No.13138 術後の化学療法上乗せについて

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2024.10.29 W 0 Comments

化学療法すべきでしょうか? よろしくお願い致します。
 ︎病理検査の結果は以下の通りです。
組織型:solid type、組織学的グレード3、核グレード3、浸潤径 7×6×8m乳管内進展 浸潤径+乳管内進展巣 9×9×8、PT1B、組織学的波及度:f脈管侵襲 y0   V0乳頭側断端 (−) 切除断端   (−)  n (−)  sentinel  (0/1) ER >90 PgR >90 HER2  Score1+ 陰性 、ki67 40%程度
オンコタイプDX結果 : RS35 9年再発率23% 上乗せ効果 15%以上
 
1) オンコタイプの結果、抗がん剤が推奨される再発高リスクということになりました。浸潤径が8ミリで、リンパ転移なしのステージ1であっても、抗がん剤は必ずやるべきでしょうか?
2)9年再発率の23%というのは相当高い数字でしょうか? 80%とか90%と出る人もいるのでしょうか?
3)抗がん剤をしたのとしなかったのと比較すると、生存率はどのくらい差が出るものでしょうか。
 
どうぞ宜しくお願い致します。

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2024.10.29 須田 0 コメント

1)RS(再発スコア)35

1人1人の乳癌の組織に含まれる21個の遺伝子の像を調べ、0-100までの「再発スコア結果」が記載されます。貴女の結果は35で、31以上が高リスクということですので、化学療法の上乗せをお勧めします。

2)9年再発率(乳がんが再発するリスク)23%

手術後に標準治療としてのホルモン療法のみを5年間行った場合に、癌が再発する確率が記載されています。80%とか90%とかは見ない数字です。

3)上乗せ効果 15%以上

ホルモン療法に加えて化学療法を行った場合、その再発リスクをどのくらい下げられるかを示します。無再発生存が増加することになりますが、数字での生存率の比較はわかりません。

オンコタイプDX検査は多遺伝子アッセイの検査の1つで、癌の性質をみる検査です。浸潤径・リンパ節転移無・ステージⅠ等の臨床データーを合わせて治療方針を決めるより、さらに個別化する根拠となりうる有効な検査で、ホルモン療法のみでよいか、化学療法を追加するのが良いかの意思決定に使われます。貴女の場合はホルモン療法に化学療法の上乗せが推奨されます。主治医と相談の上、納得のいく治療を選択してください。(文責 須田)

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