No.12425 ホルモン治療について

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2020.05.15 アクア 0 Comments

2011年2月からタモシキフェン、同年6月からリュープリン、来年で10年になります。2月でタモシキフェン終わりになりますが、6月までリュープリンするかどうかは、本人の意思でと言われました。2月に両方終了したい気持ちもありますが、10年治療する人は、タモシキフェン10年、リュープリン10年と、きっちりした方が良いのか迷っています。現在43歳です。

2010年4月15日右乳房温存手術、 腫瘍の大きさ2.5×1.5×2.4、 悪性度3、 ERエストロゲン 陽性、 PgRプロエストロゲン 陽性、 HER2 -、 増殖率30パーセント、 リンパ節転移あり、 放射線50グレイ、 化学療法SEF、 化学療法PT

 

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2020.05.15 清水 0 コメント

現時点でのevidenceはTamoxifen (TAM)10年、Leuplin (LEU)5年です。どういうことかというと、TAMを10年内服した場合と5年で内服をやめた場合を比較した臨床試験(ATLAS)の結果、10年内服した群の方が10年以降の転移再発が17%少なかったということです。では11年まで伸ばしたらどうか?12年まで伸ばしたらどうか?逆に9年でやめた場合はどうか?については、本当のところはわかりません。しかし、TAM内服0年と2年の比較、2年と5年の比較、5年と10年の比較と全ての比較において長期間内服した群の方の再発率が低かったことを考えると、多分11年、12年内服を続けた場合、それなりに再発率は下がると想像されます。一方で10年以降の転移再発の頻度は、リンパ節転移があった人で年3%程度と言われています。また、子宮体がんのリスクは内服期間に応じて約70%高くなっていますが、子宮体がんが原因で亡くなった人の数に差はありません。おまけでコレステロールを下げる効果があるので、狭心症や心筋梗塞で亡くなる人の数も減っています。この実際に再発が起きる確率と、内服を続けることによって転移再発を抑える確率と、致命的な副作用の確率と、内服を続けることによる時間的経済的負担などを総合的に勘案して内服を続けるかどうかを決めることになります。自分では決めきれないという場合は、ガイドラインに従って10年で(きっちりでなくてもよいと思います)中止したらよいのではないでしょうか。LEUについては、既にガイドラインの5年を超えています。同じように考えてはいかがでしょうか。(文責 清水)

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