部分切除後の残存乳房への放射線治療を、ゴールデンウィーク明けから6週間予定しています。放射線治療科の医師の説明で、肺や心臓に放射線が少しかかってしまうため、肺炎や心臓の病気等になる確率が少しはあるが、肺炎ならステロイド剤投与で治るとの説明を受けました。部分切除では再発率を下げるために放射線治療があることは知っていたので、放射線治療のない全摘出にするか悩みましたが、主治医からせっかく部分切除でいけそうだからと勧められて、部分切除を決心しました。しかし、放射線治療の副作用や弊害を聞き、不安が大きくなっています。特に新型コロナウィルスが蔓延している今、放射線治療を行い、肺炎を併発したらどうなるのか心配です。部分切除後の放射線治療は迅速に実施すべきなのでしょうか。急がないと再発する危険性があるのでしょうか。相談にのって頂けると助かります。よろしくお願いします。
手術後の放射線治療は、手術創が治癒した時点で速やかに治療を始めるのが一般的ですが、手術創の治りが悪い場合や、年末年始のお休み、その他、色々な理由で治療開始が遅れる場合があります。治療が遅れるほど、創部の局所再発が増える可能性があり、術後20週を超えると生存率が下がるというデーターもあり、術後放射線治療は20週以内に開始することが勧められています。
新型コロナウイルス感染症については、放射線治療を行ったグループは、一般の人々よりは抵抗力が弱まっている可能性があり、感染すると重症化するリスクは高くなるということが考えられますが、確かなことは不明です。コロナ騒ぎが少し落ち着くまで延期するとしても、術後20週以内には放射線治療を開始した方が良いと思います。誰にとっても未経験の事であり、何とも言えませんが、いつ開始するかは主治医や放射線科医と相談して総合的に判断するしかなく、いずれにしても、納得のいく治療を選択し、頑張っていただきたいと思います。(文責 須田)