No.12739 乳頭分泌

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2021.10.10 M.N. 0 Comments

はじめまして。54才女性です。1年前に片側乳頭血性分泌がありました。一つの穴からです。マンモグラフィ、エコーでは異常なしで、経過観察となりました。今は下着に黄色のような分泌液がつきます。押したり、絞ると出ます。定期的に検査をしていますが、異常なしです。このように血性から黄色に変わることは何かあるのでしょうか。しこりを作らない乳癌ではないかと心配です。ご教示くださいますよう、宜しくお願い致します。

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2021.10.11 久保内 0 コメント

このような症状は単孔性(血性)乳頭分泌と言って、(良性なら)乳管内乳頭腫などの病変が示唆される症状です。採血した血液を想像して頂くと判ると思いますが、放置しておくと上層部は血清という黄色い透明な液体になります。透明で比較的濃い目の黄色い分泌(で粘調性の高いもの)は、赤くなくても血性だと思って頂いて良いと思います。

この原因疾患には一部には悪性のものも有り、非浸潤性乳管癌(「しこりをつくらない乳癌」;ほとんどがStage0です)もあり得ますが、エコーやマンモグラフィで検出できないほど小さいものもあり、多くは発育速度が遅いので経過観察で良いと思います。

更に検査をするとなると乳管造影や造影MRI検査が有ります。前者は乳輪下に局所麻酔をして分泌孔から微量の造影剤を入れてマンモグラフィを行う検査ですが、造影剤が乳管外に漏れると結果不能の場合が有り、やや侵襲的検査になります。また造影MRIは気管支喘息等のアレルギー反応の強い方や、閉所恐怖症には不向きですし、生理のある方では排卵前の1週間が至適検査時期になること、どちらかというと感度が良すぎて乳管内乳頭腫のような良性疾患でも「乳癌の疑い」とされる可能性があることを十分理解して受けられることを、ご理解下さい。(文責 久保内)

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