選択肢も与えられなかったので納得できていません。それでも現在のところはAC+Tが私の癌のステージ、性質に合ったベストの治療法なのでしょうか? それとも、ほかにもっと良い方法がありますか?(EC、TAC もしくは CEF?) 副作用が強くても出来る限り再発を最小にする治療法を採択したいと思っています。ご意見をお聞かせください。宜しくお願いします。

Dose dense化学療法は副作用が強くなる傾向にあり、日本ではまだ標準治療としての位置づけにはなっておらず、従来のACやAC-T、FECなどが行われることが多いと考えます。Dose denseの評価は今後の臨床試験の結果を待たなくてはならないと思いますが、副作用よりも少しでも再発率を下げることが希望であれば、現時点ではDose dense化学療法は有用な方法と考えます。(文責 浜口)

 

No.7131】  07年09月06日  R 
カテゴリ 5 の石灰化について教えて下さい

姉33歳(未婚・出産経験無)の事で相談させてください。
この度、乳癌のドッグ(触診・超音波・マンモグラフィー)で、カテゴリ4で乳癌疑いとなり、総合病院の乳腺外科に行きました。初診で触診・超音波・マンモグラフィーをして頂き、触診と超音波では異常が無いが、マンモグラフィーで異常がみつかりました。右胸:びまん性・散在性に微小円形で淡く不明瞭 左胸:線状に微小円形でいびつな形も多数あり(広範囲4センチ)。姉はこの時の写真を見せてもらっているのですが、左は宇宙にある星の集団みたいに沢山あり、右はその1/4位だったと言っていました。マンモグラフィーの画像が怪しいので、左胸は組織診・右胸は細胞診を受け、後日結果を聞きに行きましたが、悪い物は見つからなかったと言われましたが、取れていない可能性があるため疑わしい左胸のマンモトームをすることになりました。
2回目の検査で、造影剤を使ったMRIを受け、その後左胸のマンモトームを受けました。後日結果を聞きに行きましたが、MRIもマンモトームも両方とも悪い物が出なかったといわれました。しかし、先生達はマンモトームの写真に映った石灰化の性状がいびつな形で並び方が線状に並んでいるため、検診ではカテゴリ4でしたが、カテゴリ5に分類すると仰っていました。教科書に載せる位カテゴリ5でマンモトームでも癌が見つかると思っていたと仰っていました。マンモトームの結果と病理の結果があまりにも違うので、手術でその石灰化を広範囲に取り組織診をする事になりました。この時初めて聞いたのですが、左の胸の石灰化の近くに良性だと思われる大きさ約3.5cmの柔らかい腫瘍があるので、それも一緒にとることになりました。良性だと思われるが、悪い物が含まれている可能性も捨てきれないし、どんどん大きくなるタイプのものだということで、一緒にとることになりました。この結果も悪い物は無かったので、今後は3ヵ月おきに経過観察することになりました。今の状態の説明としては、先生からこれ以上検査をするとなると左胸の全部をとって調べることになるし、それは出来ない。仮に今癌が存在したとしても、非浸潤癌だということです。質問なのですが、
1) 情報が少なくて申し訳ないのですが、先生は今の姉の状態や経過をどのように思われますでしょうか?
2) 先生はカテゴリ5の石灰化で良性のものを、経験または他の先生からお聞きした事はありますか?
3) いびつな形で線状に分布している石灰化が悪性でない場合、どのような事や病気が考えられますか?
4) 今ある石灰化が今後悪性に変わる可能性はありますか? 今の姉の状態は、これから癌になっていく前段階なのでしょうか?
5) 石灰化には良性の物と悪性の物があり、悪性だと癌細胞が死んだものだとインターネットに書いてありました。もし、姉の石灰化が癌によるものだとすれば、今まで受けた検査で判明するものですか?
6) 今後結婚し出産することもあると思うのですが、他の方の質問で妊娠が癌を進行させるとありました。今の姉の状態では妊娠は控えるべきなのでしょうか?
7) 今出来る検査や治療は他に無いのでしょうか? 私としましては、そんなにあやしいもの(先生方は癌だと思っていたそうです)があり経過観察が必要ならば、そこの部分を最初からとっておいた方が安心なのではないかと思うのですが、そうしたほうが今後何か姉の治療や経過観察に不利益をもたらす事が考えられますか?
8) 他の病院のHPには乳癌を正しく判定できる病理医は関東にしかいないと書かれていました。姉の場合マンモグラフィーと病理結果が違いすぎるので、心配になりました。実際医療界ではそのようにいわれているのでしょうか?
9) 右胸は細胞診と造影剤を使ったMRIで検査して異常がありませんでしたが、左胸に悪性のものが出たら右もマンモトームをしようという事になっていました。今回悪性のものが出ていないので何もしていないのですが、”右胸:びまん性・散在性に微小円形で淡く不明瞭”なものは、そんなに心配しないでよい物でしょうか?

お忙しい中、沢山質問して申し訳ありませんが、家族としましては不安で仕方がありません。宜しくお願い致します。

1) マンモグラフィで乳癌を強く疑えば当院でも同様の処置をすると考えます。
2) マンモグラフィでカテゴリー5でも、あくまで石灰化の分布と形状を見ているだけですので、良性である可能性もゼロではありません。
3) 乳腺症や外傷の後に起こる石灰化などが考えられます。
4) 良性であれば乳腺症による石灰化の可能性が高いと考えますが、乳腺症でも異型の強い細胞がある場合などは乳癌の発生する可能性があります。
5) 判明すると考えます。
6) 控える必要はありません。
7) 経過観察に不利益はありませんが、大きく取れば取るだけ診断は確実になりますが、キズや変形も大きくなります。患者様と主治医が相談して決めればよいと考えます。
8) 言われていません。
9) びまん性であれば乳癌の可能性は低いです。(文責 浜口)

 

No.7130】  07年09月06日  S
米粒大のしこり

突然ですが、今朝着替えの際、右の乳房に何か筋が1本浮き出て、触ると米粒大のしこりが2〜3個立てに並んでいる感じです。痛みはなかったものの、気になり始めたら少し痛い様な・・・。7月に癌検診を受けて、写真も撮って「異常なし」でしたが、1ケ月位で発病したりするものでしょうか?

