2020年8月 病理組織診断 (抜粋)
C area,32x20mm、invasive ductal carcinoma, scirrhous carcinoma, f, ly+, v-,
nuclear grade 1, margin-, n-
ER(+、score3a, 40%) Pgr(+score3a,20%) HER2 score1+ Ki67 index6%
左乳腺全摘出。核異型2点、核分裂1点、核グレード1です。
リンパ管浸潤を腫瘍周囲の一部に認めますが、明らかな静脈侵襲は認めません。癌の拡がりはマッピングのごとくで、断端に腫瘍は認めません。左センチネル転移なし、nLlにも転移は認めません。
2020年6月、術前ドセタキセル、ピノルビンの化学療法を1クール、癌が小さくなっていないとのことで、8月に手術。主治医は術後のホルモン治療と少なめの抗がん剤を長期に投与の治療方針。術後、体力がなかなか戻らず、化学療法を延ばしてもらっていた。数カ月後タキソール。強い副作用が出たので、1回で止め、その後現在までレトロゾールと補剤。
術後、CA15-3は15~18, BCA104~109 で、今まで5回の検査は推移。5月にCTを撮り、変わり無しとのことでした。
が7月に受診した時、CTをよく見直したら首の影が去年より少し大きくなっているので、9月よりハラヴェンで治療と言われました。写真を見ましたが、本当に小さく肉眼ではやっとわかる程度です。放射線の先生は何も言ってないが、いくら小さくてもそれが大きくなっている事が問題だと。
私は72歳です。体力も無いので再発、転移が確定していないなら化学療法は先に延ばしたいと願っています。よろしくお願いいたします。
ご質問有り難うございます。
術後の経過観察中に首のリンパ節が腫れて、再発の疑いがあるとのことで、化学療法を勧められているとのご質問ですが、画像のみでは何とも言えませんので、化学療法の副作用を考えれば、しっかりと、再発なら再発で、病理診断を行い、診断を確実にすべきだと思います。その上で、どのような治療にすべきか、検討するのが賢明です。一点、もうすでに行われた治療なので、今さらという感じもしますが、術前のドセタキセル+ビノレルビンという治療法は、明確な有効性は示されておりませんし、ホルモン療法と少なめの抗癌剤という治療方針にしても、標準的な治療法ではありません。今後、しっかりと正確な治療を受けて頂きたいと思いますので、セカンドオピニオンなどをお勧め致します。(文責 鈴木)