45歳です。閉経前乳ガン、初発ステージ1、リンパ節転移なし(温存手術、放射線25回、ノルバデックス服用)から、5年後に局所再発。
リンパ節転移なし、腫瘍径1.5~2センチ、Ki67 60% TC療法にて術前化学療法、全摘手術
現在、リュープリン+アロマシンでのホルモン療法を7年続けています。骨密度低下により、一時は骨粗鬆症圏内に低下し、プラリアを注射しています。現在骨密度は73%です。最近、ABCSG-16閉経後乳ガンのアロマターゼ阻害薬の使用期間についての大規模試験結果が出たそうです。アロマターゼ阻害薬5年投与後、更に追加で2年投与群と5年投与群で、再発率に差がなかったとのことです。
質問ですが
1) 閉経前乳ガンにも、この研究結果はあてはまるのでしょうか。
2) 内分泌療法をあと3年延長することで骨折リスクが上がるとの結果もありましたが、プラリア治療をしている場合はどうですか。
3) まだ閉経していない可能性があります。治療が終了後、卵巣機能が活性化されて女性ホルモンが一気に増えるとリスクが上がるのでは? 生理が再開しても再発リスクは上がらないと聞きますが、それは何故か知りたいです。
1)ABCSGー16の対象は閉経後乳がんの術後治療としてで、アナストロゾール5年間内服後の女性ですので、閉経前女性には当てはまりませんし、相談者さんは局所再発後ですので、この試験の内容とは状況が違います。試験の対象の女性よりは、遠隔転移再発の可能性は少し高いと思います。
2)リュープリン、アロマシンを今後も続行すると、確かに骨密度は低下傾向となり、骨折リスクは上がると思います。局所再発後に、どの程度内分泌療法を継続すべきかは、定まった方針はなく、ケースバイケースで判断しています。治療を終了するか、プラリアと投与することによりその傾向を抑えつつ現在の治療を続行するかは、主治医の先生のお考えがあるとおもいます。よく相談なさってください。
3)内分泌感受性の乳がんですから、内分泌療法を終了後に月経が再開するのとしないのを比べると、月経が止まったままの方が、理論的に考えると再発は少ないはずです。今後、あなたの乳がんが遠隔転移再発するリスクと、長期の内分泌療法に伴う骨粗しょう症のような不利益を天秤にかけての判断になりますね。先ほども述べましたように、主治医の先生とよくお話になってください。(文責 俵矢)