触診で見つかりにくい乳癌やマンモグラフィでは指摘できない乳癌もありますので、しこりが触れるのであれば、一度乳腺外来を受診されることをお勧めします。(文責 浜口)

 

No.7129-1】  07年09月06日  F
乳房切除手術における取り残しについて

ご多忙中恐縮ですが、50才の妻の乳がん手術についてお尋ねいたします。先月20日に右胸の乳房を全て切除しました。手術後の検査の結果、パジェット病および乳頭から離れた乳房の内側(左側)に乳管内非浸潤がんがありました。ただ、その非浸潤がんが「切除断端まで達している」とのコメントがあり、気になっています。乳房全摘手術でも、取り残しがあるのでしょうか。また、乳腺を全て摘出できたかどうかは、どう判断するのでしょうか。また、非浸潤がんでも体内に取り残しがあれば、再発.転移することがあるのでしょうか。よろしく御教示ください。

乳房を全摘したのであれば、癌が残っている可能性は低いと考えますが、皮膚近くの脂肪の中まで乳腺が存在していると、乳腺組織が一部残る可能性はあり、そこに癌があれば残る可能性はあります。非浸潤癌でも遺残すれば再発する可能性はあります。(文責 浜口)

 

No.7129-2】  07年09月12日  F
乳房全摘切除手術における今後の治療

HPNo.7129でお尋ねした件です。早速のご回答ありがとうございました。今後の治療としては、ホルモン治療のみで可でしょうか。それとも放射線などの検討も必要でしょうか。全摘なので、追加切除はありえないという理解で正しいでしょうか。ご多忙中恐縮ですが、よろしくご教示ください。

追加切除や放射線の必要はないと考えます。もしも癌の遺残があれば局所再発のリスクが無い訳ではありませんが、follow upしていけばよいと考えます。(文責 浜口)

 

No.7128】  07年09月06日  RT
術後補助療法の治療方針について(4)(HPNo.7050-4)

HPNo.7050でご回答いただき有り難うございました。大変参考になります。何度も申し訳ございませんが、放射線治療を受けたいと主治医に申し出るかどうか、まだ迷っております。再度相談させてください。
母(67歳、閉経後)、07年7月末に左乳房全摘手術、腋窩リンパ節はレベル1まで郭清。病理結果は「乳頭腺管癌、大きさ7cm×5.5cm×2cm、核異型度グレード1、リンパ管侵襲(+)、血管侵襲はあまりない、脂肪組織(f)まで浸潤、断端陰性、リンパ節転移なし(0/21)、他臓器転移なし、ER(+)70%、PgR(+)50%、HER2は2+」です。抗がん剤AC4回後、ホルモン療法(アリミデックス)5年の予定。放射線治療の件、主治医は「腋窩リンパ節転移はない(0/21)し、大きかった(7cm×5.5cm×2cm)が、手術できれいに取れているし、皮膚まで浸潤していないので、放射線はしなくても大丈夫」とおっしゃってます。前々回、こちらの相談室では「乳房切除(全摘)後の胸壁への照射は、局所再発といって乳房を切除したあとの胸壁からの再発を防止する効果があります。腫瘍径が大きいがリンパ節転移のない患者さんに対しては、必要かどうかは意見が分かれるかもしれません。しかし腫瘍径が大きいほど局所再発率は高いので、放射線照射による合併症のリスクが高くなければ照射によるメリットはあるのではないでしょうか」とアドバイスをいただきました。
母の場合(抗がん剤AC4回を無事に終了すると仮定して)、放射線治療を受けない場合の「局所再発率」は何パーセントくらいで、放射線治療を受けた場合の「局所再発率」は何パーセントくらいとお考えになりますか? だいたいの数字で結構ですので参考までに教えてください。以上、宜しくお願い致します。

腫瘍径5cm以上でリンパ節転移陰性の症例に対する大規模な研究はなくはっきりはしませんが、リンパ節転移陽性例では照射しない場合には18.5〜25.7%の局所再発率という報告があり、それよりもやや低い確率と考えてよいのではないでしょうか。そして照射により局所再発率は1/3〜1/4程度になると考えます。(文責 浜口)

 

No.7127】  07年09月04日  JP
マンモトーム生検でわかることについて

49歳未婚の会社員です。5月末にうけたマンモグラフィーで石灰化がみつかり、その後MRI、マンモトーム生検を受け、悪性と診断されました。まだ乳管内にとどまった状態で浸潤はしていないとの事ですが、石灰化の広がりが大きく全摘手術予定です。主治医に癌の組織型、ホルモン感受性の有無、HER2感受性の有無などを聞いたところ、非浸潤の場合は検査していないとのことでした。マンモトーム生検ではこれらの情報がわかると本で読みましたが、非浸潤癌の疑いの場合は一般的にこういうことは(たとえば念のためにでも)調べないのでしょうか? 受診している病院は癌専門病院です。非浸潤の中にも浸潤している部分も含まれる場合があると聞き、癌の顔つきが非常に心配です。しろうと質問で誠に申し訳ありませんが、どうかご教示いただきたく宜しくお願い致します。 

マンモトーム生検は,癌の一部しか捉えていません.ホルモン感受性や,HER2検査は,手術した組織で診断すべきです.詳細に調べてみると,浸潤癌もあるかもしれません.特にHER2検査は,浸潤部で評価する必要があります.また,全部が非浸潤癌であれば,理論的には転移しないのですから,ホルモン療法などは必要ないことになります.(文責 徳田)

 

No.7126】  07年09月04日  DRY
再手術を受けるべきですか?

8月3日に乳房温存手術をうけ、病理検査は、リンパ転移なく、腫瘍悪性度2、ホルモン性(−)、HER2(1+)、断端に7箇所のうち(+)が3箇所、抗がん剤二種類(ECとタキソール)と放射線30回の治療を受ける予定です。
1) 抗がん剤と放射線できれいになる可能性はどれくらいでしょうか?
2) きれいになれない場合に局部再発する前に転移の可能性はどれくらい?

1)断端が陽性の場合,放射線照射をしても局所再発率は,30%程度予測されます.
2)局所に残存した腫瘍が,局所再発として分からないうちに遠隔転移する可能性は,きわめて低いと思います.(文責 徳田)

 

No.7125】  07年09月04日  N  
切開生検(HPNo.6344-5)

No.6344で相談させて頂いています。その節は、ありがとうございました。3月に受けたマンモトームの結果説明の際に、石灰化がきちんと採取出来たが、異型高度ではなく癌との確定診断はされませんでした。ただ、異型細胞である為、切開生検を進められました。経過をみて判断しても良いとの事でした。切開生検に踏み切れず、3ヶ月毎に経過観察の検診を受けています。5月(マンモグラフィ・エコー)と8月(マンモグラフィー・エコー・MRI)に受けました。特別変化はみられなかったのですが、主治医に再度切開生検を進められました。
1) 出来れば悪い要素が現れてから切開生検に臨みたいと思って居るのですが、悪性の場合に顕著な症状が出てからでは、悪性度がかなり進んでいるでしょうか? 異型細胞の場合、将来的に癌になる確率や周囲に癌がある確立が高いとの説明も受けました。早い段階で切開生検を受けた方が賢明でしょうか?
2) 癌であっても早期の癌で、非浸潤癌だろうとの話だったのですが、経過観察の間に浸潤癌に進行してしまう確立はかなり高いでしょうか?
3) 切開生検を受けて、その標本の中に悪性細胞が見つからなかった場合、良性と思って安心出来るのでしょうか?

