5年前に母が乳がんを患い全摘しました。そして今年、再発しました。再発箇所は、肝臓と骨です。3か月前から注射とイブランス、その他の飲み薬を使い、経過観察中ですが、再発3か月後の腫瘍マーカー数値が下記の通り、大きく上昇しました。
再発前 再発1か月後 再発2か月後 再発3か月後
CEA: 1.8 2.8 2.7 3.4
CA15-3: 58 75.5 76.8 110.9
お聞きしたいのは以下3点です。
1)CA15-3は乳がん再発の目安であり、高値を示すのは肝や骨などへの遠隔転移した場合だとネットで確認しましたが、値が100を超えたため、母はショックを受けています。100超えは何を意味するか、ご意見を頂けると幸いです(再発したということを示すだけなのか? それとも進行度合いが進んでいるということなのか?)
2)イブランスによって腫瘍マーカー数値が上昇するということは、あるのでしょうか? (ネット調査では、ホルモン療法開始後の数か月で腫瘍マーカーが一時的に上昇することがあると書かれておりましたが、5年前からレトロゾールを使用しております) 乳がん対策の一環で注射やイブランスを使っているのにも関わらず、腫瘍マーカー数値が悪化したのがどうしてもよく分からず、教えて頂きたいです
3)薬の有効性100%ではない(誰にでも効くわけではない)とネットに書かれておりました。イブランスについても同様でしょうか?
ご回答、よろしくお願いします。
1)腫瘍マーカーの値は絶対値ではなく相対的に見てください。同じ転移再発の状況でも、ある人のCA15-3の値は10で、ある人のCA15-3の値は100で、ある人のCA15-3の値は1000もあるということもあります。ですから100を越えたからどうということは言えません。あなたの状況であれば、再発後1ヶ月目の値が5で、3ヶ月目が110.9ということは、この2ヶ月の間に腫瘍の全体量が約25%増大したということです。(例えば1cmの転移が7個あったとすると、同じ大きさの転移が10個に増えたか、7cmの大きさの転移があったとすると、それが10cmになったというイメージです。)
2)転移再発乳がんで内分泌療法を始めたときに、薬は効いているのに一過性に腫瘍マーカーが上昇する現象(フレア現象)が見られることがあります。ですから、腫瘍マーカーが上昇した時(特に治療を始めてまもない時)は、必ず画像検査を行って、病巣が本当に増悪しているのかどうかを確認する必要があります。そして増悪が確認してから、治療法を変更します。
3)はいその通りです。どのような薬も100%効くというということはありません。(文責 清水)