No.13008 再発後の治療について

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2023.12.14 tomo 0 Comments

62歳女性 4年前に乳癌を発症し、トリプルネガティブ・リンパ節転移Stage2bで右全摘・リンパ節郭清の手術を行い、抗がん剤、放射線治療も行いましたが、元々白血球減少症のため、抗がん剤治療は予定の半分で強制終了になりました。昨年末再発、骨盤他骨転移・リンパ節転移で、現在は延命の抗がん剤治療(隔週で、パクリタキセル60%減量・アバスチン、丸山ワクチン併用、後エンハーツ予定)を行って、地元のガンセンターに通院しています。通常腫瘍マーカーの検査は行わないとのことですが、再発から1年経つので、希望して検査してもらったところ、10月に213、285、昨日は298でした。CEAは3-5で肺や肝臓への転移はないとのことです。CA15-3があまりに高すぎると思うのですが、主治医は特に…とのことです。この高値はどのような状況を意味して、何か治療方法はあるのでしょうか。子宮系の可能性はありますでしょうか。ご教示いただきたく、よろしくお願いします。

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2023.12.14 清水 0 コメント

乳がんの術後に腫瘍マーカーを調べることは推奨されていませんが、転移再発した場合には、その時点で腫瘍マーカーが高値になっていれば、腫瘍マーカーの値が治療効果の判定に役立つので、採血が推奨されます。腫瘍マーカーの値は、貴女の体の中のがん細胞の総量を表しています。しかし、腫瘍マーカーの値は、腫瘍量が少ないのに高かったり、腫瘍量が多いのに低かったり、その方のがんの特質によって違いますから、その絶対値でものを言うことはできません。実際貴女の場合も、CA15-3は高値なのにCEAは低値ですよね、このように一人一人のがんで異なるのです。今言えることは、現在貴女の体の中にはがん細胞があります。たくさんあるか少ないかはわかりません。今体の中にあるがん細胞の量とCA15-3の値は平行して動きます。ですから、10月の時点でどのくらいのがん細胞がいたのかはわかりませんが、12月の時点でCA15-3が少し上昇したということは、体の中のがん細胞が増えたということです。しかし、このくらいの数値の変化(213->298)がほんの少しがん細胞が増えただけなのか、非常にたくさん増えたのかはわかりません。もし10月と12月にCTで大きさの確認できる転移巣があれば、その大きさの変化と腫瘍マーカーの値の増加量を当てはめて、貴女の場合CA15-3がこのくらい上昇していれば、体の中で腫瘍はこのくらい増大しているのだと考えることができます。うまく説明できなくてすみません。要するに、転移再発時の腫瘍マーカーはその相対的な変化によって治療効果の判定に用いるもので、絶対値でないということです。(文責 清水)

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