よろしくお願いします。

1)早い段階で処置をしたほうがよいのは明らかです.マイナスは,メスの傷ができることだけです.
2)変化があって対応すれば,浸潤癌になっている可能性はあります.その可能性はゼロではありません.
3)現時点では,癌ではないということです.しかし,ハイリスクであることは変わりなく,定期的な検診が必要です.(文責 徳田)

 

No.7124】  07年09月04日  M.T.
精密検査について

39歳、2児の母です。先日、市の検診で初めてマンモグラフィを受けました。その結果、視触診は異常なしだったのですが、マンモの方で両胸に石灰化があり、「左は2の良性で右は3の良性あるいは悪性の可能性」でした。精密検査を受けたいのですが、指定の医者が2件あり、1つは総合病院で、もう一度 2方向からのマンモと超音波検査をして下さるとの事でした。ただ予約が二ヶ月(検診から三ヶ月)後になります。もう1つは開業医で、いつでも良いと言われました。私は総合病院で診て貰いたいと思っているのですが、三ヶ月後でも問題ありませんか?

石灰化を取って調べる場合,マンモトームという装置が必要になることがあります.この装置のある病院がベストです.マンモと超音波の検査は,一日でできます.指定医にこだわらず,早く調べてくれる病院がよいのではないですか.(文責 徳田)

 

No.7123】  07年09月04日  P 
ノルバデックスは脂肪肝や中性脂肪を悪化させる?

いつも参考にさせていただいております。乳がん手術後5年を経過しようとするところです。現在51歳。2a期。リンパ節転移無し。全摘出。術後2年・・ゾラデックスのみ、その後現在まで・・3年間ノルバデックスのみを処方していただき、内分泌療法の治療をしています。腹部エコ―を撮ると、最近は「明らかな中程度の脂肪肝」といわれました。身長159cm、体重54kg、お酒は1ヶ月に1回〜2回)、和食が好きで、脂っこいものは避けるようにした食生活です。その後、中性脂肪も悪化の一途をたどり、注意を呼びかけられましたが、運動不足はやや感じるものの、改善の方法がわかりませんし、原因がわかりません。もし、ノルバデックスを中止すれば改善するようなものなのか、年齢的なものなので過激なくらい運動をする必要があるのか、ご質問いたします。ちなみに、週1回800mくらいの山登り、毎朝テレビ体操くらいで、日頃は車が多い生活です。

ノルバデックスの副作用として脂肪肝があります.肝機能にそれほど異常がなければ,継続して差し支えないと思います.肥満や高脂血症については,一般の方と同じ対応をすべきです.(文責 徳田)

 

No.7122】  07年09月04日  FA
病理結果の意味で理解できないもの

2003年10月2日、48歳で温存手術、放射線後、タモキシフィンを今年7月まで、今はアリミデックスのホルモン療法のみの者です。昨年12月子宮体癌の疑いで各種検査後、否定されましたが、血液検査で完全閉経が確認されるまでタモキシフィンを継続しました。今は年1回のチェックアップ(マンモ+外科医受診)のみです。
病理結果:Left Lower BreastInfiltrating ductal carcinoma 7x6mm、Grade1Ductal carcinoma in situ not involving 25% of the tumour、Grade1、3mm indiameter(手術時発見)Sentinel node left chest 1 negative、axillary sentinel node 10 negativeOestrogen positive 90%Progesterone positive 70%cerb-B2 negative

今更なのですが、ず〜とcerb―B2の意味が解らず気になっております。お忙しいと存じますが、お教えいただければ幸いです。

c-erbB-2 はHER2タンパクのことです.(文責 徳田)

 

No.7121】  07年09月04日  N.I. 
85歳母 2.5センチのしこり

母は85才で、現在リュウマチ性多発筋症で、1日2ミリグラムのステロイドを飲んでいます。認知症も少し出てきたようです。先日、しこりがあったので、マンモグラフィーと超音波をうけたところ、2.5センチくらいのしこりが見つかりました。細胞診の予約をとったのですが、自分でキャンセルしてしまいました。「もう痛い目は嫌だし、今なんの問題もないし、うちはガン家系じゃないから乳腺症だと思うし、検査でたとえがん細胞が見つかっても、症状が出てきたら診察にする。」とのことです。本人が治療を嫌がっているし、今から治療を開始したら、残りの人生、闘病生活になってしまいそうだし、たとえ手術がうまくいったとしても、再発におびえることになるし、このままガンと知らないで、残りの人生充実して欲しいと思っていましたが、調べてみると、がんはあっという間に大きくなりそうです。そこで質問です
1) 老人の場合は進行速度が違うのでしょうか。今のままだと、一年後にはかなり大きくなりそうです。
2) ほって置いたら、どのような問題が出てきますか。老人の場合も悲惨なことになるのでしょうか。
3) どのように対処すればよろしいでしょうか。 私の希望は、トータルで、できるだけ苦痛が少ないのがよいと思うのですが・・・。 

どうぞよろしくお願いいたします。

1)個々の患者さんによって違います.
2)老人であろうが,なかろうが,ほっておけば命がうばわれます.また,しこりは大きくなり潰瘍化して,出血や感染が起こる可能性が高いでしょう.
3)まず,専門医に適切な診断をつけてもらうことです.(文責 徳田)

 

No.7120】  07年09月04日  N.I,
術後のホルモン療法選択について

術後のホルモン療法の選択についてアドバイスをお願いします。乳房部分切除後の病理検査にて、浸潤癌、断端(+)のため、1ヵ月後に再手術で乳房切除術(全摘)をしました。
部分切除時の病理結果 : 浸潤癌(硬癌)0.4×0.4 cm、異型度T、ER + 、 PgR+、 HER2 2+ →FISH- ということでHER2−に変更、年齢49才(閉経前)
全摘後の病理結果 : リンパ節転移 0/6術後の
ホルモン療法についてですが、私自身は「硬癌」が引っかかっていて、ノルバデックスの使用を希望しましたが、「0.4cmの超低リスク(無治療でも生存率98%とのこと)なので、5年の副作用を考えると無治療でよい」ということを告げられました。このまま無治療の選択でよいのか、もう一度打診した方がいいのか迷っています。再発リスクは同じでしょうか? また、行った方がリスクが低い場合、開始は3ヶ月後でも問題ないでしょうか? よろしくお願いします。

無治療であれば,10年の再発率は15%程度.ノルバデックスを内服すると10%程度と考えます.その差5%をどう考えるかです.開始は術後3ヶ月たっていても差はないと思います.(文責 徳田)

 

