No.12819 トリプルネガティブ の術後治療について

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2022.06.14 匿名 0 Comments

トリプルネガティブの術後治療についての相談です。

・術前:トリプルネガティブ 、浸潤径浸潤性乳管癌(充実型)、浸潤直0.6cm、グレード3、stageⅠ、明らかな脈管侵襲は認めない、BRCA陰性

・術中(センチネルリンパ節生検):転移なし

1)現在、病理検査結果待ちです。主治医からの事前の説明では、浸潤径が1cmを超える場合は、抗癌剤治療でTC3カ月、超えない場合は、再発リスクを考慮し、経過観察または前述の抗癌剤治療を推奨とのことです。浸潤径が1cm以下の場合、浸潤径以外にどのようなことを考慮し、抗癌剤治療の推奨有無をご判断されることになるのでしょうか。(再発リスク要因とされるグレード、年齢、脈管侵襲、リンパ節転移などでしょうか。) ご回答の先生でしたら、私の場合、どのような術後治療を行うことをご提案されますか。抗癌剤治療が推奨される場合には、治療方法はTC3カ月が妥当ですか(類似のケースで他の治療方法をやっておられる方もいらっしゃるようでした)。

2)HPNo.12770のQ&Aでは、「トリプルネガティブ ステージⅠの再発率は20-30%、標準的な補助療法により再発率を半分程度に減少できる」とありますが、このデータをどこかで参照することはできますか?(他の英サイトで参照した補助療法の効果はもう少し低い数値でした。) ご経験的にも、このデータと再発率や補助療法の治療効果の数値は、実感と大きな相違はないのでしょうか。

結果はこれからですが、どのような結果でも抗癌剤を実施するかについて迷うと思います。上記について、ご教示またご助言いただければと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

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2022.06.14 石川 0 コメント

1)浸潤径が1cm以下の場合、浸潤径以外に、ご指摘のとおり、リンパ節転移状況、脈管侵襲、年齢、、Ki67、組織学的グレード HG,、核グレード NG、BRACA陽性かどうか 等、それに 治療法それぞれの内容・期待される効果・副作用等の説明を受けた後での患者さんの希望を考慮して、相談して決めることが原則です。浸潤径0.6cm、stageⅠ、明らかな脈管侵襲は認めない、BRCA陰性、センチネルリンパ節生検で転移なし ということから、必ずしも アドリアマイシン、系薬剤ン、タキサン系薬剤などの強力な点滴化学療法は必要ないと考えます。

2)HPNo .12770の再発率はどこの文献から引用されたかは調べられませんでした。私自身が手術・治療した腫瘍径10mm未満のStageⅠのトリプルネガティブ乳癌の患者さんで、私の知る限りで、術後放射線療法と経口の化学療法(TS 1 等)は念のため受けてもらいましたが、再発した人は経験していません。いろいろなトリプルネガティブ乳癌の統合データを検討した結果、最適な治療を行えば、生存率はホルモン受容体陽性癌のそれにとても近いという文献(*)もあります。*:”Triple-negative breast cancer: an unmet medical need”,The Oncologist 16 Suppl 1: 1-11.2011(文責 石川)

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