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相談室 |
このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 なお、個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。ご相談内容は info@kbcts.gr.jp まで、メールでご連絡下さい。
なお当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。
目 次
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No
日 付
名 前
件 名
担 当
1200 02/10/07 M.S.
乳腺症?
麻賀 1199 02/10/07 K.N.
脇の痛み
麻賀 02/10/07
02/10/10
03/04/16
03/04/24
03/11/01
03/11/03
04/01/20D.I.
術後のスポーツについて
痛みについて
痛みと検査について
痛みと検査について再発、転移
首のリンパ節転移?
転移の可能性
ホルモン感受性と検査方法麻賀
麻賀
福間
須田
徳田
浜口
石川1197 02/10/06 T.T.
しこり周囲の石灰化について
麻賀 1196-1
1196-202/10/06
02/10/08T.N.
線維腺腫の経過観察中です
乳腺線維腺腫の経過観察・・・その後麻賀
麻賀1195 02/10/04 T.E.
クラスについて
麻賀 1194 02/10/04 Y.A.
乳房のしこりが大きいのですが
麻賀 1193 02/10/04 K.N.
10年来のしこりです
麻賀 1192 02/10/04 Y
68才の浸潤性乳管がんについて
麻賀 1191-1
1191-202/10/04
02/11/07H.H.
転移可能性と手術前に行なう検査について
補助療法としてのタキソテール・ハーセプチン併用麻賀
石田1190 02/10/04 S.H.
セカンドオピニオン
麻賀 1189 02/10/02 R.I.
左乳房痛について
麻賀 1188-1
1188-202/10/02
02/10/30T.C.
抗癌剤CMFの副作用
CMFと脱毛麻賀
石川1187 02/10/02 M.S.
術後の湿疹について
麻賀 1186 02/10/02 yuko
他の病院のOpinion を求めます
麻賀 1185 02/10/01 K.K.
乳頭からの分泌物について
吉田 1184 02/10/01 H.S.
悪性度
吉田 1183 02/10/01 Y.M.
左脇の下の腫れ、痛みと左腕のしびれ
吉田 1182 02/10/01 K.D.
胸の痛み
吉田 1181-1
1181-202/10/01
02/10/18M.T.
抗がん剤の副作用
抗がん剤の副作用−その2吉田
石川1180 02/09/30 M.O.
骨の腫瘍マーカーについて
吉田 1179 02/09/30 E.H.
治療法について教えて下さい
吉田 1178 02/09/30 Y.S.
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吉田 1177 02/09/30 M
骨転移について
吉田 1176 02/09/29 mary
乳頭からの血性分泌について
吉田 1175-1
1175-2
1175-3
1175-402/09/29
02/10/27
02/11/23
02/11/25H.K.
術後の腋の下の痛みについて
術後のリハビリについて
術後の痛みと不安について
術後の痛みと不安について(2)吉田
石川
石山
石山1174 02/09/28 Y.K.
術後の補助療法
吉田 1173 02/09/28 T.Y.
乳がんの疑い
吉田 1172 02/09/26 R.S.
産後の乳腺症
吉田 1171 02/09/25 H.S.
術後の治療について
吉田 1170 02/09/25 A.C.
脇の下の固いしこり
吉田 1169 02/09/25 yuuji
しこりがあります
吉田 1168-1
1168-2
1168-302/09/25
02/10/20
02/11/12R.I.
乳がん術後の状態について
再発について
腺癌の治療吉田
石川
石田1167 02/09/25 H.K.
更年期障害?
吉田 1166 02/09/24 oha
わきの下の腫れ
吉田 1165 02/09/24 M.K.
乳がんと妊娠
吉田 1164 02/09/24 Y.A.
同時再建について
吉田 1163 02/09/24 M.Y.
左胸のしこり
吉田 1162 02/09/23 T.I.
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吉田 1161 02/09/23 N.K.
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吉田 1160 02/09/22 C.K.
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吉田 1156 02/09/19 H.I.
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籾山 1143 02/09/10 M.S.
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籾山 1142 02/09/10 Y.O.
転院について
籾山 1141 02/09/09 N.I.
肺転移の治療
籾山 1140 02/09/09 S.O.
石灰化について
籾山 1139 02/09/09 I.H.
検査結果の内容について
籾山 1138 02/09/09 Y.T.
細胞診後の痛みについて
籾山 1137 02/09/09 H.K.
血が溜まりました
籾山 1136 02/09/06 T.C.
CMFの副作用について
籾山 1135 02/09/06 I.K.
女性化乳房
籾山 1134 02/09/06 yoko
生検について
籾山 1133 02/09/05 yako
炎症性乳がん
籾山 1132 02/09/05 S.B.
乳房のしこりと、乳管内乳頭腫について
籾山 1131 02/09/05 K.T.
組織診について
籾山 1130 02/09/05 I.K.
手術後の補助療法について
籾山 1129 02/09/05 S.S.
茶色の分泌液
籾山 1128 02/09/05 K.S.
乳輪に湿疹があります
籾山 1127 02/09/05 H.K.
胸の痛み
籾山 1126 02/09/05 M.A.
エコー検査について
籾山 1125 02/09/05 M.K.
胸にしこりがあります
籾山 1124 02/09/03 midori
術後療法についての質問です
福間 1123 02/09/03 T.K.
酸素吸入について
福間 1122 02/09/03 K.M.
乳首の変色とただれ
福間 1121-1
1121-202/09/03
02/11/27さくら
再発でしょうか?
マンモグラフィーの影響福間
石山1120 02/09/03 M.M.
乳輪部がかゆくて・・・
福間 1119 02/09/03 K.M.
両胸のシコリについて
福間 1118 02/09/03 C
境界病変の対応について
福間 1117 02/09/03 みや
男性の胸のしこり
福間 1116 02/09/02 I.Y.
ホルモン療法について
福間 1115 02/09/02 Y.M.
悪性葉状腫瘍について
福間 1114 02/09/02 M.A.
セカンドオピニオンは必要でしょうか?
福間 1113 02/09/02 こっこちゃん
タモキシフェンと放射線治療について
福間 1112-1
1112-2
1112-302/09/02
02/09/05
02/09/08H.K.
炎症性乳ガンについて
炎症性乳ガンについて(2)
炎症性乳ガンについて(3)福間
籾山
籾山1111 02/09/02 H.O.
乳ガンの手術について
福間 1110 02/09/01 oka
乳房再建後のリスクについて
籾山 1109 02/09/01 A.T.
再発予防に経口抗癌剤は適切ですか?
福間 1108 02/08/23 くりてんまま
マンモトーム生検後
緒方、福田 1107-1
1107-202/08/23
02/09/03K.M.
線維腺腫の生検について
線維腺腫の生検について(2)緒方、福田
福間1106 02/08/20 H.Y.
母の乳がんについて
福間 1105 02/08/20 Y.K.
乳腺症について
福間 1104 02/08/20 E.O.
乳腺線維腫瘍について
福間 1103 02/08/20 K.T.
つれるような違和感があります
福間 1102 02/08/20 ame
薬の用途について
福間 1101 02/08/20 K.S.
術後の治療について
福間
【No.1200】 02年10月07日 M.S.
乳腺症?32才未婚の女性です。今年5月に肺気胸の病気で肺の手術をし、それ以来オッパイの具合が悪いのです。(右脇に2箇所の穴を空けて内視鏡で行う手術)
手術を受けたのは右肺ですが、術後右のオッパイに痛みを感じ、乳腺外科で触診、マンモグラフィー、エコーの検査を受けました。また、手術の影響もあるかもしれないとも言われました。結果は乳腺症(線維腺腫)と診断され、問題無いと言われました。しばらく安心していたのですが、最近自分で右オッパイを触ってみると、胸の下部辺り(ブラジャーの線の辺り)が肋骨なのか何なのか区別がつかないのですが、右だけ骨が盛り上がっているような感じなのです。「肋骨なのかな」と思っても、左と比べると左胸にはそのような硬い盛り上がりは、あるにはあっても右と比べると小さいようです。しこりという感じはしません。肋骨が左より太くて盛り上がっているといった感じで、それ自体が動いたり痛かったりはしません。大きさからして、もし癌であればかなり症状は進んでいる気がします。前回、乳腺外科で診察を受けたのは8月だったのですが、先生も肋骨だと思い、見落としていた可能性があるのでは?と最近とても不安です。もう一度病院に行ったほうがいいでしょうか? しかも、オッパイの痛みというより肋骨の下の肝臓の辺りがこの1ヶ月程痛みます。乳癌は肝臓や骨に転移する事があると聞いて、もしかしたら、すでに肝臓か肋骨あたりに転移しているのでは、と考えたら、眠れなくなってしまいました。忙しくて、なかなか病院に行くチャンスもないので、是非お返事を頂けたらと思います。よろしくお願い致します。この文面からすると多分、乳腺症だと思います。気になるならもう一度病院にいってみたらどうでしょうか。(文責 麻賀)
【No.1199】 02年10月07日 K.N.
脇の痛み37歳の独身女性です。時々脇がズキッと痛みます。我慢できない痛みではないのですが、15年以上前から自覚してきたと思います。実は、10代の頃、自分で脇の毛をピンセットで抜く事を続け、生えなくなってしまいました。その所為で痛むのかとも考えますが、自分で脱毛をすると、リンパ節等を痛めたりしないのでしょうか? もしそうだとしたら、乳癌の原因につながりますか? 婦人科のお医者さんに2,3年前に触診で診て頂きましたが、30代はまだ乳癌を心配しなくてよいと仰いました。自分で触って調べるように指導頂きましたが、自分では乳腺の塊等とごっちゃになってよく判らないのです。宜しくお願い致します。
脱毛してリンパ節をいためることはないと思います。また乳癌の原因になることもありません。(文責 麻賀)
【No.1198-1】 02年10月07日 D.I.
術後のスポーツについて34歳、15歳と7歳の子がいる主婦です。去年の8月に、乳癌ステージVaで胸筋温存療法手術を受けました。腋窩リンパ節、鎖骨下リンパ節切除をしました。私の主治医はとてもよい先生で、なんでも相談にのってくれます。 乳癌になる前からママさんバレーをやっているのですが、今年の5月から、抗癌剤を飲み薬に変えてもらったので楽になり、またバレーに復帰しました。主治医は、「腕が腫れたら大変だからダメだよ…まして強いアタックなんか受けたら…、どうしてもやりたいんなら、自分の判断でやって下さい!」と言われました。サポーターをして、練習に軽く参加していますが、主治医の言うようにダメなのでしょうか? 腫れたらどうなるのでしょうか? 乳癌患者さんは皆さん我慢してるのでしょうか? ぜひ教えて下さい。宜しくお願いします!
一般的には患側の腕を長時間使うとリンパ浮腫が出やすくなります。しかしそれはかなり個人差がありますので、行って見てよくなければやめるという方針でやるのがよいです。すべていけないというのでは生活もつまらなくなります。バレーをやると腕のはれが自分ではっきり判るようなら、残念ですがやめたほうがよいです。もし、腕がはれれば波動マッサージなどを行い、よくなるまでケアが必要です。(文責 麻賀)
【No.1198-2】 02年10月10日 D.I.
痛みについて先日は回答有難うございました。すみません、気になることがもうひとつあるので、ぜひ宜しくお願いします。術前から背中が痛く、今年の3月に骨シンチをやりましたが転移はしていませんでした。術前に左脇腹が痛くしびれるため、検査をしたら十二指腸潰瘍がみつかり薬で治しました。最近また検査をしたらピロリ菌とわかり、除去もしました。それでも左脇腹が痛く、大腸検査もしましたが大丈夫でした!その後も背中が痛く、最近肋骨も痛いので、主治医に整形に行くよう言われ、昨日行ってきました。結果は大丈夫とのこと! 痛み止が処方されました。主治医も痛みが何処かわからず、「医者としては、痛みを和らげてあげたいんだけど…」と頭を抱えている状態です。左脇腹(左肋骨下)が常に痛いのですが、胃や腸でないとすると、他に考えられる所は何処がありますか? 今処方されてる薬は、経口薬でフルツロン、ガスター、ムコスタ、ボルタレン錠です。ちなみに私の主治医の専門は肝胆膵疾患,乳癌です。ぜひ宜しくお願いします。
確かに乳癌の転移の可能性は少ないようです。それ以外の原因となるとやはり主治医に相談するのがよいと思います。(文責 麻賀)
【No.1198-3】 03年04月16日 D.I.
痛みと検査について痛みと検査について教えて下さい。背骨と腰が痛く主治医に検査の依頼をしましたが、“骨シンチは半年前にやってるし、腫瘍マーカー数値も全然問題ないから大丈夫だよ”といわれました。ステージVaで胸筋温存乳房切除術をH13.8月にうけ、その後CAF療法をやりました。今はフルツロン、ムコスタ、座薬でボルタレンを使っています。他の方のメールを見ていると半年ごと骨シンチやCT、超音波検査をしてるようですが…。だいたい検査の目安はどれくらいなのでしょうか?ぜひ教えて下さい。
検査の頻度は施設によりまちまちです。また国によっても異なり、手術後は骨シンチはほとんど施行しないというところもあります。何らかの症状があれば骨シンチを行うという方針の病院も多くあります。D.Iさんの場合には症状がありますが、同様の症状で6月前に骨シンチを受け異常なかったとのことです。症状の増強はあるのでしょうか? 痛みが強くなった、頻回になったというようであれば主治医にご相談下さい。私は現在6ヶ月に1回骨シンチをを施行しています。(文責 福間)
【No.1198-4】 03年04月24日 D.I.
痛みと検査について再発、転移回答ありがとうございました。痛みは6カ月前より増強していたので、飲み薬のボルタレンから座薬に変わりました。主治医ともう一度よく話し合い、検査依頼しようと思います。もうひとつ聞きたいのですが、私の癌は、浸潤性乳管がんの中の充実腺管がんなのですが…先生方の患者さんの中では、私と同じ癌でどれくらいの方が再発や転移をしていますか? まだ下の子が小さいので、とても不安です。ぜひ教えてください。宜しくお願いします。
大雑把な話ですが、乳頭腺管癌、充実腺管癌、硬癌で、stageのいろいろな患者さん400人のうち、およそ100人の方が再発すると言うデータがあります。100人中、70人が術後3年以内、20人が5年〜10年、10人が10年〜15年で再発し、年を経るごとに骨転移が多くなるようです。しかし、裏を返せば400人のうち300人は再発しないことになりますので、長期にわたったフォローをすることになります。あまりマイナス思考で考えず、主治医とよく相談しながら、、前向きに治療を受けてください。(文責 須田)
【No.1198-5】 03年11月01日 D.I.
首のリンパ節転移?リンパ節について教えて下さい。術後すぐに首のリンパ1個が腫れてきたのに気づきましたが、主治医は、「ずっと大きさも変わらないので様子をみましょう」と言うことで、様子をみてきました。今年になってから2個ふれるようになったのですが、「様子をみましょう」ということでした。近ごろ、腫れている所が増えたように思います。主治医は、「へたにいじったりしないほうがいいと思う。腫瘍マーカーも問題ないし」とのことでした。転移かどうか調べなくて大丈夫でしょうか?教えて下さい。
細胞診をしてみればはっきりすると思われます。いじってもかまいません。(文責 徳田)
【No.1198-6】 03年11月03日 D.I.
転移の可能性回答ありがとうございました!もうひとつ聞きたいのですが、首のリンパ節に転移すると、どんな症状がありますか?転移の可能性はありますか?相談室の先生方は、私と同じ症状の患者さんには、どんな検査や治療をしますか?参考までに教えて下さい。宜しくお願いします!
頚部リンパ節に転移した場合、主な症状は頚部リンパ節の腫れとそれに伴う頚部の違和感です。しかし、リンパ節が腫れる原因の多くは炎症性であり、腫瘍によって腫れることは稀であり、あまり心配し過ぎないでよろしいのではないでしょうか。いつまでも腫れがひかない場合や、周囲のリンパ節が数珠状に腫れてくるような場合は注意が必要であり、細胞診等の検査を行い転移の有無を確認した方がよいでしょう。万が一転移だった場合には、ホルモン療法が効果があるかどうかなどを考慮した上で、ホルモン療法、もしくは抗がん剤による治療を行うことになるでしょう。(文責 浜口)
【No.1198-7】 04年01月20日 D.I.
ホルモン感受性と検査方法宜しくお願いします。年末(12/27)から生理になり、もう20日間出血がとまりません。婦人科には来週行こうとは思っているのですが・・・。私は卵巣脳腫もあり、2cmだから大丈夫と言われていて、半年に一度、癌検診もしています。乳癌の方は、ホルモン感受性は陰性とのことで、抗がん剤はCAFをして、今はフルツロンを服用しています。フルツロンになってから定期的に生理もきているのですが、こんなに長く止まらないのは初めてです。ホルモン感受性が陰性でも卵巣の方に転移したりもするのでしょうか? 2ヶ月位前に3kgほど痩せてしまい、主治医もビックリしていました。その時は問題もなかったので、婦人科も行きませんでした。11月の腫瘍マーカーは正常値でした。腰と背中は痛いですが、鎮痛剤を飲むと楽になります。もし、検査を依頼するとしたら、何をしてもらったらいいのでしようか? 先生方だったらどんな検査をされますか? 参考に教えてください。宜しくお願いします。
卵巣転移はありえます。しかし、卵巣転移では生理が止まらなくなる可能性は少なく、むしろ機能性疾患か子宮ガンなどを疑います。是非とも婦人科を受診することをお勧めします。腫瘍マーカーは正常値ですが、腰と背中は痛むので骨の検査(シンチ、MRIなど)を受けておくべきと思います。(文責 石川)
【No.1197】 02年10月06日 T.T.
しこり周囲の石灰化について母の知人よりの相談です。ご回答のほどよろしくお願いします。
70歳の母(出産1人)の右乳房下内側のしこり(大きさ1cmくらい)としこり周囲の石灰化(5cm四方くらい)について相談いたします。
(経過)
1) 昭和30年7月・・・ 出産後、乳腺炎を患う、子供の頃から不眠症、胃弱、やせ気味。
2) 更年期・・・ 自律神経失調症のため、ホルモン治療(短期)の副作用で10Kg前後の増減を繰り返し、現在、太り気味でセルロース目立つ(下半身、二の腕)。
3) 平成12年・・・ベージュ色の下着に分泌物がついていたのでS病院を受診。マンモ、超音波検査の結果より「多分良性」、以後4ヶ月毎に受診するよういわれた。以後、4ヶ月毎マンモ撮影、母は「3分間診察とおまかせ受診」のため、その間、毎回病状説明なく受診。
4) 平成14年8月・・・マンモ撮影時、分泌物がたくさんでたので病状説明を求めると、乳首に検査紙をあてて出血を確認し、部分切除を日帰りで行うといわれた。手術前、家族同伴で詳しい説明を求め、「石灰化があるので部分切除をする。浸潤はなし」とのことだったが、フイルムでの切除部分の説明もなかったため、K病院を受診。
5) 平成14年9月上旬・・・マンモ、超音波、CT(マルチプル)、分泌物2枚サンプリング
6) 平成14年9月30日・・・外来(乳腺担当 30代前半医師)で、「90%悪性 しこり1cmくらいだが周囲に石灰化5cm四方あるため、部分切除は変形も大きいし、石灰化の顔つきが悪いので全摘(分泌物クラス3)」といわれ入院申込書を渡される。当日、血液、肺機能など検査
7) 平成14年10月4日・・・ 骨シンチグラム
8) 平成14年10月8日・・・ 超音波穿刺細胞診予定
(ご相談内容)
1) 2年間経過観察していたはずなのに、悪性になるのを持っていただけだったのか? もっと早くであれば部分切除のみですんだのではないだろうか?
2) 穿刺細胞診前に全摘と判断可能なのだろうか? 特に石灰化の顔つきだけで良性・悪性判断可能だろうか? 他に診断方法はないのだろうか?
3) センチネル生検をしても、リンパレベル1は必ず切除とのこと。70歳の高齢で全摘リンパ切除では、その後生活が後遺症でつらいのではないか?
4) リンパ切除はせずに遺伝子を調べ、その後の目安とした方もいらっしゃるようですが、遺伝子を調べるにはどのくらいの日数がかかり、正確度はどのくらいなのか? リンパ腺に放射線をかけることにどのくらいの効果があるのか?(癌センターではリンパ節にはかけていないとのこと)
5) 地元ナンバー1の病院であるため、セカンドオピニオンを求められる事はあっても、セカンドを申し出る患者はいないとのこと。本人は主治医をあまり刺激したくないと言っているが、身近にはK病院では石灰化全摘、B病院では観察といわれた方もおり、しこりだけではないので、私(相談者)はセカンドをとりたいと思っています。本人が承諾した際は、主治医にいつ誰がどのように言ったらよいか教えてください。病院を変えるつもりはありません。主治医は若いため信頼されていないのかと思われますよね? 病院にはソーシアルワーカー的役割の方はいらっしゃるそうです。まだ細胞診で乳癌とは断定されていないようなので乳癌であったとの前提で答えます。
1) どこの時点から乳癌であったのかがわかりませんので、どの時点であれば部分切除ですんだかを答えることは困難です。ただ定期的に検診していたので今回発見できてよかったともいえます。
2) 全摘がよいであろうとの判断は画像所見からの見解と思います。石灰化のパターンだけでは良悪性の判断はできませんから、もし温存療法(部分切除)を希望するのであれば、その旨主治医に話して、術前あるいは術中の組織診断をして手術法を決めるのがよいと思います。
3) リンパ節のレベル1までの切除が、それほど大きな後遺症が残るようには思えません。センチネルリンパ節生検はまだ実地医療として行われているところは少ないようです。
4) あなたの言う遺伝子検査は乳癌の悪性度を調べる検査でしょうか。実地医療としてはまだ広く行われていないと思います。ただ、今後の抗がん剤治療を使うかどうかの判断材料のひとつとして、その結果は参考にすることはあります。リンパ節を摘出せず放射線をかける方法は、一部の病院で行われています。ただこの方法ですとリンパ節を摘出しませんので、リンパ節に転移があるのかないのかがわかりません。したがって、将来、肺、肝、骨などに転移をおこしやすそうかどうかの判断材料がないことになり、術後治療の方針が決めにくいです。
5) 主治医にその旨いえば、快く応じてくれると思います。(文責 麻賀)
【No.1196-1】 02年10月06日 T.N.
線維腺腫の経過観察中です25歳、未婚です。3年ほど前に左胸上の部分によく動くしこりをみつけ、市内の市民病院の外科で乳腺線維腺腫と診断されました。その後、半年に一度経過観察という事で、触診と超音波検査をしてきました。しこりの大きさは2センチ未満で、2個ほど重なってるようです(特に大きさに変化はありません)。今までは触診と超音波の検査で診察は終わっていたのですが、今回その後にレントゲン(マンモグラフィ?)を初めて勧められました。「一度しこりの形を残しておいて、5年後にでも見たときにどのように変化したのか見る為」との説明をもらいましたが、この三年間ほどずっと超音波検査だけで済んでいたので、何かあったのではないかとすごく不安です。摘出手術は未婚という事もあり、今まで経過観察ということで受診してきました。このような事なら摘出した方がよいのでしょうか? また、今回のレントゲンで癌が発見された場合、早期発見ということになるのでしょうか? 手遅れにはならないですか? 月曜には結果を聞きに行くつもりですが、すごく不安です。 お忙しいところ、申し訳ごさいませんがよろしくお願いします。
今回マンモグラフィを撮影した理由は定かではありませんが、私が推定するに乳腺疾患の診断をするための基本であるマンモグラフィもやっておこうという程度のものと思います。線維腺腫は基本的には摘出せず、経過を見るほうがよいと思います。もし、大きくなるようならそのとき摘出するというスタンスでよいです。(文責 麻賀)
【No.1196-2】 02年10月08日 T.N.