No.7119】  07年09月04日  Z 
男性のしこり

29才の男です。両方の乳輪外縁にそって3センチくらいのしこりが上側にあります。痛みも全くなく最近になって気が付いたのですが、人に聞くのも恥ずかしく、メールで相談しました。

お話からは,女性化乳房と思いますが,原因がわからず,乳腺専門医に相談するのが良いと思います.(文責 徳田)

 

No.7118-1】  07年09月04日  M.W.
今後のホルモン治療について

初めて相談致します。現在51歳です。よろしくお願い致します。
1992(36歳) 子宮筋腫核摘出術(開腹手術で内膜症併発発見 ボンゾール服用)、婦人科の指示により乳がん検診1992〜1998(1996よりマンモで左石灰化発見、細胞診)、以後2002年まで検診怠り、自己検診で発見。
2002.12(46歳閉経前) 左乳がん 拡大乳房切除術(石灰化多数ありで温存できず)、病理 :硬がん ステージU期(2.5cm) リンパ節郭清レベル2まで0/11 胸骨下リン
パ郭清 Eg(+)31.7% Prg(+)93% 脈管侵襲(-) 脂肪(+) 脈管内進展(+)  3ヶ月後右乳頭近くのしこり2箇所の内怪しい1つを組織診(良性)術後治療:フルツロン→UFT→UFTカプセル(2年)+ノルバデックス(22ヶ月)→ゾラデックス(2004.10〜2005.12)→無治療(7ヶ月)→2006.7〜ノルバデックスD再開(筋腫が大きくなり内膜が厚くなったため、ゾラに変更したが不眠、うつ、筋肉痛、腱鞘炎等がひどくなり中止、主治医は無治療でもと言ったが、心配の為ホルモン治療を再開)
2004.8   左乳房再建手術(シリコン時下挿入))2005.1   左乳房位置修正&右豊胸手術2006.11  術後5年のホルモン治療を考える為に相談室で知識を得、標準治療じゃない事を知り病理の詳しい結果を聞いたが、足りない分を病理検査追加依頼。HER2(+1)悪性度(グレード1 核異型度2 核分裂像1)2007.2(51歳閉経前) 右乳がん 胸筋温存乳房切除術(毎回エコ-で経過観察していた)  (温存可能だったが、再建しているので形成外科と主治医、本人希望により全摘) 病理 :乳頭線管癌 ステージT期(0.9×0.8cm) リンパ節郭清レベル1まで0/8(組織診後のためセンチネンタルできず) Eg(+)80% Prg(-)5% HER2(+1)  術後、組織診での断端(+)石灰化、非浸潤部分があった。  術後治療:ノルバデックスD 5月、8月生理なし、婦人科でホルモン値検査受ける予定ですが、生理後3〜5日後採血と言われています。生理がこないのでまだ受けていません。

1) 現在私のホルモン治療は何年経過と見なされるのでしょうか。
2) ノルバデックス服用中に左の再発、転移は防げても右の発症を防げなかったのは何故ですか。 (主治医は効果があったので発症が遅れたと言ってますが、私自身はノルバを信頼できなくなった)
3) 病理結果が左右で違いますが、ホルモン療法はどちらに重きをおくべきでしょうか。
4) 今後のホルモン療法はどのようなものが考えられますか。

以上、よろしくお願い致します。

1)約4年と考えるのでしょう.
2)タモキシフェンを投与しているからといって,完全に対側の発生を防げるわけではありません.防げるのは40%程度です.
3)どちらもホルモン感受性があると考えますが,左については,タモキシフェンは,耐性と考えるべきでしょう.
4)閉経後と考えられればアロマターゼ阻害剤.閉経前と考えられれば,ゾラデックス+タモキシフェンでしょうか.(文責 徳田)

 

No.7118-2】  07年11月15日  M.W.
乳癌と網膜症の因果関係

HPNo.7118で以前お世話になり、ありがとうございました。本日ようやくホルモン値の検査結果が出ました。「卵巣に働きかけるホルモンのバランスがくずれてきているが、生理は不定期にあるでしょう」との事で、閉経には至っていない状態です。先日『網膜剥離裂孔』と診断され、『網膜光凝固術』を受けました。目のかすみ、視力低下は以前からあり、二年前に生理的飛蚊症と診断されました。この時ノルバデックスを服用している事、目に関する副作用もある事を眼科医に伝えたところ、眼科医は知らなくて、「資料をコピーさせて下さい」と言われました。結果、因果関係はないとの事でした。
今回、網膜専門の眼科で診断を受けましたが、今回の眼科医も原因は加齢によるものと診断後、ノルバデックスの重大な副作用で網膜症、網膜萎縮があるとネットで知った事を話したところ、「調べてみましょう」という事になりました。私自身も年齢的なものと思っていましたが、本当にそうなのかと思い始めています。
1) ノルバデックスとの因果関係はないのでしょうか?
2) 以前ホルモン療法に関しての質問で、左乳癌はタモキシフェン耐性とみると回答をいただいています。右乳癌がステージT、リンパ転移なし、乳頭腺管癌、PgR(-)、全摘、ホルモン療法は左乳癌からもうすぐ5年という事を加味し、今後無治療という選択はあり得るでしょうか?
3) 異時性両側乳癌の場合、片側乳癌と比べて転移の確立は高くなるのでしょうか?
4) このままホルモン療法を続ける場合、これから何年(左は術後5年経過、右は術後8ヶ月経過)続けるのが標準なのでしょうか? その場合、今のホルモン状態でも完全な閉経状態にするべきなのでしょうか? (ゾラデックス or リュープリン + タモキシフェン)

以上、よろしくお願い致します。

タモキシフェンの副作用として眼疾患は発生頻度は低いのですが報告されています。しかし網膜剥離がタモキシフェン由来である可能性は低いと思います。閉経前状態であれば少し間隔を空けるか、あるいはご指摘のごとくLHRHアゴニスト(ゾラデックスなど)を併用してアロマターゼ阻害剤を開始するという選択肢も考えられます。よく担当の先生とご相談なさってください。転移の確率はかわらないと思います。(文責 首藤)

 

No.7117-1】  07年09月03日  K.K.
放射線治療について

57歳経産婦です。最近このサイトを見ましたので、ご相談させて頂きます。今年4月初旬、乳ガンとわかり4月26日右全摘手術を受けました。病理検査の結果 「・スキルス浸潤乳管癌6o×6o・リンパ節転移6/9・ER(+)・HERU(2+)・核グレード2・リンパ管浸襲(1)・血管浸襲(−)のハイリスク」と言われました。術後治療として、化学療法EC4クール5/14〜7/17(WBC初回低下も副作用は軽かった)ホルモン療法アルミデックス錠剤7/25より行っております。リンパ節転移がある場合は、全摘でも放射線治療をした方が再発リスクが低くなるようですが、主治医は特に申しませんでしたし、当時は私も知識を持っていませんでした。術後4ヶ月経ちましたが、
1) これから放射線治療は可能なのでしょうか?
2) 現在の治療で5年以内の再発転移リスクは何パーセントくらいなのでしょうか?7/24マーカーCEA(1,2) HERU(11,2)でした。

