No.13205 多発局所再発(リンパ節微小転移1つあり)の抗がん剤後の治療について

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2025.04.23 M.I. 0 Comments

HPNo.13157で質問させて頂き、アドバイス頂いた者です。その節はありがとうございました。その後、TC療法全4回を無事終え、ホルモン療法を開始しています。

・リュープリン3カ月毎

・レトロゾール5年予定(初発の時にタモキシフェン5年服用済みのため、閉経前ですがこちらを処方されたと思います)

これにプラスしてベージニオも2年服用したらどうかと主治医から勧められていますが、海外で、保険適用も無く高額なため、本当に必要かどうかと悩んでいますので教えてください。

HPNo.13157でもご説明しましたが、これまでの経緯を下に記しておきます。

7年前にステージⅠの左乳房温存術+センチネルリンパ節生検(転移なし)を受け、放射線治療30回、タモキシフェン服用5年で再発もなかったため、ホルモン剤服用を終えて安心していましたところ、無治療2年目の今年の定期検査で局所再発が見つかり全摘+腋窩リンパ節郭清(Ⅰ、Ⅱ)をして、検査結果は以下の通りでした。
<7年前の結果>
浸潤性乳管癌、腫瘍1個サイズ1.0cm、ER陽性90%、PgR陽性70%、Her2陰性、Ki67 20%、グレード2、リンパ節転移無し、リンパ管侵襲あり、閉経前

<今回の結果>
浸潤性乳管癌、腫瘍4個サイズ1.5cm、0.8cm、0.7cm、0.3cm、ER陽性100%、PgR陽性90%、Her2陰性、Ki67 35%、グレード2、リンパ節転移有り1/15(600ミクロン)、リンパ管侵襲あり、閉経前 

ホルモン剤2つだけでは不十分でしょうか。選択肢としてあるなら、ベージニオも必要でしょうか。そもそも閉経前ですが、レトロゾールで良いでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

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2025.04.23 0 コメント

貴女のようなホルモン受容体陽性、HER2陰性タイプの乳がんの方で、がんの大きさがとても大きかったり、リンパ節転移がたくさんあったなど、手術後の再発率が高いと考えられる患者様に対して、再発率を下げる追加治療として数年前から「ベージニオ」または「ティーエスワン」を医療保険で使用することが日本では認められました。これらはホルモン治療による再発予防をさらに強化するといった位置づけですが、これらの副作用やコストの問題などがあり、それらを使用するかどうかは慎重に検討する必要があります。貴女の場合、「局所再発した」「Ki67が35%と高い」「リンパ節転移あり(ただし600ミクロンは微小転移の位置づけ)」などが再発リスクを高める因子と考えますが、すでにTC療法を終了している訳ですので、ベージニオまたはティーエスワンを上乗せするかどうかは専門医の間でも意見の分かれるところであると思います。ましてや海外で保険適応のない環境下でそれでもベージニオを絶対に使用する必要性があるかといえば、私見ではありますが「必要なし」と考えます。ただ上乗せ治療としてのティーエスワンは検討に入れてもよいかもしれません。タモキシフェンをすでに5年間使用しているので、リュープリン使用で閉経状態を保った条件下でレトロゾールを使用するホルモン療法は、近年その効果と安全性は十分に認められておりますので私も賛成です。(文責 谷)

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