No.12972 今の治療方法について

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2023.06.29 ヒロ 0 Comments

20年前に乳がんが見つかり、これまで3回手術し、そのあと3年前に4度目の再発をしました。肺とリンパに転移が見つかり、今はベージニオ+フェマーラ内服治療を続けて、5月でちょうど3年になります。実は3月に主治医が定年退職し、新しい主治医に変わりました。今まで4週に1度の診察(血液検査のみ)と、3~4カ月に1度のCT検査をしていましたが、新しい主治医に代わってからは、診察は2カ月に1度、CTは次回半年後です。もう再発転移しているので短期間の定期検査は必要ないのでしょうか?
「CT検査では小さな癌を見つける事は出来ない」と言われましたので、早く癌が見つかっても急ぐ必要がないという事なのでしょうか? 以前、今の薬に耐性が出来た場合の治療について、こちらで相談質問した時に、こちらの先生は、フェソロデックス+ベージニオもしくはイブランス等、フェソロデックス中心の治療を勧められるという返答でしたが、今の新しい主治医はアフィニトールかTS-1に変えるという事です。
またベージニオの副作用に関しては、100mgを50mgと減量する方法よりも、100mgを3週間飲んで、1週間休薬する方法が良いとの事でした(全体の量はこちらが多い為という理由です)。
色んな治療方があり、さらに2人の主治医の治療方針が違う事から、こちらの先生の意見をお聞きしたいのですが、
1)血液検査・診察や、CT検査は何カ月おきにするのが良いのでしょうか? 再発転移しているので、今となっては早期発見は意味がないのでしょうか? また癌が大きくなるには何年もかかると言われていますが、再発後の癌の大きくなるスピードは速いのでしょうか?
2)ベージニオ副作用(下痢または赤血球減少)の対処ですが、減量するよりは3週続けて1週休薬の方法が良いのでしょうか? 1週間の休薬中には癌が大きくなったりしないのでしょうか?
3)耐性が出来た時、今の主治医提案のアフィニトールやTS-1はどうですか? TS-1は投薬と休薬を繰り返し、最長1年とありましたが、1年しか使えない薬ですか? もしも1年しか使えないなら、1年後にはすぐに次の薬を変えないといけない薬ですか? 1年しか使えない薬だとすると、使うメリットが無いように思えますが、何故TS-1を使うのでしょうか? 使うメリットはあるのでしょうか? また、脳や骨の転移も心配です。
4)CT以外の検査としては、MRIは意味がないと言われました。やはりCT以外の検査としてはPETが一番良いでしょうか?

主治医が変わり、治療方法も変わり、質問が沢山になり申し訳ございません。宜しくお願い致します。

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2023.06.29 清水 0 コメント

1)新しい再発治療を始めたときは、その効果を見るためにこまめにCTなどの画像検査を行いますが、効果が確認できて状態が落ち着いていれば、その間隔を空けることも可能です。その間隔は転移の状況、主治医の考え方で異なります。”転移再発の早期発見は意味がない”というのは原発手術後の経過観察での話で、そのために、現在の手術後のガイドラインでは定期的な画像検査(CTなど)は推奨されていません。転移再発の場合は、その治療の効果を確認しなければいけないので、転移巣を確認できる検査(CTなど)を定期的行う必要があります。がんが大きくなるスピードは様々で、早い場合もゆっくりしている場合もありますから、これも一概には言えません。あなたの経過からは、あなたのがんはゆっくりしているがんのように思えます。

2)ベージニオの副作用の対処法は、原則として薬剤に規定されている減量基準に従います。それによれば投与量の一段階減量ですが、副作用の状況や程度によって他の方法による対応(3週投与1週休薬など)を考慮します。1週間休薬することがどのような影響があるかはわかりませんが、1週間の休薬で次の治療コースにいけるのであるならば、休薬しないために副作用が軽快せず休薬期間がさらに長くなってしまう場合よりは治療効果は大きいと思います。

3)CDK4/6阻害剤(ベージニオ、イブランス)を使った後、増悪した場合に行う治療は何が良いかは、現在わかっていません。ですから医師よって対応は様々で、何が正解かは分かりません。手術後から現在までどのような治療をしてきたか、あなたが何を求めて治療を行うのか、主治医とのコミュニケーションは取れているのかなど、様々な因子で決めていかなくてはいけません。現在の状況のように標準的な治療が終了してからの治療選択のためには、主治医の提案した治療の一般的なメリット(治療効果)、デメリット(副作用)をよく聞き、他の治療法があるのかを聞き、最終的にあなたが判断しなければいけません。TS-1投与期間が1年というのは最近保険収載された術後補助療法としての投与期間であり、転移再発治療にはそのような制限はありません。なぜTS-1を選択したのかは、主治医の先生に聞いてください。蛇足ですが、BRCAの遺伝子検査は受けられましたか? BPCA1/2遺伝子の変化が見つかる確率は10人に1人くらいですが、もし見つかればリムパーザという薬の選択肢があります。

4)転移再発の診断のための画像検査は、転移再発部位によって最適な検査法を考えます。肺とリンパ節であればCTがBestだと思います。PET-CTは保険適応にしばりがあるため、いつでも簡単にできる検査ではありません。(文責 清水)

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