ご多忙中よろしくお願いいたします。

1)放射線照射は,化学療法後に行いますので,可能です.4個以上の転移がある場合に推奨されています.
2)10年の再発率は,25%程度と考えます.したがって5年の再発率は,約20%と思います.(文責 徳田)

 

No.7117-2】  08年06月09日  K.K.
ハーセプチン投与について

HPNo.7117でご相談させて頂きました折は、有り難うございました。本年2月より、ハーセプチンが保険適用になったと言う事で、今ひとつご相談させて頂きたく思います。私は、2007年4月(57才)右全摘、浸潤乳管癌(硬癌){腫瘍6o×6o・リンパ節6/9・ER90%PgR0%・HER2(2+)・グレード2・脈管浸しゅう、リンパ管@血管(−)・術前、1年経過後共に遠隔転移なし}。EC4クール後、アリミデックス錠・カルシウム剤の投与を受けております。HER2(2+)と、ハイリスクであるため5月よりハーセプチンの投与を受け始めました。

1)ハーセプチンの投与を受ける場合、Fish法は必ず必要な検査なのでしょうか。私の場合、主治医の先生は、HER2(2+)60%強発現(3+)に近いことと、ハイリスクなのでFish検査はしなくて良いでしょう”という事でした。
2)Fish法で陰性は、再発投与の場合も効果が期待できないものなのでしょうか。

ご多忙中と存じますが、宜しくお願い致します。

HER2が2+の場合はFISH法を行うべきで、3+に近いというのは無理があるかと思われます。最近では3+でもさらに基準が厳しくなりつつありますので、やらないより、念のためやっておこうでは費用もかかる治療法ですので、しっかりと検査してはいかがでしょうか?再発予防のハーセプチンの試験では、免疫組織染色で3+かFISH陽性というのが条件ですので、FISH陰性例での検討はなされておりません。ただ、再発乳癌においては2+と3+で、明らかに効果に違いが生じていますので、しっかりと検査した方が良いと思われます。(文責 鈴木)

 

No.7116】  07年09月03日  S 
腋下のしこり

36歳、5歳・2歳4ヶ月の子供がいます。現在授乳中です。出産後まもなく左腋の下にしこりがあるのに気がつきました.助産師さんには副乳といわれましたが、現在5ヶ月たち、まだあるので気になって総合病院の外科にいきエコーでみてもらいました。「両脇に1cmくらいのしこりがあるが、リンパ節なので、これ自体はまったく問題ない。乳がんもない。リンパ節はほっとけば、そうのうち小さくなるか、そのままの大きさならまったく問題ない、大きくなる場合は検査が必要だが、まれににしかないから、あまり心配しないように。でも念のため大きさをもう一度一ヵ月後みせてください」ということでした。帰ってから、なんだか腕がしびれるような気がするし、乳腺の専門の先生じゃないので、本当に大丈夫なのか心配になってきました。副乳やリンパ節や乳がんはエコーだけで、違いがわかるものですか? ただのリンパ節のはれでも腕がしびれますか? 別の病院でもう一度見てもらったほうがいいですか? 同じ年の知り合いが乳がんになり、必要以上に不安を感じてしまいます。

副乳とリンパ節は,エコーで区別がつきます.リンパ節の炎症でしびれることもあるかもしれません.症状がひどくなるようなら,はじめのデータがあるので,まず同じ先生に相談しましょう.(文責 徳田)

 

No.7115】  07年09月03日  Hak 
術後の検査について

いつもHPを拝見し、先生方の丁寧な回答を参考にさせて頂いています。また「第6回かながわ乳がん市民フォーラム」も参加させて頂きました。ホルモン治療についてはあまり情報がないので、嬉しいテーマでした。事前アンケートの結果はとても参考になります。ありがとうございます。以下↓の内容で、ご意見を伺わせて頂ければと思い、メール致しました。お答え頂ける範囲で、よろしくお願い致します。
以前、HPNo.6649「ホルモン治療について」で相談させて頂きま した。ありがとうございました。今回は術後の検査についてお伺いします。2月下旬に乳房温存手術、4月下旬に25回照射の放射線治療を終 了、6月中旬より5年間のノルバデックス単独での服用中です。左右にたくさんの乳腺嚢胞があり、17年前から乳がん検診をして いました。現在でも乳房にはしこり(乳腺嚢胞)がたくさんある状態なので、自己検診はあまり乳がん発見の参考にはなりません。術後まだ半年なので乳腺外科の診察は3ヶ月に1回です。主治医は質問しても、1年後とか半年とか云うものの、検査の詳しい説明はなく、私からお願いをしないと何も検査しません。薬の処方箋を貰いに行くだけのような感じです。
1) 術後は、どのような検査を、どのような間隔で行うのでしょうか?超音波、マンモグラフィ、腫瘍マーカー、その他の血液検査(ノルバデックスの副作用である白血球、血小板などのチェック?)、骨シンチグラフィなど、病院や医師の判断により多少違うのかもしれませんが、3ヶ月毎、半年毎、1年毎で、何を検査するものなのか参考までにお聞かせ下さい。
2) 特に、腫瘍マーカーは定期的に継続的に検査することが望ましいと聞いています。3ヶ月毎に検査して頂きたいと思っているのですが、通常はどのような間隔で検査するのでしょうか?
3) PET、単純X線、CT、MRIなどの検査は定 期的な検査というよりも、再発/転移の疑いがあるときの検査と考えていていいのでしょうか?

1) 標準的には,残存乳腺,および対側乳腺のマンモグラフィー,エコーによる年一回の検診が勧められています.また,その他の検査は,症状があれば行うというものです.この背景には,転移再発を早く発見して治療を開始しても,症状がでてから治療開始しても予後には差がないというデータがあります.
2) 腫瘍マーカーについても同様です.
3) 前述のとおり,転移が疑われるときの検査です.(文責 徳田)

 

No.7114】  07年09月03日  M
MRIについて

右に一つ、左に二つのしこりがあります。初診で、細胞診までしました。結果、良性でしたが、マンモ、エコーでの所見では悪性だと思うと医師は言っていました(構築の乱れ、形がいびつなど)。一ヶ月後、もう一度細胞診をするか、白黒ハッキリさせたいのであれば生検をすすめる、ということでした。一ヶ月後、細胞診をしました。細胞診をした際に、生検もしてもらおうと(予約をしておこうと)思っていましたが、「結果次第で先にMRIをしよう」と、医師は言っています。MRIで悪性か良性か分かるのでしょうか? 生検をすすめると言っていたのに、MRIをする根拠は何でしょうか?

