術後補助療法での抗がん剤投与について、投与量は標準量に体表面積を乗じて算出されますが、端数処理のガイドライン的なものはあるのでしょうか? 現在EC療法を受けている病院では、10mg単位(エピルビシン)・100mg単位(シクロフォスファミド)で「切捨て」しています。試算すると、この切捨てにより、体重7~8kg(13~14%)少ないケースと同じ投与量になっています。抗がん剤治療中は、体重5kg以上の増減、あるいは10%以上の増減があれば投与量の見直しを行うとしている病院等の記述をネット上でみて、上記単位での切捨てというのは過少投与にならないか、心配になりました。薬剤廃棄や医療費の問題等あるのでしょうが、これで再発予防の可能性を低めてしまうのでは本末転倒と思います。病院側は、RDI85%以上を達成できれば問題ないという考えのようですが、他の病院での実情が分からないので質問させて頂きました。このようなやり方は実際の現場で許容されているものなのか、お聞かせ頂ければ幸いです。宜しくお願いいたします。
ご相談どうもありがとうございます。抗がん剤の過量投与が医療従事者としては一番こわいので、抗がん剤の投与量は、体重をもとに計算した結果、端数の切り捨てを様々な判断によりおこなっております。抗がん剤のアンプルによっても調整可能な範囲が異なります。例えば1アンプルが10mgでのラインナップがあれば、1mgごとの調整は可能です。1アンプル100mgの抗がん剤で1mgを選び出すことは非現実的です。量も不正確ですし、御指摘の通り医療費として1アンプルのうちの99%の抗がん剤を捨ててしまうことを考えると、よろしくないと考えます。過量投与もダメ。誤差が大きいのもダメなのです。より正確に、より安全に、抽出できる投与量をあらゆることを考慮に入れて、投与量は調整されています。病院の先生、薬剤師様の皆様にも、お感じになっていることを情報共有して再確認をおこなうのがよろしいかと存じます。どんなことも納得して進んでいってくださいね。応援しています。(文責 高橋)