ご相談よろしくお願い致します。母を失いかけており、信じがたい状況になりました。66歳の母についてお伺いしたいのですが、乳がんに18年前になり右胸を切除、6年前に再発し、骨転移、肝転移であることがわかりました。再発後はトリプルネガティブと診断され、ゼローダ、アブラキサン、ハラベンと、それぞれの抗がん剤の効果がなくなりはじめた時点で、薬を変更してきました。3種類とも効果はあり、がんの進行をとめることができました。現在最後の抗がん剤として、アバスチンとパクリタキセルを投与しましたが、肝臓の数値が徐々に悪化し、AST300台、ALT150、ALP894、ガンマ154に上がり、腹腔内に腹水がたまりました。約500mlで、今はまだ抜けないといわれています。今後は治療法がないとして、別の病院で肝臓のカテーテルの血管内治療を予定しています。ところが、1週間前に血液検査をした際は総ビリルビンが1.2だったのですが、本日(カテーテル治療の5日前になります)に、数値が2.1にあがり、カテーテルでの抗がん剤治療が困難かもしれないといわれてしまいました。腹水はあるものの、母は元気で、従来よりは少ないものの食欲もあり、普通に動けています。ビリルビンが上昇していますが、黄疸の症状もそこまで出ていません。そこでお聞きしたいことがございます。
1) ビリルビンがこのままあがればカテーテル治療すら困難ともいわれていますが、抗がん剤の副作用かが、わかりません。副作用でビリルビンが上昇したという可能性はありますでしょうか。
2) その場合、抗がん剤を使ったカテーテル治療をお願いしたいと思っているのですが、控えたほうがいい可能性もあるのでしょうか。
3) カテーテル治療がだめな場合、ほかに使える抗がん剤や治療法はありますでしょうか。
何卒よろしくお願い申し上げます。
1)ビリルビン上昇の原因として、肝転移の悪化もしくは化学療法の副作用による肝機能低下の二つが考えられます。どちらなのかを判断するのはとても難しいですが、様々な血液検査の結果、CT等の画像検査の結果を参考にして総合的に判断します。
2)ビリルビン上昇の原因が肝転移の悪化と判断されればカテーテル治療(肝動注の事だと思いますが)が選択されますし、肝機能の低下と判断されれば、カテーテル治療は選択されないと思います。
3)Mailにある薬剤しか使っていないのであれば、使える薬剤としては、Anthracyclinを含む治療(AC,EC)、ナベルビン、ジェムザールなどがありますが、現状ではあまり効果は期待出来ず、副作用が懸念されます。お母様のこれから残された時間を如何に辛くなく元気に過ごしてもらえるかを第一に考えるとするならば、一生懸命に副作用に強い薬剤を使って治療することを考えることはかえってマイナスになる可能性もあります。そのことも考慮して主治医の先生と良く話し合ってください。(文責 清水)