2年前、乳がんになり、乳房温存手術をしました。病理結果は、リンパ節転移なし。 浸潤2ミリだった為、放射線治療30回のみの治療をしました。今回2年目の定期検査を行いましたが、マンモグラフィーで石灰化が確認されました。腫瘍があった場所に石灰化が出来ている事、術前も石灰化がハッキリ写っていた事から、乳房内再発なのか気になるので調べたいと言われました。術後で出来る石灰化の場合が多いが、画像からの判別が出来ないと言われております。ですが、石灰化はまだ点のようにしかなっておらず、繋げて測っても約4ミリ程度、ガイド下マンモート生検する事が難しいと言われました。マンモで挟みながらの針を刺すのが困難な場所だと、主治医に言われました。その為、MRIの検査を受けて欲しいと言われ、1ヶ月待ちで検査を受けます。MRIの検査は本当に必要なのでしょうか? 私はガイド下マンモトーム生検をしてくださる病院や先生を探してみようとも思っています。このような例でマンモトーム生検が出来ない事は多いのでしょうか?
乳癌温存術後経過観察のマンモグラフィで、術側の局所に石灰化が生じた場合、局所再発が心配なのは良く理解できますが、はっきり言って焦りすぎだと思います。局所再発以外にも創部には異栄養性石灰化等が生じることもあり、時間の経過で良性と判断できるものもあります。また病態を考えても、最悪の場合でも僅かな非浸潤癌しか想定できないので、一刻を争うようなことではありません。石灰化の形態・分布・広がり等によって対応はそれぞれ異なると思いますが、通常でも穿刺困難な場合があるだけでなく、手術から日が浅いと、瘢痕部の線維化により通常より穿刺がし難い可能性が有ります。それが出来なければ造影MRIを行うこともありますが、MRIはいつ検査しても良いのではなく、排卵前の1週間位に検査しないと偽陽性や偽陰性になることがあり、月経周期の良い時期を選ぶため1~2ヶ月待たなければならないことも多い検査です。小生が主治医だったら、4mm程度の微小な石灰化に対しては、まずはMRIもせず、数ヶ月後のマンモグラフィとエコーの経過観察で様子を見る可能性が高いのではないかと思います。あなたの主治医は一ヶ月後のMRIと言われているなら、その検査をお受けになって、その結果により対応を決められて良いと考えます。(文責 久保内)