No.12533 ホルモン療法

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2020.10.11 Y 0 Comments

2015年に乳癌全摘手術を受けました。リンパ節転移1個でした。ノルバデックスを4年服用し、体癌検診で何度か疑陽性がでたり、小量ですが出血したりしたので、エキセメスタンに切り替えました。副作用で関節痛はありますが、まだ我慢できる範囲です。この間の血液検査で、ALPの数値が今までの130位から倍の260に上昇していました。1度の上昇では心配しなくてもいいのでしょうか? 最近とは言っても半年くらい経ちますが、胃もたれが続いています。これはエキセメスタンの副作用なのでしょうか? 担当医は、薬をエキセメスタンに変えた時に変わった3人目の担当医です。関節痛があると言うと、「じゃやめたら」と言われます。ホルモン療法は10年と、ずっと言われていたので、急にやめたらと言われると、どうしていいのかわかりません。ずっと10年服用と思っていましたが、ALP上昇も気になるし、胃もたれもあるし、骨粗しょう症の検査では平均の85%位だと言われました。核グレード1、ki-67  30%です。もうすぐホルモン剤を飲み始めて5年半になりますが、副作用もあるのでやめたほうがいいのでしょうか? 転移もとても気になります。

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2020.10.12 久保内 0 コメント

乳癌の術後内分泌療法は、当初2年でしたが、5年に延長され、リンパ節転移がある場合は7~8年とされ、現在では10年を目標としています。それだけ有効な証拠があるので、長く投与することになりました。一方、有効率は10~15%程度だろうと考えられていますので、裏を返せば85%の方は「薬を飲んでいなくても再発しなかった」のか、「薬を飲んでいても再発してしまった」のかのどちらかです。止められるとしても、余り罪悪感を持たなくて良いのではないでしょうか。

ノルバデックス等のSERMでは、子宮内膜増殖等の婦人科的副作用が、アロマシン等のアロマターゼ阻害薬(AI剤)では、関節痛やばね指等の整形外科的な副作用が懸念されますが、他にも様々な理由で投与継続を中止できなかった症例がかなりあります。婦人科の先生から投与を中断勧告される様な場合や、階段の昇降で苦痛が有り生活が困難な場合は当然中止でしょうが、質問を拝見すると、それ程の副作用に見えません。胃もたれへの対処をしてもらいながら、アロマシン以外のAI剤やSERMのフェアストンへの変更等も視野に入れる等、主治医と良く相談なさったら良いと考えます。(文責 久保内)

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