No.12912  トリプルネガティブ乳がんの再発予防について

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2023.01.22 T 0 Comments

昨年6月の検診で乳がんが見つかり,ステージ2a, トリプルネガティブでした。7月から半年間、化学療法(EC+ドセタキセル)、その後12月に左乳房全摘しました。結果は、「非浸潤性乳管癌の遺残約2センチまでの広がり、わずかに浸潤癌が残る」という結果で、完全奏効とはなりませんでした。この場合、今後、再発・転移の可能性は高いのでしょうか? また、主治医からは、今後は経過観察と言われましたが、再発予防の治療はないのでしょうか? よろしくお願いいたします。

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2023.01.22 須田 0 コメント

トリプルネガティブの患者さんで、手術前に化学療法を行った後、残存病変がある患者さんは、再発のリスクが高いことは知られています。CREATE-X試験(日本・韓国)によると、ホルモン受容体陽性、またはトリプルネガティブの患者さんに係らず、腫瘍が術前化学療法で遺残した場合、カペシタビン(ゼロ―ダ)を追加することで再発率が低下することが報告されています。更に、その後2つの欧米の研究により、追加のカペシタビン(ゼロ―ダ)の有効性が示されております。

トリプルネガティブ乳癌の術前化学療法後に腫瘍が遺残した場合、カペシタビン(ゼロ―ダ)を追加することが推奨されております。主治医に相談の上、検討されてはいかがでしょうか。(文責 須田)

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