生検をすれば,結論がでますが,メスを入れないで,良性,悪性の鑑別をさらに検討しておこうということでしょう.(文責 徳田)

 

No.7113】  07年09月03日  C,K,
精密検査(2)(HPNo.7063-2)

早速のご回答、有り難うございました。先日、マンモグラフィでの結果を聞きに行って来ました。「石灰化」があるということで、両胸に細胞検査をしました。細胞を採ったときに「左胸は多分のう胞だから大丈夫でしょう」と言われ、「右胸には血液があるけど、分泌物がでたことや授乳中に胸を打ったことはないですか?」と聞かれましたが、両方ともありません。先生も乳首をつまんだりしましたが「何もでないね」と言ってました。そして、「来週CTを撮って再来週に細胞検査とCTの結果を聞きに来て、その時に経過観察でいいのか、治療が必要なのか話しましょう。乳がん以外の別の病気かもしれないし」とのことでした。少し調べたところ、乳がん検査にCTは不向きだと言うことが書いてありました。乳がんと診断されて他に転移がないか調べる時にCTやMRIを使うことが多いと…。先生は乳がんの可能性が高いと見てるということでしょうか?それに、分泌物が出たことないのに血液があったことも気になります。乳がん以外というと、どんなことが考えられるのでしょうか?

主治医の「右胸には血液がある...」の意味がよくわかりません.やはり主治医の診察のときによく説明を聞いてください.CT, MRIは,乳腺のしこり自体を調べるのにも使います.(文責 徳田)

 

No.7112】  07年09月03日  N子 
リンパ節への転移(HPNo.7086-2)

No.7086でご相談させていただいたN子です。返事を頂くまでの間に、首の後ろの髪の毛の生え際のあたりにしこりができているのに気づきました。脇の下の痛みが少し強くなっていること、思えば微熱が続いているようなことと合わせて、何かリンパ系の病気かと心配になり急いで病院へ。まず近くの内科へ行きましたが、乳腺科へ紹介状をもらい、マンモグラフィとエコーの検査で痛みと関係ないところに10mm×7mm程の腫瘍が見つかりました。触診では気づかない程のものでしたが良性とも言い切れないとのことで、すぐ針生検。今は結果待ちの状態です。首の後ろのしこりはよくあることで心配ない、今までの脇の下や乳房の痛みについては原因はわからないと言われました。ですが、腫瘍の場所が左脇に近いところです。腫瘍が小さくても、既にリンパ節に転移していておきた痛みなのではないかと心配になってしまいます。悪性とも診断されていないのに心配しすぎても・・・と思われそうですが、やはり結果がでるまで気になります。私が心配していることは可能性があることなのでしょうか。

お話から,エコー上,腋窩のリンパ節に所見がないようですから,あなたの心配はあたらないと思います.(文責 徳田)

 

No.7111】  07年09月03日  IT 
手術後の治療について(HPNo.7095-2)

HPNo.7095でご相談に応じて頂いたものです。いくつかまた質問があります。妻の術後治療はAC療法を3ヶ月行い、その後状況によってはハーセプチンを1年間投与し、5年間のホルモン治療と放射線治療を行ってはどうかと提案されました。
1) この治療方法は妻の場合適切なのでしょうか?(吐き気がひどい場合はTC療法もあるといわれましたが)
2) この場合5年後10年後の再発率の具体的な数字はどれくらいでしょうか?
3) ハーセプチンをしない場合は再発率はどの位変化するでしょうか?
4) ハーセプチンという話がでましたが、保険がきくのでしょうか?
5) 妻は妊娠中につわりがひどく入院していましたのと、持病として偏頭痛があり、そのときには吐き気があり、よくもどします。それが抗がん剤の副作用に影響されますでしょうか?
6) 妻は体重48kgと痩せていますが、痩せている人のほうが副作用の吐き気がひどい傾向にあるとも言われましたが、そうでしょうか?

以上、よろしくお願いいたします。

1)標準的と考えます
2)10年後の再発率は,10%程度と思います.
3)ハーセプチンによる再発の抑制効果は,約40%程度と考えられます.
4)現時点では,保険適応外です.
5)片頭痛がかさなると吐き気が強くなるかもしれません.
6)痩せているほうが,吐き気が強いという根拠はありません.(文責 徳田)

 

No.7110】  07年09月03日  T  
断端陽性について

44歳閉経前、子どもが一人(6歳)おります。7月に生検(摘出)後、浸潤がんとわかり、諸々の事情で,紹介状を頂き他院にて8月上旬に左側温存手術をいたしました。腫瘍の大きさは生検時11ミリでしたが、浸潤部分を考えると18ミリぐらいとのことです。グレードは1。ホルモン反応両方陽性。センチネルリンパ節生検の結果陰性(0/2)。HER2は検査中との事です。実は、術後の病理にて、断端陽性が発覚いたしました。ものすごく少ない量とのことですが、数値は聞いておりません。今の所残っている部分は非浸潤で、追加切除(温存)、放射線を多めにかける、全摘という方法を提示され、「全摘はしなくても良いでしょう」と言われました。追加切除をしても、その部分からがん細胞は出て来ないかもしれないぐらい微妙だとの事ですが,私としては追加切除または全摘を考えております。全部摘出してすっきりしたいと思うのですが、全摘は精神的にも身体的にもダメージは大きく、また私の場合必要ないでしょうか? 子どもも小さく、実家も遠く、そういう面では入院期間の短いであろう追加切除(温存)が良い事は良いのですが、迷っております。追加切除プラス放射線治療で十分でしょうか?

追加切除で断端にがんが残らなければ,最初に予定していた温存術と同じ状況です.(文責 徳田)

 

No.7109】  07年09月03日  DL
薬名ご質問(HPNo.7041-4

恐縮ですが、「アンスラサイクリン系薬剤とタキサン」の英語名を教えて頂きませんか。宜しくお願い致します。

Anthracycline (doxorubicin, epirubicinなど)
Taxane (docetaxel, paclitaxelなど) (文責 徳田)

 

No.7108】  07年09月03日  Y.S.
検診結果が不安です

昨日乳がん検診を受けたものです。年齢は34歳、既婚、出産経験なしです。右胸にしこりがあるような気がして検診を受けようと思いました。市の指定の医療機関(乳腺専門医がいる)に行ったのですが、なんとも不安な言い方をされるので、再度別の病院に行った方がいいか迷っています。視触診の結果、やはり右胸にしこりがあるとのことでエコー(超音波?)で診てもらいました。しこりの位置は乳首の下あたり。黒い影が見えたのですが(私も画面を見ていました)、「この影は乳首でしょう」とのこと。「しこりは乳腺そのもので、たぶん心配ないでしょう」と診断を受けました。たぶんって…不安が残る言い方ですよね…。
そこで質問なのですが、
1) 乳首は黒い影に写るのですか?
2) 乳腺そのものでもしこりになるものですか?(乳腺って普通にあるものですよね?)
3) しこりがあってもマンモグラフィは受けなくてもいいのでしょうか? エコーで発見されなかったら心配いらないものなのでしょうか?

