1.5センチほどのしこりがあり、細胞診でクラス5と診断されました。現在、子宮内膜症のチョコレート嚢胞があり、ジエノゲストを服用しています。乳がんについては、まだ詳しい検査はこれからなので、タイプなどはわかっていないのですが、このままジエノゲストは継続して服用しても大丈夫なのでしょうか? 細胞診をしてくださった乳腺外科の先生に聞いたら、かかっている婦人科の先生に聞いてもらったらということだったので、婦人科の先生に聞いたのですが、「心配なら中止してもいいんちゃうかな?」という曖昧な回答だったため、どうしたら良いのか悩んでいます。
乳がんの詳しい検査はまだなので、一般論としてお話しします。乳がんの治療に生理を止める治療があります。ですから、ジェノゲストで生理を止めていることは乳がんにとっても良いことかもしれません。しかし、実際に乳がん術後に使われる薬はゾラデックスやリュープリンといったいわゆるLH-RHアゴニスト製剤で、ジェノゲストは使われませんから、あまり効治療果はないのかもしれません。一方で、乳がんの多くは黄体ホルモン受容体を持っていいますから、黄体ホルモン製剤であることジェノゲストを使うことは乳がんを進行させるのではないかとも考えられますが、薬の添付文書にはそのような注意事項は書いてありません。また黄体ホルモン剤を乳がんの治療として使っていた時代がありますから、黄体ホルモン剤単独は乳がんには悪影響はないのかもしれません。この辺の話が明確でないので、婦人科の先生の話も乳腺外科の先生の話もイマイチはっきりしないのだと思います。止めなければいけない理由もないし、続けた方が良いという理由もないというところですが、生理を止めているというメリットを考えると続けていても良いように思います。そして、貴女の乳がんがER.PgR陽性乳がん(Luminal Type)だった場合、内膜症の治療と乳がんの治療を兼ねて両側卵巣切除を考えてはいかがでしょうか。(文責 清水)