No.13103 オンコタイプDX結果を受けた際、冷静に判断する為に (HPNo.13097)

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2024.07.29 匿名 0 Comments

No.13100(HPNo.13097)の者です。言葉を選びながら丁寧かつ現実的なご回答にいつも感謝致します。とても参考になり有難いです。

1)私が化学療法を上乗せされる場合、予想される抗がん剤治療や薬剤名がわかれば教えて下さい。事前に効果や副作用・サイクル(期間)等を調べて判断しやすいように出来ればと。

2)私のようにPgR10%未満の低発現による(her2+やKi67:14%以上ではなく)ルミナールBの方は、乳がん全体の何%程いるのでしょうか?(とても少ないように感じています)  また、その該当者はホルモン療法の効き目があまり良くないかもとの事で、やはり予後はルミナールAと比較し、不良なのでしょうか。

3)先生の知見やご経験上では、オンコタイプDX低リスク者が化学療法を上乗せした場合、恩恵はあるように感じられますか? またはその逆(心身に悪影響)? ズバリ低リスク者に対し、先生はどのようにアドバイスされていますか。

4)化学療法の上乗せに深く迷う場合、ホルモン療法をとりあえず開始し、数ヶ月・数年後に(ホルモン療法中断・ダウンタイム後)化学療法を開始するのは、あまり意味がない、もしくは効果が薄れるのでしょうか。そもそも可能なのでしょうか。 また可能な場合、ホルモン療法のダウンタイムの目安を教えて下さい。

いつも複数質問させていただき誠に恐れ入ります。術式判断時と同様に今回の判断が予後に関わるかと思うと、冷静かつ慎重に後悔のないよう判断出来ればと思っております。宜しくお願い申し上げます。

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2024.07.30 清水 0 コメント

1)貴女の場合、化学療法を上乗せするメリットが小さいので、デメリット(副作用)の少ない治療が選択されるのではないでしょうか。そうなるとホルモン療法にTS-1という経口の抗がん剤の内服を追加するというのが一つの選択肢になります(厳密には保険適応になりませんが…)。あとは、副作用(脱毛や吐き気など)を厭わないので少しでも再発転移の可能性を低くしたいというのであれば、TC療法(Docetaxel+Cyclophophamide)、AC

療法(Adriacin;Cyclophosphamide)などが候補になります。

2)乳癌全体では、ルミナル Bの方が一番多いと思います。ルミナル Aは増殖速度も遅く内分泌療法がよく効くことから予後は良好です。ルミナル Bは、ルミナルAに比べれば予後不良です。

3)Oncotype Dx低リスクの方に化学療法を追加することはほとんどないのでわかりません。また、Oncotype Dxの検査施行例はまだ少ないですが、Oncotype Dx低リスクでホルモン療法のみを行なった方で、化学療法を追加すればよかったと後で後悔する例は経験ありません。したがって、Oncotype Dx低リスクの方には上乗せ効果がなく、副作用が強い化学療法はお勧めしていません。

4)そのような事例は稀であり、お答えするに値する情報はありません。

蛇足ですが、最後に一言、貴女の病理所見(浸潤径が4mm)であれば、Triple Negativeでもガイドライン上、化学療法は推奨されません。(文責 清水)

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