10/1に左乳房温存手術を受け、術後病理検査は以下のとおりでした。
(針生検)
・浸潤性乳管がん ・しこり1.6×1.3cm(術前2週間前のCTでは最大2.1cm) ・腋窩リンパ節転移なし
・トリプルネガティブ ・核グレード2 ・ki67値>50% ・ステージ1
※術前化学療法なし
(病理結果)
・浸潤性乳管がん(充実性) ・腫瘍径2.3cm
・腋窩リンパ節転移あり1/5(センチネルリンパ節1/3に微小転移、残り2個はセンチネルリンパ節と一緒に取れたリンパ節)
・脈管侵襲なし ・断端陰性 ・ER陽性、PgR陰性、HER2 +1→ルミナ―ルB型
・組織グレード3 ・ki67値>50%
ステージの話は出ませんでしたが、腫瘍径とセンチネルリンパ節の微小転移がリンパ節転移と看做されていることから、ステージ2bと理解しております。PgRは陰性でしたが、ERが陽性、組織グレードが3だったことから、抗がん剤(TC療法3週間おきに4回)⇒ホルモン治療(ノルバデックス)と放射線治療を平行して実施 という治療計画を提示されました。11月半ばごろからTC療法開始の予定です。抗がん剤についてはACまたはEC療法を提案されると思ったため、TC療法を提案されたのは予想外でした。ルミナールBでTC療法は一般的なのでしょうか? あまり例がないのであれば、セカンドオピニオンも考えております。受診しているのは居住地域のがんセンターです。
ルミナールBですので、ホルモン療法に追加して化学療法を行うことになります。化学療法は、作用の異なる抗癌剤を組み合わせて行う多剤併用療法が主流です。以前より用いられていたCMF療法は、無治療に比較して、24%再発を減らすことが分かっていますが、AC療法は、これと同等と考えられています。更に、アメリカで行われた臨床試験で、AC療法よりTC療法の方が再発が少なく優れていることが報告されており、AC療法の代わりにTC療法を行うこともあります。また、アドリアマイシンより心毒性の少ないエピルビシンを用いたEC療法を行うこともあります。色々な治療法がありますが、主治医の先生と充分ご相談の上、納得のいく治療を選択してください。(文責 須田)