ルミナールAタイプ、閉経前、50代、温存手術後、放射線、ホルモン療法10年で、タモキシフェンを1か月飲みました。2、3年後か5年後くらいにAIに切り替え予定です。飲み始めて翌日から頭痛、頭痛はその後も時々出て、我慢はできるが、不快な程度の頭痛が一日続くような状況です。その後、下腹部痛が一週間続き、その後痛みが出なくなりました。一か月飲んで上記の副作用を主治医に伝えたところ、トレミフェンに変更になりました。頭痛の頻度が少なくなり、他の副作用も出ていません。薬剤師に聞いたところ、「トレミフェンは閉経後適用や、再発時に増量しての使用が多い、初発はタモキシフェンが第一選択なので、トレミフェン選ぶ人は少ない」とのことでした。
1)トレミフェンは子宮内膜、内臓脂肪増えない等、タモキシフェンと比較してメリットあるのでしょうか、頭痛が出るとしても、タモキシフェンのメリットはどういったところでしょうか。
2)ホルモン療法の副作用は半年ほど様子を見て、収まる可能性もあるらしいので、薬の変更の判断は1、2か月では早いのでしょうか。
3)このまま初発でトレミフェンを使うと、再発時には薬を変えてタモキシフェンやAIにすれば問題ないでしょうか。
4)ホルモン療法中は血液検査、肝機能のモニタリングは必須でしょうか。主治医からは特にまだ聞いていません。
よろしくお願いいたします。
確かに薬剤師さんが言われるように、「トレミフェンを初発時に使用することは少ない」ことは事実です。効能には「閉経後乳癌」と書かれているので、文言通りに説明したと思いますが、タモキシフェンもトレミフェンも抗エストロゲン剤(SERM)ですので、作用機作から考えて閉経前の方にも効きますし、個人的には効果を確認しています。
タモキシフェンには色々な副作用がありますが、内服して早期の副作用として頭痛と眩暈が2~3%位に有り、程度は色々ですが長期服用で治まることはほとんど有りません。私もその場合にはトレミフェンに変更しますが、トレミフェンでもごく僅かに頭痛・眩暈がある方もいます。トレミフェンもSERMなので、子宮内膜増殖の可能性があり、婦人科での経過観察は必要だと思います。
再発痔の治療はもっと多くの選択肢がありますが、初発の補助療法のように限度があるわけでは無いので、副作用のあるタモキシフェンは外して考えるのが普通です。
SERMには、肝機能障害や血小板の減少等投与を中止しなければならないような副作用が稀にあるので、採血検査は数ヶ月に一度必要です。(文責 久保内)