No.12415の質問をした者です。お答えいただきありがとうございました。何度も質問してご迷惑おかけすること、大変大変悩みましたが、前回一番教えて頂きたかった1点をどうしても教えていただきたたく、またご相談します。本当にすみません。また前回、あまり経過が長くなってもと思い、省き過ぎてしまったようなので、少し補足で経過を説明させてください。
10年前に3cmのしこりを発見。細胞診で線維腺腫と診断。徐々に大きくなり今年6cm (実際には5.8cm×4.8cm×2cmでした)になったこと、超音波の結果から手術を勧められ、大きな病院へ。そこで超音波、MRI、生検(CNB)を実施。針生検では線維腺腫でしたが、その他の結果や臨床的に葉状腫瘍の可能性を否定できず、先生からは「腫瘍の周りを少し大きくとります」と説明されました。手術直後に「葉状腫瘍ではなさそう」と言われホッとしましたが、病理の結果は、「大部分はFA相当の像が優位」であり、「腫瘤の全体を葉状腫瘍とは解釈困難」だが「一部少量、境界あるいは悪性の葉状新生物を含む非常に稀な腫瘤」、悪性と解釈された部分は、「紡錘細胞が広がりつつあるが、核/細胞異形に乏しく、細胞回転もmitois index=10/10HPP以下」また、「サージカルマージンは取り切れている」とのことで、先生からは「再手術の必要はなし。ほとんどが線維腺腫だから、再発についてそれほど神経質にはならなくても大丈夫。6か月に1回検査しましょう」と説明されました。その時点では複雑ではありましたが、大部分が線維腺腫~との言葉に安心感もありました。しかし徐々に、一部ではあっても悪性は悪性なのでは? 主治医の先生の言葉も解釈次第で悪性の患者に対する慰めや励ましなだけで再発率が低いという意味ではないのかもと思うようになり、更に生検の結果が出る前には悪性だったら乳房全摘と言われたことも思い出し、益々不安が募ってきている状況です。主治医の先生にはもう一度確認したいとは思っていますが、次回の診察まで精神的にとても待てそうにありません。
具体的な今回の質問ですが、私のこの状況の場合、再発率、最終的な遠隔転移(遠隔転移=死 と、とらえています)は何%程度でしょうか? 数字がどうしても難しいようでしたら、例えば境界型と同程度、境界型よりは高いけど通常の悪性よりは低い、あくまで悪性は悪性など、お教え願えないでしょうか? 再発率が人や状況により変わることも、再発率が90でも再発するとは限らない、逆でも再発しないとは限らない、あくまで数字は数字ということも重々理解しています。ただ何か指標がないと、今後の生活、オーバーに言えば人生が決められません。現在、内容も立場も、心身共にとてもストレスのかかる仕事をしており、同居ではありませんが介護の必要な家族もいます。今後何を優先して生きていくのか、本当に今までと同じでいいのか?後悔しないための指標が欲しいのです。どうぞよろしくお願い致します。
葉状腫瘍は、他の良性乳腺疾患とは異なり、良性葉状腫瘍でも局所再発をすることがあります。2015年以後の報告によると、平均観察期間5年での局所再発率は、良性葉状腫瘍でも5%、境界型葉状腫瘍は13.1%、悪性葉状腫瘍で18%となっています。そして、良性葉状腫瘍でも再発を繰り返すと、再発腫瘍は悪性化する傾向があると言われており、再発や悪性化が生じた場合、肺や骨に遠隔転移することがあります。悪性葉状腫瘍は、乳癌と異なり、抗がん剤や放射線療法は効果が見られません。従って、再発を避けるためには、最初の治療である手術については、腫瘍を含めた腫瘍完全切除が重要となります。また、肺や骨等の遠隔転移は、悪性葉状腫瘍で25%に発生し、再発転移後の予後は不良と言われています。貴女のおっしゃる通り、「悪性は悪性で、再発率は人や手術状況により変わることもあり、再発率90%でも再発するとは限らないし、逆でも再発しないとは限らない」ということです。これはその通りだと思います。大事なことは、再発率で一喜一憂するのではなく、実際に行われた生検の手術で腫瘍の完全摘出ができているかどうかです。主治医の先生に疑問点をよく伺って、再度の手術が必要であるかどうか、確認をしてください。もし、生検の手術に不安を感じるのであれば、治療の手術である「乳房全摘+乳房再建」も選択肢の一つです。後悔しないためには、その時代その時代での原則論に従った標準治療を行うことだと思います。貴女の状態を一番よく把握して下さっている主治医の先生と充分なコミュニケーションをとり、納得のいく治療を選択することが、治療にも前向きに取り組めることになるはずです。頑張ってください。(文責 須田)