No.11963 乳がん経過観察中の卵巣摘出

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2016.10.07 M 0 Comments

お世話になります。49歳、2年前に非浸潤性乳管癌で右乳房を全摘し、無治療で経過観察中です。最近になって、左卵巣にチョコレート嚢腫(4.5センチ)が見つかり、年齢と悪性化の心配のため、摘出を勧められました。手術する病院へ転院したところ、乳がんの既往歴から、左だけでなく、両方の卵巣の摘出を強く提案されてます。今のところ不順になりがちですが、生理は月に1回(時に2回)きており、両方の卵巣摘出後の更年期症状が心配です。私の乳がんは女性ホルモン感受性ありなので、ホルモン補充は難しいと考えています。その点を婦人科の主治医に話しましたが、数か月の我慢、と言われるだけで、特に更年期症状が出たときの対応はお話されませんでした。どうしても片方の卵巣を残したいのならそうしますが・・・とはおっしゃって頂いています。そこで、教えていただきたいのですが、

1) 乳がんの既往歴があると卵巣がんのリスクはどの程度高くなるのでしょうか?
2) 乳がんの観察中、更年期症状が出た場合、皆さん、どんな治療をされるのでしょうか?
3) 症状が辛い場合、短期間のホルモン補充治療をすることはありますか? その際、短期間とはどれくらいなのでしょうか?
4) 卵胞ホルモンのみの補充では乳がんに影響が少ないと読んだことがありますが、どうでしょうか? もしそうなら、子宮摘出も視野に入れた方が良いのか、と思っています。

乳腺外科の次の診察が約1年後なので、この場をお借りしました。どうぞご回答のほど、よろしくお願いいたします。

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2019.01.10 須田 0 コメント

1) 日本人が乳癌にかかる可能性は12人に1人、卵巣がんにかかる可能性は82人に1人と言われています。また、乳癌や卵巣がんになった人のそれぞれ約10%が遺伝性のがんで、遺伝子の異常が共通しており、遺伝性乳癌卵巣がん症候群といいます。これは日本人に特化したデータではありませんが、遺伝性卵巣がんの場合は、通常の卵巣がんに比べて、卵巣がんにかかる可能性が8~60倍高くなるという報告があります。従って、貴女の乳癌が遺伝性のものであるとすれば、卵巣がんになるリスクは高くなると考えられます。
2)3)4) 内分泌療法中に、ホットフラッシュ、動悸、不安、睡眠障害等がおこることがあります。その際には、発生頻度の少ないホルモン剤に変更したり、セロトニン作動性抗うつ剤や降圧剤などの薬剤を使用したりしますが、ホルモン補充療法は再発リスクを増加させるので、一般には行いません。(文責 須田)

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