53歳閉経後 浸潤性小葉癌、部分切除、腫瘍1センチ、断端陰性だが近接に非浸潤性小葉がん2こあり、リンパ転移なし、ステージ1、グレード2、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、ki67 20%、オンコタイプdx RS21 9年再発率7%、抗がん剤効果上乗せ1%。
放射線治療の後、ホルモン治療中です。生検では乳管癌だったので部分切除にしましたが、小葉癌だったことと、近接に癌があったことで不安になりました。小葉癌と思っていなく手術しているので、取り残しがあるのではないかと。
オンコタイプdxがRS21とちょっと微妙だと思いましたが、主治医は上乗せ1%なので、抗がん剤は必要ないと言いました。私もできれば抗がん剤はしたくないので、それでいいと思いましたが、どうしても不安が拭いきれず、取り残しがあって、いつか再発すると思ってしまいます。こんな気持ちでいるのなら、抗がん剤を選んだ方がよかったのか、全摘しなおしてもらった方がよかったのか…。このままホルモン治療だけでいいと思いますか? いまからでもした方がいい治療はありますか?
疑心暗鬼というコトバがあります。一つのことをいったん疑い始めるといろいろなことが疑わしく思えてくることですが、今回の貴女の場合も、術後の病理が乳管癌でなく小葉癌であったことで、再発の可能性が限りなく高く感じられているように見受けられます。貴女のケースを振り返るに、1cmの腫瘍に対し乳房の部分切除施行し切除断端陰性、リンパ節転移なし、ホルモン受容体陽性・HER2陰性、オンコタイプDXを施行しており抗がん剤上乗せ1%、との結果に放射線治療と内分泌療法(ホルモン治療)を行っており、一般的に言って治療の選択に迷いは少ないと思われます。確かに小葉癌は乳管癌に比して乳房内に広く多発し術後にミクロのレベルで癌が遺残している可能性がゼロではないと考えますが、それゆえ乳房部分切除のあとは原則的に全例放射線治療を施行しているわけですので、今回も十分に治療がカバーできていると考えます。今のまま内分泌療法を継続して頂くことがベストであると私は考えます。(文責 谷)