No.12628 ゼローダ服用について

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2021.03.20 M.T. 0 Comments

トリネガ、リンパ節郭清、全摘をし、パクリタキセル+AC療法+放射線治療25回を終えました。慢性心不全を持っており、EFが39.8です。トリネガで、腋窩リンパ節の転移の数も36個中21個。脈管侵襲も+なので、再発のリスクは高いと思い、ゼローダの服用を望みましたが、主治医からは心臓に負担がかかるのでおすすめしないと言われてしまいました。本当に服用はやめたほうがいいのでしょうか? ゼローダは、再発を遅らせるだけではなく、生存率もあげられるのですよね?

EFは、治療前52ありましたが、抗がん剤で徐々に下がって、3月3日のエコーで39.8でした。主治医からは経過観察を言われていますが、ステージも3Cですし、ゼローダの効果も高いのは知っているので、挑戦したいのですが、やはり心臓に負担がかかりますか?  パクリタキセル→手術→AC療法→放射線。病理検査結果、抗がん剤の効果は1aでした。

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2021.03.20 清水 0 コメント

トリネガ乳がん術後、パクリ→手術->AC->放射線治療後にゼローダを内服したら生存率が上がるというエビデンスはありません。トリネガ乳がんで術前化療(Anthracycline(ACなど)+Taxane(パクリなど))を行った後で手術をして、がんが遺残していた場合にゼローダを内服すると生存率が上がったというエビデンスはあります。ゼローダの副作用としての心障害は、頻度不明の副作用に分類されています。以上のことから考えると、積極的にゼローダをお勧めする根拠はありません(標準治療として推奨できない)が、似た状況で有効だったという報告はあり、ご指摘の通り、使ってみる価値はありそうです。しかし、保険の問題があります。ゼローダの適応は、”手術不能もしくは再発乳がん”なので、術後補助療法という形では使えません(主治医の先生が渋っているのはこの点ではないでしょうか)。保険適応外の使い方をすると、診察代、検査代、薬品代が全て自費になってしまいます。とても難しい問題です。心臓の問題については、使う場合に心機能をしっかりモニターリングしながら使うことで対応できると思うのですが、保険の問題はどうにもなりません。(文責 清水)

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