No.11910 手術後の治療法について

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2016.06.15 M.H.  0 Comments

43歳です。手術前診断では 超音波33㎜、骨転移の所見 なし、ダブルマスター 陰性、針生検 硬癌、ER(+)PGR(+)HER2(2+)CXP・n.p 遠隔転移なし、T2N0M0 stageⅡAでした。CEF療法×4回後に左乳房全摘出しました。病理結果は、浸潤径18×11㎜ 乳頭腺管癌+充実腺管癌 核グレード1(unclear atypia2 、mitotic count1) 組織グレードⅡ(Elston&Ellis )f+ s- ly1 v0 切除断端陰性 リンパ節転移陽性(1/18) 化学療法効果判定・Grade 1a ER(+)PGR(+)HER2・3+ Ki67・1.3 でした。術後の治療法てすが、腫瘍の性質が変わったので、ハーセプチン1年とホルモン療法5年と言われました。タキサン×12週は行ってもあまり効果が期待出来ないので積極的には勧めない、放射線治療も再建手術などを考えると積極的には勧めないと言われました。自分としては再発は避けたいので、最善策をとりたいと考えます。ご意見をお聞かせ下さい。宜しくお願いします。

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2019.01.12 斎藤 0 コメント

ご質問ありがとうございます。私のお返事でM.H.さんの疑問が少しでも解消すれば嬉しく思います。少し長くなります。M.H.さんは術前化学療法の後に乳房切除術をお受けになり、化学療法後の乳がんは、大きさ18mm、リンパ節転移1個、ホルモン受容体陽性、HER2蛋白陽性の状態です。今後の薬物療法ですが、以下の理由から、私はタキサン系薬剤+ハーセプチンの併用療法をお勧めします。
①リンパ節転移陽性乳がんに対して術後療法としてアンスラサイクリン(今回術前にお受けになったCEF療法)にタキサンを併用することが勧められる。(ガイドライン:グレードB)
②HER2陽性乳がんには術後化学療法+ハーセプチンが強く勧められる。(グレードA)
この術後化学療法+ハーセプチン療法の臨床試験に用いられた化学療法は、多くがタキサン系薬剤でした。以上の理由により、タキサン系薬剤併用のハーセプチン療法を私であればお勧めすると思います。また、腋窩リンパ節転移1個の方への乳房切除後放射線治療は実践するよう推奨(グレードB)となっていますので、放射線治療をお受けになることも合わせてお勧めいたします。ただし将来再建手術をご希望なさる場合は、再建後の合併症の危険性を考えると放射線治療は勧められない(グレードC2)となっています。今後の化学療法と放射線治療については担当の先生とよくご相談になり、後悔しない納得のいく方針をお決め頂きたいと思います。(文責 斎藤)

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