左胸の乳がん、ステージ4で、肝臓、左腋窩リンパに転移があります。1年6ヶ月リムパーザで治療して、腫瘍マーカーca15-3が基準以内で推移していましたが、本年7月に40を超えたため、8月にCTを実施、左鎖骨下静脈付近に腫瘤栓があるとのことで、8月下旬より薬をレトロゾールとページニオ100mgに変更して治療しています。 9月中旬に左鎖骨下静脈付近の腫瘤栓に緩和的に放射線治療をしました。10月初旬、中旬にca15-3を測定したところ、初旬48、中旬68.5となっていました。先生は放射線治療後のフレア現象ではないかと言っていますが、単に薬が効いてないのではないのでしょうか。次回の診察と血液検査が11月中旬ですが、それまで様子を見ていて良いものか心配です。
ご質問有り難うございます。フレア現象は、化学療法、放射線治療、ホルモン療法など、新規の治療を行った場合、一時的に病状、症状が悪化することを指します。本来の病状悪化と区別が付きにくいのですが、現在、再発病変に対して治療をされていますので、以前に比べ、再発乳癌の予後は向上し、使える薬剤も増えてきましたが、①どうしても完治が難しいこと、②治療の選択肢は限られていること、が前提にあるのが実情です。したがって、①慌てず、焦らず、諦めず、②一つの治療薬を大事に使う、③腫瘍マーカーの数字に振り回されすぎない、という考え方が必要になります。前置きが長くなりましたが、今回の件がフレア現象か、病状の悪化かは判断尽きませんが、腫瘍マーカーはあくまでも目安にしかなりませんので、もう少し現在の治療を継続されるのが正しい判断かと思われます。良くも悪くも3ヶ月くらいは現状の治療を続け、腫瘍マーカーだけで判断せず、画像診断と症状と併せて判断するのが良いと考えます。(文責 鈴木)