乳腺線維腺腫の経過観察・・・その後ご返答ありがとうございました。先日、線維腺腫の事でご質問させていただいた者です。今日、先日撮ったマンモグラフィの結果を聞きに行って来ました。同じ病院の外科でも、今日の先生は乳腺外来のS先生でした。(今から思えば、何故もっと早くS先生にかからなかったのだろう・・・と後悔です)
先生の説明によると、まず見た限りでは癌の可能性は低いという事。でもしこりが数ミリ大きくなっているという事。そして、線維腺腫ではなく葉状腫瘍の可能性もあるとの事でした。はっきりと線維腺腫なのか葉状腫瘍なのか調べる為にも針検査をしました。結果は来週の水曜です(一週間後の月曜が祝日の為)。葉状腫瘍は悪性と良性があるとの説明でしたが、とにかく結果が出てからということでした。葉状腫瘍とはどのような腫瘍なのですか?悪性の場合、今までしこりを発見してから月日が経ってますが大丈夫なのでしょうか?悪性でも良性でも、線維腺腫でも、あると不安なのでしこりは摘出したいと思ってます。以前、線維腺腫の場合日帰り手術で摘出できると聞きましたが、葉状腫瘍は日帰り手術では摘出できないのでしょうか?お忙しいところ申し訳ございませんがご返答よろしくお願いします。線維腺腫と葉状腫瘍とは触診、マンモグラフィ、超音波所見はよく似ています。細胞診である程度どちらかの区別ができることも多いですが、どちらかを確定するには摘出して組織診断するのがもっとも確実です。葉状腫瘍は線維腺腫に比べて線維性間質が細胞成分に富んだものをいいます。これは顕微鏡による検査でわかるものです。葉状腫瘍は悪性型と良性型があります。多くの方は良性型であることが多いです。いずれも腫瘍が急に大きくなることが特徴です。あなたのは症状からすると線維腺腫のような気がします。日帰り手術は腫瘍の大きさやどのような摘出をするのかによって変わりますので担当医と即ご相談ください。(文責 麻賀)
【No.1195】 02年10月04日 T.E.
クラスについて乳がん検診で「良性と思われるが、微細なしこりがある」と言われ、11月に細胞診の予約を取りましたが、その前にはっきりさせたいと思い、別の病院で、エコー、マンモグラフィ(石灰化は見られない)、細胞診(5ミリ程で、ブニョブニョしていたそうです)を行い、先日その結果が出ました。「良性ですよ」と言われホッとしたのですが、クラスを聞いてみたら「クラスU」とのこと。そこでお聞きしたいのですが、「クラスT」とは、まったくしこりがない状態を指すのですか? それとも、しこりがあっても「クラスT」である場合もあるのでしょうか。画像診断上とは言え、ずっと「良性だろうから心配しないで」と言われ続け、そこまで言われるなら自分は「クラスT」かな、と勝手に思い込んでたせいもあって「クラスU」と診断がつき、少しだけ複雑になりました。医師の言う通り、素直に「良性」と受け取っていいんでしょうか。なお、最初の病院で予約した細胞診が11月上旬にありますが、今回の細胞診を受けたらキャンセルするつもりでいましたが、「A病院では良性と出たけど、B病院では違う結果が出た」などという記述を目にすることがあります。念のため、そちらの細胞診も受けた方がいいのでしょうか?
細胞診のクラス1はまったく細胞に異型にないもの、クラス2は多少の異型はあるが良性疾患と考えるものとなっています。しかし、実際のところはどちらも大した違いはなく、いずれも良性と考えます。あまりこだわる必要はありません。後段の質問のもう一度ほかの病院で受けたほうがよいかどうかは私にも判断しかねます。気になるのなら受けてもよいと思いますが。(文責 麻賀)
【No.1194】 02年10月04日 Y.A.
乳房のしこりが大きいのですが私は出産経験がある30歳です。出産から数年たっているのですが、陥没乳頭の為か「急性化膿性乳腺炎」のようで先日切開されました。ところが、まだ乳首を中心に胸の半分位がしこりのような感じで、胸が硬く治っていないような感じがします。抗生物質の薬を今も飲んでいるのですが、又切開しなければいけないのかと考えると嫌になります。切開してまだ一週間たっていないのですが、膿が全部出ていないのに切開した所の皮膚が閉じてしまったのでしょうか? 乳腺炎になったのは今回が初めてですが、何度もなりその度に切開するのはとても嫌です。それとも何か違う病気なのでしょうか? 乳癌に痛みはないと効きましたが、万が一などと心配でしかたありません。よきアドバイスをお願い致します。
文面から見ると乳腺炎と考えます。陥凹乳頭を合併しており、治癒するまで長期間かかることはよくあります。2−3回切開が必要になることも時々あります。担当医の指示に従ってあせらず治療してください。(文責 麻賀)
【No.1193】 02年10月04日 K.N.
10年来のしこりですはじめまして、42才で子供が2人おります。33才のときしこりに気づき、病院へ行きました。その時は触診とマンモグラフィーを受け、「大きくなってきたらまた来てください。」と言われました。その後年1回の市の検診を受けてきました。昨年、別の検診会場で超音波診断があり、要精密検査となり、大学病院で細胞診(注射針で)を受けました。悪性の細胞は出ず、「半年後にまた来てください」となりました。そこで今年の6月に、また細胞診を受けましたが、悪性の細胞は出ていません。「半年後にきてください」と言われています。そこで今後のことをお聞きしたいのですが、延々と細胞診を半年ごとに受け続けることになるのでしょうか? 前の相談を読みますと、切除してしまうほうが安心のように思います。(ただ今まで切除しませんかと言われたことはありません。) また、今1・5センチのしこりですが、切除せず細胞診を続けた場合、ある時ガン細胞が出たら、即、乳ガンとして大きな手術を受けなければならないのでしょうか? 半年ごとに来なさいという事は、悪性に変化する可能性があるということでしょうか? 不安でなりません。よろしくお願いします。
10年来のしこりで半年ごとに細胞診を行っているとのこと。そのつど良性の結果が出ているとのことですので、切除する必要はないと考えます。切除して予想通り良性であっても、切除したところがしこってまた気になることもよくあることです。面倒でも半年ごとに検査を受けるのがよいと思います。そのつど細胞診は必要ないと思いますが・・・。悪性に変化する可能性を考えて半年毎に来院するようにといっているのではないように思います。今気にしているしこり以外の乳房部位にもがんがでることもあるのですから、一般的な検診が必要という意味あいが強いように思います。(文責 麻賀)
【No.1192】 02年10月04日 Y
68才の浸潤性乳管がんについて「68歳女性、浸潤性入管ガンのU期、腫瘍の大きさ・・1,8×3,0、リンパ節転移なし、ホルモン感受性なし、HER2陽性・・・2+ 、組織的悪性度3」という病理結果がでました。現在CMFの抗がん剤治療中です。CMFがHER2陽性の癌に効きにくいといわれていますが、それでもCMFはやらないよりやった方が良いのでしょうか? 幸いなことに副作用は軽いようです。来週2クール目をする予定です。再発を押さえる効果をCMFには期待できないのでしょうか?
あなたの場合の術後治療としては抗がん剤治療が適切と思います。CMFかCAF(CEF)を通常は行います。HER2陽性ですとCMFの効果が悪いのではないかという報告はありますが、確定的とはいえないようです。HER2の結果で抗がん剤をどのようにするのかと言った明確なものはありません。CMFを使うことでよいと思いますし、再発予防効果もあると考えます。ただ、私でしたら副作用は強いですがCAFの方を選択するかもしれません。それはHER2が陽性だからということではなくて、近頃CAFを使うことのほうが一般的になりつつあるように思われるからです。もちろんCMFでも悪くありません。(文責 麻賀)
【No.1191-1】 02年10月04日 H.H.
転移可能性と手術前に行なう検査についてHPを拝見し、妻の乳癌について教えていただきたくメールさせていただきました。よろしくお願い致します。妻は37歳で子供はおりません。9月中旬自分で胸のしこりを発見し、自宅から近いK病院で診察を受けました。視診・触診・マンモグラフィ・エコーの検査を行ない、その結果乳癌の疑いを指摘され、その後組織を取る検査を行なった上で、「乳癌であるので手術が必要」と告知されました。
【説明の内容】
@ 大きさは2センチぐらいで、3年前位にできたものであろう。早期発見とはいえない。
B ガンのタイプは手術をして調べてみないとわからない。
C 若いので転移の可能性や再発に対してリスクが大きい。
D リンパ節についての話はなかった。
入院前に、血液検査・心電図・胃カメラ・骨シンチ・CTなどの検査(転移を調べるものと思われます)を行なった上で、約1週間後手術を行なうとの説明だったそうです。そこで質問ですが、
1) 手術前に前記のようなを検査するということはあまり一般的ではないように感じます。やはり転移の可能性が高いということなのでしょうか? リンパ節の触診などで、ある程度判断できているのであればそういったご説明があるのでは?と思いますが・・・。
2) 本人は肩凝りと「のどがつまる感じ」を時々訴えます。ガンの転移と関係ある症状でしょうか。
3) 医師から「若いのでリスクが高い」ことをしばしば指摘され、本人は気にしています。やはりそういうことはあるのでしょうか。
4) 最後に当病院で治療をうけるか?について聞かれたそうです。地元の出身ではないので情報がないのですが、もっと専門病院(がんセンター)などに転院を考えるべきでしょうか。K病院は伝統ある「よい病院」とのイメージをもっておりますが・・
冗長になってしまいましたが何卒よろしくお願い致します。1. 手術前に転移の有無を見るため骨シンチやCTを行います。血液検査や心電図は全身麻酔をかけるために必須の検査です。胃カメラは理由がよくわかりませんが、何か胃疾患の既往があるのでしょうか。以上の検査は一般的に行われるものです。
2. がんの転移とは関係がありません。
3. 一般的にいえば若いとリスクが高いということはありますが、乳癌の再発のリスクは術後の病理組織検査よる乳癌の悪性度などが関連します。
4. ご指摘のようにK病院は伝統あるよい病院です。今後の治療方針などを主治医から聞き、説明に十分納得されて治療を受けるのがよいと思います。主治医が説明された以外の治療方針がほかにあるのではないかとの思いがあるのであればほかの病院でのセカンドオピニオンを求めるのもひとつの方法です。(文責 麻賀)
【No.1191-2】 02年11月07日 H.H.
補助療法としてのタキソテール・ハーセプチン併用妻(37歳)の乳癌につきご相談させてください。10/16に大きさと乳頭に近い部分にあるという場所的な問題から全摘出が妥当であろうということで納得し、S病院にて手術を受けました。術前のMRI・CT・骨シンチなどにより遠隔転移は認められないといわれています。先日主治医より病理結果についての説明を受けました。内容は以下のとおりです。
・2.7cmの充実腺管がんと硬がん
・どちらかといえば真中よりややあばれん坊タイプ
・乳腺および血管からもがん細胞がみられた。
・ホルモンへの反応はそれほど強くはないがあるので、ホルモン療法を行なう意味はあると思う。
・リンパ節には数は多くないが転移が見られた。
・筋肉からは離れているが、皮膚に近いところまで達していた。
・抗がん剤治療を中心にホルモン剤治療を併用していきましょう。
本人も一緒だったせいか、データとその意味などを示しての説明ではなく咀嚼しながらのお話だったように思いました。その数日後、術後の補助療法としてタキソテール(4週間に3回の点滴)、ハーセプチン(毎週点滴)を外来で4〜6ケ月実施し、その後ホルモン療法を行なうという説明を受けました。そこで先生のご意見をいただきたいのですが
@この薬剤の選択は妥当でしょうか。ネット上の情報などではタキソテール、ハーセプチンとも再発乳癌に使用する薬剤と認識しておりましたが、術後補助療法(再発予防)に使用することもあるのでしょうか。あるいは妻の病状はすでに再発乳癌として取り扱う段階にあるのでしょうか?
Aタキソテールの副作用・・・主治医からは両剤とも「それほど強い副作用はない」と説明を受けているようです。脱毛等の対策などについて詳しい説明はなかったようです。一般的に脱毛は避けられないと聞きますが、投与の仕方などによって回避できるということなのでしょうか。2cm以上、リンパ節転移あり、エストロゲンレセプターが+、37才という若さから手術後の化学療法は是非必要と思われます。ここには書いておりませんがHer2は3+以上だったのでしょうか? それによってはタキソテール/ハ−セプチン併用が最も強力な再発予防法かも知れません。海外では良い成績も出ておりますが、我が国ではまだ補助療法として標準的な治療ではありません。この乳癌の再発のリスクがどれくらいかを推して主治医が考えられたことと思います。副作用については脱毛は90%以上で避けられません。以前、投与中に頭皮を冷やす方法が試みられましたが完全ではありません。これら副作用と予防効果、再発阻止率を考え、説明を十分受けて治療を受けるべきと思います。(文責 石田)
【No.1190】 02年10月04日 S.H.
セカンドオピニオン平成12年3月24日乳ガンにより左乳房全部摘出(リンパ節に2個転移 国立S病院)。この手術での病理検査でホルモンレセプター陽性・HER2陽性であることが判明。術後補助療法としてホルモン療法とCMF4クールを行った。平成13年5月、全摘した左前胸部(皮膚)に2つしこり出現し摘出(ともに悪性)。 平成13年5月24日に同病院放射線科に入院。放射線治療(胸壁)。ピノルビンとタキソテールを一回点滴。この2種の抗ガン剤を投与するも、腫瘍マーカー下がらず(CA15−3 数値50前後)。同年6月主治医からハーセプチンを投与することの説明あった。よって7月上旬から毎週一回点滴開始(タキゾテールも併せて月1回投与)。同年9月末まで上記の治療をおこない、CA15−3は22まで下がったが、STー439は16と高い数値であった。また同じ9月に胸骨に転移(悪性)が確認され、11月までハーセプチンとタキソテールの投与が延長された。11月末の時点でCA15−3は19、ST−439は基準値を超えていた(13程度)が退院となった(なお、胸骨の転移については既に胸壁に放射線を照射しているので今回は放射線はあてなかった)。 平成14年2月の段階でCA15−3が再度上昇し(40程度)、ハーセプチンとタキソテールを2月、3月と投与するも、薬剤耐性のため、マーカー下がらず。この組み合わせはしばらく行わないこととし、4月にピノルビンを一回投与(ハーセプチンは継続)。しかしCA15−3は50前後、STー439は40台で効果はみられなかった。 平成14年5月抗ガン剤をピノルビンから、マイトマイシン+メソトレキセート+オンコビン+エンドキサンに変え、一回投与(ハーセプチンは継続)。しかしマーカー上変化なし。
以上のように、いくつか抗ガン剤を試すも効果がみとめられず、副作用(だるさ等)を残るだけので、ハーセプチンは継続して毎週一回投与するも、新たな抗ガン剤は試さないことにした(患者本人の意思)。別の療法として免疫活性化策として5月より県立がんセンターでリンパ球活性化治療(血液のリンパ球を2週間培養、増量し、また点滴で体内に戻すというもの)に取り組んだもののマーカーは変化なし(リンパ球活性化法の道を選んだのも患者の意志)。また、リンパ球活性化治療の間もハーセプチンは投与した(県がんセンターの担当医の判断による)。 平成14年8月に子宮に転移の擬陽性(3A)の結果もでている。 以上がこれまでの病歴です。
妻は4ヶ月リンパ球活性化療法をおこなった(4ケ月で1クール)が、効果が期待できないので、この療法を中断しようと考えている。国立S病院の主治医は、使える(効果のありそうな)抗ガン剤は試してみたが、これから使うと考えている抗ガン剤は限られてきたし、効果の程はわからないとみている。 お尋ねしたいのは、本当に効果の見込まれる抗ガン剤は他にみあたらないのでしょうか。あるとしたらどのような薬で療法はどう行うのでしょうか。 今後、妻の乳ガンはどのような経過をとると推測されるでしょうか。また余命はどの程度残されていると考えられるでしょうか。 なお、9月末現在のCA15−3の数値は55、ST−439は60です。お忙しいところ、よろしく御教授ください。多くの抗がん剤を使ったにもかかわらず、よい結果が得られていないようで誠に残念です。ただこのメールに記載されていないアドリアマイシンやタキソールは使われたのでしょうか。また治療効果の判定は腫瘍マーカーだけのものでしょうか。もしアドリアマイシンやタキソールが使われていないなら試みてみる価値はあります。治療効果の判定はマーカーだけではわからないことがあります。画像所見で病勢の進行があるかどうかを確認してから次の薬剤に変更したほうがよいです。もちろんこれらのことは主治医はご存知と思いますが・・・。今後の経過については私にはわかりかねます。主治医にお尋ねになったらどうでしょうか。(文責 麻賀)
【No.1189】 02年10月02日 R.I.
左乳房痛について私は立川に住んでいる43歳の会社員です。結婚して8年目になりましたが、子供はいらないと決めましたので、出産の経験はありません。先月17日前後、左乳房が痛くなり、針が刺されたような痛さですが、だんだん酷くなって、特に走ると突然痛くなる、また夜になると昼間より痛さが強く感じます。9月21日病院に行ったが、ちょうどその時生理が来てましたので(9月19日から)、先生は、「生理が終わり次第もう一度きてください。」との事。生理が終わっても(9月26日)、痛みが全然押さまらないので、9月28日もう一度病院に行くと、先生は、「ホルモンのバランスが崩れたもので、心配することはない。」との事でした。でもこの痛さが何時止まるのか? ホルモンのバランスが崩れたら、そんなに痛いのですか? とても不安です。しこりは自分が触ると左乳房の下が、こりこりしていると感じます。これは乳がんじゃないですか。エコしたほうがいいですか。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
その乳房痛は確かにホルモンバランスの崩れだと思います。しかし、マンモグラフィと超音波検査は行い、乳癌がないことの確認を行っておくことは必要です。担当医にご相談ください。痛みそのものは2-3か月位経過を見ていると自然に軽快することが多いです。その後また痛くなってくるという周期的なものです。43歳といえば痛みがもっとも強い年齢だと思います。出産経験のない方に、痛みは特に強いようです。近頃は薬物療法は行いませんが、あまり痛みが強いのであれば抗女性ホルモン剤が効果的なことがあります。(文責 麻賀)
【No.1188-1】 02年10月02日 T.C.
抗癌剤CMFの副作用今日から抗癌剤CMFの治療を始めました。主治医からも、そこまでひどい副作用はないと聞いたのですが、飲み薬を二週間分『エンドキサンP錠』というものをもらいました。副作用に、脱毛、吐気と書いてありましたが、この飲み薬で脱毛したりするのですか?
CMFはエンドキサンPの経口投与と5FUとメソトレキセートを静注する治療方法です。脱毛、嘔気はエンドキサンPだけでなくほかの薬剤でもおこります。しかし、現在行われている乳癌の抗がん剤治療の中では比較的軽いほうです。脱毛は約60-70%くらい、嘔気は軽いものも入れれば80%くらいの人が経験するのではないでしょうか。(文責 麻賀)
【No.1188-2】 02年10月30日 T.C.
CMFと脱毛乳癌の手術をして、以前から抗癌剤CMFの副作用についてお聞きしている者です。10月1日から治療を始めました。まだ1クール受けただけです。実は副作用が強く、3日間はフラフラと吐気で体がとてもだるく、また3日前から抜け毛が怖い位あります。副作用は回数を重ねる事に強くなるのですか? 抜け毛は2割程はあると聞いていましたが、ほとんど心配はないと言われて安心はしていたのですが、治療が終わるまで毎日こんなに抜けるのなら・・・と、とても心配しています。ある程度抜けたら落ち着くのですか? いつまで続くのですか?
薬剤には蓄積傾向があるので、投与間隔を充分あけなければ、副作用は回数を重ねるごとに強くなるのが普通と考えます。薬剤感受性には個人差があり、したがって副作用も人によって程度が異なります。全て毛が抜けてしまう可能性はあります。薬剤を止めれば、3ヶ月ぐらいでまた生えてきます。永久脱毛ということはありません。(文責 石川)
【No.1187】 02年10月02日 M.S.
術後の湿疹について3年ほど前に左乳房温存手術、脇下リンパ節除去を受けた現在37歳の主婦です。しこりの大きさは2センチで、ぱらぱらと周辺に癌細胞があったそうです。リンパ節転移はなし、ホルモンレセプターはマイナスでした。術後6ヶ月程はフルツロン、ハイシー、ユベラ、ノルバデックスを服用していましたが、左卵巣が腫れる副作用があったこと、ホルモンレセプターがマイナスだったこともあり、ノルバデックスの服用を中止しました。化学療法を5回、放射線治療を25回致しました。現在のところ、骨シンチ、腹部・胸部エコー、CT、血液検査とも異常ありません。ただし、6ヶ月前位に、左の腋の下にぽつんといぼのようなものができました。気付いてすぐに主治医に診て頂きましたが、「心配ないもの」ということでした。湿疹ができたことで乳癌の再発がわかったことなど、本を読んで目にするようになり、主治医の言うように安心していても良いものか不安になりました。再発の可能性のある湿疹とはどういうもので、見ただけでわかるのでしょうか?細胞を採って調べないとわからないものでしょうか。よろしくお願いします。
再発の可能性のある湿疹は見ただけでわかることもありますし、細胞や組織をとらないとわからないこともあります。主治医が心配ないとのことですので、大丈夫と思います。もし湿疹の様子が変わったように思ったら、もう一度主治医に行ってみたらどうでしょうか。(文責 麻賀)
【No.1186】 02年10月02日 yuko
他の病院のOpinion を求めますある本で知り、メールしました。2日前にレントゲン・マンモグラフィ・組織検査をとり 前2つの結果では石灰化の見られる所があるので、おそらく癌であり、全滴するのがもっとも生命の危険がないと言われました。6日に組織検査結果を伺いに行きますが、セカンドオピニオンを聞きたいと思います。石灰化が飛び火しているだろうから温存法は再発、転移の可能性が大きい為できませんとの事、ショックです。まずもっと他の病院にも調べていただきたいので、アドバイスいただきたいのです。よろしくお願いいたします。
まず組織検査の結果を聞いてください。治療として全摘がよいといわれたそうですが、それ以外の方法がないのかどうか担当医に聞いてください。その結果に満足できなければセカンドオピニオンをほかの病院で求めるのがよいと思います。その際には紹介状とレントゲンや超音波を持参されるのがよいと思います。(文責 麻賀)
【No.1185】 02年10月01日 K.K.
乳頭からの分泌物について35歳、子供二人、ご多忙中よろしくお願い致します。先日生理前だったせいか、左の乳首がちくちくしたり、かゆみがあったりした日が続いていました。その日は特にかゆみがあったので少し掻いたりしていたのですが、下着を見ると1-2ミリ程度薄茶色のものがついていました。そのとき乳首に何か滲んでいるとか、乳首をつまんで何かでてくると言うことも無く、また、乳腺外来をうける迄の4日間も何もでてくることはありませんでした。診察時に医師が絞ってみてもなにもでず、エコーでも特にしこりは見つかりませんでした。(その3ヶ月前に検診でのエコー、マンモグラフィーでも異常はありませんでした。)
このまま様子をみて、また分泌物があれば来て下さいとのことでしたが、私としては何となく不安が残ります。このまま様子を見ると言うことで宜しいのでしょうか。診察時に分泌物がでていなければ、それ以上詳しく検査するとことはできないと言うことでしょうか。それとも他に何か検査方法はあるのでしょうか。毎日不安で、時には1時間ごとぐらいに乳首を見たりすることもあります。ご助言よろしくお願いいたします。診察時に乳頭からの分泌物が認められず、エコー、マンモグラフィで異常なければ、まず心配ありません。このような場合の最良の方法は経過観察です。診察した先生の言うと通りだと思います。(文責 吉田)
【No.1184】 02年10月01日 H.S.
悪性度悪性度についてご質問いたします。主治医の先生に尋ねたのですが、乳がんは未分化がどうのこうの・・・と言う返事で専門的なことはわかりませんでした。私はグレードが1か2か3かを知りたかったのですが・・・。こういう事は、あまり判らないものですか。また、乳がんカウンセリングという本に、予後因子としては大きさよりもリンパ節に転移した数の方が重要だと書かれていましたが、そうなのですか。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
乳癌の組織学的グレードは、核分裂像、細胞異型、腺管形成などを参考に1,2,3と分類されますが、施設によって多少基準が異なっており、この分類を行っていない所もあります。しかしその気になって標本を観察すればグレードが高いのか低いのかぐらいは分かります。予後因子としての意義は議論の分かれるところですが、リンパ節転移の程度よりも強いということはありません。予後因子としては何といってもリンパ節転移の程度(数)が一番であり、腫瘍の大きさよりもはるかに強い因子です。(文責 吉田)
【No.1183】 02年10月01日 Y.M.
