ご回答いただきありがとうございました。その後8月1日に主治医の診察があり、7月28日の骨シンチの結果が増悪しており、CT上肝臓に一ヶ所2㎝位の薄い影があるようで、経口抗がん剤等ではどうかと質問してみたのですが、経口抗がん剤では、あまり期待できないと思われるので、病状の進行が早く、8月7日から入院し、初回のアバスチン+パクリタキセルをすると治療方針が決定しています。主治医には、アバスチン+パクリタキセルは、術後使用したFEC・タキソテールより副作用もきつくなく、母の年齢でも可能だと言われいますが、現在の所、我慢できないような強い痛みや食欲不振等もなく、転移告知前と変わらず生活できていますが、抗がん剤をすることによりQOLが下がることや、副作用により余命が短縮されるのではないかと不安です。下記質問にご回答いただけれれば幸いです。どうよろしくお願い致します。
1)75歳以上の転移性乳がんで、アバスチン+パクリタキセルは、どのような病院でも普通に使われているのでしょうか?
2)術後使用したFECのような間隔でできる抗がん剤で、転移性乳がんに期待できるものはないのでしょうか?(自宅から1時間程かかる病院で、一週間に一度通院するのもかなり厳しいと感じています。)
3)現病状では、一番期待できる治療法は、アバスチン+パクリタキセルだと思われるでしょうか?
4)アバスチンは、一般に全生存期間改善のエビデンスは弱く,無増悪生存期間改善で有効と評価されますが,本当にリスクを上回る有用性があるか、よく検討した方がよいと言うような情報があり、米国では乳がんに対する適応が削除されたと言うことですが、この件に関しての見解をお聞かせください。
1)乳がん専門病院(乳腺科または乳腺外科、乳腺センターの標榜がある医療機関)なら行っています。
2)投与量を少なくしたり、投与間隔を長くしたり、また別の抗がん剤投与も考え得るとは思います。それは患者さん側と主治医側の相談で決めることだと思います。
3)現病状では、アバスチン+パクリタキセルが、life-threateningな肝転移には一番期待できる治療法のひとつだと考えます。
4)おっしゃる通り、アバスチンは全生存期間改善のエビデンスは弱く,副作用も重篤なものがあったので、米国では乳がんに対する適応が削除されたわけです。日本では有効例の報告もあります。今のところ、効くかどうかはやってみなければわからないので、どの抗がん剤でもそうですが、個別に期待できる効果(奏効率)と有害事象(副作用・リスク)を天秤にかけて検討するということになります。(文責 石川)