No.13095 ホルモン陽性乳がんの再発時の治療について

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2024.07.19 匿名 0 Comments

現在50歳で、30歳台前半の初発時の乳がんが、腸骨や脊椎などに多発性の骨転移として再発しました。 初発時は部分切除手術と放射線治療を行い、センチネルリンパ節陰性、遠隔転移なしで、ホルモン陽性のため、術後にリュープリンによるホルモン治療を5年ほど実施し、挙児希望で終了しました。再発時の腸骨の組織診で、ERレセプター陽性98%、PgR98%、HER2は0、Ki67は15%であり、初発時の検体と同じ組織像とのことでした。再発時のPET検査で骨転移以外に転移はありませんでした。現在、骨転移の治療として、疼痛原因の腰椎1か所に放射線治療済、麻薬等で疼痛コントロール中、ランマーク120mgを月に1回注射しています。ホルモン値が閉経前レベルだったので、リュープリン11.25mgを3か月に1回注射し、タモキシフェン20mgを1日1回服用中です。再発直後は歩行困難でしたが、治療により現在は軽い外出が可能です。

診療ガイドラインを参照しました:

「卵巣機能抑制を行い,CDK4/6阻害薬と非ステロイド性アロマターゼ阻害薬の併用療法」が標準治療、「卵巣機能抑制とタモキシフェンの併用療法」は弱く推奨となっていました。また、「 CDK4/6阻害薬併用と内分泌療法(単独)の選択に際しては,それぞれの益と害に関して説明のうえ,患者の希望を考慮して決める」との記載もあります。

質問:

主治医にCDK4/6阻害薬の投与について伺ったところ、「現在の治療で腫瘍マーカーが低下している」「白血球数が少ない:今月2800、先々月2300」の点から、CDK4/6阻害薬は処方なしでした。整形外科の担当医は、「治療は有効で腰椎の白さが増えており、このまま経過観察」との意見です。

自覚症状として骨転移の痛み(が鎮痛剤の切れ目に発現)の程度が軽減しないこと、病気を増悪させずにホルモン治療をできるだけ長く続けて歩ける状態を維持したいことから、 CDK4/6阻害薬の併用を強く希望したほうがよいのか悩んでおり、ご助言いただけますと幸いです。なお治療費の保険補完があり、経済的な理由は考慮不要です。

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2024.07.19 石川 0 コメント

現時点でホルモン療法が功しているようなので、効きが悪くなってきたらCDK4/6阻害薬併用するのが一般的です。相乗効果を期待して、なるべく早くCDK4/6阻害薬を併用する選択も可能ではあります。ただし副作用も強いので、また奏功するかどうかもわからないので、主治医としては慎重にならざるを得ないのです。どちらがいいかは施行する前にはわかりません。患者さんがその点を十分に理解・納得して希望されるなら、主治医は承知してくれるはずです。(文責 石川)

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