左脇の下の腫れ、痛みと左腕のしびれ37歳の未婚女性です。左脇の下に熱を持つ腫れと痛みが始まり、一週間後からは左腕がしびれるようになりました。じっとしていても左脇の下が重く、腫れている部分がドクドクするという感じです。又、左腕のしびれには、電気が流れる感じの痛みが伴っています。乳癌、リンパ腫瘍等の病気でしょうか。
腋窩のリンパ節炎などの炎症が考えられますが、腫瘍に炎症が合併していることも考えられます。いずれにしても早目に外科の外来を受診することを薦めます。(文責 吉田)
【No.1182】 02年10月01日 K.D.
胸の痛み36才、未婚。はじめてメールします。3〜4ヶ月くらい前から両胸に時々キリッキリッと刺す様な、神経に触るような痛みがありました。仕事(パソコン入力)が忙しく、肩こりからかと思っていたところ、最近右胸にしこりを見つけました。1センチ位の大きさで堅い感じです。最近では脇のくぼみ周辺に鈍痛を感じます。最初の痛みから3〜4ケ月も経っています。もし乳ガンだとしたらかなり進んでしまったのでしょうか。両方の胸が乳ガンになることもあるのでしょうか。宜しくお願いします。
ほとんどの乳癌は疼痛などの症状を伴いません。メールの様子からは乳腺症などがまず考えられます。心配しているよりは乳腺外来を受診してください。勿論、両側の胸に同時に乳癌が発生することもあります。 (文責 吉田)
【No.1181-1】 02年10月01日 M.T.
抗がん剤の副作用尋ねたい事の過去のものが見当たらないので、質問させていたただきます。
年齢50歳(最近は2、3ケ月に1度程)。腫瘍径2センチ以上。左全乳切除。腋下リンパ節転移20個中1個陽性。ER(−)PgR(+)Har2検査せず。硬癌、断端陰性、細胞の顔つき中ぐらい。8/7手術、8/19退院。8/26から仕事復帰(週に2、3日勤務)。
主治医は、ノルバデックス5年とCMF6クールを勧め、CMFは副作用も軽いと聞いていた。9/3から抗がん剤開始。吐き気、舌のピリピリ、倦怠感で3日寝込むが、仕事も1日行った。2回目9/10、白血球数が3800→2100で、主治医は1週間の延期を提案したが、私の都合で2回目投与する。2日寝込んで3日目に仕事に行ったら、帰る頃から具合が悪くなり10日間程動けなかった。9/17白血球数が1400で、増やす注射を受けて2400になってもまた1300に戻る。9/27は2000だった。やっと吐き気など無くなり体調が良くなってほっとしています。今後の治療について、主治医は薬が合わない様だから他のアドリアマイシンに変えましょうかと言うが、髪が抜けて鬘になると仕事に行けなくなるので断った。白血球に影響が出るので、CMF点滴による治療はあきらめて、飲み薬にするといいます(エンドキサンとフルツロン)。
<質問>
1.この白血球数の現象はかなり危険な数値ですか。
2.飲み薬は同種のものもあるし、経口抗がん剤にすることのメリットは何ですか?
3.仕事を休めればCMFを続けられると考えますが、CMFと経口抗がん剤の再発防止効果の差はどの程度でしょうか。命よりそんなに仕事の方が大事なのかと言う友人もいるので悩んでいます。
以上御回答をよろしくお願いします。番号順にお答えします。
1.CMFを行なっているにしては白血球の減少の程度が多少強い感じがしますが、特に危険というほどでもないと思います。化療中には1000以下となってしまうことも少なくありません。
2.3.点滴の化療に比べ経口抗癌剤は副作用が弱いのがメリットです。CMFと経口抗癌剤では直接比較したデータが少なく、効果の差は正確にはわかりませんが、やはりCMFのほうが多少効果的であると思っています。フルツロン、エンドキサンは経口剤としては良い組み合わせですが、あなたの場合はリンパ節転移も陽性ですので減量してでもCMFを続けられたほうが良いような気がしますが・・・。(文責 吉田)
【No.1181-2】 02年10月18日 M.T.
抗がん剤の副作用−その2No.1181で相談致しましたT.M.と申します。前回は有難うございました。
CMF6クールは1クールで、白血球の減少で続けられなくなりました。主治医からは、「次回は経口抗がん剤で行く。」と言われていますが、本などでは、「経口抗がん剤はあまり効果がない」と言われているので、気になって相談致しました。
実は先週から新しくトライしているのは、『エンドキサン、フルツロンカプセル、ヒスロンHとノルバデックス』の組み合わせで、DMPC法と言って、乳がん担当医からは「京大系や児玉クリニック等で盛んに行われ、CAFと同等の成績があって、しかも、副作用は驚くほど無い。」と言われて、喜んでいました。2週間飲み続ける内の1週間目の検査で、やはり、白血球の減少が発現し、眩暈やフラツキで通勤も大変です。主治医も、「何だったら続けられるのかなあ」と戸惑っておられます。私にとっては、悪阻の様なムカムカはないから、とてもマシな薬なんですけど・・・。リンパ節転移陽性ですので、何かしらの補助治療が必要である訳なのですが、自分に合う物を試していたらその内良い物に出会えるのでしょうか。私のQOLが少しでも向上するための何か別の方法はないですか? こういう患者に対してはどんな治療を勧められますか。お手数ですが教えてください。リンパ節転移陽性でホルモン・リセプター陽性の場合、再発を抑えるために術後化学・内分泌療法を行うのが一般的です。さまざまな薬剤、いろいろな投与方法があり、病院や医師個人によって選択が異なることが少なくありません。副作用がひどいからといって有効率が高くなるわけでもないので、QOLを重視して、薬剤の量・投与間隔を調整することもよく行われます。また、薬剤の変更も考えられます。今までに使用されていない薬剤、例えばタキソイド系(タキソテール、タキソール・・・これらも骨髄抑制・白血球減少作用はあります)などです。主治医はよく考えられているようなので、また相談してください。(文責 石川)
【No.1180】 02年09月30日 M.O.
骨の腫瘍マーカーについて乳癌の手術をして、2年が経過しました。5月よりALPとCaの数値が基準値を超えてきて骨のマーカーICTPが4.8ng/ml ありましたので、7月末に骨シンチを撮りました。その結果異常なしということでした。それから1ヶ月後、また、ICTPを調べると、前回より更に基準値を超え、5.6ng/mlに上がっていました。ただ、Caは基準値に戻り、ALPも369U/lに下がってはおりました。マーカーが上がっていくという事が不安です。主治医は「骨シンチも異常なしだったので様子をみましょう」との事でしたが、それでよいですか? 他に骨の転移を調べる方法がありますか? また、骨シンチはどれくらいの期間を開けなければいけないのでしょうか? お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答をよろしくお願い致します。
ICTPは骨転移のマーカーとしては比較的優れたものですが、この程度上昇であれば主治医の言う通り様子を見るのが妥当だと思います。現在の骨転移の検査法としては骨シンチが標準的なものてす。乳癌の転移はどこに出現するか判りません。骨シンチで骨転移を疑ったらMRIなどで確かめるのが普通です。骨シンチを受ける間隔ですが、6カ月ぐらいの間隔で行うのが普通ですが、もう少し短くてもよいでしょう。(文責 吉田)
【No.1179】 02年09月30日 E.H.
治療法について教えて下さい現在の母の状態ですが、鎖骨上リンパ節の腫瘍は大きくなり、パンパンに腫れており、神経を圧迫され右手の感覚がなく、不自由な状態になってしまいました。骨転移も進行しており、大腿骨を骨折してしまい、手術をしました。頚椎は骨折予防の為、放射線治療を行いました。その後、背骨を圧迫骨折してしまい、今はコルセットの着用のみです。上顎は進行しており、眼球に影響がでてきています。新しい転移があります。胸水も少しあるようです。主治医は抗癌剤の治療をすすめていますが、家族で拒否をしている為、今では退院をすすめられている状態です。現在の治療は2週間に一度のビスフォナールの点滴と、アリミデックス、アルファスリー0,5を一日一回服用しています。以前に比べ疼痛のコントロールができているようで、痛みはほとんどないようです。MSコンチン錠(60)は朝7錠、夜11錠服用しています。吐き気はほとんどなく、食事もきちんととれているようです。母は身体が不自由になり思うように動かない為、精神的にもすごく不安になっているようです。母は上顎の事や、小脳の事は知らせていません。
1、不自由な右手がよく浮腫んでしまうようです。マッサージ等は効き目がありますか。 大きくなったリンパ節の腫瘍の治療はありますか。
2、背骨を圧迫骨折した場合、どのような治療がありますか。コルセット着用のみで大丈夫な事もありますか。
3、小脳に転移した場合の治療法や、進行していくと、どのような症状がでてきますか。
4、胸水がある場合の治療法や、進行していくとどのような症状がでてきますか。
5、アルファスリーという薬について教えて下さい。
6、母の症状の場合どういう治療が残されていますか。
お忙しい中、申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。乳癌全身転移で、現在行っている治療以上に効果的な方法はあまりなさそうです。番号順にお答えいたします。
1.右手の浮腫は、鎖骨上リンパ節転移が関係していると思います。マッサージの効果は多少あるかも知れませんが、この鎖骨上リンパ節の縮小がなければ長続きしないでしょう。鎖骨上リンパ節にはやはり抗がん剤しか期待がもてないと思います。
2.脊椎の圧迫骨折はそれが神経を圧迫して手足の麻痺が出現しなければ手術適応はありません。コルセットを着用して安静を保つ以外に方法はありません。
3.小脳へ転移した場合の治療法としては、手術、放射線治療、ガンマーナイフなどが考えられます。病変の状況と全身状態によって適応を決めます。症状としてふらつき、歩行困難などか出現し、進行すれば脳圧が亢進して痙攣発作などを起こしてきます。
4.胸水の治療法としては胸水を抜くことと抗癌剤の投与が考えられます。胸水貯留が多くなれば、痰の排出、咳の発作など増加し、呼吸困難となってきます。
5.この薬は知りませんが、似たような名前でアルファロールというものがあります。これは活性ビタミンD3であり、腸管よりのカルシウム吸収を良くし骨を丈夫にする薬です。
6.やはり抗がん剤の治療(タキサン系薬剤のweekly投与など)しかないと思います。また小脳の転移に対しても何らかの処置が必要でしょう。原発巣のHERテストは行いましたか? もしHERが陽性であればハーセプチンの投与も有効でしょう。(文責 吉田)
【No.1178】 02年09月30日 Y.S.
母の乳がんについて55才の母が乳がんと診断され、乳房温存手術を受けました。しこりの大きさが3.5cm、リンパ転移が17/21だということでした。現在、放射線治療を受け始めていますが、切除した方の胸がガチガチに固くなり、二回目の放射線治療から非常に強い痛みを感じるということです。まわりの体験者の方からは、そんな症状は出なかったと聞き、正常な反応なのか心配です。痛みに個人差がでるものでしょうか?母は手術後リンパ液が出続け、3週間経っても100cc近く抜いてもらう状態でした。そのせいか、傷口がふさがるのも遅く、傷口が膿んできたため再度縫い直しもしました。まだ完全に傷がふさがっていない状態で抜糸をした為、また膿んできている箇所がありましたが、そのまま放射線治療に入ったようです。これも痛みに関係あるのでしょうか?
同じ様な治療をしても非常に痛がる人とまるで痛みを訴えない人がいます。個人差はあると思います。創部が化膿している場合、あまりひどければ放射線治療を一時中止して化膿がおさまってからまたはじめる事も可能です。主治医に相談してください。(文責 吉田)
【No.1177】 02年09月30日 M
骨転移について30歳、既婚、子供なし。昨年11月頃に右乳房上方内側にしこりを発見。今年1月に乳腺の専門病院を受診し、多発性乳管内乳頭腫+のう胞内腫瘤ありと診断され、血清分泌物が乳頭より確認される。エコー、マンモグラフィー、乳管造影、乳管内視鏡、MRIを実施。癌並存の可能性が高いということで検査するが、細胞診ではクラス2。結局、2ヶ月経過観察となり今年4月に受診。その際、のう胞内腫瘤の増大が確認され、癌を強く疑うということで、部分切除。2cm程度乳管内に進展する非浸潤癌、多発性が発見され、今年5月に右乳房皮
下乳腺切除をする。術後療法なし。リザベン服用中。手術前、CT、レントゲン、血液検査異常なし。その後、6月、8月と腫瘍マーカー検査するが、異常なし。8月初旬より腰痛があり、重苦しい感じが持続、湿布、カイロプラテック等で軽減するが、左側に時々痛みあり、股関節、大腿部に痛みが時々ある。数年前より腰痛があり、特に生理前に強く、右側に起こっていた。激しい運動後に1ヶ月くらい腰痛が続いたことも過去にあり。リンパ節転移0/10。97%の治癒率。しかし、反対側の乳房に癌が出来る可能性が高いと言われ、がん検診は早めに行っていったほうがよいと医師からは説明があった。最近の腰痛が転移ではないかと不安が大きくなったため、ご質問させていただきます。腰痛については8月の診察の際に医師に説明しましたが、血液検査で異常があれば考えましょうとのことでしたが異常はありませんでした。
@ 骨転移の症状としてはどのようなものがあるのか
A 部分切除は、癌を進行させてしまう可能性があると聞きましたが、この部分切除が今後、転移や癌の進行などを起こす可能性があるのか
B 非浸潤癌はほぼ100%の治癒率と聞いていますが、完全治癒ではないのはどういうことから起こるのか
を教えていただければと思います。よろしくお願いします。@ はじめは何の症状もないことが多いですが、進行した場合には疼痛が出現することが多いです。
A 腫瘍への機械的刺激が癌の転移や進行に影響を与えるかという事だと思いますが、あなたの様な場合はまずその可能性はないと考えて良いでしょう。
B 完全治癒でないのは浸潤癌の部分が存在している可能性があるからです。病理では切除標本のすべてを調べることは不可能であり、代表的な所を調べます。ですから非浸潤であっても経過観察が必要です。(文責 吉田)
【No.1176】 02年09月29日 mary
乳頭からの血性分泌について私は去年の11月ぐらいに乳頭から血が出ている事に気づきました。最初は何かで傷つけてしまったと思い、3〜4ヶ月ほどほっときましたが、なかなか治らないから病気だと思い本などを見ていたら乳癌の疑いが・・・あせりました。すぐに病院に行き検査した結果、「悪性の癌だと思われます。」と言われショックでした。しかもどういうふうで癌になっているとかの説明もなく、いきなりでした。不審に思い別の大学病院で見てもらい、今日の結果が良性でした。そこで質問があります。乳管の中に小さい腫瘍が出来ているそうなんですが、悪性に変わる事もあるのでしょうか? 手術で取り除いても癌になる確率はどうなんでしょうか?
乳頭よりの血性の分泌液は、乳管内に小さな腫瘍が出来、そこからの出血のことが多いです。その腫瘍を採って検査すると約1/3位が癌です。良性のものが癌になるかということについては議論が分かれており、正確なことはわかりません。手術で取り除いても、後でそこの場所に癌が出来てくることは頻度的には低い(5%以下)ですがあります。この場合もその腫瘍が癌化したのか、その近くに癌が発生したのかはっきりしないことが多いです。(文責 吉田)
【No.1175-1】 02年09月29日 H.K.
術後の腋の下の痛みについて9月10日に手術しました。術後3日くらいから、腋の下をゴムで引っ張られたような痛みを感じ始め、今では、ワイヤーでがちっと締め付けられてるようで、とても苦痛です。主治医は「どうしょうもない、徐々に改善される」と言われますが、本当でしょうか?楽な姿勢をしているとましなのですが、歩く事も痛くてままなりません。痛み止めもないとのことです。この相談室の1166の答えの中で、Aの答え、術後早く腕を動かした為、郭清した部位の皮膚が皮下の組織と十分に癒着しない内に腕を動かしすぎたのでしょうか?(ベッドに起き上がる時、数回、患部の腕でベッドの横棒をひっぱって起きた。)もっともっと締め付けがひどくなるのではと不安でなりません。
@ 痛いときはどのような姿勢をとればよいでしょうか?
A 痛み止めなどもあれば教えてください。
B いずれ治るのでしょうか?
よろしく、ご解答お願い致します。術後は誰でも傷の付近が硬くなり、徐々にもどります。これは創部の治癒機転であり自然のことでありますが、時々あなたのように反応が強く出る方がいます。術後1−2ヶ月が最もつらい時期でしょう。どうしても痛ければ鎮痛剤を処方してもらって下さい。温湿布なども効果的です。痛い時どのような姿勢をとればよいかは人により異なります。遅くとも6ヶ月〜1年位でよくなると思います。(文責 吉田)
【No.1175-2】 02年10月27日 H.K.
術後のリハビリについて9月10日に左の乳癌の手術を受けました。脇に輪ゴムが巻きついて、引っ張られているような痛み(収縮感)があり、ここでご相談して、暖かいご回答を戴きました。今回の相談は、その後、腕の動きが悪く、肩が硬直してきたようなので(手術前50肩の気配あり)10月18日から、近所のリハビリ科に行きました。1週間後、3回目に行った夜、ゆっくり入浴して寝ましたが、身体がおかしくて、夜中に何回も目を覚ましました。翌朝より脇の巻きつきがひどく、不安でうろたえています。背中の揉みで、なかの傷が悪化したのでしょうか? この、極度の脇の締め付け感は、徐々に治っていくのでしょうか? ちなみに左乳房全摘で、リンパはレベル3までとっています。私の不注意でおきてしまった相談で誠に申し訳ありませんがよろしくご回答お願い致します。
背中の揉みだけでなることは、まずありません。脇の締め付け感は、レベルVまで郭清し、まだ術後2ヶ月も経ていないので、かなり強いと思います。時間が薬で、徐々に軽快していくのが普通です。(文責 石川)
【No.1175-3】 02年11月23日 H.K.
術後の痛みと不安について度々、ご相談いたします。不安なもので申し訳ありません。その後、傷の跡などは、かなり緩んできたのですが、中の引きつりは場所を変え、傷口に沿って(脇から胸にかけて)のきつい圧迫痛(表面ではなく、内部で)と脇の下に針金がはいってるような圧迫痛が残っています。ペインクリニックで圧迫痛は軽減されるでしょうか?前回の相談で、リハビリ科で「背中の揉み」と書きましたが、首のところに衝撃を受けました。そんな事で、中の手術痕が悪化して皮膚と癒着しているのではないでしょうか?前回ご回答のように、時のながれを待っていてよいものでしょうか?何回も申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
「きつい圧迫痛」と「針金がはいってるような圧迫痛」という痛みがあまり聞きなれず、圧迫感なのか、純粋の痛みなのか、うちの患者さんでそのような事を訴えられる人がいないので良く分かりません。乳房切除をして胸筋が温存されているとすれば、皮膚剥離による神経損傷があって、それが回復する時に正座して足が痺れた時のようなビリビリした痛みというのがあります。皮膚と創部が癒着しているかどうかは専門医が触診すればすぐにわかる事です。創部を少しマッサージして癒着防止を図る場合もありますが、傷の場所によっては癒着は仕方がない事もあります。それと、もし胸筋切除をしていると、かなり長期にわたって痛みが残る事があります。皮下にすぐ肋骨が露出する事が原因と言われています。いずれにしても主治医によく相談する以外解決法はないので、手術した病院で、癒着の事、術式の事を含めてしっかり聞いたほうが良いと思います。(文責 石山)
【No.1175-4】 02年11月25日 H.K.
術後の痛みと不安について(2)いつも暖かなご回答有難うございます。大きな病院で主治医も忙しく、予後については、「抗鬱の薬」を使う手もあるとの事です。今は、ペインクリニックの受診の話をしています。さらにお尋ねいたしますが、その痛みは日により強弱があり、体調の良い時は、その圧迫はかなり緩んで楽です。疲れなどたまったり、体調不良になると、キンキンに筋のようなものが張るのです。それでも、寝た時、肩甲骨のあたりをおさえると、一瞬和らぎます。また、身体をまるめて楽な姿勢をとると筋がなくなります。患部をあたためても悪い状態になり、この前はロキソニン(60r)を服用しても悪い状態になりました。ご回答のように主治医に相談してみますが、上記のことで、もしお心当たりがあればご回答をお願いします。しつこくてすみません。
そういった症状からはリンパ管炎かも知れません。 ただ普通はロキソニンを飲めばよくなる事が多いのですが・・・。後は内服薬(ホルモン剤)のための更年期障害様の症状で筋肉痛のような症状を訴える方もいます。一つの原因だけではないかもしれません。筋肉が原因の場合、ミオナールという整形外科で使う薬もあります。試されたでしょうか。(文責 石山)
【No.1174】 02年09月28日 Y.K.
術後の補助療法<私> 50歳、主婦、閉経
<手術> 温存療法、リンパレベル1.2郭清
<病理> 2.4×1.6×1.2mm、充実腺管がん、脂肪浸潤+、センチネルリンパ節+、リンパ0/9、 T2N1aM0、STAGEUA
<補助療法> パクリタキセルのみをWeeklyに投与する療法 (3週間投与、1週間休み)×6クール
<相談事項>
1.単薬投与は一般的ではないと思いますがいかがでしょうか。また副作用は軽いと言われていますがどうでしょうか。
2.温存療法なのに、放射線療法をしなくても良いのでしょうか。主治医は化学療法を終えた後に選択すれば良いと言っている。パクリタキセルのweekly投与は副作用が少なく、効果的です。パクリタキセルなどは他の抗がん剤と併用するよりも単剤で使用することが多いと思います。術後補助療法として使用されることはまだ少ないですが、将来は主流となるかも知れません。温存療法の後に放射線療法を追加するのが一般的ですが、あなたの様に化学療法を先に行うこともあります。化学療法終了後、放射線療法を受けたほうが良いと思いますが・・・。よく主治医と相談してください。(文責 吉田)
【No.1173】 02年09月28日 T.Y.
乳がんの疑いはじめまして。大阪に住む54歳です。1年前から検診でひっかかり、エコーやMRI、レントゲン、血液検査などを繰り返しています。左の左上です。エコーでは4mmぐらいで1年前からほとんど大きさは変わっていません。でも血液の癌マーカーの値が6.3から少しずつあがって、今は9.2という値です。最近の生検の結果、「悪性ではないが良性でもない(レベル3)ので部分切除をしましょう」と言われました。その前にもう1度、組織を切り取って病理検査をして頂いているところです。先日娘がテレビ放映された ”乳がん”(タイトルも局もわかりません)を見て報告してくれました。”今は小さいものならレザー光線で焼いてすむ。たとえ切り取っても、後をきれいに復元できるから乳がんは怖くありません。”という内容です。私の場合、先生がすごく小さくてわかりにくいとおっしゃるほど小さいものらしいのです。それなのに手術をするとすれば、まわり2cm 5cmぐらいきり取らなければならないそうです。まだはっきり癌の診断をされたわけではありませんが、もう少しレザー光線で焼く方法やその安全性、なさっている病院の場所について知りたいのです。担当の先生に聞いたところ、その技術は日本ではまだしていませんといわれましたが、日本でまだ不可能なことをテレビ放映されたのかしらと、ここへお尋ねしてみました。お忙しいところ、よろしくご解答お願いいたします。
子宮がんなどではレーザー治療が盛んに行われていますが、乳癌の治療にレーザーを使用している病院は私の知る限りではありません。本当に乳癌だったのでしょうか???。あるのかも知れませんが、まだ実験段階で臨床的には一般化していないと思います。(文責 吉田)
【No.1172】 02年09月26日 R.S.