なかなか子供に恵まれず、不妊治療中です。そろそろ体外受精を考えております。今、もし妊娠していたら…と、マンモグラフィを強くお願いできませんでした。

1)乳頭のために超音波が減衰して,黒くなることは考えられます.
2)乳腺自体が硬いとしこりとして触れることは良くあります.
3)超音波では分からない所見もありますので,マンモグラフィも受けたほうがよいでしょう.(文責 徳田)

 

No.7107】  07年09月02日  IS 
今後の治療

よろしくお願いいたします。母64歳、再発の肺、骨、肝転移です。今年4月に発覚したのですが、7年前手術摘出した乳癌の細胞診でER(+),PgR(+),HER(−)でしたので、アリミデックスを5月末から3ヶ月服用しました。結果、肝臓の腫瘍が2倍になり抗がん剤を薦められました。
1)フェマーラまたは、アロマシンに変更してもアリミデックス同様に効果がないとみるのでしょうか。
2)現在体内にある腫瘍を摘出してから、もう一度細胞診しなおしてもあまり意味がないでしょうか。

体力的にも弱っていて薬の副作用がでやすいので、抗がん剤治療以外の治療を望んでます。アドバイスよろしくお願いいたします。

1) ホルモン療法は,無効と考えるべきです.
2) ホルモン療法の感受性がないことが示されているので,意味はないと考えます.抗癌剤にも色々ありますので,主治医とよく相談してください.(文責 徳田)

 

No.7106】  07年09月02日  H.M. 
8ミリのしこりがみつかりました

49歳。区の検診を受けました。触診では異常なし。マンモグラフィーで要精密検査となり、超音波検査で8ミリのしこりがあることがわかりました。細胞診をしたところ、「悪い細胞は出ませんでした。何でもなければ3ヶ月後にまた来てください。しこりが大きくなったりしたら、いつでも来てください」とのこと。自分でさわっても、しこりはわかりません。このしこりが乳ガンに発展していくことがあるのでしょうか?

良性が悪性に変わることはありません.今の時点で,良性か悪性かのどちらかです.(文責 徳田)

 

No.7105-1】  07年09月02日  M.Y 
術前化学療法について

右乳房に2.1mmの乳癌が見つかり、生検の結果ホルモン感受性が高い非浸潤癌ですが、一部で浸潤性が認められる。CTなどによる所見では、リンパ節等への転移はない可能性が高いとのことです。その結果、術前化学療法なしでの乳房温存手術、その後にホルモン療法を行うことになりましたが、幾つか疑問点があり投稿しました。このまま手術を実施し、もしも術中のセンチネル生検で転移が見つかれば、その場でリンパ節郭清を行うことになるかと思います。一方、術前化学/ホルモン療法を実施すれば、腫瘍が小さくなり手術範囲も小さくなるメリットに加え、仮にリンパ節転移があった場合でも、そこの部分の癌が消えリンパ節郭清をやらずに済むのではないかと思うと、術前治療を実施して頂いた方が良いように思えてきたのです。
1) 私の場合、術前化学/ホルモン療法をすべきなのかどうか教えてください。
2) 術前化学療法を実施した場合、リンパ節の癌細胞が消失してしまっているか、あったとしても確認しにくいので術中のセンチネル生検を一般的には行わないとある本に書いてありましたが、本当でしょうか。
3) 実際はリンパ節に転移があったにもかかわらず、術前化学/ホルモン療法を行ったことによりセンチネル生検で転移なしと判断されてしまうか、あるいはセンチネル自体を実施しないことで転移していたことが確認できないということは、今後の治療のことを考えるとかえってよくないことなんでしょうか?

1) 腫瘍の大きさは,2.1mmが正しいのでしょうか.術前化学療法が術後の化学療法より,効果が高いわけではありません.術前化学療法をするかどうかは,どうしても乳房を温存したいかどうかにかかっています.
2) 一般的には行いません.偽陰性が高くなるからです.
3) 術後の化学療法は追加しないので,予後の予測が変わるだけです.(文責 徳田)

 

No.7105-2】  07年09月06日  M.Y 
術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検について

HPNo.7105の質問に関連して、教えてください。先日、術前化学療法を半年行った後、乳房温存手術をうけました。リンパ節についてはセンチネルリンパ節生検で転移なしということで、郭清しませんでした。化学療法前の診断では大きさ2.5cmほどの硬癌、ホルモンレセプター陽性、ハーセプテスト+1、リンパ節の転移ははっきりわからないとのことでした。化学療法後、腫瘍は肉眼上は消失していました。質問としては、もし実際はリンパ節転移があったのに化学療法で消えていただけの場合、予後の予測がかわるというのはどういうことですか? 具体的に教えていただけたらと思います。また、追加でリンパ節を郭清したほうがよいのでしょうか? 尚、私の病院では、術後も追加で1クールずつ化学療法をします。

術前リンパ節転移の有る症例は無い症例よりも再発のリスクが高く、リンパ節転移の有無は予後の予測因子として重要です。術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検については、まだ議論の残るところであり、現時点では一定の結論が出ていません。もし追加でリンパ節郭清をしたとしても、局所再発率は低くなる可能性はありますが、予後改善の可能性は低いと考えます。また、リンパ節転移陽性に準じた抗癌剤治療が既に行われているのであれば、追加切除で仮にリンパ節転移が見つかっても治療方針に変更はないと考えられ、追加切除の意義は低いと考えます。(文責 浜口)

 

No.7104】  07年09月02日  K 
腫瘍の大きさ

手術後の病理診断結果に、腫瘍の大きさが2つ書いてあります。最初に腫瘍径(浸潤部) 0.5x0.4x0.8cm、次に腫瘍の広がり(ductal spreadを含める) 1.1x0.7x2.0cm、組織型は浸潤癌、乳頭腺管がんで、センチネルリンパ節生検+温存術をしました。 
1) ステージを決めたり、StGallenやNCCNのガイドラインにあてはめて術後療法などを決めたりする場合、どちらのサイズで見ればいいのでしょうか。手術直後に外科のお医者様には1cmはなかったようだと言われ、これはしこりのことだと理解しているのですが。
2) 手術の7週間ほど前に一度同じ日に細胞診とCNB(3箇所とった)をしています。CNBではどのくらいの量の組織を腫瘍からとるのでしょうか。CNBをする前の超音波で、腫瘍のサイズは1.2cmだったのに術後病理の腫瘍径が0.5x0.4x0.8cmということは、その小さくなった分は針生検でとられたのでしょうか。そうなると実際の腫瘍のサイズは1cm以下ではなく、1cm以上でガイドラインなどみる必要がありますか。(NCCNでは0.5cm以下、0.6−1.0cm、1cm以上と分類されていて迷います)
3) CNBの結果ではHer2は2+でしたが、術後病理結果ではHercepTest 1+(浸潤部)です。この場合は間違いなく陰性であり、FISHで調べる必要はないと思われますか。

