No.13166 オンコタイプDX検査を受けるか?

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2025.01.20 T子 0 Comments

はじめまして。44才閉経前。12/5 に左全摘出手術しました。①14mmと②6mmの2つの浸潤性乳管癌でした。
組織所見
①HER2 2+(fish結果待ち)
 Jscore ER 3b、 Jscore PR 2、 A score ER 5+2、 A score PR 2+3、  ki67  49.1%

②HER2 1+
 Jscore ER 3b、 Jscore PR 2、 A score ER 5+3、 A score PR 5+2、  ki67  16.9%

今fish検査の結果待ちで、検査結果が陰性だったらki67が高いのでオンコタイプDX検査が出せますけど、自分で決めて下さいとの事。費用の事もあり、検査をするか悩んでいます。術前から、「顔つきは良くはないから、抗がん剤かもなー」と言われていたので、抗がん剤治療をする事は覚悟はしています(本心はしたくはないですが) 。 一番は予後再発のリスクが少ない治療を望んでいます。例えばオンコタイプDXの検査結果が、再発リスク中間だとして、抗がん剤治療を受けない選択をして、もしも再発転移が出て、抗がん剤治療を受けとけば良かったと後悔するのは嫌です。あと、もう一つ教えて欲しい事は、オンコタイプDX検査をして、その再発スコアに応じて抗がん剤などの薬の種類や強さなど、それぞれの検査結果で変わってくるのでしょうか? それとも抗がん剤治療をするなら、オンコタイプDXの検査をしてもしなくても、薬の種類や強さなどは変わらないのでしょうか? 教えてください。よろしくお願い致します。

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2025.01.20 須田 0 コメント

オンコタイプDX検査の適応となる患者さんは、早期・ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陰性またはリンパ節転移1~3個陽性の条件で、①「腫瘍が大きい」、②「ホルモンレセプターの発現が弱い」、③「増殖のスピードが速い」、④「リンパ節転移がある」といった、化学療法をした方が良いのではと迷う方々です。オンコタイプDXの一番の目的は、化学療法が不要な患者さんを見つけ出すことだと考えられています。この検査では化学療法の必要性を完全に判定できるわけではありません。

貴女の場合、リンパ節転移の情報がありませんので、転移無しとして、HER2が陰性であればki67が高いので、③によりオンコタイプDX検査をした方がよいと思われます。あくまでも化学療法が不要の根拠となる検査です。オンコタイプDXの検査の適応となる患者さんで化学療法が必要な場合、RS(再発スコア)の点数に関わらず、リンパ節転移の無い症例では化学療法のレジメンはTC療法(ドセタキセル・エンドキサン)で十分との報告があります。因みに、抗癌剤のレジメンの種類や強さ(再発リスク抑制効果の大小・有害事象の多少)については、HPNo.13152を参考にしてください。

化学療法を行うHER2陰性乳がんに対する各レジメンの再発リスク抑制効果の大小、及び有害事象の多少を比較したものが、乳癌診療ガイドライン(2022年)に掲載されています。

貴女の病気の情報を一番よく分かっている主治医と相談の上、納得のいく治療を選択してください。(文責 須田)

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