長文恐れ入ります。どうぞよろしくお願いいたします。
既往歴・・2021年2月 右乳がん全摘手術(T1bn0m0 ステージ1 浸潤8ミリ×7ミリ ルミナルA ki67 10% オンコタイプ17)
47歳女性。タモキシフェン服用中。9月末より、腰椎の骨の痛みを覚え、その部分を押したり曲げたり反ったりすると特に痛みを感じ始めました。日ごとに痛みは強くなっていき、11/6にPETCTと、腰椎部分のMRI(造影剤あり)を施行。結果は以下となりました。
〈PETCT所見〉L2椎体上部終板下に硬化像(硬化性変化)を認めます。有意なFDG集積は無く、その他の骨に硬化像はみられないことから良性所見と考えてもよさそうです。そのほか遠隔転移を疑わせる異常集積は指摘できません。
〈MRI所見〉L2椎体上縁部にT1強調像、T2強調像ともに境界不明瞭な径7ミリの低信号域がみられます(CTでの硬化像に一致)。拡散強調像では異常信号を示さず、造影にても有意な増強効果はありません。強く骨転移を疑う所見ではありません。
という結果でした。質問です。
1)自分で痛みを感じるほどの骨転移であれば、画像上何か分かるはずでしょうか? 病変が小さくてPETにも写らず指摘されなかったのでは? この骨硬化所見が数ヶ月後には実は骨転移と言われるのでは?等と、毎日痛む度にネガティブ思考から抜けきれません。
2)また、今回PETでも集積なく、造影ありのMRIまで受けた私は、骨の痛みは続いたとしても、今の時点で骨転移を心配することはないのでしょうか。
痛みを感じる骨転移は、通常は骨シンチグラフィやPET+CTで検出できるはずです。現時点では骨転移と診断されないので、あなたの腰痛がどうして起こっているのかは、整形外科医の診断を仰ぐべきです。是非PET+CTとMRIの画像をコピーしてもらって、整形外科を受診して下さい。その痛みがL2椎体の所見で説明できるのか?その痛みに対する治療はどうしたら良いかを考えるべきと思います。
また骨に限らずどの部位の転移も、それ相応のサイズにならないと転移陰性と診断される可能性は否定できません。この病変が今後どうなって行くのかということは、画像での経過観察しか無いと考えます。現時点では「転移では無い」と診断されているのでしょうから、それを信じて経過観察してもらって下さい。(文責 久保内)