よろしくお願いします。

1)腫瘍の大きさは,腫瘍浸潤径で評価します.
2)通常のCNBの針では,腫瘍は,あまり小さくなりません.画像診断のサイズと病理の腫瘍径が異なることは,よくあります.
3)FISH陽性の可能性は,数%です.(文責 徳田)

 

No.7103-1】  07年09月02日  T.N
乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)

二人の息子を母乳で育て、現在下の子の断乳から二ヶ月経ちます。二週間ほど前に左胸乳首の付近にしこりに気づきました。乳腺炎だろうと思いつつも、不安を払拭するため初めてマンモグラフィー検査を受けました。結果、そのしこりについては「悪性のものである可能性は低く、おそらく乳瘤だろう」ということでした。しかし、マンモグラフィの画像で、右胸乳首下に石灰化が4,5個集まって見えるということで、「これは検診でも再検査になるんだよ」と教わりました。現在のところ、どちらも経過観察ということで3ヵ月後にまた検査することになったのですが、今月から3人目の子作りをしようと考えていたので、「とりあえず待って」と言われ、悩んでいます。家族計画では来年の夏には出産しておきたいと考えていたので、できれば2ヵ月後までに判断していただきたいのですが、やはり経過を観察するためには最低でも3ヶ月は必要なのでしょうか。また、現在の状態で妊娠・出産するのは、万が一乳がんだった場合のリスクは高いですか? (山口県 31歳)

石灰化については,切除して良性か悪性か調べることが可能です.乳癌の場合,妊娠すれば増殖のスピードは速くなると思います.(文責 徳田)

 

No.7103-2】  07年09月12日  T.N
乳瘤と石灰化の経過観察(妊娠希望)(2)

HPNo.7103で相談した者です。検査を受けてから10日以上経ちます。明らかに左胸のしこりは小さくなりつつあり、ほとんど気にならない程度になってきました。しかし、左胸は入浴の際に絞ると白い乳汁と黄色くて油っぽい汁がでます。こうなると、左胸のしこりについてはやはり「乳瘤」だったのかと感じていますが、気にかかるのは右胸の石灰化です。そこで今回の質問は
1) しこりが目に見えて小さくなっているということは、悪性の腫瘍である可能性は低いですか?
2) 石灰化の箇所を細胞診する場合、どのような処置(麻酔など)になりますか? 検査結果は何日で出ますか? また、その後の妊娠に影響しますか?

1) しこり自体が悪性腫瘍である可能性は低いと考えてよいでしょう。
2) 細かい石灰化であれば、マンモグラフィでないとその位置を正確に把握することは困難であり、石灰化の場所の組織を採取するには、マンモグラフィガイド下に行うマンモトーム生検という方法が有用です。マンモグラフィで乳房をはさんだ状態で局所麻酔下に太めの針を穿刺して組織を採取します。検査結果が出るまでの時間は、当院では5日程度ですが、病院によって異なります。その後の妊娠への影響はありません。(文責 浜口)

 

No.7102】  07年09月02日  shour
炎症性乳がん術後について(HPNo.6711-3)

No.6711、7029でお世話になりましたshourと申します。こちらの相談室で助言をいただいたおかげで主治医に術前化学療法について質問をし、納得行く回答をいただけました。ありがとうございました。手術が9/3に決定し、先日術前の検査と説明を受けてきた母から聞いた内容に関して分からない点があり、再度質問させていただきます。
母のがんのタイプは、化学療法前の組織診の結果で、ホルモン陽性(E(+)、P(-))、HER2:3+、鎖骨のリンパに転移しておりステージVC(鎖骨の上に見えたしこりは現在は見えなくなっています)、腫瘍の大きさは化学療法前は8cmくらいだったそうです。今は5cmくらいとのことでした。術後にハーセプチン(を含む治療か単独かは「?」)→放射線の順番で治療するそうです。今までの相談を拝見していると、順番は問題ないのかなと思っております。
1) ハーセプチン投与は一般的にどのくらいの期間になるのでしょうか?
2) ハーセプチン後の放射線照射は前回の説明では「胸部と鎖骨」(化学療法前に鎖骨上?に腫瘍があったため)ということでしたが、今回の説明で「全身です」と言われたそうです。術後照射は胸部、リンパ節くらいと思っていたので意外だったのですが、全身照射はよくあることなのでしょうか?
3) 2の「全身照射」ということで、母が「全身に転移があるのではないか」と怯えてしまいました。化学療法前後のCTでは「明らかな転移はない」ということだったのですが、全身照射は既に転移していることを意味しているのでしょうか? それとも「小さな転移がある可能性」を見越してなのでしょうか?
4) 手術はリンパ節はレベル3までのかく清で、ドレーンを設置するそうです。リンパ浮腫は高頻度で起こるものでしょうか?(リハビリは強く勧めるつもりでおりますが…)

度々お手数をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

1) 現時点では,1年間です.
2)3) 放射線照射は,ハーセプチンと同時に行ってもよいとされています.しかし,乳癌の治療として全身の放射線照射をすることはありません.やはり,あなた御自身が,主治医から直接説明を受けるべきです.
4) リンパ節郭清に放射線照射を追加すると程度に差はありますが,リンパ浮腫頻度は高くなります.(文責 徳田)

 

No.7101】  07年09月02日  HS
ホルモン療法の有効性について

初めて相談させていただきます。温存手術後、放射線治療を終え、次の治療としてホルモン療法をすべきか悩んでいます。年齢以外は低リスク群で、ホルモン受容体が ER(-) PGR(+) になります。このタイプは、どのくらいホルモン療法の効果があるのでしょうか? 1986年のあるデーターによれば、ホルモン療法の有効率として 「ER(+)PGR(+) 60% , ER(+)PGR(-) 30% , ER(-) PGR(+) 25%」とありました。この数値は今も参考資料のひとつとして有効でしょうか? ご回答よろしくお願いします。

現在は,ER(−)(本当に完全に陰性なのか確認する必要があります),PgR(+)の場合,ホルモン療法の効果は,ER(+)と変わらないという報告と,少し落ちるという報告があります.(文責 徳田)

 

↑ ページ先頭へ戻る