No.11888 情報が溢れる時代の良い医者の見分け方(HPNo.11878-2)

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2016.04.23 K.A. 0 Comments

前回の質問にお答え頂き、ありがとうございました。最初の質問と重なる文がありますが、最初から説明させて下さい
毎年乳腺外来で専門医にマンモを含め乳癌健診を受けてきました。1年3ヵ月前、マンモは気にする事も無い、石灰化・触診で何もありませんでした。3ヵ月後、偶然触れただけで気がつくしこり。3ヵ月前のマンモ画像、その場のエコー・触診で「水」と笑い飛ばされ、1年後の健診まで待ってしまい、ステージⅠ しこり1.8cm T1N0M0 浸潤性乳管癌トリプルネガティブ 核グレード3と診断されました。組織診の際、血が止まらず、縫う。手術に備えての血液検査で血が止まらない体質ではないとの結果。帰宅後、色々調べたら、トリプルネガティブは再発や転移の際、打つ手がないと知り、全摘も覚悟。でも主治医は術前化学療法をした後、手術とおっしゃいます。再び調べると、「抗がん剤が必ず効くとは限らない、3割程度、逆に腫瘍が大きくなる患者がいる。手術が遅れる危険性から温存希望以外の患者には勧められない。効かないどころか副作用ばかり強く出る人もいる。体力が落ちてからの手術は危険と考える医師もいる。」ということを知りました。術前化学療法は効果があるか事前に判るから奨励、との意見に対しては、そもそもトリネガの抗がん剤は2種類しかないのだから術後・術前どちらも同じ、腫瘍が消えた後のリンパ節転移も不明で困難になるとありました。

今の在住地は陸の孤島、公共交通機関は何もない。県庁所在地さえ自家用車でなければ行けないが、私は運転できない。唯一東京への長距離バスがあるが、そのバス停に行くのも長時間かかる。地元の人は地元の病院を信頼できず、経済にゆとりのある人は東京に出ています。大きな手術が出来る設備が無いので、事故で重傷の人はドクターヘリで近県に運ぶありさま。私も決死の覚悟で東京の有名(大学病院ではありません)大病院でセカンドオピニオンを受けました。癌発覚前、セカンドオピニンは無駄との批判を目にしたことがありました。癌は標準治療がある上、医者仲間として他の人の判断に意見を言うのを嫌がる、と。この記事を、権威ある人を批判して注目されたいのかな?と信じてなかった。私が見て頂いた医師は、医療系情報に度々取り上げられる有名な方ですが、記事の内容は本当だ、と実感しました。今の主治医を非難したつもりは一切ないのですが、「アンタ要するにバカにしてるんでしょ。田舎の治療が東京よりクオリティが落ちるのしかたないでしょ。田舎で治療できるだけありがたく思え。今の医者が術前と言ってるんでしょ。通ってこれんの?田舎から。」と怒り出してしまい、今の医者でいいのの一点張り。マスコミはセカンドオピニオンを煽っていますが、私はとんでもない失敗をしてしまった事に気がつきました。地元の病院関係者も眉を顰めていました。今の主治医は東京の大学病院から周1位通ってきている方、大学病院の先生に恥をかかせたことになりますが、それでも戻らないと他に病院はありません。

もう一つ気になることがあります。東京の先生は、触診で一発で、「ああ!これは癌だ。間違いない、確かに間違い易いしこりもあるが、癌には特有のモノがある」と言った。ネットで調べると、毎年検査していたのに見逃され、治療が遅れた人が多い。反面、地方都市の小さな病院でも、有名な医者がいて、そこで診てもらうと一発で見抜かれ早期で助かった方もいる。私はマンモ・エコー医療機器は揃い、妊娠経験が無い等リスクファクター、3ヵ月前まで何もなかったのに急にしこりが出現したのに見逃された。組織診の際、縫合しなければならないほどの出血。主治医の腕云々以前に、東京から通っている方なので色々忙しく、予定変更はザラ。手術が終わったらすぐ帰宅。入院している数日間、主治医不在が不安なのです。東京で治療するにはアパートを借りるしかない。田舎の手術や治療ががん難民を作る、の本を読み、莫大な出費もやむなしか?とも思えます。

長文になってしまい申し訳ありません。決して今の主治医や医学界を批判してるのではありません。ただ知りたいのです。どんな名医も初期のしこりを見逃すのはあり得るのか? 前後数日間、主治医不在での手術で安全は保たれるのか? 東京で良い医者を探す術を知りません。主治医は大学病院、セカンドオピニオンも有名大病院、ネットでヒットする病院や医師ばかり。ネットでは臨床経験豊富な街医者は探せません。時間を無駄にしない為にも、今の主治医に手術してもらうべきでしょうか? 同業者同士、お答えしにくいかも知れませんがアドバイス頂けたら幸いです。特に知りたいのは術前化学療法です。抗がん剤は必須なのは納得ですが、温存を希望してないのに術前で大丈夫なのか。診断されてから一か月過ぎ、抗がん剤が効かなかった場合、転移が心配です。

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2019.01.12 0 コメント

インターネットが普及して、必要な情報はどこにいても、すぐにそして十分に得られる時代となりました。我々医師にとっても昔のように、田舎だからその情報がまだ伝わっていない・・・などということはほとんどなくなりました。今貴女にとってに最重要な問題は居住地域の問題ではなく、主治医の先生との信頼関係を得ることができるかどうかだと思います。乳癌の治療は、命に関わると同時に今後長期にわたり行ってゆく必要のあることがらですので、現在の主治医の先生とのあいだに信頼関係が築けないと判断なさったら、万難を排してでも主治医を変えるべきであると私は思います。抗がん剤治療に関しては、組織検査でトリプルネガティブの結果が得られているとのことですので、手術に加え抗がん剤治療を施行することは強く推奨され、それは術前に行うのも術後に行うのも同等であると考えます。病気に加え、いろいろと迷いがあって本当に大変なことと存じますが、今一度冷静に今後の方針を決定なさってください。頑張ってください。(文責 谷)

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