No.13179 乳房内リンパへの転移について

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2025.02.22 K 0 Comments

浸潤癌ステージ2aのため、右胸全摘手術を受けました。結果は口頭でしか教えてもらえず、覚えているもののみですが、以下のようになります。

・術前の生検結果

ルミナール(どちらも陽性、100%と87.5%)、her2 1+、ki67 20-40%((ばらつきあり)

・術中のセンチネルでは1/2がマイクロ移転(1.4mm)のため脇高郭清なし

・術後の病理検査結果

腫瘍のひろがり40mm、断面陰性、脈管浸潤なし。ただ、乳房内リンパが発見され、大きさ不明ですが転移が確認されました。それによりステージが2bとなりました。

(質問1)

乳房内リンパへの転移と突然言われ、理解が不十分だったのですが、そもそも乳房内リンパとはなんですか? リンパへの転移との認識でステージが上がったと思うのですが、腋窩郭清はしなくていいのでしょうか?

(質問2)

現在オンコタイプdxをお願いし結果待ちですが、主治医からは、その結果に関係なく抗がん剤を勧められています。ルミナールAかBかはあまり関係なく、40代という年齢と腫瘍の広がりが40ミリと大きい(浸潤径は教えてもらえず聞けなかった、術前のMRIでは約2.4cm)ことが理由とのことです。オンコタイプの結果が上乗せ1パーセント以下でも、年齢と腫瘍の広がりからみた先生のご経験による判断に従った方がいいのか悩んでしまっています。まだオンコタイプdxの歴史は長くないと思うのですが、オンコタイプdxの信頼性がわかるデータがあれば教えていただきたいです。

 

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2025.02.23 鈴木 0 コメント

ご質問有難うございます。40代女性で、腋窩リンパ節に微小転移(1.4mm)がみつかり、さらに、乳房内リンパ節にも転移がみつかったため、今後の治療は?というご質問です。

まず、乳房内リンパ節は、腋窩リンパ節とは違う領域の乳房の中にあるリンパ節で、時々、病理結果で確認されることがあります。腋窩郭清の省略については、統一した見解がありません。腋窩リンパ節郭清を行い、今後、放射線照射を行うと、リンパ浮腫のリスクが増加しますので、腫瘍全体の悪性度を考慮して追加するかどうか判断されます。センチネルリンパ節への微小転移だけであれば、リンパ節郭清は省略し、放射線治療、化学療法などを行う、というのが一般的だと思われます。乳房内リンパ節も、センチネルリンパ節に到達する途中のリンパ節ですので、郭清の省略は許容されると思います。

次いで、今後の治療についてですが、40代で閉経前であれば、オンコタイプの結果によらず、化学療法の上乗せ効果が認められています。再発スコアが、0-25の低~中間リスクでも、全体で2.4%の化学療法の上乗せ効果があります。これを上乗せ効果あるとするか、無しとするかは個人の判断です。ただ、この2.4%の上乗せ効果は再発リスクが低めの方も、高めの方も含まれていて、幅のあるグループでの検討ですので、もし、再発リスクが低めに出た場合、化学療法を回避するか、というのは、検討の余地はあるかもしれません。再発リスクを少しでもリスクを減らす、というのであれば、化学療法は必要です。再発スコアが26以上は、データがありませんが、そもそも、リスクが高いので化学療法は勧められると思います。(文責 鈴木)

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