産後の乳腺症私は、去年9月に3人目を出産した者です。年齢は36です。上二人の時は、よく乳腺炎を起こしましたが、今回は1度だけでした。産後3ヶ月くらいから左の乳首に直ぐ亀裂が入り、治っても刺激でまた切れるを繰り返しました。直接あげないで絞ったりしてあげても、絞る作業だけでも切れ、皮膚が薄くなっているように見えました。現在は,あげない左は小さくなり、右は良く出るのにあげてる時でも右しか張ってきません。大きさは恥ずかしいほど違います。左の乳首は、直ぐ垢のような物がつきます。痛みやかゆみ浸出液などは無いのですが、心配です。乳腺外来に行ったほうがいいか悩んでいます。もともとは、陥没乳頭なので左は陥没気味です。こんなご相談をして申し訳ありませんが、お願いします。
メールを拝見した限り、乳癌の兆候はないようで心配ないと思います。もうしばらくしたら落ち着くと思います。しかし乳癌は最近増加しておりますし、乳癌になった人であなたの様な経験がある人は割と多いような気がします。市区町村で行なっている乳腺検診などを積極的に受けるように心がけて下さい。(文責 吉田)
【No.1171】 02年09月25日 H.S.
術後の治療について7月に右乳房切除をしました。しこりの大きさは3センチありました。ホルモンレセプタ−はプラスです。リンパに転移はありませんでした。今は予後のことを考えてCMF療法とホルモン療法をしています。リンパ節に転移がなくても今の治療をするべきでしょうか。それと治療後の健存率はどれくらいでしょうか。誠にお忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
リンパ腺転移がなく、ホルモンレセプター陽性の乳癌であっても、大きさが3cmであれば、CMF療法などの化学療法とホルモン療法を行なうのが、現在では標準治療とされています。治療後の10年生存率は、報告により異なりますが、90%以上と考えてよいでしょう。頑張って治療を続けてください。(文責 吉田)
【No.1170】 02年09月25日 A.C.
脇の下の固いしこり35歳、主婦です。もうすぐ6歳になる男の子がおります。病歴としては乳がんと関係ないのかもしれませんが、子宮内膜症を7年患っていて、去年の8月に腹空鏡手術を受けています。ガン検査は昨年の手術前に受けて問題はありませんでした。産後乳腺症で、つい最近まで左側にしこりがあり、痛みを伴っていました。毎年乳・子宮がん検診を受けています。今回は右の脇の下の窪んだ所に米粒よりもう少し小さめで、割と固いコリコリとして動かないしこりを見つけました。皮膚の下にあるような感じですが、つまむと痛いです。少し前から気がついていましたが、特に変った様子がなかったので、放っておきました。ただ、時々走った時に手を振ると脇に痛みを感じるようになり、気になりだしました。19歳の時、両脇にしこりが出来、外科外来で手術を受けた事があります。この時は汗を出す管が詰まってカスが溜まったような感じと説明されました。この時の傷が最近両方とも痛んでいたので、気にして触っていたら右側だけにしこりを見つけました。手を真っ直ぐ上げて脇を探るように触ると痛みがあります。
現在ロンドンに住んでいて、こちらはホームドクター制度で、医療の体制が非常に不便で予約が中々取れないのと、乳がん検診が基本的にありません。英語の問題もありますが、日系の病院は高すぎるので本当に具合の悪い時にしか行きません。年齢的な事や脇の下のしこりについて相談解答を読ませて頂き、少し不安になり、ご相談させて頂きたいと思いました。右腋窩の米粒大の硬く動かないしこりをふれるとのことで心配されているようですが、メールの様子だけでは正確にわかりません。しかし腋窩には汗腺をはじめいろいろな臓器があります。また汗腺がつまったのかも知れません。可能性は低いと思いますが、乳癌のリンパ節転移である可能性も否定できません。医療事情が悪いとのことですか、念のためホームドクターに時間がかかっても診てもらってください。待っている間に軽快するようでしたらそれでも良いではないですか・・・。(文責 吉田)
【No.1169】 02年09月25日 yuuji
しこりがあります私は17歳の男子ですが、乳輪のところに小さなこりこりしたものがあり、触ると痛みますがどうしたらいいでしょうか? 恥ずかしくて誰にも相談できません。
女性化乳房といって、男性でもホルモンのバランスがくずれ乳腺組織が硬くなり、しこりのように触れることがあります。女性化乳房かどうかわかりませんが、一度乳腺外来を受診して下さい。男性でも乳癌はあります。恥ずかしがることはありません。(文責 吉田)
【No.1168-1】 02年09月25日 R.I.
乳がん術後の状態について平成10年3月に乳癌の手術(左胸、リンパ全摘出)をしました。現在62歳です。そのときの診断が乳癌末期の7期とのことでした。抗がん剤を6回、その後肝細胞移植を受けました。それ以来、ノルバデックスDを服用しています。以前より、左腕、胸の肋骨付近がむくんでいるのですが、診断がはっきりしません。いろいろ検査を受けてはいるのですが、原因が分からないとのことです。これは、乳癌術後のリンパ浮腫なのでしょうか。もしそうだとすれば、治療法はあるのでしょうか。
進行癌の術後、腕や肋骨付近がむくんでいる場合は、その部位に癌が再発していることをまず疑います。また再発が無い場合でも術後4−5年たってリンパ浮腫がくる場合もあります。リンパ浮腫の治療は、薬物治療や手術など様々なことが行なわれておりますが、すべての人に有効なものはないようです。あなたの場合はまず再発があるかどうかを良く調べてもらってください。(文責 吉田)
【No.1168-2】 02年10月20日 R.I.
再発について9月23日(月)に質問し、26日(水)に回答をいただきましたが、その節はありがとうございました。さらに質問させていただきます。 進行癌の術後(平成10年3月全摘出手術)、腕や肋骨付近がむくんできて、再発を調べた結果、胸骨および肋骨に4.5cm〜5cmくらいの大きさで転移していることが分かりました。3月より症状があり、検査を何回もしているのにもかかわらず、ようやく判明しました。半年も経たないと結果は分からないものなのでしょうか。その間に大きくなっているのではないのでしょうか。とても不信感をもっています。リンパ浮腫や転移した癌を小さくするような治療方法があるならば、教えていただけますか? どういう治療方法が一番効果があるのでしょうか? よろしくお願いします。
何回も検査しても異常がはっきりしなくて、診断が遅れることは残念ながらあります。治療していなければ、また、していても有効でなければ、癌の病巣は増殖を続けるのが普通です。治療方法は、手術、放射線療法、薬剤などがあります。薬剤療法について言えば、薬剤の種類・量・投与方法もいろいろです。患者さんのホルモンリセプター・ HER2/ne (癌遺伝子増幅)・既治療などの情報を考慮して選択します。これらの治療も有効かどうかは、やってみないと分かりません。やはり、主治医とよく相談してみるのが賢明と考えます。(文責 石川)
【No.1168-3】 02年11月12日 R.I.
腺癌の治療乳癌の再発で胸骨および肋骨に転移していると結果が出て、せん癌ともいわれました。せん癌というのはどういう種類のがんなのでしょうか。再発する以前に、肝細胞移植と抗がん剤治療をしたのですが、今回は放射線治療(30回)が良いのではないかということになりましたが、その方法以外の治療はないのでしょうか。また、放射線治療を受けると、良い細胞まで破壊されると聞いたことがあるので、とても心配です。
せん癌とは腺癌のことであって、乳癌を始め、消化器の多くの癌は腺癌です。即ち転移部位の細胞が腺癌(乳癌)であったということでしょう。放射線療法は局所療法なので、全身的な治療も順次計画されると思われます。放射線療法ではできる限り病変部に集中的にかけることになりますが、正常の骨髄も多少の影響は受けると思います。その影響をcheckしながら治療するので心配は入りません。(文責 石田)
【No.1167】 02年09月25日 H.K.
更年期障害?術後3ヶ月になりますが、先月半ば頃から体調がよくありません。ウツのようになったり身体がだるかったり、頭が痛かったり、ボーッとしたり、とにかく何も出来ません。引きこもりのようになってしまいました。主治医に相談した時、「薬の所為かもしれないので抗がん剤(UFTカプセル)を止めてみましょう。」と言われ、飲まなくなって1ヶ月近くなります。薬を止めても「かったるさ」に変わりはありません。病院へ出掛ける元気も気力も無くて困っています。更年期でしょう、という人も居ます。でも、10年前(40代)にやったんです。手術をするとなりやすいと言う人もいますが、そうなのでしょうか。どうすればシャンとできるのでしょう。怠け病みたいで気分的に余計に滅入ります。
乳癌に限らず、手術後うつ状態になってしま方はときどきいます。手術の身体的なダメージに加え、手術時の緊張が取れたことによると思われますが、手術を契機にうつ病が発病することもあります。時間がもう少したてばやる気が出ると思いますが、あまりこのような状態が長く続く様であれば精神科を受診してみてはいかがでしょう。(文責 吉田)
【No.1166】 02年09月24日 oha
わきの下の腫れ43才、女性です。今年6月上旬にくりぬき温存で手術、リンパ郭清しました。10日程前から、わきの下が少し腫れています。主治医は、エコーで見て、「水が溜まっている。」とおっしゃいましたが、
1、水というのは何ですか。
2、どうして、このようなものが溜まったのでしょうか。
3、これは体内に自然に吸収されない、といわれましたが、どうしてですか。
4、こんな場合、どんな治療法がありますか。
5、腕が余計だるく感じられますが、このこととは関係ありませんか。
6、今のところ、わきの下を横から見ると、1cm程膨らんでいます。注射器で抜くという方法もあるそうですが、注射器で抜くと、2度と溜まりませんか。抜けば抜くほど、繰り返し溜まるということはありませんか。
7、こうならないために、今後どのような事に気をつけたらいいですか。
よろしくお願いします。番号順にお答えします。
1.リンパ液だと思います。。
2.どうして溜まるか正確にはわかりません。術後早期に溜まることはしばしば経験いたします。術後郭清した部位の皮膚が皮下の組織と十分に癒着しない内に腕を動かしすぎるとなってしまう事が多いようです。
3.自然に吸収されてしまう事が多いようですが・・・。
4.術後十分時間がたっていますので、注射器で抜くことが多いです。あとは何もしないで経過を観るかです。
5.多少関係するでしょう。
6.注射器で抜いてもまた溜まることはあります。しかし溜まっている量が多く、日常生活に支障を来たす場合や、術後十分時間がたっている場合は、注射器で抜いてしまう事が多いと思います。
7.術直後ではあまり腕を動かさないことと、創部に入れたチーブよりの排出液が十分少なくなってから抜くことですが、手術後3ヶ月以上たった現在では特にないと思われます。(文責 吉田)
【No.1165】 02年09月24日 M.K.
乳がんと妊娠7歳、既婚、出産経験なしの主婦です。昨年4月に右副乳頭の乳癌と診断され、手術しました。リンパ節に影響は無く、再発防止治療として1ヶ月に一度のホルモン治療を受けています。主治医からは5年の治療と伺っていますが、5年後に妊娠・出産は普通にできるのでしょうか? どうしても子どもはほしいです。
一ヶ月に一度のホルモン剤治療とはHL-RHアゴニストによる治療と思われます。この治療は大変すぐれた治療ですが、治療開始後無月経となります。しかし治療が終了すれば多くは元に戻ります。妊娠出産が可能であると確約はできませんが、可能性は十分あると考えてください。この治療法は通常2年以上行うことが原則です。5年は状況によっては少し長いかも知れません。治療期間については主治医とよく相談してください。(文責 吉田)
【No.1164】 02年09月24日 Y.A.
同時再建について先日乳ガンだと診察されました。たまたま受診した病院が同時再建をしてくれるところだったのですが、インターネット等で有名な病院に問い合わせたところ、同時再建はしないとのことです。手術は3週間も先で(形成外科の先生の都合)、それまでとても不安です。何の検査もしないまま、いいのでしょうか? 同時再建は危険なのですか? 36歳未婚、3センチくらいのしこりが乳首と共に真下にあります。全摘出で、乳首もなくなるので再建すると言われました。
手術まで3週間待つというのは、珍しいことではありません。混んでいる病院では一ヶ月以上待ちます。同時再建は別に危険ではありません。再建することによって局所再発が見つけにくくなることが指摘された時期もありましたが、画像検査を定期的に受けていれば問題はないでしょう。温存術の普及したことや形成外科との連携が難しいことなどが、同時再建があまり行われていない理由であると思います。(文責 吉田)
【No.1163】 02年09月24日 M.Y.
左胸のしこり28歳未婚です。最近、左胸の乳首の下にコリコリしたしこりがあるのに気付きました。指で触るとグリグリと移動する様な感じがするのですが・・。全く知識が無いので、とても不安です。やはり病院で一度検査を受けた方が良いのでしょうか?
mailに書かれた症状だけでは、何ともいえません。念のため、やはり一度乳腺専門外来受診することをお勧めいたします。(文責 吉田)
【No.1162】 02年09月23日 T.I.
切除した方がいいでしょうか?25才の独身です。先日人間ドックに行って、乳房にシコリを発見されました。それもかなり多発しているそうです。先生は若年層によく見られる線維腺腫だから心配は無いと言っていましたが、念のため病院を紹介されました。わたし的にはこの際切除しようかと思っていますが、もし取った場合、胸の形や大きさが変化する事は有るのでしょうか?
切除するしこりの大きさと数ににもよりますが、通常線維腺腫を切除しても胸の形や大きさが変化することは無いと思って良いでしょう。切除して病理を確認することは良いことだと思います。(文責 吉田)
【No.1161】 02年09月23日 N.K.
しこりについて30歳で未婚です。昨日なんとなく右腋の下のほうを掻いていて、しこりを発見しました。1cmに満たない大きさで、柔らかくころころしています。押しても特に痛くはありませんし、鏡で見てもまったくわかりません。生理前で胸がはっていること以外は、特に体調が悪いわけでもなく、乳首を押しても何も出てきません。ただ、未婚の女性や背の高い人、脂っこい食べ物を連続して一定期間食べ続けたことがある人は乳がんになりやすいと聞いて、海外生活が5年あることもあり、突然不安になりました。9月後半か10月初めまでずっと忙しく、病院にすぐ行くことができないため、ご相談させていただこうと思いました。よろしくお願いします。
腋の下のしこりを触れ乳癌を心配されているようですが、しこりの性状からはリンパ節の炎症あるいは脂肪腫など、良性のものが考えられます。確かに脂肪摂取の多い人、妊娠経験のない人では乳癌のリスクが高くなります。しかしそれは確立の問題です。10月中旬まで待って、しこりが軽快しない様であれば受診してください。(文責 吉田)
【No.1160】 02年09月22日 C.K.
皮膚への再発について4年前に乳癌の手術(左胸全摘)をした61歳の母のことです。リンパにも少し転移がみられ摘出しています。手術から1年後に首筋に若干あたるものがあるとのことで、首部分から胸にかけて放射線をあてました。それから3年、何事もなく定期健診を受けておりましたが、先日胸に虫刺されのようなイボがぽちぽち出来、検査したところ皮膚への転移と診断されました。これから25回の放射線治療を行うことになりましたが、前回放射線をあてたところと重なる部分があり副作用を心配しています。また、骨への転移はみられないとのことですが、今後本人の努力で気をつけられることはありますか。(詳しい内容でなくてすみません)
本人の努力で気をつけることは、あまり落ち込まず前向きに治療を受けるように精神状態を保つことだと思います。がんの再発で落ち込んで暗くなってしまう人より、前向きの人の方が長生きするとの報告もあります。免疫能が活性化されるのかも知れません。主治医を信頼して治療を受けて下さい。(文責 吉田)
【No.1159】 02年09月22日 Take
乳首のかゆみ22歳の学生です。ここの相談室で、同じような悩みをもった方からのメールを読ませてもらいましたが、あらためて乳首のかゆみについて質問があります。2ー3年ぐらい前から、左右の乳首の周り(乳輪部分)にプツプツと湿疹のようなものができており、たまに痒くなることあります。湿疹のできたところが、他の部分と比べて黒ずんでいて、いつもそこだけ皮膚が乾燥しています。祖母が乳癌になったこともあり、2年前に一度病院にいってみてもらい、ガン検診(エコー検査など)をうけました。そのときは何も異常がなかったし、ただの湿疹だろうということで、ほおっておきました。しかし、今でも乳輪部分の症状はそのままなので、もう一度みてもらおうかと思っています。乳頭から分泌液などはでていないのですが、やはり、パジェット病をうたがって、今度は組織検査などをしたほうがいいのでしょうか?
パジェット病は、片側性で乳頭乳輪部の皮膚がタダれたりカサブタとなったりする乳癌で、痒みを伴うことが多いです。あなたのは両側性であり、症状も少し違うようです。接触性皮膚炎など皮膚科の病気が考えられますので、軽快しない様であればまず皮膚科を受診して下さい。(文責 吉田)
【No.1158】 02年09月20日 K.O.
脇の下のしこり腋の下のしこりについてお伺いしたいのですが、2ヶ月程前に脇の下のくぼみの奥に、ころころと動くしこりを見つけました。大きさはパチンコの玉より少し小さいくらいに感じます。脇の下から腕にかけて重い感じがしますが、特に痛みはありません。一度血液内科で受診し(触診のみ)、異常がないと言われましたが、心配でメールさせて頂きました。胸の方にはしこりはないように思いますが、乳がんで脇の下にしこりができることもあると聞きましたが、どれくらいの大きさのものなんでしょうか。ちなみに33歳で3人の子供がいます(上から13、10、2歳)。2年前に肺結核で入院したことがあります。何か関連性があるのでしょうか?
腋窩のリンパ節が炎症を起こし硬く触れることが多いですが、乳房に明らかなしこりがなく、腋窩のリンパ節転移で発見される乳癌も稀にあります。腋窩にしこりを触れ、それが軽快しないのであれば、乳癌の専門外来を受診し検査が必要です。人間には腋の下にも副乳と言うものがあります。これが癌化したものが副乳癌です。はじめは小さい硬いしこりとして触れることが多く、リンパ節転移と紛らわしい場合もあります。念のため受診を勧めます。(文責 吉田)
【No.1157】 02年09月20日 きよみ
将来、子供がほしいのですが・・・私は29歳の時、乳がんと告知され、温存手術をうけました。しこりの大きさは1.5cmで、リンパ節への転移はありませんでしたが、しこりのまわりには、かなりの数の癌細胞がとんでいたという事でした。ホルモン療法は私の身体にはあわないとの事で、術後は放射線治療と2年間の抗がん剤の薬を服用という事でしたが、副作用がひどかったため、月に1度、点滴により抗がん剤を投与しました(軽いものです)。今年の8月で3年目を迎え、治療も終了し定期検査になりましたが、今になって、この治療方法で十分だったのかという不安がわいてきてしまいました。また、将来子供がほしいのですが、「3年以降は子供をつくってもいいけれど、再発のリスクを伴う。」と聞くと、どうしたらいいのかわかりません。リスクはかなり高くなるのでしょうか? また、3年後よりも5年後につくる方がリスクも低くなるのでしょうか?
一般的に、妊娠中は女性ホルモンが増加しますので、その分だけ再発のリスクが高くなるとされておりますが、非妊娠者と変わらないとする説があり、あまりはっきりいたしません。また心情的に3年後よりも5年後のほうがリスクが低いような感じがしますが、これもはっきりしません。妊娠すると「多少」再発のリスクが高くなる位に考えて下さい。あとは本人の意志です。(文責 吉田)
【No.1156】 02年09月19日 H.I.
分泌物について38歳、未婚で出産経験はありません。現在高プロラクチン血症で治療を受けています(テルロンの内服)。これまでも乳首から透明な分泌物はあったのですが、最近分泌物に茶褐色の色が着くようになりました。どちらの場合も左側を強めに絞った場合に出てきて、下着が汚れるようなことはありません。乳房の検査を受けたほうが良いでしょうか。よろしくお願いいたします。
茶褐色の分泌物というのは、少量の血液が混入して起こることが多いと思われます。乳房を強く圧迫するなど機械的な刺激によるものと思われますが、もし茶褐色の分泌物が続くようであれば、念のため乳房の検査を受けることが必要でしょう。プロラクチン血症の原因はなんでしょう? 脳下垂体の腺腫のこともありますので、きちんと調べておきましょう。(文責 吉田)
【No.1155】 02年09月19日 N.T.
再発後の治療方法について29歳の女性患者です。既婚、出産経験はありません。27歳の11月に左乳房乳頭腺管がんのため、左乳房を全摘しました。その後、CMFの抗がん治療を6サイクルとタモキシフェンの飲み薬とゾラデックスのホルモン注射をしましたが、術後一年半たった今年の8月、胸骨に転移がみつかり、胸骨を全部摘出しました。初回の手術の結果では、左リンパ節の3つに転移がみられましたが、全身への転移はみられませんでした。2回目の手術の結果では、がんが胸骨内に留まっており、胸骨周辺のリンパ節には転移は見つかりませんでした。再発後の治療として、「前回の抗がん治療よりワンランク上のものを使うことになるが、デメリットとして卵巣機能が回復しないかもしれない。」と主治医の先生から説明がありました。子供を産めなくなるかもしれないということは、夫婦にとっても大きな決断となるため、今回メールにて質問させていただきました。質問内容は以下の点です。
1)今回の治療を決断する上で、セカンド・オピニオンを受けようと思っていますが、セカンド・オピニオンをお願いする病院をどうやって選べばよいのか悩んでいます。病院を選ぶポイントや基準、注意点などがあれば教えてください。
2)また、乳がんと妊娠のことを専門とされている、もしくはよく経験されている先生、病院などをご存知でしたら、神奈川県内に限らず、教えて頂けないでしょうか。
3)現在主治医の先生はハーセプチンの治療も有効かどうか調べてくれていますが、ハーセプチンを使用できたとしても、抗がん剤との組み合わせで治療するということでした。卵巣機能を低下させない治療法は他にはないのでしょうか。
以上です。自分でも新聞やHPなどで情報を集めておりますが、なにか具体的な役に立つ情報源をご存知でしたらお教え下さい。どうぞよろしくお願い致します。1)セカンド・オピニオンをおねがいする病院を選ぶポイントは、やはり乳癌をよく取り扱っている病院を選ぶことでしょう。出版物やインターネットで調べればよいと思います。もしそこの医師の話で納得できなければ、サードオピニオン?を求めるのも一つの手です。しかし、セカンド・オピニオンの必要性は理解できても、忙しい日本の医師にとってはあまり歓迎されないことも事実です。
2)乳癌と妊娠のことを専門にしている先生は知りません。しかし、帝京大学婦人科で乳癌を専門にしている先生がいることは、学会や専門誌でよく見かけます。
3)乳癌をこれ以上進展させないで卵巣機能を保つというのは、非常に困難な話だと思います。多くの乳癌はホルモン依存性であり、女性ホルモンをブロックすることが、乳癌治療では非常に重要なことと考えらております。ハーセプチンは抗癌剤と組み合わせて使用するのが効果的であり、もし使用できるのであれば積極的に受けるべきです。抗癌剤使用により卵巣機能は低下するでしょうが・・・。あなたが満足するような治療法は残念ながらないと思います。結果的にうまくいくこともありますが、今は二者択一でどちらかに決めなくてはならないでしょう。(文責 吉田)
【No.1154】 02年09月19日 H.H.
乳癌検診についてはじめまして。34歳・既婚・出産経験無しのH・Hと申します。先日、何気なく鏡の前で両手を上に上げると、左胸の内側・やや下の方にぷくっとしたモノがあるのを見つけ、びっくりしてそこに手をやるとしこり?のようなモノがありました。でも軽く押さえるだけでとても痛いし腫れのようにも感じるので、生理が終わるのを待ってもう一度見てみるとやはり同じようにぷくっとしていました。ただ痛みは大夫ましになっていましたが・・・。慌てて乳腺外科へ乳癌検診を受けに行ったのですが、触診の結果では、しこりとまでは触れないがそのあたりはデコボコしてるし、確かに何かあるのでレントゲンとエコーを受けるように言われました。ところがエコーでは年相応の乳管の拡張はあるけれどしこりなどは見つからず、マンモグラフィーでも異常はなかったようです。ですが触診をされた先生は、「何かあるのは間違いがない。その部分には変化があるから必ず半年後にもう一度見せに来て下さい。」と言われました。
そこで質問なのですが、エコーやレントゲンでは異常がなかったのに触診で異常を見つけたケースとかはあるのですか? 逆は良く聞くのですが・・・。その先生の変化があると言う言い方もとても気になります。それはいずれしこりとなって現れてくると言うことなのでしょうか?(診断結果は乳腺症でした。)また、鏡にもはっきりと映るくらいのしこり?でも、エコー等には何も映らないと言う事はあるのでしょうか・・・。その時に先生にはっきりとお聞きすればよかったのですが、後になっていろいろ気になってしまって。長々とすみませんでした。お忙しいと思いますが、よろしくお願い致します。エコーやレントゲンで異常がなくても触診で乳腺症と診断したものが、何年かして乳癌になったということは時々あります。あなたのしこりが、将来乳癌になるかどうかはわかりません。頻度は非常に低いと思いますが、乳癌の始まりかも知れません。こうした場合、間をあけて検査をし、前の検査と比較して経過を追うことが必要です。エコーやレントゲンで異常がないものとは、これらの検査では現在癌を積極的に疑う所見がないということでしょう。(文責 吉田)
【No.1153】 02年09月19日 M.T.
1998年の標準治療について私は、1998年4月に乳癌と診断され、乳癌手術を受けました。34歳、未婚でした。しこりは4センチでしたが、マンモグラフィーでは、「小石灰化を認めます。明らかなmassとしては認められません。」というものでした。穿刺吸引細胞診の結果、クラスWで、術前に3期の進行ガンだと診断され、乳房切除術を受けました。手術法は、児玉法で縦に切開され、左鎖骨下・腋窩リンパ節を郭清されました。術後放射線照射を46.4グレイ受けました。放射線治療と併用して、抗ガン剤フルツロンとホルモン剤タスオミンを内服しました。病理結果は、非浸潤ガンだったんです。リンパ節転移なしです。所見は、「腫瘍はほとんど乳管内に限局して進展していますが、検体の固定が不良のため、一部でmicroinvasionと紛らわしい部分もあります。」というものでした。術前から乳房再建を希望していました。しかし、前述した治療のため、乳房再建が困難となりました。皮膚の痛み・色素沈着・癒着が激しく、鎖骨下から腋窩にかけて陥没していました。自分で形成の先生を探して、2000年にようやく広背筋で再建していただきました。ところが、依然皮膚は治らず、陥没も修正に至りませんでした。昨年、理由を形成外科医に尋ねました。温存していたはずの大胸筋が、萎縮瘢痕化して無いに等しい状態だったと聞かされました。あまりのショックと深い悲しみで、心も体も弱って、病気が続くようになりました。気管支炎から、貧血、中耳炎、歯茎からばい菌が入って歯科大に点滴に通ったり、さらに、睡眠不足、嘔吐、食欲不振、胃痛、全身倦怠感と生きる希望を失っていきました。胃痛が激しくなったので、今年2月、胃カメラの検査を受けました。そのときに血液検査をしました。乳癌の再発でした。肺と肝臓と骨に転移していました。今年の3月、入院して治療を受けた病院は、乳癌の手術や放射線治療を受けた病院とは違う病院です。乳癌の手術を受けた病院は、私のホルモンレセプターの検査さえしませんでした。今の病院の主治医が、私の検体を取り寄せて、再度検査しました。やはり、非浸潤ガンでした。ERは陽性でした。ハーセプチンは使えないということでした。
質問したいのは、1998年の乳癌の標準治療についてです。私は、非浸潤ガンだったんです。リンパ節転移も無かったんです。私のガンの標準治療を教えてください。それと、リンパ節をレベル3まで郭清されました。今の主治医がおっしゃるには、取り寄せた検体は、4センチもなかったとおっしゃいました。それを調べる限りでは、microinvasionもなく非浸潤ガンだったとおっしゃいました。非浸潤ガンは、転移しないガンだと聞きました。なぜ、転移したのでしょうか。検体の固定が不良だったとありましたが、検体の固定はだれがするのでしょうか。固定不良とは、頻繁におこるものなのでしょうか。前の外科医や放射線科医は、転移・再発を防ぐために放射線治療を行うと説明しました。でも、私のガンは転移しないガンなのです。医師を信頼して放射線治療を受け、併用して抗ガン剤やホルモン剤も内服しましたが、再発しました。医師を信頼して、気が付けば、再建ができないような体にされ、余りのショックで涙の毎日を過ごしているうちに、再発しました。転移・再発しないガンが再発しました。お願いです。私の質問に答えてください。余命も限りある私ですが、真実を知る権利があるんです。どうか、よろしくお願いいたします。非浸潤癌と病理で診断されたものが再発したとのことで、大変お気の毒と言わざるを得ません。
まず誤解のない様に言わなければならないのは、非浸潤癌というのは採ったものを病理でよく調べてはじめて明らかになるもので、術前には非浸潤癌だとはわかりません。このことは1998年でも2002年現在でもかわりません。4cm近いしこりがあり、微小な石灰化があれば、乳房切除を選択するのが標準的だと思います。その結果が非浸潤癌であれば、何もしないか、あなたの服用したようなホルモン剤や抗癌剤を用いる場合もあります。これが当時(現在でも)では標準的治療だと思います。放射線やレベル3郭清については行わないことが多いですが、術中に癌の進展が広範であると判断すれば行うこともあるでしょう。問題は非浸潤癌と診断された癌が再発したことで、結果的に浸潤癌であったことだと思います。検体の固定不足ではっきりしない部分があり、microinvasionと紛らわしい部分があるということは非浸潤癌でないこともありうるということで、前の主治医は放射線治療や抗癌剤、ホルモン剤を投与したのかも知れません。検体が固定不足ということは結果を急ぐときなど、時々あります。残念ながらあなたのメールからは治療について特に間違いを指摘することはできません。今の主治医を信じて治療を続けられることを願っております。(文責 吉田)
【No.1152】 02年09月15日 ayako
ホルモン療法1cm大の充実腺管ガン(粘液ガン含む)、36歳の女性です。ホルモン療法をはじめ、5点ほどご質問があります。
<病理結果>
●切除断端陰性 ●センチネルリンパ節生検の転移なし ●脂肪への浸潤あり ●脈管は不明 ●グレードはまだ不明 ●PRは陰性・ERは陽性
<ご質問>
1)主治医はゾラテックスのみを使用。タモキシフェンは必要ないのでしょうか。
2)ゾラテックスのみの場合と、タモキシフェンをあわせた場合の再発率の差は?
3)手術当時は35歳、しかも、しこりは約2年前に発見したので、高リスク群だと思うのですが、抗ガン剤の必要はないのでしょうか。
4)充実腺管ガンに起きやすい、血行性転移とは何でしょう。
5)ゾラテックスを2年間投与しますが、その後中止すると、理屈的には女性ホルモンが働きますよね。再発はしないのでしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご回答いただけると幸いです。手術時年齢35歳、腫瘍径1cm(脂肪浸潤ありなので、1cm以上と考えます)、n0(センチネル)、ER陽性とのことですので、St.Gallen 会議のリスク分類では、リンパ節転移陰性のなかでもaverage-high risk group に属すると考えます。温存術を施行されているようですので、残存乳房への照射は行っているものと思います。以下は、St.Gallen の推奨する術後補助療法を記載しますが、どれを選択するかは主治医の裁量によるものと思います。以下、質問順にお答えいたします。
1) 推奨では、1)ゾラ+タモ 2)化学療法+タモ 3)タモ単独 4)ゾラ単独 です。どれが優れているかは、まだ結論されていません。私ならば、患者さんと相談のうえ、1)か 2)を選択します。
2) タモを併用した方が再発率が低いように思いますが、具体的な再発率の差は分かりません。
3) 手術時年齢35歳ですので、確かにhigh risk 群と考えます。補助療法に関しては、第1問の返答にある通りです。
4) 肝、肺、骨転移などです。
5) 2年間投与しても、投与終了後6ヶ月程で、生理が戻ると思われます。通常はその時点で、タモの内服に切り替えます。再発に関しては、残存している(と考える)目に見えない癌細胞は、術後2年間のうちにゾラの効果で死滅するであろうと推定します。ですから、それ以上は続けません。ゾラを2年間以上使用した方が良い、というデータは今のところ有りません。(文責 籾山)
【No.1151】 02年09月14日 T.E.
背中の凝り33歳、既婚、子供なしです。先月の乳がん検診(エコー)で、「良性だと思われるが、小さなしこりがあるので3ヶ月後にドップラーなんとかと細胞診をしましょう」といわれました。びっくりして、すぐに2軒目の乳腺外科を訪れ、触診&エコー&マンモグラフィの結果、「やはり良性だと思われるが、はっきりしたことは細胞診をしてみないと言えない。非常に微細なしこり(5ミリ程)なので、これでは細胞がうまく採れるかどうかわからないので、最初の病院では、3ヶ月の期間を置いたのであろう。この大きさのままだったら経過観察でも充分、でも心配なら1ヶ月後にまた見せにきてください」と言われました。つい先日、1ヶ月経ったので再び訪れたところ、やはり、しこりの大きさは変化ないとのこと。最初の医師も、2軒目の医師も、良性と思っているらしいのですが、ここ2〜3週間、背中が凝るようになりました。激痛ではなく、鈍い凝ったような痛みというか違和感で、日常生活に支障をきたすほどではないですが、気がつくと自分で押したり、揉んだりしており、実際、そうやると楽になります。パソコンに向かっている時間が長いので、単に凝ってるだけかもしれませんが、骨転移してる場合にも似たような症状がある、というのを知り、怖くなってきてしまいました。まだ、しこりのシロクロもついてない段階ですが、この小ささでも転移している、ということは有り得るでしょうか?
乳房のしこりと背中の違和感は、関係がないと思います。万が一、乳房の5mmの病変が癌であったとしても、痛みや違和感を自覚することは有り得ません。骨転移も考えられないと思います。ただし、5mmの病変については、エコーで確認できるならば、エコー下の穿刺細胞診を行えば、診断がつけられると思います。主治医に相談されては如何でしょうか。(文責 籾山)
【No.1150】 02年09月14日 akiko
乳癌の病巣の大きさ病巣の大きさが2.8x3.2です。くりぬき手術および術後の放射線治療をうけますが、この大きさは放射線で小さくしてから手術の順でなくても大丈夫でしょうか。手術がせまっておりますので用件のみで申し訳ございませんが、お返事お待ちします。
術前の放射線というのは、あまり行われていません。温存術前に行うとしたら化学療法ですが、放射線との併用ならば、順序は手術-放射線で良いと思います。(文責 籾山)
【No.1149】 02年09月14日 Y.S.
断乳後の乳房断乳後の搾乳と乳ガンの発生の関連についてお尋ねします。5月に断乳をしましたが、いまだに乳首をしぼると母乳がでます。インドネシア在住で、こちらでは断乳マッサージなどというものは全くなく、私自身もあまりしっかりと搾乳をしませんでした。母乳が出る以外に、時々ちくちくっとした感覚のごく軽い痛みを感じたりすることがあります。断乳後の搾乳をしっかりしておかないと乳ガンの原因にもなると聞きますが本当でしょうか。今からでもやはり搾乳をした方がよいのでしょうか。お答えいただければ幸いです。
「断乳後の搾乳をしっかりしておかないと乳ガンになり易い」という証拠はありません。搾乳をしっかりしないと、乳腺炎が起き易く、それが後に乳房の硬結として残ることは有ると思います。乳房の張りを自覚したら、搾乳をするようにして下さい。(文責 籾山)
【No.1148】 02年09月12日 Hikari
胸のしこりについてはじめまして。35才、既婚、出産経験はありません。左胸にしこりを見つけ、町の乳癌検診を受診しました。総合病院ですが、特に乳腺の専門の先生はいらっしゃらないようです。触診、エコーの結果は3×2.3センチのしこりで、境界は鮮明、表面は平滑で、たぶん良性だろうと言われました。その日、念のためにと言われて血液検査して、後日の胸部CT(造影剤を点滴しながら)の予約をしました。細い針で細胞の検査もした方が良いとも言われましたが、これは予約していません。他の方の質問で、血液検査やCTを行うのは珍しいと書いてあるのを見て心配になり、乳腺の専門の先生に診察してもらいたいと思いました。病院を変える場合、どの時点が良いでしょうか?(検査の前か後か、CTは受けるべきか) 自分としては心配なので細胞診は受けようと考えています。このしこりの大きさの場合、切開して検査する必要はありますか? 埼玉県川越市周辺(東武東上線沿線)で乳腺専門の先生がいる病院はありましたら教えてください。よろしくお願いします。
病院を変えるならば、早い方が良いと思います。ただし、その場合は、一度行った検査を再度別の病院で行う可能性があることを覚悟して下さい。他院の検査結果を鵜呑みにすることは、万が一、見落とし等があった場合に大きな問題になるからです。通常、2cmを超える腫瘍では、摘出術を行うことが多いと思います。埼玉県近郊には詳しくありませんが、防衛医科大学には、乳腺専門医が在籍しています。(文責 籾山)
【No.1147】 02年09月12日 S.M.
1歳の娘の胸のしこりはじめまして、1歳の娘の母です。1歳の時に育児相談に行ったところ、先生に「両方の胸(乳頭付近)に直径1.5cmほどのしこりがあります。」と言われました。半年後にもう一度診せてくださいとのことでしたが、ホルモンのバランスがくずれているのかもしれないと言われて心配しています。後からいろいろ考え出すと、小児ガンではないかと心配になってきました。赤ちゃんに胸のしこり、胸が少しふくらむことは時々はあることなのでしょうか? どのようなことに私たち親は注意しなければならないのでしょうか? 最近では肉牛などにホルモン剤が使われることもあると聞いていますが、その影響なのでしょうか? 半年後といわず、病院に連れて行って精密検査してもらった方がいいのでしょうか? アドバイスをよろしくお願いいたします。
1歳児の乳癌は、まず有り得ないと思います。しこりが有れば、通常はレントゲン、エコー、細胞診(針を刺す)を行いますが、どの検査も乳児には困難です。確かに、ホルモンバランスが変化している可能性もありますが、経過観察で良いと考えます。親としては心配でしょうが、大きさに変化がないか等、1-2週間に一度チェックして、何か変化が有れば受診するようにしてください。(文責 籾山)
【No.1146】 02年09月12日 eriko
細胞診について今日、エコーをやりながら細胞診をしました。先生が注射針を刺している間、「なかなか吸わないな(注射針でなかなか細胞がとれないってことだと思います)」っておっしゃっていました。そして、「しこりの中は水ではないですね。調べてみますね。」ということでした。その1時間半後診察室で結果を聞いたところ、「細胞は悪性の腫瘍ではないが、また1,2ヵ月後、今日と同じ検査をしてはっきりさせましょう」とのことでした。これはどういうことなのでしょうか? 今は悪性ではないが、1,2ヵ月後に悪性になっているかもしれない可能性が高いということなのでしょうか? それとも、細胞診では悪性の腫瘍とは結果はでないけれど、なにか他に気になるところがあるのでしょうか? わかる範囲でいいので、答えていただければうれしく思います。24歳・独身、次の細胞診は11月の初めです。(ちなみに次回の予約の紙には「エコーABCD 150〜」って書いてあります。今日の予約の紙には「エコー胸(下?)」って書いてありました) また、細胞診をしたところが痛むのですが、大丈夫でしょうか? よろしくお願いします。
昨日もメールで相談したばかりなのに、たびたびすみません。昨日細胞診をして、今日の朝、つけていたガーゼをはずしました。見ると、注射を刺した(細胞を抜き取った)跡が残っているのですが、その跡がしこりの場所ではなく、しこりから1cmくらい上の場所なんです。 注射はしこりの真上から刺すものだと思っていたのですが、違うのでしょうか? 普通はどうなのでしょうか? 教えてください、お願いします。細胞診は、ある大きさの腫瘍からほんの一部の細胞を採取して、良悪性を診断するものです。ですから、細胞診で悪性細胞が捕まえられれば、それは間違いなく悪性腫瘍(乳癌)ですが、良性細胞しか捕まえられなかった場合は、その腫瘍の全てが良性細胞であるとは言い切れないのです。本当は癌であるにも関わらず、穿刺吸引された細胞の中に、たまたま癌細胞が採取されていなかったということが有り得ます。ですから、細胞診は繰り返し行う必要があります。それでも疑わしい場合は、メスを入れて、腫瘍自体を摘出し、顕微鏡検査を行えば、最終診断がつきます。それから、細胞診後の痛みは、時間とともに消失しますので、心配要りません。
穿刺は、通常腫瘍の直上から行いますが、腫瘍のできた場所によっては、斜め方向から刺すことも有ります。どのような状況か分かりませんので、主治医に相談すべきことだと思います。(文責 籾山)
【No.1145】 02年09月12日 A.M.
ホルモン療法後の生理についてはじめまして。31歳で、子供が一人います。28歳で手術して、ゾラを二年しました。最後は今年の四月です。まだ生理が戻りません。婦人科で基礎体温を見てもらったら排卵はしていないといわれました。生理は戻ると思っていたので動揺しています。生理を戻すためのホルモンの注射は病気上できないようですが、それに代わるものはあるのでしょうか。また、たとえばこの年でこのまま生理がなくなったとして、何かデメリットはあるものでしょうか。生理はあったほうがいいのでしょうか。
通常は、ゾラデックス終了後平均6ヶ月で、生理は戻ると言われています。30歳という年齢を考えても、このまま閉経するとは思えません。もうしばらく経過を見てください。(文責 籾山)
【No.1144】 02年09月12日 Y.O.
術後の生活について5月に右乳房を切除しました。病期はU、リンパ転移なし、異型度3、術後はホルモン療法(4週に1度の皮下注射+タスオミン)を受けています。こんな事を相談していいものか悩みましたが、実は発病後止めていた喫煙を始めてしまいました。精神状態が不安定で喫煙する事へ逃げてしまいました。現在精神安定剤を服用していますが、なかなか止められません。心の行き場がなくなった時、喫煙により気持が開放されるのも事実です。喫煙により再発の確率は高くなるのでしょうか?厳しい言葉が返ってくるのは覚悟しています。よろしくお願い致します。
喫煙により再発の確率が高くなるという証拠はありません。しかし、喫煙が健康に良くないのは、喫煙者本人が十分承知していると思います。他に、精神安定を図る方法を見つけることが出来れば良いと思います。(文責 籾山)
【No.1143】 02年09月10日 M.S.
転院しても大丈夫でしょうか?先月、母親が乳がんであることを知って、来週にはN病院へ入院・手術が決まっています。けれど、私はN病院に不信感を抱いており、病院を変えるべきか悩んでいます。 ガンの大きさは2.6cm、リンパの超音波の結果、リンパへは転移していないことがわかりました(このリンパの検査は他のT病院で)が、N病院ではリンパを取ることをすすめられています。まわりでN病院のあまり良い話を聞かないため他の病院へ行ってみようと思い、検査結果と紹介状を書いてもらうことをお願いしに行ったのですが、断られてしまいました。セカンド・オピニオンが常識化されている今日にそのような対応を受け、その場で話を直接聞いたわけではないのですが、患者が病院を選ぶ権利はあるのではないのかと納得がいかない想いでいます。他の病院へ行ったとして、また1から検査をしなくちゃいけないということ、それから人気の病院は検査をするにも何日も待って、手術をするとなると何ヶ月待つかわからないこと、そんなことから母はN病院でこのまますすめていくことを半ばあきらめぎみに決心しました。けれど私はいまだに腑に落ちない気分でいます。今、疑問に思っていることは、
・ 本当にリンパをとる必要があるのか。
・ このまま他の病院を探して1から始めて2,3ヶ月放置しておくことは危険ではないのか。
です。
もしよろしければ、神奈川県川崎市近くの病院で、(東京でもよい)おすすめの病院があったら理由もそえて教えていただけないでしょうか?乳がんであることだけでも不安なのに、母に少しでも安心した環境で手術、治療などをさせてあげたいので、よろしくお願いします。他院への紹介状の作成を、医師が断るのはおかしいと思います。医師には情報提供の義務がありますので、再度要求してもかまいません。また、リンパ節をとる必要があるかないかは、結果論になりますので、現段階では分かりません。ただし最近は、すべてのリンパ節を取らずに、一部のリンパ節のみ摘出する手術も行われています(センチネルリンパ節生検)。2,3ヶ月の放置は、あまりお勧めできません。せめて、一ヶ月以内が安全の範囲かと思います。神奈川県川崎市近くの病院で、ご紹介するとしたら、癌研病院、都立駒込病院、JR東京病院、聖マリアンナ医科大学病院でしょうか。理由は、症例数が多い、著名な乳癌専門医がいる等です。(文責 籾山)
【No.1142】 02年09月10日 Y.O.
転院について43才主婦です。左胸2cmのしこりがあり、3ヶ月前に温存くりぬきで手術しました。リンパ節郭清しましたが、非浸潤性乳管がんで放射線も完了しました。薬の投与は現在受けておりません。主治医の態度や言葉に誠意が感じられません。診察を受けに行くたびに主治医の言葉に精神的に落ち込みます。気が合わないのかもしれません。病院を変わろうかと思いますが、どんなマイナス面があるのでしょうか。アドバイスお願いします。
通常外科医は、自分が手術した患者さんについて、術後も責任を持って診ています。術後の患者さんが元気になっていく姿を見るのは大変うれしいことですし、傷はきれいに治っているか、病気が再発していないか等、診察の度に心配しています。これは建前ではなく、少なくとも私の知っている外科医は、皆そのような気持ちで日々の診療を行っています。ですから、逆に言うと、自分が手術していない、あるいは他の病院で手術した患者さんについては、どうしても実感が湧かない(手術時のイメージが浮かばない)といった印象があるのも事実です。あなたの主治医も、言葉は乱暴かもしれませんが、あなたの病気に関しては責任を持って診察しているはずです。私個人の意見では、病院を変えることには賛成できませんが、いかがでしょうか?(文責 籾山)
【No.1141】 02年09月09日 N.I.
肺転移の治療一年半前に葉状腫瘍(半年で急激に大きくなりました)と診断されたのですが、細胞診で手術をする寸前に粘液がんと診断されました。右胸全摘、約7cmでしたが、リンパ節転移なし、ホルモンレセプターも陰性だったため、術後治療はしませんでした。4ヶ月前に肺転移がわかり、両肺に数十個ずつちらばっています。現在EC治療の二度目ですが、最近右わきの下がぷっくりと腫れてきています。これは抗癌剤が効いていないということなのでしょうか? また肺以外のどこかへ転移するという前兆なのでしょうか? はじめに葉状腫瘍といわれていたこともあり、もしかしたら悪性の葉状腫瘍だったのでは?という疑問もあります。病理で調べていただいているはずですが、レセプターが違っていたり(陰性を陽性といわれ数ヶ月ホルモン療法をし、その間に肺の転移が大きくなってしまった)したため、とても疑い深くなってしまったように思います。それはありえますか?よろしくお願いします。
葉状腫瘍と粘液癌は、通常の病理検査で鑑別がつくものと思われます。今回の右腋窩の腫れが、リンパ節の腫脹なのか、浮腫によるものなのか、お話しだけでは分かりません。抗癌剤の効果判定は、通常治療を4-6回施行した後に、CT検査などで行います。他臓器転移の可能性がないとは言えませんが、いつ効果判定をするのか、主治医に相談されては如何でしょうか。(文責 籾山)
【No.1140】 02年09月09日 S.O.
石灰化についてはじめて相談させていただきます。41歳、子供は中学生が2人。2か月ほど前から左胸のふくらみの下方境目あたりに、わずかにふれるものが気になり、1か月前に総合病院の外科を受診。私が気にしていたのは、「外科的に問題のあるものではありません」と、触診でおっしゃいました。安心したのですが、それより左胸の上が硬いからと、一応、エコーとマンモグラフィー、血液検査をしました。エコーの結果、しこりがありましたが、「おそらく問題のないもの」とのこと。でも、難しい顔をされ、「それよりも、マンモで同じ左胸に石灰化がみられるのが気になる」ということでした。しこりと石灰化が同じ場所なら針を刺しての検査をすぐにするけれど、ずれた場所なので、様子を見ようということになりました。3か月ごとにエコー、半年おきにマンモを受けに来るようにいわれました。(血液検査で、何とかマーカーも見たが、3つ共、がんの兆候はなかった、ともおっしゃていました)
さきほど、こちらの過去の相談を見せていただいたところ、「石灰化を判断するのは、日本癌学会の認定を受けた医師」のようなアドバイスを見つけ、名簿ののっているHPを確認したところ、私の受診した病院の名前がなく、少し、不安になってきました。担当の先生は、ベテランのご年代ですが、乳腺がご専門ではないと思います。名簿に名前のある先生に、あらためてみていただく方がいいでしょうか。よろしくお願いいたします。マンモグラフィーの石灰化には、良性と悪性の病気があります。画像上良性と考えられるものは、通常経過観察を行います。悪性を疑うもので、かつ触診で触れない場合は、特殊な器械を使って、石灰化部位の組織検査を行う必要があります。ただし、この器械は、どの病院でも置いているわけではないので、事前にチェックして、乳腺専門病院に受診して下さい。(文責 籾山)
【No.1139】 02年09月09日 I.H.
検査結果の内容についてはじめまして。33歳の主婦です。現在シンガポール在住です。子供は5歳と8ヶ月の2人で、現在8ヶ月の子に授乳中です。先日乳腺炎にかかり病院でマッサージをしてもらったところ、お乳のつまりとは別のしこりが見つかり、後日乳腺外科でエコーと細胞診を受けました。なにぶん海外で言葉の壁があり、思うように自分の聞きたいことが聞けずもどかしい思いをしております。
DRは、”NOT CANCER”とおっしゃていましたが、どの程度のパーセントで癌でないのか知りたいと思います。今日ラボからの詳しい検査結果が郵送されてきました。英文で書かれていて(当たり前ですが)辞書を引いてみましたが、専門用語らしいものが多く理解できませんでした。もしお手数でなかったら、私のような素人にもわかるようにご説明いただけたらと思いましてメールさせていただきました。あつかましいお願いですが、どうぞよろしくお願いいたします。なお、今月21日から日本へ里帰りする予定です。日本でも乳腺外科を念のため受診したほうが良いでしょうか?(セカンドオピニオンの必要性があるのか?) 先出のDRは2ヵ月後にまた来て下さいと仰っていましたが。日本語でなんと言う病名(たとえば線維腺腫とか)のものなのか、切ってしまった方がいいのか、授乳はやめたほうがいいのかが、お聞きしたいことです。下記がレターの内容です。よろしくお願いいたします。
CYTOPATHOLOGY REPORT
<GROSS>
Rceived two air-dried slides.
<MICROSCOPY>
Smeres show a high cellular yield. Several foamy histiocytic cells admixed with inflammatory cells,
including lymphocytes and polymorphs, are present in an exudative background.
Hardly any ductal epithelial cells are seen, a few cells suggestive of apocrine cells are evident.
No malignant cells are seen.
<DIAGNOSIS>
FNAC,LEFT BREAST LUMP
Cytology suggestive of inflamed cyst/duct ectasia.
Please correlate with clinical features.英文レポートの結果は、「炎症性細胞が主体で、悪性細胞は認められない」というものです。授乳期の乳腺炎として矛盾しないものです。細胞診の診断率は(病変の細胞がしっかり採取されていれば)95%以上です。心配が続くようでしたら、帰国時に病院受診して下さい。(文責 籾山)
【No.1138】 02年09月09日 Y.T.
細胞診後の痛みについて1ヶ月前、複数の嚢胞の内、大きい物から濁った水の様な物を細胞診をする注射針で抜いて頂きました。超音波で確かめながらだったのですが、なかなか針が届かず、時間がかかり 痛みがかなりありました。その3ヶ月前にはマンモグラフィーも撮って頂いていたせいか、液は検査に出しませんとのことでした。いまだにチクチクした痛みがあるのですが、半年後の診察を待たずに早めに受診した方が良いのでしょうか? それと嚢胞の中にガンが有ると判り難いということですが、すべての嚢胞を細胞診で定期的に調べたほうが良いのか、そうした場合、嚢胞をそれほど刺激しても大丈夫でしょうか。また、嚢胞がガン化しても命取りにはならないとはどういう意味でしょうか。よろしくお願い致します。
嚢胞をすべて穿刺する必要はないと思います。通常は、超音波検査で、内部に腫瘍がみられた場合等に穿刺します。また、6ヶ月後の受診で問題はないと思いますが、心配があれば待たずに受診しましょう。(文責 籾山)
【No.1137】 02年09月09日 H.K.
血が溜まりました56歳、29歳・25歳・22歳の3人の子どもがいます。今年5月24日に右乳房を非定型手術しました。リンパ郭清もしました。術後の治療はUFT投与だけです。腕の動きが悪いので、リハビリに週2回くらいの割合で通わせてもらっています。1回が20分ほどなので、ちょっと物足りませんが・・・。先月末から今月初めまで10日程、リハビリにも通えないほどだるくて、何もやる気が起きなくて、ずっと家にこもっていました。そのうちに、手術の傷跡と肩の間が膨らんでいるのに気付きました。底は手術で凹んでいたはずのところなのです。自分で出掛けられないので、仕事を休んだ夫の車で診察に行きました。エコーで調べたら何か溜まったいるとか。注射器で抜いたら溜まっていたのは血だったとか。何故だか理由は判らないと言われ、又溜まったら抜きましょうと言うことで終わりでした。「心身のだるいのは溜まった血とは関係ないので、しばらくUFTを止めてみましょう。」と言われ、ちょうど無くなっていた時期なので、今は服用していません。血は、どうして溜まっていたのでしょう。術後治療は何も無くていいのでしょうか。不安ばかりです。宜しくご指導下さいませ。
術後、傷の下に血液様の液体が溜まることは、しばしばあります。手術の後に、傷の下にチューブ(ドレーン)が入っていて、そこから血性排液があったと思いますが、抜去後も少しずつ皮膚の下に溜まっていきます。通常は、吸収されてしまいますので、心配いりません。また、術後何もしない間、心配ということですが、副作用による全身倦怠感が改善するまでは、あせらず待ちましょう。(文責 籾山)
【No.1136】 02年09月06日 T.C.
CMFの副作用について早速ですが、抗癌剤CMFの副作用について教えて下さい。乳癌の手術をして、転移はなかったのですが予防的に受けていた方が良いと言われ、今とても迷っています。医師に質問したところCMFは人によって違うが副作用も軽いから大丈夫と言われましたが、仕事を続けながらできるか心配です。吐気、脱毛等ありますか?教えて下さい。
副作用は、吐気、骨髄抑制(白血球が減少する)、脱毛等です。主治医の言うとおり、副作用の出方は、人によってまちまちです。私の診ている患者さんでは、CMFの副作用で大きく苦しんでいる人はおらず、皆さん仕事や家事をこなしているようです。(文責 籾山)
【No.1135】 02年09月06日 I.K.
女性化乳房僕は現在21歳ですが、中2(14歳位)の頃から両側の胸にしこりがあります。凄く気になって友達に聞いたら、他にも何人かいて、皆口を揃えて「勝手にシコリはなくなるよ」って事だったんですが、それでも気になってよくシコリを触っていたら、高3になってもシコリが無くならないばかりか触り過ぎかなんかでほんの少し胸が大きくなってしまい、気になって病院に行ったら「問題ないと思うけど経過観察と言う事で」と言われました。ほっといたらニカ月位前から左側に身体をオモイッキリねじったりすると左胸がドクドク(心臓とは別の部位で外見はひきつったりはしない)する感じになり、もう一回病院に行ったら「シコリの大きさも変わってないし問題ないと思うけど、気になるなら精密検査をお勧めします。ウチじゃ無理なので紹介状を書きます」と、言われました。男でも乳癌があるって事なので、もしかしたらと思うと病院にはなかなか行けず…、しかも検査の内容がよく解らないので不安です。どの様な検査で、費用がどのくらいかかるのか、大まかで良いので教えて下さい。
検査は、超音波、レントゲン、針を刺す細胞診等です。費用は、健康保険を使えば1万円以内ですみます。悩んでいるよりも、受診した方が、安心できると思います。(文責 籾山)
【No.1134】 02年09月06日 yoko
生検について始めてご相談致します。4歳の男の子を持つ主婦です。8月の始めに胸にしこりがあるのがわかったので、大学病院の乳腺外来に行きました。触診とエコーでは分からず、マンモグラフィーと針を使った検査を受けましたが、それでも結果はどちらともいえなかったようです。ただ、レントゲンに微細石灰化が写っていたようで、今後とも要注意だと言われてしまいました。私には何が何だか分からず帰宅しましたが、とりあえずしこりのほうを8月23日に生検するよう予約して帰りました。余計なものは体に残しておく必要もないと思ったので・・・。しかし、運が悪く15日ごろから夏風邪をひいてしまい、まさに盆休みだった為、近くの内科医も休業で行かれず、食事も気分が悪くとれなくて気管支炎にまでになってしまい、23日はやむをえずキャンセル致しました。新たに9月6日(明日なのですが)、予約を取り直して気分を新たに望むつもりで、主人にも子供の面倒をみてもらわなければならなので休みをとってもらい過ごしていた矢先、大学病院から「風邪はなおりましたか?」と連絡の電話が昨日入り、正直言ってまだ完全に治っているわけではないのでその旨を伝えたところ、「延期したらどうでしょう?」と言われました。確かに私が薬のアレルギー反応が高いという体質も考慮しておっしゃってくださっておられるとは思うのですが、家事や幼稚園などの毎日の生活のやりくりを考えるとこれ以上延期するのも・・・。というわけで、お聞きしたいのですが、結局血液検査をしてから、やるかやらないか判断することになりました。感染症や傷口がくっつきにくいとか、言われたのですが、何かほかにも危険な事があるのでしょうか? ちなみに風邪の具合は少し咳が出て鼻が詰まる程度です。メールではなかな分かりづらいとは思いますが、よろしくお願いいたします。
局所麻酔の手術といっても、身体にメスを入れるわけですから、万全の体制でのぞむべきです。先日、歯科医で局所麻酔の処置中に小児が亡くなったという事故も報道されました。決して脅かすつもりはありませんが、執刀する外科医は諸々の事態を想定して、手術に臨みます。薬のアレルギー反応が高い、風邪をひいているというのは、決して良い状況ではありません。また、乳房に関しては、1ヶ月くらいの遅れは病状に影響しないと思いますので、主治医の判断に従うべきです。(文責 籾山)
【No.1133】 02年09月05日 yako
炎症性乳がん教えていただきたい事があります。炎症性乳がんの事を詳しく知りたいのですが、なかなかいい資料がありません。去年の12月18日に、70歳の母が乳がんの手術をしました。それが、最近手術をした方に湿疹があるのです。ただ、かゆいらしいのです。先生にも診てもらったのですが、最初は、「うん?」っていう感じでしたが、次の検診の時には良くなっていたので、95%は大丈夫と言われました。ただ、「これが炎症性乳がんだったらお手上げでした。100%と死にます。」とも言われました。そして、しばらく様子をみましょうと・・・。それで、いいのでしょうか? すごく心配です。
乳癌の再発様式の1つに、炎症性乳がん様再発というものがあります。手術創周囲の皮膚に発疹を認め、次第にその範囲が拡大していきます。点滴抗癌剤による治療を行いますが、根治は難かしく、死亡率は高いといえます。本症を疑うならば、皮膚の生検を行い、組織診断をすべきであると思います。(文責 籾山)
【No.1132】 02年09月05日 S.B.
乳房のしこりと、乳管内乳頭腫についてはじめまして、44歳の主婦です。3年前、自分でしこり(触った感じ5ミリ、実際2ミリだったと思う)を見つけ、エコー、レントゲン、乳腺内カメラをし、手術した結果、「乳管内乳頭腫」との診断でした。それまで、市の検診では「乳房内がごつごつしたタイプなので、見つけにくい」との理由で、レントゲンを2、3回撮りました、しこりでかかった乳腺外来で、乳房にむやみにレントゲンをかけるのは良くないと聞き、しこりも自分で見つけた位なので、検査はしていません。3ヶ月程前に、反対の乳房の左下際に、以前と同様のしこりを見つけました。触った感じ、3ミリくらいのコロコロした仁丹のようなしこりです。今でもある事は確かで、大きくなった様子とか、乳頭からの分泌物はみられません。悪性なら少しでも早く病院へと思うのですが、もし前回と同じなら、今手術して取る必要があるのか、このペースで出来続ける可能性があるなら、その度にレントゲンも撮り、手術を繰り返すのか不安です。今の大きさなら、今後大きくなるか様子を見ても良いのか? 癌なら、もっと早いぺースで大きくなるものなのか? 「乳管内乳頭腫」は取らなければならないのか?(悪性になる可能性があるとか) 良性か悪性か、前回程度の検査ではつかないのか?(小さいから細胞とか取れなかったのか) 病院へ行くにしても、前回からの思いも含め、今の率直な疑問にお返事頂ければ幸いです。どうぞ宜しくお願いします。
乳管内乳頭腫が、癌化するには5-10年の歳月がかかるといわれています。数ヶ月の経過観察ならば、問題はないはずです。ただし、他の部位に腫瘍ができる可能性や、触知できない石灰化病変が見つかることも有りますので、6-12ヶ月毎のエコー・マンモグラフィーは受けた方がよいかと思います。(文責 籾山)
【No.1131】 02年09月05日 K.T.
組織診について39歳、既婚、子供はいません。8月1日に乳がん検診でしこりがあると言われたので、9月3日に総合病院で検査していただきました。マンモグラフィー・超音波検査・細胞診をして、レベル3と診断されました。組織診をすると、はっきりと良性か悪性かわかるそうですが、それには麻酔をかけて傷も残り、体に負担がかかるので、とりあえず経過を見る事にして3ヶ月後に予約をして帰ってきました。先生は「超音波検査の画像から良性のような感じがするが、不安なら組織診をしてもいい」と言われました。できれば細胞診はしたくないのですが、不安なのは、悪性だった場合、その3ヶ月の間にガンが進行して転移するのではないかという事です。他の病院でも検査してみようかとも思いますが、このような場合、他の病院に行っても同じ事でしょうか。
細胞診でレベル3(「クラス3」のことだと思いますが)と診断されたならば、基本的には摘出による組織診断を行った方がよいと思います。ただし、メスを入れることが気になるならば、太い針を刺すことによる組織診断も可能です。(文責 籾山)
【No.1130】 02年09月05日 I.K.
手術後の補助療法について大阪府在住の51歳で閉経前です。乳がん手術後の補助療法について、お尋ねします。
5月に1.5cmのしこりに気づき(エコー診 0.9×1.1×1.3)、6月11日にK医科大学附属病院にて、乳房温存手術+腋下リンパ節レベル3まで郭清の手術を受けました。病理検査の結果は次の通りです。
病名 充実線管がん、段端陰性、リンパ節34個中 1個陽性、ホルモン受容体 ER(-) 数値19 PgR(+) 数値190、ハーセプチン受容体(−)
8月21日にコバルト治療(2グレイ×25回)終了しました。主治医より、今後
@5年間のタモキシフェン服用によるホルモン治療+2年間の経口抗がん剤服用
Aタモキシフェン+点滴による抗がん剤4〜6クール
の選択を求められています。
営業の仕事のため、できるだけ全脱毛はさけたいと思っています。CMFは脱毛の度合いが平均3分の1少なくなる程度と複数の本に書いてあったので、それをお願いしようと相談しましたところ、その程度ではすまないらしく、「タキソールはどうかな?」と言われました。大変混んでいてゆっくり相談する暇がなかったので、タキソールの件は詳しく聞けなかったのですが・・・。経口抗がん剤は、副作用は少ないようですが、エビデンスがはっきりしなくて心配ですし、私の場合はどんな補助治療法が適切なのか、ご助言お願いします。「51歳・閉経前、腫瘍径1.3cm、リンパ節転移陽性1/34個、ER(-)、PgR(+)、HER2(-)」に対する術後補助療法は、国際会議での基準からすれば、@LH-RHアゴニスト+タモキシフェン A化学療法+タモキシフェンのいずれかになるかと思います。この場合の化学療法は、CAFが推奨されますが、CMFでも充分とされています。経口抗癌剤は、確かにエビデンスが少ないようです。はじめからタキソールを使用した方が良いかどうかは、まだ結論付けられていません。(文責 籾山)
【No.1129】 02年09月05日 S.S.
茶色の分泌液初めまして、私は今年2月10日、左乳癌の手術を受けました。その後、5回の抗癌剤治療を受け、今は4週間に1度、生理を止めるための注射をするとのことで 、一度、受けました。また、ホルモン剤も飲んでいます。右乳頭からの分泌液は、もう何年も前から出ていたのですが、一昨年に調べてもらった時は異常なしだったので、気にしていませんでした(その時は乳腺症と言われました)。先日、茶色の分泌液が出てきたので心配しています。左乳癌の時はやはり緑色の分泌液が出ました。左の時は2.5センチほどの癌でした。リンパ節の転移は21とった中で1個だけありました。分泌液は今も少し絞ると出ます。茶色は1箇所、他、乳白色の液が2〜3箇所から出ます。右も癌が考えられますか? 心配です。
乳頭分泌で発見される乳癌も珍しくありません。術後補助療法で通院中のようですので、すぐに主治医に相談して下さい。(文責 籾山)
【No.1128】 02年09月05日 K.S.
乳輪に湿疹があります半年ほど前から、乳輪にニキビ大くらいの湿疹ができています。三人の子どもを母乳で育てましたが、三人目の時は自然消滅するような感じでした。きちんとその後のケアをしていないのも気になります。湿疹をつまむと母乳の様な黄色身を帯びた分泌物が出て(乳頭からも出ることがあります)、枯れてはまた違う所が腫れてを繰り返しています。ただのニキビの様なものと楽観していましたが、期間が長くなってきたので心配です。様子を見ていれば良いでしょうか? 病院を受診する場合は、子どもを出産した産婦人科で良いでしょうか? アドバイス、よろしくお願いいたします。
分泌物が出たり、乳頭の周りがただれたりといった症状があるならば、一度病院を受診されたほうがよいでしょう。総合病院の外科に受診して下さい。(文責 籾山)
【No.1127】 02年09月05日 H.K.
胸の痛み私は16歳の高校生なのですが、ここ何日か、生理がくるわけでもないのに、胸が腫れて、触ると少し痛みを感じました。私は、部活に入っているのですが、部活前のランニングやダッシュなどで走る時胸が揺れ(サイズはDの75)、いつもは無い痛みを感じました。胸の腫れは何からくるものなんでしょうか??また、対処方法があれば教えてください。
乳房の発育期にあるため、痛みを自覚するのは自然なことです。年齢的に乳癌の心配はないと思いますが、念のため病院・外科を受診すれば安心かと思います。(文責 籾山)
【No.1126】 02年09月05日 M.A.
エコー検査について27歳既婚女性です。子供はいません。去年6月頃、右胸内側の真中あたりに痛みのあるしこりを感じて、職場の大学病院の放射線科でマンモグラフィとエコーの検査をうけ、乳腺症との診断を受けました。その後、1年たったので同じところで検診をと思い、今年の7月に再度エコー検査を受けると、去年とは反対の左胸の乳輪の両側あたりに16ミリと12ミリの腫瘍が2つ見つかりました。触診ではコロコロとよく動き、画像上でも典型的な線維腺腫の所見ですということで、3ヶ月の経過観察となりました。3ヶ月後の8月末に再度受診した結果、大きさも変わっていないし、線維腺腫で間違いない、との診断でした。その時は安心したのですが、知り合いに、「細胞診もしないと確定ではないよ、妊娠すると大きくなるし、その時には手術できないから早めにとったほうがいい」と言われ、不安に思っています。こちらのHPを拝見すると、原則として線維腺腫はとらなくても良いとありますが、皆さん細胞診もされているようで、私はなかなか針を胸にさすということの決心がつきません。主治医に相談すると、「あなたが針をさしたいならかまわないが、私は今の段階では必要ないと思うよ」とのご返事でした。セカンドオピニオンを求めた方が良いでしょうか? 妊娠してしこりが大きくなっても手術できないというのは本当でしょうか? エコー検査だけでは見落としも多くあるのでしょうか?
線維腺腫は、通常エコーで診断可能です。ただし、100%の診断率ではありません。不安を感じるならば、細胞診を行うべきですし、更に確実性を求めるならば、摘出手術(外来、局所麻酔で約30分)を行い、確定診断をつけるべきです。妊娠期に増大することもあり、摘出手術を行う1つのタイミングになっていることが多いようです。(文責 籾山)
【No.1125】 02年09月05日 M.K.
胸にしこりがあります私は実は14歳の男です。最近発見したのですが、胸にしこりがあるようです。他のサイトでは自然に消えると書いてありましたが、少々不安です。恥ずかしくて親にも言いづらいです。こういう場合どうするべきなんでしょう。消えるならそれで構わないんですが・・・。あまり大げさにしたくないのです。消えますか?
思春期の男性にみられる女性化乳房という疾患で、通常押すと痛みを感じます。いずれ消失しますが、その期間はまちまちのようです。3ヶ月経過をみてまだ有るようでしたら、病院を受診して下さい。(文責 籾山)
【No.1124】 02年09月03日 midori
術後療法についての質問です45歳、閉経前です。6月に温存手術を受け、切除部分にガン細胞が多量に残っていた為、再切除しました。しこりは、1センチほど、リンパに転移はなく、ホルモンレセプターは両方ともプラスでした。ガンのグレードはIでした。今放射線治療中です。ノルバデックスを一日一錠のみ服用しておりますが、皮下注射の必要はないのでしょうか? また、グレードIというのは そんなにおとなしいもので、転移の可能性もないのでしょうか? 再発したら恐ろしいという気持ちがあって、術後治療に少し不安を感じております。注射の方もお願いすればしてくださるのでしょうが、強い副作用があるのであれば、そこまでおねがいする必要もないのかと迷っております。ご意見をお聞かせください。
45歳、閉経前の方で1cmの乳がん、リンパ節転移なし、ガンの異型度はグレードI、ホルモンレセプター陽性とのこと、乳がん再発のリスクは低いグループに入ります。それだけであればノルバデックス単独治療が標準的治療だと思います。しかし温存後断端陽性(ガン細胞がたくさん残っていた)で、再切除を受けたことで心配されているのではないでしょうか? 再切除で一応癌の残存はないとされたのでしょうか? もしそうであればノルバデックス単独治療そのままでも良いかと思います。少し残っているようでも、皮下注射(ゾラデックス、リュープリン)をするかどうかに関してははっきりした基準はありません。副作用は、やはり女性ホルモン分泌を止めるので閉経と同じ症状が出現することが多いです。そのような副作用を十分に考えて、再切除で癌がとり切れているかの質問も含めて主治医と相談されることをお勧めします。(文責 福間)
【No.1123】 02年09月03日 T.K.
酸素吸入について乳がんより『肺』に転移し、『末期がん』と宣言されて3ヶ月、食事量が減少し、保健婦の勧めもあって近くの医師に往診を依頼し、毎日「ブドウ糖」500mlの点滴を受けていました。(右肺不良、左肺は良好) その折、医師に液体でも時々「むせる」ことを告げたら、酸素の吸入を進められ、0.5リットル/分で実施しました。(医師は、酸素が多すぎると『肺』に悪影響あるとのことで、計器では最低量でした。) 時折咳き込むので、任意で0.75〜1.0リットル/分にしたこともありました。(酸素吸入は、本人が嫌い、特に夜半は外していました=寝てると外れやすい。) 先日、夕食後、横になって(普段はTVを観ている)、アレと思っていたら、そのうち『呼吸が苦しい』と言い出し、あわてて酸素吸入量を2.5リットル/分で実施していたら、収まりました。以上のような状況ですが、今後の参考にしたいので、『呼吸が苦しい』とか、『咳き』がひどい時とかの場合、酸素吸入量の適切値をお知らせください。(当然「肺」の負担にならない値でお願いします。) 往診の先生が、「酸素が多すぎると『肺』に悪影響ある」点についての説明を頂けたら幸いです。患者は61歳、私は夫で、毎日「介護・家事」に走り回っている感じです。ぼつぼつ『ホスピス』に行く頃かなと、悲しい決断を考えております。(二人住まいです。) 以上です! よろしくお願い致します。
乳がん末期の奥様の介護で大変なことと思います。奥様が苦しいと何とかしてあげたいと思う一方、その処置で奥様に何か悪影響があればと思われていると思います。酸素に関しては3リットル程度の酸素吸入では肺に悪影響があるなどの問題はありませんし、呼吸苦を訴える短時間のみの酸素吸入では3リットル以上であっても投与されて良いかと思います。
医療関係者ではないので、どうしたらいいか悩むことも多いかと思いますが、逆にそばに付き添われている方が一番患者様の苦しさがわかると思います。必要な時に心配しないで酸素を差し上げてください。(文責 福間)
【No.1122】 02年09月03日 K.M.
乳首の変色とただれ37歳、既婚女性です。よろしくお願いします。三回の流産の経験があり、出産経験はありません。乳ガンは祖母が経験しています。乳ガン検診は毎年一回、自治体の触診による検診を利用しています。数年前から、左乳首の上部が6ミリぐらいの楕円で変色しています。周りが褐色なのにその部分だけピンク色で、特に入浴をすると色が鮮やかになります。その部分だけ割れている感じです。最初はかゆみもあり湿疹かと思っていたのですが、最近、ピンク色が乳輪まで広がってきて黄色いかさぶたができ、かゆみも強くなりました。そのため、湿疹の薬(市販薬)を塗ったところ、かさぶたもかゆみも改善しましたが、乳輪、乳首の変色はそのままです。乳ガンに関しては毎年乳ガン検診を受けていますし、今まで乳首の変色でも異常を指摘されたことがありません。自分でも時々検診していますので心配はしていなかったのですが、触診の検診では乳ガンは見つけづらいとのこと。今まで受けてきた検診が信じられなくなりました。あと数週間で今年の検診がありますが、このまま検診を信じて受診時に相談してみるか、検診には関係なく病院に行くべきか迷っています。このような乳首の変色、ただれは何らかの病変なのでしょうか。また、自治体が行っている触診による乳ガン検診はどの程度信頼性があるのでしょうか。
左乳首に一部変色があり、そこに一時的に黄色いかさぶたが生じたとのことです。可能性は低いと思いますが、乳首からでるページェット病の可能性もあります。やはり乳腺専門外来を受診した方がいいかと思います。
触診だけの検診では1cm以下のしこりは、多くの場合見つけることができません。一部ピンク色に変色した乳首がどのようかもので、みて(視診)気になるようなものかどうかはわかりませんが、乳がん検診で乳がん全てが見つかるわけではありません。小さなしこりを見つけるようにマンモグラフィーなどを用いた検診が導入されつつあります(検診精度の向上)。(文責 福間)
【No.1121-1】 02年09月03日 さくら
再発でしょうか?はじめまして。36歳の主婦です。8月2日、胸の線維腫を摘出しました。傷口は、最初は柔らかかったのですが、今は硬く、弾力があります。以前のように、しこりに触れる感じではないのですが、触感が似ているので再発してしまったのか心配です。それとも傷口が治っていくにつれて、硬さも消えていくのでしょうか? ご回答、よろしくお願い致します。
生検手術後1カ月近くたつのにしこり様にさわり心配だとのご質問です。生検などの手術をしますと傷のところに肉芽(傷を覆い修復します)というものができます。それが固くさわるのです。しかし一時的なもので約6ヶ月ほどで柔らかくなり、1年もたつと元の柔らかさに戻ると思います(過剰に修復された傷の再構築)。(文責 福間)
【No.1121-2】 02年11月27日 さくら
マンモグラフィーの影響先日、線維腫摘出後の3ヶ月フォローで、マンモグラフィーがありました。もうこれで異常がなければ、今後のマンモグラフィーは年に一度になるのだろうと思っていましたが、まだ小さいしこりがいくつもあるということで、今後も半年ごと検査することになりました。これは、いつまで続けることになるのでしょうか? 今後も10年、20年と続けていって、エックス線が体に蓄積され、ガンになることはないでしょうか?
一般的に線維腺腫は閉経後は萎縮縮小する事が多いので、それまでの10年間以上は一応経過を見ることになります。マンモグラフィーが年に一回くらいでは癌になる事はないのですが、気になるなら超音波でのフォローをお願いすればいいと思います。それに2年くらい大きさが変わらなければ間隔を伸ばす事も可能だと思います。(文責 石山)
【No.1120】 02年09月03日 M.M.
乳輪部がかゆくて・・・3〜4ヶ月前から左乳輪部が、2ヶ月程前から右乳輪部も痒くなってきました。特にお風呂に入ると、とても痒くなって、タオルでごしごし洗ってしまい、乳輪部がただれて痛くなって、黄色い膿の様なものがでます。5月に乳がん検診を受けました。その時も、左が痒かったので先生に言いましたが、「大丈夫」と言われました。触診、超音波検査でした。昨年受けた時は、乳房を板にはさんでレントゲン撮影しました。相談室を見ていると、乳首にできる癌もあるようで心配になってきました。私の場合、乳首というより乳首の周りが痒いです。やっぱり皮膚科でしょうか? 同じような質問で申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
mailの文面だけからではページェット病という乳頭からでた癌ではなく、乳輪部の皮膚の病気;湿疹と思われます。かゆみがあるので気になり、お風呂などでごしごしこすることによって更に悪化したと思われます。まずお風呂でこすらないようにしてください。また最初に皮膚科に受診されること、症状が良くならないかったり、再燃するようであれば乳腺専門外来を受診してください。なお相談室985をご参照下さい。(文責 福間)
【No.1119】 02年09月03日 K.M.
両胸のシコリについて初めまして、21歳です。実は小学生の時に両胸のシコリ(乳首の下あたりにおはじきみたいなつるつるしたしこりが1つずつできていたと思います)に気がつき、最初はよく解らず放っておいたのですが、次第に怖くなってきて病院に行く勇気が出ず、今も不安な毎日を過ごしています。両胸のシコリは始めは小さかったのですが、胸が大きくなっていくにつれてシコリも大きくなってしまいました。シコリを押すように触ると、痛い時と痛くない時や、生理時に多少痛む時もあります。しこりは胸をつかむようにすると形(表面はツルツルしています)がよくわかるのですが、普通に指でなでるように触ると何かある?境界不鮮明な感じです。他に分泌物等の異常はありません。こうなってしまったのも自業自得ですので覚悟はしているつもりです。やはり乳癌の可能性は高いでしょうか?
しこりの性状を相手に伝えるのは医者でも簡単ではありません。文面だけから判断すると、生理周期で“しこり”の性状が変化し触ると痛いとのことですので、乳癌とかではなく、普通の乳腺症などの可能性が高いと思います。乳癌が心配とのことですが、少なくとも10年近く転移などの症状が明らかに出ない乳癌はまずないと思います。病院に行かずに心配し続けるほうが身体に良くありません。ぜひ乳腺専門外来を受診してください。(文責 福間)
【No.1118】 02年09月03日 C
境界病変の対応についてはじめまして。39才、未婚の会社員です。今年6月に細胞診でクラス4との結果が出て、生検のため、右胸のしこり(8mm)とそのまわりの乳腺組織を切除しました。組織(?)検査では浸潤性がんと考えられると言われたものの、後日病理検査の結果が出てみると、周辺の乳腺組織は通常の乳腺症だが、しこりは良悪判断が困難な境界病変、との説明を受けました。別の病院に行けばがんと言われることもある、とのこと。実際に複数の病理医の見解もまちまちだったようです。最終的には「がんではない」というよりも「がんとは断定しきれない」ということで、追加の乳腺切除手術を受け、とりあえず治療は終了しました。
患者の側からすれば、がんを宣告されなかったことはもちろん喜ばしいのですが、限りなく黒に近い灰色でありながら、後はどうなるか様子見、という感じでなんとなくすっきりしません。これ以上の対応は再発した場合のことで、がんと断定できない以上それが妥当で患者にとっても好ましいことなのかもしれませんが、後で「やっぱりあれはがんだった」ということになった時に、(質問1)少しでも「あの時点でこうしておいた方がよかった」ということはないのでしょうか。
主治医は、今回がんと診断された場合でも対応に大きな違いはない、と言っていました。ちなみに私は20代後半から右胸にしこりを意識し、何度となく検査を受け「良性」「乳腺症」ということで、年1回程度の検診を受けてきました。母も20代に線維腺腫を経験し、5年ほど前には乳がん手術を受けています。これらのことや今回の検査で、私の乳腺組織はかなりクセがあり、今後(再発でなくとも)かなりの確率で乳がんを発症すると思われますが、(質問2)そういった事実を踏まえて特に気をつけるべきことはあるでしょうか。以上2点、お忙しい中恐縮ですが、ご意見を伺えれば幸いです。「乳癌の疑いが高いと生検を受け、その診断が限りなく灰色で、境界病変といわれた。かえってその診断が中途半端で気にかかる。そして今後の対応についてどうしたらよいか」という内容のご質問です。 まずさしあたってのことですが、検査で発見されたしこりがその生検で十分に切除されているか、端にしこり(腫瘍細胞)が残っていないかが問題となります。その点はご質問の中になかったので、もし聞いておられないのであれば主治医の先生にお聞きください。もしきれいに取りきれていて、かつそれがガンでなく境界病変であれば、基本的に経過観察となります。経過観察の仕方は施設で異なりますが、マンモグラフィー、エコー、MRI などの検査になります。検査頻度も施設によって異なりますが、最初は3ヶ月程度で検査することが多いかと思います。診断の困難な境界病変は優秀な病理の先生でも診断に関して意見の分かれるところがありますが、実際には異型乳管上皮過形成などの病変のこと(乳腺増殖性病変)をさします。欧米ではこれらの病変を持っている方では、そういう病変がないとされる方の何倍(1.2から5倍)かの割合で乳癌発生率が高いとされています。またお母様が乳癌とのこと、やはり乳ガンの高危険度群になります。今後はどうするかですが、1.きれいに切除されているか確認すること 2.切除した腫瘤が万が一悪性の性質があるのであれば、腫瘤近くに再発する可能性があるので、今後も定期的に乳房の検査を受ける 3.悪性の性質を帯びていなくても異型乳管上皮過形成などの境界病変は両側乳房に多発することがあるので、やはり両側乳房の検査を十分にうける などの対応があります。いずれにせよ主治医の言われるように数ヶ月後に検査するのであれば悪性の性質を帯びたものでも進行した乳癌の状態になることはまずありません。(文責 福間)
【No.1117】 02年09月03日 みや
男性の胸のしこり主人(28歳、肥満気味、お腹がぽこっと出ていますが硬いです。)が胸のしこりと痛みを訴えまして、質問メールさせていただきました。私が触った感じではしこりは両胸に感じられ、言われてみれば左の方が若干大きいかな?という感じです。すごく痛い、というわけではなく、うずくような痛みだという事です。考えられる病気として何があるでしょうか? 若いので心配しています。お手の空いている時で結構ですので教えてください。よろしくお願いします。
28歳、やや太りぎみの男性の方で、両側乳房のしこりが気になるとのご質問です。一番多いものは女性化乳房というもので、男性ホルモンと女性ホルモン(男性でも少し分泌されています)のバランスが崩れるときに出現します。原因としては薬剤性が多く、肝機能障害、原因不明なもの(特発性)などが言われていますが、まれに副腎などの腫瘍の影響で生じる場合があります。腫瘍性でなければ、薬剤性であっても薬剤中止にて1ヶ月程度で軽快します。しかし男性でも非常にまれに乳癌などのしこりができる場合がありますので、気になるようであれば乳腺専門外来を受診してください。(文責 福間)
【No.1116】 02年09月02日 I.Y.
ホルモン療法についてホルモン療法についてお尋ねします。49歳、ステージU、6月温存手術、腫瘤径3.5センチメートル、ER(+)、Pgr(+)、リンパ郭清はしませんでした。術後、放射線照射23回、追加5回、計28回です。術後、生理が2回ありましたが、2回目は経血量が少なくなっていました。(術前4か月位は少し多かったように思います。) 3回目は朝1回微量にあったかと思われることが3日間続きました。その後、遅れてなるということはありませんでした。3回目(?)から5日後にソシゲーン、5ーFU錠を内服するようになりました。もし3回目が急になった閉経ということならば、ホルモンを必要とする腫瘤が無くなったためと考えられるのでしょうか。そうであれば薬を飲む必要はあるのでしょうか。以上よろしくお願い致します。
49歳女性で、乳房温存術後ホルモン療法を受け、生理が不順になってきているとのことです。49歳という年齢は生理が不順になること、人により閉経であってもおかしくはない年齢でもあります。しかし術後3回目の生理の量が少ないからといって閉経であるとは決められるものではありません。また閉経後であっても、今服用されている薬は、乳房以外のところに検査で見つけられないような微細ながん細胞が存在する可能性が否定できないため、服用を続けているものです。閉経後だからといって微細ながん細胞がなくなることはありません(今必ず小さながん細胞の芽が残っているというわけでもありません)。(文責 福間)
【No.1115】 02年09月02日 Y.M.
悪性葉状腫瘍について私(40歳女性)は、右胸に鶏卵大のしこりができ、エコーなどの検査を受けましたが、細胞検査だけがクラス3で、乳がんの確定診断には至りませんでした。そこで、術中迅速病理検査で、ガンであれば乳房切除ということで、手術をうけました。結果、ガンではなく葉状腫瘍だったので、腫瘍だけをとりました。後日、詳しい細胞検査の結果、悪性葉状腫瘍だということがわかりました。主治医の先生の話では、「悪性」というのは再発するので、予防のために乳房切除をしたほうがいいと言われました。そこで、悪性葉状腫瘍についてもう少し詳しく教えて下さい。乳房切除はすべきでしょうか? よろしくお願いします。
乳房の腫瘍は、ミルクをつくり乳首までそれを運ぶ乳管上皮などの上皮からでてくる腫瘍と、そのまわりをつつむ脂肪、線維など(間質といいます)からできる腫瘍にわけられます。葉状腫瘍はその両者の腫瘍が含まれる混合型の腫瘍です。悪性葉状腫瘍とは、まわりの組織(間質)からでてくる腫瘍が悪性の性質をもっているものです。報告により異なりますが、葉状腫瘍の10〜20%は悪性とされています。悪性のものであれば血行性の転移(肺など)を起こす可能性があるとされています。治療法は、基本的に外科手術で、また腫瘍切除のみでは乳房内で再発する(多発)可能性があるので乳房を大きくとることになりますが、標準的な治療法は乳房全摘術となります。多くの場合、リンパ節転移はありませんので、検査で明らかな転移がなければリンパ節郭清はしないことが多いと思います。乳房全摘をすることには当然抵抗があるかと思いますが、同じ乳房全摘をするといっても、現在内視鏡手術により、小さな目だない傷から乳房を全摘しシリコンバックにて再建する方法もあります。(文責 福間)
【No.1114】 02年09月02日 M.A.
セカンドオピニオンは必要でしょうかはじめまして。既婚出産歴なしの28歳女性です。1年前の5月に大学時代からあった右胸のしこりが気になり、職場が病院ということもあり、放射線科で触診、マンモグラフィ、エコー検査を受けて、特に腫瘍というものではなく、乳腺症と診断されました。その後、年に1回は検診を受けた方が良いと本に書いてあったので、今年の6月ごろ再度同じ病院で検診を受けました。去年の右胸のしこりは問題なかったのですが、左胸乳首の右横と左横の位置にころころとよく動く16oと12oの腫瘍が2コ見つかりました。自分では全く気づかなかったので驚きましたが、触診とエコーの画像では、「良性で線維腺腫です」とのことでした。マンモグラフィは乳腺症があるのでわかりにくいとのことで、撮っていません。つい先日ですが、3ヶ月後の8月に再度検診を受け、「大きさも変わってないし、診断名は線維腺腫でいいでしょう、このまま半年後にまた様子を見ましょう。」といわれました。こちらのHPを拝見すると、普通は細胞診までされるようですが、私は一度も細胞の検査をしていません。主治医は、「今の状態では細胞の検査はしなくてもいいです、したいなら別ですが。」といわれていました。主治医のいうとおり経過観察を続けていれば大丈夫でしょうか? それともセカンドオピニオンを求めた方がいいでしょうか?
28歳の女性でころころ動く乳房腫瘤があり、エコーでは線維腺腫と診断されたとのこと、臨床的には線維腺腫だと思います。しかしそれは確率の問題で、限りなく良性であるとは思われますが、100%悪性でないと言い切れるものではありません。悪性であることを否定するために3ヶ月経過をみたわけだと思いますが、大きさが不変だとのこと、さらに悪性である可能性が低くなっているのだと思います。その場合には6ヶ月後に経過をみることが多いかと思います。細胞診を施行するかどうかに関しては、医師により考えが異なると思います。心配であれば主治医の先生と相談され、3月後に再検することも1つだと思います。(文責 福間)
【No.1113】 02年09月02日 こっこちゃん
タモキシフェンと放射線治療について51歳の主婦です。2年前に温存+同時再建の手術をうけ、ホルモンレセプターがプラスだったため、タモキシフェンを服用しています。その後3×3×5週 計45Gyの放射線治療をうけました。TAMについておたずねします。服用後一年半の間、生理がきちんときておりました。最近になってようやく数ヶ月に一度のペースになりましたが、生理があるというのはお薬が効いていないのではないかと心配しております。お薬の効き目と生理の関係について教えていただけないでしょうか? それと放射線の後遺症だと思うのですが、術側の皮膚がかさかさして、薄い皮がめくれている状態です。(まるで指についたセメダインが剥がれるようです。)ずっとお湯で流すだけで、ほんのたまに泡立てた石鹸でそっと洗うくらいなのですが・・・。特に脇の手術痕と乳首のあとが(乳首はとりました)ひどいのです。何か薬とか、ローションとか、クリームとか、オイル等ぬってもいいのでしょうか? 手入れの方法を教えてください。これはいつかはおさまるものなのでしょうか? 再発との関係はあるのでしょうか? お教えくださいませんでしょうか。お願いいたします。
TAMに関してはTAM服用中に生理があっても決しておかしくはありません。ですから質問者のかたのみが特別効いていないということはないと思います。それとは別に乳がんと婦人科の癌(子宮体癌,卵巣癌)は関連がある場合があり、またTAMでは子宮体癌の発生率がやや上昇するのではといわれています。定期検診のつもりで年1-2回の婦人科検診をお勧めします。放射線治療に関しては、どうしても脂分がぬけたりし乾燥気味になります。保湿を心がけることが大切だと思います。また年数がたてば(2年を越えたころから)症状が軽快してくることが多いかと思います。(文責 福間)
【No.1112-1】 02年09月02日 H.K.
炎症性乳ガンについて炎症性乳ガンについてお尋ねします。39才、既婚、5才の娘を一人持ちます。現在炎症性乳ガンと診断され、一回目の抗ガン剤(エンドキサン1000mg,アドリアマイシン100mg)を先週の火曜日に投与しています。その前日には生検のため組織の一部を取るオペをしました。そのオペで取った細胞からは癌が死滅してしまい、培養に失敗したと聞きました。
1. 培養に失敗する事はあるのですか?
2. その結果、抗ガン剤の感受性はわからないと言われましたが、炎症性乳ガンに良く効くと言われている治療法は?
3. ホルモン感受性のある癌らしいのですが、ホルモン療法は具体的にどういう風にするのか? ちなみに、私は先週ホルモン剤を一回注射しました。
4. 温熱療法が効くと聞きましたが、本当でしょうか?
5. 免疫療法として活性リンパ球療法を受けようと思いますが、問題点は?
左脇のリンパに2つくらいのしこりがありますが、他の臓器への転移は今のところ見あたらないと言われました。予後が悪いとされるこの炎症性乳ガンを完治した人がいるのでしょうか? 居れば是非とも紹介していただきたいのです。地方に住んでいるので炎症性乳ガンの患者そのものが少ないので、同じ患者さんもいません。治ると確信を持ちたいのですが・・・。抗ガン剤の感受性試験をしている病院というのは、熱心に乳がんの治療に取り組んでおられる施設だと拝察します。ガン細胞の培養が失敗することもあり、またある程度大きな乳がんでは、採取した部位の乳がんが死んでいて培養できないこともあります。小さいお子さんをお持ちで、なおかつインターネットなどで炎症性乳癌についていろいろ調べられて不安になっているかと思います。基本的な治療法は、乳房そのものに対する局所療法(放射線治療など)を行う場合もありますが、全身の治療がもっとも重要となります。全身治療をしながら乳房の病変もあわせてよくなればと、基本的には治療としていい方向に進んでいるといえます。現在使用の化学療法も、もちろん標準的な治療法といえます。もし奏効しなくても、乳癌の化学療法には多くの選択肢ができました。またハーセプチンなど、以前の抗癌剤とまったく異なる機序の薬剤も出てきました。治療が奏効する可能性は高くなってきていると思います。それ以外には、乳房にいく動脈を通して抗癌剤を注射する動注療法があります。以前には治らなかった炎症性乳癌も5年を越えてお元気な方もいらっしゃるようになりました。希望をもって治療してください。私がインターネットを通じてご紹介できる炎症性乳癌の方はいらっしゃませんが、あけぼの会やソレイユの会など、多くの患者会があります。そこに問い合わせてみてはいかがでしょうか? 温熱療法、リンパ球療法に関しては私は詳しくありません。(文責 福間)
【No.1112-2】 02年09月05日 H.K.
炎症性乳ガンについて(2)返事有り難うございます。明日から2回目の抗ガン剤の投与です。1回目の投与後は、炎症部分はひとまわり小さくなったように思えるものの、そう劇的に小さくはなりませんでした。ちなみに、私の場合、ハーセプチンは+1で適応できないと言われました。動注療法はどの施設でも可能なのですか? ちなみにインターネットで調べたところでも予後の成績が良いとされていましたので、明日にでも主治医に相談しようと思っています。また、主治医を通して、隣県の乳ガンに詳しいとされる先生にも指導を受けております。生活の質などを考えると、「大学病院は入院の期間も長くなりがちでなかなか自宅に帰していただけないのではないか? 検査、検査で動きが遅いのではないか? 」などど心配し、結局一刻も早くと、主人の勤めている病院に入院はしていますが、臨床試験などに参加すると良いとされているこの炎症性乳ガンは、やはり大学病院でないと駄目なのか?と不安になることもあります。ちなみに私の住んでいるのは石川県です。近隣で良いとされる施設をご紹介ください。あけぼの会やソレイユの会にも問い合わせしてみたいと思います。
申し訳ありませんが、石川県で私が頭に浮かぶのは、金沢大学付属病院・外科くらいしかありません。ただし、動注療法に関しては、市民病院や赤十字病院等の総合病院であれば、可能と思われます。(文責 籾山)
【No.1112-3】 02年09月08日 H.K.
炎症性乳ガンについて(3)ご回答有り難うございます。今入院しているのも総合病院なので動注療法は可能だそうです。しかし、動注療法に関しては主治医は「抗ガン剤の効きを充分考慮して考えましょう」ということでした。また、「抗ガン剤に比べて、生活の質が保てない」と言われました。5才の娘の事を考えると長期の入院はなるべくは避けたいのですが、このままで良いのでしょうか? 治療成績からすると、手術の前に動注療法をすると良いとネット上でも書かれていたのですが、私の場合は抗ガン剤(エンドキサン1000mg,アドリアマイシン100mgを3週間に1回)×4コース後、手術の予定でいるそうです。もちろん、抗ガン剤の投与によって赤みの部分もひとまわり小さくなり、パンパンに腫れていた左胸もだいぶ柔らかくなってきました。痛みも一ヶ月前に比べれば2割ぐらいになりました。抗ガン剤の効き方については主治医の先生も「この調子でいこう!!」と言うくらい効いているようにも思いますが・・・。ただ、予後の成績を見るにつけ心配になっています。また、抗ガン剤を投与する前に吐き気をとめるためとステロイド剤を大量に使っています。今後このステロイド剤の副作用は考えなくてもいいのでしょうか?
現在入院中で、施行している化学療法が奏効しているようですので、そのまま続行すべきでしょう。ステロイド剤の副作用は、主治医が充分考慮していると思います。(文責 籾山)
【No.1111】 02年09月02日 H.O.
乳ガンの手術について今年3月頃、左胸の一番脇のしこりに気づき、今月になりマンモグラフィー、超音波、細胞診断の結果、レベル5で1*1.5cm大のステージ1の乳ガンであると診断されました。「乳首から6cm以上外側で、リンパ節に腫れもないので温存できる。乳首を中心に扇状部分切除をする。乳房が一回りは小さくなるが」との説明です。その場では何も考えられずに帰宅しましたが、不安でいっぱいです。
・ ほとんど脇の下とも言える位置で、それほど大きくないのに乳首から扇状に切る必要性はどんなものなのですか? 腫瘤のまわりを円状に切除する方法は不可能なのでしょうか? 放射線治療を前提として考えています。
・ 入院期間は最低どのくらいなのでしょうか?
・ リンパ節郭清をすると、リンパ浮腫などの後遺症があり治りにくいとも聞きますが、絶対郭清は必要なのでしょうか? 他に方法はないのでしょうか?
わからないことばかりです。よろしくお願いいたします。左乳房の腋の近くのI期乳がんの手術に関するご質問です。ご指摘通り乳房温存術にもいろいろな手術方法があり、またリンパ節をどうするかで手術の組み合わせが何通りかあります。乳房切除をどれぐらい行うかは、乳がんがどれぐらいの広がりを持つかで判定いたします。乳房には乳首から15-20本ほどの乳管が乳房の端に向かい拡がっています。乳がんは1つの乳管から発生するのですが、乳がんの種類により乳管に沿って広く分布する場合があり、その場合には扇形切除を選択することとなります(なお一側乳房で乳がん多発する場合には、多くは乳房全摘術を施行します)。リンパ節切除に関しても、以前から行われているように腋窩リンパ節をできるだけ多く切除するやり方(LevelI,II,III)から、半分程度の切除(Level I)まで、切除量は様々です。Level I,II,III切除の場合には浮腫の発生率は高かったのですが、最近は必要でなければ以前ほど切除をしなくなりましたので、浮腫の発生率は低いと思います。しかしリンパ節郭清後に腋のつれ、痛みなどの症状を訴える方が多くいらっしゃいます。最近、乳がんが一番転移しやすいリンパ節(前哨リンパ節)を色素や放射性同位元素で同定し、そこに転移がなければ数個のリンパ節郭清ですまし、残りのリンパ節切除をしなくて良いだろうという考えがあります(前哨リンパ節生検)。治療法として十分な長期成績が出た手術法ではありませんが、日本でも徐々に取り組まれてきています。入院期間は手術法により異なります。1泊2日から10日まで様々です。これからも検査があるかと思いますが、主治医とよくご相談下さい。(文責 福間)
【No.1110】 02年09月01日 oka
乳房再建後のリスクについて2年ほど前に30歳で、非浸潤乳癌により右胸の皮下組織を全摘しました。現在、再建方法について悩んでいます。背中やおなかの筋肉組織を使った再建法と、シリコンを使った再建法があると聞いたのですが、
1. 背中やおなかの組織を使った場合、術後や将来(老後)、筋肉等をとったことによる運動障害や何らかの後遺症はないのでしょうか?
2. シリコン等の人工物を使った場合、再発の発見に支障をきたす恐れはないのでしょうか? シリコンの下に局所再発する可能性はきわめて低いという話は聞いたことがあるのですが、何%くらいの確率なのでしょう? 肺や胸骨、背骨のレントゲンをシリコンの影がうつったりして、検査の邪魔になったりしないのですか? 骨シンチやCT、その他の検査についても気になります。(また、問題があるとして、撮る角度を変えれば大丈夫とか、その程度の問題でしょうか?) シリコンの発ガン性や危険性は現在ないと言われているそうですが、本当ですか?
3. また、再生医療による再建も将来ありえるとは思うのですが、日本で現実に実現するのに、あと何年くらいかかると思われますか? 5年、10年程度じゃどう考えても無理でしょうか? 再生医療再建が現実に行われた場合のリスク、利点は、どんなものが考えられるでしょうか?
ご解答よろしくお願い致します。前回の病理組織型が、非浸潤性乳管癌であったならば再発のリスクは低いと考えてよいでしょう。再建についてですが、自分の筋肉を使えばその分傷が増え、後遺症もゼロとはいえません。またシリコンは、ご指摘の通り、その後の検査の支障になることがあります。どちらの再建法も一長一短であり、絶対に良いと言い切れる方法は有りません。形成外科の担当医とよく話し合って、ご自分で納得のいく方法を選択して下さい。また、乳房に対する再生医療は、現段階では現実性はありません。(文責 籾山)
【No.1109】 02年09月01日 A.T.
再発予防に経口抗癌剤は適切ですか?義母が乳がんの診断を受けて以来このホームページをいろいろ参考にさせていただいております。義母は2月下旬に左乳房部分切除手術を受け、4月15日から抗がん剤治療をはじめました。62歳、腫瘍の大きさ1.5センチ、リンパ節転移5/17、ホルモンレセプター陽性です。抗癌剤の種類はファモルビシン、エンドキサンです。それを3週間おきに4クール行い、7月下旬からは自宅近くの乳がん専門クリニックに通院しております。教えていただきたいのは、経口抗癌剤の服用についてです。
7月29日の採血ではCEAは2.4、CA15-3が35.7、BCA225は67.3、サイログロブリンは110.9、FT3が3.7、FT4は1.68、TSHは2.567とでたのが、8月7日の時点でCA15−3が43になっていたそうで、今後、経口抗癌剤の服用も考えられるということでした。経口抗癌剤の服用については生存率、副作用、医療費の事など疑問に思う事もありますし、患者本人も、次の検査結果次第で今後の治療方針を決めなければならず、心痛致しております。
このような状態で、
@どのような経口抗癌剤の服用が考えられるのか?
Aどのような副作用が起こるのか?
B後遺症はあるのか?
C転移は、実際、どのような状態なのか?
Dほかの治療法は考えられるのか?
現在はタスオミンDとセファランチン錠1mgを服用中、放射線治療は今のところ延期中です。よろしくお願い致します。リンパ節転移が5個ありましたので、標準的な治療法である抗ガン剤注射を、やはり標準的な期間受けられたと思います。腫瘍マーカーの1つであるCAがやや上昇傾向にあることで、主治医もいろいろ悩むことと思います。その場合にはもちろん注射の抗ガン剤を種類を変えるか、あるいは同じ抗ガン剤の注射を行う方法もあります。しかし明らかな転移巣が画像検査で見つからない場合には、抗ガン剤の副作用も考慮し、経口の抗ガン剤投与も選択枝の1つとする場合があります。抗ガン剤には5FU系の抗ガン剤が用いられますが、現在はエンドキサンなどを併用する経口抗ガン剤の併用も試みられています。また経口抗ガン剤は欧米で認められなかったことが問題とされていましたが、カセシタビンは米国で発売されていますし、またTS1(胃ガンなどで現在は使用)など新たな薬剤が発売されています。副作用は注射の5FUと同じで爪の黒ずみなどがあげられますが、現在市販薬剤で強い副作用はあまりありません。最初にもかいたように主治医もいろいろ考えています。相談すればいろいろ違った視点で考えることができると思います。(文責 福間)
【No.1108】 02年08月23日 くりてんまま
マンモトーム生検後40歳で2人の子供がいます。超音波と超音波下針細胞診の結果、おそらく線維腺腫であろうとの診断を受けていた1cmの腫瘍について、先日マンモトーム生検を受けました。非常に柔らかいしこりだったため、数分で吸引することができたそうです。つきまして、2点お聞きしたい事があります。一つは、先生が吸入した組織を見せてくださったのですが、それは組織という感じではなく、試験管に入った血性の透明な液体でした。先生が、「線維腺腫とは感じが違う」とおっしゃっていたことに不安を感じています。看護婦さんが、「とても柔らかいしこりだったから、組織だけでなく血管も傷つけてしまったかもしれない」とはおっしゃっていましたが・・・。組織検査で血性の液体が吸引された場合、どのような病変が考えられるのか、教えていただけないでしょうか。二つ目は、検査を受けた側の乳房にかなりの内出血が起きてきたことです。しこりがあった場所は紫色に、その周囲は黄色っぽい色に変色しています。腫れはありませんが、時々チクチクした痛みを感じます。これは放っておいてもいいものでしょうか。次の外来までかなり日があるため、心配を払拭できずご相談申し上げました。ご多忙のところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。
ご質問の内容では、推測の域を出ませんが、
1. 超音波上は、1 cm の線維腺腫と診断したが、乳管内乳頭腫や嚢胞など、実際は線維腺腫ではなかった。1cmの病変の診断は大変です。
2. 血性の液体はホルマリンに血が溶けたもので、切除された病変そのものではなかった。線維腺腫は、通常見た目には白っぽい組織に見えることが多いのですが、血管を傷つけて出血が多いとわかりづらいかもしれません。
などが、可能性としてはありそうですが、あれこれ悩むより結果を静かに待って下さい。内出血は、いずれ吸収されます。放っておいてもいいものです。(文責 緒方)
【No.1107-1】 02年08月23日 K.M..
線維腺腫の生検についてはじめまして。30歳独身の女性です。10年程前に乳首の奥にしこりがある事に気付き、F病院の外科を受診しました。当時受けた検査は、触診、マンモグラフィー、超音波の三つで細胞診はありませんでした。当時の検査結果は「1.5センチの楕円形の良性の線維腺腫」という事でした。ただ、このままだと「場所的に将来妊娠した時に支障があるかも知れない」(乳首の奥なので)と言われ、いずれは摘出しなければ・・・と思っていました。その後一年ぐらいの間に、一回りぐらい大きくなったのですがそのままにしていて10年経ちました。ここ一ヶ月ぐらい、生理に関係なくずっとチクチク痛みがあったので、一週間前に成人病センターの乳腺外科を受診し、エコーを見ながらの細胞診をしました。その際、先生が「形がでこぼこしていて気になる・・・」とおっしゃていたのですが、昨日の結果が出て、「2センチ強、クラス1〜2の間の線維腺腫」という事でした。先生は、「今すぐどうなるという事でもないので、経過診察にしましょう。」とおっしゃられたんですが、私としては、10年前より多少大きくなり、形も変わっている事もあって、生検を希望している事を伝えました。生検のデメリットをお伺いしたところ、私の場合、乳輪に沿って周りを切る事になり乳管を傷つけるので、妊娠した場合、授乳が出来ない事もある・・・と言われました。生検を受けるかどうか悩んでいます。先生も一長一短だと言ってました。そこでお聞きしたいのは、
@最初の病院では腫瘍をとらないと妊娠時に支障があると言われ、後の病院ではそのままでも授乳の妨げにはならないと言われました。乳首のすぐ奥に腫瘍があって、そのままだと腫瘍が邪魔になるなどで授乳が出来ない場合と、生検を受けて乳管を傷つける事により授乳が出来なくなる場合とでは、どちらが確率が高いでしょうか?
A手術日が生理前か生理中で、胸が張っている頃になりますが、手術中、もしくは手術後に支障はありますか?(出血が多い、痛みが強いなど)生理の後の方がいいんでしょうか?
宜しくお願い致します。単純には言い切れないところはありますが、一般的には腫瘍の大きさ、性状からそのままにしておいても支障はなさそうです。私も成人病センターの乳腺外科の先生のご意見に賛成です。むしろ、生検で乳管を損傷してしまう可能性が高いのではないでしょうか。小切開による手術ですので、生理の影響は無いと思います。生理の周期を気にして手術日程を組む必要はないと思います。(文責 緒方)
【No.1107-2】 02年09月03日 K.M..
線維腺腫の生検について(2)早速の回答ありがとうございます。もう少し伺いしたいのですが、乳管を損傷した場合について
@ 授乳が出来なくなるかも知れない、というのは母乳が乳房内にたまってしまうのでしょうか? その際、炎症を起こしたり、出口がないため注射器で抜く?ような事をするのでしょうか?
A 授乳が出来なくなる事以外に、乳管が傷つく事で他に起こりうる事はありますか?
何度も申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。乳輪直下のしこり切除による乳管損傷と、それによる影響は?というご質問です。乳頭から15-20本乳管が出ていますが、乳輪の一方からの切開でしこりをとるので、15-20本全部の乳管全てを傷つけるということはないと思います。ですからおそらく授乳が全くできなくなるということはないかと思います。また生じた乳管損傷部分に関して、母乳が乳管内にたまり乳腺炎になったりということは殆ど生じないと思います。その他の合併症としては、手術した直後に損傷した乳管を通して、乳頭から傷の中にたまった血が出てくるといったことがまれにありますが、そういったことは一時的なものです。(文責 福間)
【No.1106】 02年08月20日 H.Y.
母の乳がんについて初めまして。母の事で相談です。4年前に乳癌になり、手術をしています。(左胸切除しました。) 一ヵ月前くらいに骨への10ヵ所の転移が発見されました。すごく痛そうです。今、抗癌剤を3回終わりました。乳癌から骨への転移の場合、あと何年生きられますか?先生はなかなか答えてくれません。本では5年とありますが・・・。メール待っています。お忙しいとは思いますが、お願い致します。
乳がん術後4年目に認めた多発骨転移についてのご質問です。乳がん再発でいろいろとご心配のことと思います。乳がん再発で、今後何年生きられるかとのことです。手術を行って長い時間を経たあとの再発の方が、再発後の生存期間が長いことが知られていますが、再発後の経過は、個人の力、癌の性質(個性)や薬剤が奏効するかで、生きられる期間が異なります。お母様の場合も確定的なことはいえません。主治医も答えにくい事柄だと思います。しかし化学療法を開始して3回終了したとのこと、治療開始後2-3カ月目にはその治療が奏効するかなど、ある程度のことがわかります。担当医に相談されてもいいころかもしれません(お母様がいないときに主治医に相談されるのも良いかもしれません)。(文責 福間)
【No.1105】 02年08月20日 Y.K.
乳腺症について26歳未婚です。4ヶ月ほど前から生理に関係なく左胸に限局する痛みとしこりがあるため、先日外科を受診してきました。触診とマンモグラフィの結果、「乳腺症」とのことでした。私自身乳腺症について知識がなかったため、自分なりにいろいろと調べてみました。そこで疑問がわいてきましたのでお尋ねします。
1.乳癌のハイリスクとして乳腺症の既往歴がありましたが、乳癌と乳腺症の関連を否定されている所もありました。実際としてはどちらが正しいのでしょうか? やはり今後も乳癌の可能性を考えて定期的な検診は必要なのでしょうか? その場合は乳癌の高発年齢ではないので自己検診で十分でしょうか? ちなみに事後のフォローについては今回は何も言われませんでした。
2.マンモグラフィでは分からない腫瘍もあるとのことですが、乳腺の検査の場合はエコーも必須なのでしょうか? 実は最初はエコーも行う予定でしたが、マンモグラフィの結果からエコーは必要ないだろうと言われました。
3.しこりが出来たのと同時期から生理周期が変化しました。今月は18日周期と非常に短くなったのですが、乳腺症と生理は関連があるのでしょうか?
長くなりましたが以上3点について教えていただけると幸いです。お忙しいとは存じますが、どうぞよろしくお願いいたします。左乳房?の痛みとしこりを検査し、乳腺症と診断されたとのことです。まず乳腺症に関してですが、乳腺症に関する質問を多くお受けします。乳腺症に関しては臨床診断による乳腺症という診断と、生検などの手術で採取された組織の顕微鏡検査(病理検査)での診断とでは異なりますし、また国により乳腺症という診断名に対する考え方も違います。家庭の医学などの本や、インターネットで調べると医師により答えが違うことが多いかと思います。触診だけで乳腺症と言われることもあれば、レントゲンやエコーではっきりしたしこりがない(癌を思わせるものがない)ことを確認し、しかし触診で乳腺症と言われることもあります。そのように臨床的に乳腺症と診断された場合には、どういうものが乳腺症だというはっきりした定義はありません。ですから触診やレントゲンなどで乳腺症といわれても、乳がんと直接関連があるとはいえません。しかし生検などでとった組織について病理検査を行った場合は上記とは異なります。今まで乳腺症として一括してくくられてきた組織の中には、”強い乳管上皮過形成””硬化腺症”と診断される病変が含まれてきます。そういう組織を持つと顕微鏡検査(病理検査)で確認された方は、普通の人より乳がんになる割合が高いと欧米ではされています。しかしそういった組織を切らないで画像検査だけで確実に診断する方法は、現時点では知られていません。
臨床と病理検査での乳腺症の定義の違いなどの状況から、今後臨床で乳腺症という診断名をつけるべきか論議のあるところと思います(あなたの場合がそうであるかもしれませんが)。レントゲン写真が非常にわかりやすい場合をのぞけば、20歳女性であればレントゲン検査以外にエコー検査も受けていた方が良いと思います。なお数ヶ月後に再診されるのも安心かと思います。乳腺症だから生理周期が変わったということはありません。(文責 福間)
【No.1104】 02年08月20日 E.O.
乳腺線維腫瘍についてはじめまして。23歳女性です。以前(1年ほど前)に、胸にしこりみたいなのがあることに気がつきましたが、生理前の胸が張ったりすることのひどくなったものだと思い、放っておきました。最近になって、また同じ場所にあることに気づき、2、3日前に病院に行って検査をしてもらいました。触診・レントゲン・エコー・細胞検査(注射で、細胞を取って調べる)といった、一通りのことをしていただきました。細胞検査の結果は来週出るのですが、先生がおっしゃるには、「触診・レントゲンで見る限りでは、ガンではないでしょう。おそらく、線維腫瘍でしょう。ただ、細胞の結果がきちんと出ないと、はっきりしたことは言えません。」と言われました。少し、ホっとしているのですが、触診しただけでも、ガンではないとわかるものなのでしょうか? 検査に行く前に自分で触ってみると、平べったく楕円形のような長細いような形かなぁとわかるぐらいでしたし、見せてもらったエコーの写真も、平べったく、長細いような形で、2センチあるかないかでした。また、線維腫瘍とは遺伝するものですか? 以前、私の母が、(8〜10年ぐらい前ぐらいに)線維腫瘍になって、しこりを取っているので・・・。22日に細胞検査の結果を聞きにいくのですが、母が「結果を問わず、もう1回乳腺外科のある病院で調べてもらいに行ったほうが、より安心するから、行ってみたほうがいいのでは?」と言うのですが、どうでしょうか? 今は、市立の大きな病院の外科に行っています。インターネットで見たり、他の方の「線維腫瘍」などの欄を読ませて頂いたのですが、やっぱり不安でご相談させていただきました。お忙しいと思いますが、よろしくお願いします。
20歳前半の方で、乳房に平坦で細長いようなしこりをふれるとのことです。超音波でも、同様に平坦なしこりを認めたとのことです。お話しからは、20歳の方に多い線維腺腫だろうと思われます。触診ではころころとよく動く特徴があることから、触診だけである程度の推測は可能です。しかし担当の先生は細胞診などの検査結果を待つようにとのことです。ともかく診断を最初から決めつけないで、きちんとステップを踏んだ検査をされていると思います。今度の受診の結果を待たれればいいのではないでしょうか? ただ細胞診で陰性(ガン細胞がない)とでても、100%確定した診断ではありません。多くの場合は数ヶ月後にエコーを行い、しこりの大きさが変化しているか診察することになります。大きさが変化しなければ経過をみることになるのではないでしょうか? なおしこりを持ち続けることに不安を感じる方もいらっしゃいます。その場合には切ってしこりをとる手術や、3mm程度の傷でしこりを削り取るマンモトーム生検を行うことになると思います。(文責 福間)
【No.1103】 02年08月20日 K.T.
つれるような違和感がありますはじめまして、29歳の主婦、子供はまだいません。1ヶ月程前から右胸の上の方、はっきりとした場所は指せませんが、大胸筋の辺りにかけて重いようなつれるような違和感を感じます。お風呂に入った時に肩を斜め後ろに上げた時に感じますが、下着をつけている時や肩を下ろしている時には感じません。実は二十歳の頃から右胸上と脇の二個所にしこりがあり、今年の2月に専門医で超音波検査をしたところ、乳腺症と診断されました。あれから半年、しこりに変化はありませんが、乳がんにこのような症状はあるのでしょうか? 前の検査から半年しか経っていませんが不安です。お忙しいところ申し訳ありませんが、お答えいただけたらと思いメールをしました。どうぞ宜しくお願いします。
1ヶ月前から続く右乳房痛とのことです。特徴的なことは体を動かした時に痛い(体動痛)という症状です。乳房が痛いという症状には、@生理前に乳房が痛い、A筋肉痛や肋間神経痛などの乳房と関係ない、筋肉とか骨の痛み などがあります。身体を動かしたときに痛いとのこと、Aが原因ではないでしょうか? 乳がんの症状としてはそのしこりそのものに痛みという症状はあまりありません。しかしそれ以外にしこりがあるとのこと、ご心配のことと思います。できればもう一度その病院を受診されたらいかがでしょうか。なお同じような質問と回答がNo.994にあります。参考にしてください。(文責 福間)
【No.1102】 02年08月20日 ame
薬の用途について39才、既婚。今年1月左温存手術後、放射線治療。9mm腫瘍、リンパは検査せず。ホルモンは陽性でしたが、妊娠希望のためホルモン治療はしませんでした。2年間は妊娠は禁止されています。その間、自然排卵で受精卵凍結する予定でしたがうまくいきません。婦人科医から フェマーラかアリミデックスを使用したら、良い卵ができるかもしれないと言われました。ネットで調べましたら乳がんの治療薬として出てきました。だとすると、乳がんの私が使用しても、
@エストロゲン・プロゲステロン値が上昇する心配はないのでしょうか?
Aこの薬を使うリスクはどんなことがあると思いますか?
婦人科医にも同じ質問をしましたが、明白な答えはもらえませんでした。また、乳腺医は「受精卵凍結って何かなあ」という感じでした。多くの女性はガンになっても妊娠出産を望んでると思いますが、自分の命も大事です。婦人科医と乳腺医がもっと仲良くお互いを勉強して欲しいと思いました。何か支離滅裂ですが @とAについてご相談させて頂きます。フェマーラ(レトローゾール)、アリミデックスは乳がん治療薬ですが、基本的に閉経後乳がんの治療薬で、39歳で妊娠希望をされている方には適応となりません。
もう1つのご質問ですが、現在乳癌治療は乳腺外科、一般外科医が中心となって診療しています。女性の方を対象にしている以上、更年期障害を含め婦人科のことについてある程度の知識が必要となりますし、また婦人科でも乳がん検診をしていますし、乳がんの知識もある程度は必要となります。現在、徐々に相互の科の交流がなされ、乳腺センターや乳腺専門病院で婦人科医の先生が診療されるなどの試みがなされてきています。(文責 福間)
【No.1101】 02年08月20日 K.S.
術後の治療について40才主婦です。7月10日に温存手術を受けました。大きさは11o、リンパ転移はなし。ER(-)PgR(+)グレード3。断端にはなし。他に転移はありません。9月から放射線、10月下旬からCEF療法6クール、終了後ゾラテックスを2年間と言われています。現在はノルバデックスを朝夕服用しています(5年間)。
@ こちらの都合で間隔があいているのですが、本来はどれ位でするのがベストなのでしょうか。主治医は、「決まりはない、再発予防だからこの程度は大丈夫」と言われました。
A アルコールについて主治医は多少は構わないと言われましたが、ホルモン分泌が盛んになる為、良くないとも聞きます。いかがでしょうか?
よろしくお願いします。乳がん手術後、放射線治療開始時期についてははっきりした規定はありません。しかし術後4ヶ月以降の放射線治療は治療効果が低いという文献もありますが、2ヶ月目開始とのこと、問題はないと思われます。術後化学療法は放射線治療開始時期とのかねあいになりますが、多くの施設では放射線治療終了後になされることが多いかと思います。
アルコール摂取者では乳がん発生率が高いなどのことが言われています。しかしたしなむ程度のアルコールで楽しい気分になり、またそれがストレス解消つながるのであれば良いのではないかと思います。これからCEF療法や、術後検査など長い治療が始まります。たしなむ程度のアルコールは気分転換になるのではないでしょうか